JPH06260493A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH06260493A
JPH06260493A JP5044867A JP4486793A JPH06260493A JP H06260493 A JPH06260493 A JP H06260493A JP 5044867 A JP5044867 A JP 5044867A JP 4486793 A JP4486793 A JP 4486793A JP H06260493 A JPH06260493 A JP H06260493A
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JP
Japan
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collector
semiconductor device
layer
base
type
Prior art date
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JP5044867A
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English (en)
Inventor
Teruyuki Shimura
輝之 紫村
Naoto Yoshida
直人 吉田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Priority to EP94102971A priority patent/EP0614227A3/en
Priority to US08/202,583 priority patent/US5414273A/en
Publication of JPH06260493A publication Critical patent/JPH06260493A/ja
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/68Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by only the electric current supplied, or only the electric potential applied, to an electrode which does not carry the current to be rectified, amplified or switched
    • H01L29/70Bipolar devices
    • H01L29/72Transistor-type devices, i.e. able to continuously respond to applied control signals
    • H01L29/73Bipolar junction transistors
    • H01L29/737Hetero-junction transistors
    • H01L29/7371Vertical transistors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
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    • Y10S977/755Nanosheet or quantum barrier/well, i.e. layer structure having one dimension or thickness of 100 nm or less
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子のコレクタ走行時間を短縮できるヘテロ
バイポーラトランジスタを得る。 【構成】 HBTのベース22とコレクタ23との間
に、該コレクタの一部として、その有効ポテンシャル障
壁の高さが上記ベース側からコレクタ側に向かって順に
高くなるバンド構造を有するMQB25を備えた構成と
した。 【効果】 ベースとの境界近傍におけるコレクタ中の電
界が緩和され、電子のバレー間散乱による電子の移動度
の低下を抑制でき、コレクタ走行時間を短縮できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ヘテロ接合バイポー
ラトランジスタ(以下HBTと記す)半導体装置に関
し、特にそのコレクタ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の半導体装置であるnpn型
GaAs系HBTの構造を示す断面図である。図におい
て、51は半絶縁性GaAs基板である。n+ 型GaA
sからなるコレクタコンタクト層52はGaAs基板5
1上に配置され、n型GaAsからなるコレクタ層53
はコレクタコンタクト層52上に配置され、p+ 型Ga
Asからなるベース層54はコレクタ層53上に配置さ
れ、n型Al0.3 Ga0.7 Asからなるエミッタ層55
はベース層54上に配置されている。また、コレクタコ
ンタクト層52,ベース層54,エミッタ層55上には
それぞれコレクタ電極56,ベース電極57,エミッタ
電極58が設けられ、イオン注入により絶縁部59が形
成されている。
【0003】また、図7は図6のHBTの動作状態にお
けるバンド構造を示す図である。図において、1はn型
Al0.3 Ga0.7 Asからなるエミッタ層55、2はp
+ 型GaAsからなるベース層54、3はn型GaAs
からなるコレクタ層53、4はn+ 型GaAsからなる
コレクタコンタクト層52にそれぞれ対応する。
【0004】次に動作について説明する。図7におい
て、エミッタ層1とベース層2との間にバイアス電圧V
BEが、ベース層2とコレクタ層3との間にバイアス電圧
VCBが印加される。電子はエミッタ層1からベース層2
を経てコレクタ層3へ順に流れる。ホールはベース層2
からエミッタ層1へ流れる。このHBTでは、バイアス
電圧VBEにより電子とホールの流れをコントロールす
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体装置であ
るnpn型GaAs系HBTは以上のように構成されて
おり、そのコレクタ層は通常n型GaAsで形成されて
いるため、動作状態において、ベース・コレクタ間にバ
イアス電圧VCBが加えられると、ベースとコレクタとの
境界に電界が強くかかり、この電界によって電子はバレ
ー間散乱を受けて移動度が低下し、この結果コレクタ走
行時間が増加し、半導体装置の動作速度が低下するとい
う問題点があった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、電子のコレクタ走行時間を短縮
し、その動作速度を向上することのできる半導体装置を
得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体装
置は、HBTのベースとコレクタとの間に、該コレクタ
の一部として、その有効ポテンシャル障壁の高さが上記
ベース側からコレクタ側に向かって順に高くなるバンド
構造を有する多重量子障壁(Multi Quantum Barrier :
MQB)構造を備えたものである。
【0008】また、この発明に係る半導体装置は、HB
Tのベースとコレクタとの間に、該コレクタの一部とし
て、それを構成する複数の半導体層の層厚をベース側か
らコレクタ側に向かって順に薄くすることにより、その
有効ポテンシャル障壁の高さを上記ベース側からコレク
タ側に向かって順に高くしたMQB構造を備えたもので
ある。
【0009】また、この発明に係る半導体装置は、HB
Tのベースとコレクタとの間に、該コレクタの一部とし
て、それを構成する複数の半導体層をベース側からコレ
クタ側に向かって順に禁制帯幅が高いものとすることに
より、その有効ポテンシャル障壁の高さを上記ベース側
からコレクタ側に向かって順に高くしたMQB構造を備
えたものである。
【0010】また、この発明に係る半導体装置は、HB
Tのベースとコレクタとの間に、該コレクタの一部とし
て、それを構成する複数の半導体層の層厚及び層数を適
切に設定することにより、その有効ポテンシャル障壁の
高さをコレクタ中を走行する電子のバレー間散乱の緩和
時間中の移動距離より短い周期で上記ベース側からコレ
クタ側に向かって順に高くしたMQB構造を備えたもの
である。
【0011】また、この発明に係る半導体装置は、HB
Tのベースとコレクタとの間に、該コレクタの一部とし
て、その有効ポテンシャル障壁の高さが上記ベース側か
らコレクタ側に向かって順に高くなるバンド構造を有す
るi型のMQB構造を備えたものである。
【0012】
【作用】この発明においては、HBTのベースとコレク
タとの間に、該コレクタの一部として、その有効ポテン
シャル障壁の高さが上記ベース側からコレクタ側に向か
って順に高くなるバンド構造を有するMQBを備えた構
成としたから、ベースとの境界近傍におけるコレクタ中
の電界が緩和され、電子のバレー間散乱による電子の移
動度の低下を抑制でき、コレクタ走行時間を短縮するこ
とができる。
【0013】また、この発明においては、HBTのベー
スとコレクタとの間に、該コレクタの一部として、それ
を構成する複数の半導体層の層厚をベース側からコレク
タ側に向かって順に薄くすることにより、その有効ポテ
ンシャル障壁の高さを上記ベース側からコレクタ側に向
かって順に高くしたMQB構造を備えた構成としたか
ら、容易に作製可能な、ベースとの境界近傍におけるコ
レクタ中の電界を緩和でき、コレクタ走行時間を短縮す
ることができる半導体装置を得ることができる。
【0014】また、この発明においては、HBTのベー
スとコレクタとの間に、該コレクタの一部として、それ
を構成する複数の半導体層をベース側からコレクタ側に
向かって順に禁制帯幅が高いものとすることにより、そ
の有効ポテンシャル障壁の高さを上記ベース側からコレ
クタ側に向かって順に高くしたMQB構造を備えた構成
としたから、ベースとの境界近傍におけるコレクタ中の
電界が緩和され、これにより電子のバレー間散乱による
電子の移動度の低下が抑制されることにより、コレクタ
走行時間を短縮することができ、また上記複数の半導体
層の内ベース側に配置されるものの禁制帯幅を小さくす
ることにより、ベースからコレクタへの電子の注入効率
の低下を防止できる。
【0015】また、この発明においては、HBTのベー
スとコレクタとの間に、該コレクタの一部として、それ
を構成する複数の半導体層の層厚及び層数を適切に設定
することにより、その有効ポテンシャル障壁の高さをコ
レクタ中を走行する電子のバレー間散乱の緩和時間中の
移動距離より短い周期で上記ベース側からコレクタ側に
向かって順に高くしたMQB構造を備えた構成としたか
ら、効果的に電子のバレー間散乱が抑制され、電子の移
動度の低下が抑制されることにより、コレクタ走行時間
を短縮することができる。
【0016】また、この発明においては、HBTのベー
スとコレクタとの間に、該コレクタの一部として、その
有効ポテンシャル障壁の高さが上記ベース側からコレク
タ側に向かって順に高くなるバンド構造を有するi型の
MQB構造を備えた構成としたから、ベースとの境界近
傍におけるコレクタ中の電界が緩和され、電子のバレー
間散乱による電子の移動度の低下を抑制でき、コレクタ
走行時間を短縮することができるとともに、ベース拡が
り効果を抑制でき、高い最大遮断周波数fT を得ること
ができる。
【0017】
【実施例】実施例1.図1はこの発明の第1の実施例に
よる半導体装置の構造を示す断面図であり、図におい
て、図6と同一符号は同一または相当部分を示す。ま
た、60はAlxGa1-x As層とGaAs層とを複数
層交互に積層して構成したp型多重量子障壁(Multi Qu
antum Barrier :MQB)であり、ベース層54とコレ
クタ層53との間に配置されている。即ち、本実施例に
よる半導体装置はnpn型AlGaAs/GaAs系H
BTの、p+ 型GaAsからなるベース層とn型GaA
sからなるコレクタ層の間にAlx Ga1-x AsとGa
Asの積層構造からなるp型MQBを設けたものであ
る。ここで、本実施例ではMQBを構成するAlx Ga
1-x As層,GaAs層の層厚及び層数を適切に設定す
ることにより、MQBの量子的有効ポテンシャル障壁の
高さがベース層側からコレクタ層側に向かって、コレク
タ中を走行する電子のバレー間散乱の緩和時間より短い
周期で順に高くなるようにしている。
【0018】また、図2は上記p型MQB60のバンド
構造を示す図であり、図において、p型MQB25は、
p型Alx Ga1-x As層26,及びp型GaAs層2
7を複数層交互に積層した構造を有する。28はp型M
QB25の電子のフェルミレベル、29はp型MQB2
5の電子に対する量子的有効ポテンシャル障壁の高さ、
30はp型Alx Ga1-x As層26の電子に対する古
典的ポテンシャル障壁の高さ、31はp型MQB25の
電子に対する量子的有効ポテンシャル障壁のトータルの
高さである。
【0019】また、図3は図1の半導体装置の動作状態
におけるバンド構造を示す図であり、図において、21
はn型Al0.3 Ga0.7 Asからなるエミッタ層55、
22はp+ 型GaAsからなるベース層54、23はn
型GaAsからなるコレクタ層53、24はn+ 型Ga
Asからなるコレクタコンタクト層52、25はAlx
Ga1-x As/GaAsからなるp型MQB60にそれ
ぞれ対応する。
【0020】次に動作について説明する。図2に示すよ
うに、それぞれ層厚が十分に薄いAlx Ga1-x As
層,及びGaAs層を複数層交互に積層し、多重量子井
戸構造(Multi Quantum Well:MQW)を構成すると、
電子に対する量子的有効ポテンシャル障壁29は、障壁
層を構成するAlx Ga1-x Asの伝導帯エネルギ差に
相当する電子に対する古典的ポテンシャル障壁の高さ3
0より高くなる。また、この量子的有効ポテンシャル障
壁29は、障壁層を構成するAlx Ga1-x As層のA
l組成比xが一定であっても、MQWを構成する半導体
層の層厚を薄くする程高くなる。
【0021】本実施例では、図2に示すように、MQB
を構成する半導体層のうちのp型Alx Ga1-x As層
26を、そのAl組成比xを0.3一定とし、その層厚
をベース側からコレクタ側に向かって順に薄くしてお
り、これにより、MQBの有効ポテンシャル障壁の高さ
を上記ベース側からコレクタ側に向かって順に高くして
いる。例えば、p型GaAs層27とp型Alx Ga1-
x As層26の二層で1周期とし、9周期のMQWを考
えた場合、p型GaAs層の厚さは56.5オングスト
ロームの一定値とし、第1周期のp型Alx Ga1-x A
s層の厚さを186.8オングストローム、第2周期及
び第3周期のp型Alx Ga1-x As層の厚さを28.
3オングストローム、第4周期及び第5周期のp型Al
x Ga1-xAs層の厚さを22.6オングストローム、
第6周期,第7周期,第8周期及び第9周期のp型Al
x Ga1-x As層の厚さを17.0オングストロームと
すれば、電子に対する量子的有効ポテンシャル障壁29
の高さは、図2に示したように徐々に増加して、最終的
には電子に対する量子的有効ポテンシャル障壁のトータ
ルの高さ31は古典的に決まるポテンシャル障壁の高さ
30よりも0.3eV程度大きくなる。このようなMQ
Bをベース層とコレクタ層の間に備えた本実施例におい
ては、図3に示すように、ベース・コレクタ間にバイア
ス電圧VBCが加わった状態でも、電子に対する量子的有
効ポテンシャル障壁29の変化は古典的に決まる伝導帯
の変化と比較して緩やかになる。これはベースとの境界
近傍におけるコレクタ中の電界が緩和されることを意味
する。従って、本実施例では、従来のようにベースとコ
レクタとの境界にかかる強い電界により電子がバレー間
散乱を受け、移動度が低下し、コレクタ走行時間が増加
することを抑制することができる。
【0022】さらに本実施例では、例えば電子のバレー
間散乱の緩和時間(コレクタ中を走行する電子が電界に
よって高いエネルギを得て、バレー間散乱を受けるまで
の時間)における空間的移動距離が約250オングスト
ロームであると想定し、上述のように、MQBを構成す
るAlx Ga1-x As層,GaAs層の層厚及び層数を
適切に設定することにより、MQBの量子的有効ポテン
シャル障壁の高さが、コレクタ中を走行する電子のバレ
ー間散乱の緩和時間に電子が空間的に移動する距離より
短い周期で順に高くなるように、即ち、有効ポテンシャ
ル障壁の高さが一定である幅が250オングストローム
よりも小さくなるようにしており、これにより効果的に
バレー間散乱を抑制している。
【0023】上述のように電子のバレー間散乱の緩和時
間における空間的移動距離が約250オングストローム
である場合、250オングストロームの間は電子は電界
を受けて加速され、さらにオーバーシュートを生じ、高
速で動くことが可能であるが、有効ポテンシャル障壁の
高さが一定である幅が250オングストロームを越える
と電子はバレー間散乱を受けて移動速度の低下を生ず
る。ここで、本実施例では、バレー間散乱の緩和時間に
おける電子の空間的移動距離より短い周期で有効ポテン
シャル障壁の高さを増加させることにより、電子がバレ
ー間散乱を受ける直前に有効ポテンシャル障壁の高さを
増加させて、電子の運動エネルギーを失わせ、これによ
り効果的にバレー間散乱を抑制することができるもので
ある。
【0024】次に、図1に示す半導体装置の製造方法に
ついて説明する。まず、半絶縁性GaAs基板51の上
に、n+ 型GaAsからなるコレクタコンタクト層5
2,n型GaAsからなるコレクタ層53,Alx Ga
1-x As/GaAsからなるp型MQB60,p+ 型G
aAsからなるベース層54,及びn型Al0.3 Ga0.
7 Asからなるエミッタ層55を、例えばMOCVD法
により順次エピタキシャル成長する。
【0025】この後、イオン注入技術を用いて絶縁部5
9を形成する工程、エッチング技術を用いて結晶成長層
53,60,54,及び55を所望の形状に成形する工
程、及びセルフアライン技術等を応用して電極56,5
7,及び58を形成する工程等を経て、図1に示す半導
体装置を得る。
【0026】現在のMOCVD法によれば、各成長層の
層厚をオングストローム単位で制御しながらエピタキシ
ャル成長させることができ、上述のように構成層の層厚
を精密に設定したMQBを容易に形成することが可能で
ある。また、本実施例では、MQBを構成するAlx G
a1-x As層のAl組成比xは一定としているので、す
べてのAlx Ga1-x As層を同一の材料ガスの供給比
で結晶成長させればよく、制御が容易である。
【0027】このように本第1の実施例では、GaAs
系HBTのベース層とコレクタ層との間に、それを構成
する半導体層の層厚をベース側からコレクタ側に向かっ
て順に薄くすることによって、その有効ポテンシャル障
壁の高さをベース層側からコレクタ層側に向かってコレ
クタ中を走行する電子のバレー間散乱の緩和時間より短
い周期で順に高くしたp型MQBを設けた構造としたか
ら、作製が容易で、コレクタを走行する電子のバレー間
散乱を抑制でき、電子の移動度を高く保って、電子のコ
レクタ走行時間を短縮することのできるHBTを得るこ
とができる。
【0028】なお、上記実施例では、MQBをその有効
ポテンシャル障壁の高さがベース層側からコレクタ層側
に向かってコレクタ中を走行する電子のバレー間散乱の
緩和時間より短い周期で順に高くなるように構成したも
のについて示したが、有効ポテンシャル障壁の高さの変
化の間隔が電子のバレー間散乱の緩和時間より短い周期
でない場合であっても、MQBの有効ポテンシャル障壁
の高さを上記ベース側からコレクタ側に向かって順に高
くした構成とすることにより、ベース・コレクタ間にバ
イアス電圧が加わった状態でも、電子に対する量子的有
効ポテンシャル障壁の変化を古典的に決まる伝導帯の変
化と比較して緩やかとでき、ベースとの境界近傍におけ
るコレクタ中の電界を緩和できるので、バレー間散乱は
生じにくくなり、バレー間散乱による移動度の低下によ
ってコレクタ走行時間が増加するのを抑制することがで
きるものである。
【0029】実施例2.次に本発明の第2の実施例によ
る半導体装置について説明する。本第2の実施例による
半導体装置は、npn型AlGaAs/GaAs系HB
Tの、p+ 型GaAsからなるベース層とn型GaAs
からなるコレクタ層の間にAlx Ga1-x AsとGaA
sの積層構造からなるi型MQBを設けたものである。
即ち、上記第1の実施例による半導体装置のp型MQB
をi型MQBに置き換えたものである。
【0030】図4は本第2の実施例において、ベース層
とコレクタ層の間に設けられるi型MQBのバンド構造
を示す図であり、図において、i型MQB35は、i型
Alx Ga1-x As層36,及びi型GaAs層37を
複数層交互に積層した構造を有する。また、38は電子
のフェルミレベル、39はi型MQB35の電子に対す
る量子的有効ポテンシャル障壁の高さ、40はi型Al
x Ga1-x As層36の電子に対する古典的ポテンシャ
ル障壁の高さ、41はi型MQB35の電子に対する量
子的有効ポテンシャル障壁のトータルの高さである。な
お、本第2の実施例においても、上記第1の実施例と同
様、Alx Ga1-x As層,GaAs層の層厚及び層数
を適切に設定することにより、MQBの量子的有効ポテ
ンシャル障壁の高さがベース層側からコレクタ層側に向
かって、コレクタ中を走行する電子のバレー間散乱の緩
和時間より短い周期で順に高くなるようにしている。
【0031】次に動作について説明する。本第2の実施
例においても、上記第1の実施例と同様、ベース層とコ
レクタ層との間に、その量子的有効ポテンシャル障壁の
高さがベース層側からコレクタ層側に向かって順に高く
なるバンド構造を有するMQBを設けているので、ベー
スとの境界近傍におけるコレクタ中の電界を緩和するこ
とができ、コレクタ走行時間を短縮することができる。
また、これも、上記第1の実施例と同様、MQBを構成
するAlx Ga1-x As層,GaAs層の層厚及び層数
を適切に設定することにより、MQBの量子的有効ポテ
ンシャル障壁の高さが、コレクタ中を走行する電子のバ
レー間散乱の緩和時間より短い周期で順に高くなるよう
にしているので、バレー間散乱を効果的に抑制すること
ができ、電子の移動度を高く保って、電子のコレクタ走
行時間を短縮することができる。
【0032】ところで、上記第1の実施例のように、コ
レクタにp型層が含まれているとコレクタ中にマイナス
空間電荷ができるため、コレクタ電流を増加させていく
とベースから注入される電子とマイナスの空間電荷との
加算によって空間的なマイナスの電荷量が高くなり、さ
らにコレクタ電流を増加させると、ついにはマイナスの
電荷がベース層中のそれと同等程度になり、等価的にコ
レクタ層の中にまでベース層が広がったことになる。こ
の現象はベース広がり効果(Kirk効果)と呼ばれ、この
Kirk効果が現れると、電子のベース走行時間が増加し、
最大遮断周波数fT が低下する。
【0033】一方、本第2の実施例においては、コレク
タに設けるMQBをp型ではなくi型MQB35として
いる。p型MQBの代わりにi型MQBを用いた本実施
例の場合、図4に示すように、電子のフェルミレベル3
8はエネルギーバンドの真中になり、電子に対する量子
的有効ポテンシャル障壁39は、p型MQBを用いた実
施例1に比較して低くなる。従って、電子に対する量子
的有効ポテンシャル障壁のトータルの高さ41も同様に
低くなるが、i型MQB35の中には理想的には空間電
荷が存在しないため、上述のベース広がり効果は起こり
にくく、高いコレクタ電流密度まで最大遮断周波数fT
を増加させることができる。
【0034】このように本第2の実施例では、GaAs
系HBTのベース層とコレクタ層との間に、その有効ポ
テンシャル障壁の高さがベース層側からコレクタ層側に
向かってコレクタ中を走行する電子のバレー間散乱の緩
和時間より短い周期で順に高くなるバンド構造を有する
i型MQBを設けた構造としたから、コレクタを走行す
る電子のバレー間散乱を抑制でき、電子の移動度を高く
保って、電子のコレクタ走行時間を短縮することができ
るとともに、ベース広がり効果が現れないようになるの
で、コレクタ電流を高い電流密度まで増加させることが
でき、これにより高い最大遮断周波数fT を得ることが
できる効果がある。
【0035】なお、上記実施例では、MQBをその有効
ポテンシャル障壁の高さがベース層側からコレクタ層側
に向かってコレクタ中を走行する電子のバレー間散乱の
緩和時間における電子の空間的な移動距離より短い周期
で順に高くなるように構成したものについて示したが、
有効ポテンシャル障壁の高さの変化の間隔が電子のバレ
ー間散乱の緩和時間における電子の空間的な移動距離よ
り短い周期でない場合であっても、電子移動度の低下に
よるコレクタ走行時間の増加を抑制する効果があること
は上記第1の実施例と同様である。
【0036】実施例3.上記第1,第2の実施例では、
MQBを構成するAlx Ga1-x As層をAl組成比x
は一定としてその層厚をベース側からコレクタ側に向か
って順に薄くすることによって、MQBの有効ポテンシ
ャル障壁の高さを上記ベース側からコレクタ側に向かっ
て順に高くしたが、MQBの有効ポテンシャル障壁の高
さは、MQBを構成するAlx Ga1-x As層のAl組
成比xをベース側からコレクタ側に向かって順に高く
し、これによる古典的ポテンシャル障壁の高さの増加に
よっても変化させることが可能である。
【0037】図5は本発明の第3の実施例において、ベ
ース層とコレクタ層の間に設けられるp型MQBのバン
ド構造を示す図であり、図において、p型MQB45
は、p型Alx Ga1-x As層46,及びp型GaAs
層47を複数層交互に積層した構造を有する。また、4
8は電子のフェルミレベル、49はi型MQB25の電
子に対する量子的有効ポテンシャル障壁の高さである。
【0038】本第3の実施例では、MQBを構成するA
lx Ga1-x As層のAl組成比xをベース側からコレ
クタ側に向かって数周期毎に順に高くし、これによる古
典的ポテンシャル障壁の高さの増加によってもMQBの
量子的有効ポテンシャル障壁の高さを変化させる構成と
している。
【0039】図5において、例えば、第1周期,第2周
期及び第3周期のAlx Ga1-x As層46のAl組成
比xを0.1、第4周期,第5周期及び第6周期のAl
x Ga1-x As層46のAl組成比xを0.3、第7周
期,第8周期及び第9周期のAlx Ga1-x As層46
のAl組成比xを0.5とし、MQBの古典的ポテンシ
ャル障壁の高さをベース側からコレクタ側に向かって順
に高くしている。また、本実施例では各周期毎にAlx
Ga1-x As層46の層厚を変えることによってもMQ
Bのポテンシャル障壁の高さを変化させている。
【0040】次に動作について説明する。本第3の実施
例では、MQBを構成するAlx Ga1-x As層のAl
組成比xをベース側からコレクタ側に向かって数周期毎
に順に高くし、これによる古典的ポテンシャル障壁の高
さの増加によってもMQBの量子的有効ポテンシャル障
壁の高さを変化させているので、バイアス電圧VBCを加
えた状態におけるベース・コレクタ間の有効ポテンシャ
ル障壁の変化は、上記第1の実施例よりもさらに緩やか
になる。従って、ベース・コレクタ間の電界緩和は促進
され、バレー間散乱を受けにくくなり、電子はさらに高
速を保つことが可能となり、コレクタ走行時間を短縮で
きる。
【0041】また、上記第1の実施例では、p型MQB
のAlx Ga1-x As層のAl組成比xを0.3で一定
としているので、ベースからコレクタに注入される電子
にとっては第1周期のAl0.3 Ga0.7 As層の有効ポ
テンシャル障壁が最初のポテンシャルバリアとなり、こ
のポテンシャルバリアが高すぎるので低いエネルギーし
か持たない電子はポテンシャルバリアを超えられず、電
子の注入効率が低下し、電流利得βを低下させる。しか
し、本第3の実施例では、上述のように、第1周期のA
lx Ga1-x As層のAl組成比を、x=0.1と小さ
くすることにより、第1周期のAl0.1 Ga0.9 As層
の有効ポテンシャル障壁が最初のポテンシャルバリアと
なり、ポテンシャルバリアが低くなり、低いエネルギー
しか持たない電子もポテンシャルバリアを超えることが
でき、電子の注入効率の低下を抑制でき、電流利得βも
低下することはない。
【0042】このように本第3の実施例では、GaAs
系HBTのベースとコレクタとの間に、該コレクタの一
部として、Alx Ga1-x As層とGaAs層で構成さ
れ、Alx Ga1-x As層のAl組成比xを、ベース側
からコレクタ側に向かって順に高くすること、及びAl
x Ga1-x As層の層厚をベース側からコレクタ側に向
かって順に薄くすることにより、その有効ポテンシャル
障壁の高さを上記ベース側からコレクタ側に向かって順
に高くしたMQB構造を備えた構成としたから、ベース
との境界近傍におけるコレクタ中の電界が緩和され、こ
れにより電子のバレー間散乱による電子の移動度の低下
が抑制されることにより、コレクタ走行時間を短縮する
ことができ、またベース側に配置されるAlx Ga1-x
As層のAl組成比xを小さくして禁制帯幅を小さくす
ることにより、ベースからコレクタへの電子の注入効率
の低下を防止できる。
【0043】なお、上記実施例では、MQBを構成する
Alx Ga1-x As層のAl組成比x及び層厚の両方を
変えるものについて示したが、Alx Ga1-x As層の
Al組成比xのみを変えるようにしてもよいことは言う
までもない。
【0044】また、上記実施例では、MQBを構成する
各層の層厚は特に示さなかったが、Alx Ga1-x As
層とGaAs層との層厚及び層数を工夫して、コレクタ
中を走行する電子のバレー間散乱の緩和時間より短い周
期で有効ポテンシャル障壁の高さを変化させることによ
り、上記第1,第2の実施例と同様、電子のバレー間散
乱をより効果的に抑制することができ、電子の移動度を
高く保って、電子のコレクタ走行時間を短縮することが
できる。
【0045】また、上記実施例では、MQBがp型であ
るものについて示したが、MQBをi型としてもよく、
この場合は、上記第2の実施例で説明したように、ベー
ス広がり効果を抑制することができ、コレクタ電流の電
流密度を高くすることができるので、最大遮断周波数f
T を増加することができる効果がある。
【0046】実施例4.ところで、例えばIEEE ト
ランザクションズ オン エレクトロン デバイス,3
5巻,4号,401頁〜404頁(IEEE TRANSACTIONS
ON ELECTRON DEVICE, VOL.35, NO.4, APRIL 1988)に
は、AlGaAs/GaAs系HBTにおいて、そのコ
レクタをp+ 型ベースに接する側から、i型領域,p+
型領域,及びn+ 型領域をこの順に配置した三層構造と
したものが開示されている。この文献に開示されたHB
Tは、コレクタを上述のように三層構造とすることによ
り、コレクタ空乏層の殆どの領域を電子移動度の高いi
層とし、コレクタ走行速度を向上したものである。この
先行技術においては上記i型領域は2000オングスト
ローム程度の単一のGaAs層で構成されているが、こ
の単一のGaAs層の代わりに、その有効ポテンシャル
障壁の高さが上記p+ 型ベース側から上記p+型領域側
に向かって順に高くなるバンド構造を有するi型のMQ
Bを配置すれば、この領域での電界緩和が促進され、こ
れにより、バレー間散乱を抑制でき、コレクタ走行速度
をより向上することができる。なお、上記i型のMQB
の有効ポテンシャル障壁の高さを上記p+ 型ベース側か
ら上記p+ 型領域側に向かって順に高くするための構造
としては、MQBを構成する半導体層の層厚を上記p+
型ベース側から上記p+ 型領域側に向かって順に薄くす
る、又はMQBを構成する半導体層の禁制帯幅を上記p
+ 型ベース側から上記p+ 型領域側に向かって順に高く
する、あるいはこれら層厚と禁制帯幅の変化を組み合わ
せた構造の何れであってもよい。
【0047】なお、上記第1〜第4の各実施例において
は、GaAs及びAlGaAsから構成されたGaAs
系HBTに適用したものについて説明したが、本発明は
基板としてInPを用いたInP系HBTにも同様に適
用することができ、上記実施例と同様の効果を奏する。
この場合のMQBは、InPとInGaAsの多層構
造、又はInAlAsとInGaAsの多層構造とする
ことが考えられる。
【0048】また、シリコン(Si)系のような、Ga
As系及びInP系以外の材料からなるHBTにも同様
に適用することができ、上記実施例と同様の効果を奏す
る。Si系HBTに適用した場合のMQBはSi層とシ
リコンゲルマニウム(SiGe)層の多層構造とするこ
とが考えられる。
【0049】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、HB
Tのベースとコレクタとの間に、該コレクタの一部とし
て、その有効ポテンシャル障壁の高さが上記ベース側か
らコレクタ側に向かって順に高くなるバンド構造を有す
るMQBを備えた構成としたから、ベースとの境界近傍
におけるコレクタ中の電界が緩和され、電子のバレー間
散乱による電子の移動度の低下を抑制でき、コレクタ走
行時間を短縮することができる効果がある。
【0050】また、この発明によれば、HBTのベース
とコレクタとの間に、該コレクタの一部として、それを
構成する複数の半導体層の層厚をベース側からコレクタ
側に向かって順に薄くすることにより、その有効ポテン
シャル障壁の高さを上記ベース側からコレクタ側に向か
って順に高くしたMQB構造を備えた構成としたから、
容易に作製可能な、ベースとの境界近傍におけるコレク
タ中の電界を緩和でき、コレクタ走行時間を短縮するこ
とができる半導体装置を得ることができる効果がある。
【0051】また、この発明によれば、HBTのベース
とコレクタとの間に、該コレクタの一部として、それを
構成する複数の半導体層をベース側からコレクタ側に向
かって順に禁制帯幅が高いものとすることにより、その
有効ポテンシャル障壁の高さを上記ベース側からコレク
タ側に向かって順に高くしたMQB構造を備えた構成と
したから、ベースとの境界近傍におけるコレクタ中の電
界が緩和され、これにより電子のバレー間散乱による電
子の移動度の低下が抑制されることにより、コレクタ走
行時間を短縮することができる効果があり、また上記複
数の半導体層のうちベース側に配置されるものの禁制帯
幅を小さくすることにより、ベースからコレクタへの電
子の注入効率の低下を防止できる効果がある。
【0052】また、この発明によれば、HBTのベース
とコレクタとの間に、該コレクタの一部として、それを
構成する複数の半導体層の層厚及び層数を適切に設定す
ることにより、その有効ポテンシャル障壁の高さをコレ
クタ中を走行する電子のバレー間散乱の緩和時間中の移
動距離より短い周期で上記ベース側からコレクタ側に向
かって順に高くしたMQB構造を備えた構成としたか
ら、効果的に電子のバレー間散乱が抑制され、電子の移
動度の低下が抑制されることにより、コレクタ走行時間
を短縮することができる効果がある。
【0053】また、この発明によれば、HBTのベース
とコレクタとの間に、該コレクタの一部として、その有
効ポテンシャル障壁の高さが上記ベース側からコレクタ
側に向かって順に高くなるバンド構造を有するi型のM
QB構造を備えた構成としたから、ベースとの境界近傍
におけるコレクタ中の電界が緩和され、電子のバレー間
散乱による電子の移動度の低下を抑制でき、コレクタ走
行時間を短縮することができるとともに、ベース拡がり
効果を抑制でき、高い最大遮断周波数fT を得ることが
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例による半導体装置を示
す断面図である。
【図2】第1の実施例において用いられるp型MQBの
バンド構造を示す図である。
【図3】第1の実施例による半導体装置の動作状態にお
けるバンド構造を示す図である。
【図4】この発明の第2の実施例において用いられるi
型MQBのバンド構造を示す図である。
【図5】この発明の第3の実施例において用いられるp
型MQBのバンド構造を示す図である。
【図6】従来のヘテロバイポーラトランジスタを示す断
面図である。
【図7】従来のヘテロバイポーラトランジスタの動作状
態におけるバンド構造を示す図である。
【符号の説明】
21 n型Al0.3 Ga0.7 Asエミッタ層 22 p+ 型GaAsベース層 23 n型GaAsコレクタ層の下部 24 n+ 型GaAsコレクタコンタクト層 25 p型MQB 26 p型Alx Ga1-x As層 27 p型GaAs層 28 p型MQBにおける電子のフェルミレベル 29 電子に対する量子的有効ポテンシャル障壁 30 電子に対する古典的ポテンシャル障壁の高さ 31 電子に対する量子的ポテンシャル障壁のトータル
の高さ 35 i型MQB 36 i型Alx Ga1-x As層 37 i型GaAs層 38 i型MQBにおける電子のフェルミレベル 39 電子に対する量子的有効ポテンシャル障壁 40 電子に対する古典的ポテンシャル障壁の高さ 41 電子に対する量子的ポテンシャル障壁のトータル
の高さ 45 p型MQB 46 p型Alx Ga1-x As層 47 p型GaAs層 48 p型MQBにおける電子のフェルミレベル 49 電子に対する有効ポテンシャル障壁(量子的) 51 半絶縁性GaAs基板 52 n+ 型GaAsコレクタコンタクト層 53 n型GaAsコレクタ層 54 p+ 型GaAsベース層 55 n型Al0.3 Ga0.7 Asエミッタ層 56 コレクタ電極 57 ベース電極 58 エミッタ電極 59 イオン注入による絶縁部 60 MQB

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘテロ接合バイポーラトランジスタ構造
    を有する半導体装置において、 ベースとコレクタとの間に、該コレクタの一部として、
    その有効ポテンシャル障壁の高さが上記ベース側からコ
    レクタ側に向かって順に高くなるバンド構造を有する多
    重量子障壁構造を備えたことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 上記多重量子障壁構造は、これを構成する半導体層の層
    厚をベース側からコレクタ側に向かって順に薄くするこ
    とにより、その有効ポテンシャル障壁の高さを上記ベー
    ス側からコレクタ側に向かって順に高くしたものである
    ことを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体装置において、 上記多重量子障壁構造は、これを構成する半導体層をベ
    ース側からコレクタ側に向かって順に禁制帯幅の大きい
    ものとすることにより、その有効ポテンシャル障壁の高
    さを上記ベース側からコレクタ側に向かって順に高くし
    たものであることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体装置において、 上記多重量子障壁構造は、これを構成する半導体層の層
    厚及び層数を、その有効ポテンシャル障壁の高さがコレ
    クタ中を走行する電子のバレー間散乱の緩和時間中の移
    動距離より短い周期で変化するように調整したものであ
    ることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の半導体装置において、 上記多重量子障壁構造は、上記ベースと同じ導電型であ
    ることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の半導体装置において、 上記多重量子障壁構造は、i型であることを特徴とする
    半導体装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の半導体装置において、 上記コレクタはベースと接する側からi型領域,p+ 型
    領域,及びn型領域が順に配置された構造を有し、上記
    i型領域が上記多重量子障壁構造であることを特徴とす
    る半導体装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれかに記
    載の半導体装置において、 上記半導体装置はGaAs系ヘテロバイポーラトランジ
    スタであり、上記多重量子障壁構造はGaAsとAlG
    aAsの積層構造からなることを特徴とする半導体装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項7のいずれかに記
    載の半導体装置において、 上記半導体装置はInP系ヘテロバイポーラトランジス
    タであり、上記多重量子障壁構造はInGaAsとIn
    AlAsまたはInGaAsとInPの積層構造からな
    ることを特徴とする半導体装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項7のいずれかに
    記載の半導体装置において、 上記半導体装置はSi系ヘテロバイポーラトランジスタ
    であり、上記多重量子障壁構造はSiとSiGeの積層
    構造からなることを特徴とする半導体装置。
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