JP4865604B2 - 空気入りタイヤ及びその装着方法 - Google Patents

空気入りタイヤ及びその装着方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4865604B2
JP4865604B2 JP2007057819A JP2007057819A JP4865604B2 JP 4865604 B2 JP4865604 B2 JP 4865604B2 JP 2007057819 A JP2007057819 A JP 2007057819A JP 2007057819 A JP2007057819 A JP 2007057819A JP 4865604 B2 JP4865604 B2 JP 4865604B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
inner liner
rubber
axial direction
modulus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007057819A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008213792A (ja
Inventor
重美 大砂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP2007057819A priority Critical patent/JP4865604B2/ja
Publication of JP2008213792A publication Critical patent/JP2008213792A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4865604B2 publication Critical patent/JP4865604B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は、空気入りタイヤとその装着方法に関し、より詳しくは、乗り心地を損なうことなく、高周波域のロードノイズ及び操縦安定性を改善することができる空気入りタイヤ及びその装着方法に関するものである。
タイヤのロードノイズ、特に250Hz以上の高周波域のロードノイズを低減するには、タイヤの径方向において振動の振幅起点となる、いわゆる振動の腹となる部分を拘束することが効果的であり、例えば、この部分に補強材やゴムの凸部などの高剛性部材を配置すること、あるいはカーカスプライの高剛性化やトレッドゴムの高ロス化等の手法が従来より知られているが、いずれもタイヤ剛性の上昇により乗り心地が悪化するという背反事象を伴うようになり、またタイヤの重量増加や製造工数増の問題があった。
従来、空気入りタイヤのインナーライナーは、カレンダーなどの圧延加工により得られたゴムライナーを、タイヤ成型作業性の観点からその圧延方向(ロール列理方向)をタイヤ周方向に配して用いられ、タイヤの空気保持性を確保するのみで、ロードノイズや操縦安定性などのタイヤ性能には寄与していなかった。
例えば、タイヤ内面側から作用しロードノイズを低減する従来例としては、下記特許文献1に、インナーライナーの内腔面に発泡率が比較的低い発泡ゴム層を配することで、260Nz近傍に発生するロードノイズのピーク音を低減させて、騒音を各周波数で均一化させることが記載されている。また、特許文献2には、サイドウォール部のカーカスとインナーライナーの間に、20℃のtanδが0.2〜0.7の吸音ゴムシート層を設けることで、操縦安定性を悪化させることなく、80〜160Hzの低周波ロードノイズを低減する技術が開示されている。
また、ショルダー、サイドウォール領域のカーカスとインナーライナー間にタイヤ周方向に配向した短繊維補強層を配し、転がり抵抗を減じること(特許文献3)や、タイヤ内腔面にタイヤ周方向の引張剛性が11〜220N/10mmでタイヤ軸方向の引張剛性が11〜130N/10mmの補強シートを配して、操縦安定性を向上することが記載されている(特許文献4)。
特開平6−40206号公報 特開平11−189017号公報 特開平9−150610号公報 特開2006−151328号公報
上記特許文献1、2に記載の技術は、インナーライナーに付加した発泡ゴム層や吸音ゴムシート層によりロードノイズを改善するもので、インナーライナーは直接ロードノイズに寄与するものではなかった。また、特許文献3、4は配向性やモジュラスに異方性を持たせた補強層をタイヤ内面のインナーライナー隣接層に配して転がり抵抗や操縦安定性を向上するものであるが、インナーライナー自体がロードノイズや操縦安定性などのタイヤ特性に関係し、それを改善することについて直接言及された技術例は今までに見られていない。
本発明は、以上のような実情に鑑みなされたもので、空気入りタイヤのインナーライナーを改良することで、空気保持性を維持しつつ、転がり抵抗や耐久性を損なうことなくロードノイズ、特に250Hz以上の高周波域のロードノイズの低減及び操縦安定性を向上し得る空気入りタイヤ及びその装着方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、インナーライナーのタイヤ軸方向とタイヤ周方向とのモジュラスに異方性を持たせ、かつタイヤ周上で左右のインナーライナーに高モジュラス方向を特定配置することでタイヤ内面からサイドウォール部剛性を高レベルに維持し、ロードノイズや操縦安定性を改善し得ることを見出して本発明に到った。
すなわち、請求項1に記載の発明は、タイヤ内面にインナーライナーを有する空気入りタイヤにおいて、前記インナーライナーは、該タイヤのセンターライン領域を境界としてタイヤ周上で左右に分割され、一方側インナーライナーは、タイヤ軸方向の引張モジュラスがタイヤ周方向の引張モジュラスよりも大きく、かつ、前記一方側インナーライナーのタイヤ軸方向の引張モジュラスが他方側インナーライナーのタイヤ軸方向の引張モジュラスよりも大きいことを特徴とする空気入りタイヤである。
請求項2に記載の発明は、前記一方側インナーライナーはタイヤ軸方向に配向性を有すインナーライナーからなり、前記他方側インナーライナーは微小配向を有すか若しくは無配向であるインナーライナーからなることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤである。
請求項3に記載の発明は、前記一方側インナーライナーは、タイヤ軸方向に沿った動的弾性率E’rとタイヤ周方向に沿った動的弾性率E’pとの比(E’r/E’p)が1.1以上であり、前記他方側インナーライナーは、前記E’r/E’pが1.0以下であることを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤである。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤを車両に装着するに際し、当該タイヤの前記一方側インナーライナー側を車両の両外側に向けて装着することを特徴とする空気入りタイヤの装着方法である。
本発明の空気入りタイヤによれば、タイヤの空気保持性を維持しつつ、転がり抵抗や耐久性などを損なうことなく、またタイヤ重量増や製造工数増を伴わずにロードノイズを低減し、操縦安定性を向上することができ、かつその装着方法を特定することで、ロードノイズと操縦安定性との両立をよりバランス良く向上することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明にかかる空気入りタイヤ1の半断面図であり、図2はタイヤ1の内腔部を示す説明図である。
空気入りタイヤ1は、一対のビード部4に夫々埋設されたビードコア5の周りにタイヤ内側から外側に折り返して係止されたポリエステル、レーヨンなどの有機繊維コードを用いた1枚のカーカスプライからなるカーカス6と、該カーカス6のクラウン部外周に位置するトレッド部2と、該カーカス6のサイド部に位置するサイドウォール部3と、前記トレッド部2のトレッドゴム内側でカーカス6との間に配されたスチールコードやアラミド繊維などの剛直なコードを用いた2枚のベルトプライからなるベルト7と、該ベルト7の外周にタイヤ周方向にらせん状に巻回されたナイロンコードなどからなるキャッププライ8を備え、タイヤ内面側にインナーライナー10が設けられている。図示する例は、カスが1プライ、ベルトが2プライ、1層のキャッププライを備えた乗用車用ラジアルタイヤの例を示すが、本発明のタイヤは上記構造に限定されるものではない。
インナーライナー10は、タイヤ内周面のトレッド部2とサイドウォール部3及びビード部4を覆って配置され、タイヤ1がリムに組み込まれ内圧が充填された際、タイヤ1の空気圧を保持するものである。
前記インナーライナー10は、通常、ゴム圧延用の2〜4本のロールを備えたカレンダー装置により、インナーライナー用ゴム組成物が所定厚みと幅のシート状に圧延加工され、タイヤ成型機上においてその圧延方向をタイヤ周方向に沿ってタイヤ内周面に配されグリーンタイヤが成型されるのが一般的である。
インナーライナーは上記圧延加工により、そのゴム組成物に配合されるゴム成分を始め、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウムなどの補強剤、亜鉛華、ステアリン酸、石油樹脂類などの配合剤が結晶状態(固体状態)、非結晶状態に関わらずにロール列理方向に配向する。その結果、インナーライナーの列理方向とその直角方向では、その諸特性に異方性を示すようになる。
すなわち、インナーライナーの列理方向とその直角方向とでは、引張強度、伸び、モジュラスなどの特性が異なるものとなり、特にインナーライナーの剛性に関わる引張モジュラス、強度などの特性が列理方向で高い値を示すものとなる。
本発明は、このインナーライナーの持つの異方性に着目し、インナーライナーの圧延(配向)方向をタイヤ軸方向に沿って配することにより、タイヤ内面に配されたインナーライナーがタイヤ軸方向と周方向とで特性に異方性を持つようになり、すなわちインナーライナーの配向性により引張モジュラスなどの剛性がタイヤ軸方向>タイヤ周方向となることを利用したことにある。
そこで、タイヤ1の軸方向にインナーライナー10の高モジュラス方向を配することで、タイヤ内面からサイドウォール部3のタイヤ径方向の剛性を周方向よりも高く維持することができるようになり、これによりサイドウォール部3に位置する振動の起点となる部分を拘束し、特に250Hz以上の高周波域でのロードノイズを低減し、かつサイドウォール部3のタイヤ径方向の剛性が高められることで操縦安定性を向上させることができる。
しかしながら、インナーライナー10の全体に前述のタイヤ軸方向に高モジュラス化したインナーライナーを配してタイヤ軸方向と周方向とに異方性を持たせた場合、前記ロードノイズや操縦安定性の改善効果は高く得られるものの、反面でサイドウォール部3全体の径方向の高剛性化により乗り心地が悪化するという問題を生じることが分かった。
上記背反事象を解消する本発明は、タイヤ1のインナーライナー10を、該タイヤのセンターラインCL領域を境界としてタイヤ1の周上で左右に分割し、一方側(以下、「右側」という)11のインナーライナー13は、タイヤ軸方向の引張モジュラスがタイヤ周方向の引張モジュラスよりも大きく、かつ、右側インナーライナー13のタイヤ軸方向の引張モジュラスが他方側(以下、「左側」という)12のインナーライナー14のタイヤ軸方向の引張モジュラスよりも大きくすることにある。
すなわち、タイヤ1は、センターラインCLを境界にし該タイヤ1の周方向に沿ってタイヤ軸方向で左右に分割されたインナーライナー13、14を有すものであり、タイヤ右側11に位置するインナーライナー13はタイヤ軸方向(R方向)に配向性を有し、タイヤ左側12のインナーライナー14はタイヤ周方向(P方向)又は軸方向に微小配向を有すか若しくは無配向とすることで容易に得ることができる。
これにより、タイヤ軸方向の右側11においては、インナーライナー13がタイヤ径方向に高モジュラス化されることで、そのサイドウォール部31をタイヤ径方向で高剛性化し振動の振幅起点となる、いわゆる振動の腹となるバットレス部やサイドウォール部3とビード部4との境界部分を拘束して振動伝達モードを変更し路面からの振動を減衰し、車室内に発生するロードノイズを低減するとともに操縦安定性を向上することができる。
一方、タイヤ左側12のインナーライナー14は、右側11のインナーライナー13より軸方向モジュラスが低くされ、またタイヤ周方向と軸方向とでモジュラス差が僅少であることから、ロードノイズ低減の作用は得られないが、そのサイドウォール部32は従来通りの剛性を維持することで乗り心地を確保するものとなる。
すなわち、タイヤ1はタイヤ右側11に配向性を付与したインナーライナーをその配向方向をタイヤ軸方向に配し、タイヤ左側12には従来の通常インナーライナーを配すればよい。従って、タイヤ1は空気保持性を維持しつつ、転がり抵抗や耐久性などのタイヤ特性を損なうことなく、またタイヤ重量増を伴わず、製造工数増も最小限に抑えて、本発明を達成することができる。
また、本発明においては、インナーライナー13のタイヤ軸方向と周方向とのモジュラスの差(異方性)の指標として、そのインナーライナーを試料として、そのカレンダー圧延方向に沿って測定した動的弾性率E’rと、圧延方向の直角方向に沿って測定した動的弾性率E’pとの比E’r/E’pによってその差を定量化した。
タイヤ1の右側11に配されるインナーライナー13は、タイヤ軸方向に高モジュラス方向が配され、そのE’r/E’pが1.1以上であることが好ましく、タイヤ左側12に配されるインナーライナー14はタイヤ周方向に高モジュラスの傾向にあってE’r/E’pが1.0以下であることが好ましい。この範囲において、本発明の効果をより向上することができる。
インナーライナー13のE’r/E’pが1.1以上であることでタイヤ軸方向と周方向との引張モジュラスに有意差が得られ、サイドウォール部31のタイヤ径方向を高モジュラス化し上記ロードノイズを低減させることができる。また、インナーライナー14のE’r/E’pが1.0を超えると、上記乗り心地の維持効果が充分得られなくなり、またタイヤ左右側の作用がそれぞれ打ち消し合い、ロードノイズ低減、操縦安定性向上と乗り心地維持のバランスのよい効果を消してしまう。
インナーライナー13のE’r/E’pの上限は、特に限定されないが、好ましくは1.30以下、より好ましくは1.25以下である。また、インナーライナー14のE’r/E’pの下限は、特に限定されないが、好ましくは0.85以上、より好ましくは0.9以上である。上記好ましい範囲を外れると、タイヤ左右での特性がアンバランスとなり、偏摩耗の発生や操縦安定性などのタイヤ特性を低下させるおそれがある。
本発明において、前記インナーライナー13、14に使用されるゴム組成物は、従来からの通常のインナーライナー用ゴム配合を用いることができる。
この通常配合のゴム組成物としては、例えば、ゴム成分としてガス透過係数の小さいブチルゴム(IIR)及び/又はハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)40重量部以上とジエン系ゴムとが用いられる。X−IIRとしては、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴムが挙げられる。IIR単独では、ビード部やカーカスなどの隣接ゴムとインナーライナーとの接着性が劣ったり、加硫速度が遅れるなどの欠点があるので、これらを改善する観点から、X−IIRの使用が好ましく、IIRとX−IIRとを任意の比率でブレンド使用することもできる。
前記IIR及び/又はX−IIRは、ゴム成分100重量部中に少なくとも40重量部以上含まれることが空気保持性の点から必要であり、好ましくは50重量部以上である。なお、IIR及び/又はX−IIRの含有量がゴム成分の90重量部を超えると、隣接するゴムとの接着性及びゴム組成物の加工性が低下する傾向にある。
また、ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)およびスチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)等が挙げられ、これらの群から選ばれた少なくとも1種類が使用できる。特に、NR、IR、BRが、IIRやX−IIRの接着性や加硫速度の改善に効果があり好ましい。
本発明にかかるインナーライナー用ゴム組成物には、前記ゴム成分と通常インナーライナー用ゴム組成物に用いられる配合剤、例えば、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、アルミナ、クレー、タルク、酸化マグネシウムなどの補強剤、オイルなどの可塑剤、ステアリン酸、石油樹脂類、硫黄、亜鉛華などの架橋剤、架橋助剤、加硫促進剤などを適宜配合することができる。
前記カーボンブラックの種類としては、特に制限はなく、例えば、HAF、ISAF、SAF、GPF、FEFなどが挙げられる。中でも、窒素吸着比表面積(NSA)が20〜80m/g、好ましくは25〜50m/gを有するものが望ましい。カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100重量部に対して、20〜80重量部であることが好ましい。カーボンブラックの配合量が20重量部未満では、補強効果が小さくなる傾向があり、80重量部を超えると、ゴム粘度が上昇し、混練時や圧延時の加工性が低下する傾向がある。
上記ゴム組成物は、通常のゴム用混練装置、例えば、ロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて混練りすることにより得られる。
また、上記ゴム組成物の圧延加工によりインナーライナーに付与される配向性(動的弾性率比E’r/E’p)の調整は、圧延時のロール配列(例えば、3本ロールでは直列とL型等)、ロール回転速度比、ロール温度、圧延回数などにより行うことができる。なお、タイヤ左側12のインナーライナー14は、従来の圧延条件で得られる。
一方、タイヤ右側11のインナーライナー13は、上記圧延加工の条件調整によっても、圧延方向とその直角方向とに所望のモジュラス比(E’r/E’p1.1以上)が得られない場合は、上記ゴム配合に配向性配合剤を適宜配合し、上記圧延条件と併用してモジュラス比を調整することができる。
前記配向性配合剤としては、特に限定されず、例えば、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン(syn−1,2−PB)などの結晶性の熱可塑性エラストマー、ナイロン、セルロースなどの短繊維、カオリン質クレイ又はセリサイト質クレイなどの層状又は板状鉱物、結晶性の有機樹脂類などが挙げられ、また、上記カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの無機充填剤を本発明の目的を逸脱しない範囲で増量してもよい。
例えば、syn−1,2−PBは、ゴム組成物中に分散し、ゴム組成物の剛性を高める効果も併せ持ち好ましい。配合量としては、ゴム成分100重量部に対してsyn−1,2−PB分として0.3〜5.0重量部程度である。市販品として、syn−1,2−PBで変性されたシス−1,4−ポリブタジエンゴムであり、宇部興産(株)の商品名UBEPOL「VCR」が利用できる。
本発明のタイヤ1は、上記により得られた圧延方向とその直角方向とのモジュラス比が調整されたインナーライナーを、その配向方向をタイヤ1の右側11と左側12とでタイヤ軸方向又は周方向に配して常法によりグリーンタイヤを成型し、加硫することで容易に製造することができる。これにより、タイヤセンターラインCL領域を境界としてタイヤ左右でタイヤ軸方向に引張モジュラスの異なるインナーライナー13、14を有し、このインナーライナーのモジュラス差によりタイヤ内面から剛性が維持されたタイヤ左右でサイドウォール剛性の異なる空気入りタイヤとすることができる。
また、前記タイヤ1は、図3に示すように、タイヤ径方向に高剛性化されたサイドウォール部31を、車両の両外側方向に向けて配し装着することでロードノイズ低減と操縦安定性の向上を効果的に得ることができる。
この場合のロードノイズ低減や操縦安定性向上の効果は、車両前輪のタイヤは一般的にトーインに設定されるため、路面からの振動は車両外側のタイヤサイドウォール部を振動伝達経路としやすく車両外側に対策することが効果的であり、またコーナリング時には車両外側のタイヤサイド部に荷重がかかりショルダー〜バットレス部に変形を受けやすいことから、この外側のサイドウォール剛性を高めることで変形を抑え操縦安定性を向上させるものと考えられる。さらに、タイヤ1ではショルダー領域における剛性が左右非対称となり接地圧分布も非対称となって、直進時に高剛性を有する側から低剛性を有する側へ向かう横力が生じることから、高剛性なサイドウォール部31を有する側を車両外側とすることで直進時の操縦安定性が良好となる。
また、ロードノイズの低減にのみ言及すれば、図4に示すように、高剛性化されたサイドウォール部31を車両の両内側方向に向けて配し装着する、または4本のタイヤの左右側をランダムに装着することでもタイヤ1の振動伝達モードは変更されるのでロードノイズ低減の効果は得られるが、図4の場合は車両外側の低剛性化により乗り心地性や操縦安定性が低下することがあり、またランダム装着の場合は進行方向に対して剛性のバランスが崩れることがあり乗り心地性を低下させるおそれがある。
以下に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
下記のゴム成分、配合剤を用いて表1に示す2種類のインナーライナー用ゴム配合A,Bを常法によりバンバリーミキサーを用いて調製した。
[ゴム成分、配合剤]
・ブロモブチルゴム:バイエル社製、ブロモブチル2030
・天然ゴム:タイ製、RSS#3
・VCR:宇部興産(株)製、VCR617(cis−1,4−ポリブタジエン成分:83%、syn−1,2−PB成分:17%)
・カーボンブラックGPF:東海カーボン(株)製、シーストV
・アロマオイル:(株)ジャパンエナジー製、JOMOプロセスX−140
・石油樹脂:冨士興産(株)製、フッコールレジン120
・ステアリン酸:花王(株)製、ルナックS−20
・加硫促進剤NS:三新化学工業(株)製、サンセラーNS−G
・加硫促進剤DM:三新化学工業(株)製、サンセラーDM−G
・硫黄:鶴見化学(株)製、粉末硫黄
・亜鉛華:堺化学工業(株)製、酸化亜鉛2種
Figure 0004865604
得られたゴム組成物の空気透過性を下記の方法に従い評価した。結果を表1に示す。次に、これらのゴム組成物を逆L型カレンダーにより圧延し、厚み0.5mmのインナーライナーを作製した。なお、各インナーライナーは、逆L型カレンダーのロール回転速度比を変更して配向性を調整し、インナーライナーのロール列理方向とその直角方向とに異方性を持たせた。異方性の定量化は、列理方向とその直角方向との動的弾性率E’の比E’r/E’pにより行った。E’の測定方法は下記の通りである。
次に、このインナーライナーを、表2に記載の通りタイヤセンターラインを境界とするタイヤ左側と右側のそれぞれに、表記載のE’r/E’p方向をタイヤ軸方向に沿って配してグリーンタイヤを成型し、常法に従い加硫成形し試験タイヤを製造した。
試験タイヤは、サイズが215/55R17である。なお、カーカスはポリエステルコード1100dtex/2(打ち込み密度23本/25mm)の2プライ、ベルトはスチールコード2+2×0.25mm(打ち込み密度25本/25mm)の2プライ、キャッププライはナイロン66コード940dtex/2(打ち込み密度21本/25mm)の1プライとした。
次に、同一試験タイヤ4本を、図3又は図4に示すように乗用車に装着し、ロードノイズ、乗り心地、操縦安定性を下記の方法により評価した。結果を表2に示す。
[空気透過性]
上記のゴム組成物を用いて、50kgf/cmの圧力下で160℃、20分間のプレス加硫により厚さ1mmのゴムシートを作成し、JIS K7126に記載の差圧法(A法)に準拠し空気透過性比を測定した。配合Aを100とする指数表示で示し、値が小さいほど空気透過率が低く良好である。
[動的弾性率E’]
各インナーライナーのロール列理方向とその直角方向とから採取したサンプルを0.3mm厚×5mm幅×10mm長の短冊状試料に160℃、20分間の条件で加硫調製し、動的粘弾性スペクトロメーター((株)上島製作所製)を用いて、初期歪10%、動歪5%、周波数10Hz、雰囲気温度23℃の条件で動的弾性率E’を測定した。
[ロードノイズ]
サイズ17×7.0JJのリムを用いて空気圧220kPaに調整し、「トヨタ自動車(株)製、クラウン(マジェスタ)」に装着し、マイクを運転席の耳元に配して、2名乗車時にアスファルト乾燥路面を60km/hで定速走行し、250Hzのロードノイズレベルを測定した。測定値は、比較例1を基準「±0」として、+側を優れる、−側を劣る、とし示した。
[操縦安定性]
ロードノイズと同じ条件で、操縦安定性評価用のテストコース(アスファルト乾燥路面)において、時速80km/hでの直進性、レーンチェンジ性、及びコーナリング時のハンドリング性を3名のテストドライバーのフィーリングで評価し、平均をとった。比較例1を基準「±0」として、「+1」をやや優れる、「+2」を優れる、「−1」をやや劣る、「−2」を劣る、とし示した。
[乗り心地]
ロードノイズと同じ条件で、良路、不整路及び突起段差路の3種のテストコースを時速60km/hで走行し、それぞれの走行路について、ゴツゴツ感、ブルブル感、突起乗り越え時のショック吸収性及びダンピング等を総合して3名のテストドライバーのフィーリングで評価し、平均をとった。比較例1を基準「±0」として、「+1」をやや優れる、「+2」を優れる、「−1」をやや劣る、「−2」を劣る、とし示した。
Figure 0004865604
表2に示されるように、実施例1〜3では、乗り心地を損なう転がり抵抗となくロードノイズを低減し、操縦安定性を向上することが確認できた。また、実施例2に対して装着方法を変更した比較例4では、ロードノイズは改善されるが乗り心地性が低下した。
本発明の空気入りタイヤは、各種サイズ、用途のタイヤに適用できるが、乗用車用、特に静粛性が重要視されるタイヤや高速走行に供される高性能タイヤに好適である。
実施形態の空気入りタイヤの半断面図である。 タイヤ内面部を示す説明図である。 実施形態のタイヤ装着方法の説明図である。 比較例のタイヤ装着方法の説明図である。
符号の説明
1……空気入りタイヤ
2……トレッド部
3……サイドウォール部
4……ビード部
5……ビードコア
6……カーカス
7……ベルト
8……キャッププライ
10……インナーライナー
13……右側インナーライナー
14……左側インナーライナー
CL……センターライン

Claims (4)

  1. タイヤ内面にインナーライナーを有する空気入りタイヤにおいて、
    前記インナーライナーは、該タイヤのセンターライン領域を境界としてタイヤ周上で左右に分割され、
    一方側インナーライナーは、タイヤ軸方向の引張モジュラスがタイヤ周方向の引張モジュラスよりも大きく、かつ、前記一方側インナーライナーのタイヤ軸方向の引張モジュラスが他方側インナーライナーのタイヤ軸方向の引張モジュラスよりも大きい
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記一方側インナーライナーはタイヤ軸方向に配向性を有すインナーライナーからなり、前記他方側インナーライナーは微小配向を有すか若しくは無配向であるインナーライナーからなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記一方側インナーライナーは、タイヤ軸方向に沿った動的弾性率E’rとタイヤ周方向に沿った動的弾性率E’pとの比(E’r/E’p)が1.1以上であり、前記他方側インナーライナーは、前記E’r/E’pが1.0以下である
    ことを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤを車両に装着するに際し、当該タイヤの前記一方側インナーライナー側を車両の両外側に向けて装着する
    ことを特徴とする空気入りタイヤの装着方法。
JP2007057819A 2007-03-07 2007-03-07 空気入りタイヤ及びその装着方法 Expired - Fee Related JP4865604B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007057819A JP4865604B2 (ja) 2007-03-07 2007-03-07 空気入りタイヤ及びその装着方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007057819A JP4865604B2 (ja) 2007-03-07 2007-03-07 空気入りタイヤ及びその装着方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008213792A JP2008213792A (ja) 2008-09-18
JP4865604B2 true JP4865604B2 (ja) 2012-02-01

Family

ID=39834332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007057819A Expired - Fee Related JP4865604B2 (ja) 2007-03-07 2007-03-07 空気入りタイヤ及びその装着方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4865604B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5111540B2 (ja) * 2010-03-12 2013-01-09 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP5612055B2 (ja) * 2012-10-09 2014-10-22 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008213792A (ja) 2008-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105163955B (zh) 乘用车用充气子午线轮胎
EP1640188B1 (en) Pneumatic tire
JP7553765B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5001721B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5199033B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2008168800A (ja) 空気入りタイヤ
JP4865604B2 (ja) 空気入りタイヤ及びその装着方法
JP7160195B2 (ja) 空気入りタイヤ
US20080142141A1 (en) Pneumatic Tire
JP7211024B2 (ja) 空気入りタイヤ
US12358324B2 (en) Pneumatic tire
JP2021003922A (ja) 空気入りタイヤ
JP7272145B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4891159B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5138913B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7283301B2 (ja) 重荷重用空気入りタイヤ
JP7263940B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2022113722A1 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP4373156B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5020595B2 (ja) 二輪車用タイヤ
JP7302316B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7364874B2 (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP2020199996A (ja) 空気入りタイヤ
JP2010260489A (ja) 空気入りタイヤ
JP2002087013A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111108

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111110

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141118

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees