JPH03131414A - 切削工具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は切削工具に係り、特に切れ刃のねじれ角に変化
をもたせることによって切削性能の向上を図った切削工
具に関する。

〔従来の技術〕

エンドミル型の切削工具の中には、工具本体の側刃を所
定のねじれ角をもって形成したものがある。これは切削
加工中に発生する振動を抑制し、また、切屑の排出を容
易にするためである。

このような切削工具としては、例えば、特公昭３０−５
２４４号公報、特開昭６１−３５７１５号公報、特公昭
６Ｂ−６２３２３号公報に開示されているものを挙げる
ことができる。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来技術による切削工具では、ワークに切れ刃が食
付く時に発生する急激な切削荷重の変動に起因した工具
本体の振動は防止可能であるが、切削中に発生する比較
的小さな振動に対しては抑制効果が低い難点がある。こ
のことは、深切込みによる重切削の場合に安定した切削
を困難ならしめることになる。

そこで、本発明の目的は、上記従来技術の有する問題点
を解消し、特に加工中の切削荷重の変動を抑制すること
によって工具本体の振動を防止し高効率の切削加工を達
成する切削工具を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明は、工具本体の外周
に螺旋状の複数枚の切れ刃が形成されている切削工具に
おいて、刃部先端の切込み鋭角部における切れ刃のねじ
れ角を１０度乃至３０度の範囲に、残余の切れ刃のねじ
れ角を４０度乃至６０度の範囲に設定するとともに、ね
じれ角の変曲点近傍では切れ刃がなめらかな曲線で連続
していることを特徴とするものである。

〔作　用〕

本発明によれば、ねじれ角を大きく設定しである切れ刃
がワークに対して鋭角部で切り込み、切り込み量の変動
が抑制され、また、切れ刃の長さが長くなるので単位長
さ当たりの切削荷重が減少する。一方、刃先先端部のね
じれ角が小さく設定されるとともにねじれ角の変化がな
めらかな刃部先端の切り込み鋭角部の切れ刃はその刃先
強度が強化される。

〔実施例〕

以下本発明による切削工具の一実施例を添附図面を参照
して説明する。

第１図において、符号１は、本発明の一実施例による切
削工具を示している。この切削工具１は、工具本体の基
端側のストレートなシャンク部２と、工具本体の先端側
においてその外周に複数枚の切れ刃が螺旋状に形成され
た刃部３とからなる。

上記刃部３には、本実施例では、４枚の切れ刃４ａ乃至
４ｄが形成されており、これら切れ刃４ａ乃至４ｄの各
間にはチップポケット５ａ乃至５ｄが夫々形成されてい
る。第２図に示されるように、上記切れ刃４ａ乃至４ｄ
は、端面おいて、夫々底刃６ａ乃至６ｄとなって回転中
心Ｏに指向して収束する。

本発明によれば、上記切れ刃４ａ乃至４ｄは、次のよう
なねじれ角を有するように形成されている。

第３図は、刃部３における切れ刃４ａ乃至４の展開図で
あり、同図において、横軸は回転方向に沿った長さ、縦
軸は軸方向の長さ、実線で表わされた曲線はそれぞれ切
れ刃４ａ乃至４ｄを表わしている。

上記切れ刃４ａ乃至４ｄはいずれも、図中Ｈで示される
切り込み鋭角部、本実施例では、軸方向に略半径相当の
長さの範囲では、第１のねじれ角θ１に設定され、これ
以外のシャンク部２側に向かっての切れ刃４ａ乃至４ｄ
は、ねじれ角θ２に設定されている。

上記切れ刃４ａ乃至４ｄにおいてねじれ角が変化する付
近では、ねじれ角は急激に変化せずに連続的に変化する
ようにし、従って、変曲点近傍で切れ刃４ａ乃至４ｄは
滑らかな曲線で連続するようにしている。

この場合、上記ねじれ角θ２よりもねじれ角θ１が小さ
くなるようになっており、ねじれ角θ１は、１０度から
３０度の範囲に、ねじれ角θ２は４０度から６０度の範
囲が好適である。これはθ１が１０度以下では切削性が
悪くなり、３０ｅ以上になると刃部の耐久性が悪くなる
ためである。θ２も同様で４０度以下では切削性、６０
度以上では耐久性が悪い。なお、各切れ刃４ａ乃至４ｄ
のピッチは、本実施例では、間隔ｌをおいて等ピッチと
なっている。

上記のように構成される切削工具において、切れ刃４ａ
乃至４ｄのねじれ角は、刃部３の先端の切り込み鋭角部
Ｈでは、１０度乃至３０度の小角θ１に設定し、これに
対して、残余の部分の切れ刃のねじれ角は４０度乃至６
０度の大きな角度のθ２に設定している。

ねじれ角が大きくθ２に設定されている部分の切れ刃４
ａ乃至４ｄは相対的に切れ刃長が増すことから、切れ月
単位長さ当たりの切削抵抗が減少する。そして、回転方
向と切れ刃のなす切り込み角度θ、が鋭角となってワー
クに食い付くことから、切削性が向上する。そして、工
具の回転に伴ってそれぞれの切れ刃４ａ乃至４ｄは、ワ
ークの一点に対しては、除々に切り込みながら離れてい
く事になり、上記切削性能の向上と相俟って切削荷重の
変動が減少する。この結果、切削工具１は、切削加工中
の比較的小さな振動の発生を抑制しつつ切削加工を遂行
する。なお、切り屑排出性の観点からすると、大きなね
じれ角により工具の回転とともに切り屑はチップポケッ
ト５ａ乃至５ｄに沿って上方に押し上げられ易くなるの
で、切り屑排出性が向上する。

一方、上述の切削性能を補完する目的で切り込み鋭角部
Ｈの切れ刃４ａ乃至４ｄは、そのねじれ角θ１が小角に
なっているため、その強度が強化され、しかも、この部
分の切れ刃はねじれ角θ１とθ２の変化がなめらかな曲
線をなすように連続していることの相乗効果により、耐
チッピング性が向上することになる。

こうして従来、ねじれ角の大きな切削工具では困難とさ
れていた重切削に適用した場合でも、安定した切削を効
率良く行うことが出来る。

次に、本発明による切削工具の他の実施例について、上
記第１実施例と同一の構成要素には同一の符号を付して
説明する。

この第２実施例による切削工具においては、第４図にそ
の刃部３の展開図に示されているように、切れ刃４ａ乃
至４ｄの周方向の間隔を第１実施例とは異なり、例えば
、切れ刃４ａと４ｂの間隔１１、切れ刃４ｂと４Ｃの間
隔１２を異ならせて切れ刃４ａ乃至４ｄを形成している
。

このように、切れ刃を工具本体の外周方向に不等のピッ
チで形成することによって切削中に発生する振動が互い
に打ち消し合って、防振効果が向上する。

以上、第１および第２実施例は、本発明をエンドミル型
の切削工具に適用したものであるが、本発明はこれに限
定されるものではなく、その他、サイドミル、平フライ
ス、側フライス等の切削工具についても適用可能である
。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、切り
込み鋭角部から残余の切れ刃のねじれ角を大きな角度に
設定しているので切削性の向上と切削荷重の変動の抑制
が可能となる。そして、切り込み鋭角部のねじれ角が小
角に設定されかつ変曲点近傍をなめらかな曲線状の切れ
刃としているため、切れ刃の強度が強化されるので、全
体として加工中の比較的小さな振動に対する防止効果を
奏するとともに、安定した切削性能を発揮するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による切削工具の一実施例を示した側面
図、第２図は第１図における切削工具のＸ矢視図、第３
図は当該切削工具の刃部の展開図、第４図は他の実施例
による切削工具の刃部の展開図である。 １・・・切削工具、２・・・シャンク部、３・・・刃部
、４ａ乃至４ｄ・・・切れ刃、５ａ乃至５ｄ・・・チッ
プポケット、Ｈ・・・切り込み鋭角部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、工具本体の外周に螺旋状の複数枚の切れ刃が形成さ
   れている切削工具において、刃部先端の切込み鋭角部に
   おける切れ刃のねじれ角を１０度乃至３０度の範囲に、
   残余の切れ刃のねじれ角を４０度乃至６０度の範囲に設
   定するとともに、ねじれ角の変曲点近傍では切れ刃がな
   めらかな曲線で連続していることを特徴とする切削工具
   。 ２、各切れ刃は、工具本体の周方向に不等のピッチをお
   いて形成されていることを特徴とする請求項１記載の切
   削工具。