JPH06200032A - エポキシ官能性固体シリコーン樹脂の製造方法 - Google Patents

エポキシ官能性固体シリコーン樹脂の製造方法

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JPH06200032A
JPH06200032A JP5244613A JP24461393A JPH06200032A JP H06200032 A JPH06200032 A JP H06200032A JP 5244613 A JP5244613 A JP 5244613A JP 24461393 A JP24461393 A JP 24461393A JP H06200032 A JPH06200032 A JP H06200032A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単独であるいは有機樹脂と組み合わせて、粉
末塗料を配合する用途に用いられる固体のエポキシ官能
性シリコーン樹脂の製造方法を提供する。 【構成】 有機チタネート触媒の存在下において、少な
くとも1種のオルガノアルコキシシランとβ−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)官能性トリアルコキシシラ
ンの混合物を加水分解及び縮合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも1種のアル
コキシシランとβ−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)官能性トリアルコキシシランの混合物を有機チタネ
ート触媒の存在下で加水分解及び縮合させて、固体のエ
ポキシ官能性シリコーン樹脂を調製するための方法に関
する。結果として得られるシリコーン樹脂は、単独であ
るいは有機樹脂と組み合わせて、粉末塗料を配合する用
途に用いられる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】環境に
対する意識を有し、厳しく規制をされている社会におい
ては、種々の産業は放出物をますます減らそうとしてい
る。塗料産業は、揮発性有機物含有量の少ない系を開発
することによりこの難問に挑んでいる。物理的性質の優
れた完全に溶剤なしの塗料は特に高く評価される。支持
を得ている一つの無溶剤塗装法は粉末塗装法である。か
いつまんで言えば、そのような方法は、細かい粉末の熱
可塑性又は熱硬化性樹脂配合物を、その粉末の流動層に
基材を入れるかあるいはそれを静電吹付けするといった
ような技術を使って基材に適用することを必要とする。
基材に塗布後、それを加熱し、粉末を溶かして、付着す
る膜にする。熱硬化性樹脂の場合には、膜を基材上で硬
化させてもよい。
【0003】例えば米国特許第3170890号明細書
に記載されたような、シリコーンを混入した粉末塗料
は、有機樹脂のみを主剤とする相当する配合物を上回る
特有の利点を提供することができるが分かっている。と
は言うものの、フェニル及びアルキル官能性シロキサン
単位を基にする固体シリコーン樹脂は、一般に柔軟性が
不十分で有機樹脂との相溶性が限られるという点で制限
を有する。そのようなシリコーン樹脂は一般に、クロロ
シランを加水分解及び縮合させるか、アルコキシシラン
を酸触媒の存在下で加水分解及び縮合させて調製され
る。あるいはまた、シリコーン樹脂は一定のアルコキシ
シランからチタネート触媒の助けをかりて合成すること
ができる、ということが分かっている。例えば、米国特
許第3258382号明細書は、オルトチタネート又は
その部分縮合物を使って、フェニル置換された又は脂肪
族炭化水素置換されたアルコキシシランを加水分解する
方法を教示している。
【0004】有機チタネートを含有するオルガノシリコ
ーン組成物も米国特許第4546018号明細書から知
られており、この米国特許明細書は、室温硬化性シリコ
ーンゴムの固体基材への付着を促進するプライマー組成
物を開示している。これらのプライマーは、(A)エポ
キシ基とアルコキシ基の両方を含むシリコーン変性エポ
キシ樹脂と、(B)有機チタン酸エステルを含んでな
る。
【0005】米国特許第4598134号明細書には、
(I)(A)少なくとも一つのエポキシ基と少なくとも
一つのケイ素結合アルケニル基もしくはケイ素結合水素
原子を有する有機ケイ素化合物、又は(B)ケイ素結合
ヒドロキシル基及びケイ素結合アルケニル基もしくはケ
イ素結合水素原子を有する有機ケイ素化合物とエポキシ
官能性アルコキシシランの混合物から選ばれた成分、(I
I)水素又は不飽和脂肪族基を有するトリアルコキシシラ
ン、そして(III) 有機チタネートエステル、を含んでな
る熱硬化性シリコーンゴムのためのプライマー組成物が
記載されている。
【0006】米国特許第4808483号明細書には、
(A)アルコキシシランとエポキシ樹脂との反応生成
物、(B)エポキシ官能性アルコキシシラン、そして
(C)チタネートの混合物であるプライマー組成物が記
載されている。これらのプライマーは、室温硬化性シリ
コーンゴムの種々の基材に対する付着力を向上させると
述べられている。
【0007】しかしながら、上に挙げた技術はいずれ
も、β(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
アルコキシシランと一定の他のアルコキシシランとの組
み合わせから、これらのシランの加水分解と縮合を促進
するため有機チタネート触媒を使用しながら、シリコー
ン樹脂を調製することを示唆していない。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用効果】本発明の発
明者らは、本発明の方法に従い、臨界的割合の上述のシ
ランを加水分解及び縮合させ、そして揮発性成分を取除
くと、固体のエポキシ官能性シリコーン樹脂が得られ
る、ということを見いだした。本発明の固体シリコーン
樹脂は、単独でかあるいは種々の有機樹脂と組み合わせ
て、粉末塗料の用途で使用するのに適している。それら
はまた、有機樹脂との相溶性が向上したものであり、そ
して当該技術分野で知られている通常のシリコーン樹脂
を基にしたものよりも柔軟なコーティングを提供する。
【0009】従って本発明は、次に掲げる工程(I)及
び(II)を含む、固体のエポキシ官能性シリコーン樹脂
を製造する方法を提供する。 (I)有効量の有機チタネート触媒の存在下において、
(A)式 R’Si(OR)3 (i) を有するオルガノシランと、式 R’R”Si(OR)2 (ii) を有するオルガノシランと、そして(i)と(ii)との
混合物より選ばれたオルガノシラン(これらの式中の
R’及びR”は炭素原子数1〜4のアルキル基とフェニ
ル基からおのおの選ばれ、Rは炭素原子数1〜3のアル
キル基である)50〜99モル%、及び(B)式
【0010】
【化2】
【0011】を有するエポキシ官能性シラン(この式の
R”’は炭素原子数2〜4の二価の炭化水素基であり、
Rは炭素原子数1〜3のアルキル基である)1〜50モ
ル%、を含んでなるシラン混合物であって、それが含有
する式 MeSi(OR)3 を有するオルガノシラン(この式のMeはメチル基を表
し、Rは先に定義されたとおりである)の量が50モル
%未満であり、そしてこの混合物中の上記オルガノシラ
ン(ii)のモル含有量が該オルガノシラン(ii)の有機
基のうちの少なくとも一つがアルキル基である場合上記
エポキシ官能性シラン(B)のモル含有量の 70%で
あるシラン混合物を、加水分解及び縮合させる工程。 (II)揮発性成分を取除いて、固体シリコーン樹脂を得
る工程。
【0012】本発明は更に、上記の方法により得られる
組成物にも、また種々の有機樹脂と組み合わせたこれら
の樹脂にも関する。
【0013】本発明の方法に従って加水分解及び縮合さ
れるシラン混合物の成分(A)は、式 R’Si(OR)3 (i) を有するオルガノシランと、式 R’R”Si(OR)2 (ii) を有するオルガノシランと、そして(i)と(ii)との
混合物より選ばれた少なくとも1種のオルガノシランで
あって、これらの式中のR’及びR”は炭素原子数1〜
4のアルキル基とフェニル基から独立に選ばれ、そして
Rは独立に選ばれた炭素原子数1〜3のアルキル基であ
る。好ましくは、Rはメチル基であり、R’及びR”は
フェニル基とメチル基から独立に選ばれる。
【0014】シラン(i)の具体的な例には、フェニル
トリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチ
ルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、
n−プロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメ
トキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、及びイ
ソブチルトリメトキシシランが含められる。シラン(i
i)の具体的な例には、ジメチルジメトキシシラン、フ
ェニルメチルジメトキシシラン、エチルメチルジメトキ
シシラン、フェニルプロピルジエトキシシラン、及びフ
ェニルエチルジメトキシシランが含められる。
【0015】本発明の方法で使用されるシラン混合物の
成分(B)は、式
【0016】
【化3】
【0017】を有するエポキシ官能性シランであり、こ
の式のR”’は炭素原子数2〜4の二価の炭化水素基、
Rは炭素原子数1〜3のアルキル基である。Rはメチル
基、R”’はアルキレン基であることが好ましい。非常
に好ましい成分(B)はβ−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリメトキシシランである。
【0018】本発明の目的のためには、シラン(A)と
(B)との混合物は式MeSi(OR)3 を有するオル
ガノシラン(この式のMeはメチル基であり、Rは先に
定義されたとおりである)を約50モル%未満含有すべ
きである。更に、このシラン混合物中のオルガノシラン
(ii)のモル含有量は、当該オルガノシラン(ii)の有
機基のうちの少なくとも一つがアルキル基である場合エ
ポキシ官能性シラン(B)のモル含有量の70%である
べきである。上述の二つの条件が満たされない場合に
は、シラン類は加水分解/縮合工程の間にゲルを形成し
がちになるか、あるいは結果として得られた樹脂は室温
で固体でなくて従って粉末塗装の用途に適さないかのい
ずれかになる、ということが分かっている。
【0019】シラン(A)及び(B)の加水分解と縮合
を促進するために使われる有機チタネート触媒は、キレ
ート化された有機チタネート、例えばチタンイソプロポ
キシビス(アセチルアセトネート)やビス(エチル−3
−オキソブタノラート−O1,O3 )ビス(2−プロパ
ノラート)チタンのようなもの、でよい。そのようなキ
レート類のいくつかは商業的に入手可能である(例え
ば、米国デラウェア州Wilmingtonの Du Pont社から入手
される TYZOR(商標)シリーズ)。好ましくは、有機チ
タネート触媒は一般式 Ti(OR””)4 を有し、この式のR””は独立に選ばれた、炭素原子数
1〜8のアルキル基である。適当な有機チタネートの具
体的な例には、テトラブチルチタネート、テトライソプ
ロピルチタネート、テトラメチルチタネート、エチルメ
チルジブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、
及びテトラエチルヘキシルチタネートが含まれる。本発
明の目的のためには、成分(II)はテトラ(n−ブチ
ル)チタネートであるのが好ましい。
【0020】好ましい態様では、本発明の方法は、初め
にシラン(A)と(B)及び有機チタネート触媒の均質
混合物を作って実施される。この混合物においては、オ
ルガノシラン(A)のエポキシ官能性シラン(B)に対
するモル比(モル百分率)の範囲は50:50から9
9:1までである。好ましくは、この比は10:1から
50:1までである。この比が99:1より大きい場
合、エポキシ官能性シラン(B)によって付与される柔
軟性は得られない。逆に、この比が50:50未満であ
る場合、シランは本発明の方法により加水分解及び縮合
するとゲル化する傾向がある。
【0021】次いで、上記の混合物を、好ましくは50
〜60℃まで、加熱し、そしてこれに水を、好ましくは
ゆっくりとした制御したやり方で(例えば一滴ずつ)、
加える。シラン(A)及び(B)に存在する全部のアル
コキシ基(すなわち−OR)の1モルごとに、少なくと
も0.5モルの水を使用する。この水の量は、シランを
実質的に完全に加水分解するための最小限の必要量であ
る。シラン中に存在する−OR基1モルに対し約0.5
モルよりかなり多くの水を使用すると、過剰の水は後の
操作で取除かなくてはならないので、プロセス効率の面
で不利である。
【0022】全部の水を加えた後、反応物を、好ましく
は0.5〜2時間、加熱して還流させる。次に、シラン
の加水分解の結果生じた副生物のアルコール(ROH)
と残留している水(すなわちその系中の揮発性成分の本
質的に全て)を、通常の方法、例として特に挙げれば、
蒸留、薄膜ストリッパー、回転蒸発器、真空炉、といっ
たようなもので除去して、本発明の固体シリコーン樹脂
が得られる。特定のいずれの理論あるいはメカニズムに
もとらわれたくはないが、シランのアルコキシ基の大部
分が水で加水分解され、その結果得られた、ケイ素に結
合するヒドロキシル基が共縮合するものと信じられ、ま
た両方の反応とも有機チタネート触媒により促進され
て、次の一般化された式に従って本発明の重合樹脂を生
成するものと思われる。 ≡SiOR + H2 O → ≡SiOH + ROH ≡SiOH + ≡SiOH → ≡SiOSi≡ +
2 O これに関して、使用すべき上記の有機チタネート触媒の
有効量は、シランのアルコキシ基の加水分解を促進し、
且つその結果得られた加水分解物の中間体の縮合を促進
して、本質的に全ての揮発性成分の除去により固体樹脂
を生成するのに十分な量であるべきである。ここで使用
する「固体」という用語は、室温(すなわち25℃)よ
り高い軟化点(すなわちガラス転移温度又は融点)を有
する物質を指称するものである。とは言うものの、有機
チタネート触媒がオルガノシラン(A)とエポキシ官能
性シラン(B)とを合わせたもののモル含有量を基準に
して0.01%より少ない量で存在している場合には、
シラン/有機チタネート混合物が早過ぎるうちにゲル化
する傾向がある、ということが分かっている。同じよう
に、混合物がシラン(A)と(B)の全部を基準にして
5.0モル%より多くの有機チタネートを含有している
場合には、この組み合わせは加水分解/縮合工程中にゲ
ル化しがちである。従って、前述のモル百分率は一般
に、実用的な触媒添加量のそれぞれ下限及び上限に相当
する。より好ましくは、有機チタネートはシラン(A)
及び(B)の全モル数を基準にして約0.05〜0.5
モル%の量で使用される。
【0023】これとは別の手順において、不活性の有機
溶剤を,シラン混合物と一緒にか、あるいは上述の還流
工程の後に、反応混合物に加えてもよい。「不活性」と
いうのは、溶剤がこの発明の方法で使用される成分のい
ずれとも反応しないことを意味する。例えば、シラン
(A)と(B)の総重量を基準にして最高50%までの
有機溶剤、例としてトルエン、キシレン、メチルエチル
ケトン、グリコールエーテルPMアセテート、及びメチ
ルイソブチルケトンといったようなものを使用すること
ができる。トルエンのような溶剤を使用すると、これと
の共沸混合物が形成されるので、残留する水の除去が促
進される。もちろんながら、有機溶剤は、固体シリコー
ン樹脂を得るため先に説明したように最終のストリッピ
ング操作で取除かれる。
【0024】本発明の固体シリコーン樹脂は、種々の通
常の塗料やコーティングを適用する際の結合剤として使
用してもよく、そしてそのような配合物は、当該技術分
野において知られている方法に従って適当な溶剤又は水
エマルションの形態で出荷することができる。
【0025】本発明の方法に従って製造されたシリコー
ン樹脂は、その固体の特性のために、粉末塗料組成物を
調製するのに特に適している。更に、本発明のシリコー
ン樹脂は種々の有機樹脂と、例えばポリウレタン、脂環
式エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂とい
ったような樹脂と、また限られた範囲まではグリシジル
エポキシ樹脂と、相溶性であるから、それらと混ぜ合わ
せてもよい。これらの樹脂混合物は、粉末塗装用途に適
した組成物を提供するために、種々の充填剤、増量剤、
顔料、流動剤、硬化剤及び触媒と組み合わせることがで
きる。これらの配合物は、通常の粉末塗装方法、例えば
T. A. Misev, "Powder coatings - Chemistry and Tech
nology", J. Wiley & Sons (1991) の方法により、基材
へ適用することができる。
【0026】
【実施例】次に掲げる例は、本発明の方法と組成物を更
に説明するために提供するものである。相反する指示が
ない限り、測定値は全て25℃で得られたものである。
【0027】例1(a) 冷却器、添加漏斗、温度計、スターラー及び窒素ガス昇
圧管を備えた三つ口フラスコに、30モル%(30.3
g)のβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル
トリメトキシシラン(ETMS)、70モル%(56.
8g)のフェニルトリメトキシシラン(PTMS)、及
びこれらの二つのシランの総重量を基準にして0.57
重量%(0.5g)のテトラ(n−ブチル)チタネート
(TBT)触媒の混合物を入れた。これは、使用したシ
ラン類のモル含有量を基準にして0.36%のTBT含
有量に相当するものであった。上記の成分を窒素ブラン
ケット下に50℃に加熱してから、添加漏斗から水を一
滴ずつ、すなわちこれらの二つのシランのメトキシ基各
1モルごとに0.575モルの水を加えた。この水を加
える際に、反応混合物は発熱して74℃の温度になり、
結果として透き通った溶液が得られた。内容物を1時間
還流させ、続いて24℃まで冷却した。
【0028】上記の溶液(すなわち副生物のメタノール
溶液)のうちの190g分を真空炉で乾燥させ(50℃
/10mmHg(1.3 kPa)/30分)、そして透き通っ
た、脆い、乾燥した樹脂を得た。この樹脂はトルエンと
アセトンの両方に可溶性であった。この固体樹脂はおよ
そ45℃の軟化点(Fisher-Johns融点測定装置)を示し
た。
【0029】例1(b) 例1(a)で作った溶液に、100gのトルエンと0.
7gのオクタン酸亜鉛を加え、そして最高83℃までの
温度で90分間、メタノール副生物を除去しながら、加
熱増粘/水共沸工程を実施した。溶液の粘度はこの工程
の間に約2.5倍まで上昇した。この溶液の試料を乾燥
させた。得られた樹脂は、およそ65℃の軟化点を有し
ていて、アセトンに可溶性であるがトルエンには不溶性
であった。
【0030】例1(c) 例1(b)のトルエン溶液を、水の共沸がやむまで更に
増粘させた。この溶液を乾燥後、結果として得られた樹
脂は軟化点が65℃よりも高く、アセトンとトルエンの
両方に不溶性であった。
【0031】例2 加水分解で使用した水の量を二つのシランのメトキシ基
各1モルごとに0.625モルに増加させて、例1
(a)の手順に従って実験を行った。還流工程後、フラ
スコ内容物を大気圧で90℃までストリッピングし、そ
して更に10mmHg(1.3 kPa)で110℃までストリ
ッピングした。この時点において、50gのトルエン
(生成した樹脂の総重量を基準にして10%)を加え、
フラスコの内容物を加熱して、残留している水を共沸さ
せて除去した。次いで、フラスコ内容物をアルミニウム
トレーに注ぎ入れ、真空炉でもって50℃/5mmHg
(0.7 kPa)で30分間再度乾燥させた。得られた乾
燥樹脂はアセトンに可溶性であるがトルエンには不溶性
で、およそ65℃の軟化点を示した。
【0032】例3 シラン成分をそれぞれ30:50:20のモル比のET
MS、PTMS及びフェニルメチルジメトキシシラン
(PMDMS)として、例2の手順に従って実験を行っ
た。触媒TBTの量は、三つのシランの総重量を基準に
してやはり0.5%とした。この触媒量は、使用したシ
ランのモル含有量を基準にして0.36%に相当するも
のであった。乾燥後、軟化点がおよそ65℃であって、
アセトンに可溶性でトルエンに不溶性である白色の粉末
が得られた。
【0033】得られた上記の固体樹脂の30%メチルエ
チルケトン(MEK)溶液をアルミニウムパネルに流し
塗りし、硬化させた(30分/204℃)。得られた塗
膜は透き通っていた。この膜を次に述べる物理的試験に
かけた。
【0034】・鉛筆硬度 − アメリカ材料試験協会
(ASTM)D3363による。これは、硬化した膜表
面を切り進まない一番硬い鉛筆の硬度を指すものであ
る。
【0035】・マンドレル曲げ試験(柔軟性) − A
STM D1737による。金属パネル上に塗膜を形成
し、この複合体を所定の半径のマンドレルの周りで曲げ
る(180度)。塗膜が割れ又は他の損傷に至らない一
番小さいマンドレルの半径を、塗膜の柔軟性を指示する
ものとする。
【0036】・T−ベンド試験 − ASTM D41
45による。金属パネル上に塗膜を形成し、この複合体
をそれ自体に対して180度の角度で曲げて“0T”ベ
ンドを形成する。割れが認められたなら、割れが起こら
なくなるまで必要に応じてパネルをそれ自体に対して再
び折り返す。
【0037】・耐溶剤性 − 1ポンド(0.454k
g)の丸頭ハンマーの丸い端部を8層の綿ガーゼで包
み、ガーゼをメチルエチルケトン(MEK)のような特
定の溶剤に浸す。次に、この重量をかけたガーゼを塗装
表面を横切って前後に(すなわち二重にこする)200
回、あるいは損傷が生じるまで(塗装の目に見える傷跡
又はそれの貫通により示される)、引きずる。
【0038】上記の試験による結果は次のとおりであっ
た。 鉛筆硬度 = H T−ベンド柔軟性 = 0Tベンド 耐溶剤性 ≧ MEKでのこすり200回
【0039】例4 シランのETMS、PTMS及びPMDMSをそれぞれ
30:45:20のモル比で使用し、そしてTBT触媒
含有量をこれら三つのシランの総モル数を基準にして5
%として、例3の手順を繰返した。加水分解の間にいく
らかの沈殿が認められたが、しかしこの物質は還流工程
の間に溶解して、反応混合物にわずかな曇りが残った。
この生成物を冷却し、ろ過して、透き通った濃い黄色の
溶液が得られた。上記の溶液をアルミニウムパネルに塗
布し、204℃で30分間硬化させた。その結果得られ
た膜は硬質で脆かった。
【0040】例5 シランのETMS及びPTMSを10:90のモル比で
使用して、例2の手順を繰返した。TBT触媒の含有量
は、これら二つのシランの総重量を基準にして0.2%
(すなわちこれらのシランのモル含有量を基準にして
0.14%のTBT含有量)であった。
【0041】真空炉で乾燥後、得られた白色の樹脂粉末
はキシレンに可溶性であった。この樹脂の20重量%キ
シレン溶液をアルミニウムパネルに塗布し、硬化させた
(30分/204℃)。硬化した膜は硬質で光沢がある
けれども、指の爪で傷をつけることができなかった。こ
の膜はまた、パネルを曲げるとひびが生じた。
【0042】例6 シランのETMS、PTMS及びPMDMSをそれぞれ
15:75:10のモル比で使用し、TBT触媒の含有
量をこれら三つのシランの総重量を基準にして0.2%
として、例3の手順を繰返した。これは、使用したシラ
ンのモル含有量を基準として0.14%のTBT含有量
に相当するものであった。
【0043】上記の溶液をストリッピングすると、キシ
レンにわずかに可溶性であってMEKにたやすく溶解す
る乾燥粉末が得られた。アルミニウム上で硬化させた膜
は透き通っていて、丈夫で、柔軟であった。鉛筆硬度は
>Hであり、T−ベンドは0Tであった。
【0044】例7 共沸工程と真空ストリッピング工程をなくして(すなわ
ちトルエンを加えないで)、例6による手順を繰返し
た。大気中でのストリッピングと冷却後に、生成物は透
き通った粘性の液であった。フラスコを80℃に再加熱
し、そして樹脂をアルミニウムトレーに注ぎ入れて、真
空炉でもって5mmHg(0.7 kPa)で120℃の温度ま
で30分間ストリッピングを行った。最終の樹脂は乾燥
粉末であって、キシレンに部分的に可溶性であり、メチ
ルイソブチルケトン(MIBK)に容易に溶解した。エ
ポキシ当量重量の滴定から、最初のエポキシ官能性の2
0%だけが残っていることが示された。
【0045】50/50(重量%)のMIBK/キシレ
ン混合物に例7の樹脂を33重量%溶解させた溶液を調
製した。この溶液を鋼のパネルに流し塗りし、風乾し、
そして硬化させた(30分/204℃)。次に示す膜特
性が観測された。 硬度 = 3H T−ベンド = 0Tベンド 耐溶剤性 = MEKでの二重のこすりの回数100+
【0046】例8 例7の手順を使用し、モル比がそれぞれ5:50:2:
8:35である、ETMS、PTMS、PMDMS、ジ
フェニルジメトキシシラン(DPDMS)及びメチルト
リメトキシシラン(MTMS)からなるシラン混合物を
使って、本発明による固体樹脂を調製した。このシラン
混合物を、これら五つのシランに存在するメトキシ基の
総モル数に対して0.625モルの水を使用し、また
0.2重量%のTBT触媒含有量(すなわち0.14%
のTBTモル含有量)を用いて、加水分解した。乾燥さ
せた生成物は固体の樹脂であった。この樹脂を、先に説
明したようにパネルに塗布して硬化させた。得られた膜
は、次に掲げる優れた物理的性質を示した。 鉛筆硬度 = 2H T−曲げ = 1T 耐溶剤性 = MEKでの二重のこすりの回数200+
【0047】例9(比較例) TBT触媒を、使用したシランの総重量を基準として
0.12%の量の濃塩酸と取り替えたことを除いて、例
1(a)の手順に従って実験を行った。大気中でのスト
リッピングを行う間に樹脂はゲル化した。この実験か
ら、HClはβ(3,4−エポキシシクロヘキシル)官
能性アルコキシシランの加水分解及び縮合のために適当
な触媒ではないことが示された。
【0048】例10(比較例) ETMSをγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン(GPTMS)と取り替えて、例3の手順を繰返し
た。すなわち、シラン混合物はモル比がそれぞれ50:
20:30のPTMS、PMDMS及びGPTMSから
なるものであった。真空ストリッピングを行う間に、温
度は120℃に達し、そして樹脂生成物はゲル化した。
上記の実験を繰返したが、ストリッピング温度は110
℃に保持した。結果として得られた物質は、3週間貯蔵
するとゲル化する粘性の液であった。
【0049】例11(比較例) 例2の手順を使用して、70:30のモル比のPTMS
とGPTMSを、これら二つのシランに存在している全
部のメトキシ基各1モルごとに0.625モルの水を使
って加水分解及び縮合させた。TBT触媒はこれらのシ
ランの重量を基準にして0.3%の量で使用した(すな
わち0.21モル%)。得られた樹脂は粘性の液であっ
た。
【0050】比較例の例10と11で得られた結果は、
本発明の方法に従って固体シリコーン樹脂を製造する目
的にとってβ(3,4−エポキシシクロヘキシル)官能
性を有するシランとγ−グリシドキシ官能性を有するも
のとが一般に同等物でないことを説明している。
【0051】例12(比較例) モル比30:70のETMSとMTMSからなるシラン
混合物を使用し、またこれらのシランの重量を基準にし
てやはり0.3%のTBT触媒を使用して、例11(比
較例)の手順に従って実験を行った。この反応混合物は
還流工程の間にゲル化した。
【0052】例13(比較例) モル比30:20:50のETMS、PMDMS及びM
TMSからなるシラン混合物を使用して、例12(比較
例)の手順に従った。フラスコ内容物は大気中でのスト
リッピングの間にゲル化した。
【0053】比較例の例12と13は、トリメチルアル
コキシシランの量をシラン混合物の50モル%未満に維
持することの必要なことを説明している。
【0054】例14(比較例) モル比30:70のETMSとPMDMSからなるシラ
ン混合物を使用して、例13(比較例)による手順を繰
返した。この反応の結果、7箇月間流体のままであった
粘性の液が得られた。
【0055】例15(比較例) モル比10:60:30のETMS、PTMS及びPM
DMSからなるシラン混合物と、これら三つのシランの
重量を基準にして0.05%(すなわち存在するシラン
の全モル数を基準にして0.035%)のTBT触媒を
使用して、例14(比較例)による手順を繰返した。反
応後、得られた樹脂を真空炉内に一晩入れた(50℃/
10mmHg(1.3 kPa))。軟化点が室温未満であっ
て、キシレンに可溶性である、不粘着性のほとんど固体
の物質であることが観測された。
【0056】比較例の例14と15は、ジオルガノシラ
ンの含有量をβ(3,4−エポキシシクロヘキシル)官
能性成分のモル含有量を基準にして70%より少ないか
又はこれに等しい量に維持することが必要なことを説明
している。
【0057】例16(比較例) モル比が20:40:20:20のETMS、PTM
S、PMDMS及びTBT触媒からなる反応混合物を使
用して、例3による手順を繰返した。最初の溶液は暗黄
色であって、水を加えると固形物が生じた。水の添加を
完了すると温度は56℃に達した。2分後に、発熱と還
流が起こった。75分後、固形物は溶解することができ
ず、反応を停止した。
【0058】例17 例7で得られた固体樹脂から、次に示す配合(重量部)
に従って白色の粉末塗料組成物を作った。 樹脂 70重量部 二酸化チタン顔料( Ti-Pure(商標)R-960 ) 30重量部 Resiflow(商標)P67 1.0重量部 ベンゾイン 0.4重量部 ここで、 Ti-Pure(商標)R-960 は米国デラウェア州Wi
lmingtonの Du Pont社により市販されている粒度0.3
5μmのTiO2 充填剤である。Resiflow(商標)は流
動添加剤として説明されていて、ドイツ国の Worlee Ch
emie社により製造されている。ベンゾインはフランス国
Rhone-Poulenc社から得られるベンゾイルフェニルカル
ビノールである。樹脂、詳しいことを上で説明した顔料
及び他の成分を、70℃で二本ロール機により混合し、
そして室温まで冷却した。得られた混合物を、その上へ
液体窒素を注いで更に冷却し、次いでWaring(商標)ブ
レンダーを使って粉砕して細かい粉末にした。得られた
粉末を篩にかけて、粒度約10μm以下の白色粉末組成
物を作った。
【0059】比較のために、モル比45:5:40:1
0のMeSiO3/2 単位、PhMeSiO2/2 単位、P
hSiO3/2 単位及びPh2 SiO2/2 単位から本質的
になり、そしてヒドロキシル含有量が約5重量%であ
る、通常のヒドロキシル官能性の固体オルガノシロキサ
ン樹脂コポリマーから、同様の白色粉末コーティング組
成物を配合した。ここで、Phはフェニル基を表してい
る。
【0060】上記の二つの白色粉末コーティング組成物
を、通常の静電粉末塗装技術を使用して、アルミニウム
被覆した鋼、アルミニウム及びステンレス鋼のパネルへ
適用した。適用後、粉末コーティングを204℃で15
分間硬化させた。次にパネルを硬度、柔軟性及び耐溶剤
性について試験して、次に掲げる表1に示した結果が得
られた。
【0061】 表 1 比較用 シリコーン樹脂 例7の樹脂 鉛筆硬度 アルミ被覆鋼 <5B B アルミニウム B H ステンレス鋼 2B 3H 耐溶剤性 MEK二重のこすりつけ 9 >200 柔軟性 マンドレル柔軟性(mm) 25 6
【0062】例18 有機チタネート触媒添加量の実用的な下限を、シラン混
合物がおよそ30:49:21のモル比のETMS、P
TMS及びPMDMSからなる系でもって調べた。この
シラン混合物の個々のバイアルにいろいろな量のTBT
触媒を加え、そしてこれらを、シラン組成物中に存在す
るメトキシ基各1モルにつき0.625モルの水を使っ
て加水分解した。TBTの量は、存在しているシランの
モル数を基準にして0%(対照の配合物)から約0.5
%までの範囲に及んだ。バイアルを勢いよく振盪し、5
0℃のオーブンに入れ、そして定期的に観測を行った。
【0063】少なくとも0.01モル%のTBTを含有
している試料は6週間にわたり安定であるが、それに対
して0.005モル%以下の含有量の試料は1週間後に
ゼラチン状の下層を形成する、ということが分かった。
【0064】例19 例18の実験を、異なる有機チタネート触媒の TYZOR
(商標)DCを使用して繰返した。 Du Pont社(米国デラ
ウェア州Wilmington)により供給されるこの物質は、キ
レートのビス(エチル−3−オキソブタノラート−
1 ,O3 )−ビス(2−プロパノラート)チタンと説
明されている。
【0065】この一連の実験においては、少なくとも
0.005モル%の TYZOR(商標)DCを含有している試
料は6週間にわたり安定であったが、それに対してこの
触媒を0.001モル%含有している試料は1週間後に
ゼラチン状の下層を形成した。
【0066】従って、本発明の方法の目的のためには、
一般に少なくとも0.01モル%(シランの全モル数を
基準とする)の有機チタネート触媒を含むべきであると
いう結論が下された。
【0067】例20 例7の一般的手順に従ったが、ここでは48.0gのE
TMSと38.6gのPTMSを、13.2gの水と
0.2gのTBT触媒を使って加水分解/縮合させた。
これは、ETMS:PTMSのモル比50:50、使用
したシランのモル数を基準としたTBT触媒含有量0.
15%、そして二つのシランに存在するメトキシ基各1
モルについての水の含有量0.625モルに相当するも
のであった。還流工程後に、フラスコ内容物を110℃
/10mmHg(1.3 kPa)でストリッピングして、この
温度において粘性の液を得た。試料を抜出し、冷却し
て、乾燥した脆い粉末を製造した。再び真空にし、フラ
スコ内容物を加熱した。115℃の温度で、樹脂はゲル
化した。
【0068】例21(比較例) 例20の手順に従ったが、ここではETMSのみを使用
した。87.8gのETMSを、12gの水と0.2g
のTBT触媒を使って加水分解/縮合させた。これは、
使用したシランのモル数を基準としたTBT触媒含有量
0.16%、そしてシランに存在するメトキシ基各1モ
ルについての水の含有量0.625モルに相当するもの
であった。この反応による発熱は、シランの混合物を使
用した場合よりも多く、またこの反応の間にフラスコ内
容物の粘度は目に見えて増大した。得られた樹脂は水を
加えて5分以内にゲル化した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 201/00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次に掲げる工程(I)及び(II)を含
    む、固体のエポキシ官能性シリコーン樹脂の製造方法。 (I)有効量の有機チタネート触媒の存在下において、
    (A)式 R’Si(OR)3 (i) を有するオルガノシランと、式 R’R”Si(OR)2 (ii) を有するオルガノシランと、そして(i)と(ii)との
    混合物より選ばれたオルガノシラン(これらの式中の
    R’及びR”はおのおの炭素原子数1〜4のアルキル基
    とフェニル基から選ばれる有機基であり、Rは炭素原子
    数1〜3のアルキル基である)50〜99モル%、及び
    (B)式 【化1】 を有するエポキシ官能性シラン(この式のR”’は炭素
    原子数2〜4の二価の炭化水素基であり、Rは炭素原子
    数1〜3のアルキル基である)1〜50モル%、を含ん
    でなるシラン混合物であって、この混合物が含有する式 MeSi(OR)3 を有するオルガノシラン成分(この式のMeはメチル基
    を表し、Rは先に定義されたとおりである)の量が50
    モル%未満であることを条件とし、そして更に、このシ
    ラン混合物中の上記オルガノシラン(ii)のモル含有量
    が該オルガノシラン(ii)の有機基R’又はR”のうち
    の少なくとも一つがアルキル基である場合上記エポキシ
    官能性シラン(B)のモル含有量の≦70%であること
    を条件とするシラン混合物を、加水分解及び縮合させる
    工程 (II)揮発性成分を取除いて、固体シリコーン樹脂を得
    る工程
  2. 【請求項2】 前記エポキシ官能性シラン(B)の
    R”’がエチレン基である、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記オルガノシラン(A)とエポキシ官
    能性シラン(B)の両方のRがメチル基である、請求項
    2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記オルガノシラン(A)のR’及び
    R”がフェニル基とメチル基とからおのおの選ばれる、
    請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記オルガノシラン(A)の前記エポキ
    シ官能性シラン(B)に対するモル比が10:1から5
    0:1までである、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記有機チタネート触媒がテトラ(n−
    ブチル)チタネートである、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の方法により調製された固
    体のエポキシ官能性シリコーン樹脂。
  8. 【請求項8】 有機樹脂とシリコーン樹脂とを含んでな
    る粉末塗料組成物であって、請求項7記載の樹脂を当該
    シリコーン樹脂として使用することを特徴とする粉末塗
    料組成物。
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