JPH06247203A - 収納装置 - Google Patents

収納装置

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Publication number
JPH06247203A
JPH06247203A JP5465793A JP5465793A JPH06247203A JP H06247203 A JPH06247203 A JP H06247203A JP 5465793 A JP5465793 A JP 5465793A JP 5465793 A JP5465793 A JP 5465793A JP H06247203 A JPH06247203 A JP H06247203A
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JP
Japan
Prior art keywords
groove
pin
cam
cam groove
mounting case
Prior art date
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Application number
JP5465793A
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English (en)
Inventor
Masaharu Shibao
雅春 柴尾
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Nifco Inc
Original Assignee
Nifco Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 取付体に対する突き出し又は押し込み動作を
収納体自身の移動により可能とする収納装置の構造の簡
素化。 【構成】 取付ケース10と、ホルダー本体20と、第
一のピン21a・第二のピン21bと、第一のカム手段
15・15’第二のカム手段16・16’とを有する。
ピン21a・21bは、ばね27により付勢される。カ
ム手段15、15’の復路カム溝15bは該ピン21a
を案内、移動させつつ、ばね27を引き伸した後、引き
戻させる。カム手段16、16’の往路カム溝16aは
該ピン21aを案内、移動させつつ、ばね27を引き伸
した後、引き戻させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば乗用車等のイ
ンストルメントパネル等に内蔵等される取付体と、該取
付体に出し入れ自在に収められる収納体とを備えた収納
装置に関し、より詳細には、該取付体からの前記収納体
の引き出し及び該取付体への前記収納体の押し込みを、
一旦それぞれ該取付体を前記収納体に対し所定の寸法分
手動で押し込み又は所定の寸法分手動で引き出し、該手
動押し込み又は手動引き出しを契機として、その後は該
取付体を突き出し方向又は押し込み方向に自ら移動させ
ることにより行う収納装置の提供に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば乗用車等のインストルメントパネ
ル等に内蔵される取付体と該取付体に対して出し入れ自
在に収められる収納体とを備える収納装置として、現在
アッシュトレイ、カップホルダー等が汎用されており、
こうした収納装置においては実開昭62−43036号
公報に示されるホルダー装置のように、前記パネル等に
内蔵される前記取付体としてのガイド6に対して前記収
納体としてのスライドパネル7が出し入れ自在に組み付
けられていると共に、該スライドパネル7を常時前記ガ
イド6に対する突き出し方向に弾機11により付勢する
構造が好んで採用されている。こうした構造を用いるこ
とにより、ガイド6にスライドパネル7を完全に押し込
んだ状態で、ガイド6に設けられているフック10とス
ライドパネル7に設けられているブッシュ25との係合
を解除するだけで、前記スライドパネル7を突き出し方
向に向けて自ら移動させることが可能となり、こうした
収納装置の使い勝手の向上が図られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに前記ホルダー
装置では、前記のように弾機11によりスライドパネル
7を突き出し方向に向けて付勢しているにすぎないの
で、ガイド6よりスライドパネル7を引き出す際には該
引き出し方向に向けてスライドパネル7を自ら移動させ
ることができるが、スライドパネル7のガイド6に対す
る押し込みはスライドパネル7を自ら移動させて行えな
かった。従って前記ホルダー装置ではガイド6内にスラ
イドパネル7が完全に収められるまで、ガイド6に対し
てスライドパネル7を手動で押し込まざるをえなかっ
た。このようなホルダー6からのスライドパネル7の突
き出し及びホルダー6へのスライドパネル7の押し込み
の双方の動作を、例えば該ホルダー6に適宜のモータ等
の駆動手段と該駆動力をスライドパネル7に伝える伝達
手段とを備えさせることにより、スライドパネル7を自
ら移動させて行なわさせることも可能であるが、該ホル
ダー装置の構造が複雑化することは否めない。また構造
の複雑化は該ホルダー装置のコストの低廉化を妨げる。
さらにはこうしたホルダー装置が好んで用いられる乗用
車等では、使用電力に限界があるため、電力を消費する
機器を可及的に減少させる要請がある。そこでこの発明
は、前記ガイド6のような取付体に出し入れ自在に組み
付けられる前記スライドパネル7のような収納体を、該
収納体自らの移動により該取付体から突き出させること
ができ、また該収納体自らの移動により該取付体に押し
込ませることができる収納装置を、モータその他の駆動
手段を用いることなく、単純な構造をもって提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明に係る収納装置
では、前記目的を達成するために収納装置を、取付体
と、この取付体に出し入れ自在に収納される収納体とを
備えると共に前記取付体と収納体との向き合っている側
にピンと該ピンを収め入れるカム手段とを有している装
置であって、前記ピンは、付勢手段により付勢されてい
る又は付勢される第一のピン21aと第二のピン21b
とからなると共に、前記カム手段は前記第一のピン21
aを収め入れる第一のカム手段15と前記第二のピン2
1bを収め入れる第二のカム手段16とからなり、前記
第一のカム手段15は、前記収納体の出入り方向に対し
て略平行に設けられている往路カム溝15aと、前記往
路カム溝15aの前記収納体の奥側にある溝部より前記
往路カム溝15aに連続すると共に該往路カム溝15a
の側方に一旦向けられた後屈曲されて前記往路カム溝1
5aの手前側にある溝部に連続している復路カム溝15
bとからなり、該復路カム溝15bは該復路カム溝15
bに収め入れられている前記第一のピン21aを前記付
勢に抗して側方に移動した後、移動された前記第一のピ
ン21aを該付勢力により前記往路カム溝15aに案内
する溝とされていると共に、前記第二のカム手段16
は、前記収納体の出入り方向に対して略平行に設けられ
ている復路カム溝16bと、前記復路カム溝16bの前
記収納体の手前側にある溝部より前記復路カム溝16b
に連続すると共に該復路カム溝16bの側方に一旦向け
られた後屈曲されて前記復路カム溝16bの奥側にある
溝部に連続している往路カム溝16aとからなり、該往
路カム溝16aは該往路カム溝16aに収め入れられて
いる前記第二のピン21bを前記付勢に抗して側方に移
動した後、移動された前記第二のピン21bを該付勢力
により前記復路カム溝16bに案内する溝とされてお
り、前記第一のカム手段15に収められている前記第一
のピン21aと前記第二のカム手段16に収められてい
る前記第二のピン21bとが、それぞれ前記第一のカム
手段15と前記第二のカム手段16の前記往路カム溝1
5a、16aから前記復路カム溝15b、16bを通り
前記往路カム溝15a、16aに復帰される構造のもの
とした。
【0005】
【作用】この発明では収納装置を、取付体と、この取付
体に出し入れ自在に収納される収納体とを備えると共に
前記取付体と収納体との向き合っている側にピンと該ピ
ンを収め入れるカム手段とを有している装置であって、
前記ピンは、付勢手段により付勢されている又は付勢さ
れる第一のピン21aと第二のピン21bとからなると
共に、前記カム手段は前記第一のピン21aを収め入れ
る第一のカム手段15と前記第二のピン21bを収め入
れる第二のカム手段16とから構成している。そして、
前記第一のカム手段15は、前記収納体の出入り方向に
対して略平行に設けられている往路カム溝15aと、前
記往路カム溝15aの前記収納体の奥側にある溝部より
前記往路カム溝15aに連続すると共に該往路カム溝1
5aの側方に一旦向けられた後屈曲されて前記往路カム
溝15aの手前側にある溝部に連続している復路カム溝
15bとからなり、該復路カム溝15bは該復路カム溝
15bに収め入れられている前記第一のピン21aを前
記付勢に抗して側方に移動した後、移動された前記第一
のピン21aを該付勢力により前記往路カム溝15aに
案内する溝とされていると共に、前記第二のカム手段1
6は、前記収納体の出入り方向に対して略平行に設けら
れている復路カム溝16bと、前記復路カム溝16bの
前記収納体の手前側にある溝部より前記復路カム溝16
bに連続すると共に該復路カム溝16bの側方に一旦向
けられた後屈曲されて前記復路カム溝16bの奥側にあ
る溝部に連続している往路カム溝16aとからなり、該
往路カム溝16aは該往路カム溝16aに収め入れられ
ている前記第二のピン21bを前記付勢に抗して側方に
移動した後、移動された前記第二のピン21bを該付勢
力により前記復路カム溝16bに案内する溝とされてい
る。さらに、前記第一のカム手段15に収められている
前記第一のピン21aと前記第二のカム手段16に収め
られている前記第二のピン21bとが、それぞれ前記第
一のカム手段15と前記第二のカム手段16の前記往路
カム溝15a、16aから前記復路カム溝15b、16
bを通り前記往路カム溝15a、16aに復帰される構
造としている。従って、前記収納体を前記取付体へ押し
込み動作させると、先ず前記第二のカム手段16の往路
カム溝16aに収められている前記第二のピン21bの
付勢手段を、付勢方向に抗して引伸して該付勢手段に付
勢力を蓄えさせることができ、次いで該付勢手段を付勢
方向に向けて引き戻させることができる。ここで該付勢
手段は前記第二のピン21bを付勢しているので、前記
付勢手段の引き戻しにより該第二のピン21bは前記往
路カム溝16aの内側面に押し当てられながら前記往路
カム溝16a内を移動し、該第二のピン21bの前記往
路カム溝16a内の移動寸法分、前記取付体に対し前記
収納体を前記取付体に向けて自ら移動させる。また、前
記収納体を前記取付体へ向けてさらに押し込み又は前記
取付体より引き出し動作させると、先ず前記第一のカム
手段15の復路カム溝15bに収められている前記第一
のピン21aの付勢手段を、付勢方向に抗して引伸して
該付勢手段に付勢力を蓄えさせることができ、次いで該
付勢手段を付勢方向に向けて引き戻させることができ
る。ここで該付勢手段は前記第一のピン21aを付勢し
ているので、前記付勢手段の引き戻しにより該第一のピ
ン21aは前記復路カム溝15bの内側面に押し当てら
れながら前記復路カム溝15b内を移動し、前記第一の
ピン21aの前記復路カム溝15b内の移動寸法分、前
記取付体に対し前記収納体を前記取付体に向けて自ら移
動させる。
【0006】
【実施例】以下では、この発明に係る収納装置の典型的
な一実施例である車両用のカップホルダーを、図1から
図12に基づいて説明する。なお、図1はこの実施例に
係るカップホルダーの分解斜視図、図2ないし図5は該
カップホルダーの動作を示す平面図、図6は図3におけ
るA−A線断面図、図7は該カップホルダーの要部平面
図、図8及び図9は図7におけるa部ないしc部の側断
面図、図10は該カップホルダーの要部平面図、図11
及び図12はは図10におけるd部ないしf部の側断面
図である。
【0007】図1に示されるように、このカップホルダ
ーは取付体としての取付ケース10と、収納体としての
ホルダー本体20とからなる。なお、図2に示されるよ
うに、このカップホルダーは、前記取付体10の開口側
が例えば乗用車のインストルメントパネルI表面に向く
ように、該乗用車に組み付ける等して用いられる。
【0008】取付ケース10は、ほぼ方形の板状をなす
底板11と天板12とからなる。底板11には、前記底
板11の一方の面側より、該底板11の相対向する二つ
の側縁に亙って側板13aが、また該二つの側縁に接す
る一つの側縁に亙って側板13bが,それぞれ突き出し
状に設けられている。該側板13aと側板13bは相互
に連続しており、また該側板13aおよび13bの面は
前記底板11の面に対してほぼ直交する面とされてい
る。また該側板13aおよび13bの先端部は薄肉とさ
れており、該先端部内面に前記天板12の載置段面1
3’が形成されている。前記天板12は、前記底板11
とほぼ同形、同寸の板状をなし、前記天板12の載置段
面13’上に載置されて前記底板11と一体に組み付け
られる。従って前記取付ケース10は、前記底板11の
前記側板13が設けられていない側の側部(図1におけ
る右側)をほぼ長方形の開口とする箱状に構成されてい
る。
【0009】前記底板11内面には、前記取付ケース1
0の幅方向に亙る前記開口縁の中程位置から、前記底板
11の前記開口側の縁から該縁に対向する側の縁に至る
溝14が設けられており、該溝14は前記側板13aの
面にほぼ平行な溝とされている。
【0010】また前記底板11内面には、前記溝14を
挟んで、対をなす第一のカム手段15と第二のカム手段
16とが設けられている。該第一のカム手段15は、往
路カム溝15aと復路カム溝15bとからなる。該往路
カム溝15aは、前記取付ケース10の開口側から側板
13b側に向けて前記溝14にほぼ平行に条設されてい
る。一方前記復路カム溝15bは、前記往路カム溝15
aの前記側板13b側の溝端で前記往路カム溝15aに
連続すると共に該溝端より前記側板13a側に向けかつ
前記取付ケース10の開口側に向けて傾斜状に延設され
る付勢溝15b’と、該付勢溝15b’に連通して前記
往路カム溝15aの前記取付ケース10の開口側の溝端
に向けて傾斜状に延設されると共に前記往路カム溝15
aの前記取付ケース10の開口側の溝端より再び該往路
カム溝15aに連通する誘導溝15b”とからなる。前
記付勢溝15b’は前記誘導溝15b”との連通側の溝
端部を、前記側板13aの面にほぼ平行としており、ま
た前記誘導溝15b”は前記付勢溝15b’との連通側
の溝端部を、前記側板13aの面にほぼ直交させてい
る。これにより前記誘導溝15b”の前記付勢溝15
b’との連通側の溝端内側面は、前記取付ケース10の
開口側の側縁にほぼ平行な突き当て面15cとされてい
る。なお前記誘導溝15b”と連通している側の前記往
路カム溝15aの溝端部は、前記溝14側に向けて広が
って溝幅をやや大きくしており、後述する第一のピン2
1aの仮止め凹部15dが形成されている。
【0011】次いで、前記第一のカム手段15の形状を
図7ないし図9に基づいてさらに詳細に説明する。図7
は前記第一のカム手段15のカム溝の形状のみを表した
ものである。図中a部は前記往路カム溝15aに相当
し、また、図中b部は前記復路カム溝15bの付勢溝1
5b’に、図中c部は前記復路カム溝15bの誘導溝1
5b”にそれぞれ相当する。図8は、図7におけるa部
を前記往路カム溝15aの溝縁に沿って破断して表した
ものであり、該往路カム溝15aの溝底面は、前記取付
ケース10の開口側(図7における下側)から前記復路
カム溝15bとの連通側に向けて緩やかに登る傾斜面と
されており、該復路カム溝15bとの連通部において該
復路カム溝15bの溝底面よりも溝底面を高くしている
ので、該連通部に段差面a’が形成されている。また図
9は、図7におけるb部およびc部を前記復路カム溝1
5bの溝縁に沿って破断して表したものであり、前記付
勢溝15b’の溝底面は、前記往路カム溝15aとの連
通側より前記取付ケース10の側板13a側(図7にお
ける右側)に向けて緩やかに登る傾斜面とされている。
また該付勢溝15b’に連通する前記誘導溝15b”は
該連通側から前記取付ケース10の開口側に向けて緩や
かに登る傾斜面とされている。前記付勢溝15b’と前
記誘導溝15b”との連通部において該付勢溝15b’
はその溝底面を前記誘導溝15b”の溝底面より高くし
ており、また該誘導溝15b”と前記往路カム溝15a
との連通部において該誘導溝15b”はその溝底面を該
往路カム溝15aの溝底面より高くしているので、前記
付勢溝15b’と前記誘導溝15b”との連通部には段
差面b’が、また該誘導溝15b”と前記往路カム溝1
5aとの連通部には段差面c’がそれぞれ形成されてい
る。
【0012】前記第二のカム手段16は、往路カム溝1
6aと復路カム溝16bとからなる。該復路カム溝16
bは、前記取付ケース10の開口側から側板13b側に
向けて前記溝14にほぼ平行に条設されている。一方、
前記往路カム溝16aは、前記復路カム溝16bの前記
取付ケース10の開口側の溝端で前記復路カム溝16b
に連続すると共に該溝端より前記側板13a側に向けか
つ前記取付ケース10の側板13b側に向けて傾斜状に
延設される付勢溝16a’と、該付勢溝16a’に連通
して前記復路カム溝16bの前記取付ケース10の側板
12b側の溝端に向けて傾斜状に延設されると共に前記
復路カム溝16bの前記取付ケース10の側板12b側
の溝端より再び該復路カム溝16bに連通する誘導溝1
6a”とからなる。前記付勢溝16a’は前記誘導溝1
6a”との連通側の溝端部を、前記側板13aの面にほ
ぼ平行としており、また前記誘導溝16a”は前記付勢
溝16a’との連通側の溝端部を、前記側板13aの面
にほぼ直交させている。これにより前記誘導溝16a”
の前記付勢溝16a’との連通側の溝端内側面は、前記
取付ケース10の開口側の側縁にほぼ平行な突き当て面
16cとされている。なお前記誘導溝16a”と連通し
ている側の前記復路カム溝16bの溝端部は、前記溝1
4側に向けて広がって溝幅をやや大きくしており、後述
する第二のピン21bの仮止め凹部16dが形成されて
いる。
【0013】次いで、前記第二のカム手段16の形状を
図10ないし図12に基づいてさらに詳細に説明する。
図10は前記第二のカム手段16のカム溝の形状のみを
表したものである。図中f部は前記復路カム溝16bに
相当し、また、図中d部は前記往路カム溝16aの付勢
溝16a’に、図中e部は前記往路カム溝16aの誘導
溝16a”にそれぞれ相当する。図11は、図10にお
けるf部を前記復路カム溝16bの溝縁に沿って破断し
て表したものであり、該復路カム溝16bの溝底面は、
前記往路カム溝16aの誘導溝16a”との連通側から
前記取付ケース10の開口側(図10における下側)に
向けて緩やかに登る傾斜面とされており、該取付ケース
10の開口側の前記往路カム溝16aの付勢溝16a’
との連通部において該往路カム溝16aの溝底面よりも
溝底面を高くしているので、該連通部に段差面f’が形
成されている。また図12は、図10におけるd部およ
びe部を前記往路カム溝16aの溝縁に沿って破断して
表したものであり、前記付勢溝16a’の溝底面は、前
記復路カム溝16bとの連通側より前記取付ケース10
の側板13a側(図10における左側)に向けて緩やか
に登る傾斜面とされている。また該付勢溝16a’に連
通する前記誘導溝16a”は該連通側から前記取付ケー
ス10の側板13b側に向けて緩やかに登る傾斜面とさ
れている。前記付勢溝16a’と前記誘導溝16a”と
の連通部において該付勢溝16a’はその溝底面を前記
誘導溝16a”の溝底面より高くしており、また該誘導
溝16a”と前記復路カム溝16bとの連通部において
該誘導溝16a”はその溝底面を該復路カム溝16bの
溝底面より高くしているので、前記付勢溝16a’と前
記誘導溝16a”との連通部には段差面d’が、また該
誘導溝16a”と前記復路カム溝16bとの連通部には
段差面e’がそれぞれ形成されている。
【0014】すなわちこの実施例に係るカップホルダー
の場合、前記第一のカム手段15と前記第二のカム手段
16とは、点対称の関係にある。
【0015】また前記底板11内面の前記溝14と前記
第一のカム手段15と間には、前記溝14にほぼ平行
に、前記取付ケース10の開口側から前記側板13bの
側に向けて前記溝14よりも幅広の溝17が設けられて
いる。該溝17の前記第一のカム手段15側の内側面に
は、該溝17の溝底に向けて複数の歯溝が設けられてお
り、ラック17aが形成されている。また、図1におい
て左側に位置する前記側板13aと前記第一のカム手段
15との間の前記底板11内面および、図1において右
側に位置する前記側板13aと前記第二のカム手段16
との間の前記底板11内面には、前記取付ケース10の
開口側から前記側板13b側に向けられ、かつ、前記側
板13aの面にほぼ平行なリブ18、18が条設されて
いる。
【0016】このような構造を有する底板11の前記側
板13aおよび13bの先端部の載置段面13’上に組
み付けられて、前記底板11と箱状の取付ケース10を
形成している前記天板12内面には、該取付ケース10
の幅方向に亙る前記開口縁の中程の位置から、該開口縁
に対向する側の縁に至るリブ19が設けられており、該
リブ19は前記底板11の側板13aの面にほぼ平行と
されている。
【0017】また該天板12内面には、前記リブ19を
挟んで、対をなす第一のカム手段15’と第二のカム手
段16’とが設けられている。この天板12に設けられ
ている第一のカム手段15’は、前記底板11に設けら
れている第一のカム手段15と同寸、同形で且つ前記側
板13aを基準とした配置位置を該第一のカム手段15
と同位置としており、またこの天板12に設けられてい
る第二のカム手段16’も、前記底板11に設けられて
いる第二のカム手段16と同寸、同形で且つ前記側板1
3aを基準とした配置位置を該第二のカム手段16と同
位置としている。
【0018】一方、前記ホルダー本体20は、前記取付
ケース10内に収められるほぼ方形板状の基板22と、
この基板22の一つの側縁に亙って設けられ、かつ、該
基板22の面にほぼ直交する面を持った前記基板22の
収納時に前記取付ケース10の開口部を覆う蓋板23
と、前記基板22の該蓋板23が設けられている縁に対
向する縁側に設けられている第一のピン21a並びに第
二のピン21b及びその付勢機構24とを備えている。
【0019】また前記基板22の一方の面には、前記蓋
板22が設けられている前記基板22の側縁の中程の位
置から該側縁に対向する側の縁に至るリブ25が設けら
れており、該リブ25はこの基板22が収納される前記
取付ケース10の側板13aの面にほぼ平行とされてい
る。また前記基板22のほぼ中央部には、前記リブ25
を挟んで、カップ等を保持する一対の保持穴26、26
が設けられている。また前記基板22の前記蓋板23が
設けられている側縁に対向する側縁側の該基板22面に
は、前記リブ25を挟んでほぼ対称位置に、該側縁にほ
ぼ平行な溝28a、28aが透設されている。また該溝
28aと前記保持穴26との間には、前記リブ25を挟
んでほぼ対称位置に、該溝28aに隣接し且つ該溝28
aにほぼ平行な支持溝28b、28bが透設されてい
る。また前記基板22の前記蓋板23が設けられている
側縁に対向する側縁の前記リブ25の一端が接する位置
からは、該基板22の側方に向けて突部が設けられてお
り、この突部には固定穴29が設けられている。
【0020】前記第一のピン21aは前記第一のカム手
段15、15’と係合し合い、また前記第二のピン21
bは前記第二のカム手段16、16’と係合し合うピン
とされており、またこの第一のピン21aと第二のピン
21bは、それぞれ別個の付勢機構24に収められてい
る。この付勢機構24は、前記基板22を挟み込み可能
な間隔を介して配された一対の略長方形状の板片p、p
を連結して構成される挟持板部24aと、この挟持板部
24aの長手方向に亙る一方の側縁より突設される連結
突部24bに一端を組み付けられる付勢手段としてのコ
イルばね27とを有している。前記第一のピン21a及
び前記第二のピン21bはそれぞれ、図6に示されるよ
うに、開口縁に外鍔を有する有底筒状の二個のピン本体
h、hを、該開口を向き合わせて配すると共に、コイル
ばねsの巻き付けられた連結杆jの両端を前記ピン本体
h、h内にそれぞれ収めて連結することにより構成され
ている。そしてこのように構成される前記第一のピン2
1a及び前記第二のピン21bは、前記挟持板部24a
の幅側に亙る一方側縁よりの部位において、該挟持板部
24aの上下板片p、pに孔の中心線が同一線上になる
ように開設される孔24c、24c内から該ピン本体h
の底側の端部が前記ばねsに弾発されることにより外方
に突き出し、かつ、該ピン本体hの前記外鍔が前記孔2
4cの孔縁周面に前記挟持板部24aの内側から突き当
たるように、前記挟持板部24a内に収められて、前記
付勢機構24に組み付けられる。
【0021】このように前記第一のピン21aが組み付
けられている前記付勢機構24と、前記第二のピン21
bが組み付けられている付勢機構24は、前記溝28a
に前記ピン本体hが収められるように、前記挟持板部2
4aの板片p,p間に前記基板22を挟み込み、かつ、
該挟持板部24aの前記連結突部24bに一端を固定さ
れている前記ばね27の他端を前記基板22の固定穴2
9に固定することにより、それぞれ前記基板22に対し
て組み付けられる。なお前記挟持板部24aの前記連結
突部24bが設けられていない側の側縁には支持突部2
4dが設けられており、該支持突部24dにより該板片
p,p間に亙る支持杆24eが前記基板22の支持溝2
8b内に収められた状態で前記挟持板部24aに組み付
けられている。該枢支機構24は、前記ばね27によ
り、前記挟持板部24aの連結突部24b側から前記固
定穴29側に向けて引っ張られることになるが、該挟持
板部24aの連結突部24bが設けられていない側では
前記支持突部24dの支持杆24eが前記支持溝28b
内にあって該引っ張り力を支えるので、該枢支機構24
の組み付け状態は安定なものとされている。
【0022】なお前記基板22の前記リブ25が設けら
れている側の面には、前記第一のピン21aが収められ
ている付勢機構24と該リブ25との間に、ダンパ30
が設けられている。該ダンパ30は、粘性の高い液体を
封入する円筒形の本体部と該本体部内に収められる羽車
と同軸とされる歯車30aとからなり、該歯車30aは
前記本体部の一方の端面に軸支されている。該ダンパ3
0は、前記基板22に対して、該歯車30aが設けられ
ていない側の端面を接して組み付けられている。
【0023】このように構成される前記取付ケース10
に対して前記ホルダー本体20は、該ホルダー本体20
の蓋板23が該取付ケース10の開口部を閉塞できるよ
うに、該ホルダー本体20を該ホルダー本体20の前記
蓋体23が設けられていない側縁より前記取付ケース1
0に収めると共に、前記第一のピン21aを構成する前
記ピン本体hの一方を前記取付ケース10の底板11に
設けられている第一のカム手段15に収め、かつ、前記
第一のピン21aを構成するピン本体hの他方を前記天
板12に設けられている第一のカム手段15’に収めな
がら、前記第二のピン21bを構成するピン本体hの一
方を前記取付ケース10の底板11に設けられている第
二のカム手段16に収め、かつ、前記第二のピン21b
を構成するピン本体hの他方を前記天板12に設けられ
ている第二のカム手段16’に収めることにより、前記
ホルダー本体20に対して出し入れ自在に組み付けられ
る。また、該ホルダー本体20のダンパ30は前記取付
ケース10の溝17内に収められ、該ダンパ30の前記
歯車30aは前記ラック17と噛み合う構成とされる。
また、前記取付ケース10の溝14内に前記ホルダー本
体20のリブ25が収まる構成とされており、取付ケー
ス10に対するホルダー本体20の位置決めの容易化、
および取付ケース10に対するホルダー本体20の突き
出し動作および押し込み動作時のホルダー本体20のブ
レの防止が図られている。なお、前記取付ケース10の
底板11の両側内面にはリブ18が設けられており、ま
た天板12内面にはリブ19が設けられているので、該
リブ18、19により取付ケース10内に収められてい
るホルダー本体20の面と取付ケース10の内面とは直
接触れ合うことはなく、前記突き出し動作および押し込
み動作の円滑化が図られている。
【0024】次いで、この実施例に係るカップホルダー
の動作を、図2ないし図5に基づいて説明する。図2な
いし図5は、該カップホルダーの前記天板12を取り外
した状態で、該カップホルダーを上面より示したもので
ある。なお前記のように、該天板12に設けられている
各カム手段15’、16’は、底板11に設けられてい
る各カム手段15、16とほぼ同寸、同形で且つ前記側
板13aに対して同位置に配されているので、該カム手
段15’、16’に収められる前記第一のピン21aお
よび第二のピン21bの動作は、前記底板11のカム手
段15、16に収められている前記各ピン21aおよび
21bの動作と同じものとなる。
【0025】先ず図2に示されるように、前記第一のピ
ン21aが前記第一のカム手段15の復路カム溝15b
の前記底板11の側板13b側の溝端に収められ、かつ
前記第二のピンが前記第二のカム手段16の復路カム溝
16bの前記側板13b側の溝端に収められる位置ま
で、該ホルダー本体20を前記取付ケース10に対して
押し込むことにより、前記ホルダー本体20の基板22
は前記取付ケース10内に完全に収め入れられ、また前
記蓋板23により該取付ケース10の開口部は閉塞され
る。ここで、前記第二のカム手段16の前記側板13b
側の溝端部には前記溝14側に向けられた仮止め凹部1
6dが設けられており、一方該溝端部に収められている
前記第二のピン21bは、ばね27により前記基板22
の固定穴29側に向けて付勢されているので、該第二の
ピン21bはこの仮止め凹部16bの前記溝14側の内
側面に押し付けられて該仮止め凹部16bに引っ掛か
る。従って、別途前記ホルダー本体20に対して突き出
し方向への力を加えない限り、該ホルダー本体20は前
記取付ケース10内に安定的に収められることになる。
【0026】次いで図3に示されるように、前記ホルダ
ー本体20を前記取付ケース10内より同図にL−1で
示す寸法分引き出すと、前記第二のカム手段16の前記
仮止め凹部16b内より前記第二のピン21bは抜き出
され、該第二のピン21bは該第二のカム手段16の復
路カム溝16b内を前記取付ケース10の開口側に向け
て移動される。これと同時に、前記第一のカム手段15
内に収められている前記第一のピン21aは該第一のカ
ム手段15の前記付勢溝15b’内を前記取付ケース1
0の開口側に向けて移動させられることになるが、該付
勢溝15b’は前記側板13a側に向けて傾斜状に延設
されているので、この第一のピン21aの移動により、
該第一のピン21aの設けられている挟持板部24aと
前記基板22の前記固定穴29とにそれぞれ端部を固定
されているばね27は、前記側板12a側に向けて引伸
され前記リブ25側に向けた付勢力を蓄える。この後前
記第一のピン21aが、該第一のカム手段15の前記付
勢溝15b’内を抜けて前記誘導溝15b”に入り込む
まで、前記ホルダー本体20を引き出すと、該誘導溝1
5b”は前記取付ケース10の開口側に向けて前記側板
13aから次第に離れるように傾斜状に延設されている
ので、該誘導溝15b”内に入り込んだ前記第一のピン
21aは該第一のピン21aの設けられている前記挟持
板部24aに一端を固定されている前記ばね27の前記
リブ25側に向けられた引き戻しにより、該誘導溝15
b”の前記リブ25側の内側面に押し当てられながら、
該誘導溝15b”内を前記取付ケース10の開口側に向
けて移動させられることになる。この結果、該第一のピ
ン21aが設けられている前記付勢手段24aを後方側
縁部に有する前記ホルダー本体20は、図4にL−2で
示す寸法分自ら移動して、前記取付ケース10内より突
き出し動作することになる。なお、前記第一のカム手段
15の前記前記付勢溝15b’と前記誘導溝15b”と
の連通部には、前記取付ケース10の開口側の側縁にほ
ぼ平行な前記突き当て面15cが形成されており、前記
第一のピン21aが前記付勢溝15b’内より前記誘導
溝15b”内に送り込まれる際に、一旦この突き当て面
15cに当たった後、前記誘導溝15b”に送り込まれ
る構成として、該誘導溝15b”に前記第一のピン21
aが送り込まれた後、さらに前記ホルダー本体20を突
き出し方向に向けて無用に手動で引き出してしまう事態
の防止が図られている。
【0027】ここで、前記第一のカム手段15の往路カ
ム溝15aの前記取付ケース10の開口側の溝端部に
は、前記溝14側に向けられた仮止め凹部15dが設け
られており、一方該溝端部に収められている前記第一の
ピン21aは、ばね27により前記基板22の固定穴2
9側に向けて付勢されているので、前記復路カム溝15
bの誘導溝15b”内より抜け出し前記往路カム溝15
a内に送り込まれた第一のピン21aは、この仮止め凹
部15dの前記溝14側の内側面に押し付けられて該仮
止め凹部15dに引っ掛かる。従って、前記ホルダー本
体20に対して別途押し込み方向への力を加えない限
り、該ホルダー本体20は前記取付ケース10内からの
突き出し位置で安定的に支持されることになる。
【0028】次いで図5に示されるように、前記取付ケ
ース10内より突き出されている前記ホルダー本体20
を前記取付ケース10内より同図にL−3で示す寸法分
押し込むと、前記第一のカム手段15の前記仮止め凹部
15d内より前記第一のピン21aは抜き出され、該第
一のピン21aは該第一のカム手段15の往路カム溝1
5a内を前記取付ケース10の側板13b側に向けて移
動される。これと同時に、前記第二のカム手段16内に
収められている前記第二のピン21bは該第二のカム手
段16の前記付勢溝16a’内を前記取付ケース10の
側板13b側に向けて移動させられることになるが、該
付勢溝16a’は前記側板13a側に向けて傾斜状に延
設されているので、この第二のピン21bの移動によ
り、該第二のピン21bの設けられている挟持板部24
aと前記基板22の前記固定穴29とにそれぞれ端部を
固定されているばね27は、前記側板13a側に向けて
引伸され前記リブ25側に向けた付勢力を蓄える。この
後前記第二のピン21bが、該第二のカム手段16の前
記付勢溝16a’内を抜けて前記誘導溝16a”に入り
込むまで、前記ホルダー本体20を押し込みと、該誘導
溝16a”は前記取付ケース10の側板13b側に向け
て前記側板13aから次第に離れるように傾斜状に延設
されているので、該誘導溝16a”内に入り込んだ前記
第二のピン21bは該第二のピン21bの設けられてい
る前記挟持板部24aに一端を固定されている前記ばね
27の前記リブ25側に向けられた引き戻しにより、該
誘導溝16a”の前記リブ25側の内側面に押し当てら
れながら、該誘導溝16a”内を前記取付ケース10の
側板13b側に向けて移動させられることになる。この
結果、該第二のピン21bが設けられている前記付勢手
段24aを後方側縁部に有する前記ホルダー本体20
は、図5にL−4で示す寸法分自ら移動して、前記取付
ケース10内へ押し込み動作することになり、再び前記
図2に示されるように、前記ホルダー本体20は前記取
付ケース10内に完全に収められる。なお、前記第二の
カム手段16の前記前記付勢溝16a’と前記誘導溝1
6a”との連通部には、前記取付ケース10の開口側の
側縁にほぼ平行な前記突き当て面16cが形成されてお
り、前記第二のピン21bが前記付勢溝16a’内より
前記誘導溝16a”内に送り込まれる際に、一旦この突
き当て面16a”に当たった後、前記誘導溝16a”に
送り込まれる構成として、該誘導溝16a”に前記第一
のピン21aが送り込まれた後、さらに前記ホルダー本
体20を押し込み方向に向けて手動で無用に押し込んで
しまう事態の防止が図られている。
【0029】この前記取付ケース10に対するホルダー
本体20の前記突き出し動作及び押し込み動作は、該取
付ケース10のラック17aに該ホルダー本体20のダ
ンパ30の歯車を噛み合わせることで、スムーズに行わ
れる。
【0030】また前記のように、前記第一のカム手段1
5、15’の前記往路カム溝15aの溝底面は復路カム
溝15bとの連通側に向けて傾斜し、かつ、該連通部に
は段差面a’が形成されており、また前記付勢溝15
b’の溝底面は前記取付ケース10の側板13a側に向
けて、前記誘導溝15b”の溝底面は前記取付ケース1
0の開口側に向けてそれぞれ傾斜し、かつ、前記付勢溝
15b’と前記誘導溝15b”との連通部には段差面
b’が、また該誘導溝15b”と前記往路カム溝15a
との連通部には段差面c’がそれぞれ形成されているの
で、該第一のカム手段15、15’に収められる前記第
一のピン21aは、前記往路カム溝15aから付勢溝1
5b’を通り、誘導溝15b”から再び該往路カム溝1
5aに戻る動作(図7における溝内の矢印方向の動作)
のみを行うように規制されている。これと同様に、前記
第二のカム手段16、16’の前記復路カム溝16bの
溝底面は往路カム溝16aとの連通側に向けて傾斜し、
かつ、該連通部には段差面f’が形成されており、また
前記付勢溝16a’の溝底面は前記取付ケース10の側
板13a側に向けて、前記誘導溝16a”の溝底面は前
記取付ケース10の開口側に向けてそれぞれ傾斜し、か
つ、前記付勢溝16a’と前記誘導溝16a”との連通
部には段差面d’が、また該誘導溝16a”と前記復路
カム溝16bとの連通部には段差面e’がそれぞれ形成
されているので、該第二のカム手段16、16’に収め
られる前記第二のピン21bは、前記付勢溝16a’か
ら誘導溝16a”を通り、該誘導溝16a”から復路カ
ム溝16bに入り込み、再び前記付勢溝16a’に戻る
動作(図10における溝内の矢印方向の動作)のみを行
うように規制されている。なお、このように各カム溝の
溝底を傾斜させて構成させていても、前記のように前記
第一のピン21aおよび第二のピン21bを構成するピ
ン本体hは、前記挟持板部24aの内側より前記ばねs
により弾発されて孔24cより突き出されているので、
該各カム溝の溝底の傾斜に応じて該ピン本体hは前記孔
24cからの突き出し寸法を変えることができ、従って
前記各ピンは各カム溝内をスムーズに移動する。
【0031】以上で説明したカップホルダーにおいて
は、前記のように取付ケース10の底板11内面の溝1
4を挟んだ位置に、対をなす第一のカム手段15と第二
のカム手段16をそれぞれ設け、また天板12内面のリ
ブ19を挟んだ位置に、対をなす第一のカム手段15’
と第二のカム手段16’をそれぞれ設ける構成を採用し
ているが、該カム手段15、16を底板11内面または
天板12内面のいずれか一方のみに設けてカップホルダ
ーを構成しても良い。また第一のカム手段15を底板1
1または天板12内面に設け、第二のカム手段16を底
板11または天板12内面に設けてカップホルダーを構
成しても良い。また前記第一のカム手段15の復路カム
溝15bの全長に対して前記付勢溝15b’と前記誘導
溝15b”の長さが占める割合及び、前記第二のカム手
段16の往路カム溝16aの全長に対して前記付勢溝1
6a’と前記誘導溝16b”の長さが占める割合も、必
要に応じて適宜変更してカップホルダーを構成しても良
い。例えば、付勢溝15b’を誘導溝16b”に対して
短く構成すれば、ホルダー本体20の取付ケース10内
から手動で引き出す寸法に対し、ホルダー本体20が自
ら移動して突き出す寸法を大きなものとすることができ
る。また前記カム手段15、16をホルダー本体20に
設け、これに対して前記ピン21a,21bを取付ケー
ス10に設けてカップホルダーを構成しても良い。
【0032】また前記カップホルダーでは、取付ケース
10内に収められたホルダー本体20を取付ケース10
内より所定寸法手動で引出すことを契機として、該ホル
ダー本体20を突き出し方向に向けて自ら移動させ、ま
たこのように突き出されたホルダー本体20を取付ケー
ス10内に向けて所定寸法手動で押し込むことを契機と
して、該ホルダー本体20を該押し込み方向に向けて自
ら移動させて再び前記取付ケース10内に収納させる構
造を採用しているが、前記カム手段15、16の形状を
変更することで、前記取付ケース10内に収められたホ
ルダー本体20を取付ケース10内より所定寸法手動で
押し込むことを契機として、該ホルダー本体20を突き
出し方向に向けて自ら移動させ、また突き出されたホル
ダー本体20を取付ケース10内に向けて所定寸法手動
で押し込むことを契機として、該ホルダー本体20を該
押し込み方向に向けて自ら移動させることが可能とな
る。図13は、カム手段の変更の一例を、該カム手段の
溝の形状のみを示して表したものである。同図における
左側のカム溝40が前記カップホルダーにおける第一の
カム手段15、15’に、また右側のカム溝50が前記
カップホルダーにおける第二のカム手段16’、16”
にそれぞれ相当する。前記カム溝40は、前記取付ケー
ス10の開口側(図13における下側)から前記側板1
3b側(図13における上側)に向けて延設される往路
カム溝40aと、該往路カム溝40aの前記側板13b
側の溝端から連通し、かつ、前記側板13a側(図13
における左側)に向けて更に前記側板13b側の方向に
傾斜状に延設される復路カム溝40bの付勢溝40b’
と、該付勢溝40b’の前記側板13b側の溝端より前
記往路カム溝40aの前記取付ケース10の開口側の溝
端に向け傾斜状に延設され、かつ、該溝端より前記往路
カム溝40aに連通する復路カム溝40bの誘導溝40
b”とを備えている。一方、前記カム溝50は、前記取
付ケース10の開口側から前記側板13b側に向けて延
設される復路カム溝50bと、該復路カム溝50bの前
記取付ケース10の開口側の溝端から連通し、かつ、前
記側板13a側に向けて傾斜状に延設される往路カム溝
50aの付勢溝50a’と、該付勢溝50a’の前記側
板13b側の溝端より前記復路カム溝50bの前記側板
13b側に向け傾斜状に延設され、かつ、前記復路カム
溝50bの前記側板13b側の溝内側面より該復路カム
溝50bに連通する往路カム溝50aの誘導溝50a”
とを備えている。また前記復路カム溝50bは、該往路
カム溝50aの誘導溝50a”との連設位置よりさらに
前記側板13b側に向けて延設されている。
【0033】従って、前記カム溝40に前記ホルダー本
体20の前記第一のピン21aを、前記カム溝50に前
記ホルダー本体20の前記第二のピン21bをそれぞれ
収めてカップホルダーを構成し、前記ホルダー本体20
を前記取付ケース10に対して完全に収納したときに、
前記第一のピン21aがカム溝40の往路カム溝40a
の溝端wに位置し、一方前記第二のピン21bがカム溝
50の復路カム溝50と誘導溝50a”との連設部w’
にそれぞれ位置するように設定しておくことにより、取
付ケース10に対してホルダー本体20を以下のように
動作させることができる。先ず取付ケース10に対して
ホルダー本体20を手動で更に押し込むと、前記カム溝
40に収められている第一のピン21aは前記wの位置
から付勢溝40b’内を前記側板13b側に向けて移動
され、この移動により該第一のピン21aを付勢する前
記ばね27に前記リブ25側に向けた付勢力を蓄えさせ
る。なお、この移動に伴って、前記第二のピン21bは
前記w’の位置から復路カム溝50bの前記側板13b
側の溝端x’に向けて移動される。次いで、前記第一の
ピン21aが前記カム溝40の付勢溝40b’と誘導溝
40b”との連通部xに達した後、前記誘導溝40b”
内に入り込むと、前記ばね27の付勢力により、該第一
のピン21aは前記リブ25側に向けて引き戻され、こ
れに伴って該第一のピン21aは前記誘導溝40b”の
前記リブ25側の溝内側面に押し付けられながら、該誘
導溝40b”内を前記取付ケース10の開口側に向けて
自ら移動し、該誘導溝40b”の該開口側の溝端yに達
する。これにより前記ホルダー本体20は、自ら移動し
て前記取付ケース10内より突き出し動作する。なお、
この移動に伴って、前記第二のピン21bは前記x’の
位置から前記復路カム溝50bの前記取付ケース10の
開口側の溝端y’まで移動される。次いで、このように
突き出された前記ホルダー本体20を前記取付ケース1
0内に向けて手動で押し込むと、前記カム溝50に収め
られている第二のピン21bは前記y’の位置から付勢
溝50a’内を前記側板13a側に向けて移動され、こ
の移動により該第二のピン21bを付勢する前記ばね2
7に前記リブ25側に向けた付勢力を蓄えさせる。な
お、この移動に伴って、前記第一のピン21aは前記y
の位置から往路カム溝40aの溝の全長のほぼ中程にあ
たる位置zに向けて移動される。次いで、前記第二のピ
ン21bが前記カム溝50の付勢溝50a’と誘導溝5
0a”との連通部z’に達した後、前記誘導溝50a”
内に入り込むと、前記ばね27の付勢力により、該第二
のピン21bは前記リブ25側に向けて引き戻され、こ
れに伴って該第二のピン21bは前記誘導溝50a”の
前記リブ25側の溝内側面に押し付けられながら、該誘
導溝50a”内を前記取付ケース10の開口側に向けて
自ら移動し、該誘導溝50a”の前記復路カム溝50b
との連設部w’に達する。これにより前記ホルダー本体
20は、自ら移動して前記取付ケース10内に向けて押
し込み動作して、再び取付ケース10内に収められる。
なお、この移動に伴って、前記第一のピン21aは前記
zの位置から前記往路カム溝40aの前記側板13b側
の溝端wまで移動される。
【0034】なお、以上に説明したカップホルダーの構
造は、前記取付ケース10等の適宜の取付体と、この取
付体に対して出し入れ自在に組みつけられるホルダー本
体20等の適宜の収納体とを最低限備える収納装置(例
えば車両の内装品としてのカセットテープレコーダー
や、アッシュトレイ、グローブボックス等)であれば、
随時適用可能である。
【0035】
【発明の効果】この発明に係る収納装置によれば、取付
体に出し入れ自在に組み付けられる収納体をモータその
他の駆動手段を用いることなく、単純な構造をもって、
該収納体自らの移動により該取付体から突き出し動作さ
せることができ、また該収納体自らの移動により該取付
体に押し込み動作させることができる。従って、こうし
た動作を行う収納装置の軽量化、生産コストの低減を図
ることができる。特に、前記動作に当たり電力を消費し
ないので、使用電力に限界のある乗用車等の内装装置と
しての使用に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】カップホルダーの分解斜視図である。
【図2】カップホルダーの動作を示す平面図である。
【図3】カップホルダーの動作を示す平面図である。
【図4】カップホルダーの動作を示す平面図である。
【図5】カップホルダーの動作を示す平面図である。
【図6】天板12を省略せずに図3におけるA−A線位
置でカップホルダーを断面で表した図である。
【図7】カップホルダーの要部平面図である。
【図8】図7におけるa部の側断面図である。
【図9】図7におけるb部及びc部の側断面図である。
【図10】カップホルダーの要部平面図である。
【図11】図10におけるf部の側断面図である。
【図12】図10におけるd部及びe部の側断面図であ
る。
【図13】カップホルダーの要部の変更例を示す平面図
である。
【符号の説明】
10 取付ケース 11 底板 12 天板 14 溝 15 第一のカム手段 16 第二のカム手段 15’ 第一のカム手段 16’ 第二のカム手段 17 溝 18 リブ 19 リブ 20 ホルダー本体 21a 第一のピン 21b 第二のピン 22 基板 23 蓋板 24 付勢機構 25 リブ 26 保持穴 27 ばね 28a 溝 28b 支持溝 29 固定穴 30 ダンパ 40 カム溝 50 カム溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取付体と、この取付体に出し入れ自在に
    収納される収納体とを備えると共に前記取付体と収納体
    との向き合っている側にピンと該ピンを収め入れるカム
    手段とを有している装置であって、 前記ピンは、付勢手段により付勢されている又は付勢さ
    れる第一のピンと第二のピンとからなると共に、前記カ
    ム手段は前記第一のピンを収め入れる第一のカム手段と
    前記第二のピンを収め入れる第二のカム手段とからな
    り、 前記第一のカム手段は、前記収納体の出入り方向に対し
    て略平行に設けられている往路カム溝と、前記往路カム
    溝の前記収納体の奥側にある溝部より前記往路カム溝に
    連続すると共に該往路カム溝の側方に一旦向けられた後
    屈曲されて前記往路カム溝の手前側にある溝部に連続し
    ている復路カム溝とからなり、該復路カム溝は該復路カ
    ム溝に収め入れられている前記第一のピンを前記付勢に
    抗して側方に移動した後、移動された前記第一のピンを
    該付勢力により前記往路カム溝に案内する溝とされてい
    ると共に、 前記第二のカム手段は、前記収納体の出入り方向に対し
    て略平行に設けられている復路カム溝と、前記復路カム
    溝の前記収納体の手前側にある溝部より前記復路カム溝
    に連続すると共に該復路カム溝の側方に一旦向けられた
    後屈曲されて前記復路カム溝の奥側にある溝部に連続し
    ている往路カム溝とからなり、該往路カム溝は該往路カ
    ム溝に収め入れられている前記第二のピンを前記付勢に
    抗して側方に移動した後、移動された前記第二のピンを
    該付勢力により前記復路カム溝に案内する溝とされてお
    り、 前記第一のカム手段に収められている前記第一のピンと
    前記第二のカム手段に収められている前記第二のピンと
    が、それぞれ前記第一のカム手段と前記第二のカム手段
    の前記往路カム溝から前記復路カム溝を通り前記往路カ
    ム溝に復帰されることを特徴とする収納装置。
JP5465793A 1993-02-22 1993-02-22 収納装置 Pending JPH06247203A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7578406B2 (en) 2004-09-14 2009-08-25 Toyoda Gosei Co., Ltd. Cover
US7703623B2 (en) 2005-06-03 2010-04-27 Toyoda Gosei Co., Ltd. Lid Device
JP2012201182A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Fuji Heavy Ind Ltd 車両用飲料容器ホルダ

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