JPH05258880A - 放電ランプ点灯装置 - Google Patents

放電ランプ点灯装置

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JPH05258880A
JPH05258880A JP4055827A JP5582792A JPH05258880A JP H05258880 A JPH05258880 A JP H05258880A JP 4055827 A JP4055827 A JP 4055827A JP 5582792 A JP5582792 A JP 5582792A JP H05258880 A JPH05258880 A JP H05258880A
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JP
Japan
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circuit
discharge lamp
voltage
capacitor
lamp
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Application number
JP4055827A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Nariama
正芳 業天
Kazushige Sugita
和繁 杉田
Takayuki Imai
崇之 今井
Takeshi Saito
毅 斎藤
Kazuhiko Ito
和彦 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】放電ランプを点灯する場合、ランプ電流の極性
反転時における立ち消えおよびちらつきをなくす。 【構成】直流電源1とこの直流電源1によって駆動され
るインバータ回路3との間に逆流阻止回路2を接続し、
インバータ極性反転時に負荷回路のインダクタンス成分
30に蓄積されたエネルギーが直流電源1に逆流すること
を逆流阻止回路2のダイオード18で阻止するとともにそ
のエネルギーをコンデンサ23に蓄積し、インバータ極性
反転時のランプ再点弧を助ける。さらにインダクタンス
成分30に蓄積されたエネルギーが大きくなった場合でも
逆流阻止回路2の双方向性電圧制御素子19とコンデンサ
20によりコンデンサ23の出力電圧を所定の電圧以下に
し、インバータ回路2のスイッチ素子24〜27の電圧破壊
を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メタルハライドランプ
などの放電ランプの点灯を制御する放電ランプ点灯装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、メタルハライドランプなどの放電
ランプは、たとえば図6に示すように、直流電源とフル
ブリッジ形のインバータ回路を接続し、インバータ回路
に放電ランプと始動回路を接続した構成の点灯装置はす
でに特願平3-300932号で出願済みである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図6はブリッジインバ
ータ方式の放電ランプ点灯装置の回路図である。直流電
源1はバッテリ9にスイッチ10を介して接続されたフラ
イバック形DC/DCコンバータの構成を有する。ダイ
オード11はバッテリ9の極性誤接続時の保護用であり、
入力コンデンサ12は平滑用である。バッテリ9の出力電
圧はダイオード11を介してフライバックトランス13とト
ランジスタ14からなる直列回路に加わる。フライバック
トランス13の2次巻線にはダイオード16とコンデンサ17
が接続され、このコンデンサ17の両端が直流電源1の出
力VDCとなる。バッテリ9をスイッチ10によって投入
し、さらにトランジスタ14のゲートを駆動する駆動回路
15に点灯制御回路8からスイッチング制御信号を入力す
ると、フライバックトランス13にスイッチング電流が流
れる。このスイッチング電流によってフライバックトラ
ンス13の2次巻線に電圧が発生し、ダイオード16により
整流され、コンデンサ17で平滑され直流電圧VDCが出
力される。直流電源1の出力側には直流電圧検出回路
6、直流電流検出回路7およびインバータ回路3が接続
される。
【0004】インバータ回路3は始動回路4を介して放
電ランプ5に矩形波交流電流を流すために4つのトラン
ジスタ24,25,26,27 よりなるブリッジインバータの構成
を有し、発振回路29は400 Hzの周波数で発振し、駆動
回路28に位相の反転した2相のクロック信号をを出力す
る。駆動回路28は発振回路29の出力を受けてブリッジイ
ンバータを駆動するための回路であり、駆動回路28の出
力側はトランジスタ24,25,26,27 の各ゲートに接続され
ていて、4つのトランジスタの斜めに対向する一対のト
ランジスタ24,27 と別の一対のトランジスタ25,26 と
は、一対のトランジスタ24,27 が同時にオンするとき、
他の一対のトランジスタ25,26 は同時にオフするように
構成されている。
【0005】始動回路4はパルストランス30と始動制御
回路31より構成され、始動制御回路31は点灯制御回路8
からの制御信号を受けてパルストランス30の1次巻線に
所定の繰り返し周波数でパルス電流を流し、このパルス
電流によってパルストランス30の2次巻線の両端に高圧
パルスが出力され、放電ランプ5を始動させる。
【0006】図5は放電ランプ定格点灯時における動作
を説明する波形図である。図6においてインバータ回路
3の負荷回路である放電ランプ5とパルストランス30か
らなる直列回路には図5に示すように矩形波の交流電流
が流れる。インバータ回路3のトランジスタ24,27 がオ
ン、トランジスタ25,26 がオフのとき、負荷電流は直流
電源1の出力からトランジスタ24、放電ランプ5、パル
ストランス30、トランジスタ27を通って直流電源1のア
ース側へ流れる。直流電源1の出力VDCは放電ランプ
5の定格電圧にほぼ等しい。これは図5に示すa期間に
対応している。このときパルストランス30には電流とし
てエネルギーが蓄積されている。
【0007】次にインバータ回路3のトランジスタ24,2
7 がオフ、トランジスタ25,26 がオンするとトランジス
タ24から放電ランプ5に流れていた電流は遮断される。
しかし、放電ランプ5とパルストランス30に流れている
ランプ電流はパルストランスのインダクタンス成分のた
め連続性を保つように流れる。すなわちパルストランス
30に蓄積されたエネルギーを放電するように電流が流
れ、この電流は直流電源1のアース側からトランジスタ
25のドレイン・ソース間に内蔵されているダイオード、
放電ランプ5、パルストランス30、トランジスタ26のド
レイン・ソース間に内蔵されているダイオードを通って
直流電源1へ逆流するように流れる。この電流により直
流電源1の出力VDCであるコンデンサ17の電圧を増加
させるように動作する。しかし、コンデンサ17の容量値
が大きいため、電圧の増加分は定格時のランプ電圧に比
較して非常に小さい。
【0008】パルストランス30に蓄積されていたエネル
ギーが放電され放電ランプ5の電流が零になると、放電
ランプ5の電極間の残留電荷は少なくなっているため、
定格電圧より大きい電圧をランプ印加しないとアーク放
電しにくい。このとき直流電源1のコンデンサ17の電圧
VDCは図5に示すように放電ランプの定格電圧とほぼ
等しい電圧となっているので、放電ランプはアーク放電
しにくく、極性の反転したランプ電流が流れず、立ち消
えを起こすことがあり、放電ランプがちらつく現象とな
る。これは図5に示すb期間に対応している。この対策
としてコンデンサ17の容量値を小さくし、ランプ電流極
性反転時のVDCの増加分を大きくする方法があるが、
直流電源1の出力電圧のリップル変動が大きくなり、誤
動作するという問題がある。
【0009】本発明は上記従来の問題を解決するもの
で、放電ランプを点灯するに際し、ランプ電流の極性反
転時における立ち消えやちらつきをなくした放電ランプ
点灯装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の放電ランプ点灯装置は、直流電源によって
駆動されるインバータ回路と、前記直流電源と前記イン
バータ回路との間にこのインバータ回路から前記直流電
源に逆流する電流を阻止するように接続した第1のスイ
ッチ素子と前記インバータ回路の入力端に並列に接続し
た第1のコンデンサと前記第1のコンデンサが所定電圧
まで上昇したときに第2のスイッチ素子を介して充電さ
れる第2のコンデンサとを少なくとも備えた逆流阻止回
路と、インバータ回路に接続された放電ランプと始動回
路からなる少なくとも前記放電ランプに直列にインダク
タンス成分を有する負荷回路と、前記放電ランプの点灯
を制御する点灯制御手段とを備えたものである。
【0011】
【作用】上記構成により、インバータ極性反転時にラン
プ電流がランプに流れにくくなり変極点をもつように変
化する際、負荷回路のインダクタンス成分に蓄積された
エネルギーが直流電源に逆流することを逆流阻止回路の
第1のスイッチ素子により阻止し、このエネルギーを逆
流阻止回路の第1のコンデンサに蓄積し、逆流阻止回路
の出力電力を増加させる。この電圧をインバータ極性反
転時にインバータ回路を介して放電ランプに印加しラン
プの再点弧を助ける。
【0012】さらに、放電ランプ始動直後、光をすみや
かに立ち上げる目的で定格電流よりも大きい電流を放電
ランプに流し、負荷回路のインダクタンス成分に蓄積さ
れたエネルギーが大きくなった場合においても、逆流阻
止回路の第1のコンデンサの出力電圧を第2のスイッチ
素子と第2のコンデンサにより所定の電圧以下にし、イ
ンバータ回路のスイッチ素子の電圧破壊を防ぐ。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の一実施例の放電ランプ点灯装置
の基本構成を示すブロック図である。図1において、1
は直流電源であり、2は逆流阻止回路である。3はイン
バータ回路であり直流電源1により逆流阻止回路2を介
して出力される直流電圧を所定の周波数で反転し、矩形
波電圧を出力する。逆流阻止回路2は直流電源1とイン
バータ回路3の間に接続され、インバータ回路3から直
流電源1に逆流する皮相電力を阻止する。インバータ回
路3は負荷回路としてインダクタンス成分を含む始動回
路4と、たとえばメタルハライドランプなどの放電ラン
プ5とを有している。6は直流電源1の出力電圧を検出
する直流電圧検出回路、7は出力電流を検出する直流電
流検出回路、8は点灯制御回路である。直流電圧検出回
路6および直流電流検出回路7は放電ランプ5の電圧お
よび電流を検出し、これらの検出した信号を点灯制御回
路8に入力し、点灯制御回路8はこれらの信号に基づい
て制御信号を出力し、この制御信号を始動回路4に入力
するとともに直流電源1の発振周波数またはそのデュー
ティ比を可変して放電ランプ5の始動や定格点灯などを
制御する。
【0014】次に、上記構成による動作を説明する。直
流電源1が投入されたときに、インバータ回路3は音響
共鳴の問題の生じない400 Hz程度の低い周波数で発振
し、直流電圧検出回路6は直流電源1の出力電圧を検出
し、この電圧が始動のための所定の電圧になったら点灯
制御回路8は直流電圧検出回路6の出力を受けて始動回
路4を動作させて放電ランプ5に始動電圧を印加する。
この始動電圧により放電ランプ5が始動し、電流が放電
ランプ5を通して流れると放電ランプ5の両端の電圧は
低下し、直流電源1の出力電圧も低下する。直流電圧検
出回路6でこの電圧降下を検出することにより放電ラン
プ5が始動したことを検出し、始動回路4の動作を停止
する。放電ランプ5が始動した後は、点灯制御回路8に
よりランプ電力をランプの状態に応じた所定の電力にな
るように直流電源1の出力電力を制御する。ランプを始
動する場合、ランプは始動直後、定格電力より多めの電
力で点灯され、時間の経過とともに小さくし、やがて定
格点灯するように制御される。放電ランプ5が点灯して
いるとき、インバータ回路3の負荷回路を構成している
放電ランプ5と始動回路4には矩形波の交流電流が流れ
る。始動回路4はインダクタンス成分を含んでいるの
で、負荷回路に流れる電流はインバータ回路3の出力電
圧に対して僅かに遅れ位相となる。逆流阻止回路2は、
この位相差により負荷回路に生じる皮相電力成分がイン
バータ回路3を通して直流電源1に逆流するのを防ぐた
めの回路である。
【0015】図2は放電ランプ点灯装置のパワー回路の
要部を示す回路図である。直流電源1はバッテリ9にス
イッチ10を介して接続されたフライバック形DC/DC
コンバータの構成を有する。ダイオード11はバッテリ9
の極性誤接続時の保護用であり、入力コンデンサ12は平
滑用である。バッテリ9の出力電圧はダイオード11を介
してフライバックトランス13とトランジスタ14からなる
直列回路に加わる。フライバックトランス13の2次巻線
にはダイオード16とコンデンサ17が接続され、このコン
デンサ17の両端が直流電源1の出力VDC1となる。バ
ッテリ9をスイッチ10によって投入し、さらにトランジ
スタ14のゲートを駆動する駆動回路15に点灯制御回路8
からスイッチング制御信号を入力すると、フライバック
トランス13にスイッチング電流が流れる。このスイッチ
ング電流によってフライバックトランス13の2次巻線に
電圧が発生し、ダイオード16により整流され、コンデン
サ17で平滑され直流電圧VDC1が出力される。直流電
源1の出力側には直流電圧検出回路6、直流電流検出回
路7および逆流阻止回路2を介してインバータ回路3が
接続される。
【0016】逆流阻止回路2は基本的に逆流防止用の第
1のスイッチ素子であるダイオード18と皮相電力充電用
のコンデンサ23からなる直列回路で構成され、コンデン
サ23の両端には出力電圧VDC2が発生しこれがインバ
ータ回路3に入力される。また皮相電力充電用のコンデ
ンサ23両端の過電圧防止のため、第2のスイッチ素子で
ある双方向性電圧制御素子19とコンデンサ20からなる直
列回路およびダイオード21と抵抗22からなる直列回路を
それらの中間点同士を接続してなる直並列回路が、コン
デンサ23に並列に接続されている。
【0017】インバータ回路3は始動回路4を介して放
電ランプ5に矩形波交流電流を流すために4つのトラン
ジスタ24,25,26,27 よりなるブリッジインバータの構成
を有し、発振器29は400 Hzの周波数で発振し、駆動回
路28に位相の反転した2相のクロック信号を出力する。
駆動回路28は発振回路29の出力を受けてブリッジインバ
ータを駆動するための回路であり、駆動回路28の出力側
はトランジスタ24,25,26,27 の各ゲートに接続されてい
て、4つのトランジスタの、斜めに対向する一対のトラ
ンジスタ24,27 と別の一対のトランジスタ25,26 とは、
一対のトランジスタ24,27 が同時にオンするとき、他の
一対の25,26 は同時にオフするように構成されている。
【0018】始動回路4はパルストランス30と始動制御
回路31より構成される。始動制御回路31は点灯制御回路
8からの制御信号を受けてパルストランス30の1次巻線
に所定の繰り返し周波数でパルス電流を流し、このパル
ス電流によってパルストランス30の2次巻線の両端に高
圧パルスが出力され、放電ランプ5を始動させる。
【0019】図3は点灯制御回路8の構成を示すブロッ
ク図である。直流電流検出回路7、直流電圧検出回路6
からの出力信号は点灯制御回路8の乗算回路32、ランプ
電力設定回路33、点灯判別回路34、およびスイッチング
レギュレータコントロールIC38に内蔵されているエラ
ーアンプEA2の+入力端子に接続される。点灯判別回
路34は直流電圧検出回路6の出力信号により、直流電源
1の出力電圧が所定電圧より高いか低いかを判別し、高
い場合は放電ランプ5が消灯状態にあるとして始動回路
4内の始動制御回路31に高圧パルスを発生するように制
御信号を出力し、低い場合は高圧パルス発生を停止する
ように制御信号を出力する。エラーアンプEA2は直流
電源1を定電圧モードで動作させるものであり、放電ラ
ンプ消灯時、電圧設定回路37により最大出力電圧を規定
する。
【0020】乗算回路32は直流電流検出回路7、直流電
圧検出回路6からの出力信号を乗算し、直流電源1の出
力電力、すなわちランプ電力に相当する負の電圧信号を
抵抗35に出力する。ランプ電力設定回路33は放電ランプ
5の状態に応じたランプ電力に相当する電圧信号を抵抗
36に出力する。抵抗35,36 はスイッチングレギュレータ
コントロールIC38のエラーアンプEA1の−入力端子
に接続され、またエアーアンプEA1の+入力端子は接
地されているので、乗算回路32とランプ電力設定回路33
の出力電圧によって抵抗35,36 に流れる電流が同じにな
るように発振出力E1,E2のデューティ比を変化させ
るように動作する。これにより放電ランプ5の電力はラ
ンプの状態に応じて適切な電力に制御される。たとえば
常温程度に冷えた放電ランプを始動する場合、点灯直後
の光出力はランプの温度が安定状態に達していないため
定格時の光出力に比較してかなり小さく、ランプ電圧は
定格電圧よりかなり低い。このような場合、定格電力よ
り多めの電力で点灯されるように電力を制御し、時間の
経過とともに小さくし、やがて定格電力で点灯するよう
な制御を行い、光出力を速やかに立ち上げる制御を行
う。
【0021】図4は放電ランプ5の定格点灯時における
逆流阻止回路2の動作を説明する波形図である。図2に
おいてインバータ回路3の負荷回路である放電ランプ5
とパルストランス30からなる直列回路には図4に示すよ
うに矩形波の交流電流が流れる。インバータ回路3のト
ランジスタ24,27 がオン、トランジスタ25,26 がオフの
とき、負荷電流は直流電源1の出力から逆流阻止回路2
のダイオード18、トランジスタ24、放電ランプ5、パル
ストランス30、トランジスタ27を通って直流電源1のア
ース側へ流れる。また逆流阻止回路2の出力電圧VDC
2は放電ランプ5の定格電圧にほぼ等しい。これは図4
に示すa期間に対応している。このときパルストランス
30には電流としてエネルギーが蓄積されている。
【0022】次にインバータ回路3のトランジスタ24,2
7 がオフ、トランジスタ25,26 がオンするとトランジス
タ24から放電ランプ5に流れていた電流は遮断される。
しかし放電ランプ5とパルストランス30に流れているラ
ンプ電流はパルストランスのインダクタンス成分のため
連続性を保つように流れる。すなわちパルストランス30
に蓄積されたエネルギーを放電するように電流が流れ、
この電流は直流電源1のアース側からトランジスタ25の
ドレイン・ソース間に内蔵されているダイオード、放電
ランプ5、パルストランス30、トランジスタ26のドレイ
ン・ソース間に内蔵されているダイオードを通って直流
電源1の方へ逆流するように流れる。逆流阻止回路2は
この電流をダイオード18で阻止し、コンデンサ23に流
し、逆流阻止回路2のコンデンサ23の電圧を増加させる
ように動作する。
【0023】コンデンサ23の容量値は、図4に示すよう
に、この電圧の増加分が放電ランプ定格電圧とほぼ同じ
程度になるような値に設定してあり、直流電源1のコン
デンサ17の容量値に比較して非常に小さい。パルストラ
ンス30に蓄積されていたエネルギーが放電され放電ラン
プ5の電流が零になると、放電ランプ5の電極間の残留
電荷は非常に少なくなっており、定格電圧の2倍程度の
電圧をランプに印加しないとアーク放電しにくい。この
とき逆流阻止回路2のコンデンサ23の電圧VDC2は図
4に示すように放電ランプの定格電圧の2倍程度の電圧
となっているので、放電ランプは容易にアーク放電し、
極性の反転したランプ電流が流れる。これは図4に示す
b期間に対応している。したがって逆流阻止回路2によ
り放電ランプ電流の極性反転時におけるアーク放電に移
行しない現象、すなわち放電ランプ5の立ち消えを防止
することができる。
【0024】さらに、直流電源1の出力電圧平滑用のコ
ンデンサ17の容量値は自由に設定できるので、出力電圧
のリップル変動を小さくし、これによるノイズを軽減す
ることができる。
【0025】常温程度に冷えた放電ランプを始動する場
合、始動直後に定格電力よりも大きい電力をランプに投
入するので、ランプ電流は定格電流よりかなり大きくな
る。この電流によりパルストランス30に蓄積されるエネ
ルギーは(1/2 )Li2 (L:パルストランスのインダ
クタンス値、i:パルストランスに流れるランプ電流)
で表されるので、このエネルギーはランプ電流の増加に
ともない大きくなり、放電ランプ5の電流反転時におけ
る逆流阻止回路2のコンデンサ23の電圧の上昇分も非常
に大きくなる。このコンデンサ23の電圧がインバータ回
路3のトランジスタ24,25,26,27 の耐圧を越えると、こ
れらのトランジスタは破壊する。
【0026】逆流阻止回路2ではこれらの耐圧破壊を防
止するため双方向性電圧制御素子19、コンデンサ20、ダ
イオード21、抵抗22からなる保護回路を接続している。
コンデンサ23の電圧が上昇し、双方向性電圧制御素子19
の動作電圧に達すると双方向性電圧制御素子19が導通状
態となり、パルストランス30からのエネルギーをコンデ
ンサ20にも充電するように動作する。コンデンサ20の容
量値はコンデンサ23のそれより大きくしてあり、パルス
トランス30からのエネルギーが大きい場合においてもイ
ンバータ回路3のトランジスタの耐圧を越えないような
容量値にしている。放電ランプ5の電流反転終了後、コ
ンデンサ20に充電されたエネルギーはダイオード21を通
って再び放電ランプ5とパルストランス30からなる負荷
回路で消費される。さらに次のランプ電流反転時までに
コンデンサ20の電圧を十分下げるためにコンデンサ20と
並列に抵抗22が接続されている。以上説明したようにス
イッチ素子である双方向性電圧制御素子を用いることに
よりインバータ回路のトランジスタなどの電圧破壊を防
ぐことができる。
【0027】また、本実施例において、逆流素子回路2
のスイッチ素子として双方向性電圧制御素子を用いる例
を示したが、サイリスタやトランジスタなどのスイッチ
素子を用いても構わない。また、本実施例において、直
流電源1を入力電圧が直流であるバッテリを入力電源と
しているが、交流である商用電源を入力電源とする直流
電源でも構わない。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、直流電
源の出力電圧のリップル変動を小さくでき、かつ、放電
ランプ点灯中、放電ランプ電流の極性反転時におけるア
ーク放電を容易に持続することができ、立ち消えを防止
し、ちらつくことなく放電ランプを点灯することができ
る。さらに、負荷回路のインダクタンス成分に蓄積され
たエネルギーが大きくなった場合においても、逆流阻止
回路の出力電圧を所定の電圧以下にし、インバータ回路
のスイッチ素子の電圧破壊を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の放電ランプ点灯装置の基本
構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の放電ランプ点灯装置におけ
るパワー回路の要部を示す回路図である。
【図3】本発明の一実施例の放電ランプ点灯装置におけ
る点灯制御回路の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例の放電ランプ点灯装置におけ
る放電ランプの定格点灯時における逆流阻止回路の動作
を説明する波形図である。
【図5】従来の放電ランプ点灯装置における放電ランプ
の定格点灯時における直流電源の出力電圧を説明する波
形図である。
【図6】従来の放電ランプ点灯装置の要部を示す回路図
である。
【符号の説明】
1 直流電源 2 逆流阻止回路 3 インバータ回路 4 始動回路 5 放電ランプ 6 直流電圧検出回路 7 直流電流検出回路 8 点灯制御回路 9 バッテリ 10 スイッチ 18 ダイオード(第1のスイッチ素子) 19 双方向性電圧制御素子 20 コンデンサ 21 ダイオード 22 抵抗 23 コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H05B 41/16 340 9249−3K (72)発明者 斎藤 毅 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 伊藤 和彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源によって駆動されるインバータ
    回路と、前記直流電源と前記インバータ回路との間にこ
    のインバータ回路から前記直流電源に逆流する電流を阻
    止するように接続した第1のスイッチ素子と前記インバ
    ータ回路の入力端に並列に接続した第1のコンデンサと
    前記第1のコンデンサが所定電圧まで上昇したときに第
    2のスイッチ素子を介して充電される第2のコンデンサ
    とを少なくとも備えた逆流阻止回路と、前記インバータ
    回路に接続された放電ランプと始動回路からなる少なく
    とも前記放電ランプに直列にインダクタンス成分を有す
    る負荷回路と、前記放電ランプの点灯を制御する点灯制
    御手段とを備えたことを特徴とする放電ランプ点灯装
    置。
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