JPH06260291A - 車輌用放電灯の点灯回路 - Google Patents
車輌用放電灯の点灯回路Info
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- Y10S315/07—Starting and control circuits for gas discharge lamp using transistors
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- Circuit Arrangements For Discharge Lamps (AREA)
- Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 矩形波点灯方式の放電灯点灯回路において放
電灯の点灯開始直後やランプの寿命末期等にランプの立
ち消えが頻繁に生じないようにする。 【構成】 点灯回路1においてバッテリー電圧を直流昇
圧回路5により昇圧した後直流−交流変換回路7によっ
て矩形波に変換してイグナイタ回路8のインダクタ28
を介してメタルハライドランプ9に印加する。直流昇圧
回路5はチョッパー型の構成とされ出力段に平滑用コン
デンサ19を有する。直流昇圧回路5と直流−交流変換
回路7との間にダイオード20とコンデンサ21からな
る共振制御部6を配置する。直流−交流変換回路7はF
ET25(i=1〜4)を用いたブリッジ型構成とさ
れ、2対のFETが駆動制御部23により相反的に切り
換えられる。共振制御部6のダイオード20は矩形波の
極性反転時にインダクタ28が直流昇圧回路5の平滑用
コンデンサ19と結合しないように電流路を遮断し、共
振コンデンサ21とインダクタ28との結合によりLC
共振を発生させる。
電灯の点灯開始直後やランプの寿命末期等にランプの立
ち消えが頻繁に生じないようにする。 【構成】 点灯回路1においてバッテリー電圧を直流昇
圧回路5により昇圧した後直流−交流変換回路7によっ
て矩形波に変換してイグナイタ回路8のインダクタ28
を介してメタルハライドランプ9に印加する。直流昇圧
回路5はチョッパー型の構成とされ出力段に平滑用コン
デンサ19を有する。直流昇圧回路5と直流−交流変換
回路7との間にダイオード20とコンデンサ21からな
る共振制御部6を配置する。直流−交流変換回路7はF
ET25(i=1〜4)を用いたブリッジ型構成とさ
れ、2対のFETが駆動制御部23により相反的に切り
換えられる。共振制御部6のダイオード20は矩形波の
極性反転時にインダクタ28が直流昇圧回路5の平滑用
コンデンサ19と結合しないように電流路を遮断し、共
振コンデンサ21とインダクタ28との結合によりLC
共振を発生させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、矩形波点灯方式による
放電灯の点灯回路において、放電灯の点灯開始直後やラ
ンプが寿命末期になった場合等にランプの立ち消えが頻
繁に起こらないように改善を図った新規な車輌用放電灯
の点灯回路を提供しようとするものである。
放電灯の点灯回路において、放電灯の点灯開始直後やラ
ンプが寿命末期になった場合等にランプの立ち消えが頻
繁に起こらないように改善を図った新規な車輌用放電灯
の点灯回路を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】近時、白熱電球に代わる光源として小型
のメタルハライドランプが注目されており、車輌用メタ
ルハライドランプの点灯回路の構成としては、例えば、
電源に直流電源を用い、直流入力電圧を昇圧回路によっ
て昇圧した後、直流−交流変換回路によって矩形波状の
交流電圧に変換した後メタルハライドランプに印加する
ようにしたものが知られている。
のメタルハライドランプが注目されており、車輌用メタ
ルハライドランプの点灯回路の構成としては、例えば、
電源に直流電源を用い、直流入力電圧を昇圧回路によっ
て昇圧した後、直流−交流変換回路によって矩形波状の
交流電圧に変換した後メタルハライドランプに印加する
ようにしたものが知られている。
【0003】図9は点灯回路aの構成を簡単に示すもの
であり、バッテリーbは点灯スイッチcを介して直流昇
圧回路dに接続されており、該直流昇圧回路dの出力が
後段の直流−交流変換回路eによって交流化された後イ
グナイタ回路fを介してメタルハライドランプgに供給
されるようになっている。
であり、バッテリーbは点灯スイッチcを介して直流昇
圧回路dに接続されており、該直流昇圧回路dの出力が
後段の直流−交流変換回路eによって交流化された後イ
グナイタ回路fを介してメタルハライドランプgに供給
されるようになっている。
【0004】尚、直流昇圧回路dの出力、直流−交流変
換回路eの出力、メタルハライドランプgへの印加電圧
をそれぞれ概略的に示すと「sd」、「se」、「s
f」のようになり、se、sfは矩形波状電圧となる。
換回路eの出力、メタルハライドランプgへの印加電圧
をそれぞれ概略的に示すと「sd」、「se」、「s
f」のようになり、se、sfは矩形波状電圧となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
メタルハライドランプgの交流点灯の際には、矩形波電
圧の極性反転時に再点弧電圧が発生するが、この時にメ
タルハライドランプgへの十分な供給電圧が得られない
と、ランプが立ち消えを起こす危険性が高まるという問
題がある。
メタルハライドランプgの交流点灯の際には、矩形波電
圧の極性反転時に再点弧電圧が発生するが、この時にメ
タルハライドランプgへの十分な供給電圧が得られない
と、ランプが立ち消えを起こす危険性が高まるという問
題がある。
【0006】これは、矩形波電圧でランプの点灯を行う
場合に直流昇圧回路dの出力電圧がメタルハライドラン
プgのランプ電圧と等しくなるので、ランプのサドル電
圧を上回る再点弧電圧が発生すると直流昇圧回路dから
ランプへの電源供給が追いつかない状況が生じるためで
ある。
場合に直流昇圧回路dの出力電圧がメタルハライドラン
プgのランプ電圧と等しくなるので、ランプのサドル電
圧を上回る再点弧電圧が発生すると直流昇圧回路dから
ランプへの電源供給が追いつかない状況が生じるためで
ある。
【0007】図10はこのときの様子を概略的に示す波
形図であり、矩形波電圧「sf」の立ち上がり波形(図
9に円で囲んだ部分)を拡大して示すものであり、
(a)が通常時における波形を示し、(b)はランプが
冷えきった状態で点灯した場合の点灯初期やランプの寿
命が近づいた時等における波形を示している。
形図であり、矩形波電圧「sf」の立ち上がり波形(図
9に円で囲んだ部分)を拡大して示すものであり、
(a)が通常時における波形を示し、(b)はランプが
冷えきった状態で点灯した場合の点灯初期やランプの寿
命が近づいた時等における波形を示している。
【0008】尚、図中hは再点弧電圧を示し、iはサド
ル電圧を示している。
ル電圧を示している。
【0009】図示するように(a)に示す状況では再点
弧電圧hのピーク値がサドル電圧iを越えることはない
が、(b)に示す状況ではサドル電圧iに対して再点弧
電圧hのピーク値が大きくなっている。
弧電圧hのピーク値がサドル電圧iを越えることはない
が、(b)に示す状況ではサドル電圧iに対して再点弧
電圧hのピーク値が大きくなっている。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の第1の
ものは上記した課題を解決するために、平滑用コンデン
サを含む直流電源回路部とブリッジ型の直流−交流変換
回路とを有し、直流−交流変換回路の後段にインダクタ
ンス要素を設けるとともにこれに直列に放電灯を接続し
て矩形波点灯を行うように構成された車輌用放電灯の点
灯回路において、直流電源回路部と直流−交流変換回路
との間に共振制御部を設け、該共振制御部を、共振コン
デンサと、矩形波の極性反転時にインダクタンス要素に
よる持続電流を直流電源回路部の平滑用コンデンサの手
前で遮断してインダクタンス要素と共振コンデンサとが
結合するように規定する遮断手段とで構成したものであ
る。
ものは上記した課題を解決するために、平滑用コンデン
サを含む直流電源回路部とブリッジ型の直流−交流変換
回路とを有し、直流−交流変換回路の後段にインダクタ
ンス要素を設けるとともにこれに直列に放電灯を接続し
て矩形波点灯を行うように構成された車輌用放電灯の点
灯回路において、直流電源回路部と直流−交流変換回路
との間に共振制御部を設け、該共振制御部を、共振コン
デンサと、矩形波の極性反転時にインダクタンス要素に
よる持続電流を直流電源回路部の平滑用コンデンサの手
前で遮断してインダクタンス要素と共振コンデンサとが
結合するように規定する遮断手段とで構成したものであ
る。
【0011】また、本発明の第2のものは上記した課題
を解決するために、平滑用コンデンサを含む直流電源回
路部とブリッジ型の直流−交流変換回路とを有し、直流
−交流変換回路の後段にインダクタンス要素を設けると
ともにこれに直列に放電灯を接続して矩形波点灯を行う
ように構成された車輌用放電灯の点灯回路において、直
流−交流変換回路を構成するスイッチング素子の制御に
関して全てのスイッチング素子がオフ状態となる期間が
生じるように制御するとともに、直流電源回路部とその
後段の直流−交流変換回路との間に設けられる共振制御
部がインダクタンス素子と共振コンデンサとからなり、
直流−交流変換回路側から直流電源回路部をみたときに
インダクタンス素子と共振コンデンサとが並列に接続さ
れるように構成したものである。
を解決するために、平滑用コンデンサを含む直流電源回
路部とブリッジ型の直流−交流変換回路とを有し、直流
−交流変換回路の後段にインダクタンス要素を設けると
ともにこれに直列に放電灯を接続して矩形波点灯を行う
ように構成された車輌用放電灯の点灯回路において、直
流−交流変換回路を構成するスイッチング素子の制御に
関して全てのスイッチング素子がオフ状態となる期間が
生じるように制御するとともに、直流電源回路部とその
後段の直流−交流変換回路との間に設けられる共振制御
部がインダクタンス素子と共振コンデンサとからなり、
直流−交流変換回路側から直流電源回路部をみたときに
インダクタンス素子と共振コンデンサとが並列に接続さ
れるように構成したものである。
【0012】
【作用】本発明の第1のものによれば、矩形波の極性反
転時にインダクタンス要素と共振コンデンサとの結合に
よって起きる共振電圧のピーク値を共振コンデンサの静
電容量を小さい値に設定することによって大きくするこ
とができ、これが再点弧電圧を助ける方向に作用するた
め放電灯が冷えきった状態から点灯を開始させる場合や
放電灯の寿命末期における立ち消えの発生頻度を低減す
ることができる。
転時にインダクタンス要素と共振コンデンサとの結合に
よって起きる共振電圧のピーク値を共振コンデンサの静
電容量を小さい値に設定することによって大きくするこ
とができ、これが再点弧電圧を助ける方向に作用するた
め放電灯が冷えきった状態から点灯を開始させる場合や
放電灯の寿命末期における立ち消えの発生頻度を低減す
ることができる。
【0013】また、本発明の第2のものによれば、直流
−交流変換回路を構成するブリッジのスイッチング制御
に関して全スイッチング素子がオフ状態となる期間(デ
ッドタイム)を形成するとともに、この期間にランプ抵
抗を介することなくインダクタンス素子と共振コンデン
サとの結合によりピーク値の大きな共振を発生させて再
点弧電圧を補償することができるので、放電灯が冷えき
った状態から点灯を開始させる場合や放電灯の寿命末
期、さらには放電灯の定常点灯時における立ち消えの発
生頻度を低減することができる。
−交流変換回路を構成するブリッジのスイッチング制御
に関して全スイッチング素子がオフ状態となる期間(デ
ッドタイム)を形成するとともに、この期間にランプ抵
抗を介することなくインダクタンス素子と共振コンデン
サとの結合によりピーク値の大きな共振を発生させて再
点弧電圧を補償することができるので、放電灯が冷えき
った状態から点灯を開始させる場合や放電灯の寿命末
期、さらには放電灯の定常点灯時における立ち消えの発
生頻度を低減することができる。
【0014】
【実施例】以下に、本発明車輌用放電灯の点灯回路を図
示した各実施例に従って詳細に説明する。
示した各実施例に従って詳細に説明する。
【0015】図1は本発明の第1の実施例に係る点灯回
路1の全体的な構成を示す回路ブロック図である。
路1の全体的な構成を示す回路ブロック図である。
【0016】直流電源であるバッテリー2は直流電圧入
力端子3、3′間に接続されており、点灯スイッチ4が
直流昇圧回路5のプラス側端子と直流電圧入力端子3
(バッテリー2の正極に接続されている。)とを結ぶプ
ラスラインに設けられている。
力端子3、3′間に接続されており、点灯スイッチ4が
直流昇圧回路5のプラス側端子と直流電圧入力端子3
(バッテリー2の正極に接続されている。)とを結ぶプ
ラスラインに設けられている。
【0017】6は共振制御部であり、直流昇圧回路5の
後段に設けられ、矩形波の極性反転時における共振電圧
のピークを大きくすることによってランプの再点弧電圧
を助ける作用を有するものである。
後段に設けられ、矩形波の極性反転時における共振電圧
のピークを大きくすることによってランプの再点弧電圧
を助ける作用を有するものである。
【0018】7は直流−交流変換回路であり、直流昇圧
回路5の直流出力電圧を矩形波状電圧に変換して出力す
るために設けられている。
回路5の直流出力電圧を矩形波状電圧に変換して出力す
るために設けられている。
【0019】8はイグナイタ回路であり、メタルハライ
ドランプ9の起動時にトリガーパルスを発生させ、これ
を直流−交流変換回路7の交流出力に重畳して交流出力
端子10、10′に接続されたメタルハライドランプ9
に印加するようになっている。
ドランプ9の起動時にトリガーパルスを発生させ、これ
を直流−交流変換回路7の交流出力に重畳して交流出力
端子10、10′に接続されたメタルハライドランプ9
に印加するようになっている。
【0020】11は直流昇圧回路5の出力電圧を制御す
るための制御回路であり、ランプの電圧−電流制御に係
るV−I制御部12とPWM(パルス幅変調)制御部1
3とからなる。
るための制御回路であり、ランプの電圧−電流制御に係
るV−I制御部12とPWM(パルス幅変調)制御部1
3とからなる。
【0021】V−I制御部12は、ランプ電圧及びラン
プ電流との関係を規定する制御曲線に基づいてメタルハ
ライドランプ9の点灯制御を行うように構成されてお
り、定常状態においてはある定電力曲線を直線近似した
負荷線を採用している。尚、ランプ電圧や電流の検出は
これらを直接に検出することが可能であるが、本実施例
ではこれらの相当信号を利用することによって間接的に
検出信号を得ている。
プ電流との関係を規定する制御曲線に基づいてメタルハ
ライドランプ9の点灯制御を行うように構成されてお
り、定常状態においてはある定電力曲線を直線近似した
負荷線を採用している。尚、ランプ電圧や電流の検出は
これらを直接に検出することが可能であるが、本実施例
ではこれらの相当信号を利用することによって間接的に
検出信号を得ている。
【0022】つまり、V−I制御部12には、直流昇圧
回路5の出力端子間に設けられた分圧抵抗14、14′
によって検出される直流昇圧回路5の出力電圧に対応し
た電圧検出信号が入力される。
回路5の出力端子間に設けられた分圧抵抗14、14′
によって検出される直流昇圧回路5の出力電圧に対応し
た電圧検出信号が入力される。
【0023】また、V−I制御部12には、直流昇圧回
路5と直流−交流変換回路7とを結ぶグランドライン上
に設けられた電流検出用抵抗15によって、直流昇圧回
路5の出力電流に対応した電流検出信号が電圧変換され
た形で入力される。
路5と直流−交流変換回路7とを結ぶグランドライン上
に設けられた電流検出用抵抗15によって、直流昇圧回
路5の出力電流に対応した電流検出信号が電圧変換され
た形で入力される。
【0024】そして、V−I制御部12の出力する指令
信号はPWM制御部13に送出され、PWM制御部13
によって生成される制御信号が直流昇圧回路5にフィー
ドバックされる。
信号はPWM制御部13に送出され、PWM制御部13
によって生成される制御信号が直流昇圧回路5にフィー
ドバックされる。
【0025】図2は点灯回路1の要部の回路構成を詳細
に示すものである。
に示すものである。
【0026】図示するように、直流昇圧回路5はチョッ
パー式の直流−直流コンバータの構成とされており、プ
ラスラインに設けられたインダクタ16と、その後段に
おいてプラスラインとグランドラインとの間に設けら
れ、かつ、PWM制御部13から送られてくる制御パル
スによってスイッチング動作されるNチャンネルFET
17と、プラスラインにおいてそのアノードがFET1
7のドレインに接続された整流用のダイオード18と、
該ダイオード18のカソードとグランドラインとの間に
設けられた平滑用コンデンサ19とから構成されてい
る。
パー式の直流−直流コンバータの構成とされており、プ
ラスラインに設けられたインダクタ16と、その後段に
おいてプラスラインとグランドラインとの間に設けら
れ、かつ、PWM制御部13から送られてくる制御パル
スによってスイッチング動作されるNチャンネルFET
17と、プラスラインにおいてそのアノードがFET1
7のドレインに接続された整流用のダイオード18と、
該ダイオード18のカソードとグランドラインとの間に
設けられた平滑用コンデンサ19とから構成されてい
る。
【0027】つまり、直流昇圧回路5とPWM制御部1
3からの制御パルスによってFET17がオン状態とな
ったときにインダクタ16がエネルギーを蓄え、FET
17がオフ状態になったときに蓄えられたエネルギーを
放出し、これに相当する電圧を入力電圧に重畳して直流
昇圧を行なうようになっている。
3からの制御パルスによってFET17がオン状態とな
ったときにインダクタ16がエネルギーを蓄え、FET
17がオフ状態になったときに蓄えられたエネルギーを
放出し、これに相当する電圧を入力電圧に重畳して直流
昇圧を行なうようになっている。
【0028】直流昇圧回路5の後段に設けられた共振制
御部6は、直流−交流変換回路7の出力の極性が切り換
る際に共振電圧のピーク値を高める作用を有する。
御部6は、直流−交流変換回路7の出力の極性が切り換
る際に共振電圧のピーク値を高める作用を有する。
【0029】この共振制御部6はダイオード20とコン
デンサ21とからなり、プラスライン上に設けられたダ
イオード20のカソードがコンデンサ21を介してグラ
ンドラインに接続されている。そして、コンデンサ21
の端子電圧が直流−交流変換回路7に送られる。尚、コ
ンデンサ21の静電容量(これを「C21」とする。)
は、直流昇圧回路5の出力段のコンデンサ19の静電容
量に比べて小さな値に選定されている。
デンサ21とからなり、プラスライン上に設けられたダ
イオード20のカソードがコンデンサ21を介してグラ
ンドラインに接続されている。そして、コンデンサ21
の端子電圧が直流−交流変換回路7に送られる。尚、コ
ンデンサ21の静電容量(これを「C21」とする。)
は、直流昇圧回路5の出力段のコンデンサ19の静電容
量に比べて小さな値に選定されている。
【0030】直流−交流変換回路7は、4つのFETを
用いたブリッジ型駆動部22と、これらのFETに対し
てスイッチング制御信号を送出する駆動制御部23とか
ら構成されている。
用いたブリッジ型駆動部22と、これらのFETに対し
てスイッチング制御信号を送出する駆動制御部23とか
ら構成されている。
【0031】24、24′は入力端子であり、その一方
24がプラス側入力端子とされ、他方24′がグランド
側入力端子とされている。
24がプラス側入力端子とされ、他方24′がグランド
側入力端子とされている。
【0032】ブリッジ型駆動部22を構成する4つのN
チャンネルFET25(i)(但し、i=1、2、3、
4)のうち、FET25(1)と25(3)とが直列に
接続され、また、FET25(2)と25(4)とが直
列に接続されており、このように2段重ねのFETの組
みが互いに並列の関係となるように配置されている。
チャンネルFET25(i)(但し、i=1、2、3、
4)のうち、FET25(1)と25(3)とが直列に
接続され、また、FET25(2)と25(4)とが直
列に接続されており、このように2段重ねのFETの組
みが互いに並列の関係となるように配置されている。
【0033】FET25(1)、25(3)に関して
は、高段のFET25(1)のドレインがプラス側入力
端子24に接続され、そのソースが低段のFET25
(3)のドレインに接続されており、FET25(3)
のソースがグランド側入力端子24′に接続されてい
る。
は、高段のFET25(1)のドレインがプラス側入力
端子24に接続され、そのソースが低段のFET25
(3)のドレインに接続されており、FET25(3)
のソースがグランド側入力端子24′に接続されてい
る。
【0034】また、FET25(2)、25(4)に関
しては、高段のFET25(2)のドレインがプラス側
入力端子24に接続され、そのソースが低段のFET2
5(4)のドレインに接続されており、FET25
(4)のソースがグランド側入力端子24′に接続され
ている。
しては、高段のFET25(2)のドレインがプラス側
入力端子24に接続され、そのソースが低段のFET2
5(4)のドレインに接続されており、FET25
(4)のソースがグランド側入力端子24′に接続され
ている。
【0035】尚、FET25(1)、FET25(2)
のゲート−ソース間にはツェナーダイオードがそれぞれ
介挿されるとともに、これらツェナーダイオードのアノ
ードとFETの各ゲートとの間にコンデンサ及び抵抗が
設けられており、該コンデンサと抵抗との間にダイオー
ドを介して所定電圧(図示しない基準電圧発生部により
作られ、これを「+Vcc」と記す。)が加えられてい
る。
のゲート−ソース間にはツェナーダイオードがそれぞれ
介挿されるとともに、これらツェナーダイオードのアノ
ードとFETの各ゲートとの間にコンデンサ及び抵抗が
設けられており、該コンデンサと抵抗との間にダイオー
ドを介して所定電圧(図示しない基準電圧発生部により
作られ、これを「+Vcc」と記す。)が加えられてい
る。
【0036】出力端子26と交流出力端子10とを結ぶ
ライン27の上にはインダクタ28が設けられており、
これはランプへの起動パルスを生成するためにイグナイ
タ回路8に設けられたトリガートランスの2次巻線に相
当する。尚、ライン27′は、出力端子26′と交流出
力端子10′とを結ぶラインである。
ライン27の上にはインダクタ28が設けられており、
これはランプへの起動パルスを生成するためにイグナイ
タ回路8に設けられたトリガートランスの2次巻線に相
当する。尚、ライン27′は、出力端子26′と交流出
力端子10′とを結ぶラインである。
【0037】FET25(i)のスイッチング制御につ
いては、斜向いに位置するFET同士を一組としてこれ
らを相反的に制御するように駆動制御部23から各FE
Tに制御信号S(i)(但し、i=1、2、3、4)が
直接に又はFETを介して送られるようになっている
が、駆動制御部23の構成については本発明の要旨に直
接関係がないので、その図示及び説明を省略する。
いては、斜向いに位置するFET同士を一組としてこれ
らを相反的に制御するように駆動制御部23から各FE
Tに制御信号S(i)(但し、i=1、2、3、4)が
直接に又はFETを介して送られるようになっている
が、駆動制御部23の構成については本発明の要旨に直
接関係がないので、その図示及び説明を省略する。
【0038】図3は直流−交流変換回路7を中心として
ライン27の出力の立ち上がり時における等価回路を示
すものであり、FET25(i)をスイッチの記号で示
している。
ライン27の出力の立ち上がり時における等価回路を示
すものであり、FET25(i)をスイッチの記号で示
している。
【0039】同図において実線で示す経路29はFET
25(1)とFET25(4)とがオン状態である場合
の電流路を示し、破線で示す経路30はそれまでオン状
態であったFET25(1)とFET25(4)がオフ
状態となってFET25(2)とFET25(3)がオ
ン状態に切り換った直後の電流路を示している。
25(1)とFET25(4)とがオン状態である場合
の電流路を示し、破線で示す経路30はそれまでオン状
態であったFET25(1)とFET25(4)がオフ
状態となってFET25(2)とFET25(3)がオ
ン状態に切り換った直後の電流路を示している。
【0040】また、図3において出力端子の電位V2
6、交流出力端子10の電位V10、ランプ電流IL
(その向きを矢印で示す。)の波形を概略的に示したも
のが図4である。尚、図中の「t1」はFET25
(1)とFET25(4)がオン状態で、FET25
(2)とFET25(3)とがオフ状態の期間であり、
「t2」はV26の立ち上がりからV10のピーク時点
までの期間である。
6、交流出力端子10の電位V10、ランプ電流IL
(その向きを矢印で示す。)の波形を概略的に示したも
のが図4である。尚、図中の「t1」はFET25
(1)とFET25(4)がオン状態で、FET25
(2)とFET25(3)とがオフ状態の期間であり、
「t2」はV26の立ち上がりからV10のピーク時点
までの期間である。
【0041】上述したように直流−交流変換回路7の前
段には直流昇圧回路5が配置されており、直流−交流変
換回路7の後段にはインダクタ28とメタルハライドラ
ンプ9とが直列に接続されているため、直流昇圧回路5
と直流−交流変換回路7との間の共振制御部6を考えな
い場合にはインダクタ28のインダクタンスLとコンデ
ンサ19の静電容量Cとの結合によるLC共振が惹き起
こされる。
段には直流昇圧回路5が配置されており、直流−交流変
換回路7の後段にはインダクタ28とメタルハライドラ
ンプ9とが直列に接続されているため、直流昇圧回路5
と直流−交流変換回路7との間の共振制御部6を考えな
い場合にはインダクタ28のインダクタンスLとコンデ
ンサ19の静電容量Cとの結合によるLC共振が惹き起
こされる。
【0042】FET25(1)、25(4)がオフ状態
となり、FET25(2)、25(3)がオン状態に切
り換わると、インダクンスLによって今迄流れていた方
向に電流を流そうとする作用が働くため、電流路が経路
29から経路30のように変化する。
となり、FET25(2)、25(3)がオン状態に切
り換わると、インダクンスLによって今迄流れていた方
向に電流を流そうとする作用が働くため、電流路が経路
29から経路30のように変化する。
【0043】つまり、図の期間t1中は経路29が形成
され、期間t2では経路30が形成される。
され、期間t2では経路30が形成される。
【0044】この切り換わり時の共振電圧がメタルハラ
イドランプ9に印加されることになる。
イドランプ9に印加されることになる。
【0045】ランプの定常点灯時においてランプは純粋
な抵抗とみなすことができるが、ランプ電流ILの大き
さが減少するとこれに伴って抵抗値が上がっていきIL
=0において無限大となる。
な抵抗とみなすことができるが、ランプ電流ILの大き
さが減少するとこれに伴って抵抗値が上がっていきIL
=0において無限大となる。
【0046】このときに充分な共振電圧が得られないと
図10(b)に示したようにサドル電圧iに比して再点
弧電圧の振動波形のピーク値が大きくなるので、再点弧
電圧を上回わる共振電圧をランプに印加してやれば矩形
波がスムーズに立ち上がるようになり、ランプの立ち消
えを避けることができる。
図10(b)に示したようにサドル電圧iに比して再点
弧電圧の振動波形のピーク値が大きくなるので、再点弧
電圧を上回わる共振電圧をランプに印加してやれば矩形
波がスムーズに立ち上がるようになり、ランプの立ち消
えを避けることができる。
【0047】共振電圧のピーク値は、インダクタンスL
が大きく、静電容量Cが小さい程大きく、また共振前の
ランプ電流値が大きく、ランプのインピーダンスが小さ
い程大きくなるため、これを高めるには回路設計上イン
ダクタンスLか静電容量Cの設定値を操作することにな
る。
が大きく、静電容量Cが小さい程大きく、また共振前の
ランプ電流値が大きく、ランプのインピーダンスが小さ
い程大きくなるため、これを高めるには回路設計上イン
ダクタンスLか静電容量Cの設定値を操作することにな
る。
【0048】しかし、インダクタンスLを大きくすると
矩形波の極性の切り換わり速度が遅くなりランプ電流I
Lがゼロ近辺にいる期間が長くなって再点弧電圧が大き
くなってしまうという不都合がある。
矩形波の極性の切り換わり速度が遅くなりランプ電流I
Lがゼロ近辺にいる期間が長くなって再点弧電圧が大き
くなってしまうという不都合がある。
【0049】このようにインダクタンスLの設定に制約
があるからといって、静電容量Cを無闇に小さくするこ
とはできない。
があるからといって、静電容量Cを無闇に小さくするこ
とはできない。
【0050】共振制御部6を考えない場合にはこの静電
容量Cはコンデンサ19の静電容量に等しく、このコン
デンサ19はリップルの小さい安定した直流出力を得る
ためにある程度の大きさを必要とするからである。
容量Cはコンデンサ19の静電容量に等しく、このコン
デンサ19はリップルの小さい安定した直流出力を得る
ためにある程度の大きさを必要とするからである。
【0051】そこで、共振制御部6を直流昇圧回路5の
後段に設けることによってコンデンサ19の静電容量に
比して小さい容量のコンデンサ21が共振コンデンサと
なるようにすれば、矩形波の極性反転時における共振電
圧のピーク値を大きくすることができる。
後段に設けることによってコンデンサ19の静電容量に
比して小さい容量のコンデンサ21が共振コンデンサと
なるようにすれば、矩形波の極性反転時における共振電
圧のピーク値を大きくすることができる。
【0052】つまり、共振電圧のピーク値を直流昇圧回
路5のコンデンサ19の静電容量とは無関係に規定する
ことができるため、コンデンサ21の静電容量C21を
コンデンサ19の静電容量に比して任意に小さな値に設
定することができる。
路5のコンデンサ19の静電容量とは無関係に規定する
ことができるため、コンデンサ21の静電容量C21を
コンデンサ19の静電容量に比して任意に小さな値に設
定することができる。
【0053】共振制御部6のダイオード20は矩形波の
極性反転時のインダクタンスLによる持続電流をコンデ
ンサ19の手前でカットすることによってインダクタン
スLとコンデンサ21の静電容量C21との結合によっ
て共振が起きるように設けられている。
極性反転時のインダクタンスLによる持続電流をコンデ
ンサ19の手前でカットすることによってインダクタン
スLとコンデンサ21の静電容量C21との結合によっ
て共振が起きるように設けられている。
【0054】尚、図10に示したような再点弧電圧hの
振動波形は期間t2中の波形内に埋もれてしまうことに
なる。
振動波形は期間t2中の波形内に埋もれてしまうことに
なる。
【0055】図5は直流−交流変換回路7を中心として
ライン27の出力の立ち下がり時における等価回路を示
すものである。
ライン27の出力の立ち下がり時における等価回路を示
すものである。
【0056】同図において実線で示す経路31はFET
25(2)とFET25(3)とがオン状態である場合
の電流路を示し、破線で示す経路32はそれまでオン状
態であったFET25(2)とFET25(3)がオフ
状態となってFET25(1)とFET25(4)がオ
ン状態に切り換った直後の電流路を示している。
25(2)とFET25(3)とがオン状態である場合
の電流路を示し、破線で示す経路32はそれまでオン状
態であったFET25(2)とFET25(3)がオフ
状態となってFET25(1)とFET25(4)がオ
ン状態に切り換った直後の電流路を示している。
【0057】また、図5において出力端子の電位V2
6、交流出力端子10の電位V10、ランプ電流IL
(その向きを矢印で示す。)の波形を概略的に示したも
のが図6である。
6、交流出力端子10の電位V10、ランプ電流IL
(その向きを矢印で示す。)の波形を概略的に示したも
のが図6である。
【0058】尚、図中の「t3」はFET25(2)と
FET25(3)がオン状態で、FET25(1)とF
ET25(4)とがオフ状態の期間であり、「t4」は
V26の立ち下がりからV10のピーク時点までの期間
である。
FET25(3)がオン状態で、FET25(1)とF
ET25(4)とがオフ状態の期間であり、「t4」は
V26の立ち下がりからV10のピーク時点までの期間
である。
【0059】FET25(2)、25(3)がオフし、
FET25(1)、25(4)がオン状態に切り換わる
と、インダクンスLによって今迄流れていた方向に電流
を流そうとする作用が働くため、電流路が経路31から
経路32のように変化する。
FET25(1)、25(4)がオン状態に切り換わる
と、インダクンスLによって今迄流れていた方向に電流
を流そうとする作用が働くため、電流路が経路31から
経路32のように変化する。
【0060】つまり、図の期間t3中は経路31が形成
され、期間t4では経路32が形成され、この切り換わ
り時の共振電圧がメタルハライドランプ9に印加される
ことになる。
され、期間t4では経路32が形成され、この切り換わ
り時の共振電圧がメタルハライドランプ9に印加される
ことになる。
【0061】共振電圧はランプ電流ILがゼロになる時
点(再点弧電圧が発生するとき)にピーク値となり、こ
の値が大きいならば矩形波の極性反転をスムーズに行う
こができる。
点(再点弧電圧が発生するとき)にピーク値となり、こ
の値が大きいならば矩形波の極性反転をスムーズに行う
こができる。
【0062】前述したように点灯回路1においては共振
制御部6によって共振コンデンサ21の静電容量を直流
昇圧回路5のコンデンサ19の静電容量とは独立に小さ
な値に設定することができるため、共振電圧のピーク値
を高くすることができる。
制御部6によって共振コンデンサ21の静電容量を直流
昇圧回路5のコンデンサ19の静電容量とは独立に小さ
な値に設定することができるため、共振電圧のピーク値
を高くすることができる。
【0063】従って、直流昇圧回路5や直流−交流変換
回路7の構成に何等変更を加えることなく共振制御部6
のコンデンサ21の容量設定のみで共振電圧のピーク値
を規定することができる。
回路7の構成に何等変更を加えることなく共振制御部6
のコンデンサ21の容量設定のみで共振電圧のピーク値
を規定することができる。
【0064】図7は本発明の第2の実施例1Aを示すも
のである。尚、この第2の実施例に示す車輌用放電灯の
点灯回路が前記第1の実施例に示す車輌用放電灯の点灯
回路と相違するところは共振制御部の構成のみであり、
その他の部分は上記第1の実施例と同様であるので、該
同様の部分には第1の実施例における同様の部分に付し
た符号と同じ符号を付して説明を省略する。
のである。尚、この第2の実施例に示す車輌用放電灯の
点灯回路が前記第1の実施例に示す車輌用放電灯の点灯
回路と相違するところは共振制御部の構成のみであり、
その他の部分は上記第1の実施例と同様であるので、該
同様の部分には第1の実施例における同様の部分に付し
た符号と同じ符号を付して説明を省略する。
【0065】直流昇圧回路5の後段に設けられた共振制
御部6Aは、インダクタ33とコンデンサ34とから構
成される。
御部6Aは、インダクタ33とコンデンサ34とから構
成される。
【0066】即ち、インダクタ33は直流昇圧回路5と
直流−交流変換回路7とを結ぶプラスライン上に設けら
れ、また、コンデンサ34は直流昇圧回路5と直流−交
流変換回路7とを結ぶグランドラインとインダクタ33
の後端側端子との間に介挿されている。尚、コンデンサ
34の静電容量(これを「C34」とする。)は、直流
昇圧回路5の出力段のコンデンサ19の静電容量に比べ
て小さな値に選ばれている。
直流−交流変換回路7とを結ぶプラスライン上に設けら
れ、また、コンデンサ34は直流昇圧回路5と直流−交
流変換回路7とを結ぶグランドラインとインダクタ33
の後端側端子との間に介挿されている。尚、コンデンサ
34の静電容量(これを「C34」とする。)は、直流
昇圧回路5の出力段のコンデンサ19の静電容量に比べ
て小さな値に選ばれている。
【0067】ブリッジ型駆動部22を構成するFET2
5(i)のスイッチング制御に関しては、デッドタイム
(FETの全てがオフ状態となる期間)が生じるように
駆動制御部23からブリッジ型駆動部22に制御信号が
送出されるようになっている。
5(i)のスイッチング制御に関しては、デッドタイム
(FETの全てがオフ状態となる期間)が生じるように
駆動制御部23からブリッジ型駆動部22に制御信号が
送出されるようになっている。
【0068】このデッドタイム時には、FET25
(i)からなるブリッジに流れる電流がゼロとなり、イ
ンダクタ33の充電電流が図7の矢印Aに示す向きに流
れるため、インダクタ33とコンデンサ34との結合に
よる共振が惹き起こされる(尚、静電容量の大小関係に
ついては「C19>>C34」の関係が成立しているた
め、共振に対するコンデンサ19の影響を無視すること
ができる。)。
(i)からなるブリッジに流れる電流がゼロとなり、イ
ンダクタ33の充電電流が図7の矢印Aに示す向きに流
れるため、インダクタ33とコンデンサ34との結合に
よる共振が惹き起こされる(尚、静電容量の大小関係に
ついては「C19>>C34」の関係が成立しているた
め、共振に対するコンデンサ19の影響を無視すること
ができる。)。
【0069】この共振電圧によってランプの再点弧電圧
を補うことができ、しかも共振にはランプの抵抗分を介
なさいため、Q値が大きい(つまり、共振曲線の先鋭度
が高い。)。
を補うことができ、しかも共振にはランプの抵抗分を介
なさいため、Q値が大きい(つまり、共振曲線の先鋭度
が高い。)。
【0070】前記第1の実施例では図3や図5に示した
ように共振がランプを介して行われるため、ランプ抵抗
が小さい点灯の初期には共振のQ値が大きいが、ランプ
が定常状態に落ち着くとランプ抵抗が大きくなるため、
Q値が下がり再点弧電圧を補償するのに充分なピーク電
圧が得られない場合があり得るのに対して、第2の実施
例では、点灯後のランプ抵抗に関係なくデッドタイムに
おいて再点弧電圧を補償するに足るピーク電圧を得るこ
とができる。
ように共振がランプを介して行われるため、ランプ抵抗
が小さい点灯の初期には共振のQ値が大きいが、ランプ
が定常状態に落ち着くとランプ抵抗が大きくなるため、
Q値が下がり再点弧電圧を補償するのに充分なピーク電
圧が得られない場合があり得るのに対して、第2の実施
例では、点灯後のランプ抵抗に関係なくデッドタイムに
おいて再点弧電圧を補償するに足るピーク電圧を得るこ
とができる。
【0071】但し、ランプ光束の立ち上がり時間を短く
するために、点灯初期に大きなランプ電流が流れるよう
に制御を行う場合には、ランプの定常点灯時におけるピ
ーク電圧に比して点灯初期におけるピーク電圧が大きく
なり過ぎるという弊害がある。
するために、点灯初期に大きなランプ電流が流れるよう
に制御を行う場合には、ランプの定常点灯時におけるピ
ーク電圧に比して点灯初期におけるピーク電圧が大きく
なり過ぎるという弊害がある。
【0072】つまり、定常点灯時のピーク電圧が再点弧
電圧を補償するのに充分なレベルとなるように共振制御
部6Aの回路定数を設定すると、点灯初期にはインダク
タ33を流れる電流が大きいためピーク電圧が過大にな
ってしまい、ブリッジを構成するFET25(i)の素
子破壊等を惹き起こす危険性が高まることになる。
電圧を補償するのに充分なレベルとなるように共振制御
部6Aの回路定数を設定すると、点灯初期にはインダク
タ33を流れる電流が大きいためピーク電圧が過大にな
ってしまい、ブリッジを構成するFET25(i)の素
子破壊等を惹き起こす危険性が高まることになる。
【0073】そこで、このような不都合に対処するため
には、点灯初期に大きなランプ電流を流す際にインダク
タ33を飽和させることによってピーク電圧が必要以上
に大きくならないようにする方法や、コンデンサ34に
対して並列にツェナーダイオードを接続することによっ
てピーク電圧がFETの耐圧を越えないようにこれをカ
ットする方法等を用いれば良い。尚、共振制御部6Aの
構成に関しては、図7に示した構成に限らず、図8の回
路6Bに示すようにインダクタ33に対して並列にコン
デンサ34を接続しても構わない。要は、ブリッジ型駆
動部22の入力段から直流昇圧回路5を眺めたときにイ
ンダクタ33とコンデンサ34との接続関係が並列にな
っていれば良い。
には、点灯初期に大きなランプ電流を流す際にインダク
タ33を飽和させることによってピーク電圧が必要以上
に大きくならないようにする方法や、コンデンサ34に
対して並列にツェナーダイオードを接続することによっ
てピーク電圧がFETの耐圧を越えないようにこれをカ
ットする方法等を用いれば良い。尚、共振制御部6Aの
構成に関しては、図7に示した構成に限らず、図8の回
路6Bに示すようにインダクタ33に対して並列にコン
デンサ34を接続しても構わない。要は、ブリッジ型駆
動部22の入力段から直流昇圧回路5を眺めたときにイ
ンダクタ33とコンデンサ34との接続関係が並列にな
っていれば良い。
【0074】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明の第1のものによれば、矩形波の極性反転時
にインダクタンス要素と共振コンデンサとの結合によっ
て起きる共振電圧のピーク値を、共振コンデンサの静電
容量を小さい値に設定することによって大きくすること
ができ、これが再点弧電圧を助ける方向に作用するため
放電灯が冷えきった状態から点灯を開始させる場合や放
電灯の寿命末期において放電灯の立ち消えが生じ易いと
いう不都合を解消することができる。
に、本発明の第1のものによれば、矩形波の極性反転時
にインダクタンス要素と共振コンデンサとの結合によっ
て起きる共振電圧のピーク値を、共振コンデンサの静電
容量を小さい値に設定することによって大きくすること
ができ、これが再点弧電圧を助ける方向に作用するため
放電灯が冷えきった状態から点灯を開始させる場合や放
電灯の寿命末期において放電灯の立ち消えが生じ易いと
いう不都合を解消することができる。
【0075】そして、共振電圧のピーク値の設定を直流
電源回路部の平滑用コンデンサの静電容量とは無関係に
行うことができるので、回路構成の大幅な変更を強いら
れることがない。
電源回路部の平滑用コンデンサの静電容量とは無関係に
行うことができるので、回路構成の大幅な変更を強いら
れることがない。
【0076】また、本発明の第2のものによれば、直流
電源回路部とその後段の直流−交流変換回路との間に設
けられる共振制御部をインダクタンス素子と共振コンデ
ンサとから構成し、直流−交流変換回路側から直流電源
回路部をみたときにインダクタンス素子と共振コンデン
サとを並列に接続することによって、直流−交流変換回
路を構成するブリッジのスイッチング制御にデッドタイ
ムを形成するとともに、この期間にランプ抵抗を介する
ことのなくピーク値の大きな共振により放電灯の点灯初
期のみならず放電灯の定常点灯時においても再点弧電圧
の補償が可能となり、放電灯を点灯の安定性を高め、チ
ラツキや立ち消えの発生頻度を低減することができる。
電源回路部とその後段の直流−交流変換回路との間に設
けられる共振制御部をインダクタンス素子と共振コンデ
ンサとから構成し、直流−交流変換回路側から直流電源
回路部をみたときにインダクタンス素子と共振コンデン
サとを並列に接続することによって、直流−交流変換回
路を構成するブリッジのスイッチング制御にデッドタイ
ムを形成するとともに、この期間にランプ抵抗を介する
ことのなくピーク値の大きな共振により放電灯の点灯初
期のみならず放電灯の定常点灯時においても再点弧電圧
の補償が可能となり、放電灯を点灯の安定性を高め、チ
ラツキや立ち消えの発生頻度を低減することができる。
【0077】尚、前記した実施例は本発明車輌用放電灯
の点灯回路の一実施例を示したものであり、これのみに
よって本発明の技術的範囲が狭く解釈される訳ではな
く、例えば、上述の実施例では直流電源回路部として直
流昇圧回路5を用いた例を示したが、直流昇降圧回路等
を適宜に用いても良く、このような本発明の趣旨を逸脱
しない限りにおける実施の態様が全て本発明の技術的範
囲に含まれることは勿論である。
の点灯回路の一実施例を示したものであり、これのみに
よって本発明の技術的範囲が狭く解釈される訳ではな
く、例えば、上述の実施例では直流電源回路部として直
流昇圧回路5を用いた例を示したが、直流昇降圧回路等
を適宜に用いても良く、このような本発明の趣旨を逸脱
しない限りにおける実施の態様が全て本発明の技術的範
囲に含まれることは勿論である。
【図1】本発明の第1の実施例に係る車輌用放電灯の点
灯回路の構成を示す回路ブロック図である。
灯回路の構成を示す回路ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る車輌用放電灯の点
灯回路の要部を示す回路図である。
灯回路の要部を示す回路図である。
【図3】図2の等価回路図であり、直流−交流変換回路
の正側出力の立ち上がり時における電流路の変化を示
す。
の正側出力の立ち上がり時における電流路の変化を示
す。
【図4】図3における各部の波形を概略的に示す図であ
る。
る。
【図5】図2の等価回路図であり、直流−交流変換回路
の正側出力の立ち下がり時における電流路の変化を示
す。
の正側出力の立ち下がり時における電流路の変化を示
す。
【図6】図5における各部の波形を概略的に示す図であ
る。
る。
【図7】本発明の第2の実施例に係る車輌用放電灯の点
灯回路の要部を示す回路図である。
灯回路の要部を示す回路図である。
【図8】本発明の第2の実施例の変形例の要部を示す回
路図である。
路図である。
【図9】従来の点灯回路の構成を示す回路ブロック図で
ある。
ある。
【図10】従来の問題点を説明するための概略的な波形
図であり、(a)は正常時における矩形波の立ち上がり
波形を示し、(b)は立ち消え発生時における矩形波の
立ち上がり波形を示す。
図であり、(a)は正常時における矩形波の立ち上がり
波形を示し、(b)は立ち消え発生時における矩形波の
立ち上がり波形を示す。
1 車輌用放電灯の点灯回路 2、5 直流電源回路部 6 共振制御部 7 直流−交流変換回路 9 放電灯 19 平滑用コンデンサ 20 遮断手段 21 共振コンデンサ 25(i) スイッチング素子 28 インダクタンス要素 1A 車輌用放電灯の点灯回路 6A 共振制御部 33 インダクタンス素子 34 共振コンデンサ 6B 共振制御部
Claims (3)
- 【請求項1】 平滑用コンデンサを含む直流電源回路部
とブリッジ型の直流−交流変換回路とを有し、直流−交
流変換回路の後段にインダクタンス要素を設けるととも
にこれに直列に放電灯を接続して矩形波点灯を行うよう
に構成された車輌用放電灯の点灯回路において、直流電
源回路部とその後段の直流−交流変換回路との間に共振
制御部を設け、該共振制御部を、共振コンデンサと、矩
形波の極性反転時にインダクタンス要素による持続電流
を直流電源回路部の平滑コンデンサの手前で遮断してイ
ンダクタンス要素と共振コンデンサとが結合するように
規定する遮断手段とで構成したことを特徴とする車輌用
放電灯の点灯回路。 - 【請求項2】 請求項1に記載の車輌用放電灯の点灯回
路において、遮断手段がダイオードとされ、該ダイオー
ドと共振コンデンサとが直流電源回路の出力端子間に直
列接続され、ダイオードのアノードが直流電源回路部の
正側出力端子に接続され、そのカソードが共振コンデン
サの一端に接続されるとともに共振コンデンサの端子電
圧が直流−交流変換回路に送出されることを特徴とする
車輌用放電灯の点灯回路。 - 【請求項3】 平滑用コンデンサを含む直流電源回路部
とブリッジ型の直流−交流変換回路とを有し、直流−交
流変換回路の後段にインダクタンス要素を設けるととも
にこれに直列に放電灯を接続して矩形波点灯を行うよう
に構成された車輌用放電灯の点灯回路において、直流−
交流変換回路を構成するスイッチング素子の制御に関し
て全てのスイッチング素子がオフ状態となる期間が生じ
るように制御するとともに、直流電源回路部とその後段
の直流−交流変換回路との間に設けられる共振制御部が
インダクタンス素子と共振コンデンサとからなり、直流
−交流変換回路側から直流電源回路部をみたときにイン
ダクタンス素子と共振コンデンサとが並列に接続されて
いることを特徴とする車輌用放電灯の点灯回路。
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