JPH06246508A - 自動旋盤 - Google Patents

自動旋盤

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JPH06246508A
JPH06246508A JP6282293A JP6282293A JPH06246508A JP H06246508 A JPH06246508 A JP H06246508A JP 6282293 A JP6282293 A JP 6282293A JP 6282293 A JP6282293 A JP 6282293A JP H06246508 A JPH06246508 A JP H06246508A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工時間の短縮ひいては生産性の向上を図る
ことが可能な自動旋盤を提供することを目的とする。 【構成】 主軸を備え該主軸の軸心方向に移動可能な主
軸台を挟んで対向する側に一対の櫛型刃物台を設置し、
上記一対の櫛型刃物台を上記軸心方向に直交するととも
に相互に直交する二方向にそれぞれ独立して移動可能に
構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動旋盤に係り、特に、
主軸を挟んでその両側にそれぞれ独立して直交する二方
向に移動可能な一対の櫛型刃物台を設置することによ
り、加工時間の短縮ひいては生産性の向上を図ったもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動旋盤としては、例えば、次に示すよ
うなものがある。まず、主軸台があって、この主軸台は
主軸の軸心方向と平行なZ軸方向に移動可能な構成にな
っている。又、主軸台の前方であってその両側(例え
ば、左右両側)には、一対の櫛型刃物台がそれぞれ設置
されている。上記一対の櫛型刃物台は、上記Z軸に直交
するX軸方向及びY軸方向に移動可能に構成されてい
る。又、一対の櫛型刃物台の上記X軸方向及びY軸方向
への移動制御は独立してはおらず、例えば、X軸方向に
ついては両方とも同じ動きをなし、又、Y軸方向につい
ても両方とも同じ動きをするか、又は、例えば、ラック
・ピニオン機構により連結されている関係上、一方の櫛
型刃物台が+Y軸方向(上方)に移動すれば、他方の櫛
型刃物台が−Y軸方向(下方)に移動するような構成に
なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成による
と次のような問題があった。すなわち、一対の櫛型刃物
台が相互に関連した動きを行うために、両方の櫛型刃物
台を同時に使用してワークに加工を施すことはできず、
又、次の加工の準備動作(ワーク近傍にて待機する)さ
えも無理である。そのため、一方の櫛型刃物台のみを使
用して順次加工を行うことになってしまう。そのため、
加工時間が長くなってしまい生産性が低いという問題が
あった。
【0004】本発明はこのような点に基づいてなされた
ものでその目的とするところは、一対の櫛型刃物台を使
用しての同時加工や連続加工等を可能にして、加工時間
の短縮を図ることにより生産性の向上を図ることができ
る自動旋盤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本願発明による自動旋盤は、主軸を備え該主軸の軸心方
向に移動可能な主軸台を挟んで対向する側に一対の櫛型
刃物台を設置し、上記一対の櫛型刃物台を上記軸心方向
に直交するとともに相互に直交する二方向にそれぞれ独
立して移動可能に構成したことを特徴とするものであ
る。
【0006】
【作用】すなわち、主軸を備え該主軸の軸心方向に移動
可能な主軸台を挟んで対向する側に一対の櫛型刃物台を
設置し、上記一対の櫛型刃物台を上記軸心方向に直交す
るとともに相互に直交する二方向にそれぞれ独立して移
動可能に構成し、それによって、一対の櫛型刃物台に取
付けられる工具を使用して同時加工を行ったり、一方の
工具により加工を行っている場合に、他方の工具を所定
位置に待機させておくことが可能となる等、加工時間を
短縮して生産性を向上させる上で効果的に機能させるこ
とができる。
【0007】
【実施例】以下、図1乃至図3を参照して本発明の一実
施例を説明する。図1は本実施例による自動旋盤を主軸
台1に向かってみた正面図であり、この主軸台1は主軸
の軸心に沿ったZ軸方向(紙面に直交する方向)に移動
可能に構成されている。上記主軸台1の前方にはガイド
ブッシュ装置3が設置されている。ワークは主軸台1側
にその一端を把持され、他端をこのガイドブッシュ装置
3に支持されることになる。上記主軸台1の前方であっ
て左右両側には一対の櫛型刃物台5、7が設置されてい
る。上記櫛型刃物台5は、上記Z軸方向に直交するとと
もに相互に直交するX軸方向とY軸方向に移動可能に構
成されている。又、櫛型刃物台7も、上記Z軸方向に直
交するとともに相互に直交するX’軸方向とY’軸方向
に移動可能に構成されている。尚、X軸方向とX’軸方
向、Y軸方向とY’軸方向とはそれぞれ同じ方向を意味
しており、便宜上「’」を付して示している。
【0008】まず、上記櫛型刃物台5と櫛型刃物台7を
X軸方向、X’軸方向に移動させる構成から説明する。
櫛型刃物台5はスライドベース9上に移動可能に取付け
られていて、又、櫛型刃物台7も別のスライドベース1
1上に移動可能に取付けられている。そして、櫛型刃物
台5はスライドベース9と共にX軸方向に移動し、櫛型
刃物台7もスライドベース11と共にX’軸方向に移動
する。上記スライドベース9の下方には、図2に示すよ
うにベース13が配置されており、このベース13上に
は図3に示すようにX軸スライドレール15a、15b
が敷設されている。一方、スライドベース9の下面側に
は上記X軸スライドレール15a、15bに沿って摺接
するX軸ガイド部材17a、17bが取付けられてい
る。又、上記ベース13には、図4に示すように、X軸
駆動モータ19が取付けられていて、このX軸駆動モー
タ19の出力軸19aにはプーリ21が固定されてい
る。又、上記プーリ21の図4中上方には別のプーリ2
3が設置されていて、このプーリ23とプーリ21には
ベルト25が巻回されている。又、上記プーリ23には
ボールネジ27が連結されていて、一方、スライドベー
ス9側には上記ボールネジ27に螺合するボールナット
29が固定されている。よって、上記X軸駆動モータ1
9が正転・逆転することにより、プーリ21、ベルト2
5、プーリ23、ボールネジ27、ボールナット29を
介して、櫛型刃物台5を搭載したスライドベース9がX
軸方向に移動することになる。
【0009】櫛型刃物台7を搭載したスライドベース1
1についても同様であり、図7に示すように、まず、上
記ベース13上にはX’軸スライドレール31a、31
bが敷設されている。一方、スライドベース11の下面
側には、上記X’軸スライドレール31a、31bに沿
って摺接するX’軸ガイド部材33a、33bが固定さ
れている。又、図1及び図6に示すように、X’軸駆動
モータ35が設置されていて、このX’軸駆動モータ3
5の出力軸35aには、カップリング機構37を介し
て、ボールネジ39が連結されている。一方、上記スラ
イドベース11の下面側には上記ボールネジ39に螺合
するボールナット41が固定されている。よって、上記
X’軸駆動モータ35を正転・逆転させることにより、
ボールネジ39、ボールナット41を介して、櫛型刃物
台7を搭載したスライドベース11がX’軸方向に移動
することになる。
【0010】次に、各スライドベース9、11上におい
て、櫛型刃物台5、7が、Y軸方向、Y’軸方向に移動
するための構成を説明する。まず、図2に示すように、
櫛型刃物台5の下面側には、Y軸スライドレール43
a、43bが敷設されている。一方、スライドベース9
側には上記Y軸スライドレール43a、43bに摺接す
るY軸ガイド部材45a、45bが固定されている。
又、Y軸駆動モータ47が設置されていて、図3に示す
ように、このY軸駆動モータ47の出力軸47aにはカ
ップリング機構49を介して、ボールネジ51が連結さ
れている。又、櫛型刃物台5の下面側には上記ボールネ
ジ51に螺合するボールナット53が固定されている。
よって、上記Y軸駆動モータ47を正転・逆転させるこ
とにより、ボールネジ51、ボールナット53を介し
て、櫛型刃物台5がY軸方向に移動するものである。
【0011】スライドベース11側も同様であり、図2
に示すように、櫛型刃物台7の下面側には、Y’軸スラ
イドレール55a、55bが敷設されている。一方、ス
ライドベース11の上面側には、上記Y’軸スライドレ
ール55a、55bに摺接するY’軸ガイド部材57
a、57bが固定されている。又、Y’軸駆動モータ5
9が設置されていて、このY’軸駆動モータ59の出力
軸には、カップリング機構を介してボールネジ63が連
結されている。尚、上記出力軸とカツプリング機構は図
示していないが、上記Y軸方向の場合と同じである。
又、櫛型刃物台7側には上記ボールネジ63に螺合する
ボールナット65が固定されている。よって、Y’軸駆
動モータ59を正転・逆転させることにより、櫛型刃物
台7がY’軸方向に移動することになる。
【0012】次に、櫛型刃物台5、7自体の構成につい
て説明する。櫛型刃物台5には、図1に示すように、3
本の切削用バイト67、69、71が着脱可能に取付け
られており、又、2本の回転工具73、75が着脱可能
に取付けられている。同じく、櫛型刃物台7にも、3本
の切削用バイト77、79、81が着脱可能に取付けら
れており、又、2本の回転工具83、85が着脱可能に
取付けられている。尚、櫛型刃物台5、7に取付ける工
具種類や個数については任意に設定すればよい。
【0013】以上の構成を基に図8及び図9を参照して
その作用を説明する。まず、図8に示す場合であるが、
一方の櫛型刃物台5の切削用バイト67によりワーク8
7に切削加工を施している。その際、他方の櫛型刃物台
7の切削用バイト81はワーク87の最大径の部分より
僅かに離間した位置(図中仮想線で示す位置)に待機し
ていて、櫛型刃物台5側の切削用バイト67による切削
加工が終了したら、直ちに次の加工を開始できるように
準備している。つまり、それだけ、次の加工に移行する
ための時間が短縮されることになり、加工時間の短縮ひ
いては生産性の向上につながる。
【0014】これに対して、図9に示す場合であるが、
この場合には、櫛型刃物台5側の回転工具73と、櫛型
刃物台7側の回転工具85とによって、ワーク87に両
側から穿孔を施すものである。この場合には、何れか一
方の回転工具のみにより加工する場合に比べて半分の加
工時間で済むことになり、同様に、加工時間の短縮ひい
ては生産性の向上につながる。尚、図9では、回転工具
の例が説明されているが、切削用バイト2本による同時
切削も勿論可能である。
【0015】以上本実施例によると、加工に要する時間
を短縮させて生産性の向上を図ることができる。具体的
には、図8に示したように、一方の櫛型刃物台5の切削
用バイト67によりワーク87に切削加工を施している
ときに、櫛型刃物台7側の切削用バイト81を近接した
位置に待機させておき、すぐに次の加工を行うことがで
きるような状態にしておくことができる。又、図9に示
すように、櫛型刃物台5、7側の回転工具73、85の
両方を使用してワークに穿孔を同時に施すことができ
る。これらの作用は、従来のように一対の櫛型刃物台が
相互に関連して移動する構成の場合には不可能なことで
あり、本実施例のように、相互に独立して直交する二方
向(X軸方向とY軸方向、X’軸方向とY’軸方向)に
移動させるように構成することによりはじめて可能にな
ったものである。尚、一対のタレットをそれぞれ独立し
て移動可能に備えた自動旋盤もあるが、本実施例のよ
う、一対の櫛型刃物台5、7をそれぞれ独立して移動可
能にした場合には、そのようなタレット型のものに比べ
て著しい効果がある。すなわち、基本的に櫛型刃物台場
合には、いわゆるY軸加工をタレット型のものに比べて
容易に行うことができるという利点がある。そして、そ
の上さらにそれぞれの櫛型刃物台5、7を、直交する二
方向(X軸方向とY軸方向、X’軸方向とY’軸方向)
にそれぞれ独立して移動させるようにしたので、上記Y
軸加工に関する効果と相まって、特殊な加工をより簡単
にかつ迅速に行うことができるようになったものであ
る。
【0016】尚、本発明は前記一実施例に限定されるも
のではない。例えば、櫛型刃物台5、7に取付けられる
工具の種類や個数は任意である。又、各櫛型刃物台5、
7を直交する二方向に移動させるための構成について
も、図示したものは一例であって様々な構成のものが考
えられる。又、自動旋盤自体の構成についても、図示し
たものは一例であり、例えば、対向主軸台があるもの、
その他の刃物台があるもの等、様々な構成の自動旋盤に
適用できる。又、前記一実施例の場合には、左右方向に
一対の櫛型刃物台を配置したが、その方向性は問わない
ものである。
【0017】
【発明の効果】以上詳述したように本発明による自動旋
盤によると、主軸を備え該主軸の軸心方向に移動可能な
主軸台を挟んで対向する側に一対の櫛型刃物台を設置
し、上記一対の櫛型刃物台を上記軸心方向に直交すると
ともに相互に直交する二方向にそれぞれ独立して移動可
能に構成したので、一対の櫛型刃物台に取付けられる工
具を使用して同時加工を行ったり、一方の工具により加
工を行っている場合に、他方の工具を待機させておくこ
とが可能となる等、非加工時間及び加工時間を短縮させ
て生産性を向上させることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図で主軸台に向かって
見た自動旋盤の正面図である。
【図2】本発明の一実施例を示す図で図1のII-II 断面
図である。
【図3】本発明の一実施例を示す図で図1のIII-III 断
面図である。
【図4】本発明の一実施例を示す図で図1のIV-IV 断面
図である。
【図5】本発明の一実施例を示す図で図1のV−V断面
図である。
【図6】本発明の一実施例を示す図で図1のVI-VI 断面
図である。
【図7】本発明の一実施例を示す図で図1のVII-VII 断
面図である。
【図8】本発明の一実施例を示す図で一方の櫛型刃物台
に取付けられた切削用バイトにより切削加工を行ってい
るときに他方の櫛型刃物台に取付けられた切削用バイト
を所定位置に待機させておく様子を示す図である。
【図9】本発明の一実施例を示す図で一対の櫛型刃物台
に取付けられた回転工具により同時加工を行う様子を示
す図である。
【符号の説明】
1 主軸台 5 櫛型刃物台 7 櫛型刃物台

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸を備え該主軸の軸心方向に移動可能
    な主軸台を挟んで対向する側に一対の櫛型刃物台を設置
    し、上記一対の櫛型刃物台を上記軸心方向に直交すると
    ともに相互に直交する二方向にそれぞれ独立して移動可
    能に構成したことを特徴とする自動旋盤。
JP05062822A 1993-02-27 1993-02-27 自動旋盤 Expired - Lifetime JP3114773B2 (ja)

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