JP3574515B2 - 可撓ボックスカルバート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は軸方向に互いに連結して水路、地下道あるいは共同溝などとして地中に敷設されるボックスカルバートの中間に設置して各ボックスカルバートの相対変位を吸収するための可撓ボックスカルバートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は2個の単位ボックスカルバートを、伸縮可能で、可撓性のある止水部材で接続し、その接続部の外周面に帯板(カラー)を周回させて1個のボックスカルバートとした構造の可撓ボックスカルバートを特開昭63−110327号、特開平2−164949号その他で提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人が先に提案した可撓ボックスカルバートでは、止水部材の両側縁をそれぞれの単位ボックスカルバートに埋設し、カラーの側縁を一方の単位ボックスカルバートに埋設しておく必要がある。
【0004】
このため、製造型枠内は、これらの埋設体の他、鉄筋やその他の埋設体で輻輳することとなり、設計通りの鉄筋コンクリート製の可撓ボックスカルバートを製造することは容易ではない。
【0005】
また、従来の可撓ボックスカルバートでは、隣接するボックスカルバート間の相対変位が余り大きくなく、止水部材の変形によりボックスカルバート間の相対変位を吸収することができる間は非常に有効である。
【0006】
しかし、敷設されたボックスカルバートには短時間ではあるが衝撃的な強大な力が加わり、設計値以上の大きな相対変位を生ずることが予想される。かかる相対変位が生ずると、従来の可撓ボックスカルバートでは、相対変位を吸収すべき止水部材が相対変位を吸収することができなくなって破損し、ボックスカルバートとしての機能が損なわれることになる。
【0007】
本発明はこの点に着目してなされたもので、別の接合方式の採用により、ボックスカルバート間の相対変位の大小に関わらず、相対変位に柔軟に対応する可撓ボックスカルバートを提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)複数の所定の箇所に接合作業用切欠き、および該接合作業用切欠きと接合端面との間を軸方向に連通するボルト挿通孔が設けられている単位ボックスカルバートであり、(B)一方の単位ボックスカルバートには周方向に沿って四周面にカラー取付け用の埋設ナットまたは凹溝が設けられている二個の単位ボックスカルバートを使用し、(C)両単位ボックスカルバートの接合端部に止水弾性体をセットした後、一方の単位ボックスカルバートの四周面のカラー取付け用埋設ナットまたは凹溝にカラーの側縁を固定して接合端部の四周面にカラーをを取付け、次いで、両単位ボックスカルバートの接合作業用切欠き間にボルトを挿通し、その両端を弾性ワッシャーを介在させて各接合作業用切欠きに固定することによって、二個の単位ボックスカルバートを可撓接合してなることを特徴とする可撓ボックスカルバートである。
【0009】
本発明の可撓ボックスカルバートでは、止水弾性体およびカラーを予め埋設して鉄筋コンクリート製可撓ボックスカルバートを製造するのではなく、製造された2個の単位ボックスカルバートに後から止水弾性体およびカラーを取付けて可撓接合して1個の可撓ボックスカルバートとするものである。
【0010】
本発明の第1の要点は、一方の単位ボックスカルバートに周方向に沿って四周面にカラー取付け用の埋設ナットまたは凹溝を設けておき、これを利用してカラーを取付ける点であり、第2の要点は、単位ボックスカルバート複数の所定の箇所に軸方向に沿ってボルト挿通孔およびそれに対応する接合作業用切欠きを設けておき、ボルトを挿通してナット締めしてボルトを接合作業用切欠きに弾性ワッシャーを介在させて両単位ボックスカルバートを弾性的に連結する点である。
【0011】
本発明の可撓ボックスカルバートにおいては、カラーによって剪断方向のボックスカルバートの相対変位を小さく抑え、単位ボックスカルバートの接合端部にセットされた止水弾性体の伸縮および連結ボルトに介在された弾性ワッシャーの伸縮により軸方向および剪断方向のボックスカルバートの相対変位を吸収することによって、可撓接合としての機能を保持している。
【0012】
なお、上記の単位ボックスカルバート相互の接合端部の単位ボックスカルバートの構造は2個の単位ボックスカルバートを可撓接合して1個の可撓ボックスカルバートとするための構造であり、可撓ボックスカルバートと一般ボックスカルバートとの接合端部は一般的な凹凸継手や鋼棒のボルト緊結による継手などのそれぞれの接合方式に応じた形状・構造とされる。
【0013】
本発明の可撓ボックスカルバートは一般ボックスカルバートとともにボックスカルバート群として地中に敷設され水路、下水道、地下道などの他、共同溝などの一般的な地下構造物として利用される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
図1は、本発明の可撓ボックスカルバートの1例を示し(a)は立面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【0016】
図2は単位ボックスカルバートの接合端部の例を示す軸方向断面図である。
【0017】
図3は単位ボックスカルバートのボルト連結の例を示す軸方向断面図である。
【0018】
本発明の可撓ボックスカルバート1の製作順序を説明しながら可撓ボックスカルバート1の構成を説明する。
【0019】
(1)単位ボックスカルバート2aおよび2bには所定の位置(図1の例では軸方向略中間の四隅部)の内周面に接合作業用切欠き5が設けられ、この接合作業用切欠き5と接合端面との間に軸方向にボルト挿通孔11が連通している。(図1および図3参照)。
【0020】
一方の単位ボックスカルバート2bの四周面には接合端面から所定の距離をおいた箇所に四周面を周回して複数の埋設ナット8が埋設されている。(図1(b),(c)および図2(a),(c)参照)。
【0021】
複数の埋設ナット8の埋設に代えて、四周面を周回して凹溝10を設けておいてもよい。(図2(b)参照)。
【0022】
この単位ボックスカルバート2aおよび2bをその接合端面を対面させ所定の間隔離して静置する。
【0023】
(2)単位ボックスカルバート2aおよび2bの接合端面およびその周面に断面T形(図2(a)参照)や断面L形(図2(c)参照)の止水弾性体9(ゴムシート、ゴムアスファルトシートなど)を貼着する。
【0024】
(3)ボルト7を埋設ナット8に螺合してカラー3の側縁を単位ボックスカルバート2bの四周面に固定する。(図2(a),(c)参照)。
【0025】
埋設ナット8の埋設に代えて、凹溝10が設けられている場合にはカラー3の側縁を折り曲げ、その折り曲げ部を凹溝10に嵌合して固定する。(図2(b)参照)。
【0026】
このカラー3の単位ボックスカルバート2bへの固定は、カラー3を上下に2分割しておき、半分づつ固定した後、側板部で上下を連結する方法によると、操作が容易になる。(図1(b)参照)。
【0027】
カラー3は単位ボックスカルバート2aおよび2bの接合部の周面を覆い、止水弾性体9を内側に押しつけている。
【0028】
カラー3としては鋼板の他、プレキャストコンクリート板なども有効に使用される。
【0029】
(4)単位ボックスカルバート2a,2bの何れか一方の接合作業用切欠き5から他方の接合作業用切欠き5にボルト挿通孔11を通して連結ボルト4を挿通する。両単位ボックスカルバートの接合作業用切欠き5,5内で連結ボルト4の両端に定着板、弾性ワッシャー12をはめナット13で締付けて連結ボルト4の両端をそれぞれの接合作業用切欠き5に固定する(図3参照)。作業後、接合作業用切欠き5にはカバー(図示せず)をして封鎖する。
【0030】
単位ボックスカルバート2a,2bの接合端面間の間隙、接合部周面とカラー3との間隙は止水弾性体9により封鎖され、しかも、単位ボックスカルバート2aと2bとはボルト連結部の弾性ワッシャー12の働きにより弾性的に連結されることとなる。
【0031】
(5)カラー3上を軸方向に横断して単位ボックスカルバートの2a,2bの両側板に鋼材6を架け渡し、鋼材6の両端のボルト孔に通したボルトを単位ボックスカルバートの2a,2bの両側板に埋設された埋設ナットに螺合して単位ボックスカルバート2aと2bとを固定する。(図1(a),(b)参照)。
【0032】
図1ではこの固定用鋼材6を両側板にそれぞれ2本取付けた例を示したが、側板の他、天板に取付けてもよいし、取付け本数を増減してもよい。この鋼材6としては溝形鋼や山形鋼などの形鋼の他、鋼板も使用される。
【0033】
また、可撓ボックスカルバートの大きさ、保管場所、保管時間、輸送距離などの状況で、単位ボックスカルバートの2aと2bとの外周面での固定が必要ないと判断される場合には、固定用鋼材6の取付けを省略してもよい。
【0034】
以上により可撓ボックスカルバート1の製作が完了する。
【0035】
単位ボックスカルバートの2aと2bとの相対位置の固定のために外周面に固定用鋼材6を取付けてある場合には可撓ボックスカルバート1を現場に設置した後、固定用鋼材6は取り外される。
【0036】
【発明の効果】
本発明の可撓ボックスカルバートでは、止水弾性体およびカラーを予め埋設して鉄筋コンクリート製可撓ボックスカルバートを製造するのではなく、製造された2個の単位ボックスカルバートに後から止水弾性体およびカラーを取付けて可撓接合して製作するため、従来のものに比して製作が容易になる。
【0037】
また、本発明の可撓ボックスカルバートにおいては、カラーによって剪断方向のボックスカルバートの相対変位を小さく抑え、単位ボックスカルバートの接合端部にセットされた止水弾性体の伸縮および連結ボルトに介在された弾性ワッシャーの伸縮により軸方向および剪断方向のボックスカルバートの相対変位を吸収するので、小さな相対変位は勿論、衝撃的な大きな相対変位にも対応することができ、大きな相対変位の際にも止水性が損なわれることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可撓ボックスカルバートの1例を示し(a)は立面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【図2】単位ボックスカルバートの接合端部の例を示す軸方向断面図である。
【図3】単位ボックスカルバートのボルト連結の例を示す軸方向断面図である。
【符号の説明】
1……可撓ボックスカルバート、2a,2b……単位ボックスカルバート、3……カラー、4……連結ボルト、5……接合作業用切欠き、6……固定用鋼材、7……ボルト、8……埋設ナット、9……止水弾性体、10……凹溝、11……ボルト挿通孔、12……弾性ワッシャー、13……ナット。
Claims (2)
- (A)複数の所定の箇所に接合作業用切欠き、および該接合作業用切欠きと接合端面との間を軸方向に連通するボルト挿通孔が設けられている単位ボックスカルバートであり、(B)一方の単位ボックスカルバートには周方向に沿って四周面にカラー取付け用の埋設ナットまたは凹溝が設けられている二個の単位ボックスカルバートを使用し、(C)両単位ボックスカルバートの接合端部に止水弾性体をセットした後、一方の単位ボックスカルバートの四周面のカラー取付け用埋設ナットまたは凹溝にカラーの側縁を固定して接合端部の四周面にカラーを取付け、次いで、両単位ボックスカルバートの接合作業用切欠き間にボルトを挿通し、その両端を弾性ワッシャーを介在させて各接合作業用切欠きに固定することによって、二個の単位ボックスカルバートを可撓接合してなることを特徴とする可撓ボックスカルバート。
- カラー上を軸方向に横断して両単位ボックスカルバートの外周面に鋼材を架け渡して固定してなる請求項1記載の可撓ボックスカルバート。
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JP24913395A JP3574515B2 (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | 可撓ボックスカルバート |
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1995
- 1995-09-27 JP JP24913395A patent/JP3574515B2/ja not_active Expired - Fee Related
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