JP2001006891A - 放電灯点灯回路 - Google Patents
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Abstract
路について簡単化を図ることでコストの低減及び装置の
小型化を実現する。 【解決手段】 放電灯点灯回路1において、直流電源回
路3の2つの出力端子からそれぞれ各別に出力される正
極性及び負極性の電圧を直流−交流変換回路4に送出す
る。そして、これらの出力電圧を切り換えるために直流
−交流変換回路4内に1対のスイッチ素子sw1、sw
2を設け、これらの素子を駆動回路DRVにより交番動
作させ、これによって生成される交流電圧を放電灯6に
供給する。1つの放電灯について、1対のスイッチ素子
及びその駆動回路を用いたハーフブリッジの構成により
部品点数を削減できる。
Description
構成する直流電源回路及び直流−交流変換回路の構成を
改良することで部品点数やコストの削減を図るための技
術に関する。
灯回路については、直流電源回路、直流−交流変換回
路、起動回路(所謂スタータ回路)を備えた構成が知ら
れている。
バータを用いるとともに、直流−交流変換回路としてフ
ルブリッジ型回路(4つの半導体スイッチ(あるいはス
イッチング)素子をそれぞれ2組にしてスイッチング制
御を行うように構成された回路)及びそのドライバ回路
を使用した回路構成にあっては、DC−DCコンバータ
の出力する正極性の電圧(正電圧)がフルブリッジ型回
路において矩形波状電圧に変換された後、放電灯に供給
される。つまり、放電灯の一方の端子に正電圧が供給さ
れているときには、他方の端子の電位がグランドレベル
となり、逆に上記一方の端子の電位がグランドレベルに
落ちているときには、他方の端子には正電圧が供給され
るいったサイクルが繰り返されることになる。
た点灯回路にあってはフルブリッジ型回路の構成要素と
して、4つのスイッチ素子と、これらの素子を駆動する
2つのハーフブリッジドライバが必要であるため、これ
が部品点数の増加やコスト上昇をもたらす原因になって
しまうという問題がある。
使用する場合を例にすると、車輌前部の左右にそれぞれ
前照灯が付設される場合に、左右2つの放電灯とそれぞ
れの点灯回路が必要となる。また、ハイビーム(あるい
は走行ビーム)とロービーム(あるいはすれ違いビー
ム)とを別個の放電灯によってそれぞれ照射する構成を
採用した場合(所謂4灯式照明)には、左右に2個ずつ
の放電灯及びその点灯回路が必要である。このような場
合、2つの放電灯について全部で8つのスイッチ素子と
4つのハーフブリッジドライバが必要であるため、装置
のコストが嵩むだけでなく、装置の大型化により回路装
置の配置スペースを確保するのが難しくなるといった問
題をかかえてしまう。
する直流−交流変換回路について簡単化を図ることでコ
ストの低減及び装置の小型化を実現することを課題とす
る。
解決するために、直流入力電圧を受けて所望の直流電圧
を出力する直流電源回路と、該直流電源回路の後段に配
置されその出力電圧を交流電圧に変換した後にこれを放
電灯に供給するための直流−交流変換回路とを備えた放
電灯点灯回路において、直流電源回路の2つの出力端子
からそれぞれ各別に出力される正極性及び負極性の電圧
が直流−交流変換回路に送出されるとともに、これらの
出力電圧を切り換えるために直流−交流変換回路内に設
けられた1対のスイッチ素子がそれらの駆動回路によっ
て交番動作され、これによって生成される交流電圧が放
電灯に供給されるようにしたものである。
流−交流変換回路内に1対のスイッチ素子を設けてこれ
らが交番動作するように駆動制御を行えば良いので、回
路構成が簡単になる(1つの放電灯当たり、2つのスイ
ッチ素子及び1つのハーフブリッジドライバを設けるだ
けで済む。)。
路の基本構成を示すものであり、1つの放電灯に関する
回路構成(制御系を除いた給電系のみ)を示している。
路3、直流−交流変換回路4、起動回路5を備えてい
る。
電圧(これを「Vin」と記す。)を受けて所望の直流電
圧を出力するものであり、図示しない制御回路からの制
御信号に応じてその出力電圧が可変制御される。この直
流電源回路3には、スイッチングレギュレータの構成を
有するDC−DCコンバータ(チョッパー式、フライバ
ック式等。)が用いられるが、正極性の電圧出力(正電
圧出力)を得るための第1の回路部(DC−DCコンバ
ータ3A)と負極性の電圧出力(負電圧出力)を得るた
めの第2の回路部(DC−DCコンバータ3B)とが互
いに並列の関係をもって配置されている。
のである。
力端子「ta」に接続されることで電圧Vinが入力され
るようになっており、1次巻線Tpの他端は半導体スイ
ッチ素子SW(図には単にスイッチの記号で示すが、電
界効果トランジスタ等が用いられる。)及び電流検出用
抵抗Rsを介して接地されている(この抵抗Rsについ
ては任意であり、特に設けなくても良い)。尚、半導体
スイッチ素子SWの制御端子(FETの場合にはゲー
ト)には図示しない制御回路からの信号「Sc」が供給
されてそのスイッチング制御が行われる。
ダイオードD1のアノードに接続され、該ダイオードD
1のカソードがコンデンサC1を介して接地されてい
る。そして、コンデンサC1の端子電圧が端子「to
1」を介して出力電圧(これを「Vdcp」と記す。)と
なる。また、2次巻線Tsの他端は、ダイオードD2の
カソードに接続されており、該ダイオードD2のアノー
ドがコンデンサC2を介して接地されるとともに端子
「to2」に接続されており、当該端子を介して出力電
圧(これを「Vdcn」と記す。)が得られる。
負極性の電圧Vdcp(>0)、Vdcn(<0)を2つの出
力端子から各別に出力する構成となっている。
巻き始めを示しており、例えば、2次巻線Tsについて
はダイオードD2との接続端及び接地された中間タップ
における巻き始端にそれぞれ「・」印が付されている。
後段に配置されその出力電圧を交流電圧に変換した後に
これを放電灯6に供給するために設けられており、直流
電源回路3の2つの出力端子からそれぞれ各別に出力さ
れる正極性及び負極性の電圧が送出されてくる。そし
て、DC−DCコンバータ3Aの出力電圧Vdcpと、D
C−DCコンバータ3Bの出力電圧Vdcnとを切り換え
るために、直流−交流変換回路4内に設けられた1対の
半導体スイッチ素子sw1、sw2(これらの素子には
電界効果トランジスタ等が用いられるが、図には単にス
イッチの記号で示す。)がそれらの駆動回路DRVによ
って交番動作され、これによって生成される交流電圧が
放電灯6に供給される。
直列に接続された2つのスイッチ素子sw1、sw2に
ついては、その一方sw1がDC−DCコンバータ3A
の出力端子に接続されるとともに、sw2を介してDC
−DCコンバータ3Bの出力端子に接続されている。そ
して、これらのスイッチ素子をそれぞれ相反的にスイッ
チング制御する駆動回路DRVについては、例えば、ハ
ーフブリッジドライバとして既知のIC(集積回路)が
使用される。つまり、駆動回路DRVからの各スイッチ
素子の制御端子に供給される信号により、素子sw1が
オン状態のとき、素子sw2がオフ状態となり、逆に素
子sw1がオフ状態のとき、素子sw2がオン状態とな
るようにハーフブリッジの交番動作が行われて直流電圧
が交流電圧に変換される。
信号(高電圧パルス)を発生させて放電灯6に起動をか
けるために設けられており、当該起動信号は直流−交流
変換回路4の出力する交流電圧「Vout」に重畳されて
放電灯6に印加される。つまり、起動回路5内には誘導
性負荷(インダクタンス成分)が含まれており、放電灯
6の一方の電極端子が誘導性負荷を介して2つのスイッ
チ素子sw1、sw2同士の接続点Aに接続され、他方
の電極端子がグランド(GND)に直接又は電流検出手
段(電流検出用の抵抗やコイル等)を介して接続される
ことで接地されている。
ある。
7aに対して2次巻線7bが設けられており、2次巻線
7bの一端が上記接続点Aに接続され、他端が放電灯6
に接続されている(つまり、2次巻線7bが上記誘導性
負荷に相当する。)。
には、コンデンサ9及びスイッチ素子10(図には単に
スイッチの記号で示すが、放電ギャップ素子や、サイリ
スタ、トライアック等が用いられる。)が設けられてお
り、該スイッチ素子10の導通(あるいは降伏)時にコ
ンデンサ9が放電し、この時の発生電圧がトランス7に
よって昇圧された後、2次巻線7bを介して放電灯6に
印加される。例えば、1次用電圧「Vp」が抵抗11及
び順方向のダイオード12を介してコンデンサ9に供給
されることで該コンデンサ9が充電され、その端子電圧
が所定の閾値電圧に達したときにスイッチ素子10が作
動してコンデンサ9が放電することにより1次巻線7a
に電圧が発生する。
例えば、下記に示すようにいくつかの方法が挙げられる
がその如何は問わない。
路の出力電圧から得る方法 (II)直流電源回路又は直流−交流変換回路の出力電
圧を倍電圧回路等を通して昇圧することにより1次用電
圧を得る方法 (III)直流電源回路内に設けられるコンバータトラ
ンスの2次側に巻線を付設して、該2次巻線の出力を整
流・平滑することで1次用電圧を得る方法。
つの放電灯に対して1対のスイッチ素子及びそれらの駆
動回路を用いたハーフブリッジの構成で済むことにな
る。
電圧Vdcnの負極性電圧に基づいて動作させる。従っ
て、このために駆動回路DRV用の電源電圧(これを
「Vccbr」と記す。)が必要になる。また、駆動回路D
RVに入力される制御信号(クロック信号)についても
同様の配慮が必要である。
である。
2はツェナーダイオードZDのアノードに接続されてお
り、該ツェナーダイオードのカソードが抵抗R1を介し
て「+Vcc」の電源端子tVccに接続されている。
尚、「+Vcc」は図示しない電源電圧生成回路によっ
て得られる所定の電源電圧を示す。
けられたコンデンサC3は、その一端が抵抗R1とツェ
ナーダイオードZDとの間に接続されるとともに、駆動
回路DRVの電源端子tVccbrに接続されている。
規定するための矩形波状信号であり(そのL(ロー)信
号のレベルがグランドレベルに規定されている。)、抵
抗R2を介してpnpトランジスタQのベースに供給さ
れる。該トランジスタQのエミッタは抵抗R3を介して
電源端子tVccに接続されており、そのコレクタが抵抗
R4を介して端子to2に接続されている。そして、当
該コレクタが端子tdrvに接続されることで当該端子を
介してコレクタ出力が駆動回路DRVに送出されるよう
になっている。尚、ダイオードD3はそのアノードがト
ランジスタQのコレクタに接続され、そのカソードが上
記端子tVccbrに接続されている。また、抵抗R5はト
ランジスタQのベース−エミッタ間に介挿された抵抗で
ある。
ば、LレベルのときにトランジスタQがオン状態とな
り、ツェナーダイオードZDで決まる電圧が端子tdrv
から駆動回路DRVに供給され、また、信号CKのレベ
ルがH(ハイ)レベルのときにトランジスタQがオフ状
態となって端子tdrvから負電圧が駆動回路DRVに供
給される。
6の片方の電極端子とグランドとの間に、放電灯に流れ
る電流を検出するための電流検出手段としてシャント抵
抗(Ri)を介挿したとすると、当該抵抗に生じる電圧
降下を検出することで放電灯の電流検出を行うことがで
きるが、その際の検出信号の向きが問題となる。即ち、
放電灯に流れる電流の向きが矩形波の極性に応じて交番
するために検出信号が正値になったり負値となってしま
うことになる(例えば、矩形波の正極(性)電圧が放電
灯に供給されたときに流れる電流の検出信号値を正値と
すると、極性反転によって矩形波の負極(性)電圧が放
電灯に供給されたときに流れる電流の検出信号値は負値
となる。)。
号)の時間的変化(反転)は、これを利用する制御回路
にとって取り扱いが面倒であるため好ましくないので、
検出信号の極性を一定化させるには、例えば、図5に示
すように電流検出用抵抗Riによる電圧降下に対して非
反転増幅回路及び反転増幅回路を互いに並列に設け、両
者の出力電圧を選択的に出力する回路構成が挙げられ
る。
増幅回路を構成しており、その非反転入力端子が抵抗R
1aを介して放電灯6と電流検出用抵抗Riとの間に接
続されている。尚、ダイオードD1aはそのカソードが
演算増幅器OP1の非反転入力端子に接続され、そのア
ノードが接地されている(当該ダイオードD1aや後述
するダイオードD2aは演算増幅器への入力電圧が負値
に反転したときに当該演算増幅器を保護する目的で付設
される。)。
D1bのアノードに接続され、該ダイオードD1bのカ
ソードが電流検出端子tDETに接続されている。そし
て、演算増幅器OP1の反転入力端子は抵抗R1bを介
して接地されるとともに抵抗R1cを介してダイオード
D1bのカソードに接続されている。尚、抵抗R1a、
R1b、R1cの抵抗値は同じ値に設定されている。
ており、その反転入力端子が抵抗R2aを介して放電灯
6と電流検出用抵抗Riとの間に接続されている。尚、
ダイオードD2aはそのカソードが演算増幅器OP2の
反転入力端子に接続され、そのアノードが接地されてい
る。
D2bのアノードに接続され、該ダイオードD2bのカ
ソードが電流検出端子tDETに接続されるとともに抵抗
R2cを介して接地されている。尚、演算増幅器OP2
の反転入力端子は抵抗R2b(その抵抗値は抵抗R2a
の抵抗値の2倍に設定されている。)を介してダイオー
ドD2bのカソードに接続されており、また、演算増幅
器OP2の非反転入力端子は接地されている。
による電圧降下が、演算増幅器OP1による非反転増幅
回路によって2倍の電圧に増幅され、他方、演算増幅器
OP2による反転増幅回路によって「−2」倍の電圧に
増幅される。そして、各演算増幅器の出力端子に設けら
れたダイオードD1b、D2bによって両者のうち高い
方の電圧が選択されて、これが電流検出端子tDETに取
り出される。即ち、放電灯6への正極電圧の供給時に
は、演算増幅器OP1による非反転増幅回路の出力電圧
が電流検出端子tDETに得られ、また、放電灯6への負
極電圧の供給時には、演算増幅器OP2による反転増幅
回路の出力電圧が電流検出端子tDETに得られることに
なる。尚、こうして得られる検出電圧は放電灯が点灯し
たか否かを判断するための信号や、放電灯の点灯状態を
判別して供給電力を規定するための信号等に用いること
ができる。
灯に接続された電流検出手段によって行う方法を示した
が、直流電源回路の後段において電流検出信号又は電圧
検出信号を取得する方法が挙げられる。
を行うための回路構成の一例を示したものが図6であ
る。
の出力電圧Vdcnは、抵抗R3a及びR3bによって分
圧された後、演算増幅器OP3の反転入力端子に供給さ
れる。尚、演算増幅器OP3は、その出力端子が抵抗R
3cを介して反転入力端子に接続されることで反転増幅
の構成とされ、その非反転入力端子が接地されている。
を用いたアナログスイッチ「A−SW1」(図では単に
スイッチの記号で示す。)を介して電圧検出端子「t
1」に取り出される。尚、アナログスイッチA−SW1
への制御信号は上記した信号CKとされている。
圧Vdcpは、抵抗R4a及びR4bによって分圧された
後、電圧バッファを構成する演算増幅器OP4の非反転
入力端子に供給される。そして、該演算増幅器OP4の
出力電圧がアナログスイッチ「A−SW2」(図では単
にスイッチの記号で示す。)を介して電圧検出端子t1
に取り出される。尚、アナログスイッチ「A−SW2」
への制御信号は上記した信号CKの反転信号(図には
「CK」の上にバー記号「−」を付して示す。)とされ
ている。
イ)レベルのときに上記スイッチ素子sw2がオン状
態、スイッチ素子sw1がオフ状態となって放電灯6に
負極電圧が供給されるとした場合に、アナログスイッチ
A−SW2がオフ状態、アナログスイッチA−SW1が
オン状態となるため、Vdcnについて演算増幅器OP3
により反転増幅された出力電圧(正電圧)が電圧検出端
子t1から取り出される。また、信号CKがLレベルの
ときにアナログスイッチA−SW2がオン状態、アナロ
グスイッチA−SW1がオフ状態となるため、Vdcpの
分圧値が出力電圧(正電圧)として電圧検出端子t1か
ら取り出される。尚、この電圧検出信号については、放
電灯への供給電力を規定するための信号や直流電源回路
の出力電圧の上限を規制するための信号等に用いること
ができる。
61、62を点灯させる構成へと拡張する場合の回路構成
について図7に従って説明する。
に対して1対のスイッチ素子sw1、sw2と1個の駆
動回路DRVが必要とされたが、2つの放電灯61、62
に対する点灯回路1Aにおいてはその倍の構成要素、つ
まり、2対のスイッチ素子と2個の駆動回路が必要であ
る。
のDC−DCコンバータ3A、3Bについては、2つの
放電灯の間で共用されており、これらの後段に設けられ
る直流−交流変換回路4については、4つのスイッチ素
子sw1、sw2、sw3、sw4(図7にはこれらを
単にスイッチの記号で示す。)からなるフルブリッジ型
の回路構成を有している。
直列接続とされることにより第1の組をなすスイッチ素
子sw1、sw2については、その一方sw1の一端が
DC−DCコンバータ3Aの出力端子に接続され、当該
スイッチ素子sw1の他端がスイッチ素子sw2を介し
てDC−DCコンバータ3Bの出力端子に接続されてい
る。そして両スイッチ素子同士の接続点αに対して第1
の放電灯61が起動回路51(の誘導性負荷)を介して接
続されている。
組をなすスイッチ素子sw3、sw4については、その
一方sw3の一端がDC−DCコンバータ3Aの出力端
子に接続され、当該スイッチ素子sw3の他端がスイッ
チ素子sw4を介してDC−DCコンバータ3Bの出力
端子に接続されている。そして、両スイッチ素子同士の
接続点βに対して第2の放電灯62が起動回路52(の誘
導性負荷)を介して接続されている。
1及び第2の放電灯のそれぞれの端子のうち、上記接続
点αやβに接続されない方の端子についてはこれを直接
グランドに接続するか、又は電流検出手段(図には電流
用検出抵抗Ri1、Ri2を示す。)を介してグランドに
接続する。
もにハーフブリッジドライバ用のICが使用され、その
一方の駆動回路DRV1がスイッチ素子sw1、sw2
のオン/オフ制御を担当し、他方の駆動回路DRV2が
スイッチ素子sw3、sw4のオン/オフ制御を担当し
ている。即ち、ある時刻において、駆動回路DRV1に
よりスイッチ素子sw1がオン状態、スイッチ素子sw
2がオフ状態となるように各素子の状態を規定されたと
すると、このとき、駆動回路DRV2によりスイッチ素
子sw3がオフ状態、スイッチ素子sw4がオン状態と
なるように各素子の状態が規定される。また、別の時刻
において、駆動回路DRV1によりスイッチ素子sw1
がオフ状態、スイッチ素子sw2がオン状態となるよう
に各素子の状態を規定されたとすると、このとき、駆動
回路DRV2によりスイッチ素子sw3がオン状態、ス
イッチ素子sw4がオフ状態となるように各素子の状態
が規定される。このようにしてスイッチ素子sw1とs
w4とが同じ状態、スイッチ素子sw2とsw3とが同
じ状態となって、これらが相反的に交番動作する。
動作によって、例えば、第1の放電灯61に正極性の電
圧が供給される間、第2の放電灯62には負極性の電圧
が供給され、逆に、第1の放電灯61に負極性の電圧が
供給される間、第2の放電灯62には正極性の電圧が供
給されることになる。
電圧の供給については図4で説明した方法を用いれば良
く、また、駆動回路DRV1、DRV2に送出すべき制
御信号については、例えば、既述した信号CKを駆動回
路DRV1に、信号CKの反転信号を駆動回路DRV2
にそれぞれ供給すれば良いことは勿論である。
らを別々の回路として付設するよりは、2つの放電灯6
1、62の間で回路の共通化を図ることが部品点数やコス
トの削減にとって好ましい。
を示したものである。
1次巻線7aに対して2次巻線7b1、7b2が設けられ
ており、各2次巻線がそれぞれに対応する放電灯61、
62に対して各別に接続されている。
側回路8には、コンデンサ9及びスイッチ素子10が設
けられており、該スイッチ素子10の導通(あるいは降
伏)時にコンデンサ9が放電し、この時の発生電圧がト
ランス7によって昇圧された後、各2次巻線7b1、7
b1を介して放電灯61、62にそれぞれ印加される。
7b2については、それらの巻き始め(又は巻き終わ
り)を放電灯との接続端子側に規定することにより接続
関係を統一することが好ましい(図には巻き始めを
「・」印で示す。)。尚、その理由の詳細は省略する
が、放電灯への起動信号の極性を統一することでトラン
スの耐圧設計を有利にすること及び1次エネルギーの供
給の向きを揃えることで再点孤電圧発生時における2次
巻線間の電磁結合の影響を低減すること、そして放電灯
の点灯後における極性の切り換わり時に放電灯が消灯し
易くなるのを防止することが目的である。
態から両放電灯を同時に点灯させる場合には、各放電灯
に同様の起動(パルス)信号が印加されるため、同時
(あるいはほぼ同時)に放電灯を起動することができ
る。尚、一方の放電灯61が問題なく点灯し、他方の放
電灯62については点灯を仮に失敗したとしても、再び
起動信号を発生させて後者の放電灯62に起動をかける
ことで当該放電灯を点灯させることができる。その際、
点灯している放電灯61に対しても起動信号が印加され
ることになるが、点灯時の放電灯のインピーダンスが低
いため、発生電圧は直ちに減衰するので何等影響を与え
ない。他方、点灯していない方の放電灯62について
は、これに接続された2次巻線7b2に発生する電圧が
高周波の電圧であるため、他の放電灯61に接続された
2次巻線7b1での電圧減衰にはほとんど影響を受ける
ことなく、予定した起動信号が放電灯62に印加され
る。
場合に、図6に示した電圧検出回路を拡張するにあたっ
ては、演算増幅器OP3やOP4の数を2倍にする必要
はなく、図9に示すように2つのアナログスイッチA−
SW3、A−SW4を追加するだけで済む。
て2つのアナログスイッチA−SW1、A−SW3を設
け、その一方のアナログスイッチA−SW1が信号CK
によってオン状態となったときに出力電圧が放電灯61
用の電圧検出端子t1に取り出され、また、他方のアナ
ログスイッチA−SW3が信号CKの反転信号によって
オン状態となったときに出力電圧が放電灯62用の電圧
検出端子t2に取り出されるように構成する。そして、
演算増幅器OP4の出力電圧に対しては、2つのアナロ
グスイッチA−SW2、A−SW4を設け、その一方の
アナログスイッチA−SW2が信号CKの反転信号によ
ってオン状態となったときに出力電圧が放電灯61用の
電圧検出端子t1に取り出され、また、他方のアナログ
スイッチA−SW4が信号CKによってオン状態となっ
たときに出力電圧が放電灯62用の電圧検出端子t2に
取り出されるように構成する。
できる理由は、一方の放電灯に正極電圧が供給されてい
る間、他方の放電灯には負極電圧が供給されることに依
る。例えば、図9において信号CKがLレベルのときに
上記スイッチ素子sw1がオン状態、スイッチ素子sw
2がオフ状態となって放電灯61に正極電圧が供給され
るとした場合(このときスイッチ素子sw3がオフ状
態、スイッチ素子sw4がオン状態である。)に、アナ
ログスイッチA−SW2がオン状態、アナログスイッチ
A−SW1がオフ状態となるため、Vdcpの分圧値が出
力電圧(正電圧)として放電灯61用の電圧検出端子t
1から取り出されるとともに、アナログスイッチA−S
W3がオン状態、アナログスイッチA−SW4がオフ状
態となるため、Vdcnの分圧値に対して演算増幅器OP
3により反転増幅された出力電圧(正電圧)が放電灯6
2用の電圧検出端子t2から取り出される。
り、車輌用前照灯への適用例(2つの放電灯を使用する
場合の回路構成例)を示している。
端子電圧が入力フィルタ部15を介して2つのDC−D
Cコンバータ16P、16N(その一方16Pが正極電
圧出力用、他方16Nが負極電圧出力用とされる。)に
供給される。
は、それらの出力電圧を制御するために制御回路17が
設けられており、該制御回路17の発する制御信号が各
コンバータにそれぞれ送出される(つまり、この場合に
はトランス内の2つの1次巻線に対してそれぞれ接続さ
れたスイッチ素子が制御信号を受けてオン/オフ制御さ
れることで各コンバータの出力電圧が制御される。)。
電流の検出信号又はそれらの相当信号(DC−DCコン
バータ16Pの後段に設けられた検出部からの検出信号
等)に基づいて放電灯への電力供給について制御を行う
ために設けられており、例えば、放電灯の管電圧−管電
流特性図における制御曲線に従って、放電灯初期には定
格電力を越える過大な電力を供給した後、供給電力を徐
々に低減して定格電力での定電力制御へと移行させるた
めの信号を演算増幅器等を使って構成した回路(特開平
4−141988号公報等を参照。)が挙げられる。
流補助回路18が設けられているが、これは、放電灯の
起動時に当該回路内に設けられた容量性負荷に蓄積され
たエネルギーを放電灯に供給することによってグロー放
電からアーク放電への移行が確実に行われるように補助
するものである。
ジ型回路19a(その内部は図7を参照。)と、そのブ
リッジ駆動回路19b(2つのハーフブリッジドライバ
からなる。)から構成され、図7の直流−交流変換回路
4に相当する。つまり、フルブリッジ型回路19a内に
は、4つの半導体スイッチ素子が設けられており、各ス
イッチ素子を2組に分けて相反的にスイッチング制御す
ることで直流入力電圧を矩形波状電圧に変換する。その
ために各スイッチ素子への制御信号を発生するのがブリ
ッジ駆動回路19bであり、上記した制御回路17から
送られてくる信号を受けて動作する。
の後段において、2つの放電灯61、62に対して共通に
設けられている。尚、各放電灯については、その一方6
1が車輌前部の左側に付設される前照灯の光源、他方62
が右側に付設される前照灯の光源としてそれぞれ用いら
れると考えても良いし、あるいは、その一方61がハイ
ビーム用光源、他方62がロービーム用光源の光源とし
てそれぞれ用いられると考えても良い(その場合には、
ビームの切換に応じて使用しない方の放電灯が点灯して
しまわないように制御する必要がある。)。
した通りであるので説明の重複を避けるために、その詳
細は割愛するが、本例ではスイッチ素子としてスパーク
ギャップ素子を使用している。つまり、当該素子の降伏
時にコンデンサ9の放電電流によって発生する電圧が2
次巻線を介して放電灯に印加される。
から、一方の放電灯61だけを点灯させたい場合には、
当該放電灯に対して正極電圧が供給されるようにフルブ
リッジ型回路19a内の各スイッチ素子のオン/オフ状
態を規定し、その期間内における放電灯61への供給電
圧(Vdcp)をDC−DCコンバータ16Pにより必要
なレベルまで高めた上で、起動信号を発生させて放電灯
61に起動をかければ良い。また、他方の放電灯62だけ
を点灯させたい場合には、当該放電灯に対して正極電圧
が供給されるようにフルブリッジ型回路19a内の各ス
イッチ素子のオン/オフ状態を規定し、その期間内にお
ける放電灯61への供給電圧(Vdcp)をDC−DCコン
バータ16Pにより必要なレベルまで高めた上で、起動
信号を発生させて放電灯62に起動をかければ良い。こ
のような制御方法に従うシーケンスを採ることにより、
上記電流補助回路18については、これをDC−DCコ
ンバータ16Pの後段にのみ設けるだけで済むので、回
路構成が簡単になる。
に、請求項1や請求項2に係る発明によれば、1つの放
電灯につき1対のスイッチ素子を直流−交流変換回路内
に設けてこれらが交番動作するように駆動制御を行えば
良いので回路構成が簡単になり、部品点数やコストの削
減、装置の小型化、省スペース化を図ることができる。
灯を点灯させる点灯回路において直流電源回路を共用化
し、かつ4つのスイッチ素子を用いたフルブリッジ型構
成の直流−交流変換回路を採用することによって回路構
成を簡単化することができる(従来の構成に比べてスイ
ッチ素子及びその駆動回路の数が半分で済む。)。
変換回路の出力端子と各放電灯との接続ライン上に起動
回路を構成する誘導性負荷を配置することができるの
で、起動回路の配置について変更を余儀なくされること
がない。
構成するトランスの1次巻線に対して2つの2次巻線を
付設し、各2次巻線から放電灯にそれぞれ起動信号を印
加する構成を用いることによって起動回路を共通に使用
することができ、よって、装置コストの低減及び装置の
小型化を図ることができる。
回路ブロック図である。
について説明するための回路図である。
るための回路構成例を示す図である。
めの回路構成例を示す図である。
図である。
成例を示す回路図である。
回路に適用した場合の構成を示す図である。
ある。
3B…回路部、4…直流−交流変換回路、5、5A、5
1、52…起動回路、6、61、62…放電灯、7…トラン
ス、7a…1次巻線、7b、7b1、7b2…2次巻線、
sw1、sw2、sw3、sw4…スイッチ素子、DR
V…駆動回路、Ri…電流検出手段
Claims (5)
- 【請求項1】 直流入力電圧を受けて所望の直流電圧を
出力する直流電源回路と、該直流電源回路の後段に配置
されその出力電圧を交流電圧に変換した後にこれを放電
灯に供給するための直流−交流変換回路とを備えた放電
灯点灯回路において、 上記直流電源回路の2つの出力端子からそれぞれ各別に
出力される正極性及び負極性の電圧が上記直流−交流変
換回路に送出されるとともに、これらの出力電圧を切り
換えるために直流−交流変換回路内に設けられた1対の
スイッチ素子がそれらの駆動回路によって交番動作さ
れ、これによって生成される交流電圧が放電灯に供給さ
れるようにしたことを特徴とする放電灯点灯回路。 - 【請求項2】 請求項1に記載の放電灯点灯回路におい
て、 (イ)直流電源回路が正極性の電圧を出力する回路部
と、負極性の電圧を出力する回路部とを有すること、 (ロ)直流−交流変換回路が、直流電源回路の出力段に
おいて直列に接続されてブリッジを構成する2つのスイ
ッチ素子と、当該素子をそれぞれ相反的にスイッチング
制御するための1つの駆動回路とを有していること、 (ハ)放電灯の一方の電極端子が誘導性負荷を介して上
記2つのスイッチ素子同士の接続点に接続され、他方の
電極端子が直接又は電流検出手段を介してグランドに接
続されていること、 を特徴とする放電灯点灯回路。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の放電灯点
灯回路において、 (イ)直流電源回路が正極性の電圧を出力する1つの回
路部と、負極性の電圧を生成する1つの回路部とを有し
ており、直流−交流変換回路の後段においてその出力端
子に2つの放電灯が接続されること、 (ロ)直流−交流変換回路が、4つのスイッチ素子から
なるフルブリッジ型の回路構成を有していること、 (ハ)4つのスイッチ素子のうち、互いに直列接続とさ
れることにより第1の組をなすスイッチ素子同士の接続
点に対して第1の放電灯が接続され、また、互いに直列
接続されることで第2の組をなすスイッチ素子同士の接
続点に対して第2の放電灯が接続されていること、 (ニ)上記第1及び第2の放電灯のそれぞれの端子のう
ち、上記(ハ)の接続点に接続されない方の端子が直接
に又は電流検出手段を介してグランドに接続されている
こと、 (ホ)上記2組のスイッチ素子のオン/オフ動作によっ
て、第1の放電灯に正極性の電圧が供給される間、第2
の放電灯には負極性の電圧が供給され、逆に、第1の放
電灯に負極性の電圧が供給される間、第2の放電灯には
正極性の電圧が供給されること、 を特徴とする放電灯点灯回路。 - 【請求項4】 請求項3に記載の放電灯点灯回路におい
て、 直流−交流変換回路の出力端子と各放電灯との接続ライ
ン上には起動回路を構成する誘導性負荷が設けられてい
ることを特徴とする放電灯点灯回路。 - 【請求項5】 請求項4に記載の放電灯点灯回路におい
て、 誘導性負荷がトランスの2次巻線とされて放電灯毎に各
別に接続されるとともに、該トランスの1次巻線が各放
電灯に対して共用されており、 放電灯の起動時に上記トランスの1次巻線に発生する起
動電圧が昇圧後に各2次巻線を介してそれぞれの放電灯
に印加されることを特徴とする放電灯点灯回路。
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