JPH10180527A - 機械部品のエッジ丸めのためのミリング工具 - Google Patents

機械部品のエッジ丸めのためのミリング工具

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JPH10180527A
JPH10180527A JP9348985A JP34898597A JPH10180527A JP H10180527 A JPH10180527 A JP H10180527A JP 9348985 A JP9348985 A JP 9348985A JP 34898597 A JP34898597 A JP 34898597A JP H10180527 A JPH10180527 A JP H10180527A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械部品のかえり除去またはエッジ丸めのた
めの高速ミリング工具およびその方法を提供する。 【解決手段】 工具は部品丸み部分のみを各々がミリン
グする対応のエッジを有する複数のカッタインサートを
含み、これは切削丸みの切子面付き近似をなして完全な
切削をなすよう工具の完全回転を要する。工具は長い工
具リーチ、設定長、または高いもしくは薄いエッジを有
する部品を要する例の高速ミリングで部品と工具との間
の撓みまたはチャタリングの影響なく部品送り速度を大
きく向上する。部品エッジ丸め法は、(a)真っ直ぐな
エッジのある切削インサートを部品の上面に対し小さな
角度でセットし(b)切削インサートで部品のエッジを
削ぎ(c)切削インサートのエッジを回転させて部品上
面に対するカッタエッジの角を大きくし(d)必要な切
削丸みに対する切子面付き近似が生ずるまで(b)を繰
返し(e)部品のエッジに沿って(a)を繰返すかまた
は部品端部に達するまで進む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】この発明は、機械部品のかえりを除去し
エッジに丸みを与えるための高速ミリング工具に関す
る。
【0002】
【背景の説明】現在利用可能なカッタは標準凹型ラジア
ス工具である。これらのカッタは複数の窪んだ形の切削
面を有する。1つの先行技術の実施例は、図1に示され
るような窪んだ形状の切削領域を有する複数のインサー
トを用いる。このインサートは工具と一体化またはそれ
から取外し可能6であり得、各インサートは機械部品上
において同じ表面領域を切削する。これらの工具は低い
rpmおよび低い送り速度の適用例では十分にその働き
をする。送り速度とは、部品軸の方向における工具の相
対的な運動(インチ/分)のことである。
【0003】図2は、頂部エッジおよび底部エッジを有
する機械部品8の頂部エッジに重なる窪んだ形状の切削
領域を伴う先行技術のインサート6の概略を示す。標準
的な凹型ラジアスカッタは部品との大きな接触領域6を
有し、高いRPMおよび送り速度で切削力を急激かつ劇
的に増大させて、部品とカッタとを互いから撓ませる。
高速ミリング適用例におけるそれらの使用は部品と工具
との間に撓みおよびスプリングバックを引き起こして、
過度のチャタリングおよび許容できないような部品面仕
上がりをもたらす。部品のエッジが薄くなるかまたはフ
ランジが長くなるにつれ、部品と工具との間のチャタリ
ングまたは撓みの量は増大するだろう。送り速度は工具
の剛性に依存し、工具の剛性はその長さ対直径比に依存
する。たとえば、7:1の長さ対直径比を有する工具
は、アルミニウム上、または表面の質が重要でないよう
な適用例においては、毎分約8インチ未満の送り速度を
要するだろう。この工具の他の限界は、切削面への長い
リーチまたは設定された長さを要する適用例である。こ
こでは、工具は剛性が落ちて、高RPM適用例では支持
力が落ちる。
【0004】機械部品は、電気または空気で動力を与え
られる手工具を用いてもかえりを除去されエッジを丸め
られ得る。これらの工具は、標準的な凹型ラジアスカッ
タを用いるよりも速い送り速度で動作する場合もある回
転型やすりおよび回転型研磨器を含む。回転するやすり
は部品のエッジに丸みを与えるために用いられる。回転
する研磨器は部品表面を滑らかにするためにシリンダま
たはディスクを用いる。回転型緩衝器は滑らかな仕上げ
を作るために用いられる。すべての手工具は、部品材料
をアンダーカットする可能性があるかまたはそれを意図
せずして除去してしまうという不利な点を有する。さら
に、手工具は、エッジおよび棚部を含む、長いリーチを
要する部品の造作への接近が制限されるという不利な点
を有する。
【0005】これまでは、過剰な機械コストのため、手
によってかえりを除去するかまたはエッジを丸めるのが
費用面でより効率が良かった。より最近では、少なくと
も10000rpmの速度を可能にする高速機械仕上げ
が利用できることが、手工具に対して経済的に競争力を
有するようになっている。
【0006】
【発明の概要】この発明は、対応するエッジを有する複
数のカッタインサートを用いるミリング工具を特徴と
し、各々のエッジによって部品の丸みの部分のみをミリ
ングする。これは、その切削された丸みに対する、切子
面のある近似を生ずる完全な切削をもたらすよう、工具
が完全に回転することを必要とする。
【0007】この発明の別の特徴は、長いリーチまたは
設定された長さを要する適用例において部品送り速度に
おける大きな改善を提供することである。
【0008】この発明のさらに別の特徴は、頂部ミリン
グラジアスカッタを有するミリング工具を提供すること
である。
【0009】この発明のさらに別の特徴は、底部ミリン
グラジアスカッタを有するミリング工具を提供すること
である。
【0010】この発明のさらに別の特徴は、頂部および
底部ミリングラジアスカッタを有するミリング工具を提
供することである。
【0011】
【実施例の詳細な説明】これらおよび他の利点および特
徴は、以下の、この発明を実施するためのベストモード
の詳細な説明から明らかとなる。
【0012】標準的な凹型ラジアスカッタに関連する先
に注記した限界は、この発明において、各切削面でエッ
ジの丸みの部分のみをもたらす「切子面効果」によって
解決される。部品の頂部エッジおよび底部エッジをミリ
ングするための凹型切削丸みに近似する高速機械加工に
対し、3つのカッタが開発されている。最初の2つのカ
ッタはエッジの頂部および底部をミリングするためのも
のである。これは、丸みの、切子面のある近似をもたら
すよう異なる仰角に各々が回転される、標準的な三角形
の超硬(合金)スローアウェイチップを用いることによ
って達成される。タングステン−超硬(合金)系のイン
サートはより高い温度においてそれらの硬度を維持す
る。第3のカッタは四角形のインサートを用い、エッジ
の頂部および端部の両方をミリングし得る。これらのカ
ッタは、高速機械加工において用いられて、上から機械
部品のかえりを除去するかまたはエッジを丸める。イン
サートを使用する利点は、工具本体全体の取替えの必要
性を取除くこと、および10000rpmを超え得る超
硬(合金)速度で部品をミリングする能力を含む。スロ
ーアウェイおよび取替え可能の両方であるインサートを
用いることによって、凹型ラジアス工具よりも長い寿命
を有するミリング工具がもたらされる。
【0013】ミリング工具の基本的な構造を図3に示
し、これは、切削ヘッド12を前方端に伴うカッタ本体
10からなる。このカッタ本体の半径はテーパ30にさ
れてもよい。カッタ本体は、中を通る回転軸線を有する
概ね円形の断面を有し、熱処理された鋼鉄シャフトを用
いて作製され得る。この工具の鋼鉄は、温度が上昇され
ても切削硬度を維持し得、一般には2つの合金をなす元
素、タングステンまたはモリブデンまたはその両方の組
合せを含む。図4は、インサート14、22、24を含
む工具の端面図である。図5は、機械部品8のエッジの
切削領域に重なるインサート14、22、24を示す。
頂部切削ヘッド12は図6(a)〜6(c)に示され、
3つ以上のインサートを伴うさまざまな直径を有しかつ
任意の数のエッジ丸みに近似するよう作られ得る。典型
的なカッタ工具は、直径が1インチ以下であり、かつ3
つのインサート14、22、24を有する。各インサー
トは2つの面46、48を有する三角形のような形状で
あり、各面は3つのエッジ16、18、20、合計して
6つのエッジを有する。インサートはカッタ本体の端部
に沿って周縁に位置づけられる。各インサートは、1つ
のエッジ16を外に向けて本体の凹みの中に置かれる。
中央インサートエッジはカッタの回転軸線に対して45
°でセットされ、他の2つのインサート22、24の配
置は中央インサートから+/−18°回転させられる。
インサートはカッタ本体の軸のまわりにおいて120°
離されて置かれ、全部で3つの外方向切削エッジ16、
50、52を伴う。
【0014】カッタインサートは切削ヘッドに対し取外
し可能に取付けられる。取付ねじはインサートおよび切
削ヘッド34とねじ山係合する。インサートは、未使用
のエッジのうちの任意のものが切削面として利用可能な
ように、回転されるかまたはインデックスされ得る。市
場で入手可能なインサートは、三角、四角、丸、凹およ
び凸を含むさまざまな形状がある。インサートは、さら
に、さまざまなすくい角で配向され得る。すくい角と
は、インサートの面と工具の回転軸線の法線との間に形
成される角のことである。すくい角は、0すくいで材料
に溝をほる代わりに、せん断動作を生じさせ、部品材料
を薄く切るために正としてもよく、または、部品材料を
平削りするために負のすくい角としてもよい。0すくい
の場合、材料は部品からほり起こされ、その結果、部品
に粗い面を生じさせるかもしれない。部品をせん断また
は平削りすることにより、部品から取除かれる材料に熱
の大半が伝達される結果となり得る。これは、部品が加
熱され膨張するのを防ぐ。大きなすくい角はインサート
に対する機械上の支持力を増大させて、インサート支持
および工具の剛性を向上させる。これは、小さい半径を
有する工具にとっては特に重要である。典型的なすくい
角は+10°であるが、特定の適用例に対して最適化す
ることも可能である。
【0015】切削工具が完全に回転した後、必要な切削
丸みに対する、切子面のある近似が、機械部品のエッジ
に沿った点に作られる。次いで、切削工具は機械部品の
エッジに沿って、切削動作が繰返されるように、または
エッジ丸めが完了するまで、前進させられる。
【0016】図7(a)〜7(c)は底部切削ヘッドを
示し、これは、3つの三角形インサート26、28、3
0を用いて開発されたものであり、中央インサート切削
エッジ54はカッタの回転軸線に対して135°にセッ
トされる。切削エッジ56、58を有する他の2つのイ
ンサートは、中央インサートから+/−18°回転され
る。これらインサートはカッタ本体の軸の周囲において
120°離した状態で置かれる。切削エッジと部品材料
8との間にクリアランスを設けるよう、底部切削ヘッド
の半径は切削本体32のそれよりも大きい。
【0017】頂部エッジおよび底部エッジミリングヘッ
ドの両方の特徴を1つのカッタに組合せ得る。図8はこ
の工具を示し、これは、切削される丸みへの、切子面の
ある近似を達成するよう、さまざまな角度でセットされ
る四角形のインサートを用いる。各インサート36、3
8、40は、2つの面を有する四角形のような形状を有
し、各面は4つのエッジ42、44、62、64、合計
して8つのエッジを有する。これらインサートは、カッ
タ本体の端部に沿って、周縁に位置づけられる。各イン
サートは2つのエッジ42、44を外方向に向けて本体
の凹みの中に置かれる。この四角いインサートの角はカ
ッタ本体に対して鋭角をなしており、上方向傾斜および
下方向傾斜する切削エッジを設ける。各インサートは2
組の上方向傾斜および下方向傾斜するエッジを有する。
インサートは、カッタ本体の軸のまわりにおいて、12
0°離されて位置される。
【0018】カッタインサートは切削ヘッドに対し取外
し可能に取付けられる。取付ねじはインサートおよび切
削ヘッド60とねじ山係合する。これらインサートは、
エッジのうちの任意のものが切削面として利用可能なよ
うに回転され得る。これらインサートは、さまざまなす
くい角で配向され得る。すくい角とは、インサートの面
と工具の回転軸線の法線とによってなされる角のことで
ある。すくい角は、0すくいで部品材料をほり起こす代
わりに、せん断動作を増大させて、その結果、薄く切る
ために正としてもよく、または、部品材料を平削りする
ために負のすくい角としてもよい。0すくいの場合、材
料は部品からほり起こされ、その結果、粗い表面を生じ
させるかもしれない。さらに、より大きなすくい角はイ
ンサートに対する機械上の支持を増大させて、インサー
ト支持および工具の剛性を向上し得る。これは、小さい
半径を有する工具にとっては特に重要である。典型的な
すくい角は+10°であるが、特定の適用例に対しては
最適化が可能である。
【0019】この切削概念は高速機械加工技術要件を改
善する。これらのエッジカッタは10,000rpm以
上および60インチ/分以上の送り速度で動作可能であ
る。幅広い範囲の直径を有し、さまざまな角度でセット
されるさまざまな形状およびサイズの3つ以上のインサ
ートを伴う丸み近似カッタを作製することによって、任
意の所望のエッジ丸みに近似することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】先行技術の、標準的な凹型ラジアス工具の側面
図である。
【図2】先行技術の切削インサートおよび機械部品の概
略図である。
【図3】この発明のミリング工具の側面図である。
【図4】ミリングヘッドの上面図である。
【図5】この発明の切削インサートおよび機械部品の概
略図である。
【図6】(a)〜(c)は三角形インサートの相対的な
位置を示す、頂部エッジミリング工具の回転図である。
【図7】(a)〜(c)は三角形インサートの相対的な
位置を示す、底部エッジミリング工具の回転図である。
【図8】四角形インサートを示す、組合わされた頂部お
よび底部エッジミリング工具の回転図である。
【符号の説明】
10 カッタ本体 12 切削ヘッド 14 インサート 22 インサート 24 インサート 46 3つのエッジを有する面 48 3つのエッジを有する面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械部品のエッジ丸めのためのミリング
    工具であって、 (a) 回転軸線が中を通る概ね円形の断面のカッタ本
    体と、 (b) 複数の、三角形状の超硬(合金)スローアウェ
    イ切削インサートとを含み、 前記切削インサートは、さらに、2つの周縁エッジを間
    に伴う第1および第2の面を伴って規定され、 前記切削インサートは周囲に位置づけられ、解放可能な
    ように取付けられ、1つのエッジを外方向に向けて前記
    本体の第1の端部の凹みに部分的に置かれ、 前記切削インサートは、必要な切削される丸みに対す
    る、切子面のある近似を生じさせるような態様で、前記
    インサートの切削エッジに正接する部品のエッジ上の点
    を生じさせるよう回転させられる、ミリング工具。
  2. 【請求項2】 前記切削インサートの外方向エッジは上
    方向に前記カッタ本体に向かって配向されかつ頂部エッ
    ジミリングカッタとして作用する、請求項1に記載の機
    械部品のエッジ丸めのためのミリング工具。
  3. 【請求項3】 前記切削インサートの外方向エッジは下
    方向に前記カッタ本体に向かって配向されかつ底部エッ
    ジミリングカッタとして作用する、請求項1に記載の機
    械部品のエッジ丸めのためのミリング工具。
  4. 【請求項4】 機械部品のエッジ丸めのためのミリング
    工具であって、 (a) 回転軸線が中を通る概ね円形の断面のカッタ本
    体と、 (b) 複数の、四角形状の超硬(合金)スローアウェ
    イ切削インサートとを含み、 前記切削インサートは、さらに、2つの周縁エッジを間
    に伴う第1および第2の面を伴って規定され、 前記切削インサートは周囲に位置づけられ、解放可能な
    ように取付けられ、1つのエッジを外方向に向けて前記
    本体の第1の端部の凹みに部分的に置かれ、 前記切削インサートは、必要な切削される丸みに対す
    る、切子面のある近似を生じさせるような態様で、前記
    インサートの切削エッジに正接する部品のエッジ上の点
    を生じさせるよう回転させられ、 前記切削インサートは上側エッジが前記工具から遠ざか
    りかつ下側エッジが前記工具から遠ざかるように配向さ
    れ、かつ頂部エッジおよび底部エッジカッタとして作用
    する、ミリング工具。
  5. 【請求項5】 前記切削インサートの面は前記本体の回
    転軸線に対する法線に沿って配向される、請求項1また
    は4に記載の機械部品のエッジ丸めのためのミリング工
    具。
  6. 【請求項6】 前記切削インサートの面は前記本体の回
    転軸線の法線に対し或る角度で配向され、それによって
    切削面にすくい角を与える、請求項1または4に記載の
    機械部品のエッジ丸めのためのミリング工具。
  7. 【請求項7】 前記切削インサートのエッジと部品材料
    との間にクリアランスを設けるよう、前記本体の第1の
    端部の半径は前記本体の第2の端部よりも大きい、請求
    項1または4に記載の機械部品のエッジ丸めのためのミ
    リング工具。
  8. 【請求項8】 前記切削インサートは外方向切削エッジ
    のいずれかの組を露出させるよう回転され得る、請求項
    1または4に記載の機械部品のエッジ丸めのためのミリ
    ング工具。
JP34898597A 1996-12-21 1997-12-18 機械部品のエッジ丸めのためのミリング工具 Expired - Lifetime JP3904701B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/773730 1996-12-21
US08/773,730 US6217262B1 (en) 1996-12-21 1996-12-21 Edge milling cutter with cutter inserts

Publications (2)

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JPH10180527A true JPH10180527A (ja) 1998-07-07
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US (1) US6217262B1 (ja)
EP (1) EP0849021B1 (ja)
JP (1) JP3904701B2 (ja)
DE (1) DE69724565T2 (ja)

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