JP2013202722A - スクエアエンドミル - Google Patents

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Abstract

【課題】底刃や外周刃に欠損等を生じることなく加工精度を維持し、切削抵抗の増大を招かない。
【解決手段】軸線O回りに回転させられるエンドミル本体1の先端部外周に、後端側に向けてエンドミル回転方向後方側に延びる切屑排出溝4が形成され、そのエンドミル回転方向前方側を向く壁面6と外周逃げ面5との交差稜線部には外周刃7が、壁面6の外周部と先端逃げ面9との交差稜線部には外周刃7に角度をもって交差する底刃11が形成され、外周刃7の先端部には、外周刃7の捩れ角が先端側に向かうに従い漸次小さくなる捩れ角漸減部7Aが形成され、外周刃7は捩れ角漸減部7Aも含めて軸線O回りの回転軌跡が軸線Oを中心とした一定外径の円筒面状をなし、外周逃げ面5は外周刃7からエンドミル回転方向後方側に向けて外周刃7の軸線O回りの回転軌跡に対して内周側に漸次後退するように形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンドミル本体の先端部外周に形成される外周刃と先端に形成される底刃とが、直交、または直交よりも僅かに鋭角に交差するようにされたスクエアエンドミルに関するものである。
このようなスクエアエンドミルは、エンドミル本体の先端部外周に、エンドミル本体の先端に開口して後端側に向かうに従いエンドミル回転方向後方側に向かうようにエンドミル本体の軸線に対して捩れる切屑排出溝が形成されて、この切屑排出溝のエンドミル回転方向前方側を向く壁面の外周側辺稜部に外周刃が形成されるとともに、切屑排出溝の先端部には、切屑排出溝の内周部を切り欠くように凹溝状のギャッシュが形成され、このギャッシュのエンドミル回転方向前方側を向く壁面とエンドミル本体の先端逃げ面との交差稜線部に、上記外周刃に対して直交する方向、または直交よりも僅かに鋭角に交差する方向に延びる底刃が形成されたものである。
ところで、このようなスクエアエンドミルにおいては、上記ギャッシュが、そのエンドミル回転方向前方側を向く上記壁面が外周刃にまで達せずに、切屑排出溝のエンドミル回転方向前方側を向く壁面の途中までに延びていて、このギャッシュの壁面から外周側は、切屑排出溝のエンドミル回転方向前方側を向く壁面と先端逃げ面との交差稜線部に底刃が形成されたものが知られている。
ところが、そのようなものでは、底刃の外周側では軸方向すくい角が切屑排出溝および外周刃の軸線に対する捩れ角と等しくなるため、この捩れ角が例えば45°以上の強捩れとなると底刃の外周側における切刃強度が失われて欠損を生じ易くなる。そこで、特許文献1、2には、ギャッシュのエンドミル回転方向前方側を向く壁面を外周刃にまで延長して外周逃げ面に交差させ、外周刃が強捩れでも底刃は全長に亙って軸方向すくい角が小さくなるようにしたものが提案されている。
特開2004−283965号公報 特開2008−200817号公報
これら特許文献1、2に記載されたスクエアエンドミルでは、外周刃のエンドミル回転方向後方側に、逃げ角が極小さい、あるいは逃げ角が0°で外周刃と等しい外径の円筒面状をなす幅狭のマージンを設けて、そのさらにエンドミル回転方向後方側に所定の逃げ角で外周刃の軸線回りの回転軌跡に対して内周側に後退する外周逃げ面を形成している。そして、このうち特許文献2に記載のスクエアエンドミルでは、外周刃の先端部においてギャッシュのエンドミル回転方向前方側を向く壁面の軸線方向の幅がマージンの軸線方向の幅よりも広くなるようにしている。
しかしながら、そのような特許文献2に記載のスクエアエンドミルでは、ギャッシュのエンドミル回転方向前方側を向く壁面が、マージンから内周側に後退する外周逃げ面に亙って交差させられて、その交差稜線部に外周刃の先端部が形成されるため、外周逃げ面に交差する外周刃の最先端部では、先端側に向かうに従い外周刃がエンドミル本体の内周側に向けて傾斜してしまい、外周刃の外径が小さくなって加工精度が損なわれてしまう。これは、マージンを設けずに、外周刃のエンドミル回転方向後方側に直接内周側に後退する外周逃げ面を形成したスクエアエンドミルにおいて、ギャッシュのエンドミル回転方向前方側を向く壁面を外周逃げ面に交差させた場合も同様である。
一方、特許文献1に記載のスクエアエンドミルでは、ギャッシュのエンドミル回転方向前方側を向く壁面が外周逃げ面に交差した部分も含め、外周刃の全長に亙ってエンドミル回転方向後方側にマージンを設けており、このため外周刃の先端部でも外径を一定とすることができる。しかしながら、マージンは上述のように逃げ角が極小さいか0°であって外周刃と等しい外径の円筒面状をなすものであるので、このようなマージンが外周刃の全長に亙って設けられていると、マージンが被削材の加工面に摺接することによって切削抵抗の増大を招いてしまう。
また、これら特許文献1、2に記載のスクエアエンドミルのように、ギャッシュのエンドミル回転方向前方側を向く壁面を外周逃げ面にまで延長して交差させたものでは、外周刃の先端部において外周刃の捩れ角(軸方向すくい角)が急激に変化する角部が形成されることになり、切削時にこの角部に負荷が集中することによってチッピング等を生じるおそれもある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、切屑排出溝や外周刃の捩れ角が大きくても底刃や外周刃に欠損やチッピングを生じることがなく、また外周刃の全長に亙って外径を一定として加工精度を維持することができるとともに、切削抵抗の増大を招くことのないスクエアエンドミルを提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転させられるエンドミル本体の先端部外周に、上記エンドミル本体の先端に開口して後端側に向かうに従いエンドミル回転方向後方側に向けて延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のエンドミル回転方向前方側を向く壁面と上記エンドミル本体の外周逃げ面との交差稜線部には外周刃が形成されるとともに、上記壁面の少なくとも外周部と上記エンドミル本体の先端逃げ面との交差稜線部には、上記外周刃の先端部に角度をもって交差する底刃が形成されており、上記外周刃の先端部には、該外周刃の上記軸線に対する捩れ角が先端側に向かうに従い漸次小さくなる捩れ角漸減部が形成され、上記外周刃はこの捩れ角漸減部も含めて上記軸線回りの回転軌跡が該軸線を中心とした一定外径の円筒面状をなしているとともに、上記外周逃げ面は、上記外周刃からエンドミル回転方向後方側に向けて、該外周刃の上記軸線回りの回転軌跡に対して内周側に漸次後退するように形成されていることを特徴とする。
このように構成されたスクエアエンドミルにおいては、外周刃の先端部に、上記軸線に対する捩れ角が先端側に向かうに従い漸次小さくなる捩れ角漸減部が形成されることにより、この捩れ角漸減部で外周刃は凸曲線を描きつつ、先端側に向かうに従いエンドミル回転方向前方側に延びることになる。従って、エンドミル本体後端側の切屑排出溝および外周刃の捩れ角が強捩れであっても、外周刃の捩れ角が急激に変化して角部が形成されるのを防ぎつつ、外周刃の先端部に交差する底刃の外周部の刃物角を大きくすることができ、外周刃や底刃の欠損やチッピングを防止することができる。
その一方で、外周刃は、この捩れ角漸減部も含めて先端部から後端側に渡り、軸線回りの回転軌跡が該軸線を中心とした一定外径の円筒面状とされるとともに、外周逃げ面は、やはり捩れ角漸減部を含めたこの外周刃からエンドミル回転方向後方側に向けて、外周刃の上記軸線回りの回転軌跡に対して内周側に漸次後退するように形成されていて、すなわちマージンを有することがないので、マージンの摺接による切削抵抗の増大を防ぎつつ、捩れ角漸減部でも外周刃の外径が小さくなるのを防いで、高い加工精度を得ることができる。
ここで、外周刃の先端部は、底刃と交差する外周刃の先端まで上記捩れ角漸減部とされて、捩れ角が先端まで漸次減少するようにされていてもよいが、この捩れ角漸減部の先端側に、上記捩れ角が一定とされた捩れ角一定部を形成し、上記外周刃はこの捩れ角一定部も含めて上記軸線回りの回転軌跡が該軸線を中心とした一定外径の円筒面状をなすようにすることにより、底刃の刃物角が大きくされた範囲を広げて、一層確実に欠損等が発生するのを防ぐことができる。なお、上記捩れ角漸減部によって漸減する外周刃の先端における捩れ角は、0°〜20°の範囲とされるのが望ましく、0°より小さい負角側となると切削抵抗の増大を招くおそれがある一方、20°よりも大きいと、外周刃の先端部に連なる底刃の外周部の欠損等を確実に防止することが困難となるおそれがある。
以上説明したように、本発明によれば、外周刃の先端部に角部が形成されるのを防ぐとともに底刃の外周部における刃物角は大きく確保して、これら外周刃や底刃にチッピングや欠損が生じるのは防止しつつ、切削抵抗の増大を抑えるとともに、外周刃の回転軌跡が先端部で小さくなるのを防いで、加工精度を維持することが可能となる。
本発明の一実施形態を示す斜視図である。 図1に示す実施形態の側面図である。 図1に示す実施形態の拡大正面図である。 図2におけるYY断面図である。 図2におけるZZ断面図である。 図1に示す実施形態の外周刃の先端部を示す拡大側面図である。
図1ないし図6は、本発明の一実施形態を示すものである。本実施形態において、エンドミル本体1は、超硬合金等の硬質材料により軸線Oを中心とした概略円柱軸状に一体に形成されていて、その後端部(図1における右上側部分。図2における上側部分)は円柱状のままのシャンク部2とされるとともに、先端部(図1における左下側部分。図2における下側部分)は切刃部3とされている。このようなエンドミルは、シャンク部2が工作機械の主軸に把持されて、軸線O回りにエンドミル回転方向Tに回転されつつ通常は軸線Oに交差する方向に送り出され、切刃部3により被削材を切削加工する。
エンドミル本体1先端部の切刃部3の外周には、切刃部3の先端から後端側に向かうに従い軸線O回りにエンドミル回転方向T後方側に捩れる4条の切屑排出溝4が、周方向に間隔(本実施形態では等間隔)をあけて形成されている。これらの切屑排出溝4のエンドミル回転方向Tを向く壁面は、軸線Oに直交する断面において図5に示すようにエンドミル回転方向T後方側に凹んだ凹曲線をなすようにされている。
そして、この壁面とエンドミル本体1の外周逃げ面5との交差稜線部には、該壁面をすくい面6として各切屑排出溝4と同様に切刃部3の先端から後端側に向かうに従い軸線O回りにエンドミル回転方向T後方側に捩れるとともに、軸線O回りの回転軌跡が該軸線Oを中心とする一定の外径の1つの円筒面状をなす外周刃7が、やはり周方向に間隔(等間隔)をあけて形成されている。この外周刃7の捩れ角θは、後述する先端部を除いて、例えば45°とされている。
また、各切屑排出溝4の先端部には、その内周部をエンドミル本体1の内周側に向けて切り欠くようにして凹溝状のギャッシュ8が形成されている。ここで、本実施形態におけるギャッシュ8は、図2に示すように、上記エンドミル回転方向T前方側を向く壁面とこれに対向してエンドミル回転方向T後方側を向く壁面とがギャッシュ8のエンドミル本体1後端内周側の底部において凹曲面を介して結ばれた断面略V字状をなしており、このうち少なくともエンドミル回転方向T前方側を向く壁面は平面状とされている。
ただし、ギャッシュ8は切屑排出溝4の内周部にのみ形成されていて、切屑排出溝4の先端部外周側には、上述のように断面凹曲線状をなす外周刃7のすくい面6が残されている。そして、これらギャッシュ8のエンドミル回転方向T側を向く壁面および外周刃7のすくい面6とされる切屑排出溝4のエンドミル回転方向T前方側を向く壁面と、切刃部3先端の先端逃げ面9との交差稜線部には、内周側ではギャッシュ8のエンドミル回転方向T前方側を向く壁面をすくい面10とし、また外周側では外周刃7のすくい面6を共通したすくい面とする4つの底刃11が、内周側から外周側に延びて外周刃7の先端部に角度をもって交差するように、やはり周方向に間隔(等間隔)をあけてそれぞれ形成されている。
ここで、これら4つの底刃11は、軸線O回りの回転軌跡において、該軸線Oに垂直な1つの平面上に略位置し、または内周側に向かうに従い該平面から僅かに後端側に向かうように延び、外周刃7と底刃11とが回転軌跡において略直交または僅かに鋭角に交差する方向に延びるようにされている。また、底刃11は、上述のように内周側ではギャッシュ8のエンドミル回転方向T前方側を向く平面状の壁面をすくい面10とし、また外周側では外周刃7と共通して断面凹曲線状のすくい面6をすくい面としていることから、図3に示すように軸線方向先端視において、内周側では直線状に延び、外周側ではこの直線に対して凹んだ凹曲線状をなしている。
なお、4条の切屑排出溝4の先端部に形成された4つのギャッシュ8のうち、周方向に1つおきの2つのギャッシュ8Aは、そのエンドミル回転方向T前方側に隣接する残りの2つのギャッシュ8Bにそれぞれ連通するように、これらのギャッシュ8Bの底刃11の内周側のすくい面10と先端逃げ面9とを切り欠いて延びるように形成されている。これに対して、残りの2つのギャッシュ8Bは、そのエンドミル回転方向T側に隣接する各ギャッシュ8Aには連通せず、これらのギャッシュ8Aに形成された底刃11の間に先端逃げ面9が残されるように形成されている。
従って、エンドミル回転方向T後方側に隣接するギャッシュ8Bが連通していない上記2つのギャッシュ8Aの底刃11は、外周刃7の先端から内周側に向けて、互いに反対側の底刃11の先端逃げ面9同士が交差する位置まで延びることになり、エンドミル本体1先端において軸線Oを越えて延びる長底刃11Aとされる。また、この長底刃11A以外の残りの2つの底刃11は、その内周端がエンドミル本体1先端において軸線Oから間隔をあけて外周側に位置する短底刃11Bとされ、これら長底刃11Aと短底刃11Bとは周方向に交互に配置されて、エンドミル本体1は軸線Oに関して180°回転対称に形成されている。
一方、外周刃7の先端部には、図6に示すように外周刃7の軸線Oに対する捩れ角θが先端側に向かうに従い漸次小さくなるような捩れ角漸減部7Aが形成されている。この捩れ角漸減部7Aは、該捩れ角漸減部7Aに連なる外周刃7のすくい面6が、軸線Oに直交する断面では上述のようにエンドミル回転方向T後方側に凹む凹曲線状をなすものの、エンドミル本体1の周方向に沿った断面、すなわち軸線Oを中心とした円筒面による断面ではエンドミル回転方向T前方側に凸となる凸曲線を描きつつ、先端側に向かうに従い漸次エンドミル回転方向Tに延びるように形成され、このすくい面6と外周逃げ面5とが交差することによって、捩れ角θが先端側に向かうに従い漸減するように形成される。
また、この捩れ角漸減部7Aの先端側には、先端側に向かうに従い漸減した捩れ角θが一定とされる捩れ角一定部7Bが形成されており、この捩れ角一定部7Bにおいて外周刃7の捩れ角θは、本実施形態では0°〜20°の範囲とされている。すなわち、この捩れ角一定部7Bではすくい面6の上記周方向に沿った断面が、捩れ角漸減部7Aにおける同断面がなす凸曲線に接して、先端側に向かうに従い漸次エンドミル回転方向Tに延びる、または軸線Oに平行に延びる直線状とされ、このすくい面6と外周逃げ面5とが交差することによって捩れ角一定部7Bが形成される。
そして、外周刃7は、これら捩れ角漸減部7Aや捩れ角一定部7Bも含めて、上述のように軸線O回りの回転軌跡が該軸線Oを中心とする一定外径の円筒面状をなすようにされている。また、外周逃げ面5は、このような外周刃7からエンドミル回転方向T後方側に向けて、外周刃7の外径と等しい外径の円筒面状のマージンを有することなく、漸次エンドミル本体1の内周側に後退するように形成されている。
従って、このように構成されたスクエアエンドミルにおいて、外周刃7は、上記捩れ角漸減部7において、すくい面6の上記周方向に沿った断面と同様、図6に示すようにエンドミル回転方向T前方側に凸となる凸曲線を描きつつ、先端側に向かうに従い漸次エンドミル回転方向Tに延びるように形成され、特許文献1、2に記載のスクエアエンドミルのようにギャッシュのエンドミル回転方向前方側を向く壁面が外周逃げ面と交差することによる角部が形成されることがない。
また、こうして捩れ角θが漸減することにより、エンドミル本体1後端側では捩れ角θが強捩れであっても、外周刃7の先端部に連なる底刃11の外周部のすくい面6と先端逃げ面9との交差角、すなわち外周部における底刃11の刃物角は大きく確保することができ、切刃強度の向上を図ることができる。従って、切削時に底刃11に欠損が生じたり、上述のような角部において外周刃7にチッピングが生じたりするのを防いで、エンドミル寿命の延長を図ることができる。
その一方で、外周刃7は、この捩れ角漸減部7Aや上述の捩れ角一定部7Bも含めて、軸線O回りの回転軌跡が一定外径の円筒状とされており、すくい面6と外周逃げ面5との交差稜線部にこれら捩れ角漸減部7Aや捩れ角一定部7Bが形成されていても、外周刃7が先端側に向かうに従いエンドミル本体1の内周側に向けて傾斜して外径が小さくなることがなく、高精度の加工を行うことができる。また、外周逃げ面5は、マージンを有することなく、捩れ角漸減部7Aおよび捩れ角一定部7Bも含めた外周刃7からエンドミル回転方向T後方側に向かうに従い漸次エンドミル本体1の内周側に向かうように逃げ角が与えられているので、切削抵抗の低減を図ることができる。
なお、このようにマージンを有することのない外周逃げ面5に、捩れ角漸減部7Aおよび捩れ角一定部7Bを有する外径が一定の外周刃7を形成するには、初めに外周刃7と等しい外径の円筒面に対して、捩れ角θが先端側に向けて漸減した後に一定となるように形成されたすくい面6を交差させるようにして外周刃7の基準線を設定しておき、この基準線に対してエンドミル回転方向T後方側に向かうに従いエンドミル本体1の内周側に漸次後退するように外周逃げ面5を形成すればよい。
また、このように本実施形態では、外周刃7の捩れ角漸減部7Aのさらに先端側に、漸減した捩れ角θが一定となる捩れ角一定部7Bが形成されていて、上述のように底刃11の刃物角が大きくされた範囲が底刃11からある程度の幅をもって広がっているので、底刃11の欠損等をより確実に防ぐことができる。ただし、本実施形態では,このように捩れ角一定部7Bを形成しているが、捩れ角漸減部7Aにおいて捩れ角θが漸減しながら外周刃7が底刃11に交差するようにされていてもよい。
さらに、本実施形態では、この捩れ角漸減部7Aによって漸減した外周刃7の先端における捩れ角θが0°〜20°の範囲とされており、これによっても、底刃11の欠損を防ぎつつ切削抵抗を低減することができる。すなわち、外周刃7先端の捩れ角θが0°を下回る負角となると底刃11の切れ味が鈍くなって切削抵抗が増大するおそれがあり、逆に捩れ角θが20°を上回ると底刃11の刃物角を確保できなくなって欠損等を確実に防止することが困難となるおそれがある。
1 エンドミル本体
3 切刃部
4 切屑排出溝
5 外周逃げ面
6 すくい面(切屑排出溝4のエンドミル回転方向T前方側を向く壁面)
7 外周刃
7A 捩れ角漸減部
7B 捩れ角一定部
8 ギャッシュ
9 先端逃げ面
10 底刃11のすくい面(ギャッシュ8のエンドミル回転方向T前方側を向く壁面)
11 底刃
11A 長底刃
11B 短底刃
O エンドミル本体1の軸線
T エンドミル回転方向
θ 外周刃7の捩れ角

Claims (3)

  1. 軸線回りに回転させられるエンドミル本体の先端部外周に、上記エンドミル本体の先端に開口して後端側に向かうに従いエンドミル回転方向後方側に向けて延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のエンドミル回転方向前方側を向く壁面と上記エンドミル本体の外周逃げ面との交差稜線部には外周刃が形成されるとともに、上記壁面の少なくとも外周部と上記エンドミル本体の先端逃げ面との交差稜線部には、上記外周刃の先端部に角度をもって交差する底刃が形成されており、上記外周刃の先端部には、該外周刃の上記軸線に対する捩れ角が先端側に向かうに従い漸次小さくなる捩れ角漸減部が形成され、上記外周刃はこの捩れ角漸減部も含めて上記軸線回りの回転軌跡が該軸線を中心とした一定外径の円筒面状をなしているとともに、上記外周逃げ面は、上記外周刃からエンドミル回転方向後方側に向けて、該外周刃の上記軸線回りの回転軌跡に対して内周側に漸次後退するように形成されていることを特徴とするスクエアエンドミル。
  2. 上記捩れ角漸減部の先端側には、上記捩れ角が一定とされた捩れ角一定部が形成されており、上記外周刃はこの捩れ角一定部も含めて上記軸線回りの回転軌跡が該軸線を中心とした一定外径の円筒面状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のスクエアエンドミル。
  3. 上記外周刃の先端における捩れ角が0°〜20°の範囲とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスクエアエンドミル。
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