JP2003259639A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP2003259639A JP2002057737A JP2002057737A JP2003259639A JP 2003259639 A JP2003259639 A JP 2003259639A JP 2002057737 A JP2002057737 A JP 2002057737A JP 2002057737 A JP2002057737 A JP 2002057737A JP 2003259639 A JP2003259639 A JP 2003259639A
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光洋 松尾
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敏 池田
Yoshihiro Takeshima
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定で効率が高く回路規模の小さいスイッチ
ング電源装置を提供する。 【解決手段】 本発明のスイッチング電源装置は、検出
信号に応じた第1のスイッチング信号を出力する制御手
段と、トランスと、第1のスイッチング信号を入力して
トランスを駆動するスイッチング手段と、第1の安定電
圧を出力する第1の補助電源と、第1のスイッチング信
号の同期信号等を入力する駆動トランスと、駆動トラン
スの2次巻線の出力信号を入力して第2の安定電圧を出
力する第2の補助電源と、駆動トランスの2次巻線の出
力信号を入力して第2のスイッチング信号を出力する駆
動手段と、第2のスイッチング信号を入力してトランス
の2次巻線に誘起する電圧を整流するスイッチング整流
手段と、スイッチング整流手段の出力信号を平滑する平
滑手段と、第2の安定電圧及び平滑手段の出力電圧を入
力して検出信号を出力する検出手段と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は産業用や民生用の電
子機器に直流安定化電圧を供給するスイッチング電源装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、スイッチング電源装置は電子機器
の低価格化・小型化・高性能化・省エネルギー化に伴
い、より小型で高効率なものが強く求められている。ま
た、集積回路の低電圧化等の理由により、電子機器に必
要な電源電圧の低電圧化が進んでいる。このような低い
電源電圧に対応するスイッチング電源装置に関しても通
常の整流ダイオードを用いた整流回路では、電源出力に
対して整流損失が大きくなり電源効率が低下する問題点
がある。近年MOSFET(Metal Oxide Semiconducto
r Field Effect Transistor)等のスイッチング素子の
高性能化が進み、スイッチング素子を用いて、整流回路
を構成する同期整流方式による試みが為されている。M
OSFETは、同クラスの整流ダイオードに対し、順方
向の降下電圧を小さくでき、整流損失を小さくできる点
に特徴を有する。
【0003】整流用スイッチング素子を用いるスイッチ
ング電源装置においては、整流用スイッチング素子をト
ランスをスイッチングするスイッチング素子に同期して
駆動する必要があり、且つ整流用スイッチング素子に適
切なゲート電圧を印加する必要がある。一方、出力電圧
が低くなると、出力電圧の調整及び回路保護を行う制御
回路を適切に動作させること、及び適切なレベルのゲー
ト電圧を生成することが、当該出力電圧を電源として回
路を構成したのでは困難になる。そこで、これらの回路
を適切に動作させるため、出力電圧とは別に電源を設け
る必要がある。
【0004】図7、8を用いて、従来例の同期整流形ス
イッチング電源装置について説明する。図7は従来例の
フルブリッジ型のスイッチング電源装置の回路構成を示
す。図7において、1は入力直流電源、701は従来例
のスイッチング電源装置、13は負荷である。入力直流
電源1は、商用電源を入力し、整流平滑し、直流電圧を
出力する回路、又は電池である。スイッチング電源装置
701は、相互に絶縁された1次側回路及び2次側回路
を有する。2a−2bは入力端子であり、入力直流電源
1が接続される。第1のスイッチング素子3と第2のス
イッチング素子4とは、入力端子2a−2bに直列に接
続され、交互にON(導通)とOFF(遮断)とを繰り
返す(第1のスイッチング素子3及び第2のスイッチン
グ素子4がいずれもOFFになる期間を含む。)。第3
のスイッチング素子5と第4のスイッチング素子6と
は、入力端子2a−2bに直列に接続され、交互にON
とOFFとを繰り返す(第3のスイッチング素子5及び
第4のスイッチング素子6がいずれもOFFになる期間
を含む。)。
【0005】トランス702は、1次巻線702aと第
1の2次巻線702bと第2の2次巻線702cと第1
の駆動巻線702dと第2の駆動巻線702eとを有す
る。1次巻線702aの一端は第1のスイッチング素子
3と第2のスイッチング素子4の接続点に接続され、他
端は第3のスイッチング素子5と第4のスイッチング素
子6の接続点に接続される。PWM信号VG1がハイレ
ベルになると、第1のドライブ回路19が第1のスイッ
チング素子3をONにし、第4のドライブ回路22が第
4のスイッチング素子6をONにする。この時、1次巻
線702aに図7の矢印で示す方向に電流I が流れ
る。PWM信号VG2がハイレベルになると、第3のド
ライブ回路21が第3のスイッチング素子5をONに
し、第2のドライブ回路20が第2のスイッチング素子
4をONにする。この時、1次巻線702aに図7の矢
印と反対方向に電流Iが流れる。第1〜4のスイッチ
ング素子3〜6が全てOFFの場合は、1次巻線702
aに電流は流れない。
【0006】第1の駆動巻線702dと第1の2次巻線
702bと第2の2次巻線702cと第2の駆動巻線7
02eとは、この順に直列に接続される。第1の同期整
流素子8及び第2の同期整流素子9(スイッチング整流
手段)はMOSFETである。第1の同期整流素子8の
ドレインと第2の同期整流素子9のドレインとは互いに
接続される。第1の同期整流素子8のソースは、第1の
駆動巻線702dと第1の2次巻線702bとの接続点
に接続される。第2の同期整流素子9のソースは、第2
の2次巻線702cと第2の駆動巻線702eとの接続
点に接続される。第1の同期整流素子8のゲートは第1
の駆動巻線702dの1端に接続され、第2の同期整流
素子9のゲートは第2の駆動巻線702eの1端に接続
される。
【0007】第1の駆動巻線702dと第2の駆動巻線
702eの巻数は、第1の同期整流素子8と第2の同期
整流素子9の駆動に十分なゲート電圧が発生するような
巻数に設定されている。インダクタンス素子10と平滑
コンデンサ11とで構成される直列回路は、第1の同期
整流素子8のドレイン及び第2の同期整流素子9のドレ
インと、トランスの2次巻線702b及び702cの接
続点とに接続され、平滑回路を構成する。12a−12
bは出力端子であり平滑コンデンサ11の両端に接続さ
れ、安定した電圧を出力する。負荷13は、出力端子1
2a−12bに接続され電力を消費する。
【0008】703は補助電源制御回路である。補助ト
ランス705は、第1の1次巻線705aと2次巻線7
05bと第2の1次巻線705cとを有する。第1の1
次巻線705aと補助スイッチング素子707との直列
回路は入力端子2a−2bに接続される。補助スイッチ
ング素子707がOFFの時、補助整流素子708及び
補助平滑コンデンサ709は、補助トランス705の第
2の1次巻線705cに発生する電圧を整流し、平滑す
る。補助電源制御回路703は補助平滑コンデンサ70
9の電圧を検出し、その電圧が一定になるように、補助
スイッチング素子707のONとOFFとのデューティ
比を決定し、補助スイッチング素子707を駆動する。
【0009】フォトカプラ16は、発光ダイオード16
aと、発光ダイオード16aの発光光量に応じた電流を
出力するフォトトランジスタ16bとを有する。PWM
制御回路704は、補助整流素子708及び補助平滑コ
ンデンサ709により一定電圧の電源を供給され、フォ
トトランジスタ16bの出力電流に基づいてPWM信号
G1、VG2を発生する。整流素子706及び平滑コ
ンデンサ41は整流平滑回路を構成し、補助スイッチン
グ素子707がOFFの時に補助トランスの2次巻線7
05bに発生する電圧を整流平滑し、平滑コンデンサ4
1の両端に1次側から絶縁された安定化電圧を得る。第
1の検出抵抗42及び第2の検出抵抗43は、出力端子
12a−12bに直列に接続され、出力電圧を分割す
る。誤差増幅器45は、出力電圧を分割された電圧を基
準電圧44と比較し、両者の誤差電圧を増幅する。制限
抵抗46は、誤差増幅された電圧に応じた電流を発光ダ
イオード16aに流す。
【0010】図7において、出力電圧は非常に低い電圧
(例えば1V)であり、当該出力電圧は、出力電圧の安
定化に用いられる誤差増幅器45、発光ダイオード16
a及び基準電圧44を動作させるには低すぎる。そのた
め、出力電圧そのものをこれらの回路を駆動する電源電
圧として利用できない。そこで、補助トランス705を
用いて、2次側に比較的安定で且つ誤差増幅器45とフ
ォトカプラ16と基準電圧44とを動作させるのに十分
な高い電圧を作っている。整流素子706及び平滑コン
デンサ41からなる整流平滑回路は、これらの回路に安
定な動作電圧を供給している。また、トランス702に
第1の駆動巻線702dと第2の駆動巻線702eを設
けて、第1〜4のスイッチング素子3〜6のスイッチン
グタイミングに合わせて、同期整流素子8、9を駆動す
る。これにより同期整流素子8、9は、同期整流を行
う。
【0011】図8に、動作状態の各部波形を示す。図8
において、(a)は第1のドライブ回路19と第4のド
ライブ回路22とを介して、第1のスイッチング素子3
と第4のスイッチング素子6とを駆動する(ON及びO
FFする)スイッチング信号VG1の波形である。
(b)は第3のドライブ回路21と第2のドライブ回路
20とを介して第3のスイッチング素子5と第2のスイ
ッチング素子4とを駆動する(ON及びOFFする)ス
イッチング信号VG2である。(c)は、トランスの1
次巻線702aを流れる電流Iの波形である。(d)
及び(e)は、それぞれトランスの第1の2次巻線70
2bを流れる電流IS1及び第2の2次巻線702cを
流れる電流IS2の波形である。(f)はトランスの第
1の駆動巻線702dの電圧VSG1の波形であり、
(g)はトランスの第2の駆動巻線702eの電圧V
SG2の波形である。
【0012】時刻TでPWM制御回路704が出力す
るスイッチング信号VG1がハイレベルになり、第1の
スイッチング素子3及び第4のスイッチング素子6が同
時にONとなると、入力電圧がトランスの1次巻線70
2aに印加される。トランスの第1の駆動巻線702d
に正の電圧が発生し、第1の同期整流素子8をONとし
て、整流平滑回路10、11に電圧が印加される。時刻
で、第1のスイッチング素子3と第4のスイッチン
グ素子6がOFFになるとトランスの1次巻線702a
が開放され、インダクタンス素子10を流れる電流は、
第1の同期整流素子8及び第2の同期整流素子9が内蔵
するボディダイオードを通じて、トランスの第1の2次
巻線702b及び第2の2次巻線702cに分割して流
れる。
【0013】この時トランスの各巻線には電圧は発生し
ないので、第1の駆動巻線702dと第2の駆動巻線7
02eにも電圧は発生せず、第1の同期整流素子8と第
2の同期整流素子9はOFF状態になる。電流はボディ
ダイオード(同期整流素子8、9がソース/ドレイン間
に内蔵する、逆電圧防止用ダイオードである。ボディダ
イオードに電流が流れる時、例えば1Vの電圧降下を生
じる。)を介して流れる。ボディダイオードで生ずる電
圧ロスは、第1及び第2の同期整流素子8、9に電流が
流れる時に生ずる電圧ロスに比べてはるかに大きい。
【0014】時刻Tで第2のスイッチング素子4と第
3のスイッチング素子5とが同時にONすると第1の1
次巻線702aには、逆向きに入力電圧が印加される。
トランスの第2の駆動巻線702eに正電圧が発生し、
第2の同期整流素子9がONとなり、第2の2次巻線7
02cに発生した電圧は、平滑回路10、11に印加さ
れる。この時、第1の同期整流素子8はOFF状態であ
り、且つ第1の同期整流素子8に内蔵されるボディダイ
オードも逆バイアスされるため電流が流れない。時刻T
で、第2のスイッチング素子4と第3のスイッチング
素子5とがOFFすると、トランスの1次巻線702a
は開放となり、インダクタンス素子10の電流は、第1
の同期整流素子8及び第2の同期整流素子9が内蔵する
ボディダイオードを通じて、第1の2次巻線702b及
び第2の2次巻線702cを分割して流れる。平滑回路
10、11に印加される電圧は0Vである。出力電圧は
平滑回路10、11に印加される電圧の平均であるの
で、PWM制御回路704の出力信号VG1、VG2
ONとOFFとのデューティ比で出力電圧を制御でき
る。
【0015】出力電圧は、第1の検出抵抗42と第2の
検出抵抗43によって分割される。誤差増幅器45は、
出力電圧を分割した電圧と基準電圧44との誤差電圧を
増幅し、発光ダイオード16aに流れる電流を制御す
る。スイッチング電源装置701の出力電圧は誤差増幅
器45と発光ダイオード16aと基準電圧44とを動作
させるには低すぎる電圧である故に、補助トランス70
5の2次側出力として、安定化された電圧を平滑コンデ
ンサ41の両端に確保して、平滑コンデンサ41等がこ
れらの回路に安定な電圧を供給している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のス
イッチング電源装置においては、誤差増幅器45等の検
出手段を動作させるのに必要な安定な2次側電源電圧を
生成する回路は、補助トランスの駆動信号のデューティ
を制御して安定な2次側電源電圧を生成する構成を有し
ていた。補助トランスの駆動信号のデューティは、スイ
ッチング素子3〜6のONとOFFとのタイミングを定
めるスイッチング信号のデューティ(出力電圧が一定に
なるようなデューティに設定される。)と無関係であ
る。従来は、同期整流素子のスイッチングタイミングが
スイッチング素子3〜6のスイッチングタイミングと同
期するようにし、且つ同期整流素子を駆動するのに十分
な電圧を得るために、トランス702に同期整流素子を
駆動するための駆動巻線を設けて駆動を行っていた。従
来のスイッチング電源装置においては、トランスに補助
巻線を必要とするためトランスが大型化する問題点があ
った。従来のブリッジ形又はプッシュプル形のスイッチ
ング電源装置では、トランスに電圧が誘起されている期
間しか同期整流素子を駆動できず、トランスに電圧が誘
起されていない期間は同期整流素子がOFF状態であっ
た。同期整流素子がOFF状態の期間においては電流が
同期整流素子であるMOSFETのボディダイオードを
流れて、電力ロスが大きくなるという問題があった。こ
のことは、特に2次側の出力電圧が低い場合に(2次側
出力電圧に対するボディダイオードでの降下電圧の比率
が大きくなる。)電力効率が大きく低下するという問題
を生じた。
【0017】本発明は従来の問題点を解決するもので、
2次側の検出手段等に安定な電源電圧を供給することに
より検出手段等を安定に動作させ、且つ同期整流素子を
適切に駆動する、安定で効率が高く回路規模の小さいス
イッチング電源装置を提供することを目的としている。
本発明は、安定で効率が高く回路規模の小さい、1次側
回路と2次側回路とが絶縁されているスイッチング電源
装置を提供することを目的としている。本発明は、特
に、出力電圧が低く、当該出力電圧を電源電圧として入
力したのでは検出手段等が安定に動作しないスイッチン
グ電源装置において有用である。
【0018】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明のスイッチング電源装置は、1次側回路と2次
側回路とを有し、前記1次側回路は、検出信号を入力
し、検出信号に応じた1又は複数の第1のスイッチング
信号を出力する制御手段と、トランスの1次巻線と、1
又は複数の前記第1のスイッチング信号を入力して導通
状態と遮断状態とを繰り返し、入力電圧を前記トランス
の1次巻線に印加するスイッチング手段と、入力電圧を
入力し、第1の安定電圧を出力する第1の補助電源と、
1又は複数の前記第1のスイッチング信号の同期信号若
しくはその反転信号又はそれらを複合化した信号であっ
て前記第1の安定電圧を用いて生成された一定の振幅を
有する信号を入力する駆動トランスの1次巻線と、を有
し、前記2次側回路は、前記トランスの2次巻線と、前
記駆動トランスの2次巻線と、前記駆動トランスの2次
巻線の出力信号を入力し、平滑化して第2の安定電圧を
出力する第2の補助電源と、前記駆動トランスの2次巻
線の出力信号を入力し、1又は複数の第2のスイッチン
グ信号を出力する駆動手段と、1又は複数の前記第2の
スイッチング信号を入力して導通状態と遮断状態とを繰
り返し、前記トランスの2次巻線に誘起する電圧を整流
するスイッチング整流手段と、前記スイッチング整流手
段の出力信号を平滑する平滑手段と、前記第2の安定電
圧及び前記平滑手段の出力電圧を入力し、前記平滑手段
の出力電圧に応じた前記検出信号を出力する検出手段
と、を有することを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施をするための最
良の形態を具体的に示した実施例について図面とともに
記載する。
【0020】《実施例1》図1、2を用いて、本発明の
実施例1のスイッチング電源装置を説明する。図1は本
発明の実施例1のスイッチング電源装置101の回路構
成を示す。図2は、実施例1のスイッチング電源装置1
01の各部波形を示す。実施例1のスイッチング電源装
置101は、1次側回路と2次側回路とが相互に絶縁さ
れている。図1において1は入力直流電圧であり、10
1はスイッチング電源装置であり、13は負荷である。
スイッチング電源装置101において、2a−2bは入
力端子であり、3〜6は第1〜4のスイッチング素子
(スイッチング手段)である。2b端子は、1次側のG
ND(グラウンド)端子である。トランス7は、1次巻
線7aと第1の2次巻線7bと第2の2次巻線7cとを
有する。
【0021】PWM制御回路15が、PWM信号(第1
のスイッチング信号)VG1及びV G2を出力する。P
WM信号VG1がハイレベルになる時、第1のドライブ
回路19が第1のスイッチング素子3をONにする。P
WM信号VG4(PWM信号VG2の反転信号。他の第
1のスイッチング信号)がハイレベルになる時、第4の
ドライブ回路22が第4のスイッチング素子6をONに
する。第1のスイッチング素子3及び第4のスイッチン
グ素子6がONになる時、1次巻線7aに図1で左から
右の方向に電流Iが流れる。PWM信号VG2がハイ
レベルになる時、第3のドライブ回路21が第3のスイ
ッチング素子5をONにする。PWM信号VG3(PW
M信号VG1の反転信号。他の第1のスイッチング信
号)がハイレベルになる時、第2のドライブ回路20が
第2のスイッチング素子4をONにする。第3のスイッ
チング素子5及び第2のスイッチング素子4がONにな
る時、1次巻線7aに図1で右から左の方向に電流I
が流れる。
【0022】第1の同期整流素子8及び第2の同期整流
素子9(スイッチング整流手段)は、MOSFETであ
る。第1の2次巻線7bと第2の2次巻線7cとは直列
に接続される。第1の2次巻線7bの1端と第2の2次
巻線7cの1端とが相互に接続されている。第1の2次
巻線7bの他端は第2の同期整流素子9のドレインに接
続されている。第2の2次巻線7cの他端は第1の同期
整流素子8のドレインに接続されている。第1の同期整
流素子8のソースと第2の同期整流素子9のソースと
は、2次側のGND線(出力端子12b)に接続されて
いる。インダクタンス素子10と平滑コンデンサ11と
を直列に接続して構成された平滑回路は、第1の2次巻
線7bと第2の2次巻線7cとの接続点と、2次側のG
ND線とに接続される。第1の同期整流素子8のゲート
は第8のドライブ回路40に接続され、第2の同期整流
素子9のゲートは第7のドライブ回路31に接続され
る。12a−12bは出力端子である。12bは2次側
のGND端子である。負荷13は、出力端子12a−1
2bに接続され電力を消費する。
【0023】補助電源14は、入力端子2a−2bから
得られる電圧を入力し1次側の制御回路に必要な安定化
電圧を作る。フォトカプラ16は、発光ダイオード16
aと、発光ダイオード16aの発光光量に応じた電流を
出力するフォトトランジスタ16bとを有する。PWM
制御回路15は、フォトトランジスタ16bの出力電流
に基づいてPWM信号VG1及びVG2を発生する。第
1の反転回路17及び第2の反転回路18は、それぞれ
PWM信号VG1及びVG2を入力し、反転したPWM
信号VG3及びVG4を出力する。上述のように、第
1、第2、第3及び第4のドライブ回路19〜22は、
入力されるPWM信号VG1、VG3、VG2及びV
G4に基づいて第1〜第4のスイッチング素子を駆動す
る。
【0024】第1の駆動トランス25は、1次巻線25
aと2次巻線25bとを有する。第5のドライブ回路2
3は、第1の反転回路17の出力信号VG3を入力し
て、第1のコンデンサ24を介して第1の駆動トランス
の1次巻線25aを駆動する。第2の駆動トランス34
は、1次巻線34aと2次巻線34bとを有する。第6
のドライブ回路32は、第2の反転回路18の出力信号
G4を入力して、第3のコンデンサ33を介して第2
の駆動トランスの1次巻線34aを駆動する。第1の駆
動トランスの1次巻線25a及び第2の駆動トランスの
1次巻線34aに印加される信号は、補助電源14が出
力する安定な電圧を使用することにより、一定の振幅
(入力電圧等の変動を受けない。)を有する。
【0025】第1の反転回路17の出力電圧VG3の波
高値をV、デューティ比((出力電圧がハイレベルに
なる期間/全期間)の値)をDとする。第1のコンデン
サ24により直流成分がカットされて、第1の駆動トラ
ンスの1次巻線25aには電圧VT(図2(e)。その
振幅はV、デューティ比はD、ピーク電圧はV×
(1−D)である。)が印加される。第1の駆動トラン
スの1次巻線25aと2次巻線25bの巻数比は1:1
であるので、第1の駆動トランスの2次巻線25bに発
生する電圧はVT(図2)になる。第1の駆動トランス
の2次巻線25bと第2のコンデンサ26と第1のダイ
オード27と第1の抵抗28とは直列に接続されてい
る。
【0026】第1の反転回路17の出力電圧VG3がハ
イレベルである時、第1の駆動トランスの2次巻線25
bにハイレベルが誘起されて、第2のコンデンサ26及
び第2のダイオード29を介して第2の平滑コンデンサ
41がピーク充電されて、基準電圧44、誤差増幅器4
5、フォトカプラ16に2次側安定化電源電圧(略VC
の電圧)が供給される。第7のドライブ回路31は、第
2の抵抗30を介して信号VSG1を入力し、同一波形
の信号(第2のスイッチング信号)を第2の同期整流素
子9のゲート端子に入力する(信号VG3がハイレベル
である時、第2の同期整流素子9が導通する。)。
【0027】第2のコンデンサ26、第1のダイオード
27及び第1の抵抗28はクランプ回路を構成する。第
1の反転回路17の出力電圧VG3が0Vである時、第
1の駆動トランスの2次巻線25bに誘起される負電圧
により第1のダイオード27及び第1の抵抗28を介し
て第2のコンデンサ26が充電され、第2のコンデンサ
26の出力電圧(第1のダイオード27のカソードの電
位)を一定電圧(GNDレベル)にクランプする。第1
の駆動トランスの2次巻線25bは電圧VT(図2
(e)。その振幅はV、デューティ比はD、ピーク電
圧はV×(1−D)である。)を出力し、第2のコン
デンサ26の出力電圧(第1のダイオード27のカソー
ドの電位)の波高値はV(図2(f))になる。
【0028】第1の抵抗28のインピーダンス値を小さ
くして、第2のコンデンサ26と第1の抵抗28との充
電時定数を、第1の反転回路17の出力電圧VG3がハ
イレベルである時の第2のコンデンサ26の放電時定数
(その放電時定数は、第2のコンデンサ26、第2の抵
抗30、第7のドライブ回路31、第2のダイオード2
9及びこれに接続される負荷により定めれる。)より十
分小さく設定する。これにより第1のダイオード27の
カソード電圧の最低電圧(第1の反転回路17の出力電
圧VG3が0Vである時の電圧)は、略0Vにクランプ
される。第1の反転回路17の出力電圧VG3がハイレ
ベルである時の第1のダイオード27のカソード電圧
は、略Vになる。
【0029】第2の反転回路18の出力電圧VG4は、
第1の反転回路の出力電圧VG3に対して位相がほぼ1
80度ずれた信号であり、第1の反転回路17の出力電
圧V G3とほぼ同様に波高値がV、デューティ比がD
である。電圧VG4が第3のコンデンサ33により直流
成分がカットされて、第2の駆動トランスの1次巻線3
4aには振幅V、デューティ比D、ピーク電圧V×
(1−D)の電圧(電圧VTに対して位相がほぼ180
度ずれた信号)が印加される。第2の駆動トランスの1
次巻線34aと2次巻線34bの巻数比は1:1である
ので、第2の駆動トランスの2次巻線34bに発生する
電圧も振幅V、デューティ比D、ピーク電圧V×
(1−D)になる。第2の駆動トランスの2次巻線34
bと第4のコンデンサ35と第3のダイオード36と第
3の抵抗37とは直列に接続されている。
【0030】第2の反転回路18の出力電圧VG4がハ
イレベルである時、第2の駆動トランスの2次巻線34
bにハイレベルが誘起されて、第4のコンデンサ35及
び第4のダイオード38を介して第2の平滑コンデンサ
41がピーク充電されて、基準電圧44、誤差増幅器4
5、フォトカプラ16に2次側安定化電源電圧(略
)が供給される。第8のドライブ回路40は、第4
の抵抗39を介して信号VSG2を入力し、同一波形の
信号(他の第2のスイッチング信号)を第1の同期整流
素子8のゲート端子に入力する(信号VG4がハイレベ
ルである時、第1の同期整流素子8が導通する。)。
【0031】第4のコンデンサ35、第3のダイオード
36及び第3の抵抗37はクランプ回路を構成する。第
2の反転回路18の出力電圧VG4が0Vである時、第
2の駆動トランスの2次巻線34bに誘起される負電圧
により第3のダイオード36及び第3の抵抗37を介し
て第4のコンデンサ35が充電され、第4のコンデンサ
35の出力電圧(第3のダイオード36のカソードの電
位)を一定電圧(GNDレベル)にクランプする。第2
の駆動トランスの2次巻線34bは振幅V、デューテ
ィ比D、ピーク電圧V×(1−D)の電圧(電圧VT
に対して位相がほぼ180度ずれた信号)を出力し、第
4のコンデンサ35の出力電圧(第3のダイオード36
のカソードの電位)の波高値はV(図2(g))にな
る。第2のダイオード29、第4のダイオード38及び
第2の平滑コンデンサ41は、第2の補助電源を構成す
る。
【0032】第3の抵抗37のインピーダンス値を小さ
くして、第4のコンデンサ35と第3の抵抗37との充
電時定数を、第2の反転回路18の出力電圧VG4がハ
イレベルである時の第4のコンデンサ35の放電時定数
(その放電時定数は、第4のコンデンサ35、第4の抵
抗39、第8のドライブ回路40、第4のダイオード3
8及びこれに接続される負荷により定められる。)より
十分小さく設定する。これにより第3のダイオード36
のカソード電圧の最低電圧(第2の反転回路18の出力
電圧VG4が0Vである時の電圧)は、略0Vにクラン
プされる。第2の反転回路18の出力電圧VG4がハイ
レベルである時の第3のダイオード36のカソード電圧
は、略Vになる。
【0033】第1のコンデンサ24、第2のコンデンサ
26、第3のコンデンサ33、第4のコンデンサ35の
容量Cは、第2のコンデンサ26の出力電圧(第1のダ
イオード27のカソードの電位。図2の(f))及び第
4のコンデンサ35の出力電圧(第3のダイオード36
のカソードの電位)。図2(g))の平坦部が略平坦度
を維持できる下限Clowより大きく、起動時に第1の
駆動トランス25及び第2の駆動トランス34が飽和し
ない上限Chighより小さい値に設定する。 Clow<C<Chigh 起動前の第1〜第4のコンデンサ24、26、33、3
5の初期電圧はゼロである。補助電源14が起動した
後、第1及び第3のコンデンサ24、33はVに充電
される。更にPWM制御回路15の発振が開始する。P
WM制御回路15の発振が安定状態に達し、その時のV
G3及びVG4のデューティ比をDとすると、V×D
の電圧が各々のコンデンサに印加される。起動後から安
定状態に達するまでの第1〜第4のコンデンサ24、2
6、33、35の電圧変化に伴う充放電電流は、全て第
1及び第2の駆動トランス25、34の1次巻線及び2
次巻線を介して流れる。この電流が大きくなると、第1
及び第2の駆動トランス25、34が飽和する。第1〜
第4のコンデンサの容量を上限Chigh以下に設定す
ることにより、起動時の電圧変化に起因する電流を小さ
くすることが出来、第1及び第2の駆動トランス25、
34の飽和を回避できる。
【0034】初期状態(起動時等)で、PWM制御回路
15の出力電圧が0からVCに増加する時(最初のパル
ス印加時)、第1のコンデンサ24及び第3のコンデン
サ33に印加される電圧はVCである。初期状態におい
て、第2のコンデンサ26及び第4のコンデンサ35の
印加電圧は0である。初期状態から最初のパルスが印加
されると、第1のコンデンサ24の電圧は、第1の抵抗
28を通して第2のコンデンサ26に充電される。第1
の抵抗28がなければ、第1の駆動トランス25の漏れ
インダクタンスと第2のコンデンサ26とが共振して第
1の駆動トランス25の2次巻線にサージ電圧が発生
し、第2のコンデンサ26を過大な電圧で充電して、第
1のダイオード27のカソード電圧を上昇させる恐れが
ある。第1の抵抗28は、第1の駆動トランス25の漏
れインダクタンスと第2のコンデンサ26との共振を抑
圧し、第2のコンデンサ26が過大な電圧で充電されな
いようにする効果がある。同様に、第3の抵抗37は、
第2の駆動トランス34の漏れインダクタンスと第4の
コンデンサ35との共振を抑圧し、第4のコンデンサ3
5が過大な電圧で充電されないようにする効果がある。
又、起動時に、第2及び第4のコンデンサ26、35の
充電電流が、それぞれ第1及び第3の抵抗28、37を
流れる故に、第1及び第3のダイオード27、36のア
ノード電圧が負レベルになる(第1及び第3の抵抗2
8、37の値及び充電電流が大きい程、負レベルの絶対
値は大きい。)。第1の駆動トランス25の漏れインダ
クタンスと第2のコンデンサ26とが共振して、第2の
コンデンサ26が多少過大な電圧に充電されたとして
も、第1の抵抗28により第1のダイオード27のアノ
ード電圧が低くされる故に、確実に第2の同期整流素子
9をオフにできる。同様に、第2の駆動トランス34の
漏れインダクタンスと第4のコンデンサ35とが共振し
て、第4のコンデンサ35が多少過大な電圧に充電され
たとしても、第3の抵抗37により第3のダイオード3
6のアノード電圧が低くされる故に、確実に第1の同期
整流素子8をオフにできる。これにより、安全確実に、
スイッチング電源装置を起動することが出来る。
【0035】もし第1の抵抗28がなければ、PWM制
御回路15の出力電圧がVから0Vに変化する時、第
2のコンデンサ26及び第1のダイオード27に大電流
が流れる。第1の抵抗28は、第2のコンデンサ26及
び第1のダイオード27に流れる電流を制限し、第2の
コンデンサ26及び第1のダイオード27が破壊するこ
と及びこれらの素子の寿命が縮むことを防止する効果が
ある。第3の抵抗37も同様の働きを有する。
【0036】第1の検出抵抗42及び第2の検出抵抗4
3は、出力端子12a−12bの電圧(スイッチング電
源装置101の出力電圧)を入力し、2つの抵抗によっ
て分割した電圧を出力する。誤差増幅器45は、分割さ
れた電圧と基準電圧44とを入力し、両者の差分信号
(誤差信号)を増幅し、フォトカプラ(発光ダイオー
ド)16aを駆動する。発光ダイオード16aの入力電
流は、誤差増幅器45と制限抵抗46とに基づいて定め
られる。第1の検出抵抗42、第2の検出抵抗43、基
準電圧44、誤差増幅器45等は検出手段である。スイ
ッチング電源装置101の出力電圧は誤差増幅器45と
発光ダイオード16aと基準電圧44とを動作させるに
は低すぎる電圧である。第2のダイオード29、第4の
ダイオード38及び第2の平滑コンデンサ41は、スイ
ッチング信号を用いて、これらの回路に安定な電圧を供
給している。
【0037】以上のように接続されたスイッチング電源
装置に付いて、図2の動作波形を参照して、動作説明を
行う。図2において、(a)はPWM制御回路15から
出力され第1のドライブ回路19を介して第1のスイッ
チング素子3を駆動するPWM信号VG1の波形を示
す。(b)は同様に第3のスイッチング素子5のPWM
信号VG2の波形を示す。(c)は第2のスイッチング
素子4のPWM信号V (PWM信号VG1の反転信
号)の波形を示している。(d)は第4のスイッチング
素子6のPWM信号VG4(PWM信号VG2の反転信
号)の波形を示す。(e)は第1の駆動トランスの1次
巻線25aに印加される電圧Vの波形を示す。(f)
は第1のダイオード27のカソード電圧VSG1の波形
を示す。(g)は第3のダイオード36のカソード電圧
SG2を示す。
【0038】補助電源14は、入力端子2a−2bに印
加される電圧(変動する電圧である。)を入力し、安定
化した電源電圧をPWM制御回路15と第1〜6のドラ
イブ回路に供給する。PWM制御回路15は、フォトト
ランジスタ16bの電流によりPWM信号VG1及びV
G2を発生する。第1のスイッチング素子3がONの時
に(VG1がハイレベルである時に導通する。)、第4
のスイッチング素子6もONであるので(VG2の反転
信号であるVG4がハイレベルである時に導通す
る。)、トランス7の1次巻線7aに入力電圧が印加さ
れる。この時トランスの第2の2次巻線7cに電圧が発
生し、導通した第1の同期整流素子8(VG4がハイレ
ベルである時に導通する。)を介して平滑回路10、1
1に電圧が印加される。
【0039】第1のスイッチング素子3がOFFになり
(VG1がロウレベルである時に遮断状態になる。)且
つ第3のスイッチング素子5もOFFである時(VG2
がロウレベルである時に遮断状態になる。)、第2のス
イッチング素子4がONとなり(VG1の反転信号であ
るVG3がハイレベルである時に導通する。)、第4の
スイッチング素子6もONとなる(VG2の反転信号で
あるVG4がハイレベルである時に導通する。)。第2
のスイッチング素子4及び第4のスイッチング素子6が
導通することにより、トランスの1次巻線7aは短絡さ
れる。インダクタンス素子10の電流は第1の同期整流
素子8(VG4がハイレベルである時に導通する。)と
第2の同期整流素子9(VG3がハイレベルである時に
導通する。)を介して、トランスの2次巻線を分割して
流れる。この時、第1の同期整流素子8及び第2の同期
整流素子9は通常の導通状態である故に、その内部抵抗
は小さい。
【0040】第4のスイッチング素子6がOFFして
(VG2の反転信号であるVG4がロウレベルである時
に遮断状態になる。)第3のスイッチング素子5がON
すると(VG2がハイレベルである時に導通する。)、
第2のスイッチング素子4がONである故に(VG1
反転信号であるVG3がハイレベルである時に導通す
る。)、トランスの1次巻線7aに入力電圧が逆向きに
印加される。これによりトランスの第1の2次巻線7b
に逆向きに電圧が印加され、導通した第2の同期整流素
子9(VG3がハイレベルである時に導通する。)を介
して、平滑回路10、11に電圧が印加される。
【0041】第3のスイッチング素子5がOFFになり
(VG2がロウレベルである時に遮断状態になる。)且
つ第1のスイッチング素子3もOFFである時(VG1
がロウレベルである時に遮断状態になる。)、第4のス
イッチング素子6がONとなり(VG2の反転信号であ
るVG4がハイレベルである時に導通する。)、第2の
スイッチング素子4もONとなる(VG1の反転信号で
あるVG3がハイレベルである時に導通する。)。第2
のスイッチング素子4及び第4のスイッチング素子6が
導通することにより、トランスの1次巻線7aが短絡さ
れ、インダクタンス素子10の電流は第1の同期整流素
子8(VG4がハイレベルである時に導通する。)と第
2の同期整流素子9(VG3がハイレベルである時に導
通する。)を介して、トランスの第1の2次巻線7bと
第2の2次巻線7cを分割して流れる。
【0042】図2(a)〜(g)の破線は、デューティ
比が小さい時の各部波形を示す。本回路ではトランスの
1次巻線7aに電流を流さない期間(トランスのエネル
ギーを保持する期間。例えば図2において、第1及び第
4のスイッチング素子3及び6をONする期間と、第2
及び第4のスイッチング素子4及び6をONする期間と
の間(T1のタイミングの近傍)に設けられた、第4の
スイッチング素子6のみをONする短い期間)に第2の
スイッチング素子4及び第4のスイッチング素子6に寄
生的に存在する容量に残存するエネルギーを放出させ
る。第2及び第4のスイッチング素子4及び6の寄生容
量を放電してトランスの1次巻線7aの印加電圧が0に
なった後、第2及び第4のスイッチング素子4及び6を
短絡する。これにより、これらの素子がターンONする
時のスイッチング損失を低減できる。第2及び第4のス
イッチング素子4及び6を短絡する期間に第1の同期整
流素子8及び第2の同期整流素子9が導通する故に、イ
ンダクタンス素子10の電流が第1の同期整流素子8及
び第2の同期整流素子9を低い内部抵抗で流れる。従来
のスイッチング電源装置においては、トランス7に電流
が流れない期間に電流が同期整流素子のボディダイオー
ドを流れた故に、ボディダイオードでの損失が大きかっ
た(例えば1Vの電位降下が生じた。)。本発明のスイ
ッチング電源装置は、高効率のスイッチング電源装置を
実現する。
【0043】《実施例2》図3、4を用いて、本発明の
実施例2のスイッチング電源装置を説明する。図3は実
施例2のスイッチング電源装置301の回路構成を示
す。図4は、実施例2のスイッチング電源装置301の
各部波形を示す。実施例2のスイッチング電源装置30
1は、1次側回路と2次側回路とが相互に絶縁されてい
る。図3において1は入力直流電圧であり、301はス
イッチング電源装置であり、13は負荷である。図3に
おいて、図1と同一のブロックには同一の符号を付して
いる。実施例2のスイッチング電源装置301が実施例
1のスイッチング電源装置101(図1)と異なる回路
構成部分を詳しく説明する。スイッチング電源装置30
1において、2a−2bは入力端子である。2bは1次
側のGND端子である。トランス7は、1次巻線7aと
第1の2次巻線7bと第2の2次巻線7cとを有する。
【0044】フォトカプラ16は、発光ダイオード16
aと、発光ダイオード16aの発光光量に応じた電流を
出力するフォトトランジスタ16bとを有する。第1の
検出抵抗42及び第2の検出抵抗43は、出力端子12
a−12bの電圧(スイッチング電源装置301の出力
電圧)を入力し、2つの抵抗によって分割した電圧を出
力する。誤差増幅器45は、分割された電圧と基準電圧
44とを入力し、両者の差分信号(誤差信号)を増幅
し、発光ダイオード16aを駆動する。発光ダイオード
16aの入力電流は、誤差増幅器45と制限抵抗46と
に基づいて定められる。第1の検出抵抗42、第2の検
出抵抗43、基準電圧44、誤差増幅器45等は検出手
段である。
【0045】PWM制御回路15は、フォトトランジス
タ16bの出力電流に基づいてPWM信号VG1及びV
G2を発生する。第1の反転回路17及び第2の反転回
路18は、PWM信号VG1及びVG2を入力し、反転
したPWM信号VG3及びV G4を出力する。第1、第
2、第3及び第4のドライブ回路19〜22は、入力さ
れるPWM信号VG1、VG3(PWM信号VG1の反
転信号)、VG2及びVG4(PWM信号VG2の反転
信号)に基づいて第1〜第4のスイッチング素子(スイ
ッチング手段)3〜6を駆動し、トランスの1次巻線7
aに電流を流す。
【0046】PWM信号VG1がハイレベルになる時、
第1のドライブ回路19が第1のスイッチング素子3を
ONにする。PWM信号VG4がハイレベルになる時、
第4のドライブ回路22が第4のスイッチング素子6を
ONにする。第1のスイッチング素子3及び第4のスイ
ッチング素子6がONになる時、1次巻線7aに図3で
左から右の方向に電流Iが流れる。PWM信号VG2
がハイレベルになる時、第3のドライブ回路21が第3
のスイッチング素子5をONにする。PWM信号VG3
がハイレベルになる時、第2のドライブ回路20が第2
のスイッチング素子4をONにする。第3のスイッチン
グ素子5及び第2のスイッチング素子4がONになる
時、1次巻線7aに図3で右から左の方向に電流I
流れる。
【0047】第1の2次巻線7bと第2の2次巻線7c
とは直列に接続される。第1の2次巻線7bの1端と第
2の2次巻線7cの1端とが相互に接続されており、第
1の2次巻線7bの他端は第2の同期整流素子9(スイ
ッチング整流手段。MOSFET)のドレインに接続さ
れており、第2の2次巻線7cの他端は第1の同期整流
素子8(スイッチング整流手段。MOSFET)のドレ
インに接続されている。第1の同期整流素子8のソース
及び第2の同期整流素子9のソースは、2次側のGND
線に接続されている。インダクタンス素子10と平滑コ
ンデンサ11とを直列に接続して構成された平滑回路
は、トランスの2次巻線7b及び7cの接続点と、2次
側のGND線とに接続される。12a−12bは出力端
子である。12bは2次側のGND端子である。補助電
源14は、入力端子2a−2bに印加される電圧(変動
する電圧である。)を入力し、安定化した電源電圧をP
WM制御回路15と第1〜6のドライブ回路に供給す
る。上記の回路の構成及び動作は、実施例1と同様であ
る。
【0048】駆動トランス302は、1次巻線302
a、第1の2次巻線302b、第2の2次巻線302c
を有し、1次巻線302aと第1の2次巻線302bと
第2の2次巻線302cとの巻数比は1:1:1であ
る。第5のドライブ回路23はPWM信号VG1を入力
する。第6のドライブ回路32はPWM信号VG2を入
力する。第5のドライブ回路23及び第6のドライブ回
路32は、それぞれ駆動トランスの1次巻線302aと
第1のコンデンサ303との直列回路の両端に接続され
ており、駆動トランスの1次巻線302aを駆動する。
駆動トランスの1次巻線302aに印加される信号は、
補助電源14が出力する安定な電圧を使用することによ
り、一定の振幅(入力電圧等の変動を受けない。)を有
する。
【0049】PWM信号VG1及びVG2の波高値をそ
れぞれV、デューティ比をDとする(VG1及びV
G2の位相は互いに180度ずれている。図4(a)及
び(b)参照)。駆動トランスの1次巻線302aの出
力信号V(駆動トランスの第1の2次巻線302bの
出力信号でもある。)は、図4(c)に示す波形となり
(波高値は±V)、駆動トランスの第2の2次巻線3
02cの出力信号VTS は、信号Vの反転信号とな
る(図4(d)参照)。第1の2次巻線302bの出力
信号VTは、第1のダイオード304及び第3の反転回
路305に入力される。第2の2次巻線302cの出力
信号VTS1は、第2のダイオード308及び第4の反
転回路309に入力される。
【0050】第1の2次巻線302bの出力信号VTが
ハイレベルである時、第1のダイオード304を介して
第2の平滑コンデンサ41がピーク充電されて、基準電
圧44、誤差増幅器45、フォトカプラ16に2次側安
定化電源電圧(略VC)が供給される。同様に、第2の
2次巻線302cの出力信号VTS1がハイレベルであ
る時、第2のダイオード308を介して第2の平滑コン
デンサ41がピーク充電されて、基準電圧44、誤差増
幅器45、フォトカプラ16に2次側安定化電源電圧
(略VC)が供給される。第1のダイオード304、第
2のダイオード308及び第2の平滑コンデンサ41
は、第2の補助電源を構成する。第3の反転回路305
は、信号VSG1(PWM信号VG1の反転信号。図4
(e)参照)を出力する。第4の反転回路309は、信
号VSG2(PWM信号VG2の反転信号。図4(f)
参照)を出力する。
【0051】第7のドライブ回路307は、第1の抵抗
306を介して信号VSG1を入力し、同一波形の信号
(第2のスイッチング信号)を第2の同期整流素子9の
ゲート端子に入力する(信号VSG1がハイレベルであ
る時、第2の同期整流素子9が導通する。)。実施例2
における信号VSG1の波形(図4(e))は、実施例
1における信号VSG1の波形(図2(f))と同一で
ある。第8のドライブ回路311は、第2の抵抗310
を介して信号VSG2を入力し、同一波形の信号(他の
第2のスイッチング信号)を第1の同期整流素子8のゲ
ート端子に入力する(信号VSG2がハイレベルである
時、第1の同期整流素子8が導通する。)。実施例2に
おける信号VSG2の波形(図4(f))は、実施例1
における信号VSG2の波形(図2(g))と同一であ
る。実施例2のスイッチング電源装置によれば、実施例
1のスイッチング電源装置と同様の効果が得られる。即
ち、実施例2のスイッチング電源装置において、その出
力電圧は誤差増幅器45と発光ダイオード16aと基準
電圧44とを動作させるには低すぎる電圧である。第1
のダイオード304、第2のダイオード308及び第2
の平滑コンデンサ41は、スイッチング信号を用いて、
これらの回路に安定な電圧を供給している。
【0052】実施例2のスイッチング電源装置によれ
ば、第2のスイッチング素子4及び第4のスイッチング
素子6がターンONする時のスイッチング損失を低減で
きる。又、トランス7に電流が流れない期間にインダク
タンス素子10の電流が第1の同期整流素子8及び第2
の同期整流素子9(いずれも導通状態である。)を低い
内部抵抗で流れる故に、高効率のスイッチング電源装置
を実現する。実施例2の回路構成では、駆動トランスの
磁気回路が1つになるので、実施例1の回路よりも、小
型化が可能である。図4(a)〜(f)の破線は、デュ
ーティ比が小さい時の各部波形を示す。
【0053】《実施例3》図5、6を用いて、フォワー
ド型の構成を有する本発明の実施例3のスイッチング電
源装置を説明する。図5は実施例3のスイッチング電源
装置501の回路構成を示す。図6は、実施例3のスイ
ッチング電源装置の各部波形を示す。実施例3のスイッ
チング電源装置は、1次側回路と2次側回路とが相互に
絶縁されている。図5において1は入力直流電圧であ
り、501はスイッチング電源装置であり、13は負荷
である。図5において、図1と同一のブロックには同一
の符号を付している。実施例3のスイッチング電源装置
501において、2a−2bは入力端子である。2bは
1次側のGND端子である。トランス503は、1次巻
線503aと2次巻線503bとを有する。
【0054】フォトカプラ16は、発光ダイオード16
aと、発光ダイオード16aの発光光量に応じた電流を
出力するフォトトランジスタ16bとを有する。第1の
検出抵抗42及び第2の検出抵抗43は、出力端子12
a−12bの電圧(スイッチング電源装置301の出力
電圧)を入力し、2つの抵抗によって分割した電圧を出
力する。誤差増幅器45は、分割された電圧と基準電圧
44とを入力し、両者の差分信号(誤差信号)を増幅
し、発光ダイオード16aを駆動する。発光ダイオード
16aの入力電流は、誤差増幅器45と制限抵抗46と
に基づいて定められる。第1の検出抵抗42、第2の検
出抵抗43、基準電圧44、誤差増幅器45等は検出手
段である。
【0055】トランスの1次巻線503aとスイッチン
グ素子502(スイッチング手段)との直列回路は、入
力端子2a−2bに接続される。PWM制御回路506
は、フォトトランジスタ16bの出力電流に基づいてP
WM信号V(図6(a))を発生する。PWM信号V
は、第1のドライブ回路19及び第2のドライブ回路
507に入力される。第1のドライブ回路19は、入力
されるPWM信号Vに基づいてスイッチング素子50
2を駆動し、トランスの1次巻線503aに電流を流
す。スイッチング素子502及びトランスの1次巻線5
03aに流れる電流の波形ID1を、図6(b)に示
す。
【0056】トランスの2次巻線503bの1端は、第
1の同期整流素子504(スイッチング整流手段。MO
SFET)のドレインに接続されている。トランスの2
次巻線503bの他端は、第2の同期整流素子505
(MOSFET)のドレイン及びインダクタンス素子1
0に接続されている。第1の同期整流素子504のソー
ス及び第2の同期整流素子505のソースは、2次側の
GND線に接続されている。インダクタンス素子10と
平滑コンデンサ11とを直列に接続して構成された平滑
回路は、トランスの2次巻線503bの他端と、2次側
のGND線とに接続される。12a−12bは出力端子
である。12bは、2次側のGND端子である。補助電
源14は、入力端子2a−2bに接続され、1次側の制
御回路に必要な安定化電圧Vを発生する。
【0057】PWM制御回路506は、フォトトランジ
スタ16bに流れる電流を基に、PWM信号Vを発生
する。第1のドライブ回路19は、PWM信号Vに基
づいてスイッチング素子502を駆動する。スイッチン
グ素子502が導通する時、トランスの1次巻線503
aに電流が流れる。駆動トランス509は、1次巻線5
09aと2次巻線509bとを有し、1次巻線509a
と2次巻線509bとの巻数比は1:1である。第2の
ドライブ回路507は、PWM信号Vを入力して、第
1のコンデンサ508を介して、駆動トランスの1次巻
線509aに電流を流す。駆動トランスの1次巻線50
9aに印加される信号は、補助電源14が出力する安定
な電圧を使用することにより、一定の振幅(入力電圧等
の変動を受けない。)を有する。
【0058】PWM信号Vの波高値をV、デューテ
ィ比をDとする(図6(a)参照)。第1のダイオード
511のカソード電圧VSG1は、波高値がV、デュ
ーティ比がDになる(図6(c)参照)。2次巻線50
9bの出力信号は、第2のコンデンサ510を介して、
第1のダイオード511、第2のダイオード513、第
3のドライブ回路515(第2の抵抗514を介す
る。)、及び反転回路516に入力される。
【0059】第1のダイオード511のカソード電圧V
SG1(2次巻線509bから出力された信号)がハイ
レベルである時、第2のダイオード513を介して第2
の平滑コンデンサ41がピーク充電されて、基準電圧4
4、誤差増幅器45、フォトカプラ16に2次側安定化
電源電圧(略VC)が供給される。第2のダイオード5
13及び第2の平滑コンデンサ41は、第2の補助電源
を構成する。第2のコンデンサ510、第1のダイオー
ド511及び第1の抵抗512はクランプ回路を構成す
る。PWM信号Vが0Vである時、駆動トランスの2
次巻線509bに誘起される負電圧により第1のダイオ
ード511及び第1の抵抗512を介して第2のコンデ
ンサ510が充電され、第2のコンデンサ510の出力
電圧(第1のダイオード511のカソードの電位)を一
定電圧(GNDレベル)にクランプする。反転回路51
6は、信号VSG1を入力し、その反転信号V
SG2(図6(e)参照)を出力する。
【0060】第3のドライブ回路515は、第2の抵抗
514を介して信号VSG1を入力し、同一波形の信号
(第2のスイッチング信号)を第1の同期整流素子50
4のゲート端子に入力する。スイッチング素子502と
第1の同期整流素子504とは同期してON/OFFす
る。第1の同期整流素子504には、図6(d)に示す
電流IS1が流れる。第4のドライブ回路518は、第
3の抵抗517を介して信号VSG2を入力し、同一波
形の信号(他の第2のスイッチング信号)を第2の同期
整流素子505のゲート端子に入力する。スイッチング
素子502と第2の同期整流素子505とは相補的にO
N/OFFする。第2の同期整流素子505には、図6
(f)に示す電流IS2が流れる。
【0061】図6の動作波形図を参照して、実施例3の
スイッチング電源装置の動作を説明する。時刻TでP
WM信号V(図6(a))がハイレベルになり、スイ
ッチング素子502がONする。同時に、第1の同期整
流素子504は、PWM信号Vと同期した立ち上がり
タイミング及び立ち下がりタイミングを有する信号V
SG1(図6(c))を入力して、ONする。トランス
の1次巻線503aに電流ID1(図6(b))が流れ
る。スイッチング素子502と第1の同期整流素子50
4とが同一のタイミングでONするので、トランスの1
次巻線503aに入力電圧が印加された時に、トランス
の2次巻線503bに誘起される電圧がインダクタンス
素子10及び平滑コンデンサ11に印加される。トラン
スの2次巻線503b及び第1の同期整流素子504に
は、電流IS1(図6(d))が流れる。この時第2の
同期整流素子505のゲート電圧VSG2はロウレベル
である故に(図6(e))、第2の同期整流素子505
はOFFとなる。
【0062】時刻TでPWM信号Vが0Vになる
と、スイッチング素子502はOFFになる。同時に第
1の同期整流素子504がターンOFFし、第2の同期
整流素子505がターンONする。インダクタンス素子
10が出力する電流IS2は、第2の同期整流素子50
5を通って流れる(図6(f))。第2の同期整流素子
505は導通状態である故に、その内部抵抗は小さい。
【0063】実施例3のスイッチング電源装置によれ
ば、実施例1のスイッチング電源装置と同様の効果が得
られる。即ち、実施例3のスイッチング電源装置におい
て、その出力電圧は誤差増幅器45と発光ダイオード1
6aと基準電圧44とを動作させるには低すぎる電圧で
ある。第2のダイオード513及び第2の平滑コンデン
サ41は、スイッチング信号Vを用いて、これらの回
路に安定な電圧を供給している。実施例3のスイッチン
グ電源装置によれば、トランスの1次巻線503aに電
流が流れない期間に、インダクタンス素子10の電流が
第2の同期整流素子505を低い内部抵抗で流れる故
に、高効率のスイッチング電源装置を実現する。実施例
3のスイッチング電源装置によれば、実施例1のスイッ
チング電源装置と同様の効果が得られる。
【0064】実施例3においては、PWM信号V(P
WM制御回路506の出力信号)を用いて駆動トランス
509を駆動した。これに代えて、PWM信号Vの反
転信号を駆動トランスの1次側で作り、実施例1で示し
た回路と同様に2つの駆動トランスを用いて、PWM信
号VとVの反転信号とをそれぞれ2次側に伝達し、
第1の同期整流素子504と第2の同期整流素子505
をそれぞれ駆動しても同様の効果が得られる。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、1次側に発生した安定
な電圧を利用し且つスイッチング素子のスイッチング信
号に同期した信号等を2次側に伝達することにより、同
期整流素子の駆動を適切に駆動する第2のスイッチング
信号を生成し、且つ検出手段等を動作させる安定な電源
電圧を2次側に発生するスイッチング電源装置を実現で
きるという有利な効果が得られる。スイッチング電源装
置の出力電圧が低く、出力電圧をそのまま電源としたの
では検出手段等が動作しない場合でも、検出手段と同期
整流素子を安定に駆動する簡単な構成のスイッチング電
源装置を実現できる。
【0066】本発明によれば、トランスに電流が流れる
期間のみならずトランスに電流が流れない期間にも同期
整流素子を適切に導通状態にして低い内部抵抗で電流を
流すことにより、高効率のスイッチング電源装置を実現
できるという有利な効果が得られる。トランスの1次側
に電流が流れていない期間において、スイッチング素子
に寄生的に存在する容量の放電をすることにより、これ
らの素子がターンONする時のスイッチング損失を低減
できる。特に場合には、トランスの巻線からのみでは十
分な駆動タイミングは得られないブリッジ形のスイッチ
ング電源装置においても、本発明により、高い出力効率
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のスイッチング電源装置の回
路構成図
【図2】本発明の実施例1のスイッチング電源装置の動
作波形図
【図3】本発明の実施例2のスイッチング電源装置の回
路構成図
【図4】本発明の実施例2のスイッチング電源装置の動
作波形図
【図5】本発明の実施例3のスイッチング電源装置の回
路構成図
【図6】本発明の実施例3のスイッチング電源装置の動
作波形図
【図7】従来例のスイッチング電源装置の回路構成図
【図8】従来例のスイッチング電源装置の動作波形図
【符号の説明】
1 入力直流電源 2a−2b 入力端子 3 第1のスイッチング素子 4 第2のスイッチング素子 5 第3のスイッチング素子 6 第4のスイッチング素子 7 トランス 8 第1の同期整流素子 9 第2の同期整流素子 10 インダクタンス素子 11 平滑コンデンサ 12a−12b 出力端子 13 負荷 14 補助電源 15 PWM制御回路 16 フォトカプラ 17 第1の反転回路 18 第2の反転回路 19 第1のドライブ回路 20 第2のドライブ回路 21 第3のドライブ回路 22 第4のドライブ回路 23 第5のドライブ回路 24 第1のコンデンサ 25 第1の駆動トランス 26 第2のコンデンサ 27 第1のダイオード 28 第1の抵抗 29 第2のダイオード 30 第2の抵抗 31 第7のドライブ回路 32 第6のドライブ回路 33 第3のコンデンサ 34 第2の駆動トランス 35 第4のコンデンサ 36 第3のダイオード 37 第3の抵抗 38 第4のダイオード 39 第4の抵抗 40 第8のドライブ回路 41 第2の平滑コンデンサ 42 第1の検出抵抗 43 第2の検出抵抗 44 基準電圧 45 誤差増幅器 46 制限抵抗 101、301、501、701 スイッチング電源
装置 302 駆動トランス 303 第1のコンデンサ 304 第1のダイオード 305 第3の反転回路 306 第1の抵抗 307 第7のドライブ回路 308 第2のダイオード 309 第4の反転回路 310 第2の抵抗 311 第8のドライブ回路 502 スイッチング素子 503 トランス 504 第1の同期整流素子 505 第2の同期整流素子 506 PWM制御回路 507 第2のドライブ回路 508 第1のコンデンサ 509 駆動トランス 510 第2のコンデンサ 511 第1のダイオード 512 第1の抵抗 513 第2のダイオード 514 第2の抵抗 515 第3のドライブ回路 516 反転回路 517 第3の抵抗 518 第4のドライブ回路 702 トランス 703 補助電源 704 PWM制御回路 705 補助トランス 706 ダイオード 707 スイッチング素子 708 ダイオード 709 平滑コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 光洋 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 池田 敏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 竹島 由浩 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H730 AA14 AS01 BB27 BB57 CC01 DD04 DD26 EE08 EE13 EE59 FD01 FF19 FG05 FG15 VV03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次側回路と2次側回路とを有し、 前記1次側回路は、 検出信号を入力し、検出信号に応じた1又は複数の第1
    のスイッチング信号を出力する制御手段と、 トランスの1次巻線と、 1又は複数の前記第1のスイッチング信号を入力して導
    通状態と遮断状態とを繰り返し、入力電圧を前記トラン
    スの1次巻線に印加するスイッチング手段と、入力電圧
    を入力し、第1の安定電圧を出力する第1の補助電源
    と、 1又は複数の前記第1のスイッチング信号の同期信号若
    しくはその反転信号又はそれらを複合化した信号であっ
    て前記第1の安定電圧を用いて生成された一定の振幅を
    有する信号を入力する駆動トランスの1次巻線と、 を有し、 前記2次側回路は、 前記トランスの2次巻線と、 前記駆動トランスの2次巻線と、 前記駆動トランスの2次巻線の出力信号を入力し、平滑
    化して第2の安定電圧を出力する第2の補助電源と、 前記駆動トランスの2次巻線の出力信号を入力し、1又
    は複数の第2のスイッチング信号を出力する駆動手段
    と、 1又は複数の前記第2のスイッチング信号を入力して導
    通状態と遮断状態とを繰り返し、前記トランスの2次巻
    線に誘起する電圧を整流するスイッチング整流手段と、 前記スイッチング整流手段の出力信号を平滑する平滑手
    段と、 前記第2の安定電圧及び前記平滑手段の出力電圧を入力
    し、前記平滑手段の出力電圧に応じた前記検出信号を出
    力する検出手段と、 を有する、 ことを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段が前記第2の安定電圧を入
    力し、一定の振幅を有する前記第2のスイッチング信号
    を出力することを特徴とする請求項1に記載のスイッチ
    ング電源装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動トランスの1次巻線及び2次巻
    線に直列にそれぞれ第1及び第2のコンデンサを接続
    し、 前記駆動トランスの1次巻線は、前記第1のコンデンサ
    を介して、1又は複数の前記第1のスイッチング信号の
    同期信号若しくはその反転信号又はそれらを複合化した
    信号を入力し、 前記第2のコンデンサの前記駆動トランスの2次巻線に
    接続されていない端子は、前記駆動トランスの2次巻線
    に負電圧が誘起される時に一定の電位にクランプされ、 第2の補助電源は、前記駆動トランスの2次巻線に正電
    圧が誘起される時にピーク充電される、 ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスイッ
    チング電源装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動トランスの2次巻線に負電圧が
    誘起される時にクランプ電流が流れる経路に抵抗を有す
    ることを特徴とする請求項3に記載のスイッチング電源
    装置。
  5. 【請求項5】 前記スイッチング手段はブリッジ形又は
    プッシュプル形の構成を有し、 前記スイッチング整流手段は、前記第1のスイッチング
    信号の反転信号である前記第2のスイッチング信号を入
    力して導通状態と遮断状態とを繰り返す、 ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスイッ
    チング電源装置。
  6. 【請求項6】 前記スイッチング手段は、前記トランス
    の1次巻線に電圧が発生しない期間に前記トランスの1
    次巻線を短絡することを特徴とする請求項1から請求項
    5のいずれかの請求項に記載のスイッチング電源装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動トランスの1次巻線に直列にコ
    ンデンサが接続されていることを特徴とする請求項6に
    記載のスイッチング電源装置。
  8. 【請求項8】 前記コンデンサの容量は、前記駆動トラ
    ンスの2次巻線の出力信号の平坦部が平坦度を略維持で
    きる下限の容量より大きく、起動時に前記駆動トランス
    が飽和しない上限の容量より小さい値であることを特徴
    とする請求項7に記載のスイッチング電源装置。
  9. 【請求項9】 前記スイッチング手段はブリッジ形又は
    プッシュプル形の構成を有し、 前記スイッチング整流手段は第1の整流素子及び第2の
    整流素子を有し、 前記駆動トランスの1次巻線は、2つの前記第1のスイ
    ッチング信号の差分信号を入力し、 前記第2の補助電源は、前記駆動トランスの2次巻線に
    正電圧が誘起される時にピーク充電され、 前記駆動手段は、前記駆動トランスの2次巻線の出力信
    号を入力し、前記駆動トランスの2次巻線に正電圧が誘
    起される時に前記第1の整流素子を導通状態にする第2
    のスイッチング信号を出力し、前記駆動トランスの2次
    巻線に負電圧が誘起される時に前記第2の整流素子を導
    通状態にする前記第2のスイッチング信号を出力する、 ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスイッ
    チング電源装置。
  10. 【請求項10】 前記1次側回路と2次側回路とが相互
    に絶縁されていることを特徴とする請求項1から請求項
    9のいずれかの請求項に記載のスイッチング電源装置。
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