JPH0623374Y2 - カツタ - Google Patents

カツタ

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JPH0623374Y2
JPH0623374Y2 JP1989057429U JP5742989U JPH0623374Y2 JP H0623374 Y2 JPH0623374 Y2 JP H0623374Y2 JP 1989057429 U JP1989057429 U JP 1989057429U JP 5742989 U JP5742989 U JP 5742989U JP H0623374 Y2 JPH0623374 Y2 JP H0623374Y2
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JP
Japan
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tool
tip
wall surface
outer peripheral
cutter
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JP1989057429U
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JPH02150114U (ja
Inventor
浩志 渡辺
Original Assignee
株式会社日進工具製作所
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、転削加工に用いられるカツタに係り、詳し
くは、被削材に文字、記号等を彫刻する場合、あるいは
金型を加工する場合等に用いて好適なカツタに関する。
[従来の技術] 被削材に文字、記号等を彫刻する場合や、NC工作機械
で金型加工を行う際に用いられるカツタとして、従来よ
り、第14図ないし第16図に示すカツタが広く用いら
れている。
これらの図に示すカツタは、略円柱状をなす工具本体1
の先端に円錐部2が形成され、この円錐部2が工具径方
向に沿って工具外周面3の一方の側から他方の側まで切
り欠かれて平坦なすくい面4が形成され、このすくい面
4と工具外周面3との稜線部の一方の側に切刃5が形成
されてなるものである。
このように構成されたカツタを用いて被削材を加工する
には、工具本体1の図示せぬ基端側を彫刻盤やNCフラ
イス等の工作機械の主軸(図示略)に装着し、この後、
工具本体1を軸線回りに回転させると共に、被削材に向
かって軸線方向に送り出す。そして、工具本体1と被削
材との間に工具軸線と交差する方向の相対運動を与え
て、上記切刃5によって所定の加工を施してゆく。
[考案が解決しようとする課題] ところで、上述した従来のカツタにおいては、平坦なす
くい面3を設けるために、先端側に向かうに従い先細り
となる円錐部2を、その先端から後端まで断面略半月状
に形成しているから、ただでさえ工具剛性を確保するの
が難しい工具先端の円錐部2において、一層剛性が低下
せざるを得ず、特に、カツタと被削材との間にカツタ軸
線と交差する方向の相対運動を与える際に、カツタに作
用するカツタ回転方向と逆方向の捩りモーメントに対す
る工具先端部の剛性は相当に低くなる。このため、高送
り切削などのように高負荷で加工する際にビビリ振動が
生じ易く、加工面には、その影響によるビビリ面や食い
込み面などが有り、場合によっては、切削中に工具破損
等の事故が生じることもあった。
この考案は、このような背景の下になされたもので、先
端部の曲げ作用に対する工具剛性が高くて、切削中のビ
ビリ振動を未然に防止できるカツタを提供することを目
的とする。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するために、この考案のカツタは、先端
が略円錐状をなす工具本体の先端外周部に、工具本体の
先端から工具基端側に向かって延在し、かつ工具外周面
に開口する溝部を形成し、この溝部の工具回転方向側を
向く一方の壁面と上記工具本体の先端外周面との稜線部
に、工具基端側に向かうに従い漸次上記工具本体の径方
向外周側に向かうように延びる切刃を形成してなるもの
である。
この場合、上記溝部の一方の壁面と、この壁面に交差す
る他方の壁面の形状は適宜定めて良いが、それぞれ上記
溝部の延在方向と直交する断面において直線状をなす面
に形成し、さらに、これら各壁面の上記断面における挟
角θを90°〜135°の範囲に設定することが効果的
である。
[作用] 上記構成によれば、溝部の工具回転方向側を向く一方の
壁面がすくい面として用いられるから、すくい面を形成
するために工具本体先端の円錐部全体を断面半月状に切
り欠く必要はない。従って、円錐部分の周方向の肉厚が
増大して工具剛性が向上し、加工面の向上と工具寿命の
延長を望むことができる。
[実施例] 以下、第1図ないし第5図を参照して、本考案の実施例
を説明する。
これらの図において符号10は工具本体である。この工
具本体10は、円柱体の先端に円錐部11を形成してな
るもので、円錐部11の外周部には、工具先端から工具
基端側に向かって延在する溝部12が形成されている。
第1図ないし第3図に示すように、溝部12は、工具径
方向に直線状に延在して工具本体10の回転方向(第2
図において反時計回り方向)を向く平坦なすくい面(一
方の壁面)13と、このすくい面13と交差する方向に
突出して工具回転方向の後方側を向く起立壁面(他方の
壁面)14とを有してなるもので、その延在方向、すな
わち、すくい面13と起立壁面14との交線部15の延
在方向は、上記円錐部11の先端側において、すくい面
13と円錐部11の先端円錐面(工具先端外周面)16
との一方の側の稜線部17と平行に延在し、円錐部11
の基端側において上記稜線部17に向かって円弧状に湾
曲しつつ延在するように定められている。そして、上記
稜線部17には、円錐部11の先端Pから基端P
で延びる切刃18が形成されている。従って、この切刃
18は円錐部11の母線の方向に沿って形成され、工具
基端側に向かうに従い漸次工具本体10の径方向外周側
に向かって延びるように形成されることとなる。
第4図に示すように、上記起立壁面14は、上記円錐部
11の溝部延在方向と直交する断面視において直線状を
なす面に形成されている。そして、上記断面における各
壁面13、14の挟角θは、105°に設定されてい
る。この挟角θは、切削条件等に応じて適宜定めて良い
が、90°〜135°の範囲に定めることが好ましい。
挟角θが90°に満たないと、上記切刃17で生成され
た切屑の排出性が悪化するおそれがあると共に、すくい
面13を研削する砥石の形状が大幅な制約を受けて加工
が煩雑となるおそれがあり、他方、挟角θが135°を
超えると上記円錐部11の肉厚が不足して後述する工具
剛性改善効果を十分に発揮できないおそれが生じるから
である。
また、第5図に示すように、上記起立壁面14は、その
先端Pが、上記円錐部11の先端Pから工具基端側
へ工具軸線Oと平行に距離Lだけ後退するように、そ
の形状が定められている。この距離Lは、切削条件等
に応じて適宜定められるが、円錐部11の全長をL
したときに(第1図参照)、最大でもL/2を超えな
いように設定することが好ましい。距離LがL/2
を超えると、円錐部11の周方向の肉厚が十分に増加せ
ず、円錐部11の剛性を十分に改善できないおそれが生
じるからである。
さらに、円錐部11の先端部は、上記先端円錐面16と
連続する球面状に形成されている。この球面状をなす先
端部における上記切刃17と工具軸線Oを挟んで反対側
の部分には、円錐部11の先端Pから工具基端側へ向
かうに従って、漸次工具径方向外方へ離間する逃げ面1
9が形成されている。
以上のように構成されたカツタを用いて被削材を加工す
るには、上述した従来のカツタと同様に、工具本体10
を軸線O回りに回転させつつ、切刃18と被削材との間
に工具軸線Oと交差する方向の相対運動を与えることに
より、切刃18で所定の加工を施してゆく。
この場合、工具本体10は、被削材とカツタとの間に与
えられる相対運動の方向、すなわち、すくい面13と交
差する方向に曲げモーメントを受けると同時に、カツタ
回転方向と逆方向に捩りモーメントを受けるから、切削
中の工具剛性は、円錐部11の周方向の肉厚に大きく依
存する。
しかして、本実施例のカツタにあっては、円錐部11に
工具先端から基端側に向かって延在する溝12を形成
し、この溝部12の一の壁面をすくい面13として用い
るものであるから、円錐部11の周方向の肉厚は、従来
のように円錐部11を断面半月状に切り欠いてすくい面
4(第7図参照)を形成する場合に比して大幅に増大
し、これより、特に工具径方向における工具剛性が著し
く向上する。このため、高送り切削等、高負荷切削を行
う場合のビビリ振動の発生が抑制され、この結果、加工
面の品位が著しく向上すると共に、工具破損が確実に回
避されて工具寿命が向上する。
なお、以上の実施例はあくまで本考案の一実施例を示す
もので、本考案はこれに限定されるものではない。
例えば、切刃18の形状については、直線状に延びる直
刃形状に限らず、第6図に示すように、すくい面13及
び起立壁面14を共に捩れ面状に形成することによって
捩れ刃形状としても良く、また、円錐部11の先端形状
については、球面状に限らず、第7図に示すように、工
具径方向に直線状に切り欠いても良い。
また、第8図に示すように、起立壁面14の先端部に、
すくい面13と直交しかつ工具径方向に延びる平坦部2
0を形成しても良い。これによれば、平坦部20の工具
外周側における端部Pから工具基端側へ直線的に起立
壁面14を形成した場合(図中二点鎖線で示す)に比し
て円錐部11周方向の肉厚が増大し、工具剛性がより一
層向上するという効果を奏する。なお、この場合には、
第9図及び第10図に示すように、平坦部20よりも工
具先端側に起立壁面14よりも低い凸部21を形成すれ
ば、この部分の剛性がさらに向上するという極めて顕著
な効果を奏する。
また、溝部12の延在方向、すなわち、すくい面13と
起立壁面14との交線部15の延びる方向についても、
切刃18と平行に直線状に延びるものに限らず、第11
図に示すように、工具基端側に向かうにつれて切刃18
に接近するもの、あるいは第12図に示すように、工具
基端側に向かうにつれて切刃18から離間するもの、さ
らには、第13図に示すように湾曲しつつ延びるもの
等、種々変形可能である。
さらに、円錐部11の形状も、その母線が先端Pから
基端Pまで直線状に延びるものに限らず、工具内方あ
るいは外方へ湾曲しつつ延びるものであっても良く、ま
た、すくい面13及び起立壁面14の断面形状について
も、溝部12の延在方向と直交する断面視において直線
状をなす面に限らず、上記断面視において湾曲する曲面
に形成しても構わない。
[考案の効果] 以上説明したように、この考案は、先端が略円錐状をな
す工具本体の先端外周部に、工具本体の先端から工具基
端側に向かって延在し、かつ工具外周面に開口する溝部
が形成され、この溝部の工具回転方向側を向く一方の壁
面と上記工具本体の先端外周面との稜線部に、工具基端
側に向かうに従い漸次上記工具本体の径方向外周側に向
かうように延びる切刃が形成されてなるものであるか
ら、先細りとなって剛性が損なわれがちな工具本体先端
の周方向の肉厚が増大して工具剛性が向上し、切削中の
ビビリ振動が大幅に抑制される。従って、本考案のカツ
タによれば、加工面の品位が向上すると共に、工具破損
が確実に回避されて工具寿命が向上するという優れた効
果を奏する。
そして、上記溝部の壁面を溝部延在方向と直交する断面
視において直線状をなす面に形成し、これら溝部の上記
断面における挟角θを90°〜135°の範囲に設定す
れば、切削中における切屑排出性を損なうことなく、か
つすくい面の研削時の加工性を損なうことなく、工具剛
性を十分に改善できる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図は本考案の一実施例を示すもので、
第1図は平面図、第2図は第1図におけるI矢視図、第
3図は第1図におけるII矢視図、第4図は第1図中III
−III線における断面図、第5図は工具先端の拡大平面
図、 第6図ないし第13図は本考案の変形例を示すもので、
第6図は切刃を捩れ刃形状に変形した例を示す工具本体
の側面図、第7図は工具先端形状の変形例を示す工具先
端部の拡大平面図、第8図及び第9図は溝部の先端形状
を変形した例を示す工具先端部の拡大平面図、第10図
は第9図中IV−IV線における断面図、第11図ないし第
13図は、溝部の延在方向の変形例を示す工具先端部の
拡大平面図、 第14図ないし第16図は従来例を示す図で、第14図
は平面図、第15図は第14図中V−V線における断面
図、第16図は第14図におけるVI矢視図である。 10……工具本体、11……円錐部、 12……溝部、13……すくい面(一方の壁面)、 14……起立壁面(他方の壁面)、 16……先端円錐面(工具先端外周面)、 17……稜線部、18……切刃。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端が略円錐状をなす工具本体の先端外周
    部に、工具本体の先端から工具基端側に向かって延在
    し、かつ工具外周面に開口する溝部が形成され、この溝
    部の工具回転方向側を向く一方の壁面と上記工具本体の
    先端外周面との稜線部に、工具基端側に向かうに従い漸
    次上記工具本体の径方向外周側に向かうように延びる切
    刃が形成されてなるカッタ。
  2. 【請求項2】上記溝部の一方の壁面と、この壁面に交差
    する上記溝部の他方の壁面とがそれぞれ上記溝部の延在
    方向と直交する断面において直線状をなす面に形成さ
    れ、これら各壁面の上記断面における狭角θが、90°
    〜135°の範囲に設定されていることを特徴とする請
    求項1記載のカッタ。
JP1989057429U 1989-05-18 1989-05-18 カツタ Expired - Lifetime JPH0623374Y2 (ja)

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JPH02150114U JPH02150114U (ja) 1990-12-25
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