JPH0627927U - 可撓性膜堰の据付け部保護構造 - Google Patents

可撓性膜堰の据付け部保護構造

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JPH0627927U
JPH0627927U JP7133392U JP7133392U JPH0627927U JP H0627927 U JPH0627927 U JP H0627927U JP 7133392 U JP7133392 U JP 7133392U JP 7133392 U JP7133392 U JP 7133392U JP H0627927 U JPH0627927 U JP H0627927U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可撓性膜堰の上流側コンクリート基礎表面と
該可撓性膜堰の据付け部の保護構造を供する点にある。 【構成】 コンクリート基礎2に植設されたゴム堰据付
け用アンカーボルト5と該アンカーボルト5に螺合され
るナット7とにより押え金具6を介して据付けられたゴ
ム堰3において、押え金具6より上流側に位置したコン
クリート基礎2の表面に隣接する保護部材10を、これよ
り上流側のコンクリート基礎2に植設された保護部材取
付け用アンカーボルト8と該アンカーボルト8に螺合さ
れるナット9とにより一体に取付けている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、農業用水の取水のための農業用水取水堰等に用いられ、河川を横切 って敷設される膨張収縮可能な通常ゴム堰と称せられる可撓性膜堰に関するもの である。
【0002】
【従来技術】
空気、水等の流体の注入、排出により膨張収縮可能なゴム堰においては、収縮 した倒伏時に河川上流から下流に向って移動する転石等によるゴム堰押え金具の 損傷を防止するために、図7に図示されるように、押え金具の上流側のコンクリ ート基礎を同押え金具の上面と略同じ高さ以上に嵩上げしていた。
【0003】
【解決しようとする課題】
このような嵩上げ構造にするためには、嵩上げ部分の下流側部に別個の型枠が 必要となり、あるいは嵩上げの部分のみを追加打設する必要があり、工数が余分 にかかってコストが高くなる。
【0004】 また押え金具の上面は露出しているため、河川上流から下流に向って移動する 転石等による前記押え金具の摩耗は避けられなかった。
【0005】 しかも、前記転石によりコンクリート基礎の嵩上げ部が図8のように損傷して 、前記押え金具が水中に盛上った状態となり、押え金具の保護の目的が充分に達 成しえなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用効果】
本考案は、このような難点を克服した可撓性膜堰の据付け部保護構造の考案に 係り、コンクリート基礎から上方へ突出した可撓性膜堰据付け用アンカーボルト と、同ボルトに螺合されるナットとにより、押え金具を介して据付けられた可撓 性膜堰において、前記押え金具より河川上流側に位置したコンクリート基礎表面 に隣接する保護材を、前記押え金具より河川上流側に位置したコンクリート基礎 表面に当接させるとともに、前記保護材の下流側部分で前記押え金具上面を覆い 、前記押え金具より河川上流側に位置したコンクリート基礎表面に前記保護材を 一体に取付けたことを特徴とするものである。
【0007】 本考案は前記したように構成されているので、前記可撓性膜堰より上流側のコ ンクリート基礎表面と、前記押え金具と、可撓性膜堰据付け用アンカーボルトと 、同アンカーボルトに螺合されるナットとは、前記保護材で被覆されて保護され 、従ってこれらは、河川内を移動する石や土砂等によって摩耗、破損されること はなく、これらの耐久性が著しく向上する。
【0008】 また本考案では、可撓性膜堰を固定するアンカーボルトは、保護材を固定する アンカーボルトとは別個にコンクリート基礎に植設されているので、可撓性膜堰 を固定しているアンカーボルトの突出高さが低くなって、河床を転流する鋭利な 角のある岩石等による可撓性膜堰据付け用アンカーボルトおよびナットの損傷が 防止されるうるのみならず、さらに前記岩石の可撓性膜堰据付け用アンカーボル トへの衝突があったとしても、該アンカーボルトの突出高さが低いため、衝突に よるアンカーボルトにかかる曲げモーメントは小さく、該可撓性膜堰据付け用ア ンカーボルトやこれに螺合しているナットが損傷することがなく、可撓性膜堰の コンクリート基礎への据付けが安全であり、該可撓性膜堰内の流体の洩れによる 倒伏等の事故がない。
【0009】
【実 施 例】
以下図1ないし図3に図示された本考案の一実施例について説明する。 河床1を横切り同河床1よりその両岸に隣接した法面(図示されず)に亘りコ ンクリート基礎2が打設され、同コンクリート基礎2に下記に説明されるように 可撓性膜堰の一種たるゴム堰3が敷設されている。
【0010】 前記ゴム堰3は、綿、合成繊維等からなる一枚の帯状織布を二つ折りに重ねた 状態で、同織布に生ゴムを含浸し、これを加硫形成した帯状ゴムシートを主要構 成部材としている。
【0011】 また前記コンクリート基礎2に河川巾方向に指向して埋込み金具4が埋設され るとともに、河川巾方向に亘り所定間隔毎に同埋込み金具4を貫通して上方へ突 出するようにゴム堰据付け用アンカーボルト5が埋設され、ゴム堰3の重合せ側 縁部3aが川上に位置した状態で前記埋込み金具4に載置されるとともに、その 上に押え金具6が載置され、これらゴム堰重ね合せ側縁部3aおよび押え金具6 は前記ゴム堰据付け用アンカーボルト5に嵌合され、同押え金具6より突出した ゴム堰据付け用アンカーボルト5の上端ねじ部5aにナット7が螺合緊締されて いる。
【0012】 さらに埋込み金具4より上流側のコンクリート基礎上流部2aに河川巾方向に 亘って所定間隔毎に保護部材取付け用アンカーボルト8が2列に埋設されている 。
【0013】 さらにまた前記保護部材取付け用アンカーボルト8の上端ねじ部8aに嵌合し うる孔11と凹部12とを備えた保護部材10は、その底部に補強鋼板13を内蔵すると ともに頂部に綿、合成繊維等からなる補強織布14を内蔵し、前記ゴム堰3と同様 に生ゴムを加硫成形して構成されており、ゴム堰3の敷設後、コンクリート基礎 2より突出した保護部材取付け用アンカーボルト8に保護部材10の孔11および凹 部12を嵌合して、保護部材10をコンクリート基礎上流部2a上に載置し、同保護 部材取付け用アンカーボルト8の上端ねじ部にナット9を螺合緊締することによ り、保護部材10はコンクリート基礎2に取付けられる。
【0014】 図1ないし図3に図示の実施例は前記したように構成されているので、図3に 図示されるようにコンクリート基礎2より上流側の河床1から石18が下流に向っ て転がった際に、コンクリート基礎上流部2a、押え金具6、ナット7およびア ンカーボルト上端ねじ部5aは保護部材10で被覆されて、これらは石18に接触せ ず、かつ保護部材10の弾性で石18の転がりの衝撃が緩衝され、これらの損傷が未 然に防止される。
【0015】 特に衝撃に弱いコンクリート基礎2の上流部は保護部材10の厚い部分で保護さ れ、かつ補強鋼板13がその上方に位置しているため、たとえ大きな石18が転がっ て大きな衝撃力が発生しても、コンクリート基礎2の上流部2aには左程伝達さ れず、コンクリート基礎2の上流部2aは充分の保護される。
【0016】 また保護部材10の上流部10aはコンクリート基礎2の上流側端壁2bに沿って 補強鋼板13とともに折曲されているため、コンクリート基礎2の上流部2aに隣 接した河床1の上流部1aがたとえ洗掘されても、保護部材10の上流部10aが上 方へめくられることもない。
【0017】 さらに保護部材10の頂部は補強織布14で補強されているため、石18や土砂等に より保護部材10の上面が摩擦されても、保護部材10の頂部は引きちぎれにくい。
【0018】 しかもコンクリート基礎2は平坦であるため、コンクリートの打設工事が簡単 となる。
【0019】 図1ないし図3に図示の実施例では、保護部材10の取付け用アンカーボルト8 はコンクリート基礎2の上面へ突出するように埋設されていたが、図4に図示す るようにコンクリート基礎2の上流側端壁2bより上流側へ保護部材取付け用ア ンカーナット19を突出させ、保護部材10の上流部10aをこの保護部材取付け用ア ンカーナット19およびボルト20で固定するようにしてもよく、この保護部材10の 上流部10aのめくれを確実に防止することができる。
【0020】 またコンクリート基礎2の上流部2aの巾が広い場合には、図5に図示するよ うに、保護部材10より上流側のコンクリート基礎2の表面を保護鋼板16で被覆し てもよい。
【0021】 さらに前記実施例では、いずれも保護部材10を保護部材取付け用アンカーボル ト8およびナット9または保護部材取付け用アンカーナット19およびボルト20で コンクリート基礎2に固定したが、図6に図示するように合成樹脂製接着剤17ま たは適当な接着剤により保護部材10をコンクリート基礎2に接着してもよく、こ のような実施例では施工がより簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る可撓性膜堰の据付け部保護構造の
一実施例を図示した横断側面図である。
【図2】前記実施例でゴム堰の起立膨張状態を図示した
横断側面図である。
【図3】その倒伏収縮状態を図示した横断側面図であ
る。
【図4】他の実施例の横断側面図である。
【図5】さらに他の実施例の横断側面図である。
【図6】さらに他の実施例の横断側面図である。
【図7】従来の可撓性膜堰の据付け部の横断側面図であ
る。
【図8】同部の破損状態を図示した横断側面図である。
【符号の説明】
1…河床、1a…上流部、2…コンクリート基礎、3…
ゴム堰、3a…重合わせ側縁部、4…埋込み金具、5…
ゴム堰据付け用アンカーボルト、5a…上流ねじ部、6
…押え金具、7…ナット、8…保護部材取付け用アンカ
ーボルト、8a…上流ねじ部、9…ナット、10…保護部
材、11…孔、12…凹部、13…補強鋼板、14…補強織布、
15…栓、16…保護鋼板、17…合成樹脂製接着剤、18…
石、19…保護部材取付け用アンカーナット、20…ボル
ト。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート基礎から上方へ突出した可
    撓性膜堰据付け用アンカーボルトと、同ボルトに螺合さ
    れるナットとにより、押え金具を介して据付けられた可
    撓性膜堰において、前記押え金具より河川上流側に位置
    したコンクリート基礎表面に隣接する保護材を、前記押
    え金具より河川上流側に位置したコンクリート基礎表面
    に当接させるとともに、前記保護材の下流側部分で前記
    押え金具上面を覆い、前記押え金具より河川上流側に位
    置したコンクリート基礎表面に前記保護材を一体に取付
    けたことを特徴とする可撓性膜堰の据付け部保護構造。
  2. 【請求項2】 前記可撓性膜堰据付け用アンカーボルト
    とは別個に同可撓性膜堰据付け用アンカーボルトより上
    流側に位置して前記コンクリート基礎内部から外方へ突
    出した保護材取付け用アンカーボルトと同保護材取付け
    用アンカーボルトに螺合されるナットとにより前記保護
    材をコンクリート基礎表面に一体に取付けたことを特徴
    とする前記請求項1記載の可撓性膜堰の据付け部保護構
    造。
  3. 【請求項3】 前記押え金具より河川上流側に位置した
    コンクリート基礎表面に接着剤を介して前記保護材を一
    体に貼着したことを特徴とする前記請求項1記載の可撓
    性膜堰の据付け部保護構造。
JP7133392U 1992-09-21 1992-09-21 可撓性膜堰の据付け部保護構造 Expired - Lifetime JPH0645457Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009030301A (ja) * 2007-07-26 2009-02-12 Takamura Sogyo Kk 耐衝撃用結合部材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009030301A (ja) * 2007-07-26 2009-02-12 Takamura Sogyo Kk 耐衝撃用結合部材
JP4667429B2 (ja) * 2007-07-26 2011-04-13 タカムラ総業株式会社 耐衝撃用結合部材

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