JPS6393511A - スロ−アウエイ式転削工具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、工具本体の外周に形成された複数条の溝部
に沿って、複数のスローアウェイチップが装着されたス
ローアウェイ式転削工具に関するものである。

［従来の技術］ 第４図〜第６図は、従来のこの種のスローアウェイ転削
工具（以下、転削工具と略称する。）の−例であるスロ
ーアウェイ式エンドミル（以下、エンドミルと略称する
。）を示すもので、図中符号ｌはエンドミル本体（工具
本体）である。

このエンドミル本体Ｉは略円柱状のもので、その先端部
外周には軸線方向に沿ってねじれを有する４条の溝部２
・・・が円周方向に等間隔を隔てて形成されている。こ
こで、これら溝部２・・・のねじれ角は、互いに等しい
角度θとされている。また、各溝部２の回転方向に面し
た壁面３には、各々エンドミル本体１の先端部から基端
部に向けて複数（図では２ないし３）の方形凹溝状のデ
ツプ取付座４　・が所定の間隔を隔てて形成されている
。そして、これらチップ取付座４・・・に、それぞれス
ローアウェイデツプ（以下、チップと略称する。）５・
・・がクランプネジ６・・・によって着脱自在に装着さ
れている。

これらデツプ５・・・は、超硬合金等からなる上下面が
平行な方形板状のもので、上面の稜線部に形成された切
刃７・・・を外周切刃としてエンドミル本体ｌの外周側
に位置させ、かつ回転軌跡においてエンドミル本体Ｉの
軸線Ｏ方向に連続させて装着されている。また、このエ
ンドミル本体Ｉの先端部に装着されているチップ５．５
の先端側の切刃７ａは底刃とされている。ここで、上記
チップ取付座４の底面は溝部２の壁面３と平行に形成さ
れている。したがって、これらチップ５・・・は、第６
図に示すように、いずれも上記溝部２・・・のねじれ角
θと等しいアキシャルすくい角θを付されて装着されて
いる。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、上記従来のエンドミルにあっては、回転
数や送り速度等の一定の切削条件下において比較的小さ
な振動を発生し、この小さな振動によりデツプ５・・の
切刃７の欠損を招いたり、あるいは特にエンドミル本体
Ｉの先端部に位置する底刃によって切削される被加工物
の底面において仕上げ面の悪化を招いたりするため、高
い面粗度が要求されるような場合や重切削（深切り込み
）、または高送りで切削するような場合には充分に満足
し得るものとはいい難かった。

［問題点の原因追及］ そこで、この出願の発明者は、この種の転削工具におけ
る比較的小さな振動の発生原因を追及した結果、その原
因が次のような点にあるとの推定を得るに至った。

すなわち、上記従来のエンドミルにおいては、各デツプ
５のアキシャルすくい角θが互いに等しく、しかも各溝
部２が周方向に等間隔をもって形成されているので、第
９図に示すように、−の溝部２に装着されているチップ
５・・の外周切刃とされる切刃７・・・から隣接する溝
部２に装着されているチップ５・の切刃７・・・までの
周方向の間隔がいずれも一定になっている。加えて、各
々のチップ５のアキシャルすくい角θが互いに等しいた
め、各チップ５によって生じる切削抵抗および各デツプ
５が切削に関与する時間も一律になる。

したがって、これらデツプ５・・・に切削荷重が作用す
ると、エンドミル本体ｌは一定の間隔でかつ一定の大き
さの切削抵抗を断続的に受ける。すなわち、上記エンド
ミル本体ｌは、上記チップ５・・・によって一定の振動
を与えられるため、その振動数がエンドミル本体１の固
有振動数の２°に達するとこれに共振し、この結果小さ
な、しかじ面粗度に悪影響を及ぼす程度の振動を発生さ
せるとの推定を得るに至った。

［発明の目的］ この発明は、上記推定に基づいてなされたもので、工具
本体に比較的小さな振動が発生ずるのを防止することが
でき、これによって仕上げ面の向上、重切削（深切り込
み）および高送り切削を可能にする転削工具を提供する
ことを目的とする。

「問題点を解決するための手段］ この発明は、工具本体の溝部に沿って装着された複数の
外周切刃とされるチップのうちの少なくとも−のチップ
のアキシャルすくい角を、他の外周切刃とされるチップ
のアキシャルすくい角と異なる角度に設定したものであ
る。

［作用］ 同一の溝部に沿って装着された異なるすくい角のチップ
同士は、互いに切削抵抗の大きさおよび切削に関与する
時間が共に異なったものになる。

したがって、これらチップによってエンドミル本体に作
用する切削抵抗の大きさおよび作用する時間は、エンド
ミルの軸線方向に向けて不規則に変化する。この結果、
上記エンドミル本体にこれが共振するような規則的な振
動が発生しないため、エンドミル本体に仕上げ面を悪化
させるような振動が発生するのを防止することができる
。

［実施例］ 第１図〜第３図は、この発明の転削工具の一実施例であ
るエンドミルを示すもので、第４図〜第６図に示したも
のと共通する部分には同一符号を付してその説明を省略
する。

第１図〜第３図において、このエンドミルにおいては、
３つのチップ５・・・を装着する溝部２・・にエンドミ
ル本体１の先端側から基端側に向けて順次チップ取付牢
１１、Ｉ２．１３が、すた２つのデツプ５．５を装置オ
ろ溝部２・にチップ取イ・ｊ座１４．１５が、それぞれ
形成されている。

そＩ７て、第３図に示すように、これらチップ取イ【１
座１．１　＝　１５のうしエンドミル本体１の最先端部
に位置して底刃とされろ千ツブ５が装着されるチップ取
イ・ｊ座１１の底面は、軸線に対して溝部２のねじれ角
θよりら小さい傾斜角度αとされている。また、ト記チ
ップ取イ・１座１１より基端側に位置オるデツプ取付座
１２．１４の底面の傾斜角度は、上記ねじれ角θと略同
じ角度α１とされている。さらに、これらチップ取付座
Ｉ２．１４より基端側に位置するデツプ取（・ｊ座１３
．１５の底面の傾斜角度は、上記ねじれ角θより大きい
角度α、とされている。

そ１．て、これらチップ取（−ｊ座ＩＩ〜１５に、それ
ぞれチップ５・が着脱自在に装着されている。

こイ１により、−上記チップ取付座１１に装着されてい
るデツプ５のアキシャルすくい角はαとされ、また千ツ
ブ取イ＝ｊ座Ｉ２．１４に装着されて外周切刃とされる
チップ５・・・のアキシャルすくい角はα１とされ、さ
らに壬ツブ取付座１３．１５に装着されて外周切刃とさ
れるチップ５・・のアキシャルすくい角はα２とされて
いる。

以上の構成からなるエンドミルにおいては、各溝部２に
沿うデツプ５　のアキシャルすくい角をエンドミル本体
Ｉの先端側から基端側に向けて次第に大きくなるように
設定しているので、これらチップ５・の切刃７・・の円
周方向の長さ、換言すれば切刃７・・の切削に関与オろ
時間は、エンドミル本体ｌの基端側に向かうにしたか−
）で次第に長くなる３、また、これらデツプ５・・の切
削抵抗はエンドミル本体ｌの基端側に向かうにしたが１
・て次第に小さくなる。

したがって、これらデツプ５・・・によってエンドミル
本体１に作用する切削抵抗の大きさおよび作用する時間
が、エンドミルの軸線方向に向けて不規則に変化するた
め、エンドミル本体１１に規則的な振動を与えることが
ない。このため、エンドミル本体１１にその切刃７の欠
損を招いたり、あるいは被加工物の底面の仕−１−げ面
粗度を悪化させるＪ：うな共振動が発生するのを防止す
ることができる。

しかも、上記エンドミル本体Ｉの基端側におけるデツプ
５　・の切削抵抗が低減するため、切削に要する動力の
低減化を図ることができ、この意味においてもエンドミ
ル本体ｌの振動やびびりの発生を一層効果的に抑えるこ
とができる。

なお、上記の実施例のエンドミルにおいては、エンドミ
ル本体＋＋、１４条の溝部２・・を形成しているが、溝
部の数については複数であれば４条に限られるものでは
ない。

また、４条の溝部２・・・のねじれ角θを同一に設定し
ているが、これに限るものではなく、これら溝部２・・
のうちの１以上の溝部２・・のねじれ角を互いに異なる
ものとしてもよい。この場合には、デツプの円周方向の
間隔も不規則なものになるので、所謂下等ねじれの効果
により一層優れた防振効果を得ることができる。

加えて、上記アキシャルすくい角α、α１、α。

の大きさについてもこれに限るものではなく、様々な角
度の組み合わ且にオろことができ、さらにこれらのうち
の幾つかを負角に設定してもにい。

また、この発明はエンドミルのみに限るものではなく、
平フライスや側フライス等の他の転削工具にも適用する
ことができる。

［発明の効果］ 以上説明したように、この発明の転削工具によれば、工
具本体の溝部に沿って装着された複数の外周切刃とされ
るチップのうちの少なくとも−のデツプのアキシャルオ
くい角を、他の外周切刃とされるデツプのアキシャルす
くい角と異なる角度に設定しているので、］−具本体に
作用するチップによる切削抵抗および切削時間が軸線方
向に向けて変化し、この結果工具本体に発生ずる振動の
振動数が不規則になるために、工具本体にデツプの切刃
の欠損を招いたり、被加工物の底面におｉｌｌる仕十げ
而を悪化させるような共振動が発生するのを防止ずろこ
とができ、特に重切削（深切り込み）において低送りか
ら高送りまで顕著な効果が得られ、また所要動力を軽減
することができる等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図はこの発明の転削工具の一実施例を示す
もので、第１図は側面図、第２図は正面図、第３図は側
面展開図、第４図〜第６図は従来の転削工具を示すもの
で、第４図は側面図、第５図は正面図、第６図は側面展
開図である。 ■・・・・・・エンドミル本体、２・・・・・・溝部、
５・・・・・・スローアウェイチップ（チップ）、１１
．１２，１３，１４．１５・・・・・・チップ取付座、
θ・・・・・・ねじれ角、 α、α１．α、・・・・・・アキシャルすくい角。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 工具本体の外周に軸線方向に延びる複数条の溝部が形成
   され、これら溝部に沿って切刃を有する複数のスローア
   ウエイチツプがそれぞれ外周切刃または底刃とされて装
   着されてなるスローアウエイ式転削工具において、上記
   外周切刃とされるスローアウエイチツプのうちの少なく
   とも一のスローアウエイチツプのアキシヤルすくい角を
   、他の外周切刃とされるスローアウエイチツプのアキシ
   ヤルすくい角と異なる角度に設定したことを特徴とする
   スローアウエイ式転削工具。