JP3249601B2 - 円筒面上に波形刃を備えた回転切削工具 - Google Patents

円筒面上に波形刃を備えた回転切削工具

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JP3249601B2
JP3249601B2 JP29643992A JP29643992A JP3249601B2 JP 3249601 B2 JP3249601 B2 JP 3249601B2 JP 29643992 A JP29643992 A JP 29643992A JP 29643992 A JP29643992 A JP 29643992A JP 3249601 B2 JP3249601 B2 JP 3249601B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外周刃が一円筒面上に
おいて螺旋状に捩じれているとともに略正弦曲線状の波
形を成している回転切削工具の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】エンドミルやフライス等の回転切削工具
の一種に、外周刃が螺旋状に捩じれているとともに少な
くとも周方向に凹凸した略正弦曲線状の波形を成してい
るものがある。特公昭47−10316号公報や特公昭
61−13927号公報、特開昭62−68217号公
報等に記載されている回転切削工具はその一例であり、
このような回転切削工具によれば、外周刃のアキシャル
レーキが連続的に変化しているため、びびり振動等が抑
制されるとともに切削性能が向上する。かかる波形刃を
備えた回転切削工具のうち、外周刃が径方向においても
凹凸しているものは、切屑が分断されるため切屑排出性
が向上するとともに切削抵抗が小さくなり、重切削や高
能率加工が可能となる一方、波形の外周刃が径方向に凹
凸していないもの、言い換えれば波形の凹凸が周方向の
みで真円筒状またはテーパ状の一円筒面上に外周刃が設
けられている場合(以下、円筒面上に波形刃を備えた回
転切削工具という)は、上記切削性能の向上効果によっ
て優れた仕上げ面粗さが得られる。
【0003】また、螺旋状に捩じれている複数の外周刃
の逃げ面にニックを設けることにより、上記径方向にも
凹凸している波形刃の回転切削工具と同様に切削抵抗を
低減し、重切削や高能率加工を可能とした回転切削工具
が、例えば特公昭45−31225号公報や実開昭50
−33395号公報等に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記円
筒面上に波形刃を備えた回転切削工具は比較的切削抵抗
が大きく、工具の倒れによって工作精度が損なわれるこ
とがある一方、外周刃が径方向においても凹凸している
回転切削工具は仕上げ面粗さが悪くなるという問題があ
った。これに対し、円筒面上に波形刃を備えた回転切削
工具の外周刃の逃げ面にニックを設けることにより、仕
上げ面粗さの向上効果を維持しつつ切削抵抗を低減する
ことが考えられるが、ニックを設ける位置や幅寸法によ
っては、円筒面上に位置する波形刃による切削性能向上
効果が損なわれるとともに仕上げ面粗さが悪くなること
がある。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、円筒面上に波形刃を
備えた回転切削工具の利点である仕上げ面粗さや切削性
能の向上効果を損なうことなく、その外周刃の逃げ面に
ニックを設けて切削抵抗を低減し、工作精度や加工能率
等を向上させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、一円筒面上において螺旋状に捩じれて
いるとともに略正弦曲線状の波形を成している複数の外
周刃を備え、軸心まわりに回転駆動されることにより切
削加工を行う回転切削工具において、前記波形の1ピッ
チを前記外周刃の刃数で除算した値より小さい幅寸法の
ニックが、その波形と同一ピッチでその波形の凹部分に
おける逃げ面に設けられているとともに、複数の外周刃
の波形の位相が前記除算値と略同じ寸法ずつ軸方向にず
れていることを特徴とする。
【0007】
【作用】このような円筒面上に波形刃を備えた回転切削
工具においては、外周刃の逃げ面にニックが設けられて
いるため、切屑が分断されて切屑排出性が向上するとと
もに、切削抵抗が低減される。これにより、その切削抵
抗に起因する工具の倒れが抑制されて工作精度が向上す
るとともに、重切削や高能率加工等が可能となる。ま
た、上記ニックは波形の凹部分、すなわち切削回転方向
と反対方向へ凹んだ部分に設けられているため、主とし
て波形の凸部分におけるアキシャルレーキの変化によっ
て得られる切削性能の向上効果を維持できる一方、その
ニックの幅寸法は波形の1ピッチを外周刃の刃数で除算
した値より小さく、且つ複数の外周刃の波形の位相はそ
の除算値と略同じ寸法ずつ軸方向にずれているため、複
数の外周刃のニックが周方向において重ならず、各外周
刃のニックによる切残し部分は、それぞれ他の外周刃に
よって切削されるとともに、その他の外周刃の少なくと
も一部は優れた切削性能が得られる波形の凸部分で上記
切残し部分を切削することになり、ニックの存在に拘ら
ず優れた仕上げ面粗さが得られる。
【0008】
【発明の効果】このように本発明の円筒面上に波形刃を
備えた回転切削工具によれば、円筒面上に位置する波形
刃による切削性能や仕上げ面粗さの向上効果を維持しつ
つ、ニックにより切削抵抗を低減して工作精度や加工能
率を向上させることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、本発明の一実施例である円筒面
上に波形刃を備えた回転切削工具10(以下、単に回転
切削工具10という)を軸心と直角方向から見た正面図
で、図2は先端側から見た底面図である。かかる回転切
削工具10は、フライス盤等に把持されるシャンク部1
2と刃部14とを備えており、刃部14には4本の捩れ
溝が設けられることにより4枚の外周刃16a,16
b,16c,16d(以下、特に区別しない場合には単
に外周刃16という)が形成されている。これ等の外周
刃16は、何れも同一形状を成しており、周方向におい
て等分割、すなわち90゜間隔で設けられている。ま
た、各外周刃16は、径寸法が一定の一円筒面上におい
て、一定の捩れ角で螺旋状に捩じれているとともに波形
を成している。この波形は、すくい面に滑らかな凹凸を
設けることによって形成されており、図3の展開図から
明らかなように、一定の波形高さHおよびピッチPw で
連続的に設けられ、略正弦曲線状を成している。
【0010】上記波形の外周刃16には、図1のIV−IV
断面を示す図4からも明らかなように、その逃げ面17
にニック18が設けられている。ニック18は、前記波
形のピッチPw と同じピッチPn 、一定の深さDで波形
の凹部分20に設けられているとともに、その幅寸法W
は、波形のピッチPw を外周刃16の刃数4で除算した
Pw /4より小さい。また、4枚の外周刃16は、その
波形の位相が切削回転方向と反対方向に隣接するものほ
どPw /4ずつ軸方向の先端側へずらされている。
【0011】以上のように構成された回転切削工具10
は、図示しないフライス盤等にシャンク部12が把持さ
れて軸心まわりに回転駆動されることにより、上記4枚
の外周刃16によって図示しない被削材に切削加工を行
う。その場合に、かかる回転切削工具10の外周刃16
は周方向に凹凸した波形を成しており、その外周刃16
のアキシャルレーキが連続的に変化しているため、びび
り振動等が抑制されるとともに切削性能が向上し、優れ
た仕上げ面粗さが得られる。また、外周刃16の逃げ面
17にニック18が設けられているため、切屑が分断さ
れて切屑排出性が向上するとともに切削抵抗が低減さ
れ、その切削抵抗に起因する工具の倒れが抑制されて工
作精度が向上するとともに、重切削や高能率加工等が可
能となる。
【0012】ここで、上記ニック18は波形の凹部分2
0に設けられているため、主として波形の凸部分22に
おけるアキシャルレーキの変化によって得られる切削性
能の向上効果を良好に維持できる。また、そのニック1
8の幅寸法Wは波形のピッチPw を外周刃16の刃数4
で除算した値Pw /4より小さく、且つ4枚の外周刃1
6の波形の位相はPw /4ずつ軸方向にずれているた
め、4枚の外周刃16のニック18が周方向において重
なることはなく、各外周刃16のニック18による切残
し部分は、それぞれ他の3枚の外周刃16によって切削
されるとともに、その3枚の外周刃16の一部は優れた
切削性能が得られる波形の凸部分22で上記切残し部分
を切削することになり、ニック18の存在に拘らず優れ
た仕上げ面粗さが得られる。例えば、外周刃16aのニ
ック18による切残し部分は、外周刃16b,16c,
16dによって切削されるとともに、外周刃16bおよ
び16cは、その波形の凸部分22で切残し部分を良好
に切削除去することになるのである。他の外周刃16
b,16c,16dのニック18による切残し部分も、
同様にして切削除去される。
【0013】このように本実施例の回転切削工具10に
よれば、波形の外周刃16による切削性能や仕上げ面粗
さの向上効果を維持しつつ、ニック18により切削抵抗
を低減して工作精度や加工能率を向上させることができ
るのである。
【0014】次に、本発明の効果を一層明確とするため
に、エンドミルを用いて本発明者等が行った試験結果を
説明する。使用したエンドミルは、本発明が適用された
本発明品と、円筒面上に波形刃を備えたニックの無い従
来品I、および波形の無い捩れ刃にニックを設けた従来
品IIの計3種類であり、それ等の共通仕様は表1に示す
通りで、相違点は表2に示す通りである。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】そして、表3に示す切削条件で切削加工を
行い、切削長さ150mmの位置で「仕上げ面粗さ」、
「仕上げ面の倒れ」、および「切削抵抗」について測定
したところ、表4に示す結果が得られた。
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】かかる表4の結果から明らかなように、本
発明品によれば、「仕上げ面粗さ」については円筒面上
に波形刃を備えたニックの無い従来品Iと同程度の結果
が得られ、「仕上げ面の倒れ」や「切削抵抗」について
は波形の無い捩れ刃にニックを設けた従来品IIと同程度
の結果が得られる。すなわち、本発明品は、従来品I,
IIの欠点を抑制しつつ長所のみを享受できるのである。
【0021】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0022】例えば、外周刃の枚数や波形のピッチPw
,高さH,ニックの深さD,ニックの断面形状等は適
宜設定できるし、複数の外周刃を軸心まわりにおいて不
等間隔で設けることも可能である。
【0023】また、図3において外周刃16の位相のず
れ方向を逆にしたり、外周刃16a〜16dの周方向に
おける順番を変更したりすることもできる。各外周刃1
6の位相のずれ量は、少なくともニック18が周方向に
おいて重なることのないようになっておれば良く、必ず
しも厳密にPw /4とする必要はないとともに、4枚の
外周刃16の位相のずれ量が互いに同じである必要もな
い。
【0024】また、一軸線方向に向かうに従って径寸法
が連続的に変化しているテーパ状の一円筒面上に外周刃
が位置するテーパエンドミルや、工具本体に着脱可能に
取り付けられるチップに外周刃が設けられている回転切
削工具などにも本発明は同様に適用され得る。
【0025】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である円筒面上に波形刃を備
えた回転切削工具の正面図である。
【図2】図1の回転切削工具の底面図である。
【図3】図1の回転切削工具の外周刃を示す展開図であ
る。
【図4】図1におけるIV−IV断面を示す図である。
【符号の説明】
10:円筒面上に波形刃を備えた回転切削工具 16a,16b,16c,16d:外周刃 17:逃げ面 18:ニック 20:凹部分 22:凸部分 Pw :波形のピッチ W:ニックの幅寸法 Pn :ニックのピッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一円筒面上において螺旋状に捩じれてい
    るとともに略正弦曲線状の波形を成している複数の外周
    刃を備え、軸心まわりに回転駆動されることにより切削
    加工を行う回転切削工具において、 前記波形の1ピッチを前記外周刃の刃数で除算した値よ
    り小さい幅寸法のニックが、該波形と同一ピッチで該波
    形の凹部分における逃げ面に設けられているとともに、
    複数の外周刃の波形の位相が前記除算値と略同じ寸法ず
    つ軸方向にずれていることを特徴とする円筒面上に波形
    刃を備えた回転切削工具。
JP29643992A 1992-10-08 1992-10-08 円筒面上に波形刃を備えた回転切削工具 Expired - Lifetime JP3249601B2 (ja)

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