JP2007018960A - 放電灯点灯回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 放電灯の高周波点灯回路において、点灯時の共振周波数の変化に応じてスイッチング素子の駆動周波数の下限規制を自動的に行うことにより、駆動周波数がその最低値を下回った状態が長く続かないようにする。
【解決手段】 放電灯点灯回路1は、複数のスイッチング素子5H、5Lと直列共振回路(8、9、7p)を有する直流−交流変換回路3と、該スイッチング素子の駆動周波数がその最低周波数を下回った状態が継続しないようにするための制御手段17とを備える。放電灯が点灯している時には、直列共振周波数よりも高い周波数領域でスイッチング素子の駆動制御を行うとともに、駆動状態検出回路15を用いて、スイッチング素子の駆動状態を、放電灯に流れるランプ電流の位相との関係に基づいて監視する。そして、スイッチング素子の駆動周波数が最低周波数未満となった状態を検出した場合に該駆動周波数を上げることで、駆動周波数の下限が自ずと規制されるように構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、共振型高周波点灯方式の放電灯点灯回路、例えば、放電管の音響共鳴帯域を避けるために2MHz以上の点灯周波数とした回路において、該周波数の最低値を保証するための制御技術に関する。
自動車用照明光源に用いられる、メタルハライドランプ等の放電灯の点灯回路には、DC−DCコンバータの構成をもった直流昇圧回路と、直流−交流変換回路(所謂インバータ)、起動回路を備えた構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
放電灯の点灯制御においては、放電灯が点灯する前(消灯時)の無負荷時出力電圧(以下、「OCV」という。)を制御し、放電灯に対して起動回路による起動用信号を印加することで該放電灯を点灯させた後、過渡投入電力を低減しながら定常点灯状態へと移行させる。
直流昇圧回路には、例えば、トランスを用いたスイッチングレギュレータが用いられ、また、直流−交流変換回路には、例えば、複数対のスイッチング素子を用いたフルブリッジ型構成等が挙げられる。
直流電圧変換と直流−交流変換という2段階の変換を行う構成形態では、回路規模が大きくなってしまい、小型化に適さなくなるため、その対策として、直流−交流変換回路における1段階の電圧変換によって昇圧された出力を放電灯に供給するようにした構成が知られている。
例えば、コンデンサとインダクタンス素子を用いた直列共振回路を備えた形態において、該回路のインピーダンスが周波数によって変化することを利用し、直流−交流変換回路を構成するハーフブリッジの動作周波数(スイッチング素子の駆動周波数)を変化させることで放電灯への投入電力を制御することができる。
直列共振回路に係るインダクタンスを「L」と記し、共振コンデンサの静電容量を「C」と記すとき、共振周波数「f0」は「f0=1/(2・π・√(L・C))」で表され、f0を中心としてほぼ対称的な周波数特性をもつ。回路動作の安定性を考慮した場合に、f0よりも高い周波数領域において、直流−交流変換回路を構成する半導体スイッチング素子の駆動周波数を変化させて電力制御を行うことが好ましい。
共振周波数f0よりも高い周波数領域(誘導性領域あるいは遅相領域)では、周波数の減少に対して投入電力が増加する傾向を示すため、目標とする投入電力を演算で求め、その結果と実際の出力電力との偏差に基づいてスイッチング素子の駆動周波数を変化させることによりフィードバック制御系を形成することができる。
特開平7−142182号公報
ところで、放電灯の点灯時に、共振周波数よりも高い周波数領域にて上記フィードバック制御を行う場合に、放電灯への投入電力を上げたいときには、駆動周波数を下げればよいことになるが、該周波数が共振周波数未満となった場合には駆動周波数を下げると投入電力が低下してしまう。つまり、共振周波数f0よりも低い周波数領域(容量性領域あるいは進相領域)では、周波数の減少に対して投入電力が減少する傾向を示すため、そのままでは投入電力の低下により立ち消え等が発生してしまう。
放電灯に係る通常の点灯状態では共振周波数以上の周波数領域で放電灯に対して充分な投入電力が得られるように、直流−交流変換回路や共振回路、トランス等を含めた電力系の回路設計が行われるが、例えば、下記に示す事項に関して駆動周波数を規定することが困難である。
・経時変化や周囲環境条件の変化等、何らかの原因で点灯回路への電源電圧が低下し、目標とする電力を出力できない場合
・放電灯に起動用高圧信号を印加して該放電灯が起動された直後において、放電灯アークの成長を促すために点灯回路の最大能力での電力を放電灯に投入するために開ループ制御で電力供給を行いたい場合。
尚、共振周波数f0は上記したように、「L・C」に依存して決まるので、L値やC値が固定した値である場合には、f0値が固定値とされるので、駆動周波数がこの値以下とならないように規制するための下限周波数リミッタを設け、f0未満の周波数領域で電力制御が行われないようにすれば良い。
しかしながら、点灯回路に使用する部品のバラツキ等によって、回路毎に共振周波数が異なり、また、周囲環境条件等によってもL値やC値が変化するため共振周波数の値が変動する。
そこで、点灯回路の最低駆動周波数を事前に設定するためには、設計上の余裕度を大きくとるか又は回路毎に調整や設定変更を行うことが考えられる。しかし、前者では回路仕様が過剰となりコスト上昇等の問題が懸念され、また後者では、量産化において下限周波数を個別に設定する必要があるため現実的でない。
本発明は、放電灯の高周波点灯回路において、点灯時の共振周波数の変化に応じてスイッチング素子の駆動周波数の下限規制を自動的に行うことにより、駆動周波数がその最低値を下回った状態が長く続かないようにすることを課題とする。
本発明は、上記した課題を解決するために、複数のスイッチング素子と直列共振回路を有する直流−交流変換回路と、該スイッチング素子の駆動周波数がその最低周波数を下回る状態が継続しないようにするための制御手段とを備えた放電灯点灯回路において、放電灯が点灯している時には直列共振回路に係る共振周波数よりも高い周波数領域でスイッチング素子を駆動するように制御を行うとともに、該スイッチング素子の駆動状態を、放電灯に流れるランプ電流の位相との関係に基づいて監視し、該スイッチング素子の駆動周波数が最低周波数未満となった状態を検出した場合に該駆動周波数を上げるように構成したものである。
本発明では、スイッチング素子の駆動状態に関して共振周波数の変化や共振状態との位相関係を無視して最低周波数値を固定的に設定するのではなく、スイッチング素子の駆動状態を、放電灯に流れるランプ電流との相対的な位相関係に基づいて監視する。そして、スイッチング素子の駆動周波数が最低周波数未満の状態となった場合には、該駆動周波数を上げることで、該駆動周波数の低下状態が持続しないように周波数の下限が自ずと規制される。
本発明によれば、放電灯が点灯している場合において、スイッチング素子の駆動周波数が最低値未満とされる状態が継続しないように保証することができ、放電灯の立ち消え防止等に有効である。しかも、そのために、回路設計仕様が過剰となったり、著しいコスト上昇等を伴う心配がなく、また、回路部品の製造バラツキや個体差等を考慮して最低周波数の設定を個々の装置について調整し又は変更する必要がない。
上記最低周波数については、放電灯の点灯状態において上記直列共振回路に係る共振周波数又はその近傍の周波数とし、該周波数未満での駆動制御を規制することが好ましく、そのためには、スイッチング素子の駆動が共振周波数又はその近傍の周波数よりも低い周波数領域で行われている状態かどうかを検出するための駆動状態検出回路を設け、当該状態が検出された場合に駆動周波数を上げれば良い。
例えば、駆動状態検出回路が、スイッチング素子を駆動するための信号又は直流−交流変換回路の出力若しくは放電灯のランプ電圧に係る検出信号と、放電灯のランプ電流の検出信号との間の位相差を検出する形態では、回路部品の特性バラツキ等の影響を受けることなく、共振周波数又はその近傍の周波数領域よりも低い周波数領域でスイッチング素子が駆動されているか否かを判定し又は共振状態からの逸脱の度合い(外れ具合)を精度良く検出することができる。
そして、最低周波数(例えば、共振周波数)未満の周波数領域でスイッチング素子が駆動されていることが検出された場合には、スイッチング素子を駆動するための信号を強制的に極性反転(位相反転)させるための回路部を設けることにより駆動周波数を上げることができ、例えば、放電灯が消灯しそうになった場合に、スイッチング素子を共振点での駆動状態に規定して最大出力電力を放電灯に投入することができる。
あるいは、最低周波数(例えば、共振周波数より高い近傍値)未満の周波数領域でスイッチング素子が駆動されていることが検出された場合に、最低周波数からのずれ量に応じて放電灯への投入電力の目標値を低下させれば良い(つまり、投入電力の低下方向が駆動周波数の増加方向に合致する制御特性を有する場合)。
尚、最低駆動周波数よりも低い周波数領域にてスイッチング素子が駆動されていることが検出された場合には、予め決められた時定数に従って上記スイッチング素子の駆動周波数を上昇させるための回路部を設けることが制御の安定性を保証する上で好ましい(つまり、当該検出時点で駆動周波数をいきなり上げてしまうと、その後に駆動周波数を低下させようとする制御が行われる場合に、最低周波数を挟んで駆動周波数の上昇と下降とが延々と繰り返されると、点灯動作が不安定化し又は安定性を害する虞がある。)。
図1は本発明に係る基本構成例を示すものであり、放電灯点灯回路1は、直流電源2から電源供給を受ける直流−交流変換回路3と起動回路4を備えている。
直流−交流変換回路3は、直流電源2から直流入力電圧(図の「+B」参照)を受けて交流変換及び昇圧を行うために設けられている。本例では、2つのスイッチング素子5H、5Lと、それらを駆動するための駆動回路6(ハーフブリッジドライバ等)を備えている。つまり、互いに直列に接続されたスイッチング素子のうち、高段側に位置するスイッチング素子5Hの一端が電源端子に接続され、該スイッチング素子の他端が低段側に位置するスイッチング素子5Lを介して接地されており、駆動回路6からの信号によって各素子5H、5Lが交互にオン/オフ制御される。尚、図では簡単化のために素子5H、5Lをスイッチの記号で示しているが、電界効果トランジスタ(FET)やバイポーラトランジスタ等の半導体スイッチング素子が用いられる。
直流−交流変換回路3は電力伝送及び昇圧用のトランス7を有しており、本例では、その一次側において共振用コンデンサ8と、インダクタ又はインダクタンス成分との共振現象を利用した回路構成が用いられている。つまり、構成形態としては、例えば、下記の3通りが挙げられる。
(I)共振用コンデンサ8とインダクタンス素子との共振を利用した形態
(II)共振用コンデンサ8とトランス7のリーケージ(漏れ)インダクタンスとの共振を利用した形態
(III)共振用コンデンサ8と、インダクタンス素子及びトランス7のリーケージインダクタンスとの共振を利用した形態
先ず、上記(I)では、共振用コイル等のインダクタンス素子9を付設し、例えば、該素子の一端を共振用コンデンサ8に接続して、該コンデンサ8をスイッチング素子5Hと5Lとの接続点に接続する。そして、インダクタンス素子9の他端をトランス7の一次巻線7pに接続した構成が挙げられる。
また、上記(II)では、トランス7のインダクタンス成分を利用することで、共振用コイル等の追加が不要である。つまり、共振用コンデンサ8の一端をスイッチング素子5Hと5Lとの接続点に接続し、該コンデンサ8の他端をトランス7の一次巻線7pに接続すれば良い。
上記(III)では、インダクタンス素子9とリーケージインダクタンスとの直列合成リアクタンスを用いることができる。
いずれの形態でも、共振用コンデンサ8と誘導性要素(インダクタンス成分やインダクタンス素子)との直列共振を利用し、スイッチング素子5H、5Lの駆動周波数を直列共振周波数以上の値に規定して該スイッチング素子を交互にオン/オフさせ、トランス7の二次巻線7sに接続された放電灯10(車両用灯具に用いられるメタルハライドランプ等)を点灯させる。尚、各スイッチング素子の駆動制御において、スイッチング素子がともにオン状態とならないように相反的にそれぞれの素子を駆動する必要がある(オンデューティーの制御等に依る。)。また、直列共振周波数については、電源投入後の点灯前の共振周波数を「Foff」、点灯状態での共振周波数を「Fon」と記し、共振用コンデンサ8の静電容量を「Cr」、インダクタンス素子9のインダクタンスを「Lr」、トランス7の一次側インダクタンスを「Lp」と記すとき、例えば、上記形態(III)において、電源投入後の放電灯の点灯前では、「Foff=1/(2・π・√(Cr・(Lr+Lp))」となる。例えば、駆動周波数がFoffよりも低いとスイッチング素子の損失が大きくなり効率が悪化するので、Foffよりも高い周波数領域でのスイッチング動作が行われる。また、放電灯の点灯後には、「Fon≒1/(2・π・√(Cr・Lr))」となる(Foff<Fon)。この場合に、Fonよりも高い周波数領域でスイッチング動作が行われる。
点灯回路の電源投入後には、放電灯の消灯状態(無負荷状態)においてFoff付近の周波数値をもってOCVを制御し、起動用信号による放電灯の起動後に点灯状態に移行した場合には、Fonよりも高い周波数領域での点灯制御を行うことが好ましい。
起動回路4は、放電灯10に起動用信号を供給するために設けられており、起動時における起動回路4の出力電圧がトランス7にて昇圧されて放電灯10に印加される(交流変換された出力に対して起動用信号が重畳されて放電灯10に供給される。)。本例では、起動回路4の出力端子の一方をトランス7の一次巻線7pの途中に接続し、他方の出力端子を一次巻線7pの一端(グランド側端子)に接続した形態を示している。起動回路4への入力については、例えば、トランス7の二次側又は始動用巻線から起動回路への入力電圧を得る形態や、インダクタンス素子9とともにトランスを構成する補助巻線を設けて該巻線から起動回路への入力電圧を得る形態等が挙げられる。
図1のように、直流−交流変換回路3で直流入力から交流への変換及び昇圧を行って、放電灯の電力制御を行う回路形態において、放電灯10にかかるランプ電圧を検出する場合には、例えば、トランス7の出力電圧を分圧する方法又はトランス7に検出用巻線や検出用端子を追加して検出する方法が挙げられる。
また、放電灯10に流れるランプ電流を検出する場合には、例えば、トランス7の二次側に電流検出用抵抗11を設けて電圧変換する方法が挙げられるが、これに限らず、例えば、インダクタンス素子9とともにトランスを形成する補助巻線を設け、放電灯10に流れる電流の相当電流を検出する方法等でも構わない。
放電灯10に係る電圧や電流の検出信号は投入電力演算部12に送出され、ここでは放電灯10に投入すべき電力値が算出され、演算結果に基づく制御信号がエラーアンプ13を介して電圧−周波数変換部(以下、「V−F変換部」と記す。)14に送出される。
V−F変換部14は、その入力電圧に応じて変化する周波数をもった信号(パルス周波数変調信号)を生成し、該信号を駆動回路6に送出する。これにより駆動回路6からスイッチング素子5H、5Lの制御端子にそれぞれ印加される信号の駆動周波数が制御される。
駆動状態検出回路15は、電流検出用抵抗11によるランプ電流の検出信号や、駆動回路6に送出される矩形波状の駆動信号に基づいて、上記スイッチング素子の駆動周波数が、最低周波数を下回っている状態であるか否かを検出する。例えば、スイッチング素子の駆動が、共振状態又は共振状態の近傍での周波数領域にて行われているかどうかが検出される(その具体例については後で詳述する。)。
駆動状態検出回路15による検出信号は、後段の駆動状態制御部16に送出され、上記スイッチング素子の駆動周波数が最低周波数未満となった状態が検出された場合に、該駆動周波数を上げるか又は放電灯への投入電力が低下する方向に制御を行う。
駆動状態制御部16の出力信号は、V−F変換部14に送出されるか又はエラーアンプ13の出力を変化させるために利用される。つまり、最低周波数よりも低い周波数領域でスイッチング素子の駆動が行われている状態が検出された場合に、例えば、下記に示す制御形態が挙げられる。
(A)V−F変換部14から駆動回路6に送出される信号を操作する形態
(B)V−F変換部14の前段において投入電力の制御目標(又は制御指令値)を操作する形態
上記形態(A)では、例えば、上記スイッチング素子に供給される矩形波状駆動信号を強制的に極性反転させて駆動周波数を上げることにより、該素子の駆動周波数が最低周波数未満となる状態が継続しないように制御する(下限リミット)。
また、上記形態(B)では、最低周波数(例えば、共振周波数又はこれよりも高い周波数)からのずれ量、つまり、現在の駆動周波数が最低周波数を下回った場合におけるその低下量に応じて、放電灯への投入電力の目標値を低下させることにより、該素子の駆動周波数が最低周波数未満となった状態が持続しないように規制する。
各形態の具体的な回路構成や動作については、後で詳述する。
尚、本例では、投入電力演算部12、エラーアンプ13、V−F変換部14、駆動回路6、駆動状態検出回路15、駆動状態制御部16が制御手段17を構成しており、該手段により、スイッチング素子5H、5Lの駆動周波数が制御されるとともにその最低周波数が保証される。
次に、上記点灯回路におけるOCV及び電力の制御について説明する。
図2は、LC直列共振を利用した場合の周波数特性について説明するための概略的なグラフ図であり、横軸に駆動周波数「f」をとり、縦軸には点灯回路の出力電圧「Vo」又は出力電力「OP」をとって、放電灯の消灯時の共振曲線「g1」及び点灯時の共振曲線「g2」を示している。
尚、共振曲線「g1」については、縦軸が出力電圧「Vo」を示し、共振曲線「g2」については、縦軸が出力電力「OP」を示す。
放電灯の消灯時にはトランス7の二次側が高インピーダンスであり、該トランスの一次側のインダクタンス値が高く、共振周波数Foffの共振曲線g1が得られる。また、放電灯の点灯時には、トランス7の二次側のインピーダンスが低く(数Ω乃至数百Ω程度)、一次側のインダクタンス値が低くなり、共振周波数Fonの共振曲線g2が得られる(点灯時には電圧の変化量が比較的小さく、主として電流が大きく変化する。)。
図中に示す各記号の意味は下記の通りである。
・「fa1」=「f<Foff」の周波数領域(「f=Foff」の左側に位置する容量性領域あるいは進相領域)
・「fa2」=「f>Foff」の周波数領域(「f=Foff」の右側に位置する誘導性領域あるいは遅相領域)
・「fb」=「f>Fon」に位置する周波数領域(点灯時の周波数領域であり、「f=Fon」の右側の誘導性領域内である。)
・「focv」=点灯前(消灯時)における出力電圧の制御範囲(以下、これを「OCV制御範囲」という。これはfa2内においてFoffの近傍域に位置する。)
・「Lmin」=放電灯の点灯維持が可能な出力レベル
・「P1」=電源投入前の動作点
・「P2」=電源投入直後の初期動作点
・「P3」=消灯時にOCVの目標値への到達時点を示す動作点(focv内)
・「P4」=点灯後の動作点(領域fb内)
・「f1」=放電灯の点灯開始直前におけるスイッチング素子の駆動周波数(例えば、動作点P3での駆動周波数)
・「f2」=放電灯の点灯時におけるスイッチング素子の駆動周波数(例えば、動作点P4での駆動周波数)
・「Fmax」=g2とLminとの交点における周波数(許容上限周波数)
放電灯に係る点灯移行制御の流れを箇条書きで示すと、例えば、以下のようになる。
(1)回路電源を投入する(P1→P2)
(2)OCV制御範囲focvにてOCV値を高める(P2→P3)
(3)起動パルスを発生させて放電灯に印加する(P3)
(4)放電灯が点灯を開始した後に点灯周波数(スイッチング素子の駆動周波数)の値を一定期間(以下、「周波数固定期間」という。)に亘って固定する(P3)
(5)fb内での電力制御へと移行させる(P3→P4)
電源投入直後や、放電灯が一旦点灯してから消灯した直後において、一時的に駆動周波数を高くしてから(P1→P2)、徐々に周波数を下げてf1に近づけていく(P2→P3)。
focv内でOCVの制御を行い、放電灯への起動用信号を発生させ、該信号の印加により放電灯を点灯させる。例えば、OCVの制御において、周波数を下げて共振周波数Foffへと高周波側から近づけていくと、出力電圧Voが次第に大きくなっていき、動作点P3で目標値に到達する。尚、放電灯が点灯する前の消灯時に領域fa1でOCVの制御を行う方法では、スイッチング損失がかなり大きくなって回路効率が悪化する。また、領域fa2においてOCVの制御を行う方法において、無負荷時に回路を連続して動作させる期間が必要以上に長くならないように注意を要する。
動作点P3において、起動回路4によって放電灯が起動すると、周波数固定期間中に駆動周波数が一定値とされた後、領域fbへと移行する(図の「ΔF」参照)。尚、OCV制御範囲focvから領域fbへの周波数移行においては、放電灯が点灯を開始した後にf1からf2へと周波数を連続的に変化させることが好ましい。
上記のように、放電灯の消灯時には、共振周波数Foffよりも高い周波数領域fa2での出力電圧制御が行われ、放電灯の点灯時には、共振周波数Fonよりも高い周波数領域fbで電力制御が行われる構成(誘導性領域では、電流変動に対する抑制作用により、電力が安定し易い。)において、出力を上げる場合には、スイッチング素子の駆動周波数を低くする制御が行われる。但し、駆動周波数が下がり過ぎて最低周波数未満となったときの状態を検出した場合には、駆動周波数を上げるか又は放電灯への投入電力が低下する方向に制御が行われる。
次に、スイッチング素子の駆動状態検出について説明する。
図3はスイッチング素子に係る駆動信号(ブリッジ駆動用信号)「Sdrv」と、各スイッチング素子5H、5Lのオン/オフ状態と、図1に示す直流−交流変換回路3のハーフブリッジ出力電圧「Vout」と、ランプ電圧波形「VL」やランプ電流波形「IL」について時間的変化を例示したものであり、それらの位相関係を表している(尚、各電圧や電流の向きについては、図1に示すそれぞれの矢印の向きで定義する。)。
信号Sdrvは、V−F変換部14から駆動回路6に送出される信号によって制御される矩形波(あるいは方形波)状の信号とされ、本例では、SdrvがH(ハイ)レベルの期間で、ハイサイドのスイッチング素子5Hがオフ状態とされ、ローサイドのスイッチング素子5Lがオン状態とされ、両素子の状態は逆相関係にある。
出力電圧「Vout」は、信号Sdrvに対して逆相関係にあり、また、ランプ電圧波形「VL」には、Voutとほぼ同相関係にあってVoutの極性切替時の再点弧電圧が重畳し、歪んだ正弦波となる。
ランプ電流波形「IL」については、上段にスイッチング素子の駆動周波数が共振周波数Fonよりも高い場合(誘導性領域での駆動状態)を示し、中段には、共振状態、つまり、駆動周波数が共振周波数に等しい場合(最大電力の出力状態)を示し、下段には、駆動周波数が共振周波数Fonよりも低い場合(容量性領域での駆動状態)を示している。
尚、図中に示す期間「T1」では、スイッチング素子5Hがオフ状態、スイッチング素子5Lがオン状態とされ、共振状態では正半波のランプ電流とされ、該状態を基準として誘導性領域では遅れ波形となり、容量性領域では進み波形となる。また、図中に示す期間「T2」では、スイッチング素子5Hがオン状態、5Lがオフ状態とされ、共振状態において負半波のランプ電流とされる。
駆動周波数が共振周波数よりも低下した状態、つまり、容量性領域での駆動制御は好ましくないため、当該状態が検出された場合にはこの状態が持続しないように駆動周波数を上げて誘導性領域での駆動制御に戻すことが必要となる。
駆動周波数が共振周波数よりも低下した状態を判定するための条件は下記のようになる。
(α1)期間「T1」の駆動状態では、下記の2条件についてAND(論理積)条件をとる。
(α1−1)Sdrvの立ち上がり時点でランプ電流が正値を示すこと。
(α1−2)SdrvがHレベルの場合にランプ電流が負値を示す時期があること。
(α2)期間「T2」の駆動状態では、下記の2条件についてAND(論理積)条件をとる。
(α2−1)Sdrvの立ち下がり時点でランプ電流が負値を示すこと。
(α2−2)SdrvがLレベルの場合にランプ電流が正値を示す時期があること。
上記(α1)又は(α2)の条件が満たされた場合に、容量性領域での動作が行われていることが判定される。即ち、最終的な判定条件は上記(α1)と上記(α2)のOR(論理和)条件であって、これが真値を示す場合に容量性領域での駆動状態が検出される。
図4は駆動状態検出回路15の構成例を示すものであり、本例では、スイッチング素子を駆動するための信号と、放電灯のランプ電流の検出信号との間の位相差を検出し、共振周波数未満の周波数領域でスイッチング素子が駆動されているか否かを判定し、共振状態からの逸脱の度合い(外れ具合)を検出する。
電流検出用抵抗11により得られるランプ電流の検出信号は、差動増幅回路18に送られる。
差動増幅回路18は、例えば、演算増幅器19を用いて構成されており、その非反転入力端子が抵抗20を介して電流検出用抵抗11の一端(放電灯10側の端子)に接続されるとともに、抵抗21を介して接地されている。演算増幅器19の反転入力端子は抵抗22を介して電流検出用抵抗11の他端に接続されており、反転入力端子と出力端子との間に帰還抵抗23が介挿されている。
演算増幅器19の出力信号は後段のヒステリシスコンパレータ24に送出される。
Dフリップフロップ25は、そのD端子にヒステリシスコンパレータ24の出力信号が供給され、また、そのクロック信号入力端子(CK)には信号Sdrvが供給される。そして、そのQ出力が後段の3入力ANDゲート26に送出される。
ANDゲート26にはDフリップフロップ25の出力信号の他に、信号Sdrvや、ヒステリシスコンパレータ24からNOT(論理否定)ゲート27を介した信号が入力され、それら3信号の論理積演算の結果を示す出力信号が後段のORゲート28に送出される。
Dフリップフロップ29は、そのD端子にNOTゲート27の出力信号が供給され、また、そのクロック信号入力端子(CK)には信号SdrvがNOTゲート30を介して供給される。そして、そのQ出力が後段の3入力ANDゲート31に供給される。
ANDゲート31にはDフリップフロップ29の出力信号の他に、NOTゲート30の出力信号や、ヒステリシスコンパレータ24の出力信号が入力され、それら3信号の論理積演算の結果を示す出力信号が後段のORゲート28に送出される。
2入力ORゲート28は、ANDゲート26、31の各出力信号のOR(論理和)演算結果を示す信号を出力する。該信号が最終的な駆動状態検出信号である。
電流検出用抵抗11に電流が流れた場合の電圧降下が検出されて演算増幅器19にて増幅され、後段のヒステリシスコンパレータ24において予め決められた閾値との比較結果からランプ電流が流れているか否かが判別され、判別結果に応じた2値信号が該コンパレータ24から出力される(正電流の検出時にHレベル信号が出力され、負電流の検出時にはLレベル信号が出力される。)。
信号SdrvがLレベルからHレベルに立ち上がった時点で、ヒステリシスコンパレータ24の出力信号レベルがDフリップフロップ25でラッチされる。該フリップフロップ25のQ出力信号がHレベルであって(上記条件(α1−1)参照)、かつ、信号SdrvがHレベルの時にヒステリシスコンパレータ24の出力信号がLレベルの場合(上記条件(α1−2)参照)にANDゲート26からHレベル信号が出力される(つまり、図3の期間T1にて共振周波数未満の周波数領域でスイッチング素子の駆動が行われている状態が検出される。)。
また、信号SdrvがHレベルからLレベルに立ち下がった時点で、NOTゲート27の出力信号レベルがDフリップフロップ29でラッチされる。該フリップフロップ29のQ出力信号がHレベルであって(上記条件(α2−1)参照)、かつ、信号SdrvがLレベルの時にヒステリシスコンパレータ24の出力信号がHレベルの場合(上記条件(α2−2)参照)にANDゲート31からHレベル信号が出力される(つまり、図3の期間T2にて共振周波数未満の周波数領域でスイッチング素子の駆動が行われている状態が検出される。)。
図5乃至図7は、上記回路の動作例を示したタイミングチャート図であり、図中に示す各記号の意味は下記の通りである。
・「S24」=ヒステリシスコンパレータ24の出力信号
・「S25」=Dフリップフロップ25のQ出力信号
・「S26」=ANDゲート26の出力信号
・「S29」=Dフリップフロップ29のQ出力信号
・「S31」=ANDゲート31の出力信号
・「S28」=ORゲート28の出力信号
尚、Sdrv、ILについては既述の通りである。
図5は、スイッチング素子の駆動周波数が共振周波数(Fon)よりも高い誘導性領域での動作状態を例示したものであり、信号Sdrvにおける「Ta」は周期を示す。
信号S24は、ランプ電流ILの正期間でHレベルを示し、ランプ電流ILの負期間でLレベルを示す。
信号S25については、信号Sdrvの立ち上がり時点で信号S24を取り込み、Lレベル信号を示す。
また、信号S29については、信号Sdrvの立ち下がり時点で信号S24の論理否定信号を取り込み、Lレベル信号を示す。
従って、信号S26、S31、S28はいずれもLレベルとなる。即ち、駆動状態検出回路15の出力信号(駆動状態検出信号)は、誘導性領域においてLレベルを示す。
図6は、スイッチング素子の駆動周波数が共振周波数(Fon)よりも低い容量性領域に入って間もないときの動作状態を例示したものである。
信号Sdrvは、その周期「Tb」が上記「Ta」よりも長くなっている。
信号S25については、信号Sdrvの立ち上がり時点で信号S24を取り込んでからHレベル信号を示す。
信号S26は、信号S25と、信号S24の論理否定信号と、Sdrvとの論理積信号であり、S24の立ち下り時点に同期したパルス状の信号である。
また、信号S29については、信号Sdrvの立ち下がり時点で信号S24の論理否定信号を取り込んでからHレベル信号を示す。
信号S31は、信号S29と、信号S24と、信号Sdrvの論理否定信号との論理積信号であり、信号S24の立ち上がり時点に同期したパルス状の信号である。
信号S28は、信号S26と信号S31の論理和信号であって、容量性領域において駆動状態検出回路15の出力信号(駆動状態検出信号)を示しており、図中の「w」はそのパルス幅を表している。
図7は、図6の状態に比して、スイッチング素子の駆動周波数がさらに低下し、容量性領域に深入りした場合の動作状態を例示したものである。
図6との相違点は下記に示す通りである。
・信号Sdrvの周期「Tc」が上記「Tb」よりも長いこと。
・ランプ電流の位相ずれが大きくなっていること(Sdrvに対して進み位相方向へのずれ量が大きい)。
・信号S26、S31、S28に関して、それらのパルス幅が大きいこと。
各信号の位相関係については、図6にて説明した通りであるが、スイッチング素子の駆動周波数がさらに低くなって容量性領域に深入りした駆動状態であるがために、信号S28のパルス幅が大きくなっている。つまり、容量性領域において、駆動状態検出回路15の出力信号(駆動状態検出信号)は、容量性領域への進入の度合い(あるいは容量性の強さ)を示す情報を、パルス幅(「w」参照)の大きさとして含んでいる(容量性が強まる程、パルス幅が大きくなる。)。
尚、本例では、上記条件(α1)及び(α2)を用いて図3の期間T1及びT2において駆動状態の検出をそれぞれ行うことにより、時間遅れ等を生じさせない構成形態を示しているが、本発明の適用上、必要に応じて上記条件(α1)又は(α2)の一方だけを用いた検出形態でも構わない。
また、本例に示す駆動状態検出回路では、スイッチング素子の駆動が共振周波数Fonよりも低い周波数領域で行われている状態かどうかを検出し、Fonよりも低い状態であることが検出された場合にパルス状信号が得られるように構成したが、本発明の適用においては、これに限らず、スイッチング素子の駆動状態がFon近傍の高周波側に設定される最低周波数よりも低い状態であるかどうかを検出するとともに、当該状態が検出された場合に、スイッチング素子の駆動周波数を上げるか又は放電灯への投入電力を低下させる方向に電力制御を行う構成形態が可能である。
例えば、図5乃至図7に示す信号Sdrv又はS24の位相を、遅延回路等で遅らせることができる。つまり、信号Sdrvの位相を意図的に遅らせることで共振周波数に近い誘導性領域内に最低周波数を設定でき、また、信号S24の位相を意図的に遅らせることで共振周波数に近い容量性領域内に最低周波数を設定できる。尚、具体的な回路構成については、例えば、遅延回路が、抵抗及びコンデンサを用いたCR積分回路とその後段にシュミットトリガ回路を有する場合に、抵抗値及びコンデンサの静電容量で決まる時定数により遅延時間を設定し、積分出力をシュミットトリガ回路で波形整形する。図4に示す構成において、信号Sdrvが該遅延回路を介してフリップフロップ25やANDゲート26、NOTゲート30に送出されるようにすれば、該信号に対して所望の位相遅れを付与することができる。あるいは、ヒステリシスコンパレータ24の後段に該遅延回路を挿入してその出力信号がフリップフロップ25、NOTゲート27、ANDゲート31に送出されるように構成すれば、信号S24に対して所望の位相遅れを付与することができる。
また、本発明に適用において、スイッチング素子を駆動するための信号Sdrvの代わりに、直流−交流変換回路の出力電圧に係る検出信号や放電灯のランプ電圧の検出信号等、Sdrvと同期した関係をもつ信号を用いるといった、各種形態での実施が可能である。
次に、駆動状態制御部16について説明する。
図8は、上記形態(A)に係る回路構成の一例32についてその要部を示したものであり、上記スイッチング素子の駆動周波数が低下して容量性領域に入った場合に、ブリッジ駆動用信号Sdrvを強制的に極性反転させるようにした構成形態を示す。
エラーアンプ13において、その負側入力端子には投入電力演算部12からの制御電圧(以下、これを「V12」と記す。)が供給され、また、その正側入力端子には、図に定電圧源の記号で示す基準電圧「Eref」が供給される。つまり、V12のレベルが高い(低い)とエラーアンプ13の出力が低下(上昇)する。該アンプの出力信号は後段のV−F変換部14に送出される。
尚、投入電力演算部12は、例えば、放電灯が点灯を開始した後の過渡期に投入される電力の制御や安定な定常状態での電力制御等を行うための回路構成を有しており、その出力値は、放電灯の投入電力の目標値や指令値に相当する(例えば、誘導性領域での駆動状態において、出力値が小さい場合に投入すべき電力値が大きい。)が、本発明の適用において、投入電力演算部12に係る構成の如何は問わない。
V−F変換部14は、本例において、その入力電圧の増加(減少)に対して出力周波数が低下(上昇)する制御特性とされ、カレントミラーを用いた電流源33とランプ波発生部34を備えている。
カレントミラーを構成するPNPトランジスタ35、36は、それらのエミッタが電源端子38に接続されており、ベース同士が接続されている。そして、トランジスタ35のコレクタが該トランジスタのベースに接続されるとともに抵抗37を介してエラーアンプ13の出力端子に接続されている。
トランジスタ36は、そのコレクタがダイオード39のアノードに接続され、該ダイオードのカソードがコンデンサ40を介して接地されている。
抵抗41はその一端が電源端子38に接続され、他端がコンデンサ40に接続されている。
コンデンサ40の一端(非接地側端子)は、ヒステリシスコンパレータ42の入力端子に接続され、該コンパレータ42の出力信号は、NOTゲート43及び抵抗44を介してトランジスタ45のベースに供給されるとともに、ORゲート47に入力される。
エミッタ接地とされるNPNトランジスタ45は、そのコレクタが抵抗46を介してダイオード39とコンデンサ40との間に接続されている。
2入力ORゲート47は、抵抗48、トランジスタ49、抵抗50とともに、駆動状態制御のための回路部(ランプ波発生部34に対する付加回路)51を構成している。つまり、該回路部51は、最低周波数(本例では共振周波数)よりも低い周波数領域でスイッチング素子が駆動されていることが検出された場合に、該スイッチング素子の駆動に用いる矩形波状信号の位相を強制的に反転させるための回路である。本例では、上記駆動状態検出回路15からの検出信号(駆動状態検出信号S28)が2入力ORゲート47の一方の入力端子に供給されるとともに、抵抗48を介してトランジスタ49のベースに供給される。
エミッタ接地とされるNPNトランジスタ49は、そのコレクタが抵抗50を介してヒステリシスコンパレータ42の入力端子に接続されている。
ヒステリシスコンパレータ42の出力信号と上記駆動状態検出回路15からの検出信号との論理和信号は、ORゲート47からDフリップフロップ52のクロック信号入力端子(CK)に供給される。
Dフリップフロップ52は、そのD端子がQバー端子に接続されることでT(トグル)型構成とされており、Q出力信号が信号Sdrvとして前記した駆動回路6に送出される。
図9は、図8の構成において上記回路部51がないものと仮定した場合(つまり、ヒステリシスコンパレータ42の出力信号がDフリップフロップ52のクロック信号入力端子に供給される。)における各部の波形を例示したものであり、各記号の意味は下記の通りである。
・「Srmp」=ダイオード39とコンデンサ40との接続点での電位(PFMランプ波を示す。「PFM」=パルス周波数変調。)
・「S42」=ヒステリシスコンパレータ42の出力信号
尚、信号Sdrvは、Dフリップフロップ52のQ出力である。
本例では、エラーアンプ13の出力に応じた電流がトランジスタ35、36を介して折り返され、該出力に応じた電位の傾き(時間変化率であり、図の角度「θ」参照)をもってコンデンサ40が充電される(エラーアンプ13の出力電圧レベルが高いほどコンデンサ40の充電電流が小さい。)。そして、該コンデンサの端子電圧がヒステリシスコンパレータ42において所定の閾値(図示の上限閾値「U」参照)と比較される。つまり、コンデンサ40の電位が上昇して当該閾値に達した時点でトランジスタ45がオン状態となる。
これにより、コンデンサ40の放電が開始され、該コンデンサの端子電圧がヒステリシスコンパレータ42において所定の閾値(図示の下限閾値「D」参照)と比較される。つまり、コンデンサ40の電位が低下して当該閾値に達した時点でトランジスタ45がオフ状態となり、再びコンデンサ40の充電が開始される。
このように、コンデンサ40の充電動作と、コンデンサ40の放電動作が繰り返されることにより、Srmpとして、エラーアンプ13の出力に応じたランプ波(PFMランプ波)が得られる。そして、これがDフリップフロップ52を経てデューティーサイクル50%の矩形波状信号(PFM出力信号)となる。
エラーアンプ13の出力に応じてコンデンサ40の充電電流が決まり、ランプ波の傾斜が変化することで周波数(PFM周波数)が可変制御される。つまり、エラーアンプ13の出力低下(上昇)により充電電流が増加(減少)して周波数が高く(低く)なる。
図10は、上記回路部51を考慮した場合において各部の波形を例示した図であり、上記Srmp、S28、Sdrvを示している。
本例では、Srmpの電位変化を示す傾斜(充電期間でのスロープ)が緩やかであって、周波数が低く、容量性領域での駆動状態を示している。
駆動状態検出信号S28が回路部51に入力されて、ある時点でHレベルを示すと、Srmpのレベルがヒステリシスコンパレータ42の上限閾値に到達しなくてもトランジスタ49がオン状態となってコンデンサ40が強制的に放電される。その結果、ランプ波の周波数が高くなるように、周波数の下限規制が自動的に働く。尚、S28はORゲート47を通してDフリップフロップ52に送られ、Sdrvの極性が強制的に反転する。
このように回路部51は、駆動状態検出信号S28に応じて周波数の下限規制を行う役目をもっている。
次に、上記形態(B)に係る回路構成例53について説明する。
図11は、スイッチング素子の駆動周波数が低下して最低周波数以下となった場合に、共振状態からの逸脱の程度に応じて投入電力の制御目標を下げるようにした構成形態について、回路構成の要部を示したものである。
図8に示す構成例との相違点は、下記の通りである。
・ランプ波発生部34において回路部51がないこと。
・エラーアンプ13とは並列に接続された回路部54が設けられていること。
駆動状態検出信号S28が入力される回路部54は、スイッチング素子に係る駆動状態制御のために付加された回路であり、最低周波数よりも低い周波数領域でスイッチング素子が駆動されていることが検出された場合に、最低周波数からのずれ量に応じて放電灯への投入電力の目標値を低下させるために設けられている。本例では、回路部54がローパスフィルタ55及びアンプ56を有する。
ローパスフィルタ55は、抵抗57及びコンデンサ58を含む積分回路と、ダイオード59及び抵抗60の直列回路からなり、ダイオード59のアノードが抵抗57の一端に接続されるとともに、該ダイオードのカソードが抵抗60を介して抵抗57とコンデンサ58との接続点に接続されている。
アンプ56には、例えば、演算増幅器が用いられ、その反転入力端子がコンデンサ58の一端(非接地側端子)に接続され、演算増幅器の非反転入力端子が接地されている。そして、アンプ56の出力端子がダイオード61のカソードに接続されており、該ダイオードのアノードがトランジスタ35のコレクタに接続されている。
前述したように、駆動状態検出信号S28のパルス幅は、共振状態からのずれの度合い(つまり、容量性の強さ)を表しており、本例では、該検出信号が回路部54に入力されると、ローパスフィルタ55を経て鈍った波形となる。ローパスフィルタ55の出力電圧は共振状態から容量性領域への逸脱の度合いを反映しており、そのコンデンサ58の電圧信号をアンプ56で増幅した後で、PFMランプ波の生成に係る上記電流源33のリファレンス側にダイオード61を介して加えている(電流シンク型として接続する。)。
ローパスフィルタ55の出力電圧の増加により、電流源33からコンデンサ40への充電電流が増加することにより、PFMランプ波の周波数が高くなって駆動周波数を容量性領域から抜け出せるようにしている。つまり、共振周波数よりも低い周波数領域において、共振状態からのずれが著しいほど周波数をより高める作用が働くことで、駆動周波数の下限規制が実現される。
尚、本例において、エラーアンプ13と電流源33との間には抵抗37が介挿されているが、回路部54と電流源33との間には抵抗を設けないか又は抵抗37よりも充分に小さな抵抗値をもった抵抗を介挿することにより、回路部54による周波数下限規制が優先的に働くように構成する。
次に、スイッチング素子の駆動周波数が低下して、共振状態から容量性領域へと移行したことが駆動状態検出回路15によって検出された場合に、予め決められた時定数をもって駆動周波数を徐々に高めるようにした回路構成について説明する。
図12は回路構成例62の要部を示したものであり、破線枠で示す回路部63において図11に示す構成と相違する。
駆動状態検出信号S28が入力される回路部63は、スイッチング素子に係る駆動状態制御のために付加された回路であり、第1のローパスフィルタ64と、RSフリップフロップ65、第2のローパスフィルタ66を有する。
第1のローパスフィルタ64は、動作安定性を保証するための遅延回路として設けられており、抵抗67及びコンデンサ68を含む積分回路と、該抵抗67に対して並列に接続されたダイオード69を有する。該ダイオードはそのアノードが抵抗67とコンデンサ68との間に接続されている。
駆動状態検出信号S28は、RSフリップフロップ65のセット(S)端子に送られるとともに、NOTゲート70を介してローパスフィルタ64に送られる。該ローパスフィルタ64の出力信号がシュミットトリガ回路71を介してRSフリップフロップ65のリセット(R)端子に送られる。
RSフリップフロップ65のQバー出力は、後段に設けられた第2のローパスフィルタ66、つまり、抵抗72及びコンデンサ73からなる積分回路を介してバッファアンプ74に入力される。この第2のローパスフィルタ66が、駆動周波数を変化させる場合の時定数を決めている。
バッファアンプ74は、例えば、演算増幅器を用いて構成され、その非反転入力端子にローパスフィルタ66の出力が供給される。そして、その出力端子がダイオード75のカソードに接続されており、該ダイオードのアノードが演算増幅器の反転入力端子に接続されるとともに、上記トランジスタ35のコレクタに接続されている。
図13は、上記回路部63における各部の波形を例示した図であり、各記号の意味は下記の通りである。
・「S64」=ローパスフィルタ64の出力電圧
・「S65」=RSフリップフロップ65の出力信号(Qバー出力)
・「S66」=ローパスフィルタ66の出力電圧
尚、S28については既述の通りである。
駆動状態検出信号S28を受けてRSフリップフロップ65がセットされ、信号S65がLレベルになるとローパスフィルタ66のコンデンサ73が、該コンデンサの静電容量及び抵抗72の抵抗値によって決まる時定数をもって放電する。S66の電圧低下はバッファアンプ74を介して電流源33のリファレンス電流を増加させ、コンデンサ40への充電電流が増加してランプ波の周波数、延いてはPFM出力周波数が上昇する。
S64は、S28においてLレベル期間(パルス間隔を示す。)で上昇するが、次に到来するパルスによってコンデンサ68が放電して電圧がその都度下がる。そして、S28のパルス間隔が長い場合に、S64のレベルが所定値(シュミットトリガ回路71の閾値「Ush」参照)を超えた時点(図の「tu」参照)でRSフリップフロップ65の出力が反転し、S65がLレベルからHレレベルとなる。
S28の次のパルスが来るまでの間、S65がHレベルを示し、S66が次第に上昇する。つまり、この電圧上昇はバッファアンプ74を介して電流源33のリファレンス電流を低下させ、コンデンサ40への充電電流が減少し、ランプ波の周波数、延いてはPFM出力周波数が低下する。
以上のように共振周波数未満の容量性領域では、ローパスフィルタ66の時定数をもって駆動周波数が上昇し、これに伴ってS28のパルス間隔が次第に長くなっていく。すると、今度はS66が上昇して、駆動周波数が徐々に低下していく。そして、駆動周波数が下がり過ぎると、容量性領域での駆動状態が検出され、S28のパルス間隔が短くなって駆動周波数を高める制御へと移行する。
このような繰り返しによって、駆動周波数が共振周波数の近辺で落ち着くことになる。つまり、最低周波数とされる共振周波数よりも低い周波数領域でスイッチング素子が駆動されている状態が検出された場合には、予め決められた時定数に従って該素子の駆動周波数を上昇させ、その後、共振周波数よりも高い周波数領域で該素子の駆動制御が行われている状態が検出された場合に、予め決められた時定数に従って該素子の駆動周波数が下がる。
本例では、ローパスフィルタ66を用いることで周波数制御の安定性を保証している。つまり、容量性領域での駆動状態が検出された場合に駆動周波数を急激に高めると、該駆動状態から脱出したことが検出されたときに駆動周波数を低下させようとする制御が行われた場合に、容量性領域での駆動状態へと戻されてしまい、一種の発振状態(あるいはハンチング)が発生する。このような不具合を抑えるために、ローパスフィルタ66の時定数の設定により、周波数制御系の応答を鈍化させて制御を安定化させることができる。但し、ローパスフィルタ66のカットオフ周波数の設定値によっては、その本来の役目を果たさなくなってしまうばかりでなく、その影響によって放電灯の光量が変化し、これが目視でも認められるようになる等の不都合が起き得る。そこで、ローパスフィルタ66のカットオフ周波数については、光量変化が視認されないようにするために、例えば、200Hz以上に設定することが好ましい。
以上に説明した構成によれば、下記に示す各種の利点が得られる。
・スイッチング素子の駆動周波数についてその下限を規制し、放電灯が点灯している場合に駆動周波数を下げて出力電力を上げるか又は駆動周波数を上げて出力電力を下げるという制御で済み、しかも放電灯の立ち消え等の発生を防止できること。
放電灯が点灯している場合に、共振周波数未満の周波数領域における駆動状態では、出力電力の不足により駆動周波数を低下させようとしてさらに電力を低下させてしまう結果、放電灯の立ち消えが発生することになる。即ち、共振周波数よりも高い周波数領域での駆動制御をそのままの形で共振周波数未満の周波数領域における駆動制御に適用することはできないので、各周波数領域で特性に合わせた周波数制御が必要となる(具体的には、共振周波数未満の容量性領域では、駆動周波数を上げることで投入電力を上げるか又は駆動周波数を下げることで投入電力を下げる制御を行う。)。しかし、そのような形態では回路構成や制御方法が複雑化してしまうため、上記構成を採用することによって、放電灯が点灯している時には、駆動周波数を下げて出力電力を上げること(あるいは駆動周波数を上げて出力電力を下げること)という一貫した制御が可能である。
・駆動周波数の下限規制をフィードバックループ中で自動的に効かせることにより、回路部品のバラツキや経時変化、周囲環境変化等への対応に有効であること。
共振周波数は、使用部品の製造上のバラツキ等によって一定しないため、その対策として、各部品の設計マージンが大きくとると、部品コストの上昇や回路装置の大型化等の原因となる。また、製造後に回路特性を調べて制御回路に共振条件等を記憶させるといった個々的な対策では、製造コストの上昇を齎し、また、経時変化や使用条件等の変化に対応できない。そこで、共振周波数が変化したとしても、スイッチング素子の駆動が共振周波数よりも低い周波数領域にて行われている状態であるかどうかを常に検出する形態が好ましい(つまり、共振周波数そのものを検出するのではなく、共振状態を基準として相対的に周波数が高い状態であるのか又は低い状態であるのかを検出する。)。
・最低駆動周波数を共振周波数又はその近傍とし、点灯回路の最大能力を発揮できること。
点灯時の共振曲線において、共振周波数を境にして周波数対電力の制御特性が逆転するので(図2参照)、駆動周波数の下限値を共振周波数又はその近傍値に設定することで、回路能力を充分に発揮させた動作を確実に行える。また、点灯回路への入力電源電圧が低下した場合や、放電灯の起動直後に最大限の電力を投入したい場合には、定常状態での周波数に比べて低い周波数をもってオープンループ制御を容易に行うことができ、よって、制御回路の簡素化や小型化、低コスト化に有利である。
・放電灯の起動直後から時々刻々と変化する共振周波数に追従した駆動制御により、放電灯の点灯始動性の向上に寄与すること。
放電管はその起動直後の数秒間にインピーダンスが数キロΩから10Ω程度まで変化する。直列共振回路のインダクタンスは、例えば、共振コイルとトランスの一次巻線の合成インダクタンスとなり、起動直後における放電管のインピーダンス変化が共振回路のインダクタンス変化として現出する。
図14は、起動直後における共振曲線及び共振周波数の変化を概略的に示したものであり、共振曲線g2は周波数fの増加方向へと次第に移動しつつ、そのピークが低下していく。
放電管が起動して間もないとき(例えば、1秒程度)には、点灯回路において許される最大限での電力を放電管に投入して放電アークの成長を促すことが望ましく、そのためには、時間的に変化する共振周波数にて駆動制御を行えば、共振曲線でのピーク電力を得ることができる。つまり、駆動周波数の下限を共振周波数とする場合において、起動直後には、共振状態又は共振周波数の近傍領域での駆動状態が得られるように共振点を常に追いかけていく制御が好ましい。
・スイッチング素子に係る駆動用の信号(Sdrv)又は該信号と同等な直流−交流変換回路の出力に係る検出信号若しくはランプ電圧(VL)の検出信号と、放電灯のランプ電流(IL)の検出信号との間の位相差を検出することにより、共振状態又は共振状態の近傍での周波数領域よりも低い周波数でスイッチング素子の駆動制御が行われているか否かを判定し、又は共振状態からの逸脱の度合いを検出できること。
共振状態での駆動状態に関する判断方法には、放電灯への出力がその駆動周波数において最大になっているかどうかを調べる方法が挙げられるが、この場合に周波数を意図的に変化させながら出力電力の変化を調べる必要があるので、放電灯の点灯状態では採用できない(∵光量変化を伴うため。)。
そこで、上記のように各信号間の位相差を検出して共振状態からのずれを調べる方法が望ましく、その際には、例えば、放電灯に対して直列に電流検出用抵抗を接続して、グランド電位を基準としてランプ電流を検出することが好ましい。放電灯の電力制御にはランプ電流の検出信号の使用が必須とされるので、該検出信号を兼用できるという利点が得られる。
尚、ランプ電流の検出信号との位相関係に関して比較対象とされる信号には、ランプ電圧の検出信号よりも上記した信号Sdrv又は該信号と同等な直流−交流変換回路の出力に係る検出信号を用いる方が精度保証の面で好ましい(放電灯のランプ電圧波形VLは、前記したようにブリッジの極性切替時の再点弧電圧が重畳し、歪んだ正弦波となるので、Sdrvのような安定した波形を用いる方が高い精度で位相検出を行える。)。
・前記形態(A)では、共振周波数よりも低い周波数領域での駆動状態が検出された場合に、強制的にブリッジ駆動用信号の位相を反転させることで、放電灯の電力制御(フィードバック制御)よりも優先的かつ確実に周波数の下限規制を働かせることができること。
・前記形態(B)では、共振周波数よりも低い周波数領域での駆動状態が検出された場合に、共振状態からの逸脱の度合いに応じて投入電力の制御目標を操作することができ、駆動状態検出信号に基づいて駆動周波数を精緻に制御できること。
・共振周波数よりも低い周波数領域での駆動状態が検出された場合には、所定の時定数に従って駆動周波数を徐々に高めることが駆動制御の安定性を保証する上で好ましいこと。
本発明に係る基本構成例を示す図である。 LC直列共振に係る周波数特性を説明するための概略的なグラフ図である。 スイッチング素子の駆動状態検出について説明するための図である。 駆動状態検出回路の構成例を示す図である。 図6及び図7とともに、図4の回路動作について説明するためのタイミングチャート図であり、本図は共振周波数よりも高い周波数領域での動作状態を示す図である。 共振周波数よりも低い周波数領域に入ってから間もない動作状態を示す図である。 図6との比較において、共振周波数よりも低い周波数領域へと、さらに入り込んだ場合の動作状態を示す図である。 駆動状態制御部に係る回路構成例を示す図である。 図8において回路部51がないと仮定した場合の動作説明図である。 図8において回路部51を考慮した場合の動作説明図である。 駆動状態制御部に係る回路構成について別例を示す図である。 駆動状態制御部に係る回路構成についてさらに別例を示す図である。 図13の回路動作について説明するための図である。 放電灯の起動直後における共振曲線及び共振周波数の変化を示す概略図である。
符号の説明
1…放電灯点灯回路、3…直流−交流変換回路、5H、5L…スイッチング素子、7p、8、9…直列共振回路、15…駆動状態検出回路、17…制御手段

Claims (6)

  1. 複数のスイッチング素子と直列共振回路を有する直流−交流変換回路と、該スイッチング素子の駆動周波数がその最低周波数を下回る状態が継続しないようにするための制御手段とを備えた放電灯点灯回路において、
    上記放電灯が点灯している時には上記直列共振回路に係る共振周波数よりも高い周波数領域で上記スイッチング素子を駆動するように制御を行うとともに、該スイッチング素子の駆動状態を、上記放電灯に流れるランプ電流の位相との関係に基づいて監視し、該スイッチング素子の駆動周波数が上記最低周波数未満となった状態を検出した場合に該駆動周波数を上げる
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  2. 請求項1に記載した放電灯点灯回路において、
    上記最低周波数が上記共振周波数又はその近傍の周波数とされ、上記スイッチング素子が上記共振周波数又はその近傍の周波数よりも低い周波数領域で駆動されている状態かどうかを検出するための駆動状態検出回路を設けた
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  3. 請求項2に記載した放電灯点灯回路において、
    上記駆動状態検出回路が、上記スイッチング素子を駆動するための信号又は上記直流−交流変換回路の出力若しくは上記放電灯のランプ電圧に係る検出信号と、上記ランプ電流に係る検出信号との間の位相差を検出し、上記共振周波数又はその近傍の周波数よりも低い周波数領域で上記スイッチング素子が駆動されているか否かを判定し又は共振状態からの逸脱の度合いを検出する
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  4. 請求項1又は請求項2に記載した放電灯点灯回路において、
    上記最低周波数よりも低い周波数領域で上記スイッチング素子が駆動されていることが検出された場合に、上記スイッチング素子を駆動するための信号の極性を強制的に反転させる
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  5. 請求項1又は請求項2に記載した放電灯点灯回路において、
    上記最低周波数よりも低い周波数領域で上記スイッチング素子が駆動されていることが検出された場合に、上記最低周波数からのずれ量に応じて上記放電灯への投入電力の目標値を低下させる
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  6. 請求項1又は請求項2に記載した放電灯点灯回路において、
    上記最低周波数よりも低い周波数領域で上記スイッチング素子が駆動されていることが検出された場合に、予め決められた時定数に従って上記スイッチング素子の駆動周波数を上昇させる
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
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