JPH06228296A - 芳香族ポリカーボネート樹脂の改質法 - Google Patents

芳香族ポリカーボネート樹脂の改質法

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JPH06228296A
JPH06228296A JP1745593A JP1745593A JPH06228296A JP H06228296 A JPH06228296 A JP H06228296A JP 1745593 A JP1745593 A JP 1745593A JP 1745593 A JP1745593 A JP 1745593A JP H06228296 A JPH06228296 A JP H06228296A
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hydroxyphenyl
bis
phosgene
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JP1745593A
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Toshimasa Tokuda
俊正 徳田
Shinichiro Kaneyuki
伸一郎 金行
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Teijin Ltd
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Teijin Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に光学部品の構造材料や機能材料用途に適
した成形性のよい且つ透明性、複屈折性、アッベ数等の
光学特性を改善した芳香族ポリカーボネート樹脂を提供
する。 【構成】 2,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デ
カン系二価フェノール残基よりなる構造単位を1〜50
モル%含有させる芳香族ポリカーボネート樹脂の改質
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ポリカーボネー
ト樹脂の改質法に関する。更に詳しくは、芳香族ポリカ
ーボネート樹脂の溶融流動性及びアッベ数、複屈折性等
の光学特性を改善する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、代表的な芳香族ポリカーボネート
樹脂としては2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン(以下ビスフェノールAという)にホスゲンや
ジフェニルカーボネート等のカーボネート前駆物質を反
応させて得られるものが知られており、透明性、耐熱
性、寸法精度が良い等の優れた性質を有することから多
くの分野に用いられている。しかしながら、近年軽薄短
少化を反映して、より溶融流動性の良い且つより光学特
性の優れたものが求められている。芳香族ポリカーボネ
ート樹脂の溶融流動性を改善するには平均分子量を可能
な限り下げる方法、可塑剤を添加する方法、長鎖脂肪族
置換基を付与する方法、ポリマーブレンドによる方法等
が提案され用いられている。しかしながら、これらの方
法では物性の低下を招いたり、透明性が損われたりする
等好ましくない問題が生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電気
電子用部品、光学ディスク、光学レンズ、液晶パネル、
光カード、シート、フィルム、光ファイバー、コネクタ
ー、ディスプレー等の光学部品の構造材料や機能材料用
途に適した成形性のよい且つ透明性、複屈折性、アッベ
数等の光学特性を改善した芳香族ポリカーボネート樹脂
を提供することにある。
【0004】本発明者は、上記目的を達成せんとして芳
香族ポリカーボネート樹脂の改質について鋭意研究を重
ねた結果、2,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デ
カンの特定量を共重合又はブレンドにより含有させるこ
とによって、芳香族ポリカーボネート樹脂の優れた透明
性を保持しつつ溶融流動性及び複屈折、アッベ数等の光
学特性を向上し得ることを見出した。本発明はこの知見
に基づき完成したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
[1]
【0006】
【化2】
【0007】[但しR1 〜R4 は夫々独立して水素原子
又は炭素数1〜4の脂肪族基である]で表される構造単
位を1〜50モル%含有させることを特徴とする芳香族
ポリカーボネート樹脂の改質法である。
【0008】本発明の改質芳香族ポリカーボネート樹脂
は、通常の芳香族ポリカーボネート樹脂を製造するに用
いる公知の二価フェノールにホスゲンやジフェニルカー
ボネート等のカーボネート前駆物質を反応させる方法、
例えば二価フェノールとホスゲンとの反応、又は二価フ
ェノールとビスアリールカーボネートとのエステル交換
反応等において、前記一般式[1]で示される構造単位
を与える二価フェノールを所定量用いることにより製造
するか、又は前記一般式[1]で示される構造単位を与
える二価フェノールを所定量以上用いて得た芳香族ポリ
カーボネート樹脂を、前記一般式[1]で示される構造
単位を与える二価フェノールを所定量以下用いるか若し
くは用いないで得た芳香族ポリカーボネート樹脂に混合
することにより製造される。
【0009】本発明の改質芳香族ポリカーボネート樹脂
の製造に用いる前記一般式[1]で示される構造単位を
与える二価フェノールは下記一般式[2]
【0010】
【化3】
【0011】[但しR1 〜R4 は夫々独立して水素原子
又は炭素数1〜4の脂肪族基である]で表される2,9
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン及びその芳香
族基に炭素数1〜4のアルキル基を置換した誘導体であ
る。前記一般式[1]で表される構造単位の含有割合は
1〜50モル%、好ましくは5〜30モル%である。1
モル%未満では十分な改質効果が得られず、50モル%
を越えるとガラス転移点が低くなりすぎて実用性がなく
なる。
【0012】本発明の改質芳香族ポリカーボネート樹脂
の製造に使用する上記一般式[2]で表される二価フェ
ノール以外の二価フェノールとしては、例えばハイドロ
キノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビ
スフェノ−ルA、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホ
キシド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィ
ド、3,3′−ジメチル−4,4′−ジヒドロキシジフ
ェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシジフェニル
オキシド、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フ
ルオレン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
5,7−ジメチルアダマンタン等が挙げられ、なかでも
改質効果が大きい点で下記一般式[3]
【0013】
【化4】
【0014】[但しR5 〜R8 は夫々独立して水素原
子、ハロゲン原子、フェニル基又は炭素原子数1〜6の
アルキル基若しくはシクロアルキル基、Wは
【0015】
【化5】
【0016】(ここで、R9 及びR10は夫々独立して水
素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜3のアルキル
基、R11及びR12は夫々独立して水素原子又は炭素原子
数1〜3のアルキル基でその少くとも1つはアルキル
基、nは4〜7の整数、R13及びR14は炭素原子数1〜
3のアルキル基)である。]で表される二価フェノール
が好ましい。
【0017】かかる二価フェノールの具体例としては例
えばビスフェノ−ルA、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ジフェニルメタン、1,1−ビス(3−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタ
ン、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−フェニルエタン、ビス(3−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス(3−フ
ェニル−4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン等を
挙げることができる。
【0018】上記二価フェノールは単独で又は二種以上
を組合わせて用いてもよい。また、少量の三官能化合物
を用いた分岐ポリカーボネート樹脂であっても、ジカル
ボン酸を共重合したポリエステルカーボネート樹脂であ
ってもよい。
【0019】本発明の改質芳香族ポリカーボネート樹脂
の製造に使用するカーボネート前駆物質としては、例え
ばホスゲン、上記二価フェノール類のビスクロロホーメ
ートおよびジフェニルカーボネート、ジ-p−トリルカー
ボネート、フェニル-p−トリルカーボネート、ジ-p−ク
ロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート等
のジアリールカーボネート類が挙げられ、なかでもホス
ゲンとジフェニルカーボネートが好ましい。
【0020】二価フェノールとホスゲンとの反応では、
通常酸結合剤及び溶媒の存在下に反応を行う。酸結合剤
としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
のアルカリ金属水酸化物、ピリジン等が用いられる。溶
媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等の
ハロゲン化炭化水素が用いられる。また、反応促進のた
めに例えば第三級アミン、第四級アンモニウム塩等の触
媒を用いてもよく、分子量調節剤として例えばフェノー
ル、 p−tert−ブチルフェノール、 p−クミルフェノー
ル、イソオクチルフェノール等の末端停止剤を用いるこ
とが望ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は
数分〜5時間、反応中のpHは通常10以上に保つのが好
ましい。
【0021】一方、エステル交換反応では、不活性ガス
存在下に二価フェノールとビスアリールカーボネートを
混合し、減圧下通常120〜350℃で反応させる。減
圧度は段階的に変化させ、最終的には1mmHg以下にて生
成したフェノール類を系外に留去させる。反応時間は通
常1〜4時間程度である。また、必要に応じて分子量調
節剤や酸化防止剤を加えてもよい。
【0022】かくして得られる改質された芳香族ポリカ
ーボネート樹脂の分子量は、あまりに低いと脆くて実用
性がなくなるので、溶媒として塩化メチレンを使用し、
0.7g /100ml濃度で測定した溶液の比粘度が0.
165以上のものであることが好ましい。
【0023】本発明の改質芳香族ポリカーボネート樹脂
は例えば射出成形法、圧縮成形法、押出成形法、溶液キ
ャスティング法等任意の方法で成形することが可能であ
る。なお、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂には、
必要に応じて熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、着色
剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤等の添加剤を加えること
ができる。また、他の芳香族ポリカーボネート樹脂又は
熱可塑性樹脂をブレンドすることもできる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に説明す
る。なお、実施例中の部及び%は重量部及び重量%であ
り、評価は下記の方法によった。
【0025】(a) 比粘度:塩化メチレンを溶媒として、
0.7g /100mlの濃度で測定した。 (b) ガラス転移温度:デュポン社製DSC により測定し
た。 (c) 屈折率、アッベ数:アタゴ(株)製アッベ屈折計に
より、αーブロムナフタレンを接触液とし25℃で測定
した。 (d) 光弾性定数:理研計器(株)製の光弾性測定装置 P
A-150により測定した。 (e) Q値:高化式フローテスターにより温度240℃、
荷重40kgで直径1mmのノズルから1秒間に流出する体
積を測定した。
【0026】
【実施例1】温度計、撹拌機及び滴下漏斗付き反応器に
イオン交換水363.3部及び48%水酸化ナトリウム
水溶液84.5部を加え、ビスフェノールA65.7
部、ハイドロサルファイト0.15部及び2,9−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)デカン10.4部を溶解し
た後、塩化メチレン680.6部を加え、撹拌下15〜
20℃でホスゲン38.7部を45分かけて吹込んだ。
ホスゲン吹込み終了後 p−tert−ブチルフェノール0.
30部を加え、乳化した後トリエチルアミン0.32部
を加え、28〜33℃で約2時間撹拌して反応を終了し
た。反応終了後生成物を塩化メチレンで希釈して水洗し
た後塩酸酸性にして水洗し、水相の導電率がイオン交換
水と殆ど同じになったところで塩化メチレンを蒸発して
無色のポリマー79部を得た(収率94%)。このポリ
マーの比粘度は0.420、ガラス転移温度は121
℃、屈折率は1.586、アッベ数は32、光弾性定数
は65×10-13 cm2 /dyn 、Q値は8.1×10-3cm
3 /sec であった。
【0027】
【実施例2】実施例1で用いた反応器にイオン交換水3
59部及び48%水酸化ナトリウム水溶液83.5部を
加え、ビスフェノールA57.7部、ハイドロサルファ
イト0.14部及び2,9−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)デカン21部を溶解した後、塩化メチレン672
部を加え、攪拌下15〜20℃でホスゲン38.2部を
約45分を要して吹込んだ。ホスゲン吹込み終了後 p−
tert−ブチルフェノール0.23部を加え、乳化した後
トリエチルアミン0.31部を加え、以下実施例1と同
様にしてポリマー73部(収率91%)を得た。このポ
リマーの比粘度は0.566、ガラス転移温度は105
℃、屈折率は1.580、アッベ数は33、光弾性定数
は57×10-13 cm2 /dyn 、Q値は19×10-3cm3
/sec であった。
【0028】
【実施例3】実施例1で用いた反応器にイオン交換水3
47部及び48%水酸化ナトリウム水溶液80.9部を
加え、ビスフェノールA48.9部、ハイドロサルファ
イト0.14部及び2,9−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)デカン30部を溶解した後塩化メチレン651部
を加え、攪拌下15〜20℃でホスゲン37部を約45
分かけて吹込んだ。ホスゲン吹込み終了後 p−tert−ブ
チルフェノール0.11部を加え、乳化後トリエチルア
ミン0.4部を加え、以下実施例1と同様にしてポリマ
ー76部を得た(収率95%)。このポリマーの比粘度
は0.396、ガラス転移温度は95℃、屈折率は1.
577、アッベ数は35、光弾性定数は50×10-13
cm2 /dyn 、Q値は33.5×10-3cm3 /sec であっ
た。
【0029】
【実施例4】ビスフェノールAとホスゲンから常法によ
って得た比粘度0.408の芳香族ポリカーボネート樹
脂28.9部の塩化メチレン溶液に、実施例3で得たポ
リマー16.1部の塩化メチレン溶液を均一に混合した
後、溶媒を留去してポリマーを得た。このポリマーの比
粘度は0.402、ガラス転移温度は123℃、屈折率
は1.585、アッベ数は32、光弾性定数は66×1
-13 cm2 /dyn 、Q値は7.9×10-3cm3 /sec で
あった。
【0030】
【実施例5】実施例1で用いた反応器にイオン交換水4
58部および48%水酸化ナトリウム水溶液76部を加
え、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレ
ン69.4部及び2,9−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)デカン27.7部を溶解した後、塩化メチレン36
3部を加え、攪拌下18〜23℃でホスゲン39.2部
を約45分かけて吹込んだ。ホスゲン吹込み終了後 p−
tert−ブチルフェノール0.2部を加え、乳化した後ト
リエチルアミン0.03部を加え、以下実施例1と同様
にしてポリマー99部(収率95%)を得た。このポリ
マーの比粘度は0.346、ガラス転移温度は162
℃、屈折率は1.625、光弾性定数は10×10-13
cm2 /dyn 、Q値は0.5×10-3cm3 /sec であっ
た。
【0031】
【実施例6】実施例1で用いた反応器にイオン交換水3
32部及び48%水酸化ナトリウム水溶液69.6部を
加え、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン40.8部及び2,
9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン18.5部
を溶解した後、塩化メチレン156部を加え、攪拌下1
8〜23℃でホスゲン22.4部を約50分かけて吹込
んだ。ホスゲン吹込み終了後 p−tert−ブチルフェノー
ル0.19部を加え、乳化後トリエチルアミン0.06
部を加え、以下実施例1と同様にしてポリマー59.6
部(収率93%)を得た。このポリマーの比粘度は0.
357、ガラス転移温度は128℃、屈折率は1.54
3、アッベ数は36、光弾性定数は19×10-13 cm2
/dyn 、Q値は1.5×10-3cm3 /sec であった。
【0032】
【実施例7】実施例1で用いた反応器にイオン交換水5
54部及び48%水酸化ナトリウム水溶液64.4部を
加え、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,
7−ジメチルアダマンタン69.7部及び2,9−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)デカン28.1部を溶解し
た後塩化メチレン391部を加え、攪拌下18〜23℃
でホスゲン34.1部を約50分かけて吹込んだ。ホス
ゲン吹込みが終了した後 p−tert−ブチルフェノール
0.14部を加え、乳化後トリエチルアミン0.15部
を加え、以下実施例1と同様にしてポリマー102部
(収率97%)を得た。このポリマーの比粘度は0.3
74、ガラス転移温度は135℃、屈折率は1.56
6、アッベ数は37、光弾性定数は16×10-13 cm2
/dyn 、Q値は0.4×10-3cm3 /sec であった。
【0033】
【比較例1】ビスフェノールAとホスゲンから常法によ
って得た比粘度0.408の芳香族ポリカーボネート樹
脂について評価したところ、ガラス転移温度は149
℃、屈折率は1.589、アッベ数は30、光弾性定数
は82×10-13 cm2 /dyn 、Q値は4.0×10-3cm
3 /sec であった。
【0034】
【比較例2】実施例1で用いた反応器にイオン交換水1
193部及び48%水酸化ナトリウム水溶液74.8部
を加え、ハイドロサルファイト0.06部及び9,9−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン58.3部
を溶解した後、塩化メチレン183部を加え、攪拌下2
0〜23℃でホスゲン26.1部を約60分かけて吹込
んだ。ホスゲン吹込み終了後 p−tert−ブチルフェノー
ル1.25部を加え、乳化した後トリエチルアミン0.
07部を加え、以下実施例1と同様にしてポリマーを得
た。この場合塩化メチレン不溶のポリマーが生じ、塩化
メチレン可溶部分の収量は36部(収率57.5%)で
あった。このポリマーの比粘度は0.291、ガラス転
移温度は287℃と高く、フローテスターでは流れずQ
値の測定は不可能であった。キャスティングフィルムの
光弾性定数は15×10-13 cm2/dyn と低かった。
【0035】
【比較例3】実施例1で用いた反応器にイオン交換水2
21.3部及び48%水酸化ナトリウム水溶液46.4
部を加え、ハイドロサルファイト0.04部及び1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン38.9部を溶解した後、塩化メ
チレン138部を加え、攪拌下15〜20℃でホスゲン
14.9部を約45分かけて吹込んだ。ホスゲン吹込み
終了後 p−tert−ブチルフェノール0.57部を加え、
乳化後トリエチルアミン0.04部を加え、以下実施例
1と同様にしてポリマー37.8部(収率90%)を得
た。このポリマーの比粘度は0.336、ガラス転移温
度は234℃と高く、フローテスターでは流れずQ値の
測定は不可能であった。キャスティングフィルムの屈折
率は1.553、アッベ数は33、光弾性定数は32×
10-13 cm2 /dyn であった。
【0036】
【比較例4】実施例1で用いた反応器に、イオン交換水
462部及び48%水酸化ナトリウム水溶液53.7部
を加え、ハイドロサルファイト0.17部及び1,3−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルア
ダマンタン83.1部を溶解した後、塩化メチレン32
5部を加え、攪拌下18〜22℃でホスゲン28.4部
を約50分かけて吹込んだ。ホスゲン吹込み終了後48
%水酸化ナトリウム水溶液6部及び p−tert−ブチルフ
ェノール0.36部を加え、乳化した後トリエチルアミ
ン0.12部を加え、以下実施例1と同様にしてポリマ
ー86部(収率96.3%)を得た。このものの比粘度
は0.326、ガラス転移温度は243℃と高くフロー
テスターでは流れずQ値の測定は不可能であった。この
もののキャスティングフィルムの光弾性定数は25×1
-13 cm2 /dyn であった。
【0037】
【発明の効果】本発明の方法によって改質された芳香族
ポリカーボネート樹脂は、溶融流動性がよく成形性に優
れ且つ透明性、複屈折性にも優れるばかりでなく、特に
アッベ数も高い等光学特性にも優れ、電気電子用部品、
光学ディスク、光学レンズ、液晶パネル、光カード、シ
ート、フィルム、光ファイバー、コネクター、ディスプ
レー等の光学部品の構造材料や機能材料用途に極めて好
適であり、その奏する効果は格別なものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[1] 【化1】 [但しR1 〜R4 は夫々独立して水素原子又は炭素数1
    〜4の脂肪族基である]で表される構造単位を1〜50
    モル%含有させることを特徴とする芳香族ポリカーボネ
    ート樹脂の改質法。
JP1745593A 1993-02-04 1993-02-04 芳香族ポリカーボネート樹脂の改質法 Pending JPH06228296A (ja)

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Cited By (4)

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