JPH06240597A - セルロース性繊維を基本とするシート状生成物の製造法 - Google Patents

セルロース性繊維を基本とするシート状生成物の製造法

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JPH06240597A
JPH06240597A JP5208150A JP20815093A JPH06240597A JP H06240597 A JPH06240597 A JP H06240597A JP 5208150 A JP5208150 A JP 5208150A JP 20815093 A JP20815093 A JP 20815093A JP H06240597 A JPH06240597 A JP H06240597A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 セルロース性繊維パルプ、及び繊維、充填
剤、顔料及び助剤を水性スラリーにし、このスラリーを
シート状の形に成形し、そして脱水するセルロース性繊
維を基本とするシート生成物を製造する際に、無水の条
件下150℃以上の温度で、(A)(a)ポリアミン及
び(b)ジカルボン酸からのポリアミドアミンを、
(B)ポリアルキレンポリアミンと先づ反応させ、次い
で得られた重合体生成物を(c)多官能性化合物と反応
させて得られたポリアミドアミンポリアミンを助剤とし
てスラリー中に添加する製造法。 【効果】 製紙機のスクリーン上において、広いpH範
囲に亘り、繊維、充填剤及び顔料の高度の保持性の達
成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はセルロース性繊維を基本とするシ
ート状生成物の製造法に関する。
【0002】以下、本発明の製造法に用いる水溶液ポリ
アミドアミンポリアミン及びその製法も含めて、本発明
の詳細を説明する。
【0003】近代製紙業においては、仕上げ材料例えば
顔料、繊維及び添加剤の、究極的なシートの1部として
の更に完全な回収に相も変らぬ力点が置かれている。製
紙業を利する多くのいくつかは、特にこれらの成分と関
連した微粒子物質の保持(retention)を増加
させることによって具現化される。それは次の通りであ
る: (a) 仕上げ材料のより経済的な利用。明らかなる経
済的利点は仕上げ物質の、製紙機の金網上での保持を増
加させて紙製品をより多く得、無駄を少なくすることに
よって達成される; (b) 得られるシート製品の改良された品質。供給さ
れる最終物質の保持はより均一な製品の品質を与え、最
終製品の不合格率を低くする; (c) 清浄システムによる停止期間を少なくする。繊
維、微細物、充填剤及び添加剤の殆んどウェッブ上にお
ける保持は、これらの物質を生産系のホワイト・ウォー
タ(white water)中へ蓄積させない。ホワ
イト・ウオータを少くとも1部循環する系の場合、これ
はヘッドボックスにおける微細物の形成又は高濃度化を
少なくする。更にこれは流出水中の固体を少なくし、結
果として放出前の水の厳しい処理の必要性を最小にす
る; (d) 生産量の増大。固体をウェッブ上において保持
し且つ脱水(drainage)速度を増加させる手段
を付与することにより、製紙機はしばしば速度を増大さ
せることができ、これによって生産量が増加する;そし
て (e) 多種類の紙の生産。より多くの固体をウェッブ
上に保持する能力はしばしば紙製品の両面性を減じ且つ
さもなければ使用できない物質の混入手段を提供する。
【0004】保持助剤としては、多種類の物質が使用さ
れてきた。これらのうちで最も広く、そして最も古くか
ら使用されているものに、アルミニウムの塩、特に硫酸
アルミニウム、アルミン酸ナトリウム及びホスホアルミ
ン酸ナトリウムがある。しかしながら、これらの物質は
多量に使用することが必要であるという欠点をもち、非
常に有効な保持助剤でないことも知られている。
【0005】天然産のゴムから合成ゴムに至る種々の重
合体物質も保持助剤として使用されてきた。これらの物
質は、天然及び合成殿粉、アニオン性ポリ電解質例えば
一部加水分解されたポリアクリルアミド及びカチオン性
重合体例えばポリアミドアミン及びポリアルキレンイミ
ンを含む。ポリエチレンイミン及びそれより少ない程度
でポリプロピレンイミンが、製紙工業における充填剤及
び繊維に対する保持助剤として、シート形成中の脱水速
度を改善するための助剤として、及びパルプ回収におけ
る凝集剤として使用されている。そのようなアルキレン
イミン型重合体は長い間公知であり、使用されてきた。
更に最近、これらの重合体はエピハロヒドリン(参照、
独国特許第1670296号)で或いはエピハロヒドリ
ンで末端処理されたアルキレンオキシド(参照、独国公
開特許第1546290号及び米国特許第4,066,4
94号)で延鎖された。好適な物質は重合体中にアルキ
レンイミン単位を高程度で有するものであった。
【0006】ポリアミンとジカルボン酸とから製造され
且つ続いてエピハロヒドリンで架橋されたポリアミドア
ミンは良好な繊維保持助剤を与えることも公知である。
そのようなポリアミドアミンの例は米国特許第3,25
0,664号及び第3,893,885号に記述されてい
る。
【0007】上述のポリアルキレンイミン及びポリアミ
ドアミン生成物は限られたpH範囲内でしか有効でない
という欠点をもつている。前者の物質は中性及びアルカ
リ性のpHにおいて有効であり、一方後者の物質は酸性
pH条件下において最良に用いられる。製紙において、
pHは製造する紙の種類に依存する。この理由のために
中性及び酸性の両方のpH条件下において使用しうる保
持剤を提供することは非常に望ましい。この必要条件に
よれば、米国特許第3,642,572号に記述されるよ
うに、ポリエチレンイミンのグラフト化ポリアミドアミ
ン共重合体の製造に至った。得られる生成物は広範囲の
pH条件において有用であるけれど、生成物は非常に有
毒なアジリジン化合物から製造されるという欠点を有し
ている。そのような単量体の使用は特別な取り扱いと装
置とを必要とし、これが最終製品の価格及び間接的に紙
製品の価格を非常に増大させる。
【0008】いろいろなpH条件下に有効である生成物
を達成するための試みの他の手段は、ポリアミン及びポ
リアミドアミンを、米国特許第4,250,299号に記
述されているように多官能性化合物の助けを借りて結合
させることである。ポリアミドアミンは適当な分子量を
有するけれど、ポリアミンは一般に低分子量物質であ
る。有用であることが教示された多官能性化合物は、ポ
リアミドアミン中に存在する2級及び/又は3級アミノ
基と(少くとも2つの1級及び少くとも1つの2級及び
/又は3級アミノ基を有することが必要とされるアミン
とジカルボン酸からの生成により)及びポリアミン中に
存在するそのような基と反応することのできるものであ
る。この方法は(米国特許第3,642,572号に記述
する如く)最終生成物中にアルキレンイミン重合体セグ
メントを与える手段としてアジリジンの必要性を軽減す
るけれど、それは最終生成物の1部として低分子量の物
質を高パーセントで生成する。そのような低分子量物質
は(ポリアミン中の反応性アミノ基のモル比がポリアミ
ドアミン中のそのような基の存在に比して高いから)低
分子量のポリアミン同志が優先的に結合することによ
る。成分を連続的に添加する場合でさえ、重合体生成物
は依然低分子量物質を高パーセントで有する。第′29
9号によって製造される生成物は、他の公知の保持及び
脱水剤例えば第′572号のものよりも使用重量基準に
おいて有効でないことが発見された。これは多分前者の
物質中に存在する低分子量物質が高パーセントであるこ
とに基づく。
【0009】製紙業において、紙原料の脱水(drai
nage)を促進するために及び製紙機からの排水を処
理するために、繊維、充填剤及び顔料の高度の保持を示
すことのできる物質を提供することは非常に望ましい。
この望ましい物質は、いろいろなpH条件に亘つてこれ
らの性質を示し、容易に取り扱いうる物質から製造で
き、そして実質的に高分子量であり得ねばならない。
【0010】今回、製紙機のスクリーン上において、広
いpH範囲に亘り繊維、充填剤及び顔料の高度の保持を
示すことができ且つ紙原料の脱水を促進せしめる生成
物、即ちポリアミドアミンとポリアミンの実質的に完全
な反応を誘導するために少くとも150℃の温度及び実
質的に無水の条件下において予じめ製造したポリアミド
アミンのポリアミンとのアミド交換によって製造される
重合体ポリアミドポリアミンが発見された。続いて重合
体トランスアミド化生成物を架橋して所望の性質を提供
することのできる高分子量で水溶性の生成物を製造す
る。
【0011】本発明は以下に更に詳細に開示するよう
に、ある種の物質の利用と相互作用を必要とする。本発
明の記述の助けとするために、本明細書及び特許請求の
範囲において用いる術語を次に簡単に定義する。
【0012】「ポリアミン」は複数の1級アミノ基を有
する低分子量の有機化合物である。更にこの化合物は1
つ又はそれ以上の2級及び/又は3級アミノ基を含有し
ていてもよい。
【0013】「ポリカルボン酸」は複数の少くとも2つ
のカルボン酸基を含有する低分子量の有機化合物に関す
るものである。
【0014】「重合体ポリアミド」又は「ポリアミドア
ミン」はポリカルボン酸及びポリアミンだけの或いは更
にアミノカルボン酸化合物との縮合から製造される重合
体有機物質である。この縮合生成物は複数のアミドを有
し、そして更に複数の3級及び/又は2級アミノ基を有
していてもよい。
【0015】「アミド交換」はアミド基含有化合物とア
ミドの窒素−カルボニル炭素の開裂及び窒素−カルボニ
ル炭素結合の生成を必要とする1級又は2級アミノ基と
の間の、該1級又は2級アミノ基含有化合物を用いるこ
とによる反応である。これは本明細書で用いるように重
合体ポリアミドアミン及びポリアミン間の反応に関する
ものである。更なる下記の議論を参照のこと。
【0016】「アミド交換生成物」は、ポリアミンをポ
リアミドアミン構造中に導入するという少くとも1種の
重合体ポリアミドアミン及び少くとも1種のポリアミン
の間でのアミド交換によって製造される重合体反応生成
物である。
【0017】「重合体ポリアミドポリアミン」又は「ポ
リアミドアミンポリアミン」はアミド交換生成物及びこ
のアミド交換生成物のアミノ基と反応する(共有結合を
生成しうる)複数の基をもった化合物の高分子量架橋生
成物に関するものである。
【0018】上述の術語は本発明を参照することにより
後に更に十分に記述されよう。
【0019】本発明は、重合体ポリアミドポリアミンを
低分子量ポリアミンとアミド交換し、次いでアミド交換
した生成物を多官能性剤で延鎖して高電荷密度を示すこ
とができ且つ低分子量物質が低分布である高分子量生成
物を生成せしめることによって製造される、製紙工程に
おける保持及び脱水助剤としての有用性を有する生成物
を提供することである。
【0020】カルボン酸のアミド化において、1級アミ
ンは求核試薬として働く。同様にアミノ分解反応におい
て、アミンは電子の不足するカルボニル炭素を攻撃する
求核試薬として働く。この情報によれば、1つのアミン
はある条件下において他のアミンをアミド基から交換し
て明らかに新しいアミド基を生成するということが理解
できる。このアミド基の開裂と新しいアミド基の生成は
異なるアミンで行なった場合にアミド交換として公知で
ある。単一のアミドを含む化合物及び単一のアミンを含
む化合物(アミドのアミン成分と異なる)間で行なった
場合、エステル交換反応と同様に平衡反応
【0021】
【化5】
【0022】が起こる。
【0023】本アミド交換では、アミド交換生成物は重
合体ポリアミドアミンの少くとも1つのアミド基の開裂
及びアミド基のポリアミン残基による生成によって生成
される重合体物質の混合物である。進行する(簡単な具
合の)アミド交換反応は以下の通りである:
【0024】
【化6】
【0025】[上式中、A、B、D及びEはそれぞれポ
リアミドアミン構造の重合体鎖セグメントを表わし、そ
してXは1級アミン基を結合しうる低分子有機鎖例えば
アルキレン、アルキレンイミンなどを表わす]。
【0026】生成物の各々は重合体ポリアミドアミンで
あり、そして生成物I及びIIIはポリアミンを捕え且
つこれを重合体構造中へ導入したということが理解でき
る。重合体ポリアミドアミンII及びIVは更に反応域
に含まれる他の重合体ポリアミドアミン及び/又はポリ
アミンと同様の具合に反応して更なるアミド交換生成物
を製造することができる。
【0027】アミド交換に対する出発物質として使用さ
れる重合体ポリアミドポリアミンは芳香族又は脂肪族ジ
カルボン酸を、1級及び2級アミノ基から選択されるア
ミノ基を少くとも2つ含有するポリアミンと及び随時
α,ω−アミノカルボン酸又はそのラクタムの少量と縮
合させることによって製造することができる。ジカルボ
ン酸とポリアミンのモル比は約1:0.8〜1:1.5及
び好ましくは約1:0.9〜1:1.2であってよい。縮
合は常法に従い、生成水を除去しつつ昇温下に行なわれ
る。
【0028】A.重合体ポリアミドアミンは次のものか
ら製造される反応生成物である: (a) それぞれ1級及び2級アミノ基から選択される
アミノ基を少くとも2つ含有する少くとも1種の脂肪
族、脂環族、アラリフアチック又は複素環族(好ましく
は脂肪族)ポリアミン。このポリアミンは丁度2つの1
級アミノ基又は丁度2つの2級アミノ基又は丁度1つの
1級及び1つの2級アミノ基を含有していてよい。ポリ
アミンは少くとも2つの1級アミノ基を有することが好
適である。そのようなポリアミンの例は、それぞれ1級
又は2級型から選択されるアミノ基を有する脂肪族、脂
環族、アラリフアチック又は複素環族(好ましくは脂肪
族)アミン、例えばエチレンジアミン、プロピレンジア
ミン、1,5−ペンタンジアミン、1,2−プロパンジア
ミン、1,2−ブタンジアミン、1,6−ジアミノヘキサ
ン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス−ア
ミノメチルベンゼン、o−フェニレンジアミン、ピペラ
ジン、N−(2−ヒドロキシエチル)−エチレンジアミ
ン、N,N′−ジメチルエチレンジアミンなどである。
このポリアミンは更なる1級及び/又は2級アミノ基及
び更に3級アミノ基を含有することができる。そのよう
なポリアミンの例は、メチル−ビス−(3−アミノプロ
ピル)アミン、エチル−ビス−(3−アミノプロピル)
アミン、2−ヒドロキシエチル−ビス−(3−アミノプ
ロピル)アミン、N−(3−アミノプロピル)テトラメ
チレンジアミン及びN,N′−ビス−(3−アミノプロ
ピル)テトラメチレンジアミン、3−(2−アミノエチ
ル)アミノプロピルアミン、N,N′−ビス−(3−ア
ミノプロピル)エチレンジアミン、1,6−ビス−(2
−アミノエチルアミノ)ヘキサン、3−(3−ジエチル
アミノプロピルアミノ)プロピルアミン、トリス−(3
−アミノプロピル)アミン、N,N′−ビス(3−アミ
ノプロピル)−1,3−ジアミノメチル−ベンゼン、及
びN−(2−アミノエチル)ピペラジンである。
【0029】好適なポリアミンは一般式
【0030】
【化7】 [式中、RはC2〜C3、最も好ましくはC2〜C3アルキ
レン基を表わし、R′及びR″はそれぞれ独立に水素或
いはヒドロキシ又はアミノ基で置換されていてよいC1
〜C10アルキル基、最も好ましくは水素を表わし、そし
てnは1〜5の整数を表わす]を有する低分子量の脂肪
族ポリアミンである。そのようなポリアミンは、出発物
質としてエチレンジアミンの使用を必要としない公知の
方法により、例えばα,ω−ジハロアルカンとアンモニ
アとの反応によって容易に製造される。最も好適なポリ
アミンはジエチレントリアミン及びトリエチレンテトラ
ミンである。
【0031】上述のポリアミンはω−アミノカルボン酸
又はそのラクタム例えば6−アミノカプロン酸、8−ア
ミノカプリル酸、6−カプロラクタム又は8−カプリル
ラクタムと組合せても使用できる。アミン含有化合物
は、単独で或いはアミノカルボン酸と組合せて、上述の
ポリアミンに基づいて約0.2までのモル比で存在しう
る。
【0032】(b) 炭素数4〜10の飽和又は不飽和
脂肪族又は芳香族(好ましくはアリファチック)ジカル
ボン酸或いはその官能基同等物。好適なジカルボン酸は
飽和脂肪族ジカルボン酸及び特にC4〜C8飽和脂肪族ジ
カルボン酸である。有用なジカルボン酸の例は飽和グリ
オキサル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピペ
リン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセバシン酸並び
に不飽和のマレイン酸、フマル酸及びグルタコン酸並び
に芳香族のフタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸を
含む。
【0033】ポリアミドアミンは、通常昇温度を用いる
常法により反応物(a)及び(b)から製造される。こ
の時反応物のみ又は有機液体は生成水の共沸除去の助け
となる。生成したポリアミドアミンは約3,000〜6
0,000、好ましくは約5,000〜60,000の重
量平均分子量を有すべきである。この数平均分子量は
1,000〜5,000、好ましくは1,000〜3,00
0であるべきである。
【0034】B.アミド交換生成物を製造する際に用い
る第2の物質はポリ(C2〜C3)アルキレンポリアミ
ン、好ましくはポリエチレンポリアミンから選択される
ポリアミンである。そのようなポリアミンの例はトリエ
チレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、テトラ
プロピレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ペ
ンタプロピレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミ
ン、ヘキサプロピレンヘプタミンなど及びそのようなポ
リアミンの混合物である。ポリアミンはアミドを生成し
うる少くとも2つの1級アミノ基を有することが要求さ
れる。好適なアルキレン橋はエチレンである。ポリアミ
ンの分子量は約150〜3000、最も好ましくは約3
00〜2000であるべきである。そのようなポリアミ
ンは1,2−ジクロルエタン又は1,3−ジクロルプロパ
ンをアンモニアと反応させることによって容易に製造で
きる。
【0035】ポリアミンは公知の方法に従い、低分子量
のアミン例えばアンモニア、モノアミン、ジアミン、ト
リアミン、テトラミン又はペンタミンを、アミンに対す
る多官能性試剤例えばエピクロルヒドリンと或いはα,
ω−ジハロアルカン例えばジクロルエタン又はジクロル
プロパンと反応させて低分子ポリアミンを得ることによ
って容易に製造することもできる。好適な試剤はエピハ
ロヒドリン(最も好適にはエピクロルヒドリン)であ
る。多官能性試剤と反応して続く上述のポリアミドアミ
ンとの反応に対するポリアミンを製造するために用いら
れる低分子量アミンは例えばアンモニア、モノアルキル
(C1〜C4)モノアミン、(C2〜C3)アルキルジアミ
ン、ジ(C2〜C3)アルキレントリアミン、トリ(C2
〜C3)アルキレンテトラミン又はテトラ(C2〜C3
アルキレンペンタミンなど及びこれらの混合物であつて
よい。これらの低分子量のアミンを多官能性試剤と反応
させることにより、アジリジン又はその同等物を用いる
必要なしに下記の如き所望の分子量のポリアミンが得ら
れる。多官能性試剤はポリアミンと実質的に完全に反応
してポリアミンBを生成すべきであり、次いでこれを下
記の如くアミド交換生成物の製造に使用する。低分子量
アミン中のアミン窒素原子と多官能性試剤との比は、約
150〜3,000、好ましくは約300〜2,000の
低分子量のポリアミンの製造に対して約0.5:1〜3
0:1、好ましくは1:1〜20:1、最も好ましくは
2:1〜15:1であるべきである。
【0036】ポリアミンBの好適な物質は、モル比1:
1〜3:1、好ましくは2:1の低分子量ポリアミン例
えばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン又
はテトラエチレンペンタミンとエピクロルヒドリンとか
ら、エピハロヒドリンと低分子量のポリアミンとの実質
的に完全な反応を引き起こさせるために約30〜100
℃のような適度な温度で短期間反応物を接触させること
によって製造される。反応の完了はガスクロマトグラフ
ィーによる如くして公知の方法で監視することができ
る。
【0037】いくつかの場合、用いるポリアミンBの一
部分の代りに他の種類のジアミン、トリアミン、テトラ
ミン、ペンタミン又はヘキサミン、例えば式
【0038】
【化8】 [式中、Yは酸素、硫黄或いはヒドロキシル基及び/又
はスルフヒドリル基を含む少くとも2官能性の脂肪族、
脂環族、アラリファチック又は芳香族化合物の基を表わ
し、R″′は水素又はメチル基を示し、pは少くとも
1、好ましくは3〜10の整数であり、及びqは少くと
も2、好ましくは2〜4の整数を表わす]のアミンを用
いることも有利である。
【0039】これらのポリアミンの代表的な例はビス−
(3−アミノプロピル)エーテル、ビス−(3−アミノ
プロピル)スルフィド、エチレングリコールビス−(3
−アミノプロピル)エーテル、ジチオエチレングリコー
ルビス−(3−アミノプロピル)エーテル、ネオペンチ
レングリコールビス−(3−アミノプロピル)エーテ
ル、ヘキサヒドロ−p−キシレングリコールビス−(3
−アミノプロピル)エーテル及びハイドロキノンビス−
(3−アミノプロピル)エーテルなど並びに式
【0040】
【化9】 [式中、R4は随時アミノ又はヒドロキシル基で随時置
換されたC1〜C18アルキル基を表わし、R5及びR6
互いに独立に水素又はメチル基を表わし、そしてr及び
sは1〜20、好ましくは2〜5の数である]のアミン
である。
【0041】これらのポリアミンの代表例は、エチル−
ビス−(3−アミノプロピル)−アミン、2−ヒドロキ
シエチル−ビス−(3−アミノプロピル)−アミン、n
−ブチル−ビス−(3−アミノプロピル)−アミン、ト
リス−(3−アミノプロピル)−アミン及び中でもメチ
ル−ビス−(3−アミノプロピル)−アミンである。ポ
リアミドアミンA及びポリアミンBは、アミド交換を起
こさせる反応条件下に接触させなければならない。ポリ
アミドアミン及びポリアミンのアミド交換平衡反応は1
50℃又はそれ以上の昇温度下にだけ右へ進むことが発
見された。それ故に反応温度は少くとも150℃、好ま
しくは少くとも約160℃でなければならない。これ以
下の温度はアミド交換を引き起こさないであろう。上限
温度は用いるポリアミンにより且つアミド交換生成物の
分解を引き起こさない温度に限定される。通常、反応は
150〜250℃、好ましくは160〜200℃の温度
で行なわれる。
【0042】ポリアミドアミン及びポリアミン間のアミ
ド交換反応は実質的に無水条件下に行なわなければなら
ない。反応は不活性な有機液体例えばベンゼン、トルエ
ン、ヘキサンなどを用いて行なうことができる。ポリア
ミドアミンを有機液体の存在下に製造した場合、同一の
液体(水を除去した後)をアミド交換反応に使用しても
よい。そのような液体の存在は加圧条件を要することが
ある。また反応はポリアミンを上述の昇温度下にポリア
ミドアミンと混合することによって実質的に無溶媒の条
件下に行なうこともできる。
【0043】ポリアミンが場合によってポリアミドアミ
ン又はポリアミドの重合体鎖の一部へ交換されたアミド
交換生成物を製造するためには、ポリアミドアミンとポ
リアミンを少くとも2.5:1、好ましくは少くとも約
3:1のモル比で用いなければならない。重合体生成物
は短鎖のポリアミンの実質的にすべてを含有しなければ
ならない。ポリアミドアミンとポリアミンのモル比は少
くとも約2.5:1、好適には3:1〜10:1、最も
好適には3:1〜5:1であるべきである。出発ポリア
ミドアミン及びポリアミンはそれ以外の比でも許容でき
るが、10:1より大きい比はアミド交換重合体生成物
中へ導入されたポリアミンセグメントが不十分である生
成物を与え、従ってそのような高い比は望ましくないと
いうことが普通見出されている。2.5より低い比はポ
リアミドアミン鎖の過度な開裂を引き起こして望ましく
ない低分子量のアミド交換生成物を生成する。
【0044】アミド交換生成物を製造するために用いら
れる本発明のポリアミドアミンは、ポリアミンが上述の
反応条件に供した時重合体鎖の一部に導入される反応点
となるべきアミド窒素−炭素結合の存在を必要とする。
それ故に本発明のポリアミドアミンは上述のようにポリ
カルボン酸及び一対だけの、1級及び又は2級アミノ基
から選択されるアミノ基を有するポリアミンの縮合生成
物であってよい。従ってそのような得られるポリアミド
は、2級及び3級アミノ基を実質的に含まない。これら
の基は従来法によると、米国特許に記述されるように続
いてアジリジンを重合体ポリアミドアミンへのグラフト
重合のために或いは米国特許第4,250,299号に記
述されるように各成分中のアミノ基と反応しうる化合物
を介してポリアミンをポリアミドアミンへ結合させるた
めに必要であった。
【0045】アミド交換生成物は有利にはポリアミドア
ミン縮合生成物を製造した反応容器へポリアミンを移す
ことによって製造することができる。アミド交換反応
は、ポリアミンのすべてを少くとも1つの新しいアミド
基の生成によってポリアミドアミンに共有結合せしめる
のに十分な時間行なわれる。これはgpc法によって容
易に決定することができる。
【0046】アミド交換生成物の重量平均分子量は約
2,000〜60,000であるべきであり、それ故に実
質的に未反応のポリアミン残渣を含まない重合体鎖から
なっている。
【0047】次にアミド交換生成物を、アミド交換生成
物中に存在するアミノ基に対して多官能性である化合物
と反応させる。アミノ基に対して多官能性であり且つ本
発明の高分子量のポリアミドアミンポリアミンの製造に
適当である化合物は、特にpH6以上、好ましくは8以
上の水溶液中において塩基性アミド交換生成物中に含ま
れるアミノ基と完全に反応することのできる多官能性化
合物である。
【0048】アミノ基に対して多官能性である化合物の
うち言及しうる例は、α,ω−アルキルジハライド、例
えば特に1,2−ジクロルエタン、1,2−ジブロムエタ
ン、1,2−ジクロルプロパン、1,3−ジクロルプロパ
ン及び1,6−ジクロルヘキサン;ω,ω′−ジハロゲノ
エーテル、例えば2,2′−ジクロルジエチルエーテ
ル、ビス−(β−クロルイソプロピル)エーテル及びビ
ス−(4−クロルブチル)エーテル;ハロゲノヒドリン
及びエピハロヒドリン、例えばエピクロルヒドリン、
1,3−ジクロルプロパン−2−オール、ビス−(3−
クロル−2−ヒドロキシプロピル)エーテル及び1,4
−ジクロル−2,3−エポキシブタン;ビスエポキシ化
合物、例えば1,2,3,4−ジエポキシブタン、ジグリ
シジルエーテル、エタン−1,2−ビスグリシジルエー
テル、及びブタン−1,4−ビスグリシジルエーテル;
ω−ハロゲノカルボン酸ハライド例えばクロルアセチル
クロライド、2−クロルプロピオニルクロライド、3−
クロルプロピオニルクロライド及び3−ブロムプロピオ
ニルブロマイド;ビニル化合物、例えばジビニルエーテ
ル、ジビニルスルホン及びメチレン−ビス−アクリルア
ミド;及び更に4−クロルメチル−1,3−ジオキソラ
ン−2−オン及びクロルぎ酸2−クロルエチルエーテ
ル、及び更にクロルぎ酸エステル、3−クロル−2−ヒ
ドロキシプロピルエーテル;及びポリアルキレンオキシ
ド例えばポリエチレンオキシドの並びにアルキレンオキ
シド例えばエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキ
シド1〜50モルと2価又は多価ポリオール或いは少く
とも2つの活性水素原子を含有する他の化合物1モルと
の反応生成物のジグリシジルエーテル;及び3官能性化
合物例えば1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−
s−トリアジン、である。好適な化合物はエピクロルヒ
ドリン及びポリアルキレンオキシドのジグリシジルエー
テルである。
【0049】アミド交換生成物及び官能性試剤のアミン
窒素は、約0.03〜0.5、好ましくは約0.05〜0.
3のモル比で使用される。重合体アミド交換生成物を用
いて始めることにより及び上述量の多官能性試剤を用い
ることにより、低分子量の物質を低量でしか有さない少
くとも5×105、好ましくは少くとも106の高重量平
均分子量のポリアミドアミンポリアミン生成物を得る。
このポリアミドアミンポリアミンは水溶性であり、製紙
工程に対する保持及び脱水剤として有用である。
【0050】最も好適であるポリアミドアミンポリアミ
ン生成物は、上述に従って製造され且つ低分子量の生成
物部分を実質的に除去する、即ち105以下及び最も好
ましくは5×105以下の生成物を実質的に完全に除去
するために更に処理された生成物である。低分子量の方
の物質は、公知の手段例えば予じめ決められた濾過能力
の中空繊維カートリッジ濾過(例えば Amicon
Inc.製のHIP100−43)を用いる超濾過、分
別、ゲル透過クロマトグラフィーによって高分子量生成
物から分離され且つ除去することができる。得られる生
成物は重量平均分子量が105以下、好適には5×105
以下の重合体生成物を実質的に含有せず、最も好ましく
は106以下の分子量の物質は実質的に存在しない。
【0051】好適な高分子量ポリアミドアミンポリアミ
ン生成物の製造法は、生成物を上述の如き分離手段に供
することを必要とする。低分子量物質はアミド交換生成
物が上述の如く多官能性化合物と反応する反応域へ返送
することができる。分子された低分子量成分の再循環は
高分子量生成物の収量を増大させ、従って得られる生成
物の全経済性を改善することが発見された。
【0052】本発明の方法によって製造したポリアミド
アミンポリアミンを、繊維、充填剤及び顔料の保持を増
大させる試剤として及び脱水促進剤として使用する場
合、用いる方法はそれ自体公知であり、本発明によるポ
リアミドポリアミンを希水溶液の形でヘッド・ボックス
前の紙パルプ懸濁液に添加することからなる。添加箇所
は試剤の、原料の懸濁液中への良好な分布が保証される
ように選択されるが、長すぎる接触時間は回避される。
所望の保持作用及び/又は脱水促進作用を得るのに必要
なポリアミドアミンポリアミンの量は同業者には公知の
予備実験で難なく決定することができる。一般に紙の乾
燥重量に関して0.005〜0.5重量%のポリアミドア
ミンポリアミンを用いることが得策である。本発明のポ
リアミドアミンポリアミンの、製紙機のヘッド・ボック
ス前における添加は、濾過、浮遊又は沈降による製紙機
からの廃水の処理に有利な効果も有している;本発明の
生成物の凝集作用は、製紙機の廃水からのパルプ成分の
分離をかなり容易にする。
【0053】本発明によるポリアミドアミンポリアミン
を、濾過、浮遊又は沈降による製紙機からの廃水の処理
における助剤として使用する場合にも、用いる方法はそ
れ自体公知である。関連する生成物を、適当にはセーブ
−オール(save−all)へ入る前に希水溶液の形
で製紙機からの廃水に添加することが好ましい。製紙機
からの廃水中に含まれる紙パルプ成分を適当に凝集させ
るポリアミドアミンポリアミンの量は、廃水の組成に従
って計算でき、場合場合によって予備実験により容易に
決定することができる。一般にこの目的に対しては廃水
3当り0.005〜2gの量のポリアミンが適当であ
る。
【0054】次の実施例は例示の目的だけで示すもので
あり、特許請求の範囲によって定義される如き態様を除
いて本発明に制限を加えるものではない。すべての部及
びパーセントは特に断らない限り重量によるものとす
る。
【0055】以下に使用するゲル透過クロマトグラフィ
ー(gpc)又はサイズ・イクスクルージョン(siz
e exclusion)クロマトグラフィーは、分子
を大きさによって分離し且つ決定するために使用される
標準的な分析法である。イオン相互作用なしに水溶性の
ポリ電解質の分子量を決定するのに有用であることがわ
かつたカラム充填剤はTSK−GEL−PW(Beck
man Instruments Inc.,カタログ
番号7699B)であった。
【0056】保持能力の評価は、Britt′s Dy
namic Drainage Jar及び標準試験法
を用いて下記の種々の生成物に対して行なった(Dyn
amic Drainage Jar Informa
tion Manual,paper Researc
h Material Co.,Syracuse,
N.Y.)。廃水中の固体含量が低いことは保持剤とし
ての改良された性能を示す。
【0057】ポリアミドアミンの製造 A.凝縮機、温度計、気体導入管及び撹拌機を備えたフ
ラスコにジエチレントリアミン388.1部を添加し
た。アジピン酸550.2部(ジエチレントリアミンと
アジピン酸のモル比1:1)及び水20部を撹拌しなが
らフラスコに添加した。次いで混合物を45分間に亘っ
て140℃まで加熱し、更に45分間水還流下に140
℃保った。窒素雰囲気の存在下に、混合物を2.5時間
に亘つて170℃に加熱し、次いで水139.4mlを
留去しつつ約2時間170℃に維持した。反応を冷却
し、生成したポリアミドアミン縮合生成物は、27,0
00g/モルの重量平均分子量(Mw)及び2,200
の数平均分子量(Mn)を有する橙色の樹脂状物質であ
った。これをPA−1として表示する。
【0058】B.最初の供給物の一部としてH2O 5m
lを用いることにより、ジエチレントリアミン57.9
gをアジピン酸91.2g(モル比0.9:1)と反応さ
せた。次いで物質を170℃に1時間加熱する以外実質
的に上記Aに記述したように反応を行なった。水25.
7mlを集めた。生成物は濃橙色の樹脂であった。この
ポリアミドアミンの重量平均分子量は675,000で
あり、数平均分子量は2,800であった。このMwは
過剰なカルボン酸基間のアミノ基とのイオン的相互作用
が高度に存在するから多分重合体の真の分子量を記述し
ていない。真の分子量は実質的にこれより低かった。こ
れをPA−2として表示する。
【0059】ポリアミン アミド交換反応に対する反応物として用いるポリアミン
は、商業的に入手できる低分子量テトラエチレンペンタ
ミン、アルキレンアミン同族体の混合物、及び次の方法
で製造されるテトラエチレンペンタミン及びエピクロル
ヒドリンの低分子量反応生成物であった:凝縮機、温度
計及び撹拌機を備えた500mlのフラスコにテトラエ
チレンペンタミン177gを入れた。この物質を70℃
まで加熱し、次いで温度を70℃に保ちながらエピクロ
ルヒドリン43.1gを30分間に亘って導入した。反
応を70℃で継続し、エピクロルヒドリンの消費をガス
クロマトグラフィーで監視した。エピクロルヒドリンが
完全に消費された時(約1時間)、反応生成物を室温ま
で冷却した。生成物は濃橙色物質であり、それぞれ14
30及び670のMw及びMn(gpcによる)を有し
た。
【0060】アミド交換生成物 撹拌機及び温度計を備えた3つ口フラスコに上記ポリア
ミドアミンA858gを入れ、約140℃に加熱した。
次いで上述のテトラエチレンペンタミン/エピクロルヒ
ドリン反応生成物230.35gを20分間に亘ってフ
ラスコ中へ導入した。この物質を170℃に加熱し、こ
の温度に1.0時間維持して、物質間の完全な反応を保
証した。反応を終らせるために水1030gを添加し、
反応物を室温まで冷却した。この生成物はそれぞれ2
1,000及び1,560のMw及びMn(gpcによ
る)を有した。
【0061】上述と同一の方法により、ポリアミドアミ
ンA及びポリアミドアミンBをそれぞれ次のポリアミン
の各と用いることによってアミド交換生成物を製造し
た:テトラエチレンペンタミン(TEPA)、テトラエ
チレンペンタミン/エピクロルヒドリン(TEPA/E
PI)、及び平均分子量300を有する混合ポリエチレ
ンアミン(P−300)。得られた生成物の各を分析
し、低分子ポリアミン物質の存在しないことを決定し
た。生成物の各の分子量を第1表に示す。
【0062】
【表1】 第 1 表 アミド交換生成物 ポリアミドアミン ポリアミン Mw Mn PA-1 TEPA/TEPA 2,000 860 PA-1 TEPA/EPI 21,000 1,560 PA-2 TEPA 8,500 1,400 PA-2 TEPA/EPI 12,000 1,400 PA-2 P-300 31,000、 1,600 ポリアミドアミンポリアミン 上述の如くポリアミドアミンAとテトラエチレンペンタ
ミン/エピクロルヒドリンのポリアミン生成物とから製
造したアミド交換生成物を多官能性試剤と反応させて、
下記の方法により高分子量のポリアミドアミンポリアミ
ン生成物を製造した: A.アミド交換生成物939gを水1534g及びエピ
クロルヒドリン47.6gと共に3lのフラスコ中に入
れた。この混合物を70℃まで加熱し、撹拌しながらこ
の温度に10時間保った。25℃における水溶液の B
rookfield 粘度(固体20.3%、C−1ス
ピンドル)は163cpであった。生成物の分子量をg
pcによって分析した。この結果生成物は7×106
Mw及び3,000のMnを有し且つ生成物が低分子量
物質を低%でしか含有しないことを示す分子量分布を有
することがわかった。この生成物をPAAPA−1とし
て表示する。結果を第II表に示し、商業的に入手され
る架橋ポリエチレンイミングラフトポリアミドアミン
(PAAPEI−SNと表示)と比較した。両生成物は
高分子量物質の高分布を示した。
【0063】B.上に用いたアミド交換生成物の異なる
試料をポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル
と反応させてポリアミドアミンポリアミン生成物を製造
した。
【0064】このポリエチレングリコールのジグリシジ
ルエーテルは、市販のポリエチレングリコール(Mw=
1,000)250gを、温度計、撹拌機及び滴加濾斗
を備えた500mlの反応容器に添加することによって
製造した。この容器にエピクロルヒドリン5gを添加
し、次いでこれを70℃に加熱した。この70℃の温度
を保ち乍ら、BF3(C25)2O 0.3mlを添加し、続
いてエピクロルヒドリン45gを1時間に亘って滴々に
添加した。反応を70℃で6時間行ない、室温まで冷却
した。生成物をガスクロマトグラフィー法で分析するこ
とにより、これが未反応のエピクロルヒドリンを含まな
いことがわかった。
【0065】製造したポリエチレングリコールのジグリ
シジルエーテル270gを、アミド交換生成物608.
7g及び水1971gを含有する反応容器に添加した。
この混合物を70℃まで加熱し、25℃における Br
ookfield 粘度(固体19.2%、C−1スピ
ンドル)が127cpになるまで撹拌しながら21時間
70℃に保つた。このポリアミドアミンポリアミン生成
物は、PAAPA−1に対して第II表に記述したもの
と実質的に同一の分子量特性を示した。
【0066】
【表2】 第 II 表 分子量(g/モル)の関数としての物質% 試料 Mn Mw 3.7 106 105 - 104 - 103 - 103 (g/モル) (g/モル) 3.7 106 105 104 PAAPA-1 3,000 7×106 25.0 21.0 17.0 26 10 PAAPEI-SN 4,300 5.2×106 22 22 21 27 8 上述の方法で(エピクロルヒドリン「EPI」を用い及
びポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル「P
EG/EPI」を用いて)製造したポリアミドアミンポ
リアミン生成物(PAAPA)を、製紙能力300kg
/時、速度100m/分、ホワイト・ウォーターの再循
環割合約75%を有する製紙機での製造工程において試
験した。パルプはソフトウッド(softwood)の
亜硫酸パルプ100%、CSF350ml及び粘土10
%であった。保持能力を、標準的な方法に従い、2つの
添加量において微細物及び粘土の全体の第一通過保持
(FPR−T)に対して及び第一通過保持(FPR−
F)に対して評価した。結果を第III表に示す。
【0067】
【表3】 第 III 表 製紙機における保持能力 FPR-T FPR-F 添加量1 添加量1 試料 0.05 0.15 0.05 0.15 ブランク 69.5 42.7 PAAPA-1 91.4 89.8 77.5 74.5 PAAPA-2 94.8 86.6 PAAPEI-SN 87.3 91.4 69.0 77.7 1.添加量はパルプに基づく乾燥重合体の重量%であ
る。
【0068】2.比較の目的のための、市販の架橋され
たポリエチレンイミングラフトポリアミドアミン Britt′s Dynamic Drainage
Jar試験法を用いることにより、エピクロルヒドリン
を用いる上述のアミド交換生成物から製造した本発明の
ポリアミドアミンポリアミン生成物に関して一連の保持
脱水試験を種々のpH条件下に行なった。試験には、ソ
フトウッドの亜硫酸塩パルプ100%、粘土5%、濃度
0.35%、微細物含量19%及び速度700rpmの
条件を用いた。全体の第一通過保持を決定し、用いた全
パルプのパーセントとして第IV表に報告する。
【0069】
【表4】 第 IV 表 第一通過保持、パーセント ブランク 添 加 量 pH 0.00 0.05 0.10 0.30 5 47 77 75 75 6.5 45 73 82 88 7.5 40 79 87 87 8.4 52 86 93 97 上記試験の結果は、本明細書に示す如き本発明に従って
製造した生成物が広いpH範囲に亘って良好な保持能力
を有し、そして関連する市販の生成物に等しく又はそれ
より良好に機能するということを明白に示している。
【0070】比較の目的で、本質的に米国特許第4,2
50,299号に教示されている方法に従っていくつか
の生成物を製造した。これらの生成物を、下記の方法に
従い、水性条件下に且つアミド交換が起こらないと思わ
れる温度で製造した:いくつかの試料を、ポリアミドア
ミン及びポリアミンをエピクロルヒドリンと同時に反応
させる方法によって製造した。これらの試料(試料1−
4)を、ポリアミドアミン(上記ポリアミドアミンAの
方法に従い、モル比1:1のアジピン酸及びジエチレン
トリアミンから製造)及び市販のポリアミン、テトラエ
チレンペンタミンを種々の割合で用いて製造した。この
ポリアミドアミンを少量の水と共に反応容器中へ導入し
て水溶液とした。次いでポリアミンとポリアミドアミン
及びポリアミンの合計に基づいて20重量%の溶液にす
るのに十分な水の残りとを撹拌しながら25℃で導入し
た。温度を25℃から70℃まで上昇させ乍らエピクロ
ルヒドリンを増量的に添加した。反応を70℃で3.5
時間行なった。試料をgpcで分析して、数平均分子量
(Mn)及び重量平均分子量(Mw)、及び分子量分布
を決定した。
【0071】比較の目的に対しても、反応物を連続的に
反応させる以外上述と同一のポリアミドアミン、ポリア
ミン及びエピクロルヒドリンから試料(試料5)を製造
した。ポリアミドアミンを、20重量%水溶液として最
初にエピクロルヒドリンと接触させた(エピクロルヒド
リン/ポリアミドアミン=モル比1/3、25℃、2.
5時間)。得られた重合体を、酢酸(HACとポリアミ
ドアミンのモル比1:1)を用いて低pH下に、ポリア
ミンと20%水溶液として反応させた(ポリアミン/ポ
リアミドアミンの重量比1:3)。この混合物を70℃
に5時間加熱し、次いで温度を70℃に保ち乍らNaO
Hを用いてpHを1時間で4に増加させた。次いで混合
物を更に1時間60℃に加熱した。次いで生成した重合
体物質を、エピクロルヒドリンを存在する全ポリアミド
アミン/ポリアミンに基づいて0.09、0.005及び
0.005重量%と3回増量させて添加することによ
り、エピハロヒドリンと反応させた。この時各増量に続
いて60℃に1時間加熱した。得られた生成物を上述と
同一の方法によりgpc法で分析した。試料1〜5の分
子量の分析結果を第V表に示す。更に第II表の試料P
AAPA−1の分子量のデータを比較の目的で第V表に
繰返す。試料1〜5の各は低分子量生成物のパーセント
が高く、一方本発明の試料PAAPA−1は低分子量物
質が非常に少ない(約1/3)ということが明らかに理解
できる。更に本発明のPAAPA−1は試料1〜5の生
成物のいずれよりも高分子量物質を非常に高い含量で有
する。
【0072】
【表5】
【0073】上記第V表の代表的な試料を保持性に対し
て試験し、本発明により上述の如く製造した生成物PA
APA−1と及び更にPAAPEI−SN及びPAAP
EI−SKとして表示した2つの市販の架橋ポリエチレ
ンイミングラフトポリアミドアミン保持助剤と比較し
た。この保持試験は第IV表の物質に対して記述した方
法に従って行なった。pHは7.5であり、また添加量
はパルプ1トン当り1Kgであった。結果を第VI表に
示す。
【0074】
【表6】 第 VI 表 試 料 第一通過保持−F、% ブランク 46 2(第V表) 75.2 5(第V表) 82.1 PAAPEI-SN 86.5 PAAPEI-SK 88.2 PAAPA-1 86.9 PAAPA−1は非常に高い保持パーセントを示した。
この試料はSN及びSK物質に同等であることがわか
り、第V表の試料2及び5より優れていた(試験での有
意差は3%又はそれ以上)。
【0075】第V表の試料も、Dynamic Dra
inage Jar を用いる標準的な技術に従い、脱
水した水50mlを採取し、乾固するまで蒸発させ、そ
して得られた残存パルプの一定重量を秤量することによ
って保持助剤として試験し、本発明の生成物PAAPA
−1に同等であることが上に示されている物質PAAP
EI−SKと比較した。パルプを廃紙及びダンボール板
100%からpH7.7で調製した。結果を第VII表
に示す。
【0076】
【表7】 第 VII 表 脱水した水50ml中の固体含量mg 試 料 2.5 Kg/パルプトン 5.0 Kg/パルプトン 7.5 Kg/パルプトン 1 63.0 56.0 44.0 2 66.0 51.0 48.0 3 68.0 54.0 52.0 4 78.0 59.0 42.0 5 -- 42.0 -- PAAPEI-SK 52 27.5 27.5 試料1〜5の各は本発明のPAAPA−1の同等の生成
物よりも保持性(低い値が良好)が劣っていた。
【0077】更に低分子量生成物の高パーセントでの存
在が全生成物の保持性に致命的に影響するということを
例示するために、ポリアミドアミン67部及びテトラエ
チレンペンタミン20部を水284部中に用いそしてエ
ピクロルヒドリン11.75部を、低分子量の生成物を
生成せしめる反応条件下に添加することによつて試料1
〜4を製造するために本発明の方法で物質を製造した。
生成物をTEPA/PAAの1:3重量比から製造し
た。これは5×105のMw及び600のMnを有し、
分子量分布は3.7×106に対して0%、105〜3.7
×106に対して8%、104〜105に対して19%、
103〜104に対して31%、そして103に対して4
1%であった。生成物を、試料1〜5に対して上述(第
VII)と同一の方法によって保持性について試験し
た。これは脱水中に残る固体含量が80mg/H2O 5
0ml(2.5Kg/トンにおいて)、74mg/H2
50ml(5Kg/トンにおいて)及び72mg/H2
O 50ml(7.5Kg/トンにおいて)であるという
非常に劣った性質を示した。
【0078】本発明の生成物は、ポリアミンがアミド交
換によってポリアミドアミン重合体鎖の一部となってい
るから、良好な保持及び脱水性を示すことができ、また
得られるアミド交換生成物が多官能性試剤との反応にお
いて低分子量の物質と非常に少ない程度でしか競合しな
いと考えられる。従って本発明で得られる生成物は生成
物の効果を減ずると思われる低分子量物質が低量であ
る。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース性繊維パルプ、及び繊維、充
    填剤、顔料及び助剤を水性スラリーにし、このスラリー
    をシート状の形に成形し、そして脱水するセルロース性
    繊維を基本とするシート生成物を製造する際に、 実質的に無水の条件下及び少くとも150℃の昇温度に
    おける反応域において、 (A) (a) 少くとも2つの1級アミノ基と少くとも1つ
    の2級又は3級アミノ基を有する少くとも1種の脂肪
    族、脂環族又はアラリフアチックのポリアミン或いは該
    ポリアミンと2つの1級アミノ基又はそれぞれ1級もし
    くは2級アミノ基から選択された2つのアミノ基を含有
    する少くとも1種の脂肪族、脂環族、アラリフアチック
    又は複素環族ポリアミンの混合物、及び(b) 少くとも1
    種のC4〜C10脂肪族ジカルボン酸又はそのアミド生成
    誘導体、の縮合によって製造された少くとも1種の水溶
    性又は水分散性のポリアミドアミン、を (B) (a) 少くとも2つの1級アミノ基及び約150〜
    3000の分子量を有するポリ(C2〜C3)アルキレン
    ポリアミン或いは(b) アンモニア、モノアルキルモノア
    ミン、C2〜C3ポリアルキレンジアミン、トリアミンテ
    トラミン又はペンタミンから選択される低分子量アミン
    とエピハロヒドリン又はα,ω−ジハロアルカンから選
    択される多官能性化合物との反応生成物であって、該ア
    ミンと多官能性化合物とはアミノ窒素原子対多官能性化
    合物の比が約0.5:1〜30:1であるように反応さ
    れており、得られる反応生成物は少くとも2つの1級ア
    ミノ基及び約150〜3000の重量平均分子量を有す
    る該反応生成物、より選らばれる水溶性低分子量ポリア
    ミンと最初に反応させ、そして続いて(A)及び(B)
    の重合生成物を、 (C) (A)及び(B)の生成物に含まれるアミノ基に
    関して多官能性の化合物と、平均分子量が少くとも5×
    105であるポリアミドアミンポリアミンを生成する量
    で、反応させる、ことによって生成される水溶性のポリ
    アミドアミンポリアミンをスラリーの生成中に助剤とし
    て添加することを特徴とするセルロース性繊維を基本と
    するシート生成物の製造法。
  2. 【請求項2】 (A)及び(B)の重合体生成物が実質
    的に無水の条件下に少くとも160℃の温度において且
    つ約3:1〜10:1のモル比のポリアミドアミン
    (A)及びポリアミン(B)から生成される特許請求の
    範囲第1項記載の製造法。
  3. 【請求項3】 ポリアミドアミンが脂肪族ポリアミンと
    脂肪族飽和ジカルボン酸との縮合によって製造され、そ
    してポリアミドアミン(A)及びポリアミン(B)が約
    3:1〜6:1のモル比で接触せしめられる特許請求の
    範囲第1項記載の製造方。
  4. 【請求項4】 ポリアミドアミンが脂肪族ポリアミンと
    脂肪族飽和ジカルボン酸との縮合によって製造され、そ
    してポリアミドアミン(A)及びポリアミン(B)が約
    3:1〜6:1のモル比で接触せしめられる特許請求の
    範囲第2項記載の製造法。
  5. 【請求項5】 多官能性化合物(C)がα,ω−ジハロ
    アルカン、エピハロヒドリン及びポリアルキレンオキシ
    ドのジグリシジルエーテルから選択される特許請求の範
    囲第1項記載の製造法。
  6. 【請求項6】 多官能性化合物(C)がα,ω−ジハロ
    アルカン、エピハロヒドリン及びポリアルキレンオキシ
    ドのジグリシジルエーテルから選択される特許請求の範
    囲第2項記載の製造法。
  7. 【請求項7】 多官能性化合物(C)がα,ω−ジハロ
    アルカン、エピハロヒドリン及びポリアルキレンオキシ
    ドのジグリシジルエーテルから選択される特許請求の範
    囲第3項記載の製造法。
  8. 【請求項8】 多官能性化合物(C)がα,ω−ジハロ
    アルカン、エピハロヒドリン及びポリアルキレンオキシ
    ドのジグリシジルエーテルから選択される特許請求の範
    囲第4項記載の製造法。
  9. 【請求項9】 ポリアミドアミンが(a)式 【化1】 [式中、RはC2〜C3アルキレン基を表わし、R′及び
    R″はそれぞれ独立に水素又はC1〜C10アルキル基を
    表わし、そしてnは1〜5の整数を表わす]のポリアミ
    ンと、(b)C4〜C8飽和脂肪族ジカルボン酸とのモル
    比0.8:1〜1.5:1における縮合によって製造さ
    れ;ポリアミンBがジエチレントリアミン、トリエチレ
    ンテトラミン又はテトラエチレンペンタミンから選択さ
    れるアミンとエピハロヒドリンとの、アミノ窒素対エピ
    ハロヒドリンのモル数との比が約2:1〜20:1であ
    るような反応生成物であり;そして多官能性化合物Cが
    エピクロルヒドリン又はポリエチレンオキシドのジグリ
    シジルエーテルから選択される、特許請求の範囲第1項
    記載の製造法。
  10. 【請求項10】 ポリアミドアミンが(a)式 【化2】 [式中、RはC2〜C3アルキレン基を表わし、R′及び
    R″はそれぞれ独立に水素又はC1〜C10アルキル基を
    表わし、そしてnは1〜5の整数を表わす]のポリアミ
    ンと、(b)C4〜C8飽和脂肪族ジカルボン酸とのモル
    比0.8:1〜1.5:1における縮合によって製造さ
    れ;ポリアミンBがジエチレントリアミン、トリエチレ
    ンテトラミン又はテトラエチレンペンタミンから選択さ
    れるアミンとエピハロヒドリンとの、アミノ窒素対エピ
    ハロヒドリンのモル数との比が約2:1〜20:1であ
    るような反応生成物であり;そして多官能性化合物Cが
    エピクロルヒドリン又はポリエチレンオキシドのジグリ
    シジルエーテルから選択される、特許請求の範囲第2項
    記載の製造法。
  11. 【請求項11】 ポリアミドアミンが(a)式 【化3】 [式中、RはC2〜C3アルキレン基を表わし、R′及び
    R″はそれぞれ独立に水素又はC1〜C10アルキル基を
    表わし、そしてnは1〜5の整数を表わす]のポリアミ
    ンと、(b)C4〜C8飽和脂肪族ジカルボン酸とのモル
    比0.8:1〜1.5:1における縮合によって製造さ
    れ;ポリアミンBがジエチレントリアミン、トリエチレ
    ンテトラミン又はテトラエチレンペンタミンから選択さ
    れるアミンとエピハロヒドリンとの、アミノ窒素対エピ
    ハロヒドリンのモル数との比が約2:1〜20:1であ
    るような反応生成物であり;そして多官能性化合物Cが
    エピクロルヒドリン又はポリエチレンオキシドのジグリ
    シジルエーテルから選択される、特許請求の範囲第3項
    記載の製造法。
  12. 【請求項12】 ポリアミドアミンが(a)式 【化4】 [式中、RはC2〜C3アルキレン基を表わし、R′及び
    R″はそれぞれ独立に水素又はC1〜C10アルキル基を
    表わし、そしてnは1〜5の整数を表わす]のポリアミ
    ンと、(b)C4〜C8飽和脂肪族ジカルボン酸とのモル
    比0.8:1〜1.5:1における縮合によって製造さ
    れ;ポリアミンBがジエチレントリアミン、トリエチレ
    ンテトラミン又はテトラエチレンペンタミンから選択さ
    れるアミンとエピハロヒドリンとの、アミノ窒素対エピ
    ハロヒドリンのモル数との比が約2:1〜20:1であ
    るような反応生成物であり;そして多官能性化合物Cが
    エピクロルヒドリン又はポリエチレンオキシドのジグリ
    シジルエーテルから選択される、特許請求の範囲第4項
    記載の製造法。
  13. 【請求項13】 ポリアミドアミンがC3〜C5α,ω−
    ジカルボン酸とジエチレントリアミン又はトリエチレン
    テトラミンとの縮合生成物であり;ポリアミンBがジエ
    チレントリアミン、トリエチレンテトラミン及びテトラ
    エチレンペンタミンからなる群から選択されるアミンと
    エピクロルヒドリンとの、モル比約2:1における生成
    物であり;ポリアミドアミンA及びポリアミンBが実質
    的に無水の条件下に少くとも160℃の温度において且
    つ生成物ABを生成せしめるための期間反応せしめら
    れ;そして生成物ABが少くとも5×105の重量平均
    分子量のポリアミドアミンポリアミン生成物を与える量
    でエピクロルヒドリン又はポリエチレンオキシドのジグ
    リシジルエーテルと反応せしめられる、特許請求の範囲
    第9項記載の製造法。
  14. 【請求項14】 ポリアミドアミンがC3〜C5α,ω−
    ジカルボン酸とジエチレントリアミン又はトリエチレン
    テトラミンとの縮合生成物であり;ポリアミンBがジエ
    チレントリアミン、トリエチレンテトラミン及びテトラ
    エチレンペンタミンからなる群から選択されるアミンと
    エピクロルヒドリンとの、モル比約2:1における生成
    物であり;ポリアミドアミンA及びポリアミンBが実質
    的に無水の条件下に少くとも160℃の温度において且
    つ生成物ABを生成せしめるための期間反応せしめら
    れ;そして生成物ABが少くとも5×105の重量平均
    分子量のポリアミドアミンポリアミン生成物を与える量
    でエピクロルヒドリン又はポリエチレンオキシドのジグ
    リシジルエーテルと反応せしめられる、特許請求の範囲
    第10項記載の製造法。
  15. 【請求項15】 ポリアミドアミンがC3〜C5α,ω−
    ジカルボン酸とジエチレントリアミン又はトリエチレン
    テトラミンとの縮合生成物であり;ポリアミンBがジエ
    チレントリアミン、トリエチレンテトラミン及びテトラ
    エチレンペンタミンからなる群から選択されるアミンと
    エピクロルヒドリンとの、モル比約2:1における生成
    物であり;ポリアミドアミンA及びポリアミンBが実質
    的に無水の条件下に少くとも160℃の温度において且
    つ生成物ABを生成せしめるための期間反応せしめら
    れ;そして生成物ABが少くとも5×105の重量平均
    分子量のポリアミドアミンポリアミン生成物を与える量
    でエピクロルヒドリン又はポリエチレンオキシドのジグ
    リシジルエーテルと反応せしめられる、特許請求の範囲
    第11項記載の製造法。
  16. 【請求項16】 ポリアミドアミンがC3〜C5α,ω−
    ジカルボン酸とジエチレントリアミン又はトリエチレン
    テトラミンとの縮合生成物であり;ポリアミンBがジエ
    チレントリアミン、トリエチレンテトラミン及びテトラ
    エチレンペンタミンからなる群から選択されるアミンと
    エピクロルヒドリンとの、モル比約2:1における生成
    物であり;ポリアミドアミンA及びポリアミンBが実質
    的に無水の条件下に少くとも160℃の温度において且
    つ生成物ABを生成せしめるための期間反応せしめら
    れ;そして生成物ABが少くとも5×105の重量平均
    分子量のポリアミドアミンポリアミン生成物を与える量
    でエピクロルヒドリン又はポリエチレンオキシドのジグ
    リシジルエーテルと反応せしめられる、特許請求の範囲
    第12項記載の製造法。
  17. 【請求項17】 ポリアミドアミンポリアミン生成物が
    105よりも低い重量平均分子量の生成物を実質的に含
    まない特許請求の範囲第1項記載の製造法。
  18. 【請求項18】 ポリアミドアミンポリアミン生成物が
    105よりも低い重量平均分子量の生成物を実質的に含
    まない特許請求の範囲第9項記載の製造法。
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