JPH05266984A - 放電ランプ点灯装置 - Google Patents

放電ランプ点灯装置

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JPH05266984A
JPH05266984A JP5986492A JP5986492A JPH05266984A JP H05266984 A JPH05266984 A JP H05266984A JP 5986492 A JP5986492 A JP 5986492A JP 5986492 A JP5986492 A JP 5986492A JP H05266984 A JPH05266984 A JP H05266984A
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discharge lamp
voltage
pulse
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JP5986492A
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Atsuo Wake
厚夫 和氣
Takeshi Saito
毅 斎藤
Masayoshi Nariama
正芳 業天
Kazuhiko Ito
和彦 伊藤
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】インバータ回路の出力電圧の極性に同期して起
動パルスを発生させ、放電ランプの起動を容易にする。 【構成】起動信号出力回路5をインバータ回路2の発振
回路20に接続し、インバータ回路2の出力電圧の極性に
同期して起動パルス発生回路6が動作するように制御す
る。これにより、インバータ回路2の出力電圧発生方向
に合わせて起動パルスを発生させ、放電ランプ3へ印加
される起動パルスの波高値を高くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高圧発生手段により放
電ランプを始動する放電ランプ点灯装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】メタルハライドランプなどの放電ランプ
を始動、点灯するための放電ランプ点灯装置としては、
従来より、たとえば図5(a),(b) に示すような構成が知
られている(特開昭2-10697 号公報)。図5(a) は従来
の放電ランプ点灯装置の主にインバータ回路400 を示す
構成図、図5(b) はそのランプ始動回路700 を示す構成
図である。ここで、ランプ始動回路700 は、高圧発生手
段である始動パルス発生回路701 と放電ランプ702 とで
構成されている。このような構成の放電ランプ点灯装置
では、ブリッジ構成を成すスイッチング素子である4個
のFETQ401 〜Q404 によって構成されるインバータ
回路400 において、その対角に配置された2組のFET
を互いにスイッチングすることにより、インバータ回路
400 の入力端401 に入力される直流電源回路(図示せ
ず)の出力を交番させ、矩形波電力として放電ランプへ
供給している。
【0003】放電ランプの始動時には、放電ランプの主
電極間を絶縁破壊させるための高電圧を始動パルス発生
回路701 により放電ランプ702 へ印加する。これによ
り、放電ランプが始動すると、それ以後は、前述のブリ
ッジ回路による矩形波電力をもって安定点灯に至る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の放電
ランプ点灯装置を用いて、メタルハライドランプなどの
放電ランプを始動、点灯する際には、主電源となる直流
電源回路を含めたインバータ回路より点灯用の電力を供
給するとともに、放電ランプの主電極間を絶縁破壊させ
るための始動パルスをランプへ印加することが必要であ
る。この際に発生する始動パルスの電圧波形は、一般に
図3に示すように、最初に発生する方向の波高値Vp1
が、逆方向に発生する振動波形の波高値Vp2よりも大
であり、一発の始動パルスの発生期間中における波高値
の最大値がVp1である減衰振動波形となる。
【0005】なお、これらの始動パルスは、実際には点
灯用の電力を供給する主電源の電圧に重畳して放電ラン
プに印加される。したがって、始動パルスが発生する際
の主電源の出力電圧の極性、すなわち始動パルスに重畳
されるインバータ回路の出力電圧値によって、実質的に
放電ランプへ印加される始動パルスの波高値が変化す
る。
【0006】また、本実施例の構成では、始動パルス発
生回路を構成するパルストランスを分割構成にしている
ので、始動パルスはGNDを中心に正負の双方向に約7
kVずつ発生する。したがって、放電ランプの主電極間
に合計約14kVの電圧が印加されて、主電極間が絶縁破
壊する。これらの始動パルスは、正負対称であるから、
これ以後、正方向に発生する始動パルスを対象に説明す
る。なお、主電源としては矩形波インバータを用いてい
るものとする。
【0007】まず、主電源に対する始動パルス発生期間
が、たとえば図4(a) のように主電源であるインバータ
回路の出力電圧の極性に対して非同期である場合、イン
バータ回路の出力電圧がVd、すなわち対象としている
インバータ回路の一方の出力がHiのときに始動パルス
が発生すると、始動パルスはインバータ回路の出力電圧
Vdに重畳される。このとき、実際に放電ランプへ印加
される始動パルスの波高値は、Vp1+Vdとなり、始
動パルスが本来有する電圧Vp1よりも高くなる。
【0008】しかし、インバータ回路の出力電圧の極性
が反転し、インバータ回路の一方の出力がLoのときに
始動パルスが重畳されると、インバータ回路の出力電圧
は零であるから、実際に放電ランプへ印加される始動パ
ルスの波高値はVp1のまま変わらない。
【0009】したがって、インバータ回路の一方の出力
がHiのときに始動パルスが発生するときのみ、インバ
ータ回路の出力電圧Vdに重畳した始動パルスが放電ラ
ンプへ印加され、始動パルスの波高値を増すという効果
を有する。
【0010】しかし、図4(a) の場合のように始動パル
ス発生期間の途中でインバータ回路の電圧出力方向が反
転すると、主電極間が絶縁破壊した直後のアーク放電へ
の移行途中で、インバータ回路からの電力供給方向が反
転するため、アークが成立するためのエネルギー供給が
一旦停止することにより、放電ランプが立ち消えて、ア
ーク放電へスムーズに移行しないという問題が生じる。
【0011】また、図4(b) に示すように主電源である
インバータ回路の出力電圧の逆極性に同期してパルスが
発生する場合、始動パルスは、インバータ回路の電圧出
力方向とは逆方向に発生し、放電ランプに実際に印加さ
れる始動パルスの波高値は、本来の始動パルスの波高値
Vp1に等しく、インバータ回路の出力電圧Vdに重畳
される場合よりも、放電ランプに印加される電圧が低く
なり、始動しにくいという問題を生じる。
【0012】さらに、図4(c) のように主電源の極性に
かかわらず始動パルスが連続に発生する場合、単位時間
内におけるパルス発生に要するエネルギーが増加し、主
電源の負担を大きくする。また、スイッチング素子の発
熱が過大となり、動作中に特性が変化し、始動パルスが
低下する。また、スイッチング素子の短寿命化を促進さ
せる。
【0013】本発明は上記問題を解決するもので、始動
パルス発生期間を主電源であるインバータ回路の出力電
圧の極性に同期させ、インバータ回路の電圧出力方向に
合わせて始動パルスを発生することにより、インバータ
回路の出力電圧に重畳した始動パルスを放電ランプに無
駄なく確実に印加することが可能な放電ランプ点灯装置
を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の放電ランプ点灯装置は、直流電源回路と、
前記直流電源回路に接続された電流反転手段と、前記電
流反転手段の負荷として接続された放電ランプと、前記
電流反転手段と前記放電ランプとの間に接続された高圧
発生回路と、前記電流反転手段の出力電圧の極性に同期
し前記電流反転手段の電圧出力方向に合わせて前記高圧
発生回路を動作させる始動信号出力回路とを備えたもの
である。
【0015】
【作用】始動パルスを電流反転手段であるインバータ回
路の出力電圧の極性に同期して発生させ、放電ランプへ
印加される始動パルスの波高値をインバータ回路の出力
電圧分だけ上昇させることにより、放電ランプの主電極
間を絶縁破壊させるための電磁エネルギーが上昇し、放
電ランプの始動を容易にする。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明における一実施例の放電ランプ点
灯装置の基本構成を示す構成図である。図1において、
1は直流電源回路、2は電流反転手段であるインバータ
回路、3は放電ランプ、4は高圧発生手段である始動パ
ルス発生回路、5は始動信号出力回路、6は点灯制御回
路である。
【0017】ここで、インバータ回路2は直流電源回路
1により駆動され、発振回路20によって規定される発振
周波数をもって負荷である放電ランプ3に矩形波電力を
供給する。なお、本実施例においてインバータ回路2は
フルブリッジインバータ回路を構成している。始動信号
出力回路5はインバータ回路2を構成する発振回路20と
点灯制御回路6とからそれぞれ信号を受け、始動パルス
発生回路4へ始動信号を出力する。始動信号を受けた始
動パルス発生回路4は、放電ランプ3の主電極間を絶縁
破壊させるように始動パルスを発生し、放電ランプ3へ
印加する。以上の動作により、放電ランプ3は始動し、
インバータ回路2から供給される低周波の矩形波電力に
より安定点灯に至る。
【0018】次に、図1に示した本実施例における放電
ランプ点灯装置の実施例を示す構成図を基に、各部の基
本動作を説明する。直流電源回路1は直流電源11と、ト
ランス12と、スイッチング素子であるFET13と、ダイ
オード14と、コンデンサ15を基本要素として、フライバ
ック方式で構成されており、FET13を駆動するドライ
ブ回路16、ドライブ回路16を発振、制御する直流電源制
御回路17、直流電源回路1の出力電圧を検出する出力電
圧検出回路18、直流電源回路1の出力電流を検出する出
力電流検出回路19を有している。
【0019】直流電源回路1に電力が供給されると、点
灯制御回路6に制御される直流電源制御回路17より信号
を受けてドライブ回路16が駆動する。この出力信号によ
りFET13がオン・オフすると、トランス12の一次巻線
を電流が交番し、これによりトランス12の二次巻線に、
その巻数比に応じて昇圧された交流電力が出力される。
このトランス12の二次巻線の両端に発生した交流電力
は、ダイオード14、コンデンサ15の経路を経て整流、平
滑され、リップル成分を持つ直流電圧が徐々に大きくな
りながらコンデンサ15を充電する。
【0020】ドライブ回路16は直流電源制御回路17によ
り、その動作が制御され、直流電源回路1の出力電圧を
設定する機能を有する。すなわち、出力電圧検出回路18
が検出する直流電源回路1の出力電圧の変動に応じて、
FET13のオン・オフのデューティ比を変化させること
により、直流電源回路1の出力電圧をあらかじめ設定さ
れた電圧値となるように制御する。
【0021】また、ドライブ回路16は直流電源回路1の
出力電流の上限値を設定、すなわち出力電流を制限する
機能を有し、出力電流検出回路19が検出する信号によ
り、あらかじめ設定された上限値以上の出力電流が流れ
ないようにFET13のオン・オフのデューティ比を変化
させる機能をも有する。なお、本実施例では、ドライブ
回路16は直流電源回路1の出力電流の定電流機能の方が
出力電圧の定電圧機能に優先してFET13のオン・オフ
のデューティ比を設定するものとする。
【0022】このようにして、ある状態の負荷に対する
直流電源回路1の出力電流が設定された上限値以下の場
合は、直流電源回路1が定電圧動作をし、一定電圧を出
力する。しかしながら、直流電源回路1の負荷が変化し
て、その設定された定電圧出力における出力電流制限値
以上の電流が流れようとすると、出力電圧は低下し、設
定された定電圧以下の値となる。したがって、この場合
は逆に直流電源回路1は定電流特性をもつことになり、
設定された定電流値以上の出力電流は流れない。
【0023】なお、本実施例のように、放電ランプ3が
始動した後、直流電源回路1でランプ電流を制限し、始
動パルス発生回路4のパルストランス41の二次巻線45,4
6 がほとんど電流制限機能を有さないような低い周波数
で放電ランプ3を点灯する場合、パルストランス41の二
次巻線のインピーダンスは非常に小さいので、直流電源
回路1の出力電圧は放電ランプ3のランプ電圧にほぼ等
しくなる。また、直流電源回路1の出力電流がランプ電
流にほぼ等しくなる。すなわち、ランプ電力の制御は、
出力電圧検出回路18でランプ電圧にほぼ等しい直流電源
回路1の出力電圧を検出しながら、そのランプ電圧に応
じて出力の電流上限値を制御することになる。
【0024】また、出力電圧検出回路18は、検出電圧す
なわち直流電源回路1の出力電圧であるコンデンサ15の
両端に発生する電圧がある一定の電圧値Va以上の値に
なると始動パルスを発生させるように点灯制御回路6へ
信号を送り、検出電圧が低下して電圧値Vaよりも低い
値まで低下すると、信号を停止する。
【0025】また、本実施例では、放電ランプ3が点灯
後は、直流電源回路1の出力電流を制御することによ
り、放電ランプ3を点灯制御する。したがって、放電ラ
ンプ3が点灯後は、直流電源回路1の出力電圧は負荷で
ある放電ランプ3のランプ電圧付近まで低下するので、
出力電圧検出回路18の検出電圧は始動パルスの発生を停
止するしきい値である電圧値Vaを下回り、始動パルス
は自動的に停止する。
【0026】次にインバータ回路2の動作について説明
する。インバータ回路2はFET21,22,23,24 によるフ
ルブリッジインバータ回路を構成しており、放電ランプ
3を流れる電流を反転し、点灯を維持する。なお、25,2
6 はそれぞれFET21,22 およびFET23,24 を駆動す
るドライブ回路であり、これらは点灯制御回路6により
制御される発振回路20から信号を受けて動作する。
【0027】ドライブ回路25,26 は、発振回路20により
規定される、放電ランプ3が音響的共鳴現象を起こさな
い程度の低い周波数、たとえば400 Hz程度で互いに逆
位相で動作する。すなわち、これらドライブ回路25,26
の出力信号によりFET21とFET24が同時にオン・オ
フし、また、FET22とFET23が同時にオン・オフす
る。なお、FET21,24 とFET22,23 はある一定の休
止期間であるデッドタイムをもってオン・オフを交互に
繰り返す。
【0028】すなわち、FET21とFET24がオンする
と、直流電源回路1→FET21→パルストランス41の二
次巻線45→放電ランプ3→パルストランス41の二次巻線
46→FET24→直流電源回路1の経路で電流が流れる。
つぎにFET22とFET23がオンすると、直流電源回路
1→FET23→パルストランス41の二次巻線46→放電ラ
ンプ3→パルストランス41の二次巻線45→FET22→直
流電源回路1の経路で電流が流れる。以後、一定の休止
期間であるデッドタイムをともないながら、FET21,2
4 とFET22,23 は互いにオン・オフを繰り返し、負荷
である放電ランプ3へ矩形波電力を供給する。
【0029】なお、本実施例の場合、直流電源回路1の
出力電流上限値を放電ランプ3の定格電流値近傍に設定
することにより、点灯中の放電ランプ3は電流制限され
て、低周波の交流電力で安定に点灯する。この際の点灯
周波数は、放電ランプ3に直列に接続されたパルストラ
ンス41の二次巻線が有するインダクタンス成分がランプ
電流制御機能を有しない程度の低い周波数であるため、
ランプ電流波形は矩形波となる。
【0030】次に始動パルス発生回路4の動作について
説明する。コンデンサ42はダイオード43を介して直流電
源回路1のコンデンサ15に接続されており、始動パルス
発生回路4の直流電源としての役割を果たす。なお、始
動パルス発生時において、コンデンサ42の両端に発生す
る電圧は無負荷時の直流電源回路1の出力電圧にほぼ等
しい。
【0031】FET44は始動信号出力回路5の始動発振
回路52から信号を受けてオン・オフ動作する。このFE
T44はパルストランス41の一次巻線を介して直流電源で
あるコンデンサ42と接続されて閉ループを構成してお
り、パルストランス41はFET44のオン・オフ動作によ
りフライバックトランスとして動作する。
【0032】FET44がオンすると、始動パルス発生回
路4の直流電源に相当するコンデンサ42から、パルスト
ランス41の一次巻線を介してFET44にドレイン電流が
流れる。次にFET44がオフすると、それまで流れてい
たドレイン電流が急速に遮断される。パルストランス41
の一次巻線はこのときインダクタンスとして作用するた
め、その両端にキック電圧を発生する。このキック電圧
をパルストランス41は昇圧し、より高い電圧として二次
巻線の両端に出力する。
【0033】パルストランス41はこの高電圧を始動パル
スとして放電ランプ3へ印加し、パルス電流をコンデン
サ27を介して還流させる。このとき、コンデンサ27は、
始動パルスがインバータ回路2へ戻り、回路を破壊する
のを防止する機能を有する。このようにして印加された
始動パルスにより、放電ランプ3の主電極間が絶縁破壊
し、放電ランプ3は始動する。
【0034】ここで、本実施例では、始動信号出力回路
5はインバータ回路2の発振回路20と点灯制御回路6と
の双方から信号を受けて動作するように構成されてい
る。すなわち、始動信号出力回路5の入力部を構成する
スイッチ素子であるトランジスタ51のベース端子に、点
灯制御回路6からの始動出力信号と、ダイオード53を通
して発振回路20の一方の出力信号E1とがそれぞれ入力
される。なお、本実施例における始動信号出力回路5
は、トランジスタ51がオフすれば始動パルスが発生する
ように構成されている。すなわち、点灯制御回路6から
の出力信号と、発振回路20の一方の出力信号E1がとも
にLoのときのみ、始動パルスは発生し、少なくともい
ずれか一方がHiであれば、始動パルスは停止する。
【0035】ここで、点灯制御回路6は、直流電源回路
1の出力電圧検出回路18から送られてくる直流電源回路
1の出力電圧検出値が、ある一定の電圧値Va以上の値
になると、始動パルスを発生させるように始動信号出力
回路5へLo信号を送り、逆に、検出電圧がVaよりも
低い値まで低下すると、始動パルスを停止するように始
動信号出力回路5へHi信号を送る。
【0036】ところで、点灯制御回路6よりHi信号が
出力されると、トランジスタ51のベース端子は、発振回
路20の一方の出力信号E1の如何にかかわらずHiにな
り、トランジスタ51が導通して、始動パルスが停止す
る。したがって、本実施例では、発振回路4の一方の出
力信号E1がLoの期間のみ始動パルスの発生が可能と
なる。
【0037】なお、本実施例において、発振回路20の一
方の出力信号E1がLoであれば、E1とは逆位相のE
2がHiとなり、ドライブ回路25,26 によって、インバ
ータ回路2を構成する4個のFETのうち、FET21,2
4 がオンし、FET22,23 はオフとなる。FET21,24
がオンすれば、負荷電流は、直流電源回路1→FET21
→パルストランス41の二次巻線45→放電ランプ3→パル
ストランス41の二次巻線46→FET24→直流電源回路1
の経路で流れる。
【0038】このとき、発振回路20の一方の出力信号E
1はLoであるから、点灯制御回路6から始動信号出力
回路5へ送られる信号がLoであれば、始動信号出力回
路5のトランジスタ51が非導通となり、始動発振回路52
から始動パルス発生回路4へ始動信号が送られ、FET
44がオン・オフして、パルストランス41から始動パルス
が発生し、放電ランプ3へ印加される。
【0039】このとき、パルストランス41の巻線方向が
図1に示すとおりであれば、始動パルスは負荷電流が流
れる方向、すなわち、パルストランス41の二次巻線45→
放電ランプ3→パルストランス41の二次巻線46の向きに
流れ、コンデンサ27を貫流してパルストランス41の二次
巻線へ戻る。したがって、始動パルスの発生する方向が
インバータ回路2の電圧出力方向に一致する。
【0040】ところで、始動パルス発生回路4から発生
する始動パルスの電圧波形は、図3に示すように時間経
過とともに減衰し、最初に発生する電圧のピーク値Vp
1が、逆方向に発生する電圧を含め、減衰途中の電圧の
ピーク値と比較して最も高い。
【0041】したがって、インバータ回路2から放電ラ
ンプ3へ供給される矩形波電圧に重畳して始動パルスを
発生させる場合、本実施例のようにインバータ回路の出
力電圧の極性、すなわち矩形波電圧が発生する方向に合
わせて始動パルスを発生させると、図2に示すように、
放電ランプ3へ実際に印加される電圧が最も高くなる。
【0042】本実施例では、前記のように、発振回路20
の一方の出力信号E1がLoとなる位相で始動パルスが
発生するように構成されているので、始動パルスは必ず
矩形波電圧が発生する方向に合わせて発生し、本実施例
では約200 Vの直流電圧に相当する矩形波電圧に重畳さ
れて始動パルスの最も高圧部分が放電ランプ3へ印加さ
れる。
【0043】また、本実施例では、発振回路20の一方の
出力信号E1がHiとなる位相では始動パルスが停止す
るように制御されている。この期間は、FET22,23 が
オンして、負荷電流は、直流電源回路1→FET23→パ
ルストランス41の二次巻線46→放電ランプ3→パルスト
ランス41の二次巻線45→FET22→直流電源回路1の経
路で流れる。
【0044】仮にこの期間に始動パルスを発生させると
すれば、パルストランス41の巻線方向が図1に示す通り
であれば、始動パルスは矩形波電圧が発生する方向には
出力されず、図4(b) に示すように、始動パルスはイン
バータ回路の出力電圧に重畳されないので、この期間に
始動パルスを発生しても、放電ランプ3へ印加される始
動パルス電圧の波高値は、発振回路20の一方の出力信号
E1がLoとなる位相のときよりも低くなる。
【0045】本実施例では、発振回路20の一方の出力信
号E1がHiとなる位相では始動パルスを停止させて、
始動信号出力回路5を間欠動作させている。これによ
り、始動パルス発生回路4のFET44の単位時間内にお
ける動作時間を半減させることができる。したがって、
素子の温度上昇が低減し、オン抵抗の上昇による始動パ
ルスの低下を防止することができる。また、これは素子
の短寿命化を防止することに効果がある。
【0046】なお、本実施例では、ランプ電流を反転
し、放電ランプ3の点灯を維持する手段として、フルブ
リッジインバータ回路を用いたが、これはたとえばハー
フブリッジインバータ回路など、同等の機能を有する他
の構成のものでも構わない。
【0047】また、本実施例では、始動パルスの発生手
段として半導体スイッチ素子であるFET44を用いた
が、これ以外にも、たとえばトランジスタやサイリスタ
などを用いても良く、放電ギャップなど、半導体スイッ
チ素子以外のものを用いても良い。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、放電ラ
ンプの始動時において、インバータ回路の出力電圧の極
性に同期して始動パルスを発生させることにより、放電
ランプへ実質的に印加される始動パルス電圧の波高値を
高くして、放電ランプの始動を容易にすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の放電ランプ点灯装置の回路
図である。
【図2】本発明の一実施例の放電ランプ点灯装置におけ
る始動パルス発生位相を示す図である。
【図3】始動パルス電圧の波形図である。
【図4】従来の始動パルス発生位相を示す図である。
【図5】従来例の放電ランプ点灯装置の回路図である。
【符号の説明】
1 直流電源回路 2 インバータ回路 3 放電ランプ 4 始動パルス発生回路 5 始動信号出力回路 6 点灯制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 和彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源回路と、前記直流電源回路に接
    続された電流反転手段と、前記電流反転手段の負荷とし
    て接続された放電ランプと、前記電流反転手段と前記放
    電ランプとの間に接続された高圧発生手段と、前記電流
    反転手段の出力電圧の極性に同期し前記電流反転手段の
    電圧出力方向に合わせて前記高圧発生手段を動作させる
    始動信号出力回路とを備えた放電ランプ点灯装置。
JP5986492A 1992-03-17 1992-03-17 放電ランプ点灯装置 Pending JPH05266984A (ja)

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