JPH0626493B2 - 脱穀選別装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、脱穀選別装置に関し、ハーベスタやコンバ
イン等に利用しうる。

発明が解決しようとする問題点 脱穀物を受けて揺動移送しながら選別する揺動選別形態
にあっては、脱穀物の漏下選別間隙を大きく維持させ
て、処理能力を大きくすると、選別精度が低下し易く、
脱穀状態や処理能力の適用範囲が制御され易い。

問題を解決するための手段 この発明は、脱穀室(1)の脱穀網(2)下方に、この脱穀室
(1)から落下する脱穀物を受けて揺動選別する上選別棚
(3)、この上選別棚(3)から漏下する選別物を受けて揺動
選別する中選別棚(4)、及びこの中選別棚(4)から漏下す
る選別物を受けて選別する下選別棚(5)を設け、これら
上中下各選別棚(3)(4)(5)間の選別風路(6)(7)の始端部
に圧風唐箕(8)の送風口(9)(10)を連通してなる脱穀選別
装置の構成とする。

発明の作用、および効果 脱穀室(1)で脱穀される脱穀物は脱穀網(2)等の漏下して
下側の上選別棚(3)上に受けられて揺動移送されながら
漏下選別され、藁屑の大部分はこの上選別棚(3)上を移
送処理されるが、穀粒を主とする漏下選別物は、下側に
おいて圧風唐箕(8)の送風口(9)からの送風を受けて選別
風路(6)で風選され、中選別棚(4)上で揺動移送されなが
ら選別される漏下選別物は更に下側の選別風路(7)で送
風口(10)からの送風を受けて風選されて、下選別棚(5)
で揺動移送されながら選別されるもので、各選別風路
(6)(7)毎に選別物を風選して藁屑塵埃等を風選除却する
ものであるから、上中各選別棚(3)(4)部における漏下量
を多く維持して、選別能率を高め、しかも選別精度を高
めることができる。

実施例 なお、図例において、脱穀室(1)は扱胴(11)を軸(12)装
し、下側には脱穀物を漏下させる脱穀網(2)、及び藁屑
を排出する排出口(13)等を設け、この脱穀室(1)の終端
側には横断流フアンからなる吸引排塵機(14)、及び脱穀
済排稈を受継して排送する排稈装置(15)等を設け、又、
この終端には排稈を受けて切断する排稈カッタ(16)を設
けている。

揺動選別棚は脱穀網(2)乃至吸引排塵機(14)下方に亘っ
て前後に揺動すべく連動構成し、上段部に上選別棚(3)
を、中段部に中選別棚(4)を、又下段部に下選別棚(5)を
各選別風路(6)(7)を前後方向に向けるべく介在させて設
け、揺動枠に対して着脱自在にして一体的に揺動すべく
設けている。このうち上選別棚(3)は波形状に移送板(1
7)の前部にラック板(18)を漏下間隙(19)を有して配設
し、排出口(13)下に対向してストローラツク(20)を設け
て、これらを一体構成として揺動枠(20)に前端側又は後
端側から着脱自在に設けている。又、中選別棚(4)はラ
ック板(22)を漏下間隙(23)を有して配設し、この前部に
ストローラック(24)を設け、更にこの前部にラック板(2
5)を漏下間隙(26)を有して配設し、終端部にストローラ
ック(27)を設けて、これらを一体的構成として揺動枠(2
0)に対して着脱自在に設けている。ストローラック(20)
の終端はストローラック(27)の上部にのぞませると共
に、この前方を排出口(28)に対向させている。又、下選
別棚(5)は底面に穀粒の漏下しうる選別板としている。

各選別棚(3)(4)(5)の間は選別風路(6)(7)として、これ
らの始端部に、圧風唐箕(8)の送風口(9)(10)を連通させ
て前方へ噴風すべく構成としている。(29)は下選別棚
(5)下側へ噴風するための送風口で、この選別風路(30)
の底部には整流を受ける一番受樋(31)、二番物を受ける
二番受樋(32)等を配設し、二番受樋(32)は二番揚穀機を
介して脱穀室(1)へ連通させている。

圧風唐箕(8)の起風は、各送風口(9)(10)(29)等を経て選
別風路(6)(7)(30)等へ通風され、一部は排出口(28)から
吹出されるが、余りは吸引排塵機(14)へ吸引されて排風
される。脱穀室(1)で脱穀されて脱穀網(2)から漏下され
る脱穀物は、上選別棚(3)のラック板(18)部で選別され
て、穀粒は漏下間隙(19)から漏下し、藁屑はストローラ
ック(20)部で排出口(13)から排出される藁屑と合流され
て揺動選別される。これら漏下間隙(19)やストローラッ
ク(20)等から漏下される選別物は選別風路(6)を通風す
る選別風によって風選され、藁屑塵物等は中選別棚(4)
の終端側へ噴送される。

この中選別棚(4)上に受けられた選別物は、ラック板(2
2)、ストローラック(24)、ラック板(25)、及びストロー
ラック(27)等の順に移送される間に、穀粒は下側の選別
風路(7)を経て風選されながら下選別棚(5)に漏下選別さ
れ、二番物はラック板(26)部やストローラック(27)部か
ら漏下されて、余りの藁屑や排塵物等が排出口(28)へ向
けて排出される。

下選別棚(5)で選別漏下した穀粒は一番受樋(31)に受け
られ、二番物は二番受樋(32)へ落下されて移送処理され
る。

これらの選別作用中、吸引排塵機(14)の吸引作用によっ
て揺動選別棚上に発生する排塵物の一部を吸引して排出
する。

なお、上選別棚(3)又は中選別棚(4)等の着脱によって、
脱穀の選別能力や選別形態等の仕様変更に応ずるものと
すると、揺動選別棚の基本形態に対して一部の付加構成
により簡単な生産構成とすることができ、又、選別能力
等に適用しうるもので、経済的である。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の一実施例を示すもので、第１図は側断面
図、第２図は一部の断面図である。 図中、符号(1)は脱穀室、(2)は脱穀網、(3)は上選別
棚、(4)は中選別棚、(5)は下選別棚、(6)(7)は選別風
路、(8)は圧風唐箕、(9)(10)は送風口を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】脱穀室(1)の脱穀網(2)下方に、この脱穀室
   (1)から落下する脱穀物を受けて揺動選別する上選別棚
   (3)、この上選別棚(3)から漏下する選別物を受けて揺動
   選別する中選別棚(4)、及びこの中選別棚(4)から漏下す
   る選別物を受けて選別する下選別棚(5)を設け、これら
   上中下各選別棚(3)(4)(5)間の選別風路(6)(7)の始端部
   に圧風唐箕(8)の送風口(9)(10)を連通してなる脱穀選別
   装置。