JPH0665175B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JPH0665175B2
JPH0665175B2 JP60164390A JP16439085A JPH0665175B2 JP H0665175 B2 JPH0665175 B2 JP H0665175B2 JP 60164390 A JP60164390 A JP 60164390A JP 16439085 A JP16439085 A JP 16439085A JP H0665175 B2 JPH0665175 B2 JP H0665175B2
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春男 永瀬
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は高圧放電灯のような放電灯を点灯する放電灯点
灯装置に関するものである。
[背景技術] 従来の一般の放電灯点灯装置は安定器とチョークコイ
ル、トランス、コンデンサ等の単独あるいは組み合わせ
により構成しているため、寸法重量とも大きかった。
この点から放電灯点灯装置の小形、軽量、高効率化が望
まれており、そのために放電灯を高周波点灯させること
が考えられている。例えば蛍光灯の点灯装置ではスイッ
チングトランジスタ、サイリスタ等を用いた高周波点灯
装置が実用化されている。
高圧放電灯の点灯装置においても高周波を利用すると、
蛍光灯と同様な効果が得られるが、高圧放電灯を高周波
点灯すると音響的共鳴現象に起因するアークの不安定が
存在することが従来から知られている。ここで高圧放電
灯の高周波点灯時に発生する上記アークの不安定の形成
メカニズムは下記の様なものと考えられる。即ち、
(1)電気入力の高周波変動、(2)発光管内ガスの圧
力変化、(3)特別の周波数にて定在圧力波の発生、
(4)限度以上の圧力振幅によりアークの不安定が発生
等がある。
尚ここで「特別の周波数」とは所謂音響的共鳴周波数で
あってアークのディメンジョン(現実的には発光管形
状)と、発光管内の音速で決まるものであり、上記音速
はガスの平均分子量とイオン温度が決まれば決まるの
で、それらの値さえ分かれば比較的簡単に求めることが
できる。また「限度以上の圧力振幅によるアークの不安
定さ」がどの音響的共鳴周波数で起こるのかについては
非線形の領域の問題であって単純にその答えを求める訳
には行かない。
ところで音響的共鳴現象に起因するアークの不安定を解
消する方法としては点灯電源の周波数を超高周波(例え
ば100kHz)とするもの(特開昭56−11897号公報等)が
あったが、しかし、このものは雑音(特にふく射雑音)
の他に、スイッチングロスが大きく、実用上問題があっ
た。また点灯電源の周波数を例えば30KHz〜50KHzの間で
変調する方法のもの(特開昭56−48095号公報等)があ
ったが抑制しきれず、やはり実用上問題があった。また
直流で点灯するもの(特開昭56−98499号公報)もあっ
たが、しかしながら、ランプ寿命(黒化等)の点でこれ
また問題があった。更に矩形波点灯によるものもある。
この矩形波点灯は文献「キャラクタリスティックス・オ
ブ・アコースティカル・レゾナンス・イン・ディスチャ
ージ・ランプス(Characteristicis of Acoustical Res
onance In Discharge Lamps)」イルミネイティング・
エンジニアリング(ILLUMINATING ENGINEERING)1970年
12月P713〜716に示されている。
しかし、この方法ではアークは安定するものの、矩形波
のフラットの部分を限流素子として抵抗で負担している
ため大型化し、電力損が大きくなり、また高周波の矩形
波では波形の立ち上がり、立ち下がりが急峻なため、雑
音の問題が生じ、この対策のために大幅なコストアップ
につながるという問題があった。
従って、基本的には高圧放電灯に流れるランプ電流を低
周波にして共鳴現象を防止しながら、限流要素部分は高
周波下で動作させることが最も実用的である。このよう
な方法を採用したものとして、実開昭59−16100号公報
に開示されたものがある。この装置では矩形波のフラッ
ト部を高周波成分が重畳された状態にし、且つ限流素子
としてインダクタンスを用いて、装置の小形化を図って
いる。しかしこの方法では発振用トランス部と、チョッ
パ専用の半導体素子とが必要であり、点灯装置は未だ大
型であった。
また米国特許4,170,747号に開示されたものもある。第
7図は米国特許4,170,747号に示されている従来の放電
灯点灯装置である。図においてコンデンサ16を接続した
電源端子1,2にはトランジスタ3〜6をブリッジ形に接
続したスイッチング回路を電流検出用抵抗13を介して接
続し、トランジスタ3〜6には夫々トランジスタ3〜6
の通電方向と逆方向にダイオード7〜10を並列接続し、
トランジスタ3,6の接続点と、トランジスタ4,5の接続点
間にはチョークコイル11と、コンデンサ14を並列に接続
した高圧放電灯12との直列回路を接続してある。制御回
路15は検出電流に応じてトランジスタ3〜6を制御する
ための回路である。
第8図(a)〜(d)はトランジスタ3〜6の動作を示
すタイミング図である。トランジスタ3,4は制御回路15
により50/60Hzまたは400Hzでオンオフし、トランジス
タ3がオンのときにはトランジスタ5が例えば20KHz
(1/T2)のデューティ比可変のオンオフ動作を行い、
トランジスタ4がオンのときにはトランジスタ6がトラ
ンジスタ5と同様のオンオフ動作を行う。また、高圧放
電灯12の極性反転時には4個のトランジスタ3〜6は同
時にオフとなり、休止期間TDを有する。制御回路15は電
流検出用抵抗13の電圧の大小によってオンオフデューテ
ィ比を変えるのである。従って、高圧放電灯12には高周
波リップルを含有した矩形波の交流の電流が流れること
になる。
さて第8図(a)〜(d)により更に第7図回路の動作
を説明すると、第8図中のt1〜t2間では同図(a)に示
すように低周波動作するトランジスタ3はオン動作状態
であり、トランジスタ5は同図(c)に示す高周波で動
作する状態にある。そしてこの間では同図(b)(d)
に示すようにトランジスタ4,6はオフ状態にある。トラ
ンジスタ5がオンすると、電源、電源端子1、トランジ
スタ3、チョークコイル11、高圧放電灯12及びコンデン
サ14の並列回路、トランジスタ5、電流検出用抵抗13、
電源端子2、電源閉回路が形成され、チョークコイル11
に流れる電流I11は一定の傾きをもって直線的に上昇
し、トランジスタ5がオフするとこの時の電流I11とチ
ョークコイル11のインダクタンスの値で決まる蓄積され
たエネルギが電流を流れ続けさせようとする方向、つま
りトランジスタ5がオンしている時の電流の向きと同様
なり、この時はチョークコイル11、高圧放電灯12及びコ
ンデンサ14の並列回路、ダイオード8、トランジスタ
3、チョークコイル11の閉回路で蓄積エネルギが放出さ
れ、この動作がt2の時点まで繰り返される。
次のt2〜t3の聞かTDでは4つのトランジスタ3〜6が共
にオフ状態であって、この期間電源端子1,2に接続され
た電源からの電力供給は行なわれない。
更にt3〜t4間では上記のt1〜t2間と基本的に同じである
がこの間動作するトランジスタは4及び6のトランジス
タであって、トランジスタ3,5はオフ状態にある。つま
りトランジスタ6がオンすると、電源、電源端子1、ト
ランジスタ4、高圧放電灯12及びコンデンサ14の並列回
路、チョークコイル11、トランジスタ6、電流検出用抵
抗13、電源端子2、電源の閉回路で、またトランジスタ
6がオフするとチョークコイル11、ダイオード7、トラ
ンジスタ4、高圧放電灯12及びコンデンサ14の並列回
路、チョークコイル11の閉回路で電流I11が流れるので
ある。尚ここで第7図に示した電流I11と高圧放電灯12
に流れる電流I12の向きはt1〜t2間であり、t3〜t4間で
は電流I11、I12の向きは逆となる。このようにして高圧
放電灯12には高周波リップルを含有した矩形波状の交流
の電流が流れることになる。
ダイオード9,10は通常の動作では電流は流れないが過渡
時のサージ電流を流すためのものである。
上記期間TDはトランジスタ3,6または4,5がオフしている
期間(t2〜t3、t4〜t5)を示しており、これはトランジ
スタ3,6または4,5が同時にオンして短絡状態を呈し、点
灯装置の破壊に至るのを防止するためのデッドタイムで
ある。この同時オンはトランジスタ素子のばらつきや温
度上昇によって、ストレージタイムが長くなった時や、
トランジスタ間のタイミングのずれによって生じる。
第9図は第8図のt2〜t3付近を拡大して図示したタイミ
ング図であり、電流I11、I12及び高圧放電灯12の両端電
圧V12の波形を同図(c),(d)及び(e)に示す。t
2時点で同図(a)示すようにトランジスタ5がオフす
ると、コンデンサ14の電荷が高圧放電灯12へ放出される
ので、電流I12は電流I11と比べて若干の遅れをもって流
れるが、ついには電流I12は零となる。つまりランプ電
流たる電流I12に休止が生じることになる。次にt3では
電流I12の極性が変わり、同図(b)に示すようにトラ
ンジスタ6が動作する。電流I12はt3時点の直前まで零
であるので、高圧放電灯12の両端電圧V12はt3の時点の
直後に高くなる。これは放電灯特有の現象であり、電流
I12が零になることによって、発光管のイオンの削減が
起こり、t3時点では点灯を維持するために高圧放電灯12
の両端には高い電圧が必要となる。この電圧が所謂再点
弧電圧である。電流I12の零の期間が長くなりすぎる
と、t3時点で電圧を与えても点灯維持できず、立ち消え
となる場合もある。又立ち消えに至らずとも再点弧電圧
が高くなり供給する電圧付近にまで達するとちらつきが
生じることもある。蛍光灯の場合では上記現象が少し緩
和されるが、高圧放電灯の場合は少しの休止が生じても
再点弧電圧の上昇が顕著である。
期間TDは同時オンを防止するために設けているが上記の
ように電流I12に休止が生じ再点弧電圧が上昇してちら
つきが生じたり、ひどいときには立ち消えすることがあ
った。また再点電圧の上昇は電極の消耗を早め、ランプ
寿命を短くする恐れがあり、又電源の急変低下によって
立ち消えしやすいという問題がある。特に高圧放電灯の
中でも低ワットほどで流I12の休止による再点弧電圧の
上昇度合が大きく、厄介なものである。
そこで同時オンを上記期間TDで防止しながら、上記の問
題点を解消する方法として、高圧放電灯12に並列に接続
したコンデンサ14の容量を大きくして、期間TDでは電流
がI12が零にならないようにする方法がある。この場合
高圧放電灯12を等価的な抵抗と考えて、CRの時定数と、
期間TDとの関係で、コンデンサ14の容量をふさわしい値
の選定することができるが、この場合その容量が数十倍
となり、コンデンサ14が大型化し、大幅なコストアップ
となるという問題があった。
以上のような、問題を解決するために本発明者らは第10
図に示すような回路を案出した。この第10図回路は所謂
フルブリッジ構成となっており、スイッチング素子とし
て用いたトランジスタ17,18,19,20及びダイオード21,2
2,23,24は第7図回路のトランジスタ5,6,3,4及びダイオ
ード9,10,7,8と基本的動作は同じものである。そして第
7図回路では高周波によりスイッチングする高周波用ス
イッチング素子を兼ねたトランジスタ5,6が電源の一側
に、低周波によりスイッチングするスイッチング素子た
るトランジスタ3,4が電源の+側にあるのに対して、第1
0図回路では高周波でスイッチングするトランジスタ17,
18が電源の+側に、低周波スイッチングするトランジス
タ19,20が電源の−側に設けてある点で相違するととも
に、高圧放電灯12とインダクタンス素子25の直列回路に
対してコンデンサ14を並列接続してある点で相違してい
る。直流電源は交流電源ACを全波整流器DBにて全波整流
し、平滑コンデンサ16で平滑して得られ、回路に供給さ
れる。而して第10図回路ではトランジスタ17がオンする
と、直流電源、電圧端子1、トランジスタ17、チョーク
コイル11、高圧放電灯12とインダクタンス素子25の直列
回路に対してコンデンサ14を並列接続してある回路、ト
ランジスタ19、電流検出素子13′、電源端子2、直流電
源の閉回路が形成され、トランジスタ17がオフすると、
チョークコイル11、高圧放電灯12とインダクタンス素子
25の直列回路に対してコンデンサ14を並列接続してある
回路、トランジスタ19、ダイオード24、チョークコイル
11の閉回路が構成される。またトランジスタ18がオンす
ると、直流電源、電源端子1、トランジスタ18、高圧放
電灯12とインダクタンス素子25の直列回路に対してコン
デンサ14を並列接続してある回路、チョークコイル11、
トランジスタ20、電流検出素子13′、電源端子2、直流
電源の閉回路が形成され、トランジスタ18がオフする
と、チョークコイル11、トランジスタ20、ダイオード2
3、高圧放電灯12とインダクタンス素子25の直列回路に
対してコンデンサ14を並列接続してある回路、チョーク
コイル11の閉回路が構成される。トランジスタ17がオン
を終了した第8図のt2に対応する時点ではコンデンサ14
は第10図に示す極性となっており、期間TDでは、コンデ
ンサ14、インダクタンス素子24、高圧放電灯12の閉回路
が構成されて、コンデンサ14の電荷の放出が振動電流と
なり、高圧放電灯12に流れる電流I12は連続性を保ちな
がらこの間に極性を反転し、t3時点ではトランジスタ18
がオンして電流I12には休止を生じることなく反転を完
了する。また高圧放電灯12の両端電圧V12も電流I12とほ
ぼ同様な波形となり、再点弧電圧は極小となる。而して
このような動作から高圧放電灯12と直列に少しのインダ
クタンス値を持つインダクタンス素子25を接続すること
によって、期間T中の高圧放電灯12を励起状態に維持で
き、従来の問題点を解消することができる。尚インダク
タンス素子25はパルストランスTrの2次側巻線L1と使用
したものである。そしてインダクタンス素子25と高圧放
電灯12の直列回路にコンデンサC1と抵抗R1との直列回路
を接続するとともに、コンデンサC1に並列にパルストラ
ンスTrの1次側巻線L2と双方向3端子サイリスタQとの
直列回路を並列接続してイグナイタ回路Gを構成してあ
る。このイグナイタ回路Gでは双方向3端子サイリスタ
Qが制御回路15のゲート回路15dから信号を受けて周期
的にオンして、抵抗R1とコンデンサC1の回路で充電した
コンデンサC1の電荷をオン時のコンデンサC1、パルスト
ランスTrの1次側巻線L2、双方向3端子サイリスタQの
回路で急峻に放出させてパルストランスTrの2次側に巻
線比で決まる高圧パルスを誘起させ、コンデンサ14を介
して高圧放電灯12に印加し、始動に至らしめるのであ
る。制御回路15は高周波発振回路15a、低周波発振回路1
5b、フリップフロップ回路15c、上記ゲート回路15d、ト
ランジスタ17〜20のベースドライブ回路15e〜15h及びノ
アゲート15i,15jから構成されている。第11図は低周波
発振回路15b及びフリップフロップ15cの具体回路を示し
ており、低周波発振回路15bは汎用のタイマIC(例えば
日本電気株式会社製、μPC1555)tmと、外付けの次定数
用の抵抗R2,R3及びコンデンサC2とからなり、時定数で
決まる周期で、第12図(a)に示すようなパルス信号を
出力する。フリップフロップ回路15cはD型フリップフ
ロップFFとナンドゲートN1,N2とから構成され、上記低
周波発振回路15bの出力をD型フリップフロップFFによ
り分周し、ナンドゲートN1,N2により第12図(b),
(c)のような出力を得る。
ここで第12図(a)の期間TDは第8図のt2〜t3又はt4
t5に対応する。高周波発振回路15aは第8図(c),
(d)に示すような高周波のパルス信号を発生するもの
である。またゲート回路15dは低周波発振回路15bの出力
に同期をとって、各半サイクル毎に双方向3端子サイリ
スタQをオンさせるトリガ信号を発生させるようになっ
ている。
ところで第10図回路では始動過程においては第13図
(a)に示すような電圧V12が高圧放電灯12の両端に印
加され、第13図(b)に示す電流I12が高圧放電灯12に
流れる。この第13図に基づいて始動過程を詳しく説明す
ると、まず高圧放電灯12が点灯する前の無負荷時(t1
t6)においては同図(a)の如くコンデンサ14の電圧が
コンデンサ16の電圧に等しくなるまで、急速に充電され
て、極性が反転するまでその電圧のピークを維持するた
めに電圧V12は矩形波状になっている。そしてその電圧V
12にイグナイタ回路Gによって発生する高圧パルスが重
畳されるのである。そしてこの高圧パルスにより高圧放
電灯12が始動するのである。t7以後は高圧放電灯12が始
動する過程を示し、まずt8では同図(b)に示すように
高圧放電灯12に高圧パルスが印加して電流I12が流れる
が、電圧V12の極性が反転するt9以降では電流I12が流れ
ず、次の負の半サイクルの時に高圧パルスが印加される
t10の時点まで休止となる。これは高圧放電灯、とくに
メタルハライドランプによく生じる所謂半波放電現象で
ある。これは高圧パルスが印加されグロー放電し、アー
ク放電へ移行する過程の中で生じる。この半波放電は高
圧放電灯12の両方の電極の特性が異なることなどによっ
て生じるもので、発光管内の封入物が電極に付着して放
電しにくくなったりすると、特に起こりやすく、メタル
ハライドランプのようによう化物が封入されている放電
灯はその度合が多い。また水銀灯、高圧ナトリウム灯に
おいても、程度の差はあるものこの現象は避けられな
い。
第14図は第13図の始動過程を経てアーク放電へ移行した
様子を電流I12の波形で示したものである。第13図
(b)のように高圧放電灯12に電流I12が流れている期
間Taと休止期間Tbを比べると、Ta<Tbとなって、休止が
多くなり、グロー放電からアーク放電へスムーズに移行
しにくい。つまりグロー放電してからアーク放電へ移行
させるためのエネルギが不足している。通常の場合は第
13図(b)の電流I12が一時期正側又は負側のみ流れ
て、この状態が交互に繰り返される。次に第14図のよう
に正負共に電流I12が流れて、完全に始動したことにな
り、この電流により電圧V12が徐々に上昇して定常点灯
へ移行する。しかしながら電源電圧が低下していたり、
高圧放電灯12が長い間使用されて初期の状態に比べ始動
しにくい場合は半波放電が生じる確立が高くなり、また
その継続時間が長くなるので、第13図(b)の状態が繰
り返し行なわれて始動しないことがあった。このような
現象は再始動時に起こりやすくグロー放電のままの状態
でアーク放電に至らないのである。
このために高圧パルスの高さ、幅、数を増やす方法や、
電源電圧の変動に対して電圧が低下しすぎない回路を付
加したり、2次短絡電流を増やし、グロー放電からアー
ク放電へ移行し始めるとこの時に流れる電流I12を定常
の2倍にするなどの方法がとられていた。このためイグ
ナイタ回路Gのストレスが増大し、電圧を上げる場合に
おいても回路が複雑になり、コストアップ、大型化する
等という欠点があった。
[発明の目的] 本発明は上述の問題点の鑑みて為されたもので、その目
的とするところは始動時の始動させるためのエネルギを
増大させることなく、高圧放電灯のグロー放電からアー
ク放電への移行をスムーズに行い確実に始動させること
ができる放電灯点灯装置を提供するにある。
[発明の開示] 本発明は始動時において低周波で動作するスイッチング
素子の動作周期を、定常時のスイッチング素子の動作周
期よりも長くして、その長い周期の時間を利用して放電
灯が一度放電し始めるとグロー放電からアーク放電する
までの間十分なエネルギを供給し、アーク放電へ移行し
てからスイッチング素子の反転動作を行うことを特徴と
するものである。
以下本発明を実施例により説明する。
実施例 第1図は本実施例の制御回路15を示しており、この制御
回路15には本発明の主要な構成となる始動補償回路26を
付設してある。その他の回路は第10図回路と同様な構成
及び動作を為すため省略する。始動補償回路26はタイマ
回路Tmと、該タイマ回路Tmの出力でオンするトランジス
タ27と、このトランジスタ27のオン時に駆動されるリレ
ーRYとから構成され、リレーRYの第1のリレー接点r1
共通端子c1をノアゲート15i及びベースドライブ回路15g
の入力に接続し、常開接点b1を接地、常閉接点a1をフリ
ップフロップ回路15cの出力に接続し、また第2のリレ
ー接点r2は共通端子c2をノアゲート15j及びベースドラ
イブ回路15hの入力に接続し、常開接点b2を電源電圧Vcc
に接続し、常閉接点a2をフリップフロップ回路15cの別
の出力に接続してある。つまり始動補償回路26は電源投
入時から一定時間タイマ回路Tmからの出力でトランジス
タ27がオンし、その間リレーRYが駆動され、図示するよ
うにリレー接点r1,r2を常開側に投入する。そのためノ
アゲート15iの1入力は“L"になり、結果高周波発振回
路15aのパルス信号がベースドライブ15eに入力し、トラ
ンジスタ17をオンオフする。またベースドライブ回路15
gは“L"の信号が入力するため、トランジスタ19をオン
状態に設定する。つまりトランジスタ17,19が動作状態
となる。この動作状態が第2図のt1〜t3に対応する。こ
のt1〜t3期間は高圧放電灯がグロー放電からアーク放電
へ十分に移行するに必要な時間に相当し、t3時点以後低
周波の出力電圧の極性が反転しても第2図(b)に示す
高圧放電灯12に流れる電流I12が休止することがない。
ここでイグナイタ回路Gによる高圧パルスの印加は比較
的長い間隔(数msec〜数十msec)で行えばよい。さてタ
イマ回路Tmが一定時間T0経過しt3時点でオフして、トラ
ンジスタをオフすると、リレーRYが復帰しリレー接点
r1,r2を反転する。つまり第10図の制御回路15と同様な
回路構成となり、装置は通常の動作を開始して、制御回
路15の出力信号により低周波の極性の反転を開始する。
ここで第2図のt3〜t4の期間はウォームアップ期間で、
高圧放電灯12の電圧V12が第2図(b)に示すように上
昇し、t4時点で定常点灯状態となる。尚第2図において
T1は第8図のT1に対応し、また第2図は説明をやり易く
するために時間軸を適宜短縮しており、実際にはt1〜t3
は例えば数十msecから数sec、t3〜t4は5〜15分位であ
る。
さてこのようにグロー放電からアーク放電へ移行するま
で極性反転を行わないため、高圧放電灯12に印加される
電圧は第2図(b)に示すように直流電圧となり、その
結果高圧放電灯12に流れる電流I12に休止が生じないた
め確実に高圧放電灯12を始動に至らしめることができる
のである。
第3図(a)〜(d)は従来例と本実施例との比較する
ための電流I12の波形図を示し、同図(a)は電源電圧
が定格の時の従来例の始動時の電流I12を示し、同図
(b)は定格時より10%低下した電源電圧の時の従来例
の始動時の電流I12を示し、同図(c)は電源電圧が定
格の時の本実施例の始動時の電流I12を示し、同図
(d)は定格時より10%低下した電源電圧の時の本実施
例の始動時の電流I12を示しており、従来例では90%定
格では高圧放電灯12に加わる電圧及び電流I12が低いた
め、グロー放電からアーク放電へ移行できないが、本実
施例では斜線の部分がエネルギが従来例の場合に比べて
増大し、高圧放電灯12に加わる電圧や電流I12のピーク
値が同じであっても、グロー放電からアーク放電へ十分
に移行させることができ、従来例に比べて装置の素子へ
のストレスを増大することなく始動性能が向上した。尚
t2〜t3間は少なくともT1/2よりも長い時間だけ反対の
極性に振らないようにすれば始動は大幅に改善すること
が実験で分かった。また電源投入して、ある一定期間直
流で始動させてもよい。もち論始動後は電源の消耗が片
方のみとなり高圧放電灯12の劣化を早め、短寿命となる
ため、始動後は極性反転を行う。
実施例2 第4図は本実施例の要部の回路を示しており、本実施例
では始動補償回路26を電流検出要素13′と、低周波発振
回路15bのタイマ回路tmの時定数回路との間に挿入して
ある。つまり高圧放電灯12が始動して、電流I12が流れ
ると、電流検出要素13′の出力でトランジスタ28をオン
させ、D型フリップフロップFF1のQ出力を“L"とし、
トランジスタ29をオンさせ、時定数回路の抵抗R4を短絡
し、低周波発振回路15bを第11図回路と同様に動作させ
る。つまり定常状態ではT1の発振周期で低周波発振回路
15bを動作させる。そして電流I12が検出されていない期
間ではトランジスタ28がオフで、D型フリップフロップ
FF1のQ出力が“H"となり、トランジスタ29がオフとな
る。つまり上記時定数回路に抵抗R4が接続され、時定数
が増加し、低周波発振回路15bの発振周期が長くなる。
しかして始動時におけては、高圧放電灯12には電流I12
が第5図(b)に示すように流れないため、始動補償回
路26のトランジスタ28,29が共にオフとなり、低周波発
振回路15bの発振周期は第5図(a)の前半で示すよう
に長くなる。そしてイグナイタ回路Gの高圧パルスで高
圧放電灯12が始動すると第5図(b)に示すように電流
I12が流れ始めt0からt1間での無負荷期間を終える。電
12が流れ始めると、電流検出要素13′の検出出力でト
ランジスタ28が第5図(c)に示すように、オフからオ
ンに反転する。この時点t1ではD型フリップフロップFF
1のクロックたる低周波発振回路15bの出力が第5図
(a)に示すように“H"のままであるから、D型フリッ
プフロップFF1の出力は反転せず、トランジスタ29はオ
フ状態にあり、この状態はその半サイクル間継続する。
つまり電流I12が流れ始めても直ぐに発振周期を短くす
るのでなく、t1〜t2の間実質的に高圧放電灯12に直流電
圧を印加して十分にグロー放電からアーク放電へ移行す
る時間を与えるのである。そして次に低周波発振回路15
bの出力が立ち上がると(t2時点)、上記Q出力が反転
し第5図(d)に示すようにトランジスタ29がオンし、
低周波発振回路15bは発振周期がT1となる定常状態の発
振動作に移行するのである。
本実施例は上記実施例1のように一定期間片方のトラン
ジスタ17,19のみ動作させる場合に比べて高圧放電灯12
に対するストレスや、始動特性の点から好ましいもので
ある。
実施例3 本実施例は第6図に示すように高周波でオンオフさせる
トランジスタ30とチョークコイル11′の直列回路を電源
端子1に接続したもので、第9図回路におけるトランジ
スタ17,18の動作をトランジスタ30のみで行わせるよう
にしたものである。
トランジスタ31〜34は極性反転用でいずれも低周波で動
作させる。つまりトランジスタ31と33、32と34はペアで
動作し、高圧放電灯12に流れる電流I12の正の半サイク
ルはトランジスタ31,33がオン状態で、トランジスタ32,
34がオフとなり、負の半サイクルではトランジスタ32,3
4がオン状態でトランジスタ31,33がオフである。インダ
クタンス素子25、コンデンサ14、高圧放電灯12は及びイ
グナイタ回路Gの構成は第10図回路と同様な動作、機能
をもつものである。ダイオード35はトランジスタ30がオ
フの時動作するもので、第10図のダイオード23及び24に
相当する。ダイオード36〜39は通常動作しないが、過渡
期のサージ電流を流すもので、第10図回路のダイオード
21,22に相当する。而してトランジスタ30がオンのと
き、トランジスタ31,33が電流I12の正の半サイクルのオ
ン状態で、直流電源、電源端子1、トランジスタ30、イ
グナイタ回路G内のチョークコイル11、トランジスタ3
1、高圧放電灯12とイグナイタ回路G内のインダクタン
ス素子25との直列回路にコンデンサ14を並列接続した回
路、トランジスタ33、電源端子2、電源の閉回路で電流
が流れ、トランジスタ30がオフすると、チョークコイル
11、トランジスタ31、高圧放電灯12とインダクタンス素
子25との直列回路にコンデンサ14を並列接続した回路、
トランジスタ33、ダイオード30、チョークコイル11の閉
回路で電流が流れ、チョークコイル11の蓄積エネルギが
放出される。負の半サイクルではトランジスタ32、34に
電流が流れる以外は同じである。そして上述のように振
動電流が流れるので、期間TD中電流I12の休止はないの
である。ところで本発明の係る実施例の動作を説明する
と、まず始動時にトランジスタ31〜39を比較的長い周期
でオンオフさせるか(第4図回路のように)又は電源投
入時一定期間トランジスタ31及び33(又は32及び34)を
オンさせる(第1図回路のように)ことにより始動を確
実に行なうことができる。
以上いずれの場合でもイグナイタ回路Gを有する点灯装
置について実施例を示したが、高圧パルスを必要としな
いランプについても前記の動作をさせることにより電源
電圧が低い条件でも始動、再始動時間が大巾に短縮でき
ることを確認した。尚、インバータ回路は第6図、第10
図に限定されるものではなく、ハーフブリッジインバー
タ等同様な効果をもつものであればよい。
[発明の効果] 本発明は高圧放電灯の状態がグロー放電からアーク放電
へ移行するまでの期間中高圧放電灯に時流電圧を印加す
る始動補償手段を備えたので、始動が速く、始動の放電
灯へのストレスが低減できる。また高圧放電灯の特有の
高周波点灯によるアークの不安定を解消し、高圧パルス
が必要な放電灯でも始動を良好にして小型、軽量化、高
効率が実現できる。更に再始動時、グロー放電が長時間
継続することなく点灯するので、放電灯のストレスが低
減することは勿論のこと、点灯装置への過渡現象のスト
レスも同時に低減できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1の要部回路図、第2図は動作
説明用の波形図、第3図は同上の従来例との比較説明
図、第4図は本発明の実施例2の要部回路図、第5図は
同上の動作説明用の波形図、第6図は本発明の実施例3
の要部回路図、第7図は従来例の回路図、第8図は同上
の動作説明用波形図、第9図は同上の詳細な波形図、第
10図は本発明の基本となる別の従来例の回路図、第11図
は同上の要部回路図、第12図乃至第14図は同上の動作説
明用の波形図であり、12は高圧放電灯、14はコンデン
サ、17乃至20はトランジスタ、30,31乃至34はトランジ
スタ、Gはイグナイタ回路である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低周波で直流電源をオンオフする低周波用
    スイッチング素子を介して接続される直流電源電圧を高
    周波用スイッチング素子により高周波でオンオフして高
    周波出力を発生させ、該高周波出力を限流用インダクタ
    ンス要素を介して、高圧放電灯にコンデンサを実質的に
    並列接続した並列回路に印加する放電灯点灯装置におい
    て、高圧放電灯の状態がグロー放電からアーク放電へ移
    行するまでの期間中高圧放電灯に直流電圧を印加する始
    動補償手段を備えたことを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】高圧放電灯の状態がグロー放電からアーク
    放電へ移行するまでの期間中高圧放電灯に印加する直流
    電圧の極性を反転させない始動補償手段を備えたことを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の放電灯点灯装
    置。
  3. 【請求項3】高圧放電灯の状態がグロー放電からアーク
    放電へ移行するまでの期間中低周波スイッチング素子の
    スイッチング周期を定常時の周期よりも長くする始動補
    償手段を備えたことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の放電灯点灯装置。
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