JPH06186045A - 車両ナビゲーション装置 - Google Patents

車両ナビゲーション装置

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JPH06186045A
JPH06186045A JP4069872A JP6987292A JPH06186045A JP H06186045 A JPH06186045 A JP H06186045A JP 4069872 A JP4069872 A JP 4069872A JP 6987292 A JP6987292 A JP 6987292A JP H06186045 A JPH06186045 A JP H06186045A
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ケイ. ハニー スタンリー
Walter B Zavoli
ビー. ザボリ ウォルター
Kenneth A Milnes
エイ. ミルネス ケネス
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シー. フィリップス アラン
Jr Marvin S White
エス. ホワイト, ジュニア. マーヴィン
Jr George E Loughmiller
イー. ラクミラー, ジュニア ジョージ
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】精度の高いナビゲーションを実行できる装置を
提供する。 【構成】装置10のコンピュータ12はデータ記憶媒体
14をアクセスする。14には車両航行アルゴリズムに
したがって処理するデータ及びソフトウェアが記憶され
ている。また車両が航行した距離を検出する手段16を
有する。16は一つ以上のホイールセンサー18でもよ
い。18は車両の非駆動ホイールの回転を感知し、線2
0を介してアナログ距離データを発生する。これを受け
て、条件付け、線24を介して処理されたデータを発生
する。車両方位を検出する手段26を備えている。コン
パス28は方位を決定するため線30を介して方位デー
タを発生する。12はインタフェースカード32を内蔵
し、線24を介して16よりアナログ距離データを、ま
た26より方位データを受取る。32の回路網34はア
ナログデータをデジタルに変換し条件に合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
目 次 技術分野 発明の背景 発明の概要 実施例の説明 I.概説 [FIG−1A,1B,1C] II.ハードウェア [FIG−2] III.車両Vの追跡精度を向上するための情報 A.地図M 1.地図Mの概要 [FIG−3] 2.マップデータベース (a) 概 要 (b) ラインセグメント{S} [FIG−4A] (c) 街路幅W (d) ラインセグメントSの垂直傾斜 [FIG−4B] (e) 地理的領域の磁気変動 (f) 地図精度評価 B.推測位置DRP C.DRP の精度の評価 1.評価−概要 2.確率密度関数もしくは等確率の輪郭(CEP) としての
評価 [FIG−5A,5B] [FIG−5C−1,5C−2,5C−3] 3.評価およびその成長の他の実施例 IV.車両を追跡する精度を改良するためにコンピュー
タにより発生されるパラメータ A.パラメーター概要 B.パラメーター特定のもの 1.方位H [FIG−6A] 2.評価に関連したDRPcの近接性 [FIG−6B] 3.ラインセグメントSの接続性 [FIG−6C] 4.ラインセグメントS間の近接性 [FIG−6D] 5.相関性 (a) 概 要 (b) 車両が以前にとった方位のシーケンスと接続された
セグメントの方位のシーケンスとによる通路合わせ [FIG−6E] (c) 車両が以前にとった方位のシーケンスと接続された
セグメントの方位のシーケンスとの相関関数 V.車両の追跡の精度を改良するためのコンピュータ12
により発生されるパラメータの使用 A.パラメータの使用−概要 B.パラメータの使用−他の実施例 VI.車両の追跡の精度を改良するためのDRPc,CEP,セ
ンサー校正データの更新 A.更新−概要 B.更新−他の実施例 VII.総括 VIII.コンピュータプログラムの全体構造 [FIG−7A,7B,7C] IX.車両航行プログラムおよびアルゴリズム [FIG−8〜FIG−36] X.車両ナビゲーションアルゴリズムの要約 技術分野 本発明は主に街路(ストリート,アベニュー等を含む)
を航行可能な車両を追跡する精度を上げるための情報を
与える装置及びその方法に関するものであり、当然街路
を移動するときに車両を追跡する自動車両ナビゲーショ
ン装置及びその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
発明の背景 自動車両ナビゲーション装置が多種開発され、使用され
ている。この装置は、車両が街路を移動するとき車両の
実際の位置の情報を与える。自動車両ナビゲーション
(航行)装置に共通する目的は、車両が街路を移動する
ときその実際の位置についての知識をたえず自動的に維
持すること、すなわち車両を追跡することである。自動
車両ナビゲーション装置のあるものは、車両の位置及び
/又は一台以上の車両の位置を監視する中央監視局の位
置についての知識を車両操作者に与えるために、車両に
利用できる。かかる自動車両ナビゲーション装置につい
ての手法の代表的なものとしては、「推測航法(dead re
ckoning)」がある。この航法では、測定距離及びコース
もしくは車両方位より「推測位置」を進めることで車両
を追跡する。推測航法の原理に基づいた装置は、たとえ
ば、車両の移動距離及び方位を、車両の距離センサーお
よび方位センサーを使用して検出可能である。これらの
距離及び方位のデータは、たとえば、コンピュータによ
り、車両の推測位置DRPを周期的に計算するための、
公知の方程式を用いて処理される。車両が街路を移動す
るにつれて、センサーによって与えられる距離及び方位
データに応答し、古い推測位置DRPoが新しい即ち現
在の推測位置DRPcに進められる。推測位置を使用す
る先行装置の問題の一つは、推測位置を進める時に発生
する誤差の累積である。この誤差の原因の一つとして
は、距離及び方位センサーの達成し得る精度の限界にあ
ると考えられる。その結果、この限界のある精度に依存
したデータは車両の移動距離も方位も正確に特定しな
い。この誤差の補正が行われなければ、推測位置の精度
が徐々に落ちていく。推測航法による車両ナビゲーショ
ン装置が開発されており、先行技術として存在してい
る。また、推測位置に追加の情報を与えることによる誤
差累積の問題の解決に対する試みも種々なされてきてい
る。一般に、この追加の情報とは車両が移動し得るある
与えられた領域の街路に対応する地図(以下、マップと
も言う)と言える。このマップはマップデータベースと
してメモリに記憶される。また、このマップは推測位置
に関連してこの記憶された情報を処理するためにコンピ
ュータによりアクセスされる。米国特許第3,789,
198号(1974年1月29日付けで発行)は自動車
両追跡に推測航法を用いた車両位置監視装置を開示して
いる。この装置には推測位置の累積誤差を補正する技術
が用いられている。この装置では、記憶したマップデー
タベースをコンピュータでアクセスしている。マップデ
ータベースは座標XstYstを二次元直角格子にした
テーブルもしくはアレイである。このアレイは街路St
と言った航行可能表面であっても良い。街路に対応する
アレイの記憶位置は論理1で記憶し、その他の記憶位置
は論理0で示される。この特許の車両航行アルゴリズム
によれば、車両の推測位置DRPが周期的に計算され
る。この位置は座標XoldYoldとして示され、コ
ンピュータに一時的に記憶される。ついで、累積誤差を
補正するために、座標XoldYoldに対応する位置
でアレイがアクセス(interrogate)される。もし、論
理1が得られたなら、車両が既知の航行可能表面にある
と判断し、補正は行わない。もし、論理0であるなら、
これは航行可能表面でないので、アレイの隣接記憶位置
がアクセスされる。もし、これら隣接位置の1つに論理
1があると、座標XoldYoldが修正され、すでに
見つけられている論理1に対応する座標XstYstに
更新される。そして、これらの後者の座標はXoldY
oldとなり、推測位置を進める。かかるアクセスを行
った後に論理1が見つからなかった場合は、元の座標
(Xold,Yold)に何の変更も行わず、対応する推測位置
DRPが進められる。 車両追跡における累積誤差の
補正にマップデータベースを採用している自動車両ナビ
ゲーション装置の他の例は「 Landfall: A High Resolut
ion Vehicle -Location System 」 と題する刊行物に開
示されている。これは、GEC Journal of Sience and Te
chnology, Vol. 45, No. 1, 第34-44 ページにD. King
氏によって書かれたものである。ここでLandfall(ラン
ドフォール)なる用語はLinks And Nodes Database For
Automatic Landvehicle Location の頭文字をとったも
のである。このランドフォールでは、記憶したマップデ
ータベースは入/出力ポートを持つ結合部(node)(以
下、ノードと言う)により相互に接続された道路(lin
k)(以下リンクと言う)を含んでいる。地図上の領域
はすべてノード網として扱われ、各ノードは多数の入/
出力ポート及び相互に接続されたリンクを持っている。
この刊行物は、車両が入力ポートより入りノードに向け
て路若しくはリンク上を移動すると仮定して、ランドフ
ォールの原理にしたがって用いられている基本的な車両
航行アルゴリズムについて記載している。車両が前進す
る時、その動きが距離エンコーダにより検出される。そ
して「デスタンス・ツー・ゴー(distance-to-go)」(次
のノードに行く距離)がゼロになるまで減少される。こ
のゼロ点はかかるノードの入力ポートの入口に対応す
る。次いで、車両がノードの幾つかの出力ポートの一つ
に存在する時、入口点に関しての出口での車両の方位の
変化が測定される。そして、そのノードに対するマップ
データベースが測定した方位変化と一致する出口ポート
について走査される。この出口ポートが一旦特定される
と、これは他のノードの入り口点につながり、デスタン
ス・ツー・ゴーはその他のノードにつながる。ランドフ
ォールは、車両があるノードに行き当たり出口ポートに
向いたとき誤差を打ち消すことで、距離エンコーダの限
界精度に起因する累積誤差を補正している。また、この
出版物にはこの車両航行アルゴリズムが詳細に記載され
ている。上記の装置に共通の問題は、車両の追跡を正確
に行うよう、誤差の累積を補正するのに情報が不十分な
ものであると言うことにある。たとえば、上述の特許の
車両ナビゲーション装置では、この不十分な情報とは、
マップデータベースの論理1及び論理0によって街路が
粗く、且つ単純に表示されているということである。ラ
ンドフォール装置では、車両は常にマップの街路上にあ
ると言う比較的単純な仮定がなされている。さらに、上
述の特許及びランドフォールの車両航行アルゴリズム
は、誤差の累積を修正するために不十分な情報を使用す
ることに加えて、修正位置精度の評価(estimate)を発生
しておらず、さらにマップデータベースに依存したこの
情報を、車両が街路にあるか否かを決定するために使用
していない。この評価を持たない装置は更新がなされる
べきときに位置の更新を不正確に行うか、更新し得なか
ったりしがちである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
発明の概要 したがって、本発明の目的は車両が街路を移動するとき
の車両追跡の精度を向上する情報を与える新規な装置並
びに方法を提供することである。本発明の他の目的は、
車両が街路を移動するときに使用可能な車両ナビゲーシ
ョン装置の累積誤差を補正するための新規な装置並びに
方法を提供することである。本発明のさらに他の目的
は、車両が街路にあり、そしてそれよりはずれた場合、
車両の追跡を正確に行うことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の以上の目的及び
他の目的は、以下に述べる第一の手段と、第二の手段
と、パラメータ発生手段とで構成され、街路を移動可能
な車両を追跡する精度を向上するための情報を与える装
置である本発明のある観点で達成される。第一の手段は
車両の各位置を特定するデータを与え、その各位置は車
両の実際の位置に対してある精度を有し、これらの位置
の一つは現在位置である。第二の手段は街路のマップデ
ータベースを与える。パラメータ発生手段は一つ以上の
車両の位置及びマップデータベースの街路に依存して複
数のパラメータのいずれかを発生させて蓋然性の高い現
在位置が存在するか否かを決める。本発明の上記と関連
した観点では、第一の段階と、第二の段階と、パラメー
タ発生段階とで構成され、街路を移動可能な車両を追跡
する精度を向上するための情報を与える方法が提供され
る。第一の段階では車両の各位置を特定するデータを与
え、各位置は車両の実際の位置に対してある精度を有
し、これらの位置の一つは現在位置である。第二の段階
では、街路のマップデータベースを与える。パラメータ
発生段階では、一つ以上の車両の位置及びマップデータ
ベースの街路に依存して複数のパラメータのいずれかを
発生させて蓋然性の高い現在位置が存在するか否かを決
める。このように、これらの装置及び方法によれば、複
数のパラメータの形で大量の情報が車両の位置及びマッ
プデータベースより発生可能である。この情報は車両の
現在位置を修正若しくは更新するために必ずしも使用さ
れるのではないが、少なくとも蓋然性の高い現在位置が
あるか否かを決定するためには用いられる。本発明の他
の観点によれば、本発明は、第一ないし第三の手段及び
位置決定手段からなり、ある与えられた領域全体の街路
を移動可能な車両を自動的に追跡する装置である。第一
の手段は車両が街路を移動するとき、車両のそれぞれの
位置を特定する第一のデータを与え、各位置はある精度
を有し、これら位置の一つは現在位置である。第二の手
段は第二のデータを与える。この第二のデータは車両の
それぞれの位置の精度の評価であり、車両が街路を動き
回るとき変化し、それぞれの位置の精度を反映する。第
三の手段は与えられた領域の街路のマップデータベース
を与える。位置決定手段は第一のデータ、第二のデー
タ、及びマップデータベースに応答し、現在の位置より
も確率の高い位置があるか否かを決定する。本発明の上
記と関連した観点によれば、本発明は、第一ないし第三
の段階及び位置決定段階からなり、ある与えられた領域
全体の街路を移動可能な車両を自動的に追跡する装置で
ある。第一の段階では車両が街路を移動するとき、車両
のそれぞれの位置を特定する第一のデータを与え、各位
置はある精度を有し、これら位置の一つは現在位置であ
る。第二の段階では第二のデータを与える。この第二の
データは車両のそれぞれの位置の精度の評価であり、車
両が街路を動き回るとき変化し、それぞれの位置の精度
を反映する。第三の段階では与えられた領域の街路のマ
ップデータベースを与える。位置決定段階では第一のデ
ータ、第二のデータ、及びマップデータベースに応答
し、現在の位置よりも確率の高い位置があるか否かを決
定する。 発明の目的 すなわち、本発明の目的を達成するために、本発明は、
所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡する精度を
改良するための情報を与える装置において、車両の各位
置を特定するデータと車両の測定された方位を特定する
データとを与える第1の手段であって、前記各位置は車
両の実際の位置に関連する精度を有しており、前記各位
置の1つは現在位置である第1の手段と、前記街路につ
いてのマップデータベースを与える第2の手段と、車両
の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデータベース
の街路とに関連した少なくとも1つのパラメータを発生
させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在位置が存在
するか否かを決定する発生手段であって、前記パラメー
タのうちの1つは前記マップデータベースの街路の方位
と比較されるべき前記車両の測定された方位である発生
手段とを備えたことを特徴とする。また本発明の目的を
達成するために、本発明は、所与の領域の街路上を移動
可能な車両を追跡する精度を改良するための情報を与え
る装置において、車両の各位置を特定するデータを与え
る第1の手段であって、前記各位置は車両の実際の位置
に関連する精度を有しており、前記各位置の1つは現在
位置である第1の手段と、前記街路についてのマップデ
ータベースを与える第2の手段と、車両の1あるいはそ
れ以上の位置と前記マップデータベースの街路とに関連
した少なくとも1つのパラメータを発生させて前記現在
位置よりも蓋然性の高い現在位置が存在するか否かを決
定する発生手段であって、前記パラメータのうちの1つ
は前記マップデータベースに係る2つの街路の互いの近
接性である発生手段とを備えたことを特徴とする。この
とき、前記蓋然性の高い現在位置に対応している可能性
がある2つの街路は、その一方の街路が前記現在位置の
一方の側部にあり、他方の街路は前記現在位置の他方の
側部にあることを特徴としてもよい。この前記蓋然性の
高い現在位置に対応している可能性がある2つの街路
は、その一方の街路と前記現在位置との距離が他方の街
路と前記現在位置との距離に近似しているときには、前
記発生手段によって避けられることを特徴としてもよ
い。また、本発明の目的を達成するために、本発明は、
所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡する精度を
改良するための情報を与える装置において、車両の各位
置を特定するデータと車両の測定された方位を特定する
データとを与える第1の手段であって、前記各位置は車
両の実際の位置に関連する精度を有しており、前記各位
置の1つは現在位置である第1の手段と、前記街路につ
いてのマップデータベースを与える第2の手段と、車両
の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデータベース
の街路とに関連した少なくとも1つのパラメータを発生
させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在位置が存在
するか否かを決定する発生手段であって、前記パラメー
タのうち1つは前記マップデータベースの街路の方位と
比較されるべき前記車両の測定された方位である発生手
段と、前記各位置の精度の評価を与える手段とを備えた
ことを特徴とする。このとき、車両の前記各位置は累積
された誤差を有しており、前記評価は、当該累積誤差を
反映するように車両の移動とともに変化し、かつ、前記
蓋然性の高い現在位置が存在すると決定されたときに
は、該蓋然性の高い現在位置に係る高精度を反映するよ
うに変化することを特徴としてもよい。そして、前記評
価は車両が移動するにつれて変動する速度で変化するこ
とを特徴としてもよい。また、前記評価は車両の実際の
位置を含む蓋然性がある領域を囲む輪郭であることを特
徴としてもよい。上述したパラメータの1つはマップデ
ータベースの各街路に対する前記現在位置の近接性であ
り、該近接性は前記評価に依存していることを特徴とし
てもよい。このとき、前記近接性パラメータが、前記マ
ップデータベースの所与の街路と前記現在位置との距離
が所与のしきい値以上であることを意味すると、当該街
路は前記蓋然性の高い現在位置に対応する可能性がある
とされないことを特徴としてもよい。また、前記近接性
パラメータが前記マップデータベースの所与の街路に対
する前記現在位置の距離が所与のしきい値以下であるこ
とを意味すると、当該街路は前記蓋然性の高い現在位置
に対応する可能性があるとされることを特徴としてもよ
い。また、本発明の目的を達成するために本発明は、所
与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡する精度を改
良するための情報を与える装置において、車両の各位置
を特定するデータを与える第1の手段であって、前記各
位置は車両の実際の位置に関連する精度を有しており、
前記各位置の1つは現在位置である第1の手段と、前記
街路についてのマップデータベースを与える第2の手段
と、車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデー
タベースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメー
タを発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在位
置が存在するか否かを決定する発生手段であって、前記
パラメータのうちの1つは前記マップデータベースの街
路の接続性である発生手段とを備えたことを特徴とす
る。この車両の前記各位置の1つである古い位置が前記
マップデータベースの街路のうちの1つの街路上の1つ
の点に対応しており、当該1つの街路と所与の街路とが
直接接続されていないときには、当該所与の街路は前記
蓋然性の高い現在位置に対応する可能性があるとされな
いことを特徴としてもよい。また、車両の前記各位置の
1つである古い位置が前記マップデータベースの街路の
うちの1つの街路上の1つの点に対応しており、当該1
つの街路と所与の街路とが直接接続されているときに
は、当該所与の街路は前記蓋然性の高い現在位置に対応
する可能性があるとされることを特徴としてもよい。ま
た、本発明の目的を達成するために、本発明は、所与の
領域の街路上を移動可能な車両を追跡する精度を改良す
るための情報を与える装置において、車両の各位置を特
定するデータを与える第1の手段であって、前記各位置
は車両の実際の位置に関連する精度を有しており、前記
各位置の1つは現在位置である第1の手段と、前記街路
についてのマップデータベースを与える第2の手段と、
車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデータベ
ースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメータを
発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在位置が
存在するか否かを決定する発生手段であって、前記パラ
メータのうちの1つは車両の前記各位置によって特定さ
れた車両の通路と前記マップデータベースの所与の街路
による通路との相関性である発生手段とを備えたことを
特徴とする。このとき、前記発生手段は、前記蓋然性の
高い現在位置が、前記相関性のパラメータにより示され
る前記所与の街路上の点に最良の相関として対応するこ
とを決定することを特徴としてもよい。また、前記相関
性のパラメータが所与のしきい値よりも大きな最小値を
持つなら、所与の街路は蓋然性の高い現在位置に対応す
る可能性があるとしないことを特徴としてもよい。そし
て、前記相関性のパラメータが最小値を持ち、さらに二
階差分方程式が前記最小値での傾斜の変化が所与のしき
い値以下であると特定すると、前記所与の街路は前記蓋
然性の高い現在位置に対応する可能性があるとされない
ことを特徴としてもよい。従って、前記相関性のパラメ
ータが所与のしきい値より小さい最小値を有し、さらに
二階差分方程式が前記最小値での傾斜の変化が所与のし
きい値以上であると特定すると、前記所与の街路は前記
蓋然性の高い現在位置に対応する可能性があるとするこ
とを特徴としてもよい。また、本発明の目的を達成する
ために、本発明は、所与の領域の街路上を移動可能な車
両を追跡する精度を改良するための情報を与える装置に
おいて、車両の各位置を特定するデータと車両の測定さ
れた方位を特定するデータとを与える第1の手段であっ
て、前記各位置は車両の実際の位置に関連する精度を有
しており、前記各位置の1つは現在位置である第1の手
段と、前記街路についてのマップデータベースを与える
第2の手段と、車両の1あるいはそれ以上の位置と前記
マップデータベースの街路とに関連した少なくとも1つ
のパラメータを発生させて前記現在位置よりも蓋然性の
高い現在位置が存在するか否かを決定する発生手段であ
って、前記パラメータのうちの1つは前記マップデータ
ベースの街路の方位と比較されるべき前記車両の測定さ
れた方位であり、当該測定された方位と前記街路の方位
との差が所与のしきい値以上であるときには、当該マッ
プデータベースの街路は前記蓋然性の高い現在位置に対
応する可能性があるとされない発生手段とを備えたこと
を特徴とする。また、本発明の目的を達成するために、
本発明は、所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡
する精度を改良するための情報を与える装置において、
車両の各位置を特定するデータと車両の測定された方位
を特定するデータとを与える第1の手段であって、前記
各位置は車両の実際の位置に関連する精度を有してお
り、前記各位置の1つは現在位置である第1の手段と、
前記街路についてのマップデータベースを与える第2の
手段と、車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップ
データベースの街路とに関連した少なくとも1つのパラ
メータを発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現
在位置が存在するか否かを決定する発生手段であって、
前記パラメータのうちの1つは前記マップデータベース
の街路の方位と比較されるべき前記車両の測定された方
位であり、当該測定された方位と前記街路の方位との差
が所与のしきい値以下であるときには、当該マップデー
タベースの街路は前記蓋然性の高い現在位置に対応する
可能性があるとする発生手段とを備えたことを特徴とす
る。また、本発明の目的を達成するために、本発明は、
所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡する精度を
改良するための情報を与える装置において、車両の各位
置を特定するデータを与える第1の手段であって、前記
各位置は車両の実際の位置に関連する精度を有してお
り、前記各位置の1つは現在位置である第1の手段と、
前記街路についてのマップデータベースを与える第2の
手段と、車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップ
データベースの街路とに関連した少なくとも1つのパラ
メータを発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現
在位置が存在するか否かを決定する発生手段とを備え、
該発生手段は、前記マップデータベースの街路のいずれ
かが前記蓋然性の高い現在位置に対応する可能性がある
か否かを前記複数のパラメータから決定し、もし前記街
路のすべてに前記可能性が無いときには、前記第1の手
段は前記現在位置を古い位置として保持し、車両の次の
位置を特定するデータを与えることを特徴とする。ま
た、本発明の目的を達成するために、本発明は、所与の
領域の街路上を移動可能な車両を追跡する精度を改良す
るための情報を与える装置において、車両の各位置を特
定するデータを与える第1の手段であって、前記各位置
は車両の実際の位置に関連する精度を有しており、前記
各位置の1つは現在位置である第1の手段と、前記街路
についてのマップデータベースを与える第2の手段と、
車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデータベ
ースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメータを
発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在位置が
存在するか否かを決定する発生手段とを備え、該発生手
段は、前記マップデータベースの街路のいずれかが前記
蓋然性の高い現在位置に対応する可能性があるか否かを
前記複数のパラメータから決定し、もし前記街路のうち
の1つが決定されたときには、前記第1の手段は前記蓋
然性の高い現在位置を古い位置として保持し、車両の次
の位置を特定するデータを与えることを特徴とする。ま
た、本発明の目的を達成するために、本発明は、所与の
領域の街路上を移動可能な車両を追跡する精度を改良す
るための情報を与える装置において、車両の各位置を特
定するデータを与える第1の手段であって、前記各位置
は車両の実際の位置に関連する精度を有しており、前記
各位置の1つは現在位置である第1の手段と、前記街路
についてのマップデータベースを与える第2の手段と、
車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデータベ
ースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメータを
発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在位置が
存在するか否かを決定する発生手段とを備え、データを
与える前記第1の手段は、車両の方位を特定する方位デ
ータを発生するセンサ手段と該センサ手段の校正手段と
を有しており、前記マップデータベースの街路の所与の
1つの街路は車両の方位に対応した方位を有していて、
前記校正手段は当該所与の街路の方位と前記車両の方位
とを比較して、前記所与の街路の方位と前記車両の方位
との平均誤差が最少になるように前記方位データを調整
することを特徴とする。また、本発明の目的を達成する
ために、本発明は、所与の領域の街路上を移動可能な車
両を追跡する精度を改良するための情報を与える装置に
おいて、車両の各位置を特定するデータを与える第1の
手段であって、前記各位置は車両の実際の位置に関連す
る精度を有しており、前記各位置の1つは現在位置であ
る第1の手段と、前記街路についてのマップデータベー
スを与える第2の手段と、車両の1あるいはそれ以上の
位置と前記マップデータベースの街路とに関連した少な
くとも1つのパラメータを発生させて前記現在位置より
も蓋然性の高い現在位置が存在するか否かを決定する発
生手段とを備え、前記第1の手段は、車両の移動した距
離を特定する距離データを発生するセンサ手段と該セン
サ手段の校正手段とを有しており、車両が1つの街路か
ら他の街路へ動くときに、車両の位置が前記マップデー
タベースの対応する街路から或る距離だけ離れることが
あり、前記校正手段は当該或る距離に依存して前記距離
データを調整することによって前記センサ手段を校正す
ることを特徴とする。また、本発明の目的を達成するた
めに、本発明は、所与の領域全体の街路を移動可能な車
両を自動的に追跡する車両ナビゲーション方法におい
て、車両が街路を移動するとき車両の各位置を特定する
第1のデータであって、前記各位置はある精度を有し、
その位置の1つは現在位置である第1のデータを求め、
車両の前記各位置の精度の評価である第2のデータであ
って、当該評価は車両が街路を移動するとき変化し、前
記各位置の精度を反映する第2のデータを求め、所与の
街路のマップデータベースを求め、前記第1のデータ、
前記第2のデータおよび前記マップデータベースに応答
して、前記現在位置よりも蓋然性の高い現在位置が存在
するか否かを決定することを特徴とする。また、本発明
の目的を達成するために、本発明は、所与の領域の街路
上を移動可能な車両を追跡する精度を改良するための情
報を与える装置において、車両の各位置を特定するデー
タを与える第1の手段であって、前記各位置は或る精度
を有しており、現在位置は更新される可能性があるよう
にされた第1の手段と、車両の位置の前記精度の評価を
与える第2の手段であって、前記評価は、車両の移動に
つれて変化し、かつ、前記現在位置の更新時に変化する
とともに、前記現在位置よりも蓋然性の高い現在位置が
存在するか否かの決定に用いられるようにされた第2の
手段とを備えたことを特徴とする。このとき、前記第1
の手段は、車両の移動距離および方位についての情報を
発生するセンサ手段を備え、前記評価は前記センサ手段
の精度に依存して変化することを特徴としてもよい。ま
た、街路の位置に対してある精度を持つマップデータベ
ースを与える手段をさらに備えることを特徴としてもよ
い。上述した評価は車両の移動につれて変動する速度で
変化することを特徴としてもよい。さらに、前記第1の
手段は車両の方位についてある水準を満たす情報を発生
するセンサ手段を有し、前記変動する速度は方位情報の
前記水準に依存することを特徴としてもよい。また、前
記第1の手段は車両の移動距離についてある水準を満た
す情報を発生するセンサ手段を有し、前記変動する速度
は距離情報の前記水準に依存することを特徴としてもよ
い。また、前記変動する速度は車両ナビゲーション装置
の性能に依存することを特徴としてもよい。この性能
は、更新により現在位置が移動した距離および前の位置
の更新と現在位置の更新との間に車両が移動した距離に
依存していることを特徴としてもよい。上述した位置の
精度の前記評価は車両の移動方向に対して異なった方位
では異なっていることを特徴としてもよい。また、上述
した各位置の精度の評価は以下に述べるどのようなもの
であってもよい。すなわち、前記各位置の精度の前記評
価は前記各位置の近辺の確率密度関数であることを特徴
としてもよい。前記各位置の精度の前記評価は、車両の
実際の位置をある確率で含む領域を囲む形状を規定する
複数の点であることを特徴としてもよい。前記各位置の
精度の前記評価は、前記各位置に関連した確率の分布を
規定する1つ以上の式であることを特徴としてもよい。
前記評価は前記各位置に関連した確率の分布を規定する
値の表であることを特徴としてもよい。また、本発明の
目的を達成するために、本発明は、所与の領域の街路上
を移動可能な車両を自動的に追跡する精度を改良するた
めの情報を与える装置において、車両が街路を移動する
ときに車両の各位置を特定する第1のデータであって、
その各位置はある精度を有し、前記各位置の1つは現在
位置である第1のデータを与える第1の手段と、車両の
前記各位置の精度の評価である第2のデータであって、
当該評価は車両が街路を移動するときに変化して前記各
位置の精度を反映する第2のデータを与える第2の手段
と、所与の領域の街路のマップデータベースを与える第
3の手段と、前記現在位置よりも蓋然性の高い位置が存
在するか否かを、前記第1のデータ、前記第2のデータ
および前記マップデータベースに応答して決定する決定
手段とを備えたことを特徴とする。前記決定手段は、蓋
然性の高い位置が存在するとき、前記現在位置を更新さ
れた現在位置に更新することを特徴としてもよい。この
前記決定手段は、車両が実際に移動する最も確率の高い
街路を特定する手段と、当該最も確率の高い街路に沿っ
た位置と前記位置の中の或るものとの相関を取る手段で
あって、前記更新された現在位置はその相関に応じて最
も確率の高い街路の最も確率の高い点に対応しているよ
うにされた手段とを備えたことを特徴としてもよい。ま
た、前記決定手段は、前記現在位置の精度の前記評価
を、更新された位置の精度の更新された評価に更新する
ことを特徴としてもよい。この更新された評価のサイズ
は、現在位置の精度の評価のサイズに対して減少し、前
記更新された現在位置の高い精度を反映することを特徴
としてもよい。上述した決定手段は前記蓋然性の高い位
置が存在しないと判断されたなら現在位置を更新しない
ことを特徴としてもよい。前記第1のデータを与える手
段を校正するための校正データを与える第4の手段と、
校正データを周期的に調整する手段とをさらに備えるこ
とを特徴としてもよい。前記決定手段は、現在位置を特
定する手段と、車両が実際に移動する最も確率の高い街
路を特定する手段と、前記最も確率の高い街路の最も確
率の高い点を決定するための手段と、前記現在位置と前
記最も確率の高い点とに応答して、最も確率の高い全体
更新位置を決定する手段とであって、該全体更新位置は
最も確率の高い街路上に必ずしもあるのではないように
された手段とを備えたことを特徴としてもよい。また、
前記車両は実際の通路を移動可能であり、当該通路のす
べてはマップデータベースにあるのではなく、さらに前
記決定手段は、車両がマップデータベースの街路を出た
り、入ったりするときに現在位置を蓋然性の高い位置に
更新したりしなかったりすることを特徴としてもよい。
また、本発明の目的を達成するために、本発明は、所与
の領域全体の街路を移動可能な車両を自動的に追跡する
装置において、車両が前記街路を移動するとき車両の各
推測位置を特定する第1のデータであって、当該各推測
位置はある精度を有し、その推測位置の1つは現在位置
である第1のデータを与える第1の手段と、車両の前記
各推測位置を含む輪郭の形で前記各推測位置の精度の評
価を特定する第2のデータであって、車両の実際位置を
含む確率を近似し、前記輪郭は車両が前記街路を移動す
るときに変化する第2のデータを与える第2の手段と、
所与の領域の前記街路のマップデータベースを与える第
3の手段と、前記現在の推測位置を特定する前記第1の
データ、前記現在の推測位置と関連した輪郭を特定する
前記第2のデータおよび前記マップデータベースに応答
し、前記街路のうちの1つの街路上の蓋然性の高い点に
対応する更新された現在の推測位置に車両の現在の推測
位置を更新する更新手段とを備えることを特徴とする。
前記現在の推測位置の更新に応答し、前記現在の推測位
置と関連した輪郭を更新された輪郭に更新する手段をさ
らに備えることを特徴としてもよい。このとき、前記現
在の推測位置に関連する輪郭を特定する第2のデータと
前記マップデータベースの1つの街路とに応答し、現在
の推測位置と関連した輪郭が更新され、当該更新された
輪郭は、車両の実際位置を含む確率は前記現在の推測位
置と関連した輪郭のそれとほぼ同じであるが、そのサイ
ズは縮小しており、前記現在の推測位置と比較して更新
された現在の推測位置の精度が向上していることを反映
していることを特徴としてもよい。上述した前記第1の
手段は、車両が移動した距離を示すデータを発生する手
段と、車両の方位を示すデータを発生する手段とを備え
ることを特徴としてもよい。このとき、前記距離データ
を発生する手段および前記方位データを発生する手段を
校正する校正データを与える手段と、前記校正データを
調整する手段とをさらに備えることを特徴としてもよ
い。上述したある推測位置と関連した前記輪郭は、車両
が最小距離だけ移動すると、前の推測位置と関連した輪
郭に対して移動し、拡大することを特徴としてもよい。
このとき、前記輪郭は車両の移動距離に比例して拡大す
ることを特徴としてもよい。また、前記輪郭はデータを
与える前記第1の手段の精度に比例して拡大することを
特徴としてもよい。上述した更新手段は、ラインオブポ
ジションとして扱われる前記マップデータベースの1つ
以上の街路を決定することを特徴としてもよい。このと
き、更新された現在の推測位置に対応する点を持つ前記
1つの街路のラインオブポジションは車両の方位にほぼ
平行であることを特徴としてもよい。この1つの街路の
ラインオブポジションは前記現在の推測位置と関連した
輪郭と交差することを特徴としてもよい。さらに、前記
1つの街路のラインオブポジションは、1つ前に更新さ
れた現在の推測位置に対応した点を持つ他のラインオブ
ポジションと接続されていることを特徴としてもよい。
上述した更新手段は、車両の前記各推測位置の中のいく
つかが示す通路と前記1つの街路の通路との相関をと
り、その相関に応答し前記1つの街路上の前記蓋然性の
高い点を決定する手段を有していることを特徴としても
よい。上述した更新手段は、前記マップデータベースに
応答し複数のラインオブポジションを決定し、当該各ラ
インオブポジションは車両が移動している可能性がある
街路に対応し、車両の方位とほぼ平行であり、前記現在
の推測位置と関連した輪郭と交差していることを特徴と
してもよい。このとき、前記更新手段は、前記ラインオ
ブポジションのいずれが、車両が移動している可能性の
最も確率の高い街路に対応している最も確率の高いライ
ンオブポジションであるかを決定し、前記最も確率の高
い街路は1つであることを特徴としてもよい。さらに、
前記更新手段は、最も確率の高いラインオブポジション
が1つもないか否かを決定し、その決定に応答し、前記
現在の推測位置が更新されないことを決定することを特
徴としてもよい。また、本発明の目的を達成するため
に、本発明は、所与の領域全体の街路を移動可能な車両
を自動的に追跡するシステムにおいて、車両の各推測位
置である第1のデータであって、前記各推測位置の1つ
は現在の推測位置である第1のデータを与え、車両の移
動した距離を特定するデータを発生する手段と、車両の
方位を特定するデータを発生する手段とを有する第1の
手段と、車両の前記各推測位置を含む等確率の輪郭であ
って、車両の実際の位置を含む確率を近似する輪郭の形
で前記各推測位置の精度の評価を特定する第2のデータ
であって、前記輪郭は車両が街路を移動するにつれ変化
する第2のデータを与える第2の手段と、所与の領域の
街路のマップデータベースを特定する第3のデータを与
える手段と、前記マップデータベースに応答し街路に対
応するラインオブポジションを決定し、1つ以上の当該
ラインオブポジションは車両の方位とほぼ平行であり、
かつ前記現在の推測位置と関連した前記輪郭と交差し、
これらのラインオブポジションのなかの1つは車両が移
動している可能性がある街路に対応する最も確率の高い
ラインオブポジションとすることができる手段と、前記
最も確率の高いラインオブポジション上の点に対応する
更新された現在の推測位置に現在の推測位置を更新する
ための手段と、当該現在の推測位置を更新するときに現
在の推測位置と関連した輪郭を更新された輪郭に更新す
る手段であって、前記各推測位置を含む輪郭の大きさ
は、更新された推測位置が発生されるまで、車両が移動
するにつれて拡大し、前記各推測位置の精度の低下を反
映し、更新時にはその大きさが縮小して現在の推測位置
と比較して更新された推測位置の精度が向上したことを
反映し、拡大する輪郭と縮小する輪郭とは車両の実際の
位置を含む確率がほぼ同じであるようにする手段とを備
えることを特徴とする。前記距離データを発生する手段
と前記方位データを発生する手段とはある精度を有し、
該精度に比例して前記輪郭は拡大することを特徴として
もよい。このとき、輪郭は変動する速度で拡大し、該変
動する速度は現在の推測位置が更新に基づいて動かされ
る距離および推測位置の前の更新と現在の推測位置の更
新との間で車両が移動する距離に依存することを特徴と
しても良い。上述した方位データを発生する手段は、第
1の方位データを発生する第1のセンサ手段と、第2の
方位データを発生する第2のセンサ手段とを備えている
ことを特徴としてもよい。このとき、前記輪郭は、前記
第1のデータと前記第2のデータとの間のいかなる差に
も依存して変動する速度で拡大することを特徴としても
よい。上述したラインオブポジションを決定する前記手
段は、現在の推測位置の一側のすべてのラインオブポジ
ションを決定し、かつ現在の推測位置に最も近接した一
側の1つのラインオブポジションを選択する手段と、現
在の推測位置の他側のすべてのラインオブポジションを
決定し、かつ現在の推測位置に最も近接した他側の1つ
のラインオブポジションを選択する手段と、前記一側の
前記1つのラインオブポジションもしくは前記他側の前
記1つのラインオブポジションから最も確率の高いライ
ンオブポジションを選択するための手段とを備えている
ことを特徴としてもよい。このとき、前記一側の前記1
つのラインオブポジションと前記他側の前記1つのライ
ンオブポジションとの間の距離が所与のしきい値より小
さいときには、前記一側の前記1つのラインオブポジシ
ョンも前記他側の前記1つのラインオブポジションも選
択されないことを特徴としてもよい。上述したマップデ
ータベースを特定する前記第3の手段は街路についての
縮小誤差情報を含み、前記推測位置は当該縮小誤差情報
に依存して与えられることを特徴としてもよい。また、
本発明の目的を達成するために、本発明は、地図により
特定される所与の領域の街路上を移動可能な自動車を自
動的に追跡する装置であって、車両に設置可能な車両ナ
ビゲーションシステムにおいて、自動車の移動する距離
を検出し、距離データを発生する第1の検出手段と、自
動車の方位を検出し、方位データを発生する第2の検出
手段と、街路を特定するマップデータベースを記憶する
手段と、地図と自動車記号とを表示するための手段であ
って、前記自動車記号は表示された前記地図に対して移
動可能なようにされた手段と、プログラムされた計算手
段とを備え、該計算手段は前記距離データと前記方位デ
ータとに応答し自動車の各推測位置を特定するデータで
あって、当該各推測位置の1つは現在の推測位置である
データを与え、前記各推測位置を含む輪郭を特定するデ
ータであって、該輪郭は1つの推測位置からもう1つの
推測位置まで車両が移動するにつれ拡大し、それは現在
の推測位置が更新されるまで続けられるようにされたデ
ータを与え、マップデータベースに応答し各街路に対応
するラインオブポジションを決定し、ラインオブポジシ
ョンの1つは自動車が移動する可能性がある街路に対応
する最も確率の高いラインオブポジションであり得て、
当該最も確率の高いラインオブポジションは、自動車の
方位にほぼ平行であって、現在の推測位置と関連した前
記輪郭と交差し、1つ前の更新された推測位置に対応し
た1つ前の最も確率の高いラインオブポジションに接続
されるようにし、現在の推測位置、現在の推測位置と関
連した輪郭および最も確率の高いラインオブポジション
に応答し、最も確率の高いラインオブポジション上の蓋
然性の高い点である更新された推測位置に現在の推測位
置を更新し、現在の推測位置と関連した輪郭と最も確率
の高いラインオブポジションとに応答し、現在の推測位
置と関連した輪郭を更新された推測位置を含む更新され
た輪郭に更新し、地図データに応答し地図を表示するた
めに前記表示手段を制御し、さらに前記各推測位置を特
定するデータに応答し自動車記号を表示するために前記
表示手段を制御するようにしたことを特徴とする。この
とき、前記最も確率の高いラインオブポジションが存在
しないと判断されると現在の推測位置が更新されないこ
とを特徴としてもよい。さらに、前記プログラムされた
計算手段は前記第1および前記第2の検出手段について
の校正データを記憶し、現在の推測位置および輪郭の更
新時に前記校正データを調整することを特徴としてもよ
い。また、前記輪郭は変動する速度で拡大し、該変動す
る速度は現在の推測位置が更新に基づいて動かされる距
離および推測位置の前の更新と現在の推測位置の更新と
の間で車両が移動した距離に依存することを特徴として
もよい。このとき、前記第1と第2の検出手段の各々は
ある精度を有し、前記変動する速度は当該精度に比例す
ることを特徴としてもよい。また、本発明を達成するた
めに、本発明は、所与の領域を移動可能な車両を追跡す
る精度を改良するための情報を与える車両ナビゲーショ
ン方法において、車両の各位置を特定するデータであっ
て、その各位置は車両の実際位置に関連する精度を有
し、前記各位置の1つは現在位置であるデータを与え、
街路のマップデータベースを与え、車両の1つ以上の前
記各位置およびマップデータベースの街路に関連した少
なくとも1つのパラメータを発生させて、蓋然性の高い
現在位置があるか否かを決定することを特徴とする。更
に本発明の特徴を列挙すると次の通りである。 (1) 所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡す
る精度を改良するための情報を与える装置において、 a) 車両の各位置を特定するデータと車両の測定され
た方位を特定するデータとを与える第1の手段であっ
て、前記各位置は車両の実際の位置に関連する精度を有
しており、前記各位置の1つは現在位置である第1の手
段と、 b) 前記街路についてのマップデータベースを与える
第2の手段と、 c) 車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデ
ータベースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメ
ータを発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在
位置が存在するか否かを決定する発生手段であって、前
記パラメータのうちの1つは前記マップデータベースの
街路の方位と比較されるべき前記車両の測定された方位
である発生手段とを備えたことを特徴とする車両ナビゲ
ーション装置。 (2) 所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡す
る精度を改良するための情報を与える装置において、 a) 車両の各位置を特定するデータを与える第1の手
段であって、前記各位置は車両の実際の位置に関連する
精度を有しており、前記各位置の1つは現在位置である
第1の手段と、 b) 前記街路についてのマップデータベースを与える
第2の手段と、 c) 車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデ
ータベースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメ
ータを発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在
位置が存在するか否かを決定する発生手段であって、前
記パラメータのうちの1つは前記マップデータベースに
係る2つの街路の互いの近接性である発生手段とを備え
たことを特徴とする車両ナビゲーション装置。 (3) 所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡す
る精度を改良するための情報を与える装置において、 a) 車両の各位置を特定するデータと車両の測定され
た方位を特定するデータとを与える第1の手段であっ
て、前記各位置は車両の実際の位置に関連する精度を有
しており、前記各位置の1つは現在位置である第1の手
段と、 b) 前記街路についてのマップデータベースを与える
第2の手段と、 c) 車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデ
ータベースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメ
ータを発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在
位置が存在するか否かを決定する発生手段であって、前
記パラメータのうちの1つは前記マップデータベースの
街路の方位と比較されるべき前記車両の測定された方位
である発生手段と、 d) 前記各位置の精度の評価を与える手段とを備えた
ことを特徴とする車両ナビゲーション装置。 (4) 前記パラメータの1つはマップデータベースの
各街路に対する前記現在位置の近接性であり、該近接性
は前記評価に依存していることを特徴とする前記(3)
に記載の車両ナビゲーション装置。 (5) 所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡す
る精度を改良するための情報を与える装置において、 a) 車両の各位置を特定するデータを与える第1の手
段であって、前記各位置は車両の実際の位置に関連する
精度を有しており、前記各位置の1つは現在位置である
第1の手段と、 b) 前記街路についてのマップデータベースを与える
第2の手段と、 c) 車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデ
ータベースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメ
ータを発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在
位置が存在するか否かを決定する発生手段であって、前
記パラメータのうちの1つは前記マップデータベースの
街路の接続性である発生手段とを備えたことを特徴とす
る車両ナビゲーション装置。 (6) 所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡す
る精度を改良するための情報を与える装置において、 a) 車両の各位置を特定するデータを与える第1の手
段であって、前記各位置は車両の実際の位置に関連する
精度を有しており、前記各位置の1つは現在位置である
第1の手段と、 b) 前記街路についてのマップデータベースを与える
第2の手段と、 c) 車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデ
ータベースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメ
ータを発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在
位置が存在するか否かを決定する発生手段であって、前
記パラメータのうちの1つは車両の前記各位置によって
特定された車両の通路と前記マップデータベースの所与
の街路による通路との相関性である発生手段とを備えた
ことを特徴とする車両ナビゲーション装置。 (7) 前記発生手段は、前記蓋然性の高い現在位置
が、前記相関性のパラメータにより示される前記所与の
街路上の点に最良の相関として対応することを決定する
ことを特徴とする前記(6)に記載の車両ナビゲーショ
ン装置。 (8) 所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡す
る精度を改良するための情報を与える装置において、 a) 車両の各位置を特定するデータと車両の測定され
た方位を特定するデータとを与える第1の手段であっ
て、前記各位置は車両の実際の位置に関連する精度を有
しており、前記各位置の1つは現在位置である第1の手
段と、 b) 前記街路についてのマップデータベースを与える
第2の手段と、 c) 車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデ
ータベースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメ
ータを発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在
位置が存在するか否かを決定する発生手段であって、前
記パラメータのうちの1つは前記マップデータベースの
街路の方位と比較されるべき前記車両の測定された方位
であり、当該測定された方位と前記街路の方位との差が
所与のしきい値以上であるときには、当該マップデータ
ベースの街路は前記蓋然性の高い現在位置に対応する可
能性があるとされない発生手段とを備えたことを特徴と
する車両ナビゲーション装置。 (9) 所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡す
る精度を改良するための情報を与える装置において、 a) 車両の各位置を特定するデータと車両の測定され
た方位を特定するデータとを与える第1の手段であっ
て、前記各位置は車両の実際の位置に関連する精度を有
しており、前記各位置の1つは現在位置である第1の手
段と、 b) 前記街路についてのマップデータベースを与える
第2の手段と、 c) 車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデ
ータベースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメ
ータを発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在
位置が存在するか否かを決定する発生手段であって、前
記パラメータのうちの1つは前記マップデータベースの
街路の方位と比較されるべき前記車両の測定された方位
であり、当該測定された方位と前記街路の方位との差が
所与のしきい値以下であるときには、当該マップデータ
ベースの街路は前記蓋然性の高い現在位置に対応する可
能性があるとする発生手段とを備えたことを特徴とする
車両ナビゲーション装置。 (10) 所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡
する精度を改良するための情報を与える装置において、 a) 車両の各位置を特定するデータを与える第1の手
段であって、前記各位置は車両の実際の位置に関連する
精度を有しており、前記各位置の1つは現在位置である
第1の手段と、 b) 前記街路についてのマップデータベースを与える
第2の手段と、 c) 車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデ
ータベースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメ
ータ発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在位
置が存在するか否かを決定する発生手段とを備え、 該発生手段は、前記マップデータベースの街路のいずれ
かが前記蓋然性の高い現在位置に対応する可能性がある
か否かを前記複数のパラメータから決定し、もし前記街
路のすべてに前記可能性が無いときには、前記第1の手
段は前記現在位置を古い位置として保持し、車両の次の
位置を特定するデータを与えることを特徴とする車両ナ
ビゲーション装置。 (11) 所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡
する精度を改良するための情報を与える装置において、 a) 車両の各位置を特定するデータを与える第1の手
段であって、前記各位置は車両の実際の位置に関連する
精度を有しており、前記各位置の1つは現在位置である
第1の手段と、 b) 前記街路についてのマップデータベースを与える
第2の手段と、 c) 車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデ
ータベースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメ
ータを発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在
位置が存在するか否かを決定する発生手段とを備え、 該発生手段は、前記マップデータベースの街路のいずれ
かが前記蓋然性の高い現在位置に対応する可能性がある
か否かを前記複数のパラメータから決定し、もし前記街
路のうちの1つが決定されたときには、前記第1の手段
は前記蓋然性の高い現在位置を古い位置として保持し、
車両の次の位置を特定するデータを与えることを特徴と
する車両ナビゲーション装置。 (12) 所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡
する精度を改良するための情報を与える装置において、 a) 車両の各位置を特定するデータを与える第1の手
段であって、前記各位置は車両の実際の位置に関連する
精度を有しており、前記各位置の1つは現在位置である
第1の手段と、 b) 前記街路についてのマップデータベースを与える
第2の手段と、 c) 車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデ
ータベースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメ
ータを発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在
位置が存在するか否かを決定する発生手段とを備え、 d) データを与える前記第1の手段は、車両の方位を
特定する方位データを発生するセンサ手段と該センサ手
段の校正手段とを有しており、前記マップデータベース
の街路の所与の1つの街路は車両の方位に対応した方位
を有していて、前記校正手段は当該所与の街路の方位と
前記車両の方位とを比較して、前記所与の街路の方位と
前記車両の方位との平均誤差が最少になるように前記方
位データを調整することを特徴とする車両ナビゲーショ
ン装置。 (13) 所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡
する精度を改良するための情報を与える装置において、 a) 車両の各位置を特定するデータを与える第1の手
段であって、前記各位置は車両の実際の位置に関連する
精度を有しており、前記各位置の1つは現在位置である
第1の手段と、 b) 前記街路についてのマップデータベースを与える
第2の手段と、 c) 車両の1あるいはそれ以上の位置と前記マップデ
ータベースの街路とに関連した少なくとも1つのパラメ
ータを発生させて前記現在位置よりも蓋然性の高い現在
位置が存在するか否かを決定する発生手段とを備え、 d) 前記第1の手段は、車両の移動した距離を特定す
る距離データを発生するセンサ手段と該センサ手段の校
正手段とを有しており、車両が1つの街路から他の街路
へ動くときに、車両の位置が前記マップデータベースの
対応する街路から或る距離だけ離れることがあり、前記
校正手段は当該或る距離に依存して前記距離データを調
整することによって前記センサ手段を校正することを特
徴とする車両ナビゲーション装置。 (14) 所与の領域全体の街路を移動可能な車両を自
動的に追跡する車両ナビゲーション方法において、 a) 車両が街路を移動するとき車両の各位置を特定す
る第1のデータであって、前記各位置はある精度を有
し、その位置の1つは現在位置である第1のデータを求
め、 b) 車両の前記各位置の精度の評価である第2のデー
タであって、当該評価は車両が街路を移動するとき変化
し、前記各位置の精度を反映する第2のデータを求め、 c) 所与の街路のマップデータベースを求め、 d) 前記第1のデータ、前記第2のデータおよび前記
マップデータベースに応答して、前記現在位置よりも蓋
然性の高い現在位置が存在するか否かを決定することを
特徴とする車両ナビゲーション方法。 (15) 所与の領域の街路上を移動可能な車両を追跡
する精度を改良するための情報を与える装置において、 a) 車両の各位置を特定するデータを与える第1の手
段であって、前記各位置は或る精度を有しており、現在
位置は更新される可能性があるようにされた第1の手段
と、 b) 車両の位置の前記精度の評価を与える第2の手段
であって、前記評価は、車両の移動につれて変化し、か
つ、前記現在位置の更新時に変化するとともに、前記現
在位置よりも蓋然性の高い現在位置が存在するか否かの
決定に用いられるようにされた第2の手段とを備えたこ
とを特徴とする車両ナビゲーション装置。 (16) 前記評価は車両の移動につれて変動する速度
で変化することを特徴とする前記(15)に記載の車両
ナビゲーション装置。 (17) 前記第1の手段は車両の方位についてある水
準を満たす情報を発生するセンサ手段を有し、前記変動
する速度は方位情報の前記水準に依存することを特徴と
する前記(16)に記載の車両ナビゲーション装置。 (18) 前記第1の手段は車両の移動距離についてあ
る水準を満たす情報を発生するセンサ手段を有し、前記
変動する速度は距離情報の前記水準に依存することを特
徴とする前記(16)に記載の車両ナビゲーション装
置。 (19) 所与の領域の街路上を移動可能な車両を自動
的に追跡する精度を改良するための情報を与える装置に
おいて、 a) 車両が街路を移動するときに車両の各位置を特定
する第1のデータであって、その各位置はある精度を有
し、前記各位置の1つは現在位置である第1のデータを
与える第1の手段と、 b) 車両の前記各位置の精度の評価である第2のデー
タであって、当該評価は車両が街路を移動するときに変
化して前記各位置の精度を反映する第2のデータを与え
る第2の手段と、 c) 所与の領域の街路のマップデータベースを与える
第3の手段と、 d) 前記現在位置よりも蓋然性の高い位置が存在する
か否かを、前記第1のデータ、前記第2のデータおよび
前記マップデータベースに応答して決定する決定手段と
を備えたことを特徴とする車両ナビゲーション装置。 (20) 前記決定手段は前記蓋然性の高い位置が存在
しないと判断されたなら現在位置を更新しないことを特
徴とする前記(19)に記載の車両ナビゲーション装
置。 (21) 所与の領域全体の街路を移動可能な車両を自
動的に追跡する装置において、 a) 車両が前記街路を移動するとき車両の各推測位置
を特定する第1のデータであって、当該各推測位置はあ
る精度を有し、その推測位置の1つは現在位置である第
1のデータを与える第1の手段と、 b) 車両の前記各推測位置を含む輪郭の形で前記各推
測位置の精度の評価を特定する第2のデータであって、
車両の実際位置を含む確率を近似し、前記輪郭は車両が
前記街路を移動するときに変化する第2のデータを与え
る第2の手段と、 c) 所与の領域の前記街路のマップデータベースを与
える第3の手段と、 d) 前記現在の推測位置を特定する前記第1のデー
タ、前記現在の推測位置と関連した輪郭を特定する前記
第2のデータおよび前記マップデータベースに応答し、
前記街路のうちの1つの街路上の蓋然性の高い点に対応
する更新された現在の推測位置に車両の現在の推測位置
を更新する更新手段とを備えることを特徴とする車両ナ
ビゲーション装置。 (22) 前記現在の推測位置の更新に応答し、前記現
在の推測位置と関連した輪郭を更新された輪郭に更新す
る手段をさらに備えることを特徴とする前記(21)に
記載の車両ナビゲーション装置。 (23) 前記更新手段は、ラインオブポジションとし
て扱われる前記マップデータベースの1つ以上の街路を
決定することを特徴とする前記(21)に記載の車両ナ
ビゲーション装置。 (24) 所与の領域全体の街路を移動可能な車両を自
動的に追跡するシステムにおいて、 a) 車両の各推測位置である第1のデータであって、
前記各推測位置の1つは現在の推測位置である第1のデ
ータを与え、 i) 車両の移動した距離を特定するデータを発生する
手段と、 ii) 車両の方位を特定するデータを発生する手段とを
有する第1の手段と、 b) 車両の前記各推測位置を含む等確率の輪郭であっ
て、車両の実際の位置を含む確率を近似する輪郭の形で
前記各推測位置の精度の評価を特定する第2のデータで
あって、前記輪郭は車両が街路を移動するにつれ変化す
る第2のデータを与える第2の手段と、 c) 所与の領域の街路のマップデータベースを特定す
る第3のデータを与える手段と、 d) 前記マップデータベースに応答し街路に対応する
ラインオブポジションを決定し、1つ以上の当該ライン
オブポジションは車両の方位とほぼ平行であり、かつ前
記現在の推測位置と関連した前記輪郭と交差し、これら
のラインオブポジションのなかの1つは車両が移動して
いる可能性がある街路に対応する最も確率の高いライン
オブポジションとすることができる手段と、 e) 前記最も確率の高いラインオブポジション上の点
に対応する更新された現在の推測位置に現在の推測位置
を更新するための手段と、 f) 当該現在の推測位置を更新するときに現在の推測
位置と関連した輪郭を更新された輪郭に更新する手段で
あって、前記各推測位置を含む輪郭の大きさは、更新さ
れた推測位置が発生されるまで、車両が移動するにつれ
て拡大し、前記各推測位置の精度の低下を反映し、更新
時にはその大きさが縮小して現在の推測位置と比較して
更新された推測位置の精度が向上したことを反映し、拡
大する輪郭と縮小する輪郭とは車両の実際の位置を含む
確率がほぼ同じであるようにする手段とを備えることを
特徴とする車両ナビゲーションシステム。 (25) ラインオブポジションを決定する前記手段
は、 a) 現在の推測位置の一側のすべてのラインオブポジ
ションを決定し、かつ現在の推測位置に最も近接した一
側の1つのラインオブポジションを選択する手段と、 b) 現在の推測位置の他側のすべてのラインオブポジ
ションを決定し、かつ現在の推測位置に最も近接した他
側の1つのラインオブポジションを選択する手段と、 c) 前記一側の前記1つのラインオブポジションもし
くは前記他側の前記1つのラインオブポジションから最
も確率の高いラインオブポジションを選択するための手
段とを備えていることを特徴とする前記(24)に記載
の車両ナビゲーションシステム。 (26) 前記一側の前記1つのラインオブポジション
と前記他側の前記1つのラインオブポジションとの間の
距離が所与のしきい値より小さいときには、前記一側の
前記1つのラインオブポジションも前記他側の前記1つ
のラインオブポジションも選択されないことを特徴とす
る前記(25)に記載の車両ナビゲーションシステム。 (27) 地図により特定される所与の領域の街路上を
移動可能な自動車を自動的に追跡する装置であって、車
両に設置可能な車両ナビゲーションシステムにおいて、 a) 自動車の移動する距離を検出し、距離データを発
生する第1の検出手段と、b) 自動車の方位を検出
し、方位データを発生する第2の検出手段と、 c) 街路を特定するマップデータベースを記憶する手
段と、 d) 地図と自動車記号とを表示するための手段であっ
て、前記自動車記号は表示された前記地図に対して移動
可能なようにされた手段と、 e) プログラムされた計算手段とを備え、 該計算手段は i) 前記距離データと前記方位データとに応答し自動
車の各推測位置を特定するデータであって、当該各推測
位置の1つは現在の推測位置であるデータを与え、 ii) 前記各推測位置を含む輪郭を特定するデータであ
って、該輪郭は1つの推測位置からもう1つの推測位置
まで車両が移動するにつれ拡大し、それは現在の推測位
置が更新されるまで続けられるようにされたデータを与
え、 iii) マップデータベースに応答し各街路に対応するラ
インオブポジションを決定し、ラインオブポジションの
1つは自動車が移動する可能性がある街路に対応する最
も確率の高いラインオブポジションであり得て、当該最
も確率の高いラインオブポジションは、自動車の方位に
ほぼ平行であって、現在の推測位置と関連した前記輪郭
と交差し、1つ前の更新された推測位置に対応した1つ
前の最も確率の高いラインオブポジションに接続される
ようにし、 iv) 現在の推測位置、現在の推測位置と関連した輪郭
および最も確率の高いラインオブポジションに応答し、
最も確率の高いラインオブポジション上の蓋然性の高い
点である更新された推測位置に現在の推測位置を更新
し、 v) 現在の推測位置と関連した輪郭と最も確率の高い
ラインオブポジションとに応答し、現在の推測位置と関
連した輪郭を更新された推測位置を含む更新された輪郭
に更新し、 vi) 地図データに応答し地図を表示するために前記表
示手段を制御し、さらに前記各推測位置を特定するデー
タに応答し自動車記号を表示するために前記表示手段を
制御するようにしたことを特徴とする車両ナビゲーショ
ンシステム。 (28) 所与の領域を移動可能な車両を追跡する精度
を改良するための情報を与える車両ナビゲーション方法
において、 a) 車両の各位置を特定するデータであって、その各
位置は車両の実際位置に関連する精度を有し、前記各位
置の1つは現在位置であるデータを与え、 b) 街路のマップデータベースを与え、 c) 車両の1つ以上の前記各位置およびマップデータ
ベースの街路に関連した少なくとも1つのパラメータを
発生させて、蓋然性の高い現在位置があるか否かを決定
することを特徴とする車両ナビゲーション方法。
【0005】
【作用】本発明のこれらの装置および方法では、現在の
位置よりもより確率の高い位置があるか否かを決定する
ことにより、車両を追跡する。より確率の高い位置があ
るときは、現在位置が修正(更新)される。そのような
位置が発見されないときは、現在位置は更新されない。
この決定は車両の位置についてのデータ、車両のそれぞ
れの位置の精度の評価及びマップデータベースに応答し
てなされる。
【0006】
【実施例】
実施例の説明 I.概説 本発明を詳細に説明する。以下の説明は、街路を移動可
能な車両を追跡する技術についての一つのアプローチで
ある推測航法を使用した自動車両ナビゲーション装置に
特に関連させて行う。だが、本発明は、街路を移動可能
な車両を追跡するための自動的な車両の位置付け(locat
ion)についての問題に対する他のアプローチにも適用可
能である。この適用例としては、上述のランドフォール
型の装置及び「近接検知(proximity detection) 」型の
装置がある。近接検知型の装置では、たとえば、低出力
の送信機である標識を用いている。この標識は街頭に備
え付けられ、通過車両の位置を特定する情報の検出及び
送信を行う。さらに、本発明は、地上及び/又は衛星局
による位置探査装置と言った、街路を移動可能な車両の
位置探査についての情報を与える他の装置と関連したも
のにも適用可能である。また、以下に使用する「車両」
とは、動力車であり、これには、自動車、娯楽用の車
(RV)、オートバイ、バス、主に路上を走行するこの
種の他のものがある。図1Aないし図1Cは移動する車
両Vを追跡するための推測航法の基本原理を説明するた
めに使用される。図1AはXY座標系を示し、この系で
は、車両Vが実際の街路Stを座標XoYoにある任意
の最初の、すなわち古い位置Loから座標XcYcにあ
る新しい即ち現在の位置Lcに移動する。車両Vの実際
の位置Loと一致する古い推測位置DRPoが、以下に
述べるように、計算されており、これにより座標XoY
oも得られている、と仮定する。さらに、車両Vがその
新しい若しくは現在の位置Lcにあるとき、新しい若し
くは現在の推測位置DRPcが計算されるものと仮定す
る。周知の式を用いて下記のように計算を行うことで、
古い推測位置DRPoは現在の推測位置DRPcに進め
られる。
【数1】
【数2】 ここで、Xc、Ycは現在の推測位置DRPcの座標で
あり、△Dは位置Loと位置Lcとの間を車両Vが移動
した距離で測定したものであり、Hは車両Vの測定され
た方位(heading)である。図1の図示とその説明におい
て、現在の推測位置DRPcを計算する場合、誤差がな
いものと仮定している。つまり、現在の推測位置DRP
cは車両Vの実際の位置Lcと正確に一致しており、し
たがって、これらの位置DRPcとLcとは同じ座標X
cYcにある。図1Bは、現在の推測位置DRPcの計
算値に誤差が入り込んでいる、さらに一般的な状況を図
示している。このため、現在の推測位置DRPcは誤差
Eだけ実際位置Lcよりずれている。この誤差Eは種々
の理由から発生する。たとえば、車両Vの距離/方位セ
ンサー(第1Aないし図1Cには示されていない)で得
られた距離△D及び方位Hの測定は正確でないこともあ
る。また、式(1)及び(2)は車両Vが一定の方位H
で距離△Dだけ移動したときのみ有効である。方位Hが
一定でないときは、計算に誤差が入り込む。さらに、誤
差Eは、補正されない限り、車両Vが街路Stを移動し
続けるとき平均して累積する。これは、式(1)及び
(2)に従い現在の推測位置DRPcの各新たな計算を
する毎に座標XcYcが座標XoYoになるためであ
る。このことは図1Bに示されている。図示のように、
車両Vは次の新しい位置Lc’であり、次の現在の推測
位置はDRP’であり、累積した誤差はE’で、E’>
Eである。このように、任意所与のDRPcは誤差Eと
対応してそれと関連したある不正確性を有している。図
1Cは所与の現在の推測位置DRPcが補正される方法
を概略的に説明するためのものである。図1Cは、図1
Bと同じように、位置Lcの車両V、現在の推測位置D
RPc、誤差Eが図示されている。本発明にしたがっ
て、現在の推測位置DRPcよりもさらに確率の高い位
置があるかどうかについての判断が行われる。もし、か
かる位置があると判断された場合、街路Stの点に対応
したあるXY座標に変更もしくは更新され、それは更新
された現在の推測位置DRPcuとして特定される。こ
のDRPcuは車両の実際の位置Lcと一致してもしな
くてもよい(図1Cでは一致しないものとして描かれて
いる)。しかし、DRPcuは更新時に最も確率の高い
ものとして判断されている。あるいは、このとき現在の
推測位置DRPcよりも蓋然性の高い位置が発見できな
いと判断したときには、現在の推測位置DRPcの変更
若しくは更新は行わない。もし、更新が行われるなら、
次に進める位置に対してDRPcuのXY座標は式
(1)及び(2)でXoYoとなる。一方、このとき更
新が行われないなら、DRPcのXY座標がXoYoと
なる。 II.ハードウェア 図2は本発明の自動車両ナビゲーション装置10の実施
例を示す。コンピュータ12はデータ記憶媒体14をア
クセスする。記憶媒体14としてはテープカセット、フ
ロッピー若しくはハードデスクがある。記憶媒体14に
は、後述する車両航行アルゴリズムにしたがってデータ
を処理するためのデータ及びソフトウェアが記憶されて
いる。たとえば、コンピュータ12は現在広く市販され
ているIBMパーソナルコンピュータ(PC)であって
よい。このコンピュータは以下のプログラム命令を実行
する。また、自動車両ナビゲーション装置10は、車両
Vが航行した距離△Dを検出する手段16を有してい
る。たとえば、手段16は一つ以上のホイールセンサー
18であってよい。このセンサー18は車両Vの非駆動
ホイール(図示せず)の回転をそれぞれ感知し、線20
を介してアナログ距離データを発生する。アナログ回路
22は従来の方法で線20のアナログ距離データを受け
て、条件付け、ついで線24を介して処理されたデータ
を発生する。自動車両ナビゲーション装置10は車両V
の方位Hを検出する手段26を備えている。たとえば、
手段26は従来のフラックスゲートコンパス28であっ
てよい。コンパス28は方位Hを決定するため線30を
介して方位データを発生する。センサー18は、また手
段26の一部として方位データを発生する差動ホイール
センサー18でもよい。コンピュータ12に方位データ
を与えるためにコンパス28とセンサー18の両者を使
用することの利点を、以下に記述する。コンピュータ1
2はインタフェースカード32を内蔵しており、このイ
ンタフェースカードは線24を介して手段16よりアナ
ログ距離データを、また手段26より方位データを受け
る。カード32の回路網34はこれらのアナログデータ
をデジタルデータに変換して所定の条件に合うようにす
る。このデジタルデータは第1Aないし1C図に示した
車両Vの方位H及びその航行した距離△Dをそれぞれ特
定する。たとえば、カード32はTecmar,Solon,(Clevel
and),Ohio により製造され、市販されているTecamar L
ab Tender Part No.20028 号 であってよい。自動車両
ナビゲーション装置10はCRTディスプレイ若しくは
XYZモニター38と言ったディスプレイ手段36を有
している。このディスプレイ手段36は幾つかの街路
{St}の地図M及び車両Vの記号Svを表示する。こ
れらについては、図3に詳細に示されている。他のコン
ピュータカード40はコンピュータ12に備えられてお
り、線42を介してディスプレイ手段36に接続され、
それを制御する。この制御は、地図M、記号Sv、さら
に車両Vが街路{St}を移動するとき地図M上の記号
Svの相対的な運動を表示するように、行われる。カー
ド40は、カード32と全体のコンピュータ12により
与えられ、本発明の車両航行アルゴリズムにしたがって
処理されたデータに応答し、かかる相対移動を表示す
る。他の例としては、ディスプレイ手段36及びカード
40の回路網には、the Hewlett-Packard Company, Pal
o Alto, California がモデル1345A(計器デジタ
ルディスプレイ)として販売している一つのユニットを
用いることができる。自動車両ナビゲーション装置10
はオペレータ制御コンソール手段44を備えている。コ
ンソール手段44にはボタン46があり、これにより車
両のオペレータは自動車両ナビゲーション装置10にコ
マンドデータを入力できる。コンソール手段44は線4
8を介して手段32と接続され、コンピュータ12にデ
ータを入力する。たとえば、コマンドデータとしては、
自動車両ナビゲーション装置10が最初に使用される場
合、初期DRPに対する初期XY座標データであっても
よい。しかしながら、後述するように、このコマンドデ
ータは入力する必要がない。なぜなら、自動車両ナビゲ
ーション装置10は車両Vを正確に追跡するからであ
る。自動車両ナビゲーション装置10は自動車に備え付
け可能である。たとえば、モニター38はドライバー若
しくは全部の座席の乗客が見ることができるようにダッ
シュボード近くの車の内部に設置できる。ドライバーは
モニター38で車両Vの地図M及び記号Svを見ること
となる。以下に述べる車両航行アルゴリズムにしたがっ
て、コンピュータ12は多量のデータを処理し、推測位
置DRPの誤差Eの累積を補正し、ついで、記号Svと
地図Mの相対移動を制御する。したがって、ドライバー
は車両Vが地図Mの幾つかの街路{St}に対してどこ
にあるかを見るため、モニター38を監視するだけでよ
い。さらに、多数の異なった地図Mが記憶媒体14に記
憶される。この記憶された地図Mはマップデータベース
となり、たとえば、San Francisco Bay 地域といった地
理的な所与の領域をドライブするときに、使用される。
車両Vがある地域から他の地域に移動するとき、ドライ
バーがボタン46の一つを押して適切な地図Mを呼び出
すか、コンピュータ12が自動的に呼び出す。呼び出さ
れた地図Mはモニター38に表示される。自動車両ナビ
ゲーション装置10は、車両の航行近接部(nevigation
neighborhood)となっているマップデータベースの一部
を用いて、マップデータベースとの関連でその航行機能
を実行する。モニター38にたえず表示されている地図
Mは航行近接部と正確に対応しても、しなくてもよい。
III.車両Vの追跡精度を向上するための情報(地図
M、DRP、DRPの精度の評価) A. 地図M 1.地図Mの概要 図3は、車両Vが移動可能な所与の領域(マップデータ
ベースの一部)若しくは幾つかの街路{St}を含む航
行近接部の地図Mを示している。たとえば、「Lawrence
Expressway 」と表示されている街路は街路St1に対
応し、「Tasman Drive 」と表されている街路は街路S
t2に対応し、「Stanton Avenue 」と表示されている
街路は街路St3に対応する。また、モニター38には
車両記号Svも表示さている。車両VはLawrence Expre
ssway に沿って移動し、ついで左折しTasman Driveに入
り、さらに方向を右に取りStanton Avenueに入る。この
追跡は、ドライバーが記号Svと地図Mを見ながら行う
ことができる。 2.マップデータベース ( a ) 概要 地図Mは、コンピュータ12によりアクセスされるマッ
プデータベースとして記憶媒体14に記憶される。この
マップデータベースは、下記を特定するデータを含む。
1)幾つかの街路{St}を規定する一組のラインセグ
メント{S}、2)街路幅W、3)ラインセグメントS
の垂直傾斜(vertical slope)、4)地図Mで特定される
地理的な領域の磁気変動、5)マップ精度評価(estimat
e)、6)街の名前及び住所。 ( b ) ラインセグメント{S} 図4Aは幾つかの街路{St}規定するラインセグメン
ト{S}を特定する記憶媒体14に記憶されたデータを
説明するために使用される。かかる各街路Stは記憶媒
体14に街路Stの幾何学的な表現として記憶される。
一般に、各街路Stは一つ以上の弧状のセグメント若し
くは、一本以上の直線セグメントSとして記憶される。
図4Aに示すように、各ラインセグメントSは二つの端
点EP1とEP2をもつ。これらの端点はそれぞれ座標
X1Y1とX2Y2で定められる。そして、それらのX
Y座標データは記憶媒体14に記憶されている。ライン
セグメントSのコース(方位)はこれらの端点より定め
られる。 (c)街路幅W 所与の地図Mの街路Stは異なった幅Wを持つことがで
きる。たとえば、Lawrence Expressway は6レーンであ
り、Stanton Avenueは4レーンであり、Tasman Driveは
2レーンである。これらはすべて図3の地図Mに描かれ
ている。各街路Stのそれぞれの幅Wを特定するデータ
はマップデータベースの一部として記憶媒体14に記載
されている。街路Stの幅Wは以下にさらに述べる更新
計算の一部として用いられる。 (d)ラインセグメントSの垂直傾斜 図4Bは、所与の街路Stの垂直傾斜に関連した補正デ
ータを説明するための図である。このデータは記憶媒体
14に記憶されたマップデータベースの一部である。図
4B−1は丘に伸びる街路Stの実際の高さのプロフィ
ールである。実際の街路Stの高さのプロフィールは説
明を容易にするために部分P1ないしP5に区分され
る。これらの区分の各々は実際の長さl1ないしl5を
持っている。図4B−1に示す部分P1、P3、P5は
平坦であり、それゆえ、それらに実際の長さはl1、l
3、l5は地図M上に正確に表される。しかし、図4B
−1に示す傾斜部分P2、P4の実際の長さl2、l4
は、図4B−1に示すようにl2、l4をl’2、l’
4に縮小して描かれる。これは縮小誤差を形成する。こ
の誤差はcosα及びcosβに比例する。これらの角
度α及びβは図4B−1に示されている。かかる縮小誤
差は、三次元の面を二次元若しくは平面の地図Mに描く
ときにかならず発生する。この結果、図4B−2に示す
ラインセグメントS2とS4のそれぞれの端点EPのX
Y座標は実際の街路Stの実際の長さl2とl4を意味
していない。それゆえ、マップデ−タベースはこれらラ
インセグメントS2とS4に対する垂直傾斜修正データ
を記憶することができる。この修正データは傾斜の幾つ
かのレベルを定めるコードの形で記憶できる。たとえ
ば、ある位置ではこれらの傾斜データは各ラインセグメ
ントSについて符号化できる。他の区域ではこれら傾斜
データはラインセグメントSの形で符号化されないが、
地図全体の精度を反映させるものとして符号化できる。
これについては後にのべる。さらに、図4B−3は方位
Hの図表である。この図表は、図4B−1に示す高度プ
ロフィールを持つ街路Stを車両Vが移動するとき、各
ラインセグメントS1ないしS5について手段26によ
って測定された方位Hを示したものである。垂直傾斜を
持つ任意のラインセグメントS、たとえば、実際の街路
Stの対応する部分P2とP4は、車両Vがその部分を
移動するとき、手段26のフラックスゲートコンパス2
8のコンパス方位の読み取りに、「磁気窪み角(magneti
c dip angle)」により、誤差をもたらす。マップデータ
ベースがラインセグメントSの垂直傾斜についての修正
データを持つ場合は、コンパス方位誤差も修正できる。
このように、縮小誤差が角セグメントSについて符号化
され、さらに車両Vの位置(DRP)が、以下に述べる
ように、セグメントSに更新されたばかりで、さらにそ
れまで方位を変えておらず、そうでなければそのセグメ
ントSを離れたことを検出しているときは、推測位置の
式(1)と(2)は次の式(1’)と(2’)に書き換
えられる。
【数3】
【数4】 ここで、縮小係数CF は、修正若しくは補正された方位
H’がそうであるように、選択されたセグメントSに対
して符号化された縮小及び他のデータより計算される。 (e)地理的領域の磁気変動 マップデータベースは磁気的な北を真の(true)北に関係
させる修正データ並びに街路Stの垂直傾斜による方位
誤差を決定する磁気窪み角をもつ。これにより、所与の
地理的な領域の実際の磁気変動を補償する。これらは連
続かつ非常にゆっくり変動する修正ファクターであるの
で、マップデータベース全体に対してほんのわずかのフ
ァクターを記憶させるだけでよい。 (f)地図精度評価 地図Mは他の種々の誤差を持つ、これらの誤差には、地
図Mを作成するときに所与の地理的な領域を調査した
り、写真をとったりしたときに発生すると思われる調査
誤差や、地理誤差が含まれる。また、地図Mを作成後に
作られた新しい街路Stのような古くなったデータによ
る誤差、さらに上述したような三次元の地表面を二次元
的な平面に描くときに発生する誤差もある。したがっ
て、マップデータベースは、全体の地図M、地図Mの準
領域(subarea)若しくは特定のラインセグメントSに対
する精度を評価するデータを含むことができる。以下に
述べる航行アルゴリズムは更新された推測位置DRPc
uの精度の評価の最少サイズを設定するためにこれらの
地図精度データを使用することができる。更新された推
測位置DRPcuについても以下にさらに詳細に述べ
る。さらに、地図Mのいくつかの街路Stは実際の位置
(たとえば、いくつかのトレーラーパークロード)の一
般化したものとして知られている。地図精度データはこ
れらの街路Stを特定し、航行アルゴリズムがこれら一
般化した街路Stに更新するのを許さないように符号化
される。 B.推測位置DRP 本発明は、ホイールセンサー18及びコンパス28につ
いてのあるセンサーデータ並びに式(1)と(2)若し
くは(1’)と(2’)の計算とを用いることにより現
在の推測位置DRPcについての情報を与える。さらに
推測位置DRPを前進させかつ更新させる処理において
発生するセンサー校正情報が、後述するように、かかる
センサーデータの精度そしてそれゆえ推測位置精度を上
げるために使用される。 C.DRPの精度の評価 1.評価 − 概要 本発明では、車両Vが移動するとき、所与の推測位置D
RPの精度の評価がそれとともに保持若しくは運ばれて
提供される。推測位置が変化するたびに(すなわち、古
い推測位置DRPoより現在の推測位置DRPcに前進
せしめられるか現在の推測位置DRPcより更新された
現在の推測位置DRPcuに更新されるたびに)、評価
が変えられ、DRPの精度の変化を反映する。この評価
は、車両Vの実際の位置が正確にわからないと言ったも
のであり、したがって、この評価は車両Vが入り込みそ
うな領域をカバーする。以下に述べるように、所与の推
測位置DRPの精度の評価は種々の形で実行可能で、所
与の現在の推測位置DRPcからある推測位置DRPc
uへの位置更新の確率もしくは可能性を決定するために
使用される。 2.確率密度関数若しくは等確率の輪郭(CEP)とし
ての評価 図5はXYZ座標系に図1Bを描き直したものである。
この図では、車両Vの実際の位置の確率密度関数(PD
F)をZ軸にとっている。このように、図5Aでは、街
路Stが、図1との関連で述べた位置Lo、位置Lc、
及び現在の推測位置DRPcと共にXY面にある。図5
Aに示すように、確率密度関数PDFのピークPは現在
の推測位置DRPcの真上にある。図示のように、確率
密度関数PDFは、あるレベルで関数PDFを輪切りに
している水平もしくはXY面で形成される多数の輪郭を
持っている。これらの輪郭は等確率の輪郭CEPを表
す。各輪郭は、図示のように、50%あるいは90%と
言った確率密度のパーセンテージを表している。図5B
は地図MのXY座標に図5Aの輪郭CEPの投影したも
のである。所与の輪郭CEPは領域Aを囲っている。領
域Aは車両Vの実際の位置を含むある確率を持ってい
る。このように、たとえば、90%の輪郭CEPは車両
Vの実際の位置を含む0.9の確率を持っている。さら
に後述するように、古い推測位置DRPoが現在の推測
位置DRPcに前進し、誤差Eが累積するにつれ、図1
Bとの関連で述べたように、輪郭CEPの領域Aは比例
的に大きくなり、誤差Eの累積をそしてその結果として
の現在の推測位置DRPcの精度の低下を反映する。だ
が、現在の推測位置DRPcが位置DRPcuに更新さ
れるとき、CEPの領域Aは比例的に減少し、DRPc
uの精度が増大することとなる。サイズが増大もしくは
減少したかどうかにかかわらず、CEPはなお車両Vの
実際位置を含む一定の確率を表している。後述するよう
に、CEPは成長若しくは拡大速度を有している。従っ
て、拡大速度は測定値若しくは他の評価が変化すると変
わる。図5Cは図5Bと類似しているが、後述するよう
に、本発明にしたがったCEPを特定の形で具体化した
例である点が異なっている。このためには、輪郭CEP
が角RSTUを持つ矩形で近似される。CEPは角RS
TUを規定するXY座標としてコンピュータ12で記憶
され、処理される。言い換えるなら、楕円、矩形若しく
はその他の形状で記憶され、使用されるかどうかに従っ
てCEPは複数の点で構成することができる。この各点
はXY座標データにより特定される。また、これらの点
は車両Vの実際の位置を含むある確率を持つ領域Aを囲
む形状を規定する。図5C−1は車両Vが街路Stを移
動し、且つ古い推測位置DRPoが現在の推測位置DR
Pcに前進するときの、CEPの拡大図である。図5C
−1において、所与のDRPoは車両Vの実際の位置L
oと必ずしも一致しない。すなわち、累積誤差Eがあ
る。車両Vの実際の位置Loを含むように描かれている
領域Aを持つCEPはDRPoを囲んでいる。車両Vが
位置Lcに移動するときDRPoからDRPcへの前進
により、CEPが角RSTUで定められる領域Aより角
R’S’T’U’で定められる領域A’に拡大してい
る。特に、車両Vが位置Loから位置Lcに移動すると
き、領域Aから領域A’に変動する速度で成長するよ
う、コンピュータ12は、後に述べるようにあるデータ
を処理する。角RSTUのXY座標データが変えられ、
角R’S’T’U’を定める方法を以下に記憶する。図
5C−2はCEPのサイズの減少を図示する。この図よ
り、車両Vが位置Lcにあるとき、本発明の車両航行ア
ルゴリズムはDRPcより確率の高い現在位置があるこ
とを決定している。この結果、図1Cに示すように、D
RPcがDRPcuに更新されている。したがってDR
Pcuの精度が高まったことを反映して角R’S’T’
U’を持つ拡大したCEPもまた角R”S”T”U”を
持つ領域A”を持つCEPuに更新される。また、領域
A”を持つCEPuは、車両Vの実際の位置を含む確率
を持っており、DRPcuを囲む。コンピュータ12に
よりCEPがCEPuに更新される詳細な方法は後に述
べる。それぞれのCEPの領域A、A’、A”は上述の
ようであり、また車両Vの実際の位置を含んでいるが、
CEPは確率関数であるので、車両Vの実際の位置を必
ずしも含む必要はない。以下に述べる車両航行アルゴリ
ズムは、さらに確率の高い現在の推測位置DRPが存在
するかどうかについて決定するためにCEPをなお使用
している。 3.評価及びその成長の他の実施例 車両Vの実際の位置を含むことのある確率を持つ所与の
推測位置DRPの精度の評価はCEP以外の実施例でも
実施可能である。たとえば、評価は一組の確率密度関数
PDFを規定する数式でもあり得る。式Aは推測位置D
RPが前進するときの確率密度関数PDFの一例であ
る。このPDFは、方位と距離とに関する独立した2つ
の誤差正規分布をとり、この誤差正規分布の平均はゼロ
になる(zero mean normal distributions)。さらに、式
Aの一次近似は、真の方位方向に対して、一方は平行で
あり他方は垂直である相直交する方向における誤差には
依存しない。
【数5】 ここで、
【数6】 D:真の方位方向に平行な距離 ΔDT:DRP前進の真の距離 δD:距離センサー誤差の標準偏差(deviation) Hε:方位誤差 P :真の方位方向に直角な距離 δP :δHとΔDTの関数である真の方位方向 (パーセンテージ)に垂直な位置誤差の標準偏差 δH :方位センサー誤差の標準偏差 式Bは累積誤差の類似PDFの例である。その軸θとφ
は車両の過去に移動したトラックに依存したDとPとに
任意の関係を持つ。
【数7】 ここで、θ :主軸 φ :θに垂直な短軸 δθ:θ方向の累積誤差の標準偏差 δφ:φ方向の累積誤差の標準偏差 誤差の独立を仮定すると、ある前進後の車両位置確率密
度関数PDFは古いPDF(式B)、現在のPDF(式
A)及びそれらの方位の二次元畳込みで計算できる。式
Bの形をとる新しいPDFは、一般に、軸θをある新し
い軸θに、φをφ’に回転させることと、δθとδφの
調整を行うことで近似できる。ついで、コンピュータ1
2はこれらPDFの数式にしたがい潜在的な更新位置の
確率を計算できる。これにより、車両Vが移動するとき
に、CEPに類似した情報を与える。また、コンピュー
タ12は確率分布を二次元的に規定する値の表をメモリ
に記憶できる。表は処理されCEPのそれに類似の情報
を見付ける。これについては後に詳細に述べる。また、
CEPの成長速度は異なった方法で具体化できる。以下
に述べる方法の他に、成長速度はカルマン(Kalman)フィ
ルタリングを含む多様な線形フィルタリング技術により
実施可能である。 IV.車両Vを追跡する精度を改良するためにコンピュ
ータにより発生されるパラメータ A.パラメータ − 概要 コンピュータ12は、現在の推測位置DRPcよりも確
率の高い位置があるか否かを決定するために使用される
一つ以上のパラメータを上記の情報から発生させてその
数値を求める。これらのマルチパラメータはそのひとつ
以上がその決定に使用可能であり、次のものからなって
いる。(1)ラインセグメントSの方位と比較する車両
Vの計算された方位H。(2)DRPcの精度の評価に
依存したラインセグメントSに対する現在の推測位置D
RPcの近接性。この精度の評価とは上述した特定のC
EPのようなものがある。(3)前のDRPcuに対応
するラインセグメントSに対するラインセグメントSの
接続性。(4)ラインセグメントS間の近接性(これは
「あいまい性( ambiguity)」として以下に説明する)。
(5)所与の街路Stの特性、特にそのラインセグメン
トSの方位若しくは通路と、車両Vの通路を表す計算さ
れた方位Hとの相関性。図6Aないし図6Dはコンピュ
ータ12により得られたパラメータ(1)ないし(4)
を説明するために使用される。これらのパラメータ並び
にその他のパラメータについては車両航行アルゴリズム
の詳細との関連で、以下に説明する。 B.パラメータ − 特定のもの 1.方位H 図6AのIは車両Vの測定された方位Hを示す。同図I
IないしIVには、マップデータベースに記載されるラ
インセグメントS、たとえば、ラインセグメントS1な
いしS3が図示されている。これらのラインセグメント
S1ないしS3は異なった方位h1ないしh3を有して
いる。また、これらの方位はそれらの端点EPのXY座
標データより計算できる。車両Vの方位Hは、ラインセ
グメントS1ないしS3と言った航行アルゴリズムによ
り現在使用されている航行近接部に対応するマップデー
タベースの各セグメントSのそれぞれの方位Hと比較さ
れる。この方位の比較に基づいて、コンピュータ12
は、より確率の高い現在の推測位置DRPcが存在する
か否かを決定する場合、一つ以上のセグメントSを「位
置の線(line-of-position)」、すなわち「L−O−
P」として扱うか否かを決定する。L−O−Pとして扱
われたかかるセグメントSは、DRPcがDRPcuに
更新されるべきか否かを決定するためにさらに考慮され
る。 2.評価に関連したDRPcの近接性 図6BはDRPの精度の評価に関連した近接性パラメー
タの一例の説明に使用される。特に、考慮される基準は
所与のセグメントSがCEPに交差するのか、又はその
中に入るのかである。CEPと交差するセグメントSは
それと交差しないものよりも車両Vの実際の位置に対応
しがちとなる。所与のラインセグメントSは、たとえ
ば、四つの角RSTU(R’S’T’U’)すべてがC
EPの一側にあるなら、CEPとは交差しない。八つの
代表的なラインセグメントS1ないしS8を示す図6B
に示すように、セグメントS2ないしS4及びS6ない
しS7(S6とS7は一つの所与の街路Stに対応す
る)はCEPと交差しない。したがって、これらについ
てはこれ以上考慮する必要がない。セグメントS1、S
5、S8はCEPと交差するので、上述するように、よ
り確率の高い現在の推測位置DRPcが存在するか否か
を決定する場合、L−O−Pとみなされるかどうか、さ
らに考慮する必要がある。図6Bは、この時の車両Vの
実際位置がセグメントS8に対応する街路St上にある
ことを、たまたま示している。また、現在使用されてい
る評価の実際は上述の確率密度関数PDFの値の入力項
目(entries)の表であるとすると、コンピュータ12
は、ラインセグメントSとDRPcとの間の距離と方位
を決定することができる。これよりさらにPDFの表よ
り、コンピュータ12はセグメントSに沿ったより確率
の高い位置及びこの位置と関連した確率を決定できる。
しきい値以下の確率は、車両Vが移動していると思われ
る可能性の高い街路Stとなる現在の推測位置DRPc
に十分に近接していない所与のラインセグメントSを示
す。しきい値以上の確率はそのような可能性の高い街路
Stを示す。さらに、これらの確率は相対的な近接性に
候補(candidate)セグメントSをランク付けをするため
に使用できる。 3.ラインセグメントSの接続性 もし、所与のラインセグメントSが、すでに更新された
現在の推測位置DRPcuを含むと決定されているライ
ンセグメントSに接続されているなら、この所与のライ
ンセグメントSは車両Vが移動している街路Stに対応
することの確率がより高い。図6Cは二つのラインセグ
メントS1とS2が接続されていると思われる幾つかの
考えられる形を示す。図6Cの例Iに示すように、二つ
のセグメントS1とS2との交点iがそれらの端点EP
のしきい値距離内にあるなら、これらセグメントが接続
される。また、図6Cの例IIないしIIIに示すよう
に、交点iが端点EPを含むなら、これらセグメントS
1とS2とは相互に接続される。たとえば、図6Cの例
IないしIIIを参照して接続性をテストする際には、
ラインセグメントS1は、以前に更新された現在の推測
位置DRPcuに対応したセグメントSと仮定し、ま
た、ラインセグメントS2は現在の推測位置DRPcの
更新と関連して今評価されているセグメントSであると
仮定する。コンピュータ12は、マップデータベースの
航行近接部に含まれるセグメントデータより、このセグ
メントS2がこの接続性テストの下に適切か否かを決定
する接続性を計算する。すなわち、本発明では、非接続
の街路Stもしくは所与の非接続のラインセグメントS
の周囲よりも、相互に接続された街路St及び所与の街
路StのラインセグメントSの周囲を、車両Vが移動す
る可能性が大きいと考える。他のセグメントSについて
は、この接続性パラメータの下に適切であっても、なく
てもよい。なぜなら、本発明では、車両Vがマップデー
タベースの幾つかの街路Stを出たり、入ったりするの
で、この接続性テストは絶対的なものではないからであ
る。しかし、それは後で詳細に述べる更新処理に使用さ
れるパラメータの一つである。 4.ラインセグメントS間の近接性 図6Dでは、現在の推測位置DRPcの両側に二つのラ
インセグメントS1とS2とがある。後述するように、
このラインセグメントS1とS2は車両Vが移動してい
る実際の街路Stに対応していると思われるただ二つの
残りのラインセグメントSであると、コンピュータ12
が最終的に決定したものとする。だが、ラインセグメン
トS1とS2が近接し過ぎているか、又はS1とDRP
c間の距離がS2とDRPc間の距離とさほど異なって
いないと、コンピュータ12が判断した場合には、一つ
のセグメントS1若しくはS2が他のセグメントS1若
しくはS2と同程度に、車両Vが実際に航行している街
路Stに対応している。このあいまいな事象では、セグ
メントS1もS2もより確率の高いセグメントとして選
択されない。また、この時は現在の推測位置DRPcは
更新されない。 5.相関性 (a)概要 相関パラメータは、車両Vの取った通路の最近の部分
と、航行近接部のセグメントSの規定する通路との一致
性を表わす。相関パラメータは、車両Vが方向を変えた
か、変えないかにより異なったものに計算される。方向
を変えなかったときは、第5(b)項に述べるように、
単純な通路合わせ(path matching)が行われる。方向を
変えたときは、第5(c)項に述べるように、相関関数
が計算される。 (b)車両が以前にとった方位のシーケンスと接続され
たセグメントの方位のシーケンスとによる通路合わせ 図6Eの二つの例IとIIで示され、且つ後述するよう
に、通路合わせは車両Vが方向を変えていないと判断さ
れたときに使用される。各例において、現在の推測位置
DRPcを持つ実線は通路合わせのために使用された最
近の推測通路を示し、破線はかかる使用の行われなかっ
た古い推測通路を示す。これら例IとIIの他の実線は
接続されたラインセグメントSのシーケンスを表す。コ
ンピュータ12が、たとえば、ラインセグメントS2
を、恐らくは車両Vが移動すると思われる街路Stに対
応する可能性が最も高いラインセグメントと決定する
と、この通路合わせパラメータは車両Vの推測通路を、
セグメントS2及び(必要なら)たとえば、セグメント
S1のような接続されたセグメントの通路と比較し、そ
れぞれの通路が一致するか否かを決定する。図6Eの例
Iはその一致の行われた通路を示し、したがって、セグ
メントS2は現在の推測位置DRPcをDRPcuに更
新するために使用されることとなる。例IIはその一致
の行われなかった通路を示し、したがって、セグメント
S2は現在の推測位置DRPcを更新するために使用さ
れないこととなる。 (c)車両が以前にとった方位のシーケンスと接続され
たセグメントの方位のシーケンスとの相関関数 以下に詳述する相関関数は車両Vが方向を変えたと判断
したときに、使用される。コンピュータ12が、車両V
が移動すると思われる街路Stに対応する可能性が最も
大きい所与のラインセグメントSを決定した後に、相関
関数が発生され、セグメントSが現在の推測位置DRP
cの更新を保証するにたる十分な相関性を有するかどう
かを決定する。コンピュータ12は、相関関数の最良点
BPを計算し、その値とある形状ファクターとをテスト
して、この決定を行う。このテストをパスすると、最良
点BPは、後にDRPcからDRPcuへ更新するとき
に使用のために記憶される。 V.車両Vの追跡の精度を改良するためのコンピュータ
12により発生されるパラメータの使用 A.パラメータの使用 − 概要 本発明では、上記の第4章で説明したパラメータが、他
の処理や理論テストに関連して使用される。このテスト
では、選択されたセグメントS、すなわち最も確率の高
いセグメントに沿った点が、現在の推測位置DRPcよ
りも高い確率を持つ車両Vの位置であるか否かが決定さ
れる。もし、かかるより確率の高いセグメントSが選択
されると、その点(DRPcu)にDRPcを更新す
る。この更新については、次のVI章で概略を述べ、第
IX章で詳細を述べる。パラメータは、航行近接部のい
くつかのセグメントSを順次テストして、最も確率の高
いセグメントSを決めるために、さらに考慮されるセグ
メントの候補から除外するセグメントを選ぶために用い
られる。第IX章で述べるように、航行アルゴリズムは
これらのパラメータ、他の処理及び論理を使用し、1つ
若しくは2つのセグメントSを除いてすべてのセグメン
トSを候補セグメントより外す。ついで、アルゴリズム
は次のような最終的な決定を行う。すなわち、車両Vが
移動している街路Stを表していることの確率が最大で
あることの条件をある一つのセグメントSが十全に備え
ているかどうかについての決定、並びにその確率がかか
る一つのセグメントS上の上述した点としてのDRPc
uに現在の推測位置DRPcを更新するに十分に高いも
のであるかどについての決定を行う。 B.パラメータの使用 − 他の実施例 現在の推測位置DRPcの更新が可能かどうか、そして
どのように更新するかを決定するこれらのパラメータの
使用については、他の形で実施できる。たとえば、セグ
メントSを外す論理的なシーケンスよりも、むしろこれ
らは重み付けされたスコアアルゴリズム(weighted scor
e algorithm)に使用可能である。かかるアルゴリズムで
は、第IV章で説明したパラメータが航行近接部の各セ
グメントSについて数理的に計算できる。各パラメータ
は、各パラメータに対して予測された平均誤差領域(ave
rage error bounds)を表す数値並びにそのパラメータに
与えられた意味を表す数値により、重み付けされる。こ
のようにして、スコアの重み付けされた合計値が各セグ
メントSについて計算され、最も重い合計値を持つセグ
メントSが決定される。その合計値が十分であれば、更
新の決定がなされる。他の実施例では、本発明の上記の
セグメント外しの方法と上記のスコアアルゴリズムの方
法を組み合わせることが可能である。 VI.車両Vの追跡の精度を改良するためのDRPc、
CEP、センサー校正データの更新 A.更新 − 概要 あるセグメントS、すなわち最も確率の高いセグメント
Sが、車両Vの実際の位置を含む確率がDRPcの更新
を行い得るのに十分なものであると決定されると、コン
ピュータ12はセグメント、パラメータ、DRPcを処
理し、最も確率の高いDRPcu及び更新されたCEP
u、さらにもし適切なら、距離及び方位センサーの更新
された校正係数を決定する。DRPcuの計算方法は、
車両Vが方向を変えたかあるいは直進し続けているかに
ついてするコンピュータ12の決定に依存する。後で詳
細に説明するが、車両Vが直進していたときは、選択さ
れたセグメントS、DRPc、及びこれらとCEPとの
間の距離を用いてDRPcuが直接に計算される。車両
Vが方向を変えているなら、最近の車両の方位のシーケ
ンスとセグメントS(必要なら、接続されたセグメント
S)とを比較して得られた相関関数を計算して、DRP
cuが決定される。相関関数の計算の最良点は選択され
たDRPcuとなる。もっとも、これには、そのDRP
cuがある特性のテスト(quality test)をパスする必
要がある。CEPはDRPcを更新する二つの方法で異
なった形でCEPuに更新される。また、更新がセンサ
ー18と28の校正についての付加された情報を与える
と判断されたときは、校正係数が更新される。 B.更新 − 他の実施例 DRPcからDRPcuへの更新方法については他の形
でも実施可能である。たとえば、過去のDRP位置、選
択されたセグメントSに沿った最も確率の高い位置、ス
コアが計算されるならセグメントSのスコア、さらに他
のパラメータ情報といった数種類の情報を、異なった入
力の値のなんらかの割合て(assignment)に基づいて最適
あるいは最少の二乗平均位置を計算する線形フィルター
に入力することが可能である。この最適あるいは最も確
率の高い位置はセグメントS上にあってもなくてもよ
い。 VII.総括 車両Vを追跡するときの精度を上げるために、コンピュ
ータ12に入力され、それにより記憶され、そして処理
される多種の情報について説明した。この情報には、コ
ンピュータ12に入力される距離及び方位データ、記憶
媒体14に記憶されるマップデータベース、推測位置D
RPの精度の予測がある。コンピュータ12はこの情報
を利用して一つ以上のパラメータを発生する。単一の若
しくはすべてのパラメータは、最も確率の高いセグメン
トSが存在するかどうか、さらにかかるセグメントSが
現在の推測位置DRPc以上に確率の高いDRPcuを
含むか否かを決定するのに有用である。もし、かかるセ
グメントSが存在すると判断されると、コンピュータ1
2はより確率の高い位置を計算し、DRPcをDRPc
uに更新し、さらにDRPの精度の評価、校正係数を計
算する。コンピュータ12はすでに述べた情報とこれか
ら述べる情報とを選択的に処理し、本発明の車両航行ア
ルゴリズムにしたがって更新を行う。その実施例の一つ
を以下に述べる。 VIII.コンピュータプログラムの全体構造(struct
ure) 図7Aないし図7Cは三つのブロック図を図示し、これ
らは自動車両ナビゲーション装置10が利用するコンピ
ュータプログラムの全体構造を示す。図7Aは主プログ
ラムであり、図7Bから図7Cはインタラプトプログラ
ムを示す。図7Bのインタラプトプログラムはモニター
38をリフレッシュし、コンソール手段46を介してオ
ペレータインターフェースを与える。図7Cのインター
フェースプログラムは本発明の航行アルゴリズムの実施
用プログラムである。一般的には、コンピュータプログ
ラムの全体構造の動作においては、コンピュータ12に
よって処理される上述し且つこれからさらに述べるよう
なすべての情報に応答して、主プログラムは、モニター
38に表示される選択されたマップM及び車両記号Sv
を選択して表示するのに必要なデータを計算してフォー
マット化し、さらに航行近接部のセグメントSを航行ア
ルゴリズムに与える。この主プログラムの実行は、図7
Bと図7Cの二つのプログラムによりインタラプトされ
る。図7Bのリフレッシュ表示プログラムは、モニター
38に表示される可視像を維持するに必要なコマンドを
リセットし、また主プログラムが表示体(display prese
ntation)を選択し、フォーマット化するに必要なオペレ
ータコマンドデータをコンソール手段44を介して読み
込む。図7Bのインタラプトプログラムは図7Aの主プ
ログラム若しくは図7Cの航行プログラムをインタラプ
トできる。後者は主プログラムのみをインタラプトで
き、これは、後述するように、1秒ごとに行われる。 IX.車両航行プログラム及びアルゴリズム 図8は、コンピュータ12により実行される本発明の航
行アルゴリズムの全体の実施例を示すフローチャートを
示している。既に述べたように、1秒ごとに航行アルゴ
リズムは主プログラムをインタラプトする。まず、コン
ピュータ12は、推測航法(図1Bも参照)により、図
9と関連して以下に詳述するように、古い推測位置DR
Poを現在の推測位置DRPcに進め、DRPcの精度
の評価を拡大する(図1B及びブロック8Aを参照)。
ついで、図12との関連で以下に述べるように、DRP
c、評価、及び他の情報(ブロック8B)を更新する時
であるかどうかが決定される。もし、そうでないとき
は、残りのプログラムがバイパスされ、制御が主プログ
ラムにもどる。もし、更新のテストを行う時であるな
ら、マルチパラメータの評価がコンピュータ12により
行われ、航行近接部のセグメントSが現在の推測位置D
RPc(ブロック8C)より可能性のある点を含むか否
かを決定する。これについては、図13との関連で説明
する。マルチパラメータの評価がかかるセグメントSの
決定とはならないときは(ブロック8D)、残りのプロ
グラムが主プログラムにバイパスされる。もし、マルチ
パラメータの評価がより確率の高いセグメントSの存在
を示すときは、このセグメントSに沿った位置が結合さ
れ、更新が実行される(ブロック8E)。これについて
は、図28との関連で述べる。ついで、制御は主プログ
ラムに戻る。この更新は、現在の推測位置DRPcのD
RPcuに対する更新(図1C)と評価の更新(図5C
−2)のみならず、もし、適切なら、距離センサー手段
16及び方位センサー手段26と関連した校正データの
更新も含む(図2)。図9には、DRPoをDRPcに
前進させ、DRPcの精度の評価を拡大するサブルーチ
ンのフローチャートが示されている(ブロック8A)。
まず、DRPoが推測航法によりDRPcに進められる
(ブロック9A)。これについては図10との関連で説
明する。つぎに、DRPcの精度の評価が広げられ、あ
るいは拡大される(ブロック9B)。図11との関連で
これを説明する。図10は所与のDRPoをDRPcに
進めるサブルーチンのフローチャートを示す(ブロック
9A)。図10の式を参照されたい。まず、車両の方位
Hは手段26から方位データを受けるコンピュータ12
により計算される(ブロック10A)。すなわち、図3
5−1との関連で述べるように、コンピュータ12は方
位センサー偏差対センサー読み取りを記憶するセンサー
偏差テーブルを保持する。この方位偏差は手段26の出
力に加えられ、より正確な磁気方向を得る。さらに、マ
ップデータベースからの局部的な磁気変動(第III.
A.2e)が方位センサー手段26に加えられ、車両V
のより正確な方位Hに到達する。ついで、DRPoの計
算以降の距離Δdがコンピュータ12により、センサー
手段18からの距離データを使用して測定される(ブロ
ック10C)。次に、コンピュータ12が距離ΔDを計
算する(図1B、ブロック10D)。校正係数Cについ
ては図35−2との関連で詳細に説明する。さらに、D
RPcが式1’と式2’(ブロック10E)を用いて計
算され、そしてこのサブルーチンが完了する。図11は
輪郭CEPを拡大するサブルーチンのフローチャートを
示す(ブロック9B)。また、図11Aも参照する。こ
の図は図5C−1を単純化したものであり、車両Vがあ
る位置から他の位置に移動し、距離ΔDが計算された後
の領域A’を持つ拡大したCEPを示している。まず、
計算された距離ΔDのX、Y距離成分がコンピュータ1
2により次式で決定される(ブロック11A)。
【数8】
【数9】 つぎに、コンピュータ12は以下に詳述するように可変
方位及び距離誤差EH、EDをそれぞれ計算する。これら
の誤差EH、EDは精度と装置全体の性能に関連する。新
しいXY座標がコンピュータ12により、CEPの各角
R’S’T’U’について下記のように計算される(ブ
ロック11C)。
【数10】
【数11】
【数12】
【数13】
【数14】
【数15】
【数16】
【数17】 上述したように、ΔDxとΔDyがそうであるように、
EHとEDは変数である。なぜなら、これらのデータは、
DRPcを進め、CEPを拡大する時にある位置から他
の位置にブロックが移動したその距離に依存するからで
ある。したがって、CEPが拡大する速度は変動する。
たとえば、EH若しくはEDに対する値が高くなればなる
ほど、CEPは早く成長する。このことはDRPcの精
度が下がり、車両Vの実際の位置を知る確度が減少した
ことを意味する。DRPoがDRPcに進み、CEPが
拡大している状態での、図12は、更新をテストする時
であるかどうかについて決定するためのサブルーチンの
フローチャートを示している(ブロック8B)。まず、
コンピュータ12は、前の更新が考慮された後に2秒が
経過しているかどうか決定する(ブロック12A)。も
し、経過していなければ、更新のテストをする時でない
こととなり(ブロック12P)、残りのプログラムがバ
イパスされ、制御は主プログラムに戻る。もし、2秒が
経過しておれば、車両Vが、前の更新が考慮されて以来
しきい値の距離だけ移動したかどうかがコンピュータ1
2により決定される。もし、そうでなければ、更新をテ
ストする時ではない(ブロック12B)。もし、そうで
あるなら、更新がなされるべきか否かを決定する時であ
る(ブロック12D)。図13はコンピュータ12によ
るマルチパラメータの評価を実行するためのサブルーチ
ンのフローチャートである(ブロック8Cと8D)。コ
ンピュータ12は、前にリストしたパラメータ(1)な
いし(4)に基づいた最も確率の高いラインセグメント
Sを、もし、あるなら、決定する(ブロック13A)。
これについては図14との関連でさらに説明する。も
し、最も確率の高いラインセグメントSを見付けたなら
(ブロック13B)、この最も確率の高いセグメントS
が相関パラメータの相関テストをパスするかどうかの決
定が行われる(ブロック13C)。これについては図2
3で説明する。もし、ないなら、フラグが立てられ、更
新サブルーチンをバイパスする(ブロック13D)。も
し、あるなら、フラグが立てられ(ブロック13E)、
制御が更新サブルーチンに進む。図14は最も確率の高
いラインセグメントSを決定し、このラインセグメント
Sが更新サブルーチンを進めるための十分な確率をもっ
ているか否かを決定するサブルーチンのフローチャート
を示す。まず、ラインセグメントSのXY座標データが
コンピュータ12により記憶媒体14に記憶されたマッ
プデータベースの航行近接部より取り込まれる(ブロッ
ク14A)。ついで、このラインセグメントSがしきい
値内で車両の方位Hに平行であるかどうかが、コンピュ
ータ12により決定される。(第IV章 B1の方位パ
ラメータ、及びブロック14B)。これは図15との関
連で説明される。もし、平行でなければ、このラインセ
グメントSが取り込むための航行近接部の最後のセグメ
ントSであるか否かを決定する(ブロック14C)。も
し、そうでなければ、サブルーチンはブロック14Aに
戻り、コンピュータ12が他のセグメントSを取り込
む。もし、取り込まれたラインセグメントSがしきい値
内で車両Vの方位Hに平行であれば(ブロック14
B)、コンピュータ12はこのラインセグメントSがC
EPと交差するか否かを決定する(ブロック14D)
(DRPcの精度評価に対する近接性パラメータを参
照、第IV章B2)。ラインセグメントSがCEPに交
差するか否かを決定する手順の1例は、「図形と映像処
理のためのアルゴリズム」というタイトルの本の第1
5.2章、「凸型多角形によるラインセグメントのクリ
ッピング」及び第15.3章の「正規の矩形によるライ
ンセグメントのクリッピング」に開示されている。この
本の著者は Theodosios PavlidisでComputer Science P
ress,Inc.により1982年出版されている。もし、こ
のラインセグメントSがCEPと交差しなく(ブロック
14D)、また航行近接部で最後に取込まれたセグメン
トSでなければ(ブロック14C)、サブルーチンはブ
ロック14Aに戻り、これにより、コンピュータ12は
別のラインセグメントSを取込む。もし、このラインセ
グメントSがCEPと交差すると(ブロック14D)、
このラインセグメントSは、コンピュータ12によりラ
インオブポジション、すなわちL−O−Pの記憶に入れ
られたリストに加えられる(ブロック14E)。このリ
ストでは、以後の考慮のため可能性のあるセグメントと
して扱う。つぎに、コンピュータ12はリストに加えら
れたこのラインセグメントSを2つのラインセグメント
Sの接続性(第IV章B3を参照)及び近接性(第IV
章B4を参照)のパラメータについてテストする(ブロ
ック14F)。これについては、図16に関連して更に
詳述する。もし、ラインセグメントSが特別な組み合わ
せのこれらの2つのテストを通らなければ、L−O−P
リストから取除かれる。サブルーチンはこれによりブロ
ック14Cに進む。もし、ブロック14Cのセグメント
テストにパスすると、最も確率の高いセグメントSは、
もしあれば、コンピュータ12によりL−O−Pリスト
の内に残っている入力項目から選択される(ブロック1
4G)。これについては、図20に関連して更に詳述す
る。この選択された最も確率の高いセグメントSがもし
相関パラメータのテストにパスすれば、このセグメント
に対してDRPcからDRPcuへの更新がなされる。
図15は、前記ブロック14Bに示したセグメントSが
車両Vの方位H、つまり方位パラメータに平行か否かを
決定するプロセスのサブルーチンのフローチャートであ
る。最初に、次の方程式によりラインセグメントSの角
度θが計算される(ブロック15A)。
【数18】 ここで、X1、X2、Y1及びY2はコンピュータ12
により今処理されているラインセグメントSの端点EP
のXY座標データである。ついで、車両Vの現在の方位
Hが計算される。すなわち、センサー手段26から受け
取られた方位データより角度αが計算される(ブロック
15B)。つぎに、コンピュータ12は|θ−α|もし
くは|θ−α+180°|がしきい値角度以下か否かを
決定する(ブロック15C)。もし、この差がしきい値
以下でなければ(ブロック15D)、コンピュータ12
はこのラインセグメントSは車両の方位Hに平行でな
い、と決定する(ブロック15E)。もし、この差がし
きい値以下ならば(ブロック15D)、コンピュータ1
2はこのセグメントSは車両Vの方位Hに平行である、
と決定する(ブロック15F)。図16は、2つのライ
ンセグメントSの接続性及び近接性のパラメータのテス
トのためのサブルーチンを示す(ブロック14Fを参
照)。まず、コンピュータ12は現在の推測位置DRP
cと今処理されているラインセグメントS(今はブロッ
ク14Eを経てラインオブポジションL−O−P)との
間の距離を計算する(ブロック16A)。これについて
は、図17に関連して更に詳述する。ついで、コンピュ
ータ12はマップデータベースの航行近接部をアクセス
し、このラインセグメントSは“古い街路”に接続して
いる否かを判定する(ブロック16B)。この街路は、
以前に述べたように、その1つ前のDRPcuが位置し
ていると計算されたラインセグメントSに対応してい
る。処理中のラインセグメントS及び古い街路セグメン
トSは、図6Cに関して述べたように、接続されている
場合もあり、されていない場合もある。これにより、も
しこれが処理されている最初のラインセグメントSであ
れば(ブロック16C)、セグメントSのXY座標デー
タが「側部1」として記憶される(ブロック16D)。
この「側部1」とは、図6Dに関連して述べたように、
ラインセグメントSがDRPcの1側にある、というこ
とを意味する。また、距離計算の結果が(ブロック16
A)、セグメント接続計算の結果(ブロック16B)と
ともに記憶される(ブロック16E)(ブロック16
F)。もし、この現在処理されているラインセグメント
Sが最初のセグメントSでないと(ブロック16C)、
コンピュータ12はこのセグメントSが側部1セグメン
トSとDRPcの同じ側にあるか否かを決定する(ブロ
ック16G)。もし、セグメントが側部1セグメントS
と同じ側にあると、コンピュータ12は側部1の最も確
率の高いセグメントSを選択する(ブロック16H)。
これについては、図18のサブルーチンに関連して述べ
る。この処理されているラインセグメントSが側部1に
ないとすると(ブロック16G)、「側部2」、つまり
DRPcの他方の側部にあるということである。従っ
て、側部2の最も確率の高いセグメントSが選択される
ことになる(ブロック16I)。これについては、図1
9のサブルーチンで述べる。このように、図16のサブ
ルーチンの終わりでは、最も確率の高いセグメントS
が、もしDRPcの側部1にあれば側部1の最も確率の
高いセグメントSが、また、もし側部2にあれば側部2
の最も確率の高いセグメントSが選択されている。これ
らは、近接性もしくはあいまい性についてさらにテスト
されるが、これについては図20に関連して述べる。リ
ストの他のすべてのL−O−P(ブロック14E)は、
これ以上の考慮から除外されることになる。図17は、
DRPcからラインセグメントSまでの距離を計算する
サブルーチンのフローチャートである(ブロック16A
を参照)。まず、セグメントSを特定する座標データX
2Y2及びX1Y1並びにDRPcの座標データXYを
使用して、セグメントSに垂直なラインlとセグメント
Sとの交差Iがコンピュータ12により計算される(ブ
ロック17A)。ラインlが垂直である理由は、これに
より、DRPcに対し最も近接した交差Iが得られる、
ということにある。交差Iが座標データX3Y3により
特定される。これにより、DRPc及びX3Y3のXY
座標データを使用して、DRPc及び交差I間の距離d
が計算される(ブロック17B)。図18は、現在の推
測位置DRPcの側部1の最も確率の高いセグメントS
を選択するサブルーチンのフローチャートである(ブロ
ック16Hを参照)。まず、コンピュータ12は処理中
のラインセグメントS及び側部1ラインセグメントSが
両方とも古い街路セグメントSに接続されているかどう
か、を決定する(ブロック18A)。もし接続されてい
ると、距離計算の結果(ブロック16E)を記憶してい
るコンピュータ12は、このラインセグメントSは側部
1ラインセグメントSよりも現在の推測位置DRPcに
近接しているかどうか、を判定する(ブロック18
B)。もし、近接していなければ、この側部1セグメン
トSは側部1セグメントSとして保持される(ブロック
18C)。もし近接していると、このラインセグメント
Sは新しい側部1セグメントSとして、その距離及び接
続性のデータとともに記憶される(ブロック18D)。
もし、このラインセグメントS及び側部1セグメントS
が両方とも古い街路セグメントSに接続されていないと
(ブロック18A)、コンピュータ12はこのラインセ
グメントS及び側部1セグメントSは両方とも古い街路
セグメントSに接続されていないかどうか、を判定する
(ブロック18E)。もし、判定の答えが両方ともに接
続されていないと、サブルーチンはブロック18Bを経
由して上述したように進む。もし答えが否定であれば、
コンピュータ12はこのラインセグメントSは古い街路
セグメントSに接続されているかどうか、さらに側部1
セグメントSはそのように接続されていないかを判定す
る(ブロック18F)。もし、答えが否定であるなら、
側部1セグメントSが側部1セグメントSとして保持さ
れる(ブロック18C)。そうでなければ、このライン
セグメントSが側部1セグメントSになる(ブロック1
8D)。このように、このサブルーチンの終わりでは、
現在の推測位置DRPcの1つの側部のラインセグメン
トSのみが側部1セグメントSとして記憶されることに
なる。図19は、側部2、つまり現在の推測位置DRP
cの側部1のもう一方の側部の最も確率の高いラインセ
グメントSを選択するサブルーチンのフローチャートで
ある(ブロック16Iを参照)。もし、これがコンピュ
ータ12により考慮されている側部2の最初のラインセ
グメントSであれば、(ブロック19A)、このライン
セグメントSは「側部2」のセグメントSとしてその距
離及び接続性データとともに記憶される(ブロック19
B)。もしそうでなければ、街路接続性テストの結果を
記憶しているコンピュータ12は、このラインセグメン
トS及び側部2セグメントSがともに古い街路セグメン
トSに接続しているかどうか、を決定する(ブロック1
9C)。もし接続されていれば、距離計算の結果を記憶
しているコンピュータ12は(ブロック16E)、この
ラインセグメントSは側部2のセグメントSよりも現在
の推測位置DRPcに近接しているかどうか、を決定す
る(ブロック19D)。もしより近接していなければ、
側部2セグメントSが側部2セグメントSとして保持さ
れる(ブロック19E)。もしより近接していれば、こ
のラインセグメントSが側部2セグメントSとして、こ
の距離及び接続性とともに記憶される(ブロック19
F)。もし、このラインセグメントS及び側部2セグメ
ントSが両方とも古い街路セグメントSに接続していな
いと(ブロック19C)、コンピュータ12はこのライ
ンセグメントS及び側部2セグメントSが両方ともに古
い街路セグメントSに接続していないかどうか、を決定
する(ブロック19G)。もし答えが肯定であれば、サ
ブルーチンはブロック19Dを経て先に進む。答えが否
定のときは、このラインセグメントSは古い街路セグメ
ントSに接続されているか、さらに側部2セグメントS
は古い街路セグメントSに接続されていないか、がコン
ピュータ12により判定される(ブロック19H)。も
し答えが否定であれば、側部2セグメントSが側部2セ
グメントSとして保持される(ブロック19E)。もし
肯定であれば、このラインセグメントSは新しい側部2
セグメントSとしてその距離及び接続性データとともに
保持される(ブロック19F)。図20は残りのセグメ
ントSのなかで最も確率の高いセグメントSを選択する
ためのサブルーチンのフローチャートである(ブロック
14Gを参照)。コンピュータ12は、ラインオブポジ
ション、つまりL−O−Pとして扱われるセグメントS
のリストを作成しており(ブロック14E)、また2つ
だけを除いて他は全て除外しているので、ただ1つのセ
グメントSだけがこのようなラインオブポジション、L
−O−Pとして扱われているのかどうか、を判定する
(ブロック20A)。ただ1つだけであれば、このライ
ンセグメントSがこの時の航行近接部における最も確率
の高いセグメントSとして選択される(ブロック20
B)。コンピュータ12は、これによりこの最も確率の
高いセグメントSが相関パラメータのテストをパスする
かどうか、を判定する(ブロック20C)。このテスト
については、図23のサブルーチンに関連して述べる。
このセグメントSがこれらのテストにパスしないと、更
新は行われない。もし、このセグメントSが相関テスト
をパスすれば、サブルーチンは先に進んでDRPcuが
あるべきこのラインセグメントS上の点を決定しようと
する、つまりDRPcからDRPcuへの更新を行おう
とする。もし、残りのラインセグメントSで1つ以上が
ラインオブポジション、L−O−Pとして扱われると
(ブロック20A)、側部1セグメントS及び側部2セ
グメントSが存在することになり、コンピュータ12は
側部1セグメントSは古い街路セグメントSに接続して
いるか、さらに側部2セグメントSは古い街路セグメン
トSに接続していないか、を判定する(ブロック20
D)。この答えが肯定であれば、側部1セグメントSが
航行近接部における最も確率の高いセグメントSとして
選択され(ブロック20E)、サブルーチンはブロック
20Cに直接進む。もし、この答えが否定であれば(ブ
ロック20D)、コンピュータ12は側部2セグメント
Sが古い街路セグメントSに接続しているか、さらに側
部1セグメントSが古い街路セグメントSに接続してい
ないか、を判定する(ブロック20F)。答えがイエス
であれば、側部2セグメントSが航行近接部における最
も確率の高いセグメントSとして選択され(ブロック2
0G)、サブルーチンは直接ブロック20Cに進む。も
し、答えが否定であれば、コンピュータ12は側部1セ
グメントS及び側部2セグメントSが互いに近接し過ぎ
ているかどうか、を判定する(ブロック20H)(第I
V章B4、あいまい性パラメータを参照)。これについ
ては、図21のフローチャートに関連して更に詳述す
る。もし、側部1セグメントS及び側部2セグメントS
が互いに近接し過ぎていると、コンピュータ12はこの
時点では最も確率の高いセグメントSは存在しない、と
判断し(ブロック20I)、この時点での更新は行われ
ない。もし、これらの2つのラインセグメントSが互い
に近接し過ぎていないと(ブロック20H)、コンピュ
ータ12は一方のセグメントSはしきい値内で他方のセ
グメントSよりもDRPcに近接しているかどうか、を
判定する(ブロック20J)。これについては、図22
のサブルーチンに関連して更に詳述する。判定の答えが
否定であれば、コンピュータ12はこの時点では最も確
率の高いセグメントSは存在しない、と判定する(ブロ
ック20I)。これにより、この時点での更新は行われ
ない。もし答えがイエスであれば、1つのセグメントS
が最も確率の高いセグメントSとして選択され(ブロッ
ク20K)、サブルーチンはブロック20Cに進む。上
述のように、このサブルーチンの終わりでは、この時点
では最も確率の高いセグメントSは存在しないか、また
は最も確率の高いセグメントSが存在し、それが相関パ
ラメータのテストにパスするかどうか、のどちらかであ
る(第IV章B5を参照)。図21は側部1と側部2の
セグメントSが近過ぎているか否かを決定する(ブロッ
ク20Hを参照)サブルーチンのフローチャートであ
る。最初に、2つのセグメントS間の距離がコンピュー
タ12(ブロック21A)により計算される。その後、
コンピュータ12はこの距離がしきい値距離(ブロック
21B)以下か否かを決定する。もしそれ以下ならば2
つのセグメントSは近過ぎていることになり不明瞭な状
態ということにより、この時は更新は行われない。も
し、コンピュータにより決められた距離がしきい値距離
以上である場合は、セグメントSは近過ぎてはいないと
いうことで(ブロック21D)、更新が行われる可能性
がある。図22に図示されているフローチャートのサブ
ルーチンは側部1セグメントS若しくは側部2セグメン
トSが他のセグメントよりDRPcに十分に近いか否か
を決定する。まずコンピュータにより、DRPcより側
部1セグメントSの距離とDRPcより側部2セグメン
トSの距離の比が計算される(ブロック22A)。その
後、その比がしきい値より大きいか、又は1/しきい値
より小さいかがコンピュータ12により決められる(ブ
ロック22A)。もし、そのどちらでもない場合は、D
RPcは他方のセグメントSよりも一方のセグメントS
に近くはないということになり(ブロック22C)、こ
の時は更新が行われない。もし、そのどちらかにあては
まる場合は、他方のセグメントより一方のセグメントS
により近いと判断し(ブロック22D)、更新が行われ
る可能性がある。図23により示されているのは最も確
率の高いセグメントSに関して相関テストを行うサブル
ーチンである(ブロック20Cを参照)。図13のサブ
ルーチンに関して述べたように、最も確率の高いセグメ
ントSが存在すると判断されると、車両が方向を変えて
いるのか否かをコンピュータが決める。これについては
図25との関連で更に詳述する。コンピュータが現在車
両は方向を変えていないと判断すると(ブロック23
A)、簡単な道合わせ(path match)の計算により相関
テストが行われる(ブロック23B−23F)。これに
ついては図24Aないし図24Dに関連して後に詳述す
る(上記の第IV章B、5bも参照)。車両が方向を変
えていると判断したとき、コンピュータは相関関数を計
算し、テストして相関テストを行う(ブロック23G−
23J)(上記の第IV章B、5c項も参照)。図24
Aないし図24D迄は、簡単な道合わせが存在するか否
かを決定するときにコンピュータ12によって使用され
る各種データの図表である。図24Aは車両Vが実際に
移動していると思われる街路Stの複数のセグメントS
のXY位置の図表である。ここで、この街路Stには6
つのラインセグメントS1ないしS6があり、これらは
図示のように、端点aからgにより定められている。S
1からS6のうちの一つは最も確率の高いセグメントS
に相当する。図24Bはこの発明並びに計算式(1)若
しくは(1’)及び(2)若しくは(2’)に従って以
前に計算された複数の推測位置DRPについてのXY位
置の図表である。これらの推測位置はAからK点で示さ
れている。K点には現在の推測位置DRPcが含まれて
いる。図24Bでは、これらの推測位置DRPは車両V
が移動した全計算距離Dに渡って示されている。全距離
DはΔD1よりΔD10の和になる。図24Cは図24
Aの街路Stの距離の関数(位置Xとは異なっている)
としてそれぞれラインセグメントS1ないしS6に相当
する方位h1ないしh6を示したものである。前述した
ように、マップデータベースには端点データがあり、こ
の端点は図24Aに示す街路StのラインセグメントS
1ないしS6を特定している。しかし、下記の説明で必
要とされるように、図24Cの方位データはコンピュー
タ12により計算される。図24Dは図24Bの中のΔ
D1よりΔD10にそれぞれ対応する車両Vの測定され
た方位H1よりH10を示している。図24Bの距離Δ
Dデータと図24Dに示される方位データH1ないしH
10はコンピュータ12により計算され、入力項目の方
位表としてコンピュータに一時的に記憶される。図24
Dはこの表をプロットしたものである。さらに詳しく
は、車両Vが移動するとき移動した距離と車両Vの方位
が秒毎に測定される。方位表の前回の入力後、車両Vが
しきい値距離以上に移動したかどうか、が方位表に入力
される。再び図23を参照すると、コンピュータ12は
車両Vが移動した過去のしきい値距離についての方位表
の各入力に対して街路Stの方位hを計算する(ブロッ
ク23B)。つまり、この街路Stの方位hは、図24
B図の現在の推測位置DRPcより以前に車両Vが移動
したしきい値距離毎に計算される。このしきい値距離
は、例えば、約9150m(300フィート)になると
思われる。その後、コンピュータはこのしきい値距離の
RMS(root mean square)方位誤差を計算する(ブロ
ック23C)。このRMS誤差の計算は次の計算式によ
って行われる。
【数19】 ここで、 n=方位表の入力項目数 方位(i)=方位表のi番目の入力項目による車両Vの
方位 街路方位(i、p)=車両Vが位置Pにいると仮定した
場合の方位表のi番目の入力項目に対する街路の方位 コンピュータ12は、次に、このRMS方位誤差(1つ
の位置P、つまりDRPcに対して計算される)はしき
い値(ブロック23D)以下か否かを決定する。もし、
それ以下ならば、コンピュータ12は車両Vの測定され
た推測通路がこの最も確率の高いセグメントSと一致す
ると判断し、このセグメントSを記憶する(ブロック2
3E)。もし、以下でないと決定すると、コンピュータ
12は車両Vの測定された推測通路はこの最も確率の高
いセグメントとは一致しないと判断し、最も確率の高い
セグメントSは存在しないということになる(ブロック
23F)。このように、一致する場合は、最も確率の高
いセグメントSがあり、これに応じて現在の推測位置D
RPcは更新される。もし一致しなければ、この時更新
は行われない。もし、コンピュータ12が、車両Vは方
向を変えていると判断すると(ブロック23A)、相関
関数を計算することにより相関テストを行う(ブロック
23Gないし23J)。まず、コンピュータ12は、車
両Vの測定された通路とあるラインセグメントSの方位
との間の相関関数を計算する(ブロック23G)。この
ラインセグメントSには最も確率の高いセグメントSと
これに接続したラインセグメントSが含まれる。このこ
とは図26との関連で更に詳述する。コンピュータ12
はさらに相関関数の計算結果が、あるしきい値テストを
パスするか否かを決定する(ブロック23H)。これは
図27に関連して更に詳述される。もし、テストにパス
しない場合は、最も確率の高いセグメントは存在しない
(ブロック23F)。もし相関関数がしきい値テストを
パスすると(ブロック23H)、「最も確率の高い点」
のXYデータ、すなわち上述した相関関数上の最良点B
Pが記憶される(ブロック23I)。この記憶はセグメ
ントS上の位置に対応した最良の相関と共に行われる。
その後、このセグメントSは最も確率の高いセグメント
として記憶される。図25は車両Vは方向を変えている
か否かを決定するためのサブルーチンである(ブロック
23Aを参照)。コンピュータ12はまず現在の推測位
置DRPcに関連する方位Hを特定するデータと古い推
測位置DRPoに関連する先行の方位Hを特定するデー
タを比較することから始める(ブロック25A)。も
し、現在の方位データが現在の方位Hはしきい値角度で
示される程度よりも大きく変わっていることを示すと
(ブロック25B)、コンピュータ12は車両Vが方向
を変えていると判断する(ブロック25C)。もし、現
在の方位Hがしきい値角度の程度よりも大きく変わって
いないと(ブロック25B)、コンピュータ12は、車
両Vがしきい値距離の間、現在の方位H上であり続けた
か否かを決定する(ブロック25D)。もし、現在の方
位Hであり続けないときは、車両Vは方向を変えている
と判断される(ブロック25C)。しかし、車両Vがし
きい値距離の間、現在の方位Hであり続けたと決定され
ると(ブロック25D)、車両Vは方向を変更していな
いとコンピュータ12により判断される(ブロック25
E)。図26は、車両Vの通路及び上述の選択されたラ
インセグメントS間の相関関数を計算するためのサブル
ーチンのフローチャートである(ブロック23Gを参
照)。一方、図26−1は計算された相関関数を図示し
たものである。相関関数はまずDRPcと関連したCE
Pの最大寸法Lを計算することによって算出される(ブ
ロック26A)。ついで、この相関テストを説明するた
めにも使用された図24A及び図24Cを再び参照し
て、間隔Lの2つの端点EP1及びEP2がコンピュー
タ12により計算される(ブロック26B)。これらの
2つの端点はDRPcuを得るための最良の推測(B
G)位置からそれぞれL/2プラス、もしくはL/2マ
イナスにある。次に、コンピュータ12は、この間隔L
を、例えば、1、220m(40フィート)互いに離れ
ている複数の位置に分割する。次にこのような位置のそ
れぞれについて、街路Stの方位hが上述された方位表
のそれぞれの距離ΔDの入力項目に対して計算される
(ブロック26D)。その後、間隔Lの各位置(P)に
ついてのRMS方位誤差が、式(14)を使用してコン
ピュータ12により計算される(ブロック26E)。図
27は相関関数があるしきい値をパスするか否かを決定
するためのサブルーチンのフローチャートである(ブロ
ック23Hを参照)。まず、コンピュータは、最小RM
S誤差(ブロック27A)の位置を探し出す。この位置
は図26−1中に示されている。その後コンピュータは
このRMS誤差がしきい値以下か否かを決定する(ブロ
ック27B)。もし以下でなければ残りのサブルーチン
はバイパスされて、最も確率の高いセグメントSはない
ということになる(ブロック23Fに戻る)。もし、R
MS誤差がしきい値以下であれば、最小位置での相関関
数の曲率が位置に対するRMS誤差の2階差分として計
算される(ブロック27C)。もし、この曲率がしきい
値以上でない場合は(ブロック27D)、相関テストに
失敗したということで残りのサブルーチンはバイパスさ
れる(ブロック27F)。もし、この曲率がしきい値以
上ならば(ブロック27D)、コンピュータ12は相関
計算が全てのしきい値のテストにパスしたと判定し(ブ
ロック27E)、RMS最小誤差の位置がDRPcuに
なる最良のBP点となる(ブロック23Iを参照)。曲
率がしきい値以上ということは、相関パラメータが十分
ピークしたということを保証する。例えば、方位表でカ
バーされた距離のラインセグメントSが真直ならば、2
階差分はゼロになり、相関パラメータはDRPcuに関
して何の位置情報も持っていないということになる。こ
のことから、図8を再度参照して、マルチパラメータ評
価の結果として(ブロック8C)DRPcのもっと確か
な位置を決めることができる(ブロック8D)。つま
り、DRPcが更新可能なラインセグメントSがあると
仮定する。このため、図28に更新のための一般的なサ
ブルーチンのフローチャートを示す(ブロック8Eを参
照)。ここに示されているように、コンピュータ12は
まず、現在の推測位置DRPcを、更新された現在の推
測位置DRPcuに更新する(ブロック28A)。これ
は図29に関連して更に詳述する。次にコンピュータ1
2は、DRPcの精度の評価を更新する(ブロック28
B)。これは図32に関連して詳述する。次にセンサー
手段16とセンサー手段26が再び校正されるが(ブロ
ック28C)、これについては図35との関連で詳述す
る。図29はDRPcをDRPcuに更新するためのサ
ブルーチンのフローチャートである。もし、車両が方向
を変更しているとすると(ブロック29A)、DRPc
のXY座標データは以前に計算された最良の相関点BP
のXY座標データにセットされ(ブロック23Iを参
照)、これにより、DRPcはDRPcuに更新される
(ブロック29B)。この後、推測動作比(dead recko
ning performance ratio)PRが計算されるが(ブロッ
ク29C)、これは、たとえばDRPc及びDRPcu
間の距離を、DRPcからDRPcuへの前回の更新後
車両Vが移動した計算距離ΔDで割ったものに等しい。
この動作比PRは、システム10のなかのある誤差を計
算するときに使用される。この誤差は前に述べ、さらに
以後に述べるように、CEPの変動速度もしくは成長速
度を決定するときに使用される。もし、車両Vが方向を
変えていないと(ブロック29A)、DRPcは最も確
率の高い一定のコース位置にセットされる(ブロック2
9D)。このことは推測動作比PRの計算に続いて、図
30に関連して更に述べる。図30のフローチャート
は、車両Vが一定の方位H上にある時の所与のDRPc
から所与のDRPcuへの更新のサブルーチンである
(ブロック29Dを参照)。図30−1もまたDRPc
よりDRPcuへの更新の説明に使用される。この図に
は、DRPc、DRPcuに関連した所与のCEP及び
最も確率の高いラインセグメントSが図示されている。
このように、コンピュータ12はCEPのアスペクト比
ARを計算するが、これは|RS|÷|ST|に等しい
(ブロック30)。ついで、コンピュータ12はこのア
スペクト比ARはしきい値の中で1に近いか否かを決定
する(ブロック30B)。もし近いということになる
と、DRPcは最も確率の高いセグメントS上の最も近
い点に更新される(ブロック30C)。図30−1に示
されるように、最も近い点はP3点で、これはDRPc
を通り、セグメントSに垂直に引かれたラインlがセグ
メントSに交わる点である。もしアスペクト比ARがし
きい値の内で1に近くないと(ブロック30B)、コン
ピュータ12は図30−1に示されるセグメントSの角
度αを計算する(ブロック30D)。この後、コンピュ
ータ12は、図30−1に示すように、CEPの主軸の
角度βを計算する(ブロック30E)。次に、コンピュ
ータ12は、角度(α−β)がしきい値以下かどうかを
決定する(ブロック30F)。もし以下ならば、サブル
ーチンはブロック30Cに進む。以下でないと、DRP
cはセグメントS上の極めて確率の高い点(最も確率の
高い点とほぼ同じ)に更新される(ブロック30G)。
これについては図31に関連して後で詳述する。図31
はDRPcを最も確率の高いセグメントS上の極めて確
率の高い点に更新するサブルーチンのフローチャートで
ある(ブロック30Gを参照)。図30−1も再び参照
する。まず、コンピュータ12はCEPの主軸に平行な
側部、すなわち図30−1で示される例のなかの側部S
1及び側部S2を決定する(ブロック31A)。次にコ
ンピュータ12は側部S1及び側部S2が最も確率の高
いセグメントSと交わるP1及びP2点を計算する(ブ
ロック31B)。この後コンピュータ12は、P1とP
2間の中間点P4を計算する(ブロック31C)。ここ
で、コンピュータ12は以前に記載された方法でDRP
cに最も近い点P3(ブロック31D)を計算する。続
いて、P3点及びP4点間の距離dがコンピュータ12
により計算される(ブロック31E)。最後にコンピュ
ータ12は、次の計算式によりDRPcuのXY座標デ
ータを計算する(ブロック31F)。
【数20】
【数21】 DRPcをDRPcuに更新したので、コンピュータ1
2は図32に示されたサブルーチンを実行する。これ
は、DRPcに関連したCEPをDRPcuに関連して
更新されたCEPuに更新するサブルーチンである(ブ
ロック28Bを参照)。もし、車両が方向を変えていな
ければ(ブロック32A)、CEPは、一定の方位の最
も確率の高い点に基づいて更新される(ブロック32
B)。これは図33で述べる。もし、車両が、方向を変
更していると、CEPは相関関数の計算に基づいて更新
される(ブロック32C)。これについては図34で詳
述する。図33は、一定の方位の最も確率の高い位置に
基づいてCEPをCEPuに更新するサブルーチンのフ
ローチャートである(ブロック32Bを参照)。ここ
で、図33のフローチャートを説明するための図33−
1も参照する。図33−1は所与のCEP、関連するD
RPc、DRPcu及びその結果得られるCEPuを図
示する。まず、コンピュータ12が以前に図30に関連
して記載したように、DRPcuを計算したとする。つ
いで、最も確率の高いセグメントSの角度αが計算され
る(ブロック33A)。さらに、コンピュータ12はラ
インl1を計算する。ラインl1は最も確率の高いセグ
メントSと平行であり、DRPcを通過する(ブロック
33B)。すなわち、ラインl1も角度αを持つ。次
に、CEPと交差するラインl1に沿ったP1点とP2
点を計算する(ブロック33C)。コンピュータ12は
P1点及びP2点間の距離d1を計算する(ブロック3
3D)。つぎに、CEPuの主なもしくは縦軸につい
て、距離d2=d1/2が計算される(ブロック33
E)。この後コンピュータ12は、最も確率の高いセグ
メントSに垂直なCEPuの半軸もしくは距離d3を判
定する。このd3は、マップデータベースの航行近接部
から取り込まれた街路Stの幅Wの半分の幅に等しい
(ブロック33F)。計算された距離d2とd3は、マ
ップデータベースから取り込まれたマップ精度データに
従い、しきい値最小距離と比較されて(ブロック33
G)、CEPuの最小のサイズをセットするのに使用さ
れる(第III章A、2f項を参照)。最後に、CEP
uの角R”S”T”U”のXY座標データが次のように
計算される(ブロック33H)。
【数22】
【数23】
【数24】
【数25】
【数26】
【数27】
【数28】
【数29】 図34は相関関数の計算結果に基づいてCEPからCE
Puに更新するサブルーチンのフローチャートである
(ブロック32Cを参照)。最も確率の高いセグメント
S、DRPcu及び結果として得られるCEPuを図示
した図34−1も参照して、図34のフローチャートに
ついて述べる。ここでまず、コンピュータ12は角度α
を計算する(ブロック34A)。そして、相関関数の曲
率に依存したDRPcuの位置の予測された不正確さ
が、つまり距離d2が、計算される(ブロック34
B)。次に、コンピュータ12は幅Wに基づいて街路S
tの半分の幅d1を判定する(ブロック34C)。ここ
で、街路Stはマップデータベースの航行近接部から取
り込まれる。上述したと同じように、計算された距離d
1とd2はCEPuの最小のサイズを決めるためにマッ
プデータベースから取り込まれた精度データに従ったし
きい値最小距離と比較される(第III章。A。2f項
を参照)。次に、更新されたCEPuは、R”を計算す
るための方程式と同じような式を使用して次のように計
算される(ブロック34D)。
【数30】
【数31】 かくして、DRPcuが決定され(ブロック28Aを参
照)、CEPuが決定される(ブロック28Bを参
照)。図35は、センサー手段16と26を再校正する
サブルーチンのフローチャートを示す(ブロック28C
を参照)。もし、車両Vが方向を変えていると(ブロッ
ク35A)、以前に記載された方法で決定されると、残
りのサブルーチンはバイパスされ、センサー手段16と
26はこのときは再校正されない。もし、車両Vが方向
を変更していないと、方位センサー手段26は再校正さ
れる(ブロック35B)。このことに関しては、図35
−1に関連して以下に詳述する。次に、もし車両Vが丁
度方向を変えたばかりでなければ、残りのサブルーチン
はバイパスされる(ブロック35C)。もし、車両Vが
方向を変えたところであれば、距離センサー手段16は
再校正される(ブロック35D)。このことに関して
は、図35−2に関連して更に詳述する。図35−1
は、方位センサー手段26の出力の関数としての方位セ
ンサー手段26の偏差の図表である。この図表は、前に
述べた方位偏差表として媒体14に記憶される。DRP
cからDRPcuへの更新に基づいて、車両Vの測定さ
れた方位HとDRPcuに対応する街路Stの実際の方
位hが、前に述べたように得られる。このようにして、
この方位データが得られれば、測定された方位H及び街
路Stの実際の方位hの誤差もしくは偏差が得られるこ
とが知られている。これにより、コンピュータ12は方
位センサー手段26のある特定の出力に応じた方位偏差
表を適切に補正することができ、媒体14に記憶されて
いる対応した校正係数を補正する。これにより、所与の
DRPoから所与のDRPcへの前進が正確に行われ
る。図35−2に関連して、車両Vが街路St1を移動
していて街路St2に右折すると仮定する。また、街路
St2へ右折後、DRPcを算出すると、車両VはA位
置から、街路St2の手前のB位置もしくは街路St2
を越えたB’位置のどちらかになるとする。車両航行ア
ルゴリズムの結果、B位置もしくはB’位置のDRPc
は車両Vの実際の位置とたまたま一致する位置Cに更新
されるとも仮定する。距離センサー手段16の校正は車
両Vが街路St2へ右折してからチェックされる。その
方向変換後、C位置に対して最初に車両航行アルゴリズ
ムによりDRPcよりDRPcuに更新されると、距離
センサー手段16の校正係数(図10を参照)は、次の
ように増えるかもしくは減る。もし、DRPcにより車
両VはB点で示されるように、しきい値内の街路St2
に届かない位置にあるとすると、校正係数CDは低く過
ぎ、故に増える。しかし、もし、DRPcにより車両V
がB’で示されるように、しきい値内で、街路St”を
越えた位置にあるとすると、校正係数CDは高過ぎ、従
って減る。他の校正データに関しては、距離校正係数C
Dは媒体14に記憶され、コンピュータ12により処理
され、もっとも正確なDRPが得られるようになる。図
5C−1に関連して述べたように、また方程式(5)な
いし(12)に関して記載したように、DRPoからD
RPcに進むとき、CEPは、EH及びEDを変化させる
誤差の関数として変動する速度で拡大する。図36はE
H及びEDを決定するサブルーチンのフローチャートであ
る。まず、コンピュータ12はDRPoがDRPcへ進
められるとき、図2(ブロック36A)に示したフラッ
クスゲートコンパス28から受け取られた情報から方位
の変化を計算する。この後、コンピュータ12は、DR
PoがDRPcへ進められるとき、図2の差動ホイール
センサー18(ブロック36B)から受け取られる情報
より方位の変化を計算する。次に、コンピュータ12は
上述の計算に基づいて誤差e1を計算する(ブロック3
6C)。これについては、以下に詳述する。既に示した
ように、方位測定は2つのソース(source)で行われ
る。その1つはフラックスゲートコンパス28で、もう
1つは差動ホイールセンサー18である。フラックスゲ
ートコンパス28は地球の磁場の水平方向の成分を測定
し、磁石の北に相対した車両Vの方位を示す。差動ホイ
ールセンサー18は、車両Vの同じ軸上の反対の車輪の
回転を測定し、これにより、方向変化の角度Aが、次の
ように計算できる。
【数32】 ここで、DRは右の車輪で移動された距離であり、DLは
左の車輪の移動距離である。また、Tはトラックもしく
は右と左の車輪間の距離である。方程式27は後輪に関
しては正しいが、前輪については修正されなければなら
ない。センサー28と18の両者は測定誤差を持つ。コ
ンパス28は、地球磁場が歪むと(たとえば、近くに大
きな鉄の構造物があると)、車両Vの方向を誤って示
す。さらに、車両Vが水平面上になく(たとえば、丘の
上を航行している)、コンパス28がジンブル(gimbl
e)していないと、コンパス28は磁気窪み誤差(magne
tic dip error)により不正確に読みとる。もし、コン
パス28がジンブルしていても、車両Vが加速若しくは
減速するとき、やはり同じ理由で不正確に読みとる。こ
のような理由から、コンパス28は完全には正確ではな
い。差動ホイールセンサー18は車輪のスリップのため
誤差を持つ。もし、車両Vが急激に加速若しくは減速さ
れると、車輪の一方若しくは両方がスリップし、測定さ
れた距離が不正確になる。これにより、角度Aは不正確
に計算される。さらに、もし、車両Vが鋭く若しくは十
分に早く方向を変えると、車輪は横方向の加速により滑
り、各車輪が移動する距離は不正確に示されることとな
る。最後に、各車輪の街路との接触点が変わり、トラッ
クTが変わって誤差をもたらす。結果として、コンピュ
ータ12はコンパス28からの方位情報と差動ホイール
センサー18からの方位情報とを比較し、全体の方位測
定値がどの程度に正確かを決定する、つまりe1を決定
する。もし、両者が一致すると、すなわち、e1=0、
CEPの成長速度はこのファクターにより影響を受けな
い。だが、これらが一致しないと、すなわち、e1>
0、CEPは増大する速度で成長する。このことは方位
測定の、したがって車両Vの実際の位置の知識の精度が
悪くなっていることを意味する。図36を再び参照す
る。e1が計算されているので(ブロック36C)、コ
ンピュータ12は次のようにして更新動作誤差(update
performance error)e2を計算する(ブロック36
D)。
【数33】 ここで、K=定数、DR動作比(PR)は上述したもの
と同じ(ブロック29C)。次に、コンピュータ12は
Eを次のように計算する(ブロック36E)。
【数34】 ここで、e1とe2は上述のように定義される。e3は
フラックスゲートコンパス28の基本的なセンサー精度
であり、たとえば、sin4°、0.07である。つい
で、コンピュータ12はEDを次のように計算する(ブ
ロック36)。
【数35】 ここで、e2は上述したようなものであり、e4は距離
センサー手段16の基本的な精度、たとえば、0.01
である。このように、CEPの成長速度は一つ以上のフ
ァクターに依存する。このファクターには、1)たとえ
ば、e1と言ったセンサーデータの特性を示す方位セン
サーデータの特性、2)前の推測航法を適用したときの
特性、すなわちe2、3)しきい値(5)ないし(1
2)にしたがった基本的なセンサーの精度、すなわちe
3とe4、4)車両Vの移動した距離ΔDとが含まれ
る。 X.車両ナビゲーションアルゴリズムの要約 車両Vが地図で特定される街路St移動すると、所与の
DRPが進められ、更新され、DRPの精度の所与の予
測がそれと共に変化する。この更新が行われると、モニ
ター38の記号Svが表示されたマップMに相対的に動
かされる。その結果、ドライバーは街路Stの若しくは
それに近接した車両Vの現在位置を知ることができる。
従って、ドライバーは街路St上の車両Vを所望の目的
地に向けて運転することが可能である。たとえば、車両
Vがパトカー若しくはタクシーである場合は、車両Vよ
り中央局に車両Vの位置データを送り、車両Vの現在位
置及びかかる通信網と結合した他の類似の車両Vとをモ
ニターするために、通信網(図示せず)を用いることが
可能である。本発明は車両Vが信頼性良く、正確に航行
出来る技術を提供する。このことは多量の情報を保持、
使用、発生して実現される。たとえば、このような情報
には車両Vの現在位置、マップデータベース、車両Vの
位置の精度の予測、校正データの更新がある。この結
果、本発明は所与のDRPcを更新するかどうかについ
て妥当な判断を行う。例えば、本発明では、車両Vがマ
ップデータベースの航行近接部のすべての街路にないと
いうより街路Stにあるという可能性が多くない程にD
RPcから離れているその街路Stに更新することはな
い。反対に、車両Vがその街路にある可能性が多いと計
算されると、遠い街路Stに更新が起こる。更に、車両
Vは、地図Mに示される街路St、例えば、ドライブウ
エイ、駐車場、地図Mに含まれていない新しい街路St
(舗装されたものもしくは舗装されないもの)に出た
り、入ったりすることが出来る。また、車両航行アルゴ
リズムは、より可能性のある位置にのみ更新するのを一
因として車両Vを正確に追跡する。
【0007】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来より精度の高い車両ナビゲーションを行うことができ
る。
【0008】
【図面の簡単な説明】
図1Aないし図1Cは推測航法の原理を説明するための
図である。図2は本発明の自動車両ナビゲーション装置
のブロック図である。図3は車両が移動可能な、ある与
えられた領域の地図を示す図である。図4A及び図4B
はマップデータベースのある情報を説明するための図で
ある。図5Aないし図5C−2は車両の位置の精度の予
測についての種々の実施例を示す図である。図6Aない
し図6Eは本発明のある発生されたパラメータを説明す
るための図である。図7Aないし図7Cは本発明のコン
ピュータプログラムの全体の校正を示す図である。図8
は本発明の車両航行アルゴリズムの全体のフローチャー
トである。図9は推測位置及び予測精度の拡大を示すサ
ブルーチンのフローチャートである。図10は所与のD
RPoをDRPcに進めるサブルーチンのフローチャー
トである。図11は輪郭CEPを拡大するサブルーチン
のフローチャートである。図11Aは図5C−1を単純
化したものであり、領域A’を持つ拡大したCEPを示
す図である。図12は更新についてのテストを行う時期
か否かを判断するサブルーチンのフローチャートであ
る。図13はコンピュータ12によりマルチパラメータ
の評価を行うためのサブルーチンのフローチャートであ
る。図14は最も確率の高いラインセグメントSの判断
並びにラインセグメントSが更新サブルーチンを進める
に十分な確率を持っているか否かを判断するサブルーチ
ンのフローチャートである。図15はセグメントSが車
両の方位、すなわち方位パラメータに平行であるか否か
を判断するサブルーチンのフローチャートである。図1
6は二つのラインセグメントSの接続性及び近接性のパ
ラメータをテストするサブルーチンのフローチャートで
ある。図17はDRPcからラインセグメントSまでの
距離dを計算するサブルーチンのフローチャートであ
る。図18は現在の推測位置DRPcの側部1の最も確
率の高いラインセグメントSを選択するためのサブルー
チンのフローチャートである。図19は現在の推測位置
DRPcの側部1から側部2、すなわち他側の最も確率
の高いラインセグメントSを選択するためのサブルーチ
ンのフローチャートである。図20は残りのセグメント
Sの最も確率の高いセグメントSを選択するためのサブ
ルーチンのフローチャートである。図21は側部1と2
が近接しすぎているか否かを判断するサブルーチンのフ
ローチャートである。図22は側部1セグメントSある
いは側部2セグメントSがその他のものよりもDRPc
に非常に近接しているか否か判断するサブルーチンのフ
ローチャートである。図23は最も確率の高いセグメン
トSに関して相関テストを行うためのサブルーチンのフ
ローチャートである。図24Aないし図24Dはコンピ
ュータ12により使用される種々のデータの図表であ
る。図25は車両が方向を変えるか否かを決定するため
のサブルーチンのフローチャートである。図26は車両
Vの通路と選択されたラインセグメントSの間の相関関
数を計算するためのサブルーチンのフローチャートであ
る。図26−1はその相関関数の計算結果を示す図であ
る。図27は相関関数があるしきい値を通過したか否か
判断するサブルーチンのフローチャートである。図28
は更新のサブルーチンを一般に示すフローチャートであ
る。図29はDRPcをDRPcuに更新するためのフ
ローチャートである。図30は車両Vが一定の方位H上
にあるとき所与DRPcを所与のDRPcuに更新する
ためのサブルーチンのフローチャートである。図30−
1はDRPcからDRPcuへの更新を図示し、DRP
c、そのDRPcと関連した所与のCEP、及び最も確
率の高いラインセグメントSを示している図である。図
31はDRPcを最も確率の高いセグメントS上の最も
確率の高い点に更新するサブルーチンのフローチャート
である。図32はDRP精度の予測の更新のサブルーチ
ンのフローチャートである。図33は一定の方位の最も
確率の高い位置に基づいたCEPからCEPuへの更新
のサブルーチンのフローチャートである。図33−1は
所与のCEP、DRPc、DRPcuおよびその結果得
られるCEPuの説明図である。図34は相関関数の計
算結果に基づいたCEPからCEPuへの更新のサブル
ーチンのフローチャートである。図34−1は最も確率
の高いセグメントS、DRPcu、DRPuの説明図で
ある。図35はセンサー手段16及び26を校正するた
めのサブルーチンのフローチャートである。図35−1
は方位センサー手段26の出力の関数として方位センサ
ー出力26の偏差の図である。図35−2は車両が方向
を変えたときいかにしてより精度の高いDRPを得るか
を示した図である。図36はEHとEDを判断するための
サブルーチンのフローチャートである。 符号の説明 10:自動車両ナビゲーション装置 12:コンピュータ 14:記憶媒体 16:距離ΔDを検出する手段 18:ホイールセンサー 26:方位Hを検出する手段 28:フラックスゲートコンパス 36:デスプレイ手段
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 車両ナビゲーション装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主に街路(ストリート,
アベニュー等を含む)を航行可能な車両を追跡する精度
を上げるための情報を与える装置及びその方法に関する
ものであり、当然街路を移動するときに車両を追跡する
自動車両ナビゲーション装置及びその方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】 発明の背景 自動車両ナビゲーション装置が多種開発され、使用され
ている。この装置は、車両が街路を移動するとき車両の
実際の位置の情報を与える。自動車両ナビゲーション
(航行)装置に共通する目的は、車両が街路を移動する
ときその実際の位置についての知識をたえず自動的に維
持すること、すなわち車両を追跡することである。自動
車両ナビゲーション装置のあるものは、車両の位置及び
/又は一台以上の車両の位置を監視する中央監視局の位
置についての知識を車両操作者に与えるために、車両に
利用できる。かかる自動車両ナビゲーション装置につい
ての手法の代表的なものとしては、「推測航法(dead re
ckoning)」がある。この航法では、測定距離及びコース
もしくは車両方位より「推測位置」を進めることで車両
を追跡する。推測航法の原理に基づいた装置は、たとえ
ば、車両の移動距離及び方位を、車両の距離センサーお
よび方位センサーを使用して検出可能である。これらの
距離及び方位のデータは、たとえば、コンピュータによ
り、車両の推測位置DRPを周期的に計算するための、
公知の方程式を用いて処理される。車両が街路を移動す
るにつれて、センサーによって与えられる距離及び方位
データに応答し、古い推測位置DRPoが新しい即ち現
在の推測位置DRPcに進められる。推測位置を使用す
る先行装置の問題の一つは、推測位置を進める時に発生
する誤差の累積である。この誤差の原因の一つとして
は、距離及び方位センサーの達成し得る精度の限界にあ
ると考えられる。その結果、この限界のある精度に依存
したデータは車両の移動距離も方位も正確に特定しな
い。この誤差の補正が行われなければ、推測位置の精度
が徐々に落ちていく。推測航法による車両ナビゲーショ
ン装置が開発されており、先行技術として存在してい
る。また、推測位置に追加の情報を与えることによる誤
差累積の問題の解決に対する試みも種々なされてきてい
る。一般に、この追加の情報とは車両が移動し得るある
与えられた領域の街路に対応する地図(以下、マップと
も言う)と言える。このマップはマップデータベースと
してメモリに記憶される。また、このマップは推測位置
に関連してこの記憶された情報を処理するためにコンピ
ュータによりアクセスされる。米国特許第3,789,
198号(1974年1月29日付けで発行)は自動車
両追跡に推測航法を用いた車両位置監視装置を開示して
いる。この装置には推測位置の累積誤差を補正する技術
が用いられている。この装置では、記憶したマップデー
タベースをコンピュータでアクセスしている。マップデ
ータベースは座標XstYstを二次元直角格子にした
テーブルもしくはアレイである。このアレイは街路St
と言った航行可能表面であっても良い。街路に対応する
アレイの記憶位置は論理1で記憶し、その他の記憶位置
は論理0で示される。この特許の車両航行アルゴリズム
によれば、車両の推測位置DRPが周期的に計算され
る。この位置は座標XoldYoldとして示され、コ
ンピュータに一時的に記憶される。ついで、累積誤差を
補正するために、座標XoldYoldに対応する位置
でアレイがアクセス(interrogate)される。もし、論
理1が得られたなら、車両が既知の航行可能表面にある
と判断し、補正は行わない。もし、論理0であるなら、
これは航行可能表面でないので、アレイの隣接記憶位置
がアクセスされる。もし、これら隣接位置の1つに論理
1があると、座標XoldYoldが修正され、すでに
見つけられている論理1に対応する座標XstYstに
更新される。そして、これらの後者の座標はXoldY
oldとなり、推測位置を進める。かかるアクセスを行
った後に論理1が見つからなかった場合は、元の座標
(Xold,Yold)に何の変更も行わず、対応する推測位置
DRPが進められる。車両追跡における累積誤差の補正
にマップデータベースを採用している自動車両ナビゲー
ション装置の他の例は「 Landfall: A High Resolution
Vehicle -Location System 」 と題する刊行物に開示さ
れている。これは、GEC Journal ofSience and Technol
ogy, Vol. 45, No. 1, 第34-44 ページにD. King 氏に
よって書かれたものである。ここでLandfall(ランドフ
ォール)なる用語はLinks And Nodes Database For Aut
omatic Landvehicle Location の頭文字をとったもので
ある。このランドフォールでは、記憶したマップデータ
ベースは入/出力ポートを持つ結合部(node)(以下、
ノードと言う)により相互に接続された道路(link)
(以下リンクと言う)を含んでいる。地図上の領域はす
べてノード網として扱われ、各ノードは多数の入/出力
ポート及び相互に接続されたリンクを持っている。この
刊行物は、車両が入力ポートより入りノードに向けて路
若しくはリンク上を移動すると仮定して、ランドフォー
ルの原理にしたがって用いられている基本的な車両航行
アルゴリズムについて記載している。車両が前進する
時、その動きが距離エンコーダにより検出される。そし
て「デスタンス・ツー・ゴー(distance-to-go)」(次の
ノードに行く距離)がゼロになるまで減少される。この
ゼロ点はかかるノードの入力ポートの入口に対応する。
次いで、車両がノードの幾つかの出力ポートの一つに存
在する時、入口点に関しての出口での車両の方位の変化
が測定される。そして、そのノードに対するマップデー
タベースが測定した方位変化と一致する出口ポートにつ
いて走査される。この出口ポートが一旦特定されると、
これは他のノードの入り口点につながり、デスタンス・
ツー・ゴーはその他のノードにつながる。ランドフォー
ルは、車両があるノードに行き当たり出口ポートに向い
たとき誤差を打ち消すことで、距離エンコーダの限界精
度に起因する累積誤差を補正している。また、この出版
物にはこの車両航行アルゴリズムが詳細に記載されてい
る。上記の装置に共通の問題は、車両の追跡を正確に行
うよう、誤差の累積を補正するのに情報が不十分なもの
であると言うことにある。たとえば、上述の特許の車両
ナビゲーション装置では、この不十分な情報とは、マッ
プデータベースの論理1及び論理0によって街路が粗
く、且つ単純に表示されているということである。ラン
ドフォール装置では、車両は常にマップの街路上にある
と言う比較的単純な仮定がなされている。さらに、上述
の特許及びランドフォールの車両航行アルゴリズムは、
誤差の累積を修正するために不十分な情報を使用するこ
とに加えて、修正位置精度の評価(estimate)を発生して
おらず、さらにマップデータベースに依存したこの情報
を、車両が街路にあるか否かを決定するために使用して
いない。この評価を持たない装置は更新がなされるべき
ときに位置の更新を不正確に行うか、更新し得なかった
りしがちである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 発明の概要 したがって、本発明の目的は車両が街路を移動するとき
の車両追跡の精度を向上する情報を与える新規な装置並
びに方法を提供することである。本発明の他の目的は、
車両が街路を移動するときに使用可能な車両ナビゲーシ
ョン装置の累積誤差を補正するための新規な装置並びに
方法を提供することである。本発明のさらに他の目的
は、車両が街路にあり、そしてそれよりはずれた場合、
車両の追跡を正確に行うことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の車両ナビゲーション装置は、所定の領域を移
動する車両の推測現在位置を含む推測位置に関する情報
を発生する手段と、前記所定の領域の地図情報を与える
手段と、該推測位置に関する情報の精度を推定する手段
と、該推定に基づいて前記推測現在位置を修正する手段
とを備えたこと、を特徴とする。
【0005】
【作用】本発明のこれらの装置および方法では、現在の
位置よりもより確率の高い位置があるか否かを決定する
ことにより、車両を追跡する。より確率の高い位置があ
るときは、現在位置が修正(更新)される。そのような
位置が発見されないときは、現在位置は更新されない。
この決定は車両の位置についてのデータ、車両のそれぞ
れの位置の精度の評価及びマップデータベースに応答し
てなされる。
【0006】
【実施例】以下本発明の一実施例を下記に示すように順
を追って説明する。 目 次 I.概説 [FIG−1A,1B,1C] II.ハードウェア [FIG−2] III.車両Vの追跡精度を向上するための情報 A.地図M 1.地図Mの概要 [FIG−3] 2.マップデータベース (a) 概 要 (b) ラインセグメント{S} [FIG−4A] (c) 街路幅W (d) ラインセグメントSの垂直傾斜 [FIG−4B] (e) 地理的領域の磁気変動 (f) 地図精度評価 B.推測位置DRP C.DRP の精度の評価 1.評価−概要 2.確率密度関数もしくは等確率の輪郭(CEP) としての
評価 [FIG−5A,5B] [FIG−5C−1,5C−2,5C−3] 3.評価およびその成長の他の実施例 IV.車両を追跡する精度を改良するためにコンピュー
タにより発生されるパラメータ A.パラメーター概要 B.パラメーター特定のもの 1.方位H [FIG−6A] 2.評価に関連したDRPcの近接性 [FIG−6B] 3.ラインセグメントSの接続性 [FIG−6C] 4.ラインセグメントS間の近接性 [FIG−6D] 5.相関性 (a) 概 要 (b) 車両が以前にとった方位のシーケンスと接続された
セグメントの方位のシーケンスとによる通路合わせ [FIG−6E] (c) 車両が以前にとった方位のシーケンスと接続された
セグメントの方位のシーケンスとの相関関数 V.車両の追跡の精度を改良するためのコンピュータ12
により発生されるパラメータの使用 A.パラメータの使用−概要 B.パラメータの使用−他の実施例 VI.車両の追跡の精度を改良するためのDRPc,CEP,セ
ンサー校正データの更新 A.更新−概要 B.更新−他の実施例 VII.総括 VIII.コンピュータプログラムの全体構造 [FIG−7A,7B,7C] IX.車両航行プログラムおよびアルゴリズム [FIG−8〜FIG−36] X.車両ナビゲーションアルゴリズムの要約
【0007】 I.概説 本発明を詳細に説明する。以下の説明は、街路を移動可
能な車両を追跡する技術についての一つのアプローチで
ある推測航法を使用した自動車両ナビゲーション装置に
特に関連させて行う。だが、本発明は、街路を移動可能
な車両を追跡するための自動的な車両の位置付け(locat
ion)についての問題に対する他のアプローチにも適用可
能である。この適用例としては、上述のランドフォール
型の装置及び「近接検知(proximity detection) 」型の
装置がある。近接検知型の装置では、たとえば、低出力
の送信機である標識を用いている。この標識は街頭に備
え付けられ、通過車両の位置を特定する情報の検出及び
送信を行う。さらに、本発明は、地上及び/又は衛星局
による位置探査装置と言った、街路を移動可能な車両の
位置探査についての情報を与える他の装置と関連したも
のにも適用可能である。また、以下に使用する「車両」
とは、動力車であり、これには、自動車、娯楽用の車
(RV)、オートバイ、バス、主に路上を走行するこの
種の他のものがある。図1Aないし図1Cは移動する車
両Vを追跡するための推測航法の基本原理を説明するた
めに使用される。図1AはXY座標系を示し、この系で
は、車両Vが実際の街路Stを座標XoYoにある任意
の最初の、すなわち古い位置Loから座標XcYcにあ
る新しい即ち現在の位置Lcに移動する。車両Vの実際
の位置Loと一致する古い推測位置DRPoが、以下に
述べるように、計算されており、これにより座標XoY
oも得られている、と仮定する。さらに、車両Vがその
新しい若しくは現在の位置Lcにあるとき、新しい若し
くは現在の推測位置DRPcが計算されるものと仮定す
る。周知の式を用いて下記のように計算を行うことで、
古い推測位置DRPoは現在の推測位置DRPcに進め
られる。
【数1】
【数2】ここで、Xc、Ycは現在の推測位置DRPc
の座標であり、△Dは位置Loと位置Lcとの間を車両
Vが移動した距離で測定したものであり、Hは車両Vの
測定された方位(heading)である。図1の図示とその説
明において、現在の推測位置DRPcを計算する場合、
誤差がないものと仮定している。つまり、現在の推測位
置DRPcは車両Vの実際の位置Lcと正確に一致して
おり、したがって、これらの位置DRPcとLcとは同
じ座標XcYcにある。図1Bは、現在の推測位置DR
Pcの計算値に誤差が入り込んでいる、さらに一般的な
状況を図示している。このため、現在の推測位置DRP
cは誤差Eだけ実際位置Lcよりずれている。この誤差
Eは種々の理由から発生する。たとえば、車両Vの距離
/方位センサー(第1Aないし図1Cには示されていな
い)で得られた距離△D及び方位Hの測定は正確でない
こともある。また、式(1)及び(2)は車両Vが一定
の方位Hで距離△Dだけ移動したときのみ有効である。
方位Hが一定でないときは、計算に誤差が入り込む。さ
らに、誤差Eは、補正されない限り、車両Vが街路St
を移動し続けるとき平均して累積する。これは、式
(1)及び(2)に従い現在の推測位置DRPcの各新
たな計算をする毎に座標XcYcが座標XoYoになる
ためである。このことは図1Bに示されている。図示の
ように、車両Vは次の新しい位置Lc’であり、次の現
在の推測位置はDRP’であり、累積した誤差はE’
で、E’>Eである。このように、任意所与のDRPc
は誤差Eと対応してそれと関連したある不正確性を有し
ている。図1Cは所与の現在の推測位置DRPcが補正
される方法を概略的に説明するためのものである。図1
Cは、図1Bと同じように、位置Lcの車両V、現在の
推測位置DRPc、誤差Eが図示されている。本発明に
したがって、現在の推測位置DRPcよりもさらに確率
の高い位置があるかどうかについての判断が行われる。
もし、かかる位置があると判断された場合、街路Stの
点に対応したあるXY座標に変更もしくは更新され、そ
れは更新された現在の推測位置DRPcuとして特定さ
れる。このDRPcuは車両の実際の位置Lcと一致し
てもしなくてもよい(図1Cでは一致しないものとして
描かれている)。しかし、DRPcuは更新時に最も確
率の高いものとして判断されている。あるいは、このと
き現在の推測位置DRPcよりも蓋然性の高い位置が発
見できないと判断したときには、現在の推測位置DRP
cの変更若しくは更新は行わない。もし、更新が行われ
るなら、次に進める位置に対してDRPcuのXY座標
は式(1)及び(2)でXoYoとなる。一方、このと
き更新が行われないなら、DRPcのXY座標がXoY
oとなる。
【0008】II.ハードウェア 図2は本発明の自動車両ナビゲーション装置10の実施
例を示す。コンピュータ12はデータ記憶媒体14をア
クセスする。記憶媒体14としてはテープカセット、フ
ロッピー若しくはハードデスクがある。記憶媒体14に
は、後述する車両航行アルゴリズムにしたがってデータ
を処理するためのデータ及びソフトウェアが記憶されて
いる。たとえば、コンピュータ12は現在広く市販され
ているIBMパーソナルコンピュータ(PC)であって
よい。このコンピュータは以下のプログラム命令を実行
する。また、自動車両ナビゲーション装置10は、車両
Vが航行した距離△Dを検出する手段16を有してい
る。たとえば、手段16は一つ以上のホイールセンサー
18であってよい。このセンサー18は車両Vの非駆動
ホイール(図示せず)の回転をそれぞれ感知し、線20
を介してアナログ距離データを発生する。アナログ回路
22は従来の方法で線20のアナログ距離データを受け
て、条件付け、ついで線24を介して処理されたデータ
を発生する。自動車両ナビゲーション装置10は車両V
の方位Hを検出する手段26を備えている。たとえば、
手段26は従来のフラックスゲートコンパス28であっ
てよい。コンパス28は方位Hを決定するため線30を
介して方位データを発生する。センサー18は、また手
段26の一部として方位データを発生する差動ホイール
センサー18でもよい。コンピュータ12に方位データ
を与えるためにコンパス28とセンサー18の両者を使
用することの利点を、以下に記述する。コンピュータ1
2はインタフェースカード32を内蔵しており、このイ
ンタフェースカードは線24を介して手段16よりアナ
ログ距離データを、また手段26より方位データを受け
る。カード32の回路網34はこれらのアナログデータ
をデジタルデータに変換して所定の条件に合うようにす
る。このデジタルデータは第1Aないし1C図に示した
車両Vの方位H及びその航行した距離△Dをそれぞれ特
定する。たとえば、カード32はTecmar,Solon,(Clevel
and),Ohio により製造され、市販されているTecamar L
ab Tender Part No.20028 号 であってよい。自動車両
ナビゲーション装置10はCRTディスプレイ若しくは
XYZモニター38と言ったディスプレイ手段36を有
している。このディスプレイ手段36は幾つかの街路
{St}の地図M及び車両Vの記号Svを表示する。こ
れらについては、図3に詳細に示されている。他のコン
ピュータカード40はコンピュータ12に備えられてお
り、線42を介してディスプレイ手段36に接続され、
それを制御する。この制御は、地図M、記号Sv、さら
に車両Vが街路{St}を移動するとき地図M上の記号
Svの相対的な運動を表示するように、行われる。カー
ド40は、カード32と全体のコンピュータ12により
与えられ、本発明の車両航行アルゴリズムにしたがって
処理されたデータに応答し、かかる相対移動を表示す
る。他の例としては、ディスプレイ手段36及びカード
40の回路網には、the Hewlett-Packard Company, Pal
o Alto, California がモデル1345A(計器デジタ
ルディスプレイ)として販売している一つのユニットを
用いることができる。自動車両ナビゲーション装置10
はオペレータ制御コンソール手段44を備えている。コ
ンソール手段44にはボタン46があり、これにより車
両のオペレータは自動車両ナビゲーション装置10にコ
マンドデータを入力できる。コンソール手段44は線4
8を介して手段32と接続され、コンピュータ12にデ
ータを入力する。たとえば、コマンドデータとしては、
自動車両ナビゲーション装置10が最初に使用される場
合、初期DRPに対する初期XY座標データであっても
よい。しかしながら、後述するように、このコマンドデ
ータは入力する必要がない。なぜなら、自動車両ナビゲ
ーション装置10は車両Vを正確に追跡するからであ
る。自動車両ナビゲーション装置10は自動車に備え付
け可能である。たとえば、モニター38はドライバー若
しくは全部の座席の乗客が見ることができるようにダッ
シュボード近くの車の内部に設置できる。ドライバーは
モニター38で車両Vの地図M及び記号Svを見ること
となる。以下に述べる車両航行アルゴリズムにしたがっ
て、コンピュータ12は多量のデータを処理し、推測位
置DRPの誤差Eの累積を補正し、ついで、記号Svと
地図Mの相対移動を制御する。したがって、ドライバー
は車両Vが地図Mの幾つかの街路{St}に対してどこ
にあるかを見るため、モニター38を監視するだけでよ
い。さらに、多数の異なった地図Mが記憶媒体14に記
憶される。この記憶された地図Mはマップデータベース
となり、たとえば、San Francisco Bay 地域といった地
理的な所与の領域をドライブするときに、使用される。
車両Vがある地域から他の地域に移動するとき、ドライ
バーがボタン46の一つを押して適切な地図Mを呼び出
すか、コンピュータ12が自動的に呼び出す。呼び出さ
れた地図Mはモニター38に表示される。自動車両ナビ
ゲーション装置10は、車両の航行近接部(nevigation
neighborhood)となっているマップデータベースの一部
を用いて、マップデータベースとの関連でその航行機能
を実行する。モニター38にたえず表示されている地図
Mは航行近接部と正確に対応しても、しなくてもよい。
【0009】III.車両Vの追跡精度を向上するため
の情報(地図M、DRP、DRPの精度の評価) A. 地図M 1.地図Mの概要 図3は、車両Vが移動可能な所与の領域(マップデータ
ベースの一部)若しくは幾つかの街路{St}を含む航
行近接部の地図Mを示している。たとえば、「Lawrence
Expressway 」と表示されている街路は街路St1に対
応し、「Tasman Drive 」と表されている街路は街路S
t2に対応し、「Stanton Avenue 」と表示されている
街路は街路St3に対応する。また、モニター38には
車両記号Svも表示さている。車両VはLawrence Expre
ssway に沿って移動し、ついで左折しTasman Driveに入
り、さらに方向を右に取りStanton Avenueに入る。この
追跡は、ドライバーが記号Svと地図Mを見ながら行う
ことができる。
【0010】2.マップデータベース ( a ) 概要 地図Mは、コンピュータ12によりアクセスされるマッ
プデータベースとして記憶媒体14に記憶される。この
マップデータベースは、下記を特定するデータを含む。
1)幾つかの街路{St}を規定する一組のラインセグ
メント{S}、2)街路幅W、3)ラインセグメントS
の垂直傾斜(vertical slope)、4)地図Mで特定される
地理的な領域の磁気変動、5)マップ精度評価(estimat
e)、6)街の名前及び住所。
【0011】( b ) ラインセグメント{S} 図4Aは幾つかの街路{St}規定するラインセグメン
ト{S}を特定する記憶媒体14に記憶されたデータを
説明するために使用される。かかる各街路Stは記憶媒
体14に街路Stの幾何学的な表現として記憶される。
一般に、各街路Stは一つ以上の弧状のセグメント若し
くは、一本以上の直線セグメントSとして記憶される。
図4Aに示すように、各ラインセグメントSは二つの端
点EP1とEP2をもつ。これらの端点はそれぞれ座標
X1Y1とX2Y2で定められる。そして、それらのX
Y座標データは記憶媒体14に記憶されている。ライン
セグメントSのコース(方位)はこれらの端点より定め
られる。
【0012】(c)街路幅W 所与の地図Mの街路Stは異なった幅Wを持つことがで
きる。たとえば、Lawrence Expressway は6レーンであ
り、Stanton Avenueは4レーンであり、Tasman Driveは
2レーンである。これらはすべて図3の地図Mに描かれ
ている。各街路Stのそれぞれの幅Wを特定するデータ
はマップデータベースの一部として記憶媒体14に記載
されている。街路Stの幅Wは以下にさらに述べる更新
計算の一部として用いられる。
【0013】(d)ラインセグメントSの垂直傾斜 図4Bは、所与の街路Stの垂直傾斜に関連した補正デ
ータを説明するための図である。このデータは記憶媒体
14に記憶されたマップデータベースの一部である。図
4B−1は丘に伸びる街路Stの実際の高さのプロフィ
ールである。実際の街路Stの高さのプロフィールは説
明を容易にするために部分P1ないしP5に区分され
る。これらの区分の各々は実際の長さl1ないしl5を
持っている。図4B−1に示す部分P1、P3、P5は
平坦であり、それゆえ、それらに実際の長さはl1、l
3、l5は地図M上に正確に表される。しかし、図4B
−1に示す傾斜部分P2、P4の実際の長さl2、l4
は、図4B−1に示すようにl2、l4をl’2、l’
4に縮小して描かれる。これは縮小誤差を形成する。こ
の誤差はcosα及びcosβに比例する。これらの角
度α及びβは図4B−1に示されている。かかる縮小誤
差は、三次元の面を二次元若しくは平面の地図Mに描く
ときにかならず発生する。この結果、図4B−2に示す
ラインセグメントS2とS4のそれぞれの端点EPのX
Y座標は実際の街路Stの実際の長さl2とl4を意味
していない。それゆえ、マップデ−タベースはこれらラ
インセグメントS2とS4に対する垂直傾斜修正データ
を記憶することができる。この修正データは傾斜の幾つ
かのレベルを定めるコードの形で記憶できる。たとえ
ば、ある位置ではこれらの傾斜データは各ラインセグメ
ントSについて符号化できる。他の区域ではこれら傾斜
データはラインセグメントSの形で符号化されないが、
地図全体の精度を反映させるものとして符号化できる。
これについては後にのべる。さらに、図4B−3は方位
Hの図表である。この図表は、図4B−1に示す高度プ
ロフィールを持つ街路Stを車両Vが移動するとき、各
ラインセグメントS1ないしS5について手段26によ
って測定された方位Hを示したものである。垂直傾斜を
持つ任意のラインセグメントS、たとえば、実際の街路
Stの対応する部分P2とP4は、車両Vがその部分を
移動するとき、手段26のフラックスゲートコンパス2
8のコンパス方位の読み取りに、「磁気窪み角(magneti
c dip angle)」により、誤差をもたらす。マップデータ
ベースがラインセグメントSの垂直傾斜についての修正
データを持つ場合は、コンパス方位誤差も修正できる。
このように、縮小誤差が角セグメントSについて符号化
され、さらに車両Vの位置(DRP)が、以下に述べる
ように、セグメントSに更新されたばかりで、さらにそ
れまで方位を変えておらず、そうでなければそのセグメ
ントSを離れたことを検出しているときは、推測位置の
式(1)と(2)は次の式(1’)と(2’)に書き換
えられる。
【数3】
【数4】ここで、縮小係数CF は、修正若しくは補正さ
れた方位H’がそうであるように、選択されたセグメン
トSに対して符号化された縮小及び他のデータより計算
される。
【0014】(e)地理的領域の磁気変動 マップデータベースは磁気的な北を真の(true)北に関係
させる修正データ並びに街路Stの垂直傾斜による方位
誤差を決定する磁気窪み角をもつ。これにより、所与の
地理的な領域の実際の磁気変動を補償する。これらは連
続かつ非常にゆっくり変動する修正ファクターであるの
で、マップデータベース全体に対してほんのわずかのフ
ァクターを記憶させるだけでよい。
【0015】(f)地図精度評価 地図Mは他の種々の誤差を持つ、これらの誤差には、地
図Mを作成するときに所与の地理的な領域を調査した
り、写真をとったりしたときに発生すると思われる調査
誤差や、地理誤差が含まれる。また、地図Mを作成後に
作られた新しい街路Stのような古くなったデータによ
る誤差、さらに上述したような三次元の地表面を二次元
的な平面に描くときに発生する誤差もある。したがっ
て、マップデータベースは、全体の地図M、地図Mの準
領域(subarea)若しくは特定のラインセグメントSに対
する精度を評価するデータを含むことができる。以下に
述べる航行アルゴリズムは更新された推測位置DRPc
uの精度の評価の最少サイズを設定するためにこれらの
地図精度データを使用することができる。更新された推
測位置DRPcuについても以下にさらに詳細に述べ
る。さらに、地図Mのいくつかの街路Stは実際の位置
(たとえば、いくつかのトレーラーパークロード)の一
般化したものとして知られている。地図精度データはこ
れらの街路Stを特定し、航行アルゴリズムがこれら一
般化した街路Stに更新するのを許さないように符号化
される。
【0016】B.推測位置DRP 本発明は、ホイールセンサー18及びコンパス28につ
いてのあるセンサーデータ並びに式(1)と(2)若し
くは(1’)と(2’)の計算とを用いることにより現
在の推測位置DRPcについての情報を与える。さらに
推測位置DRPを前進させかつ更新させる処理において
発生するセンサー校正情報が、後述するように、かかる
センサーデータの精度そしてそれゆえ推測位置精度を上
げるために使用される。
【0017】C.DRPの精度の評価 1.評価 − 概要 本発明では、車両Vが移動するとき、所与の推測位置D
RPの精度の評価がそれとともに保持若しくは運ばれて
提供される。推測位置が変化するたびに(すなわち、古
い推測位置DRPoより現在の推測位置DRPcに前進
せしめられるか現在の推測位置DRPcより更新された
現在の推測位置DRPcuに更新されるたびに)、評価
が変えられ、DRPの精度の変化を反映する。この評価
は、車両Vの実際の位置が正確にわからないと言ったも
のであり、したがって、この評価は車両Vが入り込みそ
うな領域をカバーする。以下に述べるように、所与の推
測位置DRPの精度の評価は種々の形で実行可能で、所
与の現在の推測位置DRPcからある推測位置DRPc
uへの位置更新の確率もしくは可能性を決定するために
使用される。
【0018】2.確率密度関数若しくは等確率の輪郭 (CEP)としての評価 図5はXYZ座標系に図1Bを描き直したものである。
この図では、車両Vの実際の位置の確率密度関数(PD
F)をZ軸にとっている。このように、図5Aでは、街
路Stが、図1との関連で述べた位置Lo、位置Lc、
及び現在の推測位置DRPcと共にXY面にある。図5
Aに示すように、確率密度関数PDFのピークPは現在
の推測位置DRPcの真上にある。図示のように、確率
密度関数PDFは、あるレベルで関数PDFを輪切りに
している水平もしくはXY面で形成される多数の輪郭を
持っている。これらの輪郭は等確率の輪郭CEPを表
す。各輪郭は、図示のように、50%あるいは90%と
言った確率密度のパーセンテージを表している。図5B
は地図MのXY座標に図5Aの輪郭CEPの投影したも
のである。所与の輪郭CEPは領域Aを囲っている。領
域Aは車両Vの実際の位置を含むある確率を持ってい
る。このように、たとえば、90%の輪郭CEPは車両
Vの実際の位置を含む0.9の確率を持っている。さら
に後述するように、古い推測位置DRPoが現在の推測
位置DRPcに前進し、誤差Eが累積するにつれ、図1
Bとの関連で述べたように、輪郭CEPの領域Aは比例
的に大きくなり、誤差Eの累積をそしてその結果として
の現在の推測位置DRPcの精度の低下を反映する。だ
が、現在の推測位置DRPcが位置DRPcuに更新さ
れるとき、CEPの領域Aは比例的に減少し、DRPc
uの精度が増大することとなる。サイズが増大もしくは
減少したかどうかにかかわらず、CEPはなお車両Vの
実際位置を含む一定の確率を表している。後述するよう
に、CEPは成長若しくは拡大速度を有している。従っ
て、拡大速度は測定値若しくは他の評価が変化すると変
わる。図5Cは図5Bと類似しているが、後述するよう
に、本発明にしたがったCEPを特定の形で具体化した
例である点が異なっている。このためには、輪郭CEP
が角RSTUを持つ矩形で近似される。CEPは角RS
TUを規定するXY座標としてコンピュータ12で記憶
され、処理される。言い換えるなら、楕円、矩形若しく
はその他の形状で記憶され、使用されるかどうかに従っ
てCEPは複数の点で構成することができる。この各点
はXY座標データにより特定される。また、これらの点
は車両Vの実際の位置を含むある確率を持つ領域Aを囲
む形状を規定する。図5C−1は車両Vが街路Stを移
動し、且つ古い推測位置DRPoが現在の推測位置DR
Pcに前進するときの、CEPの拡大図である。図5C
−1において、所与のDRPoは車両Vの実際の位置L
oと必ずしも一致しない。すなわち、累積誤差Eがあ
る。車両Vの実際の位置Loを含むように描かれている
領域Aを持つCEPはDRPoを囲んでいる。車両Vが
位置Lcに移動するときDRPoからDRPcへの前進
により、CEPが角RSTUで定められる領域Aより角
R’S’T’U’で定められる領域A’に拡大してい
る。特に、車両Vが位置Loから位置Lcに移動すると
き、領域Aから領域A’に変動する速度で成長するよ
う、コンピュータ12は、後に述べるようにあるデータ
を処理する。角RSTUのXY座標データが変えられ、
角R’S’T’U’を定める方法を以下に記憶する。図
5C−2はCEPのサイズの減少を図示する。この図よ
り、車両Vが位置Lcにあるとき、本発明の車両航行ア
ルゴリズムはDRPcより確率の高い現在位置があるこ
とを決定している。この結果、図1Cに示すように、D
RPcがDRPcuに更新されている。したがってDR
Pcuの精度が高まったことを反映して角R’S’T’
U’を持つ拡大したCEPもまた角R”S”T”U”を
持つ領域A”を持つCEPuに更新される。また、領域
A”を持つCEPuは、車両Vの実際の位置を含む確率
を持っており、DRPcuを囲む。コンピュータ12に
よりCEPがCEPuに更新される詳細な方法は後に述
べる。それぞれのCEPの領域A、A’、A”は上述の
ようであり、また車両Vの実際の位置を含んでいるが、
CEPは確率関数であるので、車両Vの実際の位置を必
ずしも含む必要はない。以下に述べる車両航行アルゴリ
ズムは、さらに確率の高い現在の推測位置DRPが存在
するかどうかについて決定するためにCEPをなお使用
している。
【0019】3.評価及びその成長の他の実施例 車両Vの実際の位置を含むことのある確率を持つ所与の
推測位置DRPの精度の評価はCEP以外の実施例でも
実施可能である。たとえば、評価は一組の確率密度関数
PDFを規定する数式でもあり得る。式Aは推測位置D
RPが前進するときの確率密度関数PDFの一例であ
る。このPDFは、方位と距離とに関する独立した2つ
の誤差正規分布をとり、この誤差正規分布の平均はゼロ
になる(zero mean normal distributions)。さらに、式
Aの一次近似は、真の方位方向に対して、一方は平行で
あり他方は垂直である相直交する方向における誤差には
依存しない。
【数5】ここで、
【数6】D:真の方位方向に平行な距離 ΔDT:DRP前進の真の距離 δD:距離センサー誤差の標準偏差(deviation) Hε:方位誤差 P :真の方位方向に直角な距離 δP :δHとΔDTの関数である真の方位方向 (パーセンテージ)に垂直な位置誤差の標準偏差 δH :方位センサー誤差の標準偏差 式Bは累積誤差の類似PDFの例である。その軸θとφ
は車両の過去に移動したトラックに依存したDとPとに
任意の関係を持つ。
【数7】ここで、θ :主軸 φ :θに垂直な短軸 δθ:θ方向の累積誤差の標準偏差 δφ:φ方向の累積誤差の標準偏差 誤差の独立を仮定すると、ある前進後の車両位置確率密
度関数PDFは古いPDF(式B)、現在のPDF(式
A)及びそれらの方位の二次元畳込みで計算できる。式
Bの形をとる新しいPDFは、一般に、軸θをある新し
い軸θに、φをφ’に回転させることと、δθとδφの
調整を行うことで近似できる。ついで、コンピュータ1
2はこれらPDFの数式にしたがい潜在的な更新位置の
確率を計算できる。これにより、車両Vが移動するとき
に、CEPに類似した情報を与える。また、コンピュー
タ12は確率分布を二次元的に規定する値の表をメモリ
に記憶できる。表は処理されCEPのそれに類似の情報
を見付ける。これについては後に詳細に述べる。また、
CEPの成長速度は異なった方法で具体化できる。以下
に述べる方法の他に、成長速度はカルマン(Kalman)フィ
ルタリングを含む多様な線形フィルタリング技術により
実施可能である。
【0020】IV.車両Vを追跡する精度を改良するた
めにコンピュータにより発生されるパラメータ A.パラメータ − 概要 コンピュータ12は、現在の推測位置DRPcよりも確
率の高い位置があるか否かを決定するために使用される
一つ以上のパラメータを上記の情報から発生させてその
数値を求める。これらのマルチパラメータはそのひとつ
以上がその決定に使用可能であり、次のものからなって
いる。(1)ラインセグメントSの方位と比較する車両
Vの計算された方位H。(2)DRPcの精度の評価に
依存したラインセグメントSに対する現在の推測位置D
RPcの近接性。この精度の評価とは上述した特定のC
EPのようなものがある。(3)前のDRPcuに対応
するラインセグメントSに対するラインセグメントSの
接続性。(4)ラインセグメントS間の近接性(これは
「あいまい性( ambiguity)」として以下に説明する)。
(5)所与の街路Stの特性、特にそのラインセグメン
トSの方位若しくは通路と、車両Vの通路を表す計算さ
れた方位Hとの相関性。図6Aないし図6Dはコンピュ
ータ12により得られたパラメータ(1)ないし(4)
を説明するために使用される。これらのパラメータ並び
にその他のパラメータについては車両航行アルゴリズム
の詳細との関連で、以下に説明する。
【0021】B.パラメータ − 特定のもの 1.方位H 図6AのIは車両Vの測定された方位Hを示す。同図I
IないしIVには、マップデータベースに記載されるラ
インセグメントS、たとえば、ラインセグメントS1な
いしS3が図示されている。これらのラインセグメント
S1ないしS3は異なった方位h1ないしh3を有して
いる。また、これらの方位はそれらの端点EPのXY座
標データより計算できる。車両Vの方位Hは、ラインセ
グメントS1ないしS3と言った航行アルゴリズムによ
り現在使用されている航行近接部に対応するマップデー
タベースの各セグメントSのそれぞれの方位Hと比較さ
れる。この方位の比較に基づいて、コンピュータ12
は、より確率の高い現在の推測位置DRPcが存在する
か否かを決定する場合、一つ以上のセグメントSを「位
置の線(line-of-position)」、すなわち「L−O−
P」として扱うか否かを決定する。L−O−Pとして扱
われたかかるセグメントSは、DRPcがDRPcuに
更新されるべきか否かを決定するためにさらに考慮され
る。
【0022】2.評価に関連したDRPcの近接性 図6BはDRPの精度の評価に関連した近接性パラメー
タの一例の説明に使用される。特に、考慮される基準は
所与のセグメントSがCEPに交差するのか、又はその
中に入るのかである。CEPと交差するセグメントSは
それと交差しないものよりも車両Vの実際の位置に対応
しがちとなる。所与のラインセグメントSは、たとえ
ば、四つの角RSTU(R’S’T’U’)すべてがC
EPの一側にあるなら、CEPとは交差しない。八つの
代表的なラインセグメントS1ないしS8を示す図6B
に示すように、セグメントS2ないしS4及びS6ない
しS7(S6とS7は一つの所与の街路Stに対応す
る)はCEPと交差しない。したがって、これらについ
てはこれ以上考慮する必要がない。セグメントS1、S
5、S8はCEPと交差するので、上述するように、よ
り確率の高い現在の推測位置DRPcが存在するか否か
を決定する場合、L−O−Pとみなされるかどうか、さ
らに考慮する必要がある。図6Bは、この時の車両Vの
実際位置がセグメントS8に対応する街路St上にある
ことを、たまたま示している。また、現在使用されてい
る評価の実際は上述の確率密度関数PDFの値の入力項
目(entries)の表であるとすると、コンピュータ12
は、ラインセグメントSとDRPcとの間の距離と方位
を決定することができる。これよりさらにPDFの表よ
り、コンピュータ12はセグメントSに沿ったより確率
の高い位置及びこの位置と関連した確率を決定できる。
しきい値以下の確率は、車両Vが移動していると思われ
る可能性の高い街路Stとなる現在の推測位置DRPc
に十分に近接していない所与のラインセグメントSを示
す。しきい値以上の確率はそのような可能性の高い街路
Stを示す。さらに、これらの確率は相対的な近接性に
候補(candidate)セグメントSをランク付けをするため
に使用できる。
【0023】3.ラインセグメントSの接続性 もし、所与のラインセグメントSが、すでに更新された
現在の推測位置DRPcuを含むと決定されているライ
ンセグメントSに接続されているなら、この所与のライ
ンセグメントSは車両Vが移動している街路Stに対応
することの確率がより高い。図6Cは二つのラインセグ
メントS1とS2が接続されていると思われる幾つかの
考えられる形を示す。図6Cの例Iに示すように、二つ
のセグメントS1とS2との交点iがそれらの端点EP
のしきい値距離内にあるなら、これらセグメントが接続
される。また、図6Cの例IIないしIIIに示すよう
に、交点iが端点EPを含むなら、これらセグメントS
1とS2とは相互に接続される。たとえば、図6Cの例
IないしIIIを参照して接続性をテストする際には、
ラインセグメントS1は、以前に更新された現在の推測
位置DRPcuに対応したセグメントSと仮定し、ま
た、ラインセグメントS2は現在の推測位置DRPcの
更新と関連して今評価されているセグメントSであると
仮定する。コンピュータ12は、マップデータベースの
航行近接部に含まれるセグメントデータより、このセグ
メントS2がこの接続性テストの下に適切か否かを決定
する接続性を計算する。すなわち、本発明では、非接続
の街路Stもしくは所与の非接続のラインセグメントS
の周囲よりも、相互に接続された街路St及び所与の街
路StのラインセグメントSの周囲を、車両Vが移動す
る可能性が大きいと考える。他のセグメントSについて
は、この接続性パラメータの下に適切であっても、なく
てもよい。なぜなら、本発明では、車両Vがマップデー
タベースの幾つかの街路Stを出たり、入ったりするの
で、この接続性テストは絶対的なものではないからであ
る。しかし、それは後で詳細に述べる更新処理に使用さ
れるパラメータの一つである。
【0024】4.ラインセグメントS間の近接性 図6Dでは、現在の推測位置DRPcの両側に二つのラ
インセグメントS1とS2とがある。後述するように、
このラインセグメントS1とS2は車両Vが移動してい
る実際の街路Stに対応していると思われるただ二つの
残りのラインセグメントSであると、コンピュータ12
が最終的に決定したものとする。だが、ラインセグメン
トS1とS2が近接し過ぎているか、又はS1とDRP
c間の距離がS2とDRPc間の距離とさほど異なって
いないと、コンピュータ12が判断した場合には、一つ
のセグメントS1若しくはS2が他のセグメントS1若
しくはS2と同程度に、車両Vが実際に航行している街
路Stに対応している。このあいまいな事象では、セグ
メントS1もS2もより確率の高いセグメントとして選
択されない。また、この時は現在の推測位置DRPcは
更新されない。
【0025】5.相関性 (a)概要 相関パラメータは、車両Vの取った通路の最近の部分
と、航行近接部のセグメントSの規定する通路との一致
性を表わす。相関パラメータは、車両Vが方向を変えた
か、変えないかにより異なったものに計算される。方向
を変えなかったときは、第5(b)項に述べるように、
単純な通路合わせ(path matching)が行われる。方向を
変えたときは、第5(c)項に述べるように、相関関数
が計算される。 (b)車両が以前にとった方位のシーケンスと接続され
たセグメントの方位のシーケンスとによる通路合わせ 図6Eの二つの例IとIIで示され、且つ後述するよう
に、通路合わせは車両Vが方向を変えていないと判断さ
れたときに使用される。各例において、現在の推測位置
DRPcを持つ実線は通路合わせのために使用された最
近の推測通路を示し、破線はかかる使用の行われなかっ
た古い推測通路を示す。これら例IとIIの他の実線は
接続されたラインセグメントSのシーケンスを表す。コ
ンピュータ12が、たとえば、ラインセグメントS2
を、恐らくは車両Vが移動すると思われる街路Stに対
応する可能性が最も高いラインセグメントと決定する
と、この通路合わせパラメータは車両Vの推測通路を、
セグメントS2及び(必要なら)たとえば、セグメント
S1のような接続されたセグメントの通路と比較し、そ
れぞれの通路が一致するか否かを決定する。図6Eの例
Iはその一致の行われた通路を示し、したがって、セグ
メントS2は現在の推測位置DRPcをDRPcuに更
新するために使用されることとなる。例IIはその一致
の行われなかった通路を示し、したがって、セグメント
S2は現在の推測位置DRPcを更新するために使用さ
れないこととなる。 (c)車両が以前にとった方位のシーケンスと接続され
たセグメントの方位のシーケンスとの相関関数 以下に詳述する相関関数は車両Vが方向を変えたと判断
したときに、使用される。コンピュータ12が、車両V
が移動すると思われる街路Stに対応する可能性が最も
大きい所与のラインセグメントSを決定した後に、相関
関数が発生され、セグメントSが現在の推測位置DRP
cの更新を保証するにたる十分な相関性を有するかどう
かを決定する。コンピュータ12は、相関関数の最良点
BPを計算し、その値とある形状ファクターとをテスト
して、この決定を行う。このテストをパスすると、最良
点BPは、後にDRPcからDRPcuへ更新するとき
に使用のために記憶される。
【0026】V.車両Vの追跡の精度を改良するための
コンピュータ12により発生されるパラメータの使用 A.パラメータの使用 − 概要 本発明では、上記の第4章で説明したパラメータが、他
の処理や理論テストに関連して使用される。このテスト
では、選択されたセグメントS、すなわち最も確率の高
いセグメントに沿った点が、現在の推測位置DRPcよ
りも高い確率を持つ車両Vの位置であるか否かが決定さ
れる。もし、かかるより確率の高いセグメントSが選択
されると、その点(DRPcu)にDRPcを更新す
る。この更新については、次のVI章で概略を述べ、第
IX章で詳細を述べる。パラメータは、航行近接部のい
くつかのセグメントSを順次テストして、最も確率の高
いセグメントSを決めるために、さらに考慮されるセグ
メントの候補から除外するセグメントを選ぶために用い
られる。第IX章で述べるように、航行アルゴリズムは
これらのパラメータ、他の処理及び論理を使用し、1つ
若しくは2つのセグメントSを除いてすべてのセグメン
トSを候補セグメントより外す。ついで、アルゴリズム
は次のような最終的な決定を行う。すなわち、車両Vが
移動している街路Stを表していることの確率が最大で
あることの条件をある一つのセグメントSが十全に備え
ているかどうかについての決定、並びにその確率がかか
る一つのセグメントS上の上述した点としてのDRPc
uに現在の推測位置DRPcを更新するに十分に高いも
のであるかどについての決定を行う。
【0027】B.パラメータの使用 − 他の実施例 現在の推測位置DRPcの更新が可能かどうか、そして
どのように更新するかを決定するこれらのパラメータの
使用については、他の形で実施できる。たとえば、セグ
メントSを外す論理的なシーケンスよりも、むしろこれ
らは重み付けされたスコアアルゴリズム(weighted scor
e algorithm)に使用可能である。かかるアルゴリズムで
は、第IV章で説明したパラメータが航行近接部の各セ
グメントSについて数理的に計算できる。各パラメータ
は、各パラメータに対して予測された平均誤差領域(ave
rage error bounds)を表す数値並びにそのパラメータに
与えられた意味を表す数値により、重み付けされる。こ
のようにして、スコアの重み付けされた合計値が各セグ
メントSについて計算され、最も重い合計値を持つセグ
メントSが決定される。その合計値が十分であれば、更
新の決定がなされる。他の実施例では、本発明の上記の
セグメント外しの方法と上記のスコアアルゴリズムの方
法を組み合わせることが可能である。
【0028】VI.車両Vの追跡の精度を改良するため
のDRPc、CEP、センサー校正データの更新 A.更新 − 概要 あるセグメントS、すなわち最も確率の高いセグメント
Sが、車両Vの実際の位置を含む確率がDRPcの更新
を行い得るのに十分なものであると決定されると、コン
ピュータ12はセグメント、パラメータ、DRPcを処
理し、最も確率の高いDRPcu及び更新されたCEP
u、さらにもし適切なら、距離及び方位センサーの更新
された校正係数を決定する。DRPcuの計算方法は、
車両Vが方向を変えたかあるいは直進し続けているかに
ついてするコンピュータ12の決定に依存する。後で詳
細に説明するが、車両Vが直進していたときは、選択さ
れたセグメントS、DRPc、及びこれらとCEPとの
間の距離を用いてDRPcuが直接に計算される。車両
Vが方向を変えているなら、最近の車両の方位のシーケ
ンスとセグメントS(必要なら、接続されたセグメント
S)とを比較して得られた相関関数を計算して、DRP
cuが決定される。相関関数の計算の最良点は選択され
たDRPcuとなる。もっとも、これには、そのDRP
cuがある特性のテスト(quality test)をパスする必
要がある。CEPはDRPcを更新する二つの方法で異
なった形でCEPuに更新される。また、更新がセンサ
ー18と28の校正についての付加された情報を与える
と判断されたときは、校正係数が更新される。 B.更新 − 他の実施例 DRPcからDRPcuへの更新方法については他の形
でも実施可能である。たとえば、過去のDRP位置、選
択されたセグメントSに沿った最も確率の高い位置、ス
コアが計算されるならセグメントSのスコア、さらに他
のパラメータ情報といった数種類の情報を、異なった入
力の値のなんらかの割合て(assignment)に基づいて最適
あるいは最少の二乗平均位置を計算する線形フィルター
に入力することが可能である。この最適あるいは最も確
率の高い位置はセグメントS上にあってもなくてもよ
い。
【0029】VII.総括 車両Vを追跡するときの精度を上げるために、コンピュ
ータ12に入力され、それにより記憶され、そして処理
される多種の情報について説明した。この情報には、コ
ンピュータ12に入力される距離及び方位データ、記憶
媒体14に記憶されるマップデータベース、推測位置D
RPの精度の予測がある。コンピュータ12はこの情報
を利用して一つ以上のパラメータを発生する。単一の若
しくはすべてのパラメータは、最も確率の高いセグメン
トSが存在するかどうか、さらにかかるセグメントSが
現在の推測位置DRPc以上に確率の高いDRPcuを
含むか否かを決定するのに有用である。もし、かかるセ
グメントSが存在すると判断されると、コンピュータ1
2はより確率の高い位置を計算し、DRPcをDRPc
uに更新し、さらにDRPの精度の評価、校正係数を計
算する。コンピュータ12はすでに述べた情報とこれか
ら述べる情報とを選択的に処理し、本発明の車両航行ア
ルゴリズムにしたがって更新を行う。その実施例の一つ
を以下に述べる。
【0030】VIII.コンピュータプログラムの全体
構造(structure) 図7Aないし図7Cは三つのブロック図を図示し、これ
らは自動車両ナビゲーション装置10が利用するコンピ
ュータプログラムの全体構造を示す。図7Aは主プログ
ラムであり、図7Bから図7Cはインタラプトプログラ
ムを示す。図7Bのインタラプトプログラムはモニター
38をリフレッシュし、コンソール手段46を介してオ
ペレータインターフェースを与える。図7Cのインター
フェースプログラムは本発明の航行アルゴリズムの実施
用プログラムである。一般的には、コンピュータプログ
ラムの全体構造の動作においては、コンピュータ12に
よって処理される上述し且つこれからさらに述べるよう
なすべての情報に応答して、主プログラムは、モニター
38に表示される選択されたマップM及び車両記号Sv
を選択して表示するのに必要なデータを計算してフォー
マット化し、さらに航行近接部のセグメントSを航行ア
ルゴリズムに与える。この主プログラムの実行は、図7
Bと図7Cの二つのプログラムによりインタラプトされ
る。図7Bのリフレッシュ表示プログラムは、モニター
38に表示される可視像を維持するに必要なコマンドを
リセットし、また主プログラムが表示体(display prese
ntation)を選択し、フォーマット化するに必要なオペレ
ータコマンドデータをコンソール手段44を介して読み
込む。図7Bのインタラプトプログラムは図7Aの主プ
ログラム若しくは図7Cの航行プログラムをインタラプ
トできる。後者は主プログラムのみをインタラプトで
き、これは、後述するように、1秒ごとに行われる。
【0031】IX.車両航行プログラム及びアルゴリズ
ム 図8は、コンピュータ12により実行される本発明の航
行アルゴリズムの全体の実施例を示すフローチャートを
示している。既に述べたように、1秒ごとに航行アルゴ
リズムは主プログラムをインタラプトする。まず、コン
ピュータ12は、推測航法(図1Bも参照)により、図
9と関連して以下に詳述するように、古い推測位置DR
Poを現在の推測位置DRPcに進め、DRPcの精度
の評価を拡大する(図1B及びブロック8Aを参照)。
ついで、図12との関連で以下に述べるように、DRP
c、評価、及び他の情報(ブロック8B)を更新する時
であるかどうかが決定される。もし、そうでないとき
は、残りのプログラムがバイパスされ、制御が主プログ
ラムにもどる。もし、更新のテストを行う時であるな
ら、マルチパラメータの評価がコンピュータ12により
行われ、航行近接部のセグメントSが現在の推測位置D
RPc(ブロック8C)より可能性のある点を含むか否
かを決定する。これについては、図13との関連で説明
する。マルチパラメータの評価がかかるセグメントSの
決定とはならないときは(ブロック8D)、残りのプロ
グラムが主プログラムにバイパスされる。もし、マルチ
パラメータの評価がより確率の高いセグメントSの存在
を示すときは、このセグメントSに沿った位置が結合さ
れ、更新が実行される(ブロック8E)。これについて
は、図28との関連で述べる。ついで、制御は主プログ
ラムに戻る。この更新は、現在の推測位置DRPcのD
RPcuに対する更新(図1C)と評価の更新(図5C
−2)のみならず、もし、適切なら、距離センサー手段
16及び方位センサー手段26と関連した校正データの
更新も含む(図2)。図9には、DRPoをDRPcに
前進させ、DRPcの精度の評価を拡大するサブルーチ
ンのフローチャートが示されている(ブロック8A)。
まず、DRPoが推測航法によりDRPcに進められる
(ブロック9A)。これについては図10との関連で説
明する。つぎに、DRPcの精度の評価が広げられ、あ
るいは拡大される(ブロック9B)。図11との関連で
これを説明する。図10は所与のDRPoをDRPcに
進めるサブルーチンのフローチャートを示す(ブロック
9A)。図10の式を参照されたい。まず、車両の方位
Hは手段26から方位データを受けるコンピュータ12
により計算される(ブロック10A)。すなわち、図3
5−1との関連で述べるように、コンピュータ12は方
位センサー偏差対センサー読み取りを記憶するセンサー
偏差テーブルを保持する。この方位偏差は手段26の出
力に加えられ、より正確な磁気方向を得る。さらに、マ
ップデータベースからの局部的な磁気変動(第III.
A.2e)が方位センサー手段26に加えられ、車両V
のより正確な方位Hに到達する。ついで、DRPoの計
算以降の距離Δdがコンピュータ12により、センサー
手段18からの距離データを使用して測定される(ブロ
ック10C)。次に、コンピュータ12が距離ΔDを計
算する(図1B、ブロック10D)。校正係数Cについ
ては図35−2との関連で詳細に説明する。さらに、D
RPcが式1’と式2’(ブロック10E)を用いて計
算され、そしてこのサブルーチンが完了する。図11は
輪郭CEPを拡大するサブルーチンのフローチャートを
示す(ブロック9B)。また、図11Aも参照する。こ
の図は図5C−1を単純化したものであり、車両Vがあ
る位置から他の位置に移動し、距離ΔDが計算された後
の領域A’を持つ拡大したCEPを示している。まず、
計算された距離ΔDのX、Y距離成分がコンピュータ1
2により次式で決定される(ブロック11A)。
【数8】
【数9】つぎに、コンピュータ12は以下に詳述するよ
うに可変方位及び距離誤差EH、EDをそれぞれ計算す
る。これらの誤差EH、EDは精度と装置全体の性能に関
連する。新しいXY座標がコンピュータ12により、C
EPの各角R’S’T’U’について下記のように計算
される(ブロック11C)。
【数10】
【数11】
【数12】
【数13】
【数14】
【数15】
【数16】
【数17】上述したように、ΔDxとΔDyがそうであ
るように、EHとEDは変数である。なぜなら、これらの
データは、DRPcを進め、CEPを拡大する時にある
位置から他の位置にブロックが移動したその距離に依存
するからである。したがって、CEPが拡大する速度は
変動する。たとえば、EH若しくはEDに対する値が高く
なればなるほど、CEPは早く成長する。このことはD
RPcの精度が下がり、車両Vの実際の位置を知る確度
が減少したことを意味する。DRPoがDRPcに進
み、CEPが拡大している状態での、図12は、更新を
テストする時であるかどうかについて決定するためのサ
ブルーチンのフローチャートを示している(ブロック8
B)。まず、コンピュータ12は、前の更新が考慮され
た後に2秒が経過しているかどうか決定する(ブロック
12A)。もし、経過していなければ、更新のテストを
する時でないこととなり(ブロック12P)、残りのプ
ログラムがバイパスされ、制御は主プログラムに戻る。
もし、2秒が経過しておれば、車両Vが、前の更新が考
慮されて以来しきい値の距離だけ移動したかどうかがコ
ンピュータ12により決定される。もし、そうでなけれ
ば、更新をテストする時ではない(ブロック12B)。
もし、そうであるなら、更新がなされるべきか否かを決
定する時である(ブロック12D)。図13はコンピュ
ータ12によるマルチパラメータの評価を実行するため
のサブルーチンのフローチャートである(ブロック8C
と8D)。コンピュータ12は、前にリストしたパラメ
ータ(1)ないし(4)に基づいた最も確率の高いライ
ンセグメントSを、もし、あるなら、決定する(ブロッ
ク13A)。これについては図14との関連でさらに説
明する。もし、最も確率の高いラインセグメントSを見
付けたなら(ブロック13B)、この最も確率の高いセ
グメントSが相関パラメータの相関テストをパスするか
どうかの決定が行われる(ブロック13C)。これにつ
いては図23で説明する。もし、ないなら、フラグが立
てられ、更新サブルーチンをバイパスする(ブロック1
3D)。もし、あるなら、フラグが立てられ(ブロック
13E)、制御が更新サブルーチンに進む。図14は最
も確率の高いラインセグメントSを決定し、このライン
セグメントSが更新サブルーチンを進めるための十分な
確率をもっているか否かを決定するサブルーチンのフロ
ーチャートを示す。まず、ラインセグメントSのXY座
標データがコンピュータ12により記憶媒体14に記憶
されたマップデータベースの航行近接部より取り込まれ
る(ブロック14A)。ついで、このラインセグメント
Sがしきい値内で車両の方位Hに平行であるかどうか
が、コンピュータ12により決定される。(第IV章
B1の方位パラメータ、及びブロック14B)。これは
図15との関連で説明される。もし、平行でなければ、
このラインセグメントSが取り込むための航行近接部の
最後のセグメントSであるか否かを決定する(ブロック
14C)。もし、そうでなければ、サブルーチンはブロ
ック14Aに戻り、コンピュータ12が他のセグメント
Sを取り込む。もし、取り込まれたラインセグメントS
がしきい値内で車両Vの方位Hに平行であれば(ブロッ
ク14B)、コンピュータ12はこのラインセグメント
SがCEPと交差するか否かを決定する(ブロック14
D)(DRPcの精度評価に対する近接性パラメータを
参照、第IV章B2)。ラインセグメントSがCEPに
交差するか否かを決定する手順の1例は、「図形と映像
処理のためのアルゴリズム」というタイトルの本の第1
5.2章、「凸型多角形によるラインセグメントのクリ
ッピング」及び第15.3章の「正規の矩形によるライ
ンセグメントのクリッピング」に開示されている。この
本の著者は Theodosios PavlidisでComputer Science P
ress,Inc.により1982年出版されている。もし、こ
のラインセグメントSがCEPと交差しなく(ブロック
14D)、また航行近接部で最後に取込まれたセグメン
トSでなければ(ブロック14C)、サブルーチンはブ
ロック14Aに戻り、これにより、コンピュータ12は
別のラインセグメントSを取込む。もし、このラインセ
グメントSがCEPと交差すると(ブロック14D)、
このラインセグメントSは、コンピュータ12によりラ
インオブポジション、すなわちL−O−Pの記憶に入れ
られたリストに加えられる(ブロック14E)。このリ
ストでは、以後の考慮のため可能性のあるセグメントと
して扱う。つぎに、コンピュータ12はリストに加えら
れたこのラインセグメントSを2つのラインセグメント
Sの接続性(第IV章B3を参照)及び近接性(第IV
章B4を参照)のパラメータについてテストする(ブロ
ック14F)。これについては、図16に関連して更に
詳述する。もし、ラインセグメントSが特別な組み合わ
せのこれらの2つのテストを通らなければ、L−O−P
リストから取除かれる。サブルーチンはこれによりブロ
ック14Cに進む。もし、ブロック14Cのセグメント
テストにパスすると、最も確率の高いセグメントSは、
もしあれば、コンピュータ12によりL−O−Pリスト
の内に残っている入力項目から選択される(ブロック1
4G)。これについては、図20に関連して更に詳述す
る。この選択された最も確率の高いセグメントSがもし
相関パラメータのテストにパスすれば、このセグメント
に対してDRPcからDRPcuへの更新がなされる。
図15は、前記ブロック14Bに示したセグメントSが
車両Vの方位H、つまり方位パラメータに平行か否かを
決定するプロセスのサブルーチンのフローチャートであ
る。最初に、次の方程式によりラインセグメントSの角
度θが計算される(ブロック15A)。
【数18】ここで、X1、X2、Y1及びY2はコンピ
ュータ12により今処理されているラインセグメントS
の端点EPのXY座標データである。ついで、車両Vの
現在の方位Hが計算される。すなわち、センサー手段2
6から受け取られた方位データより角度αが計算される
(ブロック15B)。つぎに、コンピュータ12は|θ
−α|もしくは|θ−α+180°|がしきい値角度以
下か否かを決定する(ブロック15C)。もし、この差
がしきい値以下でなければ(ブロック15D)、コンピ
ュータ12はこのラインセグメントSは車両の方位Hに
平行でない、と決定する(ブロック15E)。もし、こ
の差がしきい値以下ならば(ブロック15D)、コンピ
ュータ12はこのセグメントSは車両Vの方位Hに平行
である、と決定する(ブロック15F)。図16は、2
つのラインセグメントSの接続性及び近接性のパラメー
タのテストのためのサブルーチンを示す(ブロック14
Fを参照)。まず、コンピュータ12は現在の推測位置
DRPcと今処理されているラインセグメントS(今は
ブロック14Eを経てラインオブポジションL−O−
P)との間の距離を計算する(ブロック16A)。これ
については、図17に関連して更に詳述する。ついで、
コンピュータ12はマップデータベースの航行近接部を
アクセスし、このラインセグメントSは“古い街路”に
接続している否かを判定する(ブロック16B)。この
街路は、以前に述べたように、その1つ前のDRPcu
が位置していると計算されたラインセグメントSに対応
している。処理中のラインセグメントS及び古い街路セ
グメントSは、図6Cに関して述べたように、接続され
ている場合もあり、されていない場合もある。これによ
り、もしこれが処理されている最初のラインセグメント
Sであれば(ブロック16C)、セグメントSのXY座
標データが「側部1」として記憶される(ブロック16
D)。この「側部1」とは、図6Dに関連して述べたよ
うに、ラインセグメントSがDRPcの1側にある、と
いうことを意味する。また、距離計算の結果が(ブロッ
ク16A)、セグメント接続計算の結果(ブロック16
B)とともに記憶される(ブロック16E)(ブロック
16F)。もし、この現在処理されているラインセグメ
ントSが最初のセグメントSでないと(ブロック16
C)、コンピュータ12はこのセグメントSが側部1セ
グメントSとDRPcの同じ側にあるか否かを決定する
(ブロック16G)。もし、セグメントが側部1セグメ
ントSと同じ側にあると、コンピュータ12は側部1の
最も確率の高いセグメントSを選択する(ブロック16
H)。これについては、図18のサブルーチンに関連し
て述べる。この処理されているラインセグメントSが側
部1にないとすると(ブロック16G)、「側部2」、
つまりDRPcの他方の側部にあるということである。
従って、側部2の最も確率の高いセグメントSが選択さ
れることになる(ブロック16I)。これについては、
図19のサブルーチンで述べる。このように、図16の
サブルーチンの終わりでは、最も確率の高いセグメント
Sが、もしDRPcの側部1にあれば側部1の最も確率
の高いセグメントSが、また、もし側部2にあれば側部
2の最も確率の高いセグメントSが選択されている。こ
れらは、近接性もしくはあいまい性についてさらにテス
トされるが、これについては図20に関連して述べる。
リストの他のすべてのL−O−P(ブロック14E)
は、これ以上の考慮から除外されることになる。図17
は、DRPcからラインセグメントSまでの距離を計算
するサブルーチンのフローチャートである(ブロック1
6Aを参照)。まず、セグメントSを特定する座標デー
タX2Y2及びX1Y1並びにDRPcの座標データX
Yを使用して、セグメントSに垂直なラインlとセグメ
ントSとの交差Iがコンピュータ12により計算される
(ブロック17A)。ラインlが垂直である理由は、こ
れにより、DRPcに対し最も近接した交差Iが得られ
る、ということにある。交差Iが座標データX3Y3に
より特定される。これにより、DRPc及びX3Y3の
XY座標データを使用して、DRPc及び交差I間の距
離dが計算される(ブロック17B)。図18は、現在
の推測位置DRPcの側部1の最も確率の高いセグメン
トSを選択するサブルーチンのフローチャートである
(ブロック16Hを参照)。まず、コンピュータ12は
処理中のラインセグメントS及び側部1ラインセグメン
トSが両方とも古い街路セグメントSに接続されている
かどうか、を決定する(ブロック18A)。もし接続さ
れていると、距離計算の結果(ブロック16E)を記憶
しているコンピュータ12は、このラインセグメントS
は側部1ラインセグメントSよりも現在の推測位置DR
Pcに近接しているかどうか、を判定する(ブロック1
8B)。もし、近接していなければ、この側部1セグメ
ントSは側部1セグメントSとして保持される(ブロッ
ク18C)。もし近接していると、このラインセグメン
トSは新しい側部1セグメントSとして、その距離及び
接続性のデータとともに記憶される(ブロック18
D)。もし、このラインセグメントS及び側部1セグメ
ントSが両方とも古い街路セグメントSに接続されてい
ないと(ブロック18A)、コンピュータ12はこのラ
インセグメントS及び側部1セグメントSは両方とも古
い街路セグメントSに接続されていないかどうか、を判
定する(ブロック18E)。もし、判定の答えが両方と
もに接続されていないと、サブルーチンはブロック18
Bを経由して上述したように進む。もし答えが否定であ
れば、コンピュータ12はこのラインセグメントSは古
い街路セグメントSに接続されているかどうか、さらに
側部1セグメントSはそのように接続されていないかを
判定する(ブロック18F)。もし、答えが否定である
なら、側部1セグメントSが側部1セグメントSとして
保持される(ブロック18C)。そうでなければ、この
ラインセグメントSが側部1セグメントSになる(ブロ
ック18D)。このように、このサブルーチンの終わり
では、現在の推測位置DRPcの1つの側部のラインセ
グメントSのみが側部1セグメントSとして記憶される
ことになる。図19は、側部2、つまり現在の推測位置
DRPcの側部1のもう一方の側部の最も確率の高いラ
インセグメントSを選択するサブルーチンのフローチャ
ートである(ブロック16Iを参照)。もし、これがコ
ンピュータ12により考慮されている側部2の最初のラ
インセグメントSであれば、(ブロック19A)、この
ラインセグメントSは「側部2」のセグメントSとして
その距離及び接続性データとともに記憶される(ブロッ
ク19B)。もしそうでなければ、街路接続性テストの
結果を記憶しているコンピュータ12は、このラインセ
グメントS及び側部2セグメントSがともに古い街路セ
グメントSに接続しているかどうか、を決定する(ブロ
ック19C)。もし接続されていれば、距離計算の結果
を記憶しているコンピュータ12は(ブロック16
E)、このラインセグメントSは側部2のセグメントS
よりも現在の推測位置DRPcに近接しているかどう
か、を決定する(ブロック19D)。もしより近接して
いなければ、側部2セグメントSが側部2セグメントS
として保持される(ブロック19E)。もしより近接し
ていれば、このラインセグメントSが側部2セグメント
Sとして、この距離及び接続性とともに記憶される(ブ
ロック19F)。もし、このラインセグメントS及び側
部2セグメントSが両方とも古い街路セグメントSに接
続していないと(ブロック19C)、コンピュータ12
はこのラインセグメントS及び側部2セグメントSが両
方ともに古い街路セグメントSに接続していないかどう
か、を決定する(ブロック19G)。もし答えが肯定で
あれば、サブルーチンはブロック19Dを経て先に進
む。答えが否定のときは、このラインセグメントSは古
い街路セグメントSに接続されているか、さらに側部2
セグメントSは古い街路セグメントSに接続されていな
いか、がコンピュータ12により判定される(ブロック
19H)。もし答えが否定であれば、側部2セグメント
Sが側部2セグメントSとして保持される(ブロック1
9E)。もし肯定であれば、このラインセグメントSは
新しい側部2セグメントSとしてその距離及び接続性デ
ータとともに保持される(ブロック19F)。図20は
残りのセグメントSのなかで最も確率の高いセグメント
Sを選択するためのサブルーチンのフローチャートであ
る(ブロック14Gを参照)。コンピュータ12は、ラ
インオブポジション、つまりL−O−Pとして扱われる
セグメントSのリストを作成しており(ブロック14
E)、また2つだけを除いて他は全て除外しているの
で、ただ1つのセグメントSだけがこのようなラインオ
ブポジション、L−O−Pとして扱われているのかどう
か、を判定する(ブロック20A)。ただ1つだけであ
れば、このラインセグメントSがこの時の航行近接部に
おける最も確率の高いセグメントSとして選択される
(ブロック20B)。コンピュータ12は、これにより
この最も確率の高いセグメントSが相関パラメータのテ
ストをパスするかどうか、を判定する(ブロック20
C)。このテストについては、図23のサブルーチンに
関連して述べる。このセグメントSがこれらのテストに
パスしないと、更新は行われない。もし、このセグメン
トSが相関テストをパスすれば、サブルーチンは先に進
んでDRPcuがあるべきこのラインセグメントS上の
点を決定しようとする、つまりDRPcからDRPcu
への更新を行おうとする。もし、残りのラインセグメン
トSで1つ以上がラインオブポジション、L−O−Pと
して扱われると(ブロック20A)、側部1セグメント
S及び側部2セグメントSが存在することになり、コン
ピュータ12は側部1セグメントSは古い街路セグメン
トSに接続しているか、さらに側部2セグメントSは古
い街路セグメントSに接続していないか、を判定する
(ブロック20D)。この答えが肯定であれば、側部1
セグメントSが航行近接部における最も確率の高いセグ
メントSとして選択され(ブロック20E)、サブルー
チンはブロック20Cに直接進む。もし、この答えが否
定であれば(ブロック20D)、コンピュータ12は側
部2セグメントSが古い街路セグメントSに接続してい
るか、さらに側部1セグメントSが古い街路セグメント
Sに接続していないか、を判定する(ブロック20
F)。答えがイエスであれば、側部2セグメントSが航
行近接部における最も確率の高いセグメントSとして選
択され(ブロック20G)、サブルーチンは直接ブロッ
ク20Cに進む。もし、答えが否定であれば、コンピュ
ータ12は側部1セグメントS及び側部2セグメントS
が互いに近接し過ぎているかどうか、を判定する(ブロ
ック20H)(第IV章B4、あいまい性パラメータを
参照)。これについては、図21のフローチャートに関
連して更に詳述する。もし、側部1セグメントS及び側
部2セグメントSが互いに近接し過ぎていると、コンピ
ュータ12はこの時点では最も確率の高いセグメントS
は存在しない、と判断し(ブロック20I)、この時点
での更新は行われない。もし、これらの2つのラインセ
グメントSが互いに近接し過ぎていないと(ブロック2
0H)、コンピュータ12は一方のセグメントSはしき
い値内で他方のセグメントSよりもDRPcに近接して
いるかどうか、を判定する(ブロック20J)。これに
ついては、図22のサブルーチンに関連して更に詳述す
る。判定の答えが否定であれば、コンピュータ12はこ
の時点では最も確率の高いセグメントSは存在しない、
と判定する(ブロック20I)。これにより、この時点
での更新は行われない。もし答えがイエスであれば、1
つのセグメントSが最も確率の高いセグメントSとして
選択され(ブロック20K)、サブルーチンはブロック
20Cに進む。上述のように、このサブルーチンの終わ
りでは、この時点では最も確率の高いセグメントSは存
在しないか、または最も確率の高いセグメントSが存在
し、それが相関パラメータのテストにパスするかどう
か、のどちらかである(第IV章B5を参照)。図21
は側部1と側部2のセグメントSが近過ぎているか否か
を決定する(ブロック20Hを参照)サブルーチンのフ
ローチャートである。最初に、2つのセグメントS間の
距離がコンピュータ12(ブロック21A)により計算
される。その後、コンピュータ12はこの距離がしきい
値距離(ブロック21B)以下か否かを決定する。もし
それ以下ならば2つのセグメントSは近過ぎていること
になり不明瞭な状態ということにより、この時は更新は
行われない。もし、コンピュータにより決められた距離
がしきい値距離以上である場合は、セグメントSは近過
ぎてはいないということで(ブロック21D)、更新が
行われる可能性がある。図22に図示されているフロー
チャートのサブルーチンは側部1セグメントS若しくは
側部2セグメントSが他のセグメントよりDRPcに十
分に近いか否かを決定する。まずコンピュータにより、
DRPcより側部1セグメントSの距離とDRPcより
側部2セグメントSの距離の比が計算される(ブロック
22A)。その後、その比がしきい値より大きいか、又
は1/しきい値より小さいかがコンピュータ12により
決められる(ブロック22A)。もし、そのどちらでも
ない場合は、DRPcは他方のセグメントSよりも一方
のセグメントSに近くはないということになり(ブロッ
ク22C)、この時は更新が行われない。もし、そのど
ちらかにあてはまる場合は、他方のセグメントより一方
のセグメントSにより近いと判断し(ブロック22
D)、更新が行われる可能性がある。図23により示さ
れているのは最も確率の高いセグメントSに関して相関
テストを行うサブルーチンである(ブロック20Cを参
照)。図13のサブルーチンに関して述べたように、最
も確率の高いセグメントSが存在すると判断されると、
車両が方向を変えているのか否かをコンピュータが決め
る。これについては図25との関連で更に詳述する。コ
ンピュータが現在車両は方向を変えていないと判断する
と(ブロック23A)、簡単な道合わせ(path match)
の計算により相関テストが行われる(ブロック23B−
23F)。これについては図24Aないし図24Dに関
連して後に詳述する(上記の第IV章B、5bも参
照)。車両が方向を変えていると判断したとき、コンピ
ュータは相関関数を計算し、テストして相関テストを行
う(ブロック23G−23J)(上記の第IV章B、5
c項も参照)。図24Aないし図24D迄は、簡単な道
合わせが存在するか否かを決定するときにコンピュータ
12によって使用される各種データの図表である。図2
4Aは車両Vが実際に移動していると思われる街路St
の複数のセグメントSのXY位置の図表である。ここ
で、この街路Stには6つのラインセグメントS1ない
しS6があり、これらは図示のように、端点aからgに
より定められている。S1からS6のうちの一つは最も
確率の高いセグメントSに相当する。図24Bはこの発
明並びに計算式(1)若しくは(1’)及び(2)若し
くは(2’)に従って以前に計算された複数の推測位置
DRPについてのXY位置の図表である。これらの推測
位置はAからK点で示されている。K点には現在の推測
位置DRPcが含まれている。図24Bでは、これらの
推測位置DRPは車両Vが移動した全計算距離Dに渡っ
て示されている。全距離DはΔD1よりΔD10の和に
なる。図24Cは図24Aの街路Stの距離の関数(位
置Xとは異なっている)としてそれぞれラインセグメン
トS1ないしS6に相当する方位h1ないしh6を示し
たものである。前述したように、マップデータベースに
は端点データがあり、この端点は図24Aに示す街路S
tのラインセグメントS1ないしS6を特定している。
しかし、下記の説明で必要とされるように、図24Cの
方位データはコンピュータ12により計算される。図2
4Dは図24Bの中のΔD1よりΔD10にそれぞれ対
応する車両Vの測定された方位H1よりH10を示して
いる。図24Bの距離ΔDデータと図24Dに示される
方位データH1ないしH10はコンピュータ12により
計算され、入力項目の方位表としてコンピュータに一時
的に記憶される。図24Dはこの表をプロットしたもの
である。さらに詳しくは、車両Vが移動するとき移動し
た距離と車両Vの方位が秒毎に測定される。方位表の前
回の入力後、車両Vがしきい値距離以上に移動したかど
うか、が方位表に入力される。再び図23を参照する
と、コンピュータ12は車両Vが移動した過去のしきい
値距離についての方位表の各入力に対して街路Stの方
位hを計算する(ブロック23B)。つまり、この街路
Stの方位hは、図24B図の現在の推測位置DRPc
より以前に車両Vが移動したしきい値距離毎に計算され
る。このしきい値距離は、例えば、約9150m(30
0フィート)になると思われる。その後、コンピュータ
はこのしきい値距離のRMS(root mean square)方位
誤差を計算する(ブロック23C)。このRMS誤差の
計算は次の計算式によって行われる。
【数19】ここで、 n=方位表の入力項目数 方位(i)=方位表のi番目の入力項目による車両Vの
方位 街路方位(i、p)=車両Vが位置Pにいると仮定した
場合の方位表のi番目の入力項目に対する街路の方位 コンピュータ12は、次に、このRMS方位誤差(1つ
の位置P、つまりDRPcに対して計算される)はしき
い値(ブロック23D)以下か否かを決定する。もし、
それ以下ならば、コンピュータ12は車両Vの測定され
た推測通路がこの最も確率の高いセグメントSと一致す
ると判断し、このセグメントSを記憶する(ブロック2
3E)。もし、以下でないと決定すると、コンピュータ
12は車両Vの測定された推測通路はこの最も確率の高
いセグメントとは一致しないと判断し、最も確率の高い
セグメントSは存在しないということになる(ブロック
23F)。このように、一致する場合は、最も確率の高
いセグメントSがあり、これに応じて現在の推測位置D
RPcは更新される。もし一致しなければ、この時更新
は行われない。もし、コンピュータ12が、車両Vは方
向を変えていると判断すると(ブロック23A)、相関
関数を計算することにより相関テストを行う(ブロック
23Gないし23J)。まず、コンピュータ12は、車
両Vの測定された通路とあるラインセグメントSの方位
との間の相関関数を計算する(ブロック23G)。この
ラインセグメントSには最も確率の高いセグメントSと
これに接続したラインセグメントSが含まれる。このこ
とは図26との関連で更に詳述する。コンピュータ12
はさらに相関関数の計算結果が、あるしきい値テストを
パスするか否かを決定する(ブロック23H)。これは
図27に関連して更に詳述される。もし、テストにパス
しない場合は、最も確率の高いセグメントは存在しない
(ブロック23F)。もし相関関数がしきい値テストを
パスすると(ブロック23H)、「最も確率の高い点」
のXYデータ、すなわち上述した相関関数上の最良点B
Pが記憶される(ブロック23I)。この記憶はセグメ
ントS上の位置に対応した最良の相関と共に行われる。
その後、このセグメントSは最も確率の高いセグメント
として記憶される。図25は車両Vは方向を変えている
か否かを決定するためのサブルーチンである(ブロック
23Aを参照)。コンピュータ12はまず現在の推測位
置DRPcに関連する方位Hを特定するデータと古い推
測位置DRPoに関連する先行の方位Hを特定するデー
タを比較することから始める(ブロック25A)。も
し、現在の方位データが現在の方位Hはしきい値角度で
示される程度よりも大きく変わっていることを示すと
(ブロック25B)、コンピュータ12は車両Vが方向
を変えていると判断する(ブロック25C)。もし、現
在の方位Hがしきい値角度の程度よりも大きく変わって
いないと(ブロック25B)、コンピュータ12は、車
両Vがしきい値距離の間、現在の方位H上であり続けた
か否かを決定する(ブロック25D)。もし、現在の方
位Hであり続けないときは、車両Vは方向を変えている
と判断される(ブロック25C)。しかし、車両Vがし
きい値距離の間、現在の方位Hであり続けたと決定され
ると(ブロック25D)、車両Vは方向を変更していな
いとコンピュータ12により判断される(ブロック25
E)。図26は、車両Vの通路及び上述の選択されたラ
インセグメントS間の相関関数を計算するためのサブル
ーチンのフローチャートである(ブロック23Gを参
照)。一方、図26−1は計算された相関関数を図示し
たものである。相関関数はまずDRPcと関連したCE
Pの最大寸法Lを計算することによって算出される(ブ
ロック26A)。ついで、この相関テストを説明するた
めにも使用された図24A及び図24Cを再び参照し
て、間隔Lの2つの端点EP1及びEP2がコンピュー
タ12により計算される(ブロック26B)。これらの
2つの端点はDRPcuを得るための最良の推測(B
G)位置からそれぞれL/2プラス、もしくはL/2マ
イナスにある。次に、コンピュータ12は、この間隔L
を、例えば、1、220m(40フィート)互いに離れ
ている複数の位置に分割する。次にこのような位置のそ
れぞれについて、街路Stの方位hが上述された方位表
のそれぞれの距離ΔDの入力項目に対して計算される
(ブロック26D)。その後、間隔Lの各位置(P)に
ついてのRMS方位誤差が、式(14)を使用してコン
ピュータ12により計算される(ブロック26E)。図
27は相関関数があるしきい値をパスするか否かを決定
するためのサブルーチンのフローチャートである(ブロ
ック23Hを参照)。まず、コンピュータは、最小RM
S誤差(ブロック27A)の位置を探し出す。この位置
は図26−1中に示されている。その後コンピュータは
このRMS誤差がしきい値以下か否かを決定する(ブロ
ック27B)。もし以下でなければ残りのサブルーチン
はバイパスされて、最も確率の高いセグメントSはない
ということになる(ブロック23Fに戻る)。もし、R
MS誤差がしきい値以下であれば、最小位置での相関関
数の曲率が位置に対するRMS誤差の2階差分として計
算される(ブロック27C)。もし、この曲率がしきい
値以上でない場合は(ブロック27D)、相関テストに
失敗したということで残りのサブルーチンはバイパスさ
れる(ブロック27F)。もし、この曲率がしきい値以
上ならば(ブロック27D)、コンピュータ12は相関
計算が全てのしきい値のテストにパスしたと判定し(ブ
ロック27E)、RMS最小誤差の位置がDRPcuに
なる最良のBP点となる(ブロック23Iを参照)。曲
率がしきい値以上ということは、相関パラメータが十分
ピークしたということを保証する。例えば、方位表でカ
バーされた距離のラインセグメントSが真直ならば、2
階差分はゼロになり、相関パラメータはDRPcuに関
して何の位置情報も持っていないということになる。こ
のことから、図8を再度参照して、マルチパラメータ評
価の結果として(ブロック8C)DRPcのもっと確か
な位置を決めることができる(ブロック8D)。つま
り、DRPcが更新可能なラインセグメントSがあると
仮定する。このため、図28に更新のための一般的なサ
ブルーチンのフローチャートを示す(ブロック8Eを参
照)。ここに示されているように、コンピュータ12は
まず、現在の推測位置DRPcを、更新された現在の推
測位置DRPcuに更新する(ブロック28A)。これ
は図29に関連して更に詳述する。次にコンピュータ1
2は、DRPcの精度の評価を更新する(ブロック28
B)。これは図32に関連して詳述する。次にセンサー
手段16とセンサー手段26が再び校正されるが(ブロ
ック28C)、これについては図35との関連で詳述す
る。図29はDRPcをDRPcuに更新するためのサ
ブルーチンのフローチャートである。もし、車両が方向
を変更しているとすると(ブロック29A)、DRPc
のXY座標データは以前に計算された最良の相関点BP
のXY座標データにセットされ(ブロック23Iを参
照)、これにより、DRPcはDRPcuに更新される
(ブロック29B)。この後、推測動作比(dead recko
ning performance ratio)PRが計算されるが(ブロッ
ク29C)、これは、たとえばDRPc及びDRPcu
間の距離を、DRPcからDRPcuへの前回の更新後
車両Vが移動した計算距離ΔDで割ったものに等しい。
この動作比PRは、システム10のなかのある誤差を計
算するときに使用される。この誤差は前に述べ、さらに
以後に述べるように、CEPの変動速度もしくは成長速
度を決定するときに使用される。もし、車両Vが方向を
変えていないと(ブロック29A)、DRPcは最も確
率の高い一定のコース位置にセットされる(ブロック2
9D)。このことは推測動作比PRの計算に続いて、図
30に関連して更に述べる。図30のフローチャート
は、車両Vが一定の方位H上にある時の所与のDRPc
から所与のDRPcuへの更新のサブルーチンである
(ブロック29Dを参照)。図30−1もまたDRPc
よりDRPcuへの更新の説明に使用される。この図に
は、DRPc、DRPcuに関連した所与のCEP及び
最も確率の高いラインセグメントSが図示されている。
このように、コンピュータ12はCEPのアスペクト比
ARを計算するが、これは|RS|÷|ST|に等しい
(ブロック30)。ついで、コンピュータ12はこのア
スペクト比ARはしきい値の中で1に近いか否かを決定
する(ブロック30B)。もし近いということになる
と、DRPcは最も確率の高いセグメントS上の最も近
い点に更新される(ブロック30C)。図30−1に示
されるように、最も近い点はP3点で、これはDRPc
を通り、セグメントSに垂直に引かれたラインlがセグ
メントSに交わる点である。もしアスペクト比ARがし
きい値の内で1に近くないと(ブロック30B)、コン
ピュータ12は図30−1に示されるセグメントSの角
度αを計算する(ブロック30D)。この後、コンピュ
ータ12は、図30−1に示すように、CEPの主軸の
角度βを計算する(ブロック30E)。次に、コンピュ
ータ12は、角度(α−β)がしきい値以下かどうかを
決定する(ブロック30F)。もし以下ならば、サブル
ーチンはブロック30Cに進む。以下でないと、DRP
cはセグメントS上の極めて確率の高い点(最も確率の
高い点とほぼ同じ)に更新される(ブロック30G)。
これについては図31に関連して後で詳述する。図31
はDRPcを最も確率の高いセグメントS上の極めて確
率の高い点に更新するサブルーチンのフローチャートで
ある(ブロック30Gを参照)。図30−1も再び参照
する。まず、コンピュータ12はCEPの主軸に平行な
側部、すなわち図30−1で示される例のなかの側部S
1及び側部S2を決定する(ブロック31A)。次にコ
ンピュータ12は側部S1及び側部S2が最も確率の高
いセグメントSと交わるP1及びP2点を計算する(ブ
ロック31B)。この後コンピュータ12は、P1とP
2間の中間点P4を計算する(ブロック31C)。ここ
で、コンピュータ12は以前に記載された方法でDRP
cに最も近い点P3(ブロック31D)を計算する。続
いて、P3点及びP4点間の距離dがコンピュータ12
により計算される(ブロック31E)。最後にコンピュ
ータ12は、次の計算式によりDRPcuのXY座標デ
ータを計算する(ブロック31F)。
【数20】
【数21】DRPcをDRPcuに更新したので、コン
ピュータ12は図32に示されたサブルーチンを実行す
る。これは、DRPcに関連したCEPをDRPcuに
関連して更新されたCEPuに更新するサブルーチンで
ある(ブロック28Bを参照)。もし、車両が方向を変
えていなければ(ブロック32A)、CEPは、一定の
方位の最も確率の高い点に基づいて更新される(ブロッ
ク32B)。これは図33で述べる。もし、車両が、方
向を変更していると、CEPは相関関数の計算に基づい
て更新される(ブロック32C)。これについては図3
4で詳述する。図33は、一定の方位の最も確率の高い
位置に基づいてCEPをCEPuに更新するサブルーチ
ンのフローチャートである(ブロック32Bを参照)。
ここで、図33のフローチャートを説明するための図3
3−1も参照する。図33−1は所与のCEP、関連す
るDRPc、DRPcu及びその結果得られるCEPu
を図示する。まず、コンピュータ12が以前に図30に
関連して記載したように、DRPcuを計算したとす
る。ついで、最も確率の高いセグメントSの角度αが計
算される(ブロック33A)。さらに、コンピュータ1
2はラインl1を計算する。ラインl1は最も確率の高
いセグメントSと平行であり、DRPcを通過する(ブ
ロック33B)。すなわち、ラインl1も角度αを持
つ。次に、CEPと交差するラインl1に沿ったP1点
とP2点を計算する(ブロック33C)。コンピュータ
12はP1点及びP2点間の距離d1を計算する(ブロ
ック33D)。つぎに、CEPuの主なもしくは縦軸に
ついて、距離d2=d1/2が計算される(ブロック3
3E)。この後コンピュータ12は、最も確率の高いセ
グメントSに垂直なCEPuの半軸もしくは距離d3を
判定する。このd3は、マップデータベースの航行近接
部から取り込まれた街路Stの幅Wの半分の幅に等しい
(ブロック33F)。計算された距離d2とd3は、マ
ップデータベースから取り込まれたマップ精度データに
従い、しきい値最小距離と比較されて(ブロック33
G)、CEPuの最小のサイズをセットするのに使用さ
れる(第III章A、2f項を参照)。最後に、CEP
uの角R”S”T”U”のXY座標データが次のように
計算される(ブロック33H)。
【数22】
【数23】
【数24】
【数25】
【数26】
【数27】
【数28】
【数29】図34は相関関数の計算結果に基づいてCE
PからCEPuに更新するサブルーチンのフローチャー
トである(ブロック32Cを参照)。最も確率の高いセ
グメントS、DRPcu及び結果として得られるCEP
uを図示した図34−1も参照して、図34のフローチ
ャートについて述べる。ここでまず、コンピュータ12
は角度αを計算する(ブロック34A)。そして、相関
関数の曲率に依存したDRPcuの位置の予測された不
正確さが、つまり距離d2が、計算される(ブロック3
4B)。次に、コンピュータ12は幅Wに基づいて街路
Stの半分の幅d1を判定する(ブロック34C)。こ
こで、街路Stはマップデータベースの航行近接部から
取り込まれる。上述したと同じように、計算された距離
d1とd2はCEPuの最小のサイズを決めるためにマ
ップデータベースから取り込まれた精度データに従った
しきい値最小距離と比較される(第III章。A。2f
項を参照)。次に、更新されたCEPuは、R”を計算
するための方程式と同じような式を使用して次のように
計算される(ブロック34D)。
【数30】
【数31】かくして、DRPcuが決定され(ブロック
28Aを参照)、CEPuが決定される(ブロック28
Bを参照)。図35は、センサー手段16と26を再校
正するサブルーチンのフローチャートを示す(ブロック
28Cを参照)。もし、車両Vが方向を変えていると
(ブロック35A)、以前に記載された方法で決定され
ると、残りのサブルーチンはバイパスされ、センサー手
段16と26はこのときは再校正されない。もし、車両
Vが方向を変更していないと、方位センサー手段26は
再校正される(ブロック35B)。このことに関して
は、図35−1に関連して以下に詳述する。次に、もし
車両Vが丁度方向を変えたばかりでなければ、残りのサ
ブルーチンはバイパスされる(ブロック35C)。も
し、車両Vが方向を変えたところであれば、距離センサ
ー手段16は再校正される(ブロック35D)。このこ
とに関しては、図35−2に関連して更に詳述する。図
35−1は、方位センサー手段26の出力の関数として
の方位センサー手段26の偏差の図表である。この図表
は、前に述べた方位偏差表として媒体14に記憶され
る。DRPcからDRPcuへの更新に基づいて、車両
Vの測定された方位HとDRPcuに対応する街路St
の実際の方位hが、前に述べたように得られる。このよ
うにして、この方位データが得られれば、測定された方
位H及び街路Stの実際の方位hの誤差もしくは偏差が
得られることが知られている。これにより、コンピュー
タ12は方位センサー手段26のある特定の出力に応じ
た方位偏差表を適切に補正することができ、媒体14に
記憶されている対応した校正係数を補正する。これによ
り、所与のDRPoから所与のDRPcへの前進が正確
に行われる。図35−2に関連して、車両Vが街路St
1を移動していて街路St2に右折すると仮定する。ま
た、街路St2へ右折後、DRPcを算出すると、車両
VはA位置から、街路St2の手前のB位置もしくは街
路St2を越えたB’位置のどちらかになるとする。車
両航行アルゴリズムの結果、B位置もしくはB’位置の
DRPcは車両Vの実際の位置とたまたま一致する位置
Cに更新されるとも仮定する。距離センサー手段16の
校正は車両Vが街路St2へ右折してからチェックされ
る。その方向変換後、C位置に対して最初に車両航行ア
ルゴリズムによりDRPcよりDRPcuに更新される
と、距離センサー手段16の校正係数(図10を参照)
は、次のように増えるかもしくは減る。もし、DRPc
により車両VはB点で示されるように、しきい値内の街
路St2に届かない位置にあるとすると、校正係数CD
は低く過ぎ、故に増える。しかし、もし、DRPcによ
り車両VがB’で示されるように、しきい値内で、街路
St”を越えた位置にあるとすると、校正係数CDは高
過ぎ、従って減る。他の校正データに関しては、距離校
正係数CDは媒体14に記憶され、コンピュータ12に
より処理され、もっとも正確なDRPが得られるように
なる。図5C−1に関連して述べたように、また方程式
(5)ないし(12)に関して記載したように、DRP
oからDRPcに進むとき、CEPは、EH及びEDを変
化させる誤差の関数として変動する速度で拡大する。図
36はEH及びEDを決定するサブルーチンのフローチャ
ートである。まず、コンピュータ12はDRPoがDR
Pcへ進められるとき、図2(ブロック36A)に示し
たフラックスゲートコンパス28から受け取られた情報
から方位の変化を計算する。この後、コンピュータ12
は、DRPoがDRPcへ進められるとき、図2の差動
ホイールセンサー18(ブロック36B)から受け取ら
れる情報より方位の変化を計算する。次に、コンピュー
タ12は上述の計算に基づいて誤差e1を計算する(ブ
ロック36C)。これについては、以下に詳述する。既
に示したように、方位測定は2つのソース(source)で
行われる。その1つはフラックスゲートコンパス28
で、もう1つは差動ホイールセンサー18である。フラ
ックスゲートコンパス28は地球の磁場の水平方向の成
分を測定し、磁石の北に相対した車両Vの方位を示す。
差動ホイールセンサー18は、車両Vの同じ軸上の反対
の車輪の回転を測定し、これにより、方向変化の角度A
が、次のように計算できる。
【数32】ここで、DRは右の車輪で移動された距離で
あり、DLは左の車輪の移動距離である。また、Tはト
ラックもしくは右と左の車輪間の距離である。方程式2
7は後輪に関しては正しいが、前輪については修正され
なければならない。センサー28と18の両者は測定誤
差を持つ。コンパス28は、地球磁場が歪むと(たとえ
ば、近くに大きな鉄の構造物があると)、車両Vの方向
を誤って示す。さらに、車両Vが水平面上になく(たと
えば、丘の上を航行している)、コンパス28がジンブ
ル(gimble)していないと、コンパス28は磁気窪み誤
差(magnetic dip error)により不正確に読みとる。も
し、コンパス28がジンブルしていても、車両Vが加速
若しくは減速するとき、やはり同じ理由で不正確に読み
とる。このような理由から、コンパス28は完全には正
確ではない。差動ホイールセンサー18は車輪のスリッ
プのため誤差を持つ。もし、車両Vが急激に加速若しく
は減速されると、車輪の一方若しくは両方がスリップ
し、測定された距離が不正確になる。これにより、角度
Aは不正確に計算される。さらに、もし、車両Vが鋭く
若しくは十分に早く方向を変えると、車輪は横方向の加
速により滑り、各車輪が移動する距離は不正確に示され
ることとなる。最後に、各車輪の街路との接触点が変わ
り、トラックTが変わって誤差をもたらす。結果とし
て、コンピュータ12はコンパス28からの方位情報と
差動ホイールセンサー18からの方位情報とを比較し、
全体の方位測定値がどの程度に正確かを決定する、つま
りe1を決定する。もし、両者が一致すると、すなわ
ち、e1=0、CEPの成長速度はこのファクターによ
り影響を受けない。だが、これらが一致しないと、すな
わち、e1>0、CEPは増大する速度で成長する。こ
のことは方位測定の、したがって車両Vの実際の位置の
知識の精度が悪くなっていることを意味する。図36を
再び参照する。e1が計算されているので(ブロック3
6C)、コンピュータ12は次のようにして更新動作誤
差(update performance error)e2を計算する(ブロッ
ク36D)。
【数33】ここで、K=定数、DR動作比(PR)は上
述したものと同じ(ブロック29C)。次に、コンピュ
ータ12はEを次のように計算する(ブロック36
E)。
【数34】ここで、e1とe2は上述のように定義され
る。e3はフラックスゲートコンパス28の基本的なセ
ンサー精度であり、たとえば、sin4°、0.07で
ある。ついで、コンピュータ12はEDを次のように計
算する(ブロック36)。
【数35】ここで、e2は上述したようなものであり、
e4は距離センサー手段16の基本的な精度、たとえ
ば、0.01である。このように、CEPの成長速度は
一つ以上のファクターに依存する。このファクターに
は、1)たとえば、e1と言ったセンサーデータの特性
を示す方位センサーデータの特性、2)前の推測航法を
適用したときの特性、すなわちe2、3)しきい値
(5)ないし(12)にしたがった基本的なセンサーの
精度、すなわちe3とe4、4)車両Vの移動した距離
ΔDとが含まれる。
【0032】X.車両ナビゲーションアルゴリズムの要
約 車両Vが地図で特定される街路St移動すると、所与の
DRPが進められ、更新され、DRPの精度の所与の予
測がそれと共に変化する。この更新が行われると、モニ
ター38の記号Svが表示されたマップMに相対的に動
かされる。その結果、ドライバーは街路Stの若しくは
それに近接した車両Vの現在位置を知ることができる。
従って、ドライバーは街路St上の車両Vを所望の目的
地に向けて運転することが可能である。たとえば、車両
Vがパトカー若しくはタクシーである場合は、車両Vよ
り中央局に車両Vの位置データを送り、車両Vの現在位
置及びかかる通信網と結合した他の類似の車両Vとをモ
ニターするために、通信網(図示せず)を用いることが
可能である。本発明は車両Vが信頼性良く、正確に航行
出来る技術を提供する。このことは多量の情報を保持、
使用、発生して実現される。たとえば、このような情報
には車両Vの現在位置、マップデータベース、車両Vの
位置の精度の予測、校正データの更新がある。この結
果、本発明は所与のDRPcを更新するかどうかについ
て妥当な判断を行う。例えば、本発明では、車両Vがマ
ップデータベースの航行近接部のすべての街路にないと
いうより街路Stにあるという可能性が多くない程にD
RPcから離れているその街路Stに更新することはな
い。反対に、車両Vがその街路にある可能性が多いと計
算されると、遠い街路Stに更新が起こる。更に、車両
Vは、地図Mに示される街路St、例えば、ドライブウ
エイ、駐車場、地図Mに含まれていない新しい街路St
(舗装されたものもしくは舗装されないもの)に出た
り、入ったりすることが出来る。また、車両航行アルゴ
リズムは、より可能性のある位置にのみ更新するのを一
因として車両Vを正確に追跡する。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来より精度の高い車両ナビゲーションを行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】 図1Aないし図1Cは推測航法の原理を説明するための
図である。図2は本発明の自動車両ナビゲーション装置
のブロック図である。図3は車両が移動可能な、ある与
えられた領域の地図を示す図である。図4A及び図4B
はマップデータベースのある情報を説明するための図で
ある。図5Aないし図5C−2は車両の位置の精度の予
測についての種々の実施例を示す図である。図6Aない
し図6Eは本発明のある発生されたパラメータを説明す
るための図である。図7Aないし図7Cは本発明のコン
ピュータプログラムの全体の校正を示す図である。図8
は本発明の車両航行アルゴリズムの全体のフローチャー
トである。図9は推測位置及び予測精度の拡大を示すサ
ブルーチンのフローチャートである。図10は所与のD
RPoをDRPcに進めるサブルーチンのフローチャー
トである。図11は輪郭CEPを拡大するサブルーチン
のフローチャートである。図11Aは図5C−1を単純
化したものであり、領域A’を持つ拡大したCEPを示
す図である。図12は更新についてのテストを行う時期
か否かを判断するサブルーチンのフローチャートであ
る。図13はコンピュータ12によりマルチパラメータ
の評価を行うためのサブルーチンのフローチャートであ
る。図14は最も確率の高いラインセグメントSの判断
並びにラインセグメントSが更新サブルーチンを進める
に十分な確率を持っているか否かを判断するサブルーチ
ンのフローチャートである。図15はセグメントSが車
両の方位、すなわち方位パラメータに平行であるか否か
を判断するサブルーチンのフローチャートである。図1
6は二つのラインセグメントSの接続性及び近接性のパ
ラメータをテストするサブルーチンのフローチャートで
ある。図17はDRPcからラインセグメントSまでの
距離dを計算するサブルーチンのフローチャートであ
る。図18は現在の推測位置DRPcの側部1の最も確
率の高いラインセグメントSを選択するためのサブルー
チンのフローチャートである。図19は現在の推測位置
DRPcの側部1から側部2、すなわち他側の最も確率
の高いラインセグメントSを選択するためのサブルーチ
ンのフローチャートである。図20は残りのセグメント
Sの最も確率の高いセグメントSを選択するためのサブ
ルーチンのフローチャートである。図21は側部1と2
が近接しすぎているか否かを判断するサブルーチンのフ
ローチャートである。図22は側部1セグメントSある
いは側部2セグメントSがその他のものよりもDRPc
に非常に近接しているか否か判断するサブルーチンのフ
ローチャートである。図23は最も確率の高いセグメン
トSに関して相関テストを行うためのサブルーチンのフ
ローチャートである。図24Aないし図24Dはコンピ
ュータ12により使用される種々のデータの図表であ
る。図25は車両が方向を変えるか否かを決定するため
のサブルーチンのフローチャートである。図26は車両
Vの通路と選択されたラインセグメントSの間の相関関
数を計算するためのサブルーチンのフローチャートであ
る。図26−1はその相関関数の計算結果を示す図であ
る。図27は相関関数があるしきい値を通過したか否か
判断するサブルーチンのフローチャートである。図28
は更新のサブルーチンを一般に示すフローチャートであ
る。図29はDRPcをDRPcuに更新するためのフ
ローチャートである。図30は車両Vが一定の方位H上
にあるとき所与DRPcを所与のDRPcuに更新する
ためのサブルーチンのフローチャートである。図30−
1はDRPcからDRPcuへの更新を図示し、DRP
c、そのDRPcと関連した所与のCEP、及び最も確
率の高いラインセグメントSを示している図である。図
31はDRPcを最も確率の高いセグメントS上の最も
確率の高い点に更新するサブルーチンのフローチャート
である。図32はDRP精度の予測の更新のサブルーチ
ンのフローチャートである。図33は一定の方位の最も
確率の高い位置に基づいたCEPからCEPuへの更新
のサブルーチンのフローチャートである。図33−1は
所与のCEP、DRPc、DRPcuおよびその結果得
られるCEPuの説明図である。図34は相関関数の計
算結果に基づいたCEPからCEPuへの更新のサブル
ーチンのフローチャートである。図34−1は最も確率
の高いセグメントS、DRPcu、DRPuの説明図で
ある。図35はセンサー手段16及び26を校正するた
めのサブルーチンのフローチャートである。図35−1
は方位センサー手段26の出力の関数として方位センサ
ー出力26の偏差の図である。図35−2は車両が方向
を変えたときいかにしてより精度の高いDRPを得るか
を示した図である。図36はEHとEDを判断するための
サブルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】 10:自動車両ナビゲーション装置 12:コンピュータ 14:記憶媒体 16:距離ΔDを検出する手段 18:ホイールセンサー 26:方位Hを検出する手段 28:フラックスゲートコンパス 36:デスプレイ手段
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1A】 推測航法の原理を説明するための図であ
る。
【図1B】 推測航法の原理を説明するための図であ
る。
【図1C】 推測航法の原理を説明するための図であ
る。
【図2】 本発明の自動車両ナビゲーション装置のブロ
ック図である。
【図3】 車両が移動可能な、ある与えられた領域の地
図を示す図である。
【図4A】 マップデータベースのある情報を説明する
ための図である。
【図4B】 マップデータベースのある情報を説明する
ための図である。
【図5A】 車両の位置の精度の予測についての種々の
実施例を示す図である。
【図5B】 車両の位置の精度の予測についての種々の
実施例を示す図である。
【図5C】 車両の位置の精度の予測についての種々の
実施例を示す図である。
【図5C−1】 車両の位置の精度の予測についての種
々の実施例を示す図である。
【図5C−2】 車両の位置の精度の予測についての種
々の実施例を示す図である。
【図6A】 本発明のある発生されたパラメータを説明
するための図である。
【図6B】 本発明のある発生されたパラメータを説明
するための図である。
【図6C】 本発明のある発生されたパラメータを説明
するための図である。
【図6D】 本発明のある発生されたパラメータを説明
するための図である。
【図6E】 本発明のある発生されたパラメータを説明
するための図である。
【図7A】 本発明のコンピュータプログラムの全体の
校正を示す図である。
【図7B】 本発明のコンピュータプログラムの全体の
校正を示す図である。
【図7C】 本発明のコンピュータプログラムの全体の
校正を示す図である。
【図8】 本発明の車両航行アルゴリズムの全体のフロ
ーチャートである。
【図9】 推測位置及び予測精度の拡大を示すサブルー
チンのフローチャートである。
【図10】 所与のDRPoをDRPcに進めるサブル
ーチンのフローチャートである。
【図11】 輪郭CEPを拡大するサブルーチンのフロ
ーチャートである。
【図11A】 図5C−1を単純化したものであり、領
域A’を持つ拡大したCEPを示す図である。
【図12】 更新についてのテストを行う時期か否かを
判断するサブルーチンのフローチャートである。
【図13】 コンピュータ12によりマルチパラメータ
の評価を行うためのサブルーチンのフローチャートであ
る。
【図14】 最も確率の高いラインセグメントSの判断
並びにラインセグメントSが更新サブルーチンを進める
に十分な確率を持っているか否かを判断するサブルーチ
ンのフローチャートである。
【図15】 セグメントSが車両の方位、すなわち方位
パラメータに平行であるか否かを判断するサブルーチン
のフローチャートである。
【図16】 二つのラインセグメントSの接続性及び近
接性のパラメータをテストするサブルーチンのフローチ
ャートである。
【図17】 DRPcからラインセグメントSまでの距
離dを計算するサブルーチンのフローチャートである。
【図18】 現在の推測位置DRPcの側部1の最も確
率の高いラインセグメントSを選択するためのサブルー
チンのフローチャートである。
【図19】 現在の推測位置DRPcの側部1から側部
2、すなわち他側の最も確率の高いラインセグメントS
を選択するためのサブルーチンのフローチャートであ
る。
【図20】 残りのセグメントSの最も確率の高いセグ
メントSを選択するためのサブルーチンのフローチャー
トである。
【図21】 側部1と2が近接しすぎているか否かを判
断するサブルーチンのフローチャートである。
【図22】 側部1セグメントSあるいは側部2セグメ
ントSがその他のものよりもDRPcに非常に近接して
いるか否か判断するサブルーチンのフローチャートであ
る。
【図23】 最も確率の高いセグメントSに関して相関
テストを行うためのサブルーチンのフローチャートであ
る。
【図24A】 コンピュータ12により使用される種々
のデータの図表である。
【図24B】 コンピュータ12により使用される種々
のデータの図表である。
【図24C】 コンピュータ12により使用される種々
のデータの図表である。
【図24D】 コンピュータ12により使用される種々
のデータの図表である。
【図25】 車両が方向を変えるか否かを決定するため
のサブルーチンのフローチャートである。
【図26】 車両Vの通路と選択されたラインセグメン
トSの間の相関関数を計算するためのサブルーチンのフ
ローチャートである。
【図26−1】 相関関数の計算結果を示す図である。
【図27】 相関関数があるしきい値を通過したか否か
判断するサブルーチンのフローチャートである。
【図28】 更新のサブルーチンを一般に示すフローチ
ャートである。
【図29】 DRPcをDRPcuに更新するためのフ
ローチャートである。
【図30】 車両Vが一定の方位H上にあるとき所与D
RPcを所与のDRPcuに更新するためのサブルーチ
ンのフローチャートである。
【図30−1】 DRPcからDRPcuへの更新を図
示し、DRPc、そのDRPcと関連した所与のCE
P、及び最も確率の高いラインセグメントSを示してい
る図である。
【図31】 DRPcを最も確率の高いセグメントS上
の最も確率の高い点に更新するサブルーチンのフローチ
ャートである。
【図32】 DRP精度の予測の更新のサブルーチンの
フローチャートである。
【図33】 一定の方位の最も確率の高い位置に基づい
たCEPからCEPuへの更新のサブルーチンのフロー
チャートである。
【図33−1】 所与のCEP、DRPc、DRPcu
およびその結果得られるCEPuの説明図である。
【図34】 相関関数の計算結果に基づいたCEPから
CEPuへの更新のサブルーチンのフローチャートであ
る。
【図34−1】 最も確率の高いセグメントS、DRP
cu、DRPuの説明図である。
【図35】 センサー手段16及び26を校正するため
のサブルーチンのフローチャートである。
【図35−1】 方位センサー手段26の出力の関数と
して方位センサー出力26の偏差の図である。
【図35−2】 車両が方向を変えたときいかにしてよ
り精度の高いDRPを得るかを示した図である。
【図36】 EHとEDを判断するためのサブルーチン
のフローチャートである。
【符号の説明】 10:自動車両ナビゲーション装置 12:コンピュータ 14:記憶媒体 16:距離ΔDを検出する手段 18:ホイールセンサー 26:方位Hを検出する手段 28:フラックスゲートコンパス 36:デスプレイ手段 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 車両ナビゲーション装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主に街路(ストリート,
アベニュー等を含む)を航行可能な車両を追跡する精度
を上げるための情報を与える装置及びその方法に関する
ものであり、当然街路を移動するときに車両を追跡する
自動車両ナビゲーション装置及びその方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】 発明の背景 自動車両ナビゲーション装置が多種開発され、使用され
ている。この装置は、車両が街路を移動するとき車両の
実際の位置の情報を与える。自動車両ナビゲーション
(航行)装置に共通する目的は、車両が街路を移動する
ときその実際の位置についての知識をたえず自動的に維
持すること、すなわち車両を追跡することである。自動
車両ナビゲーション装置のあるものは、車両の位置及び
/又は一台以上の車両の位置を監視する中央監視局の位
置についての知識を車両操作者に与えるために、車両に
利用できる。かかる自動車両ナビゲーション装置につい
ての手法の代表的なものとしては、「推測航法(dea
d reckoning)」がある。この航法では、測
定距離及びコースもしくは車両方位より「推測位置」を
進めることで車両を追跡する。推測航法の原理に基づい
た装置は、たとえば、車両の移動距離及び方位を、車両
の距離センサーおよび方位センサーを使用して検出可能
である。これらの距離及び方位のデータは、たとえば、
コンピュータにより、車両の推測位置DRPを周期的に
計算するための、公知の方程式を用いて処理される。車
両が街路を移動するにつれて、センサーによって与えら
れる距離及び方位データに応答し、古い推測位置DRP
oが新しい即ち現在の推測位置DRPcに進められる。
推測位置を使用する先行装置の問題の一つは、推測位置
を進める時に発生する誤差の累積である。この誤差の原
因の一つとしては、距離及び方位センサーの達成し得る
精度の限界にあると考えられる。その結果、この限界の
ある精度に依存したデータは車両の移動距離も方位も正
確に特定しない。この誤差の補正が行われなければ、推
測位置の精度が徐々に落ちていく。推測航法による車両
ナビゲーション装置が開発されており、先行技術として
存在している。また、推測位置に追加の情報を与えるこ
とによる誤差累積の問題の解決に対する試みも種々なさ
れてきている。一般に、この追加の情報とは車両が移動
し得るある与えられた領域の街路に対応する地図(以
下、マップとも言う)と言える。このマップはマップデ
ータベースとしてメモリに記憶される。また、このマッ
プは推測位置に関連してこの記憶された情報を処理する
ためにコンピュータによりアクセスされる。米国特許第
3,789,198号(1974年1月29日付けで発
行)は自動車両追跡に推測航法を用いた車両位置監視装
置を開示している。この装置には推測位置の累積誤差を
補正する技術が用いられている。この装置では、記憶し
たマップデータベースをコンピュータでアクセスしてい
る。マップデータベースは座標XstYstを二次元直
角格子にしたテーブルもしくはアレイである。このアレ
イは街路Stと言った航行可能表面であっても良い。街
路に対応するアレイの記憶位置は論理1で記憶し、その
他の記憶位置は論理0で示される。この特許の車両航行
アルゴリズムによれば、車両の推測位置DRPが周期的
に計算される。この位置は座標XoldYoldとして
示され、コンピュータに一時的に記憶される。ついで、
累積誤差を補正するために、座標XoldYoldに対
応する位置でアレイがアクセス(interrogat
e)される。もし、論理1が得られたなら、車両が既知
の航行可能表面にあると判断し、補正は行わない。も
し、論理0であるなら、これは航行可能表面でないの
で、アレイの隣接記憶位置がアクセスされる。もし、こ
れら隣接位置の1つに論理1があると、座標XoldY
oldが修正され、すでに見つけられている論理1に対
応する座標XstYstに更新される。そして、これら
の後者の座標はXoldYoldとなり、推測位置を進
める。かかるアクセスを行った後に論理1が見つからな
かった場合は、元の座標(Xold,Yold)に何の
変更も行わず、対応する推測位置DRPが進められる。
車両追跡における累積誤差の補正にマップデータベース
を採用している自動車両ナビゲーション装置の他の例は
「Landfall:A High Resoluti
on Vehicle−Location Syste
m」と題する刊行物に開示されている。これは、GEC
Journal of Sience and Te
chnology,Vo1.45,No.1,第34−
44ページにD.King 氏によって書かれたもので
ある。ここでLandfall(ランドフォール)なる
用語はLinks And Nodes Databa
se For Automatic Landvehi
cle Location の頭文字をとったものであ
る。このランドフォールでは、記憶したマップデータベ
ースは入/出力ポートを持つ結合部(node)(以
下、ノードと言う)により相互に接続された道路(li
nk)(以下リンクと言う)を含んでいる。地図上の領
域はすべてノード網として扱われ、各ノードは多数の入
/出力ポート及び相互に接続されたリンクを持ってい
る。この刊行物は、車両が入力ポートより入りノードに
向けて路若しくはリンク上を移動すると仮定して、ラン
ドフォールの原理にしたがって用いられている基本的な
車両航行アルゴリズムについて記載している。車両が前
進する時、その動きが距離エンコーダにより検出され
る。そして「デスタンス・ツー・ゴー(distanc
e−to−go)」(次のノードに行く距離)がゼロに
なるまで減少される。このゼロ点はかかるノードの入力
ポートの入口に対応する。次いで、車両がノードの幾つ
かの出力ポートの一つに存在する時、入口点に関しての
出口での車両の方位の変化が測定される。そして、その
ノードに対するマップデータベースが測定した方位変化
と一致する出口ポートについて走査される。この出口ポ
ートが一旦特定されると、これは他のノードの入り口点
につながり、デスタンス・ツー・ゴーはその他のノード
につながる。ランドフォールは、車両があるノードに行
き当たり出口ポートに向いたとき誤差を打ち消すこと
で、距離エンコーダの限界精度に起因する累積誤差を補
正している。また、この出版物にはこの車両航行アルゴ
リズムが詳細に記載されている。上記の装置に共通の問
題は、車両の追跡を正確に行うよう、誤差の累積を補正
するのに情報が不十分なものであると言うことにある。
たとえば、上述の特許の車両ナビゲーション装置では、
この不十分な情報とは、マップデータベースの論理1及
び論理0によって街路が粗く、且つ単純に表示されてい
るということである。ランドフォール装置では、車両は
常にマップの街路上にあると言う比較的単純な仮定がな
されている。さらに、上述の特許及びランドフォールの
車両航行アルゴリズムは、誤差の累積を修正するために
不十分な情報を使用することに加えて、修正位置精度の
評価(estimate)を発生しておらず、さらにマ
ップデータベースに依存したこの情報を、車両が街路に
あるか否かを決定するために使用していない。この評価
を持たない装置は更新がなされるべきときに位置の更新
を不正確に行うか、更新し得なかったりしがちである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 発明の概要 したがって、本発明の目的は車両が街路を移動するとき
の車両追跡の精度を向上する情報を与える新規な装置並
びに方法を提供することである。本発明の他の目的は、
車両が街路を移動するときに使用可能な車両ナビゲーシ
ョン装置の累積誤差を補正するための新規な装置並びに
方法を提供することである。本発明のさらに他の目的
は、車両が街路にあり、そしてそれよりはずれた場合、
車両の追跡を正確に行うことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の車両ナビゲーション装置は、所定の領域を移
動する車両の推測現在位置を含む推測位置に関する情報
を発生する手段と、前記所定の領域の地図情報を与える
手段と、該推測位置に関する情報の精度を推定する手段
と、該推定に基づいて前記推測現在位置を修正する手段
とを備えたこと、を特徴とする。
【0005】
【作用】本発明のこれらの装置および方法では、現在の
位置よりもより確率の高い位置があるか否かを決定する
ことにより、車両を追跡する。より確率の高い位置があ
るときは、現在位置が修正(更新)される。そのような
位置が発見されないときは、現在位置は更新されない。
この決定は車両の位置についてのデータ、車両のそれぞ
れの位置の精度の評価及びマップデータベースに応答し
てなされる。
【0006】
【実施例】以下本発明の一実施例を下記に示すように順
を追って説明する。 目 次 I.概説 [FIG−1A,1B,1c] II.ハードウェア [FIG−2] III.車両Vの追跡精度を向上するための情報 A.地図M 1.地図Mの概要 [FIG−3] 2.マップデータベース (a)概 要 (b)ラインセグメント{s} [FIG−4A] (c)街路幅W (d)ラインセグメントSの垂直傾斜 [FIG−4B] (e)地理的領域の磁気変動 (f)地図精度評価 B.推測位置DRP C.DRPの精度の評価 1.評価−概要 2.確立密度関数もしくは等確率の輪郭(CEP)とし
ての評価 [FIG−5A,5B] [FIG−5C−1,5C−2,5C−3] 3.評価およびその成長の他の実施例 IV.車両を追跡する精度を改良するためにコンピュー
タにより発生されるパラメータ A.パラメーター概要 B.パラメーター特定のもの 1.方位H [FIG−6A] 2.評価に関連したDRPcの近接性 [FIG−6B] 3.ラインセグメントSの接続性 [FIG−6C] 4.ラインセグメントS間の近接性 [FIG−6D] 5.相関性 (a)概 要 (b)車両が以前にとった方位のシーケンスと接続され
たセグメントの方位のシーケンスとによる通路合わせ [FIG−6E] (c)車両が以前にとった方位のシーケンスと接続され
たセグメントの方位のシーケンスとの相関関数 V.車両の追跡の精度を改良するためのコンピュータ1
2により発生されるパラメータの使用 A.パラメータの使用−概要 B.パラメータの使用−他の実施例 VI.車両の追跡の精度を改良するためのDRPc,C
EP,センサー校正データの更新 A.更新−概要 B.更新−他の実施例 VII.総括 VIII.コンピュータプログラムの全体構造 [FIG−7A,7B,7C] IX.車両航行プログラムおよびアルゴリズム [FIG−8〜FIG−36] X.車両ナビゲーションアルゴリズムの要約
【0007】 I.概説 本発明を詳細に説明する。以下の説明は、街路を移動可
能な車両を追跡する技術についての一つのアプローチで
ある推測航法を使用した自動車両ナビゲーション装置に
特に関連させて行う。だが、本発明は、街路を移動可能
な車両を追跡するための自動的な車両の位置付け(lo
cation)についての問題に対する他のアプローチ
にも適用可能である。この適用例としては、上述のラン
ドフォール型の装置及び「近接検知(proximit
y detection)」型の装置がある。近接検知
型の装置では、たとえば、低出力の送信機である標識を
用いている。この標識は街頭に備え付けられ、通過車両
の位置を特定する情報の検出及び送信を行う。さらに、
本発明は、地上及び/又は衛星局による位置探査装置と
言った、街路を移動可能な車両の位置探査についての情
報を与える他の装置と関連したものにも適用可能であ
る。また、以下に使用する「車両」とは、動力車であ
り、これには、自動車、娯楽用の車(RV)、オートバ
イ、バス、主に路上を走行するこの種の他のものがあ
る。図1Aないし図1Cは移動する車両Vを追跡するた
めの推測航法の基本原理を説明するために使用される。
図1AはXY座標系を示し、この系では、車両Vが実際
の街路Stを座標XoYoにある任意の最初の、すなわ
ち古い位置Loから座標XcYcにある新しい即ち現在
の位置Lcに移動する。車両Vの実際の位置Loと一致
する古い推測位置DRPoが、以下に述べるように、計
算されており、これにより座標XoYoも得られてい
る、と仮定する。さらに、車両Vがその新しい若しくは
現在の位置Lcにあるとき、新しい若しくは現在の推測
位置DRPcが計算されるものと仮定する。周知の式を
用いて下記のように計算を行うことで、古い推測位置D
RPoは現在の推測位置DRPcに進められる。
【数1】
【数2】 ここで、Xc、Ycは現在の推測位置DRPcの座標で
あり、ΔDは位置Loと位置Lcとの間を車両Vが移動
した距離で測定したものであり、Hは車両Vの測定され
た方位(heading)である。図1の図示とその説
明において、現在の推測位置DRPcを計算する場合、
誤差がないものと仮定している。つまり、現在の推測位
置DRPcは車両Vの実際の位置Lcと正確に一致して
おり、したがって、これらの位置DRPcとLcとは同
じ座標XcYcにある。図1Bは、現在の推測位置DR
Pcの計算値に誤差が入り込んでいる、さらに一般的な
状況を図示している。このため、現在の推測位置DRP
cは誤差Eだけ実際位置Lcよりずれている。この誤差
Eは種々の理由から発生する。たとえば、車両Vの距離
/方位センサー(第1Aないし図1Cには示されていな
い)で得られた距離ΔD及び方位Hの測定は正確でない
こともある。また、式(1)及び(2)は車両Vが一定
の方位Hで距離ΔDだけ移動したときのみ有効である。
方位Hが一定でないときは、計算に誤差が入り込む。さ
らに、誤差Eは、補正されない限り、車両Vが街路St
を移動し続けるとき平均して累積する。これは、式
(1)及び(2)に従い現在の推測位置DRPcの各新
たな計算をする毎に座標XcYcが座標XoYoになる
ためである。このことは図1Bに示されている。図示の
ように、車両Vは次の新しい位置Lc’であり、次の現
在の推測位置はDRP’であり、累積した誤差はE’
で、E’>Eである。このように、任意所与のDRPc
は誤差Eと対応してそれと関連したある不正確性を有し
ている。図1Cは所与の現在の推測位置DRPcが補正
される方法を概略的に説明するためのものである。図1
Cは、図1Bと同じように、位置Lcの車両V、現在の
推測位置DRPc、誤差Eが図示されている。本発明に
したがって、現在の推測位置DRPcよりもさらに確率
の高い位置があるかどうかについての判断が行われる。
もし、かかる位置があると判断された場合、街路Stの
点に対応したあるXY座標に変更もしくは更新され、そ
れは更新された現在の推測位置DRPcuとして特定さ
れる。このDRPcuは車両の実際の位置Lcと一致し
てもしなくてもよい(図1Cでは一致しないものとして
描かれている)。しかし、DRPcuは更新時に最も確
率の高いものとして判断されている。あるいは、このと
き現在の推測位置DRPcよりも蓋然性の高い位置が発
見できないと判断したときには、現在の推測位置DRP
cの変更若しくは更新は行わない。もし、更新が行われ
るなら、次に進める位置に対してDRPcuのXY座標
は式(1)及び(2)でXoYoとなる。一方、このと
き更新が行われないなら、DRPcのXY座標がXoY
oとなる。
【0008】II.ハードウェア 図2は本発明の自動車両ナビゲーション装置10の実施
例を示す。コンピュータ12はデータ記憶媒体14をア
クセスする。記憶媒体14としてはテープカセット、フ
ロッピー若しくはハードデスクがある。記憶媒体14に
は、後述する車両航行アルゴリズムにしたがってデータ
を処理するためのデータ及びソフトウェアが記憶されて
いる。たとえば、コンピュータ12は現在広く市販され
ているIBMパーソナルコンピュータ(PC)であって
よい。このコンピュータは以下のプログラム命令を実行
する。また、自動車両ナビゲーション装置10は、車両
Vが航行した距離ΔDを検出する手段16を有してい
る。たとえば、手段16は一つ以上のホイールセンサー
18であってよい。このセンサー18は車両Vの非駆動
ホイール(図示せず)の回転をそれぞれ感知し、線20
を介してアナログ距離データを発生する。アナログ回路
22は従来の方法で線20のアナログ距離データを受け
て、条件付け、ついで線24を介して処理されたデータ
を発生する。自動車両ナビゲーション装置10は車両V
の方位Hを検出する手段26を備えている。たとえば、
手段26は従来のフラックスゲートコンパス28であっ
てよい。コンパス28は方位Hを決定するため線30を
介して方位データを発生する。センサー18は、また手
段26の一部として方位データを発生する差動ホイール
センサー18でもよい。コンピュータ12に方位データ
を与えるためにコンパス28とセンサー18の両者を使
用することの利点を、以下に記述する。コンピュータ1
2はインタフェースカード32を内蔵しており、このイ
ンタフェースカードは線24を介して手段16よりアナ
ログ距離データを、また手段26より方位データを受け
る。カード32の回路網34はこれらのアナログデータ
をデジタルデータに変換して所定の条件に合うようにす
る。このデジタルデータは第1Aないし1C図に示した
車両Vの方位H及びその航行した距離ΔDをそれぞれ特
定する。たとえば、カード32はTecmar,Sol
on,(Cleveland),ohioにより製造さ
れ、市販されているTecamar Lab Tend
er Part No.20028号であってよい。自
動車両ナビゲーション装置10はCRTディスプレイ若
しくはXYZモニター38と言ったディスプレイ手段3
6を有している。このディスプレイ手段36は幾つかの
街路{St}の地図M及び車両Vの記号Svを表示す
る。これらについては、図3に詳細に示されている。他
のコンピュータカード40はコンピュータ12に備えら
れており、線42を介してディスプレイ手段36に接続
され、それを制御する。この制御は、地図M、記号S
v、さらに車両Vが街路{St}を移動するとき地図M
上の記号Svの相対的な運動を表示するように、行われ
る。カード40は、カード32と全体のコンピュータ1
2により与えられ、本発明の車両航行アルゴリズムにし
たがって処理されたデータに応答し、かかる相対移動を
表示する。他の例としては、ディスプレイ手段36及び
カード40の回路網には、the Hewlett−P
ackard Company,PaloAlto,C
aliforniaがモデル134 5A(計器デジタ
ルディスプレイ)として販売している一つのユニットを
用いることができる。自動車両ナビゲーション装置10
はオペレータ制御コンソール手段44を備えている。コ
ンソール手段44にはボタン46があり、これにより車
両のオペレータは自動車両ナビゲーション装置10にコ
マンドデータを入力できる。コンソール手段44は線4
8を介して手段32と接続され、コンピュータ12にデ
ータを入力する。たとえば、コマンドデータとしては、
自動車両ナビゲーション装置10が最初に使用される場
合、初期DRPに対する初期XY座標データであっても
よい。しかしながら、後述するように、このコマンドデ
ータは入力する必要がない。なぜなら、自動車両ナビゲ
ーション装置10は車両Vを正確に追跡するからであ
る。自動車両ナビゲーション装置10は自動車に備え付
け可能である。たとえば、モニター38はドライバー若
しくは全部の座席の乗客が見ることができるようにダッ
シュボード近くの車の内部に設置できる。ドライバーは
モニター38で車両Vの地図M及び記号Svを見ること
となる。以下に述べる車両航行アルゴリズムにしたがっ
て、コンピュータ12は多量のデータを処理し、推測位
置DRPの誤差Eの累積を補正し、ついで、記号Svと
地図Mの相対移動を制御する。したがって、ドライバー
は車両Vが地図Mの幾つかの街路{St}に対してどこ
にあるかを見るため、モニター38を監視するだけでよ
い。さらに、多数の異なった地図Mが記憶媒体14に記
憶される。この記憶された地図Mはマップデータベース
となり、たとえば、San FranciscoBay
地域といった地理的な所与の領域をドライブするとき
に、使用される。車両Vがある地域から他の地域に移動
するとき、ドライバーがボタン46の一つを押して適切
な地図Mを呼び出すか、コンピュータ12が自動的に呼
び出す。呼び出された地図Mはモニター38に表示され
る。自動車両ナビゲーション装置10は、車両の航行近
接部(nevigation neighborhoo
d)となっているマップデータベースの一部を用いて、
マップデータベースとの関連でその航行機能を実行す
る。モニター38にたえず表示されている地図Mは航行
近接部と正確に対応しても、しなくてもよい。
【0009】III.車両Vの追跡精度を向上するため
の情報(地図M、DRP、DRPの精度の評価) A. 地図M 1.地図Mの概要 図3は、車両Vが移動可能な所与の領域(マップデータ
ベースの一部)若しくは幾つかの街路{St}を含む航
行近接部の地図Mを示している。たとえば、「Lawr
ence Expressway」と表示されている街
路は街路St1に対応し、「Tasman Driv
e」と表されている街路は街路St2に対応し、「St
anton Avenue」と表示されている街路は街
路St3に対応する。また、モニター38には車両記号
Svも表示さている。車両VはLawrence Ex
presswayに沿って移動し、ついで左折しTas
man Driveに入り、さらに方向を右に取りSt
anton Avenueに入る。この追跡は、ドライ
バーが記号Svと地図Mを見ながら行うことができる。
【0010】2.マップデータベース (a)概要 地図Mは、コンピュータ12によりアクセスされるマッ
プデータベースとして記憶媒体14に記憶される。この
マップデータベースは、下記を特定するデータを含む。
1)幾つかの街路{St}を規定する一組のラインセグ
メント{S}、2)街路幅W、3)ラインセグメントS
の垂直傾斜(vertical slope)、4)地
図Mで特定される地理的な領域の磁気変動、5)マップ
精度評価(estimate)、6)街の名前及び住
所。
【0011】(b) ラインセグメント{S} 図4Aは幾つかの街路{St}規定するラインセグメン
ト{S}を特定する記憶媒体14に記憶されたデータを
説明するために使用される。かかる各街路Stは記憶媒
体14に街路Stの幾何学的な表現として記憶される。
一般に、各街路Stは一つ以上の弧状のセグメント若し
くは、一本以上の直線セグメントSとして記憶される。
図4Aに示すように、各ラインセグメントSは二つの端
点EP1とEP2をもつ。これらの端点はそれぞれ座標
X1Y1とX2Y2で定められる。そして、それらのX
Y座標データは記憶媒体14に記憶されている。ライン
セグメントSのコース(方位)はこれらの端点より定め
られる。
【0012】(c)街路幅W 所与の地図Mの街路Stは異なった幅Wを持つことがで
きる。たとえば、Lawrence Expressw
ayは6レーンであり、Stanton Avenue
は4レーンであり、Tasman Driveは2レー
ンである。これらはすべて図3の地図Mに描かれてい
る。各街路Stのそれぞれの幅Wを特定するデータはマ
ップデータベースの一部として記憶媒体14に記載され
ている。街路Stの幅Wは以下にさらに述べる更新計算
の一部として用いられる。
【0013】(d)ラインセグメントSの垂直傾斜 図4Bは、所与の街路Stの垂直傾斜に関連した補正デ
ータを説明するための図である。このデータは記憶媒体
14に記憶されたマップデータベースの一部である。図
4B−1は丘に伸びる街路Stの実際の高さのプロフィ
ールである。実際の街路Stの高さのプロフィールは説
明を容易にするために部分P1ないしP5に区分され
る。これらの区分の各々は実際の長さ11ないし15を
持っている。図4B−1に示す部分P1、P3、P5は
平坦であり、それゆえ、それらに実際の長さは11、1
3、15は地図M上に正確に表される。しかし、図4B
−1に示す傾斜部分P2、P4の実際の長さ12、14
は、図4B−1に示すように12、14を1’2、1’
4に縮小して描かれる。これは縮小誤差を形成する。こ
の誤差はcosα及びcosβに比例する。これらの角
度α及びβは図4B−1に示されている。かかる縮小誤
差は、三次元の面を二次元若しくは平面の地図Mに描く
ときにかならず発生する。この結果、図4B−2に示す
ラインセグメントS2とS4のそれぞれの端点EPのX
Y座標は実際の街路Stの実際の長さ12と14を意味
していない。それゆえ、マップデータベースはこれらラ
インセグメントS2とS4に対する垂直傾斜修正データ
を記憶することができる。この修正データは傾斜の幾つ
かのレベルを定めるコードの形で記憶できる。たとえ
ば、ある位置ではこれらの傾斜データは各ラインセグメ
ントSについて符号化できる。他の区域ではこれら傾斜
データはラインセグメントSの形で符号化されないが、
地図全体の精度を反映させるものとして符号化できる。
これについては後にのべる。さらに、図4B−3は方位
Hの図表である。この図表は、図4B−1に示す高度プ
ロフィールを持つ街路Stを車両Vが移動するとき、各
ラインセグメントS1ないしS5について手段26によ
って測定された方位Hを示したものである。垂直傾斜を
持つ任意のラインセグメントS、たとえば、実際の街路
Stの対応する部分P2とP4は、車両Vがその部分を
移動するとき、手段26のフラックスゲートコンパス2
8のコンパス方位の読み取りに、「磁気窪み角(mag
netic dipangle)」により、誤差をもた
らす。マップデータベースがラインセグメントSの垂直
傾斜についての修正データを持つ場合は、コンパス方位
誤差も修正できる。このように、縮小誤差が角セグメン
トSについて符号化され、さらに車両Vの位置(DR
P)が、以下に述べるように、セグメントSに更新され
たばかりで、さらにそれまで方位を変えておらず、そう
でなければそのセグメントSを離れたことを検出してい
るときは、推測位置の式(1)と(2)は次の式
(1’)と(2’)に書き換えられる。
【数3】
【数4】 ここで、縮小係数CFは、修正若しくは補正された方位
H’がそうであるように、選択されたセグメントSに対
して符号化された縮小及び他のデータより計算される。
【0014】(e)地理的領域の磁気変動 マップデータベースは磁気的な北を真の(true)北
に関係させる修正データ並びに街路Stの垂直傾斜によ
る方位誤差を決定する磁気窪み角をもつ。これにより、
所与の地理的な領域の実際の磁気変動を補償する。これ
らは連続かつ非常にゆっくり変動する修正ファクターで
あるので、マップデータベース全体に対してほんのわず
かのファクターを記憶させるだけでよい。
【0015】(f)地図精度評価 地図Mは他の種々の誤差を持つ、これらの誤差には、地
図Mを作成するときに所与の地理的な領域を調査した
り、写真をとったりしたときに発生すると思われる調査
誤差や、地理誤差が含まれる。また、地図Mを作成後に
作られた新しい街路Stのような古くなったデータによ
る誤差、さらに上述したような三次元の地表面を二次元
的な平面に描くときに発生する誤差もある。したがっ
て、マップデータベースは、全体の地図M、地図Mの準
領域(subarea)若しくは特定のラインセグメン
トSに対する精度を評価するデータを含むことができ
る。以下に述べる航行アルゴリズムは更新された推測位
置DRPcuの精度の評価の最少サイズを設定するため
にこれらの地図精度データを使用することができる。更
新された推測位置DRPcuについても以下にさらに詳
細に述べる。さらに、地図Mのいくつかの街路Stは実
際の位置(たとえば、いくつかのトレーラーパークロー
ド)の一般化したものとして知られている。地図精度デ
ータはこれらの街路Stを特定し、航行アルゴリズムが
これら一般化した街路Stに更新するのを許さないよう
に符号化される。
【0016】B.推測位置DRP 本発明は、ホイールセンサー18及びコンパス28につ
いてのあるセンサーデータ並びに式(1)と(2)若し
くは(1’)と(2’)の計算とを用いることにより現
在の推測位置DRPcについての情報を与える。さらに
推測位置DRPを前進させかつ更新させる処理において
発生するセンサー校正情報が、後述するように、かかる
センサーデータの精度そしてそれゆえ推測位置精度を上
げるために使用される。
【0017】C.DRPの精度の評価 1.評価 − 概要 本発明では、車両Vが移動するとき、所与の推測位置D
RPの精度の評価がそれとともに保持若しくは運ばれて
提供される。推測位置が変化するたびに(すなわち、古
い推測位置DRPoより現在の推測位置DRPcに前進
せしめられるか現在の推測位置DRPcより更新された
現在の推測位置DRPcuに更新されるたびに)、評価
が変えられ、DRPの精度の変化を反映する。この評価
は、車両Vの実際の位置が正確にわからないと言ったも
のであり、したがって、この評価は車両Vが入り込みそ
うな領域をカバーする。以下に述べるように、所与の推
測位置DRPの精度の評価は種々の形で実行可能で、所
与の現在の推測位置DRPcからある推測位置DRPc
uへの位置更新の確率もしくは可能性を決定するために
使用される。
【0018】2.確率密度関数若しくは等確率の輪郭
(CEP)としての評価 図5はXYZ座標系に図1Bを描き直したものである。
この図では、車両Vの実際の位置の確率密度関数(PD
F)をZ軸にとっている。このように、図5Aでは、街
路Stが、図1との関連で述べた位置Lo、位置Lc、
及び現在の推測位置DRPcと共にXY面にある。図5
Aに示すように、確率密度関数PDFのピークPは現在
の推測位置DRPcの真上にある。図示のように、確率
密度関数PDFは、あるレベルで関数PDFを輪切りに
している水平もしくはXY面で形成される多数の輪郭を
持っている。これらの輪郭は等確率の輪郭CEPを表
す。各輪郭は、図示のように、50%あるいは90%と
言った確率密度のパーセンテージを表している。図5B
は地図MのXY座標に図5Aの輪郭CEPの投影したも
のである。所与の輪郭CEPは領域Aを囲っている。領
域Aは車両Vの実際の位置を含むある確率を持ってい
る。このように、たとえば、90%の輪郭CEPは車両
Vの実際の位置を含む0.9の確率を持っている。さら
に後述するように、古い推測位置DRPoが現在の推測
位置DRPcに前進し、誤差Eが累積するにつれ、図1
Bとの関連で述べたように、輪郭CEPの領域Aは比例
的に大きくなり、誤差Eの累積をそしてその結果として
の現在の推測位置DRPcの精度の低下を反映する。だ
が、現在の推測位置DRPcが位置DRPcuに更新さ
れるとき、CEPの領域Aは比例的に減少し、DRPc
uの精度が増大することとなる。サイズが増大もしくは
減少したかどうかにかかわらず、CEPはなお車両Vの
実際位置を含む一定の確率を表している。後述するよう
に、CEPは成長若しくは拡大速度を有している。従っ
て、拡大速度は測定値若しくは他の評価が変化すると変
わる。図5Cは図5Bと類似しているが、後述するよう
に、本発明にしたがったCEPを特定の形で具体化した
例である点が異なっている。このためには、輪郭CEP
が角RSTUを持つ矩形で近似される。CEPは角RS
TUを規定するXY座標としてコンピュータ12で記憶
され、処理される。言い換えるなら、楕円、矩形若しく
はその他の形状で記憶され、使用されるかどうかに従っ
てCEPは複数の点で構成することができる。この各点
はXY座標データにより特定される。また、これらの点
は車両Vの実際の位置を含むある確率を持つ領域Aを囲
む形状を規定する。図5C−1は車両Vが街路Stを移
動し、且つ古い推測位置DRPoが現在の推測位置DR
Pcに前進するときの、CEPの拡大図である。図5C
−1において、所与のDRPoは車両Vの実際の位置L
oと必ずしも一致しない。すなわち、累積誤差Eがあ
る。車両Vの実際の位置Loを含むように描かれている
領域Aを持つCEPはDRPoを囲んでいる。車両Vが
位置Lcに移動するときDRPoからDRPcへの前進
により、CEPが角RSTUで定められる領域Aより角
R’S’T’U’で定められる領域A’に拡大してい
る。特に、車両Vが位置Loから位置Lcに移動すると
き、領域Aから領域A’に変動する速度で成長するよ
う、コンピュータ12は、後に述べるようにあるデータ
を処理する。角RSTUのXY座標データが変えられ、
角R’S’T’U’を定める方法を以下に記憶する。図
5C−2はCEPのサイズの減少を図示する。この図よ
り、車両Vが位置Lcにあるとき、本発明の車両航行ア
ルゴリズムはDRPcより確率の高い現在位置があるこ
とを決定している。この結果、図1Cに示すように、D
RPcがDRPcuに更新されている。したがってDR
Pcuの精度が高まったことを反映して角R’S’T’
U’を持つ拡大したCEPもまた角R”S”T”U”を
持つ領域A”を持つCEPuに更新される。また、領域
A”を持つCEPuは、車両Vの実際の位置を含む確率
を持っており、DRPcuを囲む。コンピュータ12に
よりCEPがCEPuに更新される詳細な方法は後に述
べる。それぞれのCEPの領域A、A’、A”は上述の
ようであり、また車両Vの実際の位置を含んでいるが、
CEPは確率関数であるので、車両Vの実際の位置を必
ずしも含む必要はない。以下に述べる車両航行アルゴリ
ズムは、さらに確率の高い現在の推測位置DRPが存在
するかどうかについて決定するためにCEPをなお使用
している。
【0019】3.評価及びその成長の他の実施例 車両Vの実際の位置を含むことのある確率を持つ所与の
推測位置DRPの精度の評価はCEP以外の実施例でも
実施可能である。たとえば、評価は一組の確率密度関数
PDFを規定する数式でもあり得る。式Aは推測位置D
RPが前進するときの確率密度関数PDFの一例であ
る。このPDFは、方位と距離とに関する独立した2つ
の誤差正規分布をとり、この誤差正規分布の平均はゼロ
になる(zero mean normal dist
ributions)。さらに、式Aの一次近似は、真
の方位方向に対して、一方は平行であり他方は垂直であ
る相直交する方向における誤差には依存しない。
【数5】 ここで、
【数6】 D:真の方位方向に平行な距離 ΔDT:DRP前進の真の距離 δD:距離センサー誤差の標準偏差(deviatio
n) Hε:方位誤差 P :真の方位方向に直角な距離 δP:δHとΔDTの関数である真の方位方向 (パーセンテージ)に垂直な位置誤差の標準偏差 δH:方位センサー誤差の標準偏差 式Bは累積誤差の類似PDFの例である。その軸θとφ
は車両の過去に移動したトラックに依存したDとPとに
任意の関係を持つ。
【数7】 ここで、θ:主軸 φ:θに垂直な短軸 δθ:θ方向の累積誤差の標準偏差 δφ:φ方向の累積誤差の標準偏差 誤差の独立を仮定すると、ある前進後の車両位置確率密
度関数PDFは古いPDF(式B)、現在のPDF(式
A)及びそれらの方位の二次元畳込みで計算できる。式
Bの形をとる新しいPDFは、一般に、軸θをある新し
い軸θに、φをφ’に回転させることと、δθとδφの
調整を行うことで近似できる。ついで、コンピュータ1
2はこれらPDFの数式にしたがい潜在的な更新位置の
確率を計算できる。これにより、車両Vが移動するとき
に、CEPに類似した情報を与える。また、コンピュー
タ12は確率分布を二次元的に規定する値の表をメモリ
に記憶できる。表は処理されCEPのそれに類似の情報
を見付ける。これについては後に詳細に述べる。また、
CEPの成長速度は異なった方法で具体化できる。以下
に述べる方法の他に、成長速度はカルマン(Kalma
n)フィルタリングを含む多様な線形フィルタリング技
術により実施可能である。
【0020】IV.車両Vを追跡する精度を改良するた
めにコンピュータにより発生されるパラメータ A.パラメータ − 概要 コンピュータ12は、現在の推測位置DRPcよりも確
率の高い位置があるか否かを決定するために使用される
一つ以上のパラメータを上記の情報から発生させてその
数値を求める。これらのマルチパラメータはそのひとつ
以上がその決定に使用可能であり、次のものからなって
いる。(1)ラインセグメントSの方位と比較する車両
Vの計算された方位H。(2)DRPcの精度の評価に
依存したラインセグメントSに対する現在の推測位置D
RPcの近接性。この精度の評価とは上述した特定のC
EPのようなものがある。(3)前のDRPcuに対応
するラインセグメントSに対するラインセグメントSの
接続性。(4)ラインセグメントS間の近接性(これは
「あいまい性(ambiguity)」として以下に説
明する)。(5)所与の街路Stの特性、特にそのライ
ンセグメントSの方位若しくは通路と、車両Vの通路を
表す計算された方位Hとの相関性。図6Aないし図6D
はコンピュータ12により得られたパラメータ(1)な
いし(4)を説明するために使用される。これらのパラ
メータ並びにその他のパラメータについては車両航行ア
ルゴリズムの詳細との関連で、以下に説明する。
【0021】B.パラメータ − 特定のもの 1.方位H 図6AのIは車両Vの測定された方位Hを示す。同図I
IないしIVには、マップデータベースに記載されるラ
インセグメントS、たとえば、ラインセグメントS1な
いしS3が図示されている。これらのラインセグメント
S1ないしS3は異なった方位h1ないしh3を有して
いる。また、これらの方位はそれらの端点EPのXY座
標データより計算できる。車両Vの方位Hは、ラインセ
グメントS1ないしS3と言った航行アルゴリズムによ
り現在使用されている航行近接部に対応するマップデー
タベースの各セグメントSのそれぞれの方位Hと比較さ
れる。この方位の比較に基づいて、コンピュータ12
は、より確率の高い現在の推測位置DRPcが存在する
か否かを決定する場合、一つ以上のセグメントSを「位
置の線(line−of−position)」、すな
わち「L−O−P」として扱うか否かを決定する。L−
O−Pとして扱われたかかるセグメントSは、DRPc
がDRPcuに更新されるべきか否かを決定するために
さらに考慮される。
【0022】2.評価に関連したDRPcの近接性 図6BはDRPの精度の評価に関連した近接性パラメー
タの一例の説明に使用される。特に、考慮される基準は
所与のセグメントSがCEPに交差するのか、又はその
中に入るのかである。CEPと交差するセグメントSは
それと交差しないものよりも車両Vの実際の位置に対応
しがちとなる。所与のラインセグメントSは、たとえ
ば、四つの角RSTU(R’S’T’U’)すべてがC
EPの一側にあるなら、CEPとは交差しない。八つの
代表的なラインセグメントS1ないしS8を示す図6B
に示すように、セグメントS2ないしS4及びS6ない
しS7(S6とS7は一つの所与の街路Stに対応す
る)はCEPと交差しない。したがって、これらについ
てはこれ以上考慮する必要がない。セグメントS1、S
5、S8はCEPと交差するので、上述するように、よ
り確率の高い現在の推測位置DRPcが存在するか否か
を決定する場合、L−O−Pとみなされるかどうか、さ
らに考慮する必要がある。図6Bは、この時の車両Vの
実際位置がセグメントS8に対応する街路St上にある
ことを、たまたま示している。また、現在使用されてい
る評価の実際は上述の確率密度関数PDFの値の入力項
目(entries)の表であるとすると、コンピュー
タ12は、ラインセグメントSとDRPcとの間の距離
と方位を決定することができる。これよりさらにPDF
の表より、コンピュータ12はセグメントSに沿ったよ
り確率の高い位置及びこの位置と関連した確率を決定で
きる。しきい値以下の確率は、車両Vが移動していると
思われる可能性の高い街路Stとなる現在の推測位置D
RPcに十分に近接していない所与のラインセグメント
Sを示す。しきい値以上の確率はそのような可能性の高
い街路Stを示す。さらに、これらの確率は相対的な近
接性に候補(candidate)セグメントSをラン
ク付けをするために使用できる。
【0023】3.ラインセグメントSの接続性 もし、所与のラインセグメントSが、すでに更新された
現在の推測位置DRPcuを含むと決定されているライ
ンセグメントSに接続されているなら、この所与のライ
ンセグメントSは車両Vが移動している街路Stに対応
することの確率がより高い。図6Cは二つのラインセグ
メントS1とS2が接続されていると思われる幾つかの
考えられる形を示す。図6Cの例Iに示すように、二つ
のセグメントS1とS2との交点iがそれらの端点EP
のしきい値距離内にあるなら、これらセグメントが接続
される。また、図6Cの例IIないしIIIに示すよう
に、交点iが端点EPを含むなら、これらセグメントS
1とS2とは相互に接続される。たとえば、図6Cの例
IないしIIIを参照して接続性をテストする際には、
ラインセグメントS1は、以前に更新された現在の推測
位置DRPcuに対応したセグメントSと仮定し、ま
た、ラインセグメントS2は現在の推測位置DRPcの
更新と関連して今評価されているセグメントSであると
仮定する。コンピュータ12は、マップデータベースの
航行近接部に含まれるセグメントデータより、このセグ
メントS2がこの接続性テストの下に適切か否かを決定
する接続性を計算する。すなわち、本発明では、非接続
の街路Stもしくは所与の非接続のラインセグメントS
の周囲よりも、相互に接続された街路St及び所与の街
路StのラインセグメントSの周囲を、車両Vが移動す
る可能性が大きいと考える。他のセグメントSについて
は、この接続性パラメータの下に適切であっても、なく
てもよい。なぜなら、本発明では、車両Vがマップデー
タベースの幾つかの街路Stを出たり、入ったりするの
で、この接続性テストは絶対的なものではないからであ
る。しかし、それは後で詳細に述べる更新処理に使用さ
れるパラメータの一つである。
【0024】4.ラインセグメントS間の近接性 図6Dでは、現在の推測位置DRPcの両側に二つのラ
インセグメントS1とS2とがある。後述するように、
このラインセグメントS1とS2は車両Vが移動してい
る実際の街路Stに対応していると思われるただ二つの
残りのラインセグメントSであると、コンピュータ12
が最終的に決定したものとする。だが、ラインセグメン
トS1とS2が近接し過ぎているか、又はS1とDRP
c間の距離がS2とDRPc間の距離とさほど異なって
いないと、コンピュータ12が判断した場合には、一つ
のセグメントS1若しくはS2が他のセグメントS1若
しくはS2と同程度に、車両Vが実際に航行している街
路Stに対応している。このあいまいな事象では、セグ
メントS1もS2もより確率の高いセグメントとして選
択されない。また、この時は現在の推測位置DRPcは
更新されない。
【0025】5.相関性 (a)概要 相関パラメータは、車両Vの取った通路の最近の部分
と、航行近接部のセグメントSの規定する通路との一致
性を表わす。相関パラメータは、車両Vが方向を変えた
か、変えないかにより異なったものに計算される。方向
を変えなかったときは、第5(b)項に述べるように、
単純な通路合わせ(path matching)が行
われる。方向を変えたときは、第5(c)項に述べるよ
うに、相関関数が計算される。 (b)車両が以前にとった方位のシーケンスと接続され
たセグメントの方位のシーケンスとによる通路合わせ 図6Eの二つの例IとIIで示され、且つ後述するよう
に、通路合わせは車両Vが方向を変えていないと判断さ
れたときに使用される。各例において、現在の推測位置
DRPcを持つ実線は通路合わせのために使用された最
近の推測通路を示し、破線はかかる使用の行われなかっ
た古い推測通路を示す。これら例IとIIの他の実線は
接続されたラインセグメントSのシーケンスを表す。コ
ンピュータ12が、たとえば、ラインセグメントS2
を、恐らくは車両Vが移動すると思われる街路Stに対
応する可能性が最も高いラインセグメントと決定する
と、この通路合わせパラメータは車両Vの推測通路を、
セグメントS2及び(必要なら)たとえば、セグメント
S1のような接続されたセグメントの通路と比較し、そ
れぞれの通路が一致するか否かを決定する。図6Eの例
Iはその一致の行われた通路を示し、したがって、セグ
メントS2は現在の推測位置DRPcをDRPcuに更
新するために使用されることとなる。例IIはその一致
の行われなかった通路を示し、したがって、セグメント
S2は現在の推測位置DRPcを更新するために使用さ
れないこととなる。 (c)車両が以前にとった方位のシーケンスと接続され
たセグメントの方位のシーケンスとの相関関数 以下に詳述する相関関数は車両Vが方向を変えたと判断
したときに、使用される。コンピュータ12が、車両V
が移動すると思われる街路Stに対応する可能性が最も
大きい所与のラインセグメントSを決定した後に、相関
関数が発生され、セグメントSが現在の推測位置DRP
cの更新を保証するにたる十分な相関性を有するかどう
かを決定する。コンピュータ12は、相関関数の最良点
BPを計算し、その値とある形状ファクターとをテスト
して、この決定を行う。このテストをパスすると、最良
点BPは、後にDRPcからDRPcuへ更新するとき
に使用のために記憶される。
【0026】V.車両Vの追跡の精度を改良するための
コンピュータ12により発生されるパラメータの使用 A.パラメータの使用 − 概要 本発明では、上記の第4章で説明したパラメータが、他
の処理や理論テストに関連して使用される。このテスト
では、選択されたセグメントS、すなわち最も確率の高
いセグメントに沿った点が、現在の推測位置DRPcよ
りも高い確率を持つ車両Vの位置であるか否かが決定さ
れる。もし、かかるより確率の高いセグメントSが選択
されると、その点(DRPcu)にDRPcを更新す
る。この更新については、次のVI章で概略を述べ、第
IX章で詳細を述べる。パラメータは、航行近接部のい
くつかのセグメントSを順次テストして、最も確率の高
いセグメントSを決めるために、さらに考慮されるセグ
メントの候補から除外するセグメントを選ぶために用い
られる。第IX章で述べるように、航行アルゴリズムは
これらのパラメータ、他の処理及び論理を使用し、1つ
若しくは2つのセグメントSを除いてすべてのセグメン
トSを候補セグメントより外す。ついで、アルゴリズム
は次のような最終的な決定を行う。すなわち、車両Vが
移動している街路Stを表していることの確率が最大で
あることの条件をある一つのセグメントSが十全に備え
ているかどうかについての決定、並びにその確率がかか
る一つのセグメントS上の上述した点としてのDRPc
uに現在の推測位置DRPcを更新するに十分に高いも
のであるかどについての決定を行う。
【0027】B.パラメータの使用 − 他の実施例 現在の推測位置DRPcの更新が可能かどうか、そして
どのように更新するかを決定するこれらのパラメータの
使用については、他の形で実施できる。たとえば、セグ
メントSを外す論理的なシーケンスよりも、むしろこれ
らは重み付けされたスコアアルゴリズム(weight
ed score algorithm)に使用可能で
ある。かかるアルゴリズムでは、第IV章で説明したパ
ラメータが航行近接部の各セグメントSについて数理的
に計算できる。各パラメータは、各パラメータに対して
予測された平均誤差領域(average error
bounds)を表す数値並びにそのパラメータに与え
られた意味を表す数値により、重み付けされる。このよ
うにして、スコアの重み付けされた合計値が各セグメン
トSについて計算され、最も重い合計値を持つセグメン
トSが決定される。その合計値が十分であれば、更新の
決定がなされる。他の実施例では、本発明の上記のセグ
メント外しの方法と上記のスコアアルゴリズムの方法を
組み合わせることが可能である。
【0028】VI.車両Vの追跡の精度を改良するため
のDRPc、CEP、センサー校正データの更新 A.更新 − 概要 あるセグメントS、すなわち最も確率の高いセグメント
Sが、車両Vの実際の位置を含む確率がDRPcの更新
を行い得るのに十分なものであると決定されると、コン
ピュータ12はセグメント、パラメータ、DRPcを処
理し、最も確率の高いDRPcu及び更新されたCEP
u、さらにもし適切なら、距離及び方位センサーの更新
された校正係数を決定する。DRPcuの計算方法は、
車両Vが方向を変えたかあるいは直進し続けているかに
ついてするコンピュータ12の決定に依存する。後で詳
細に説明するが、車両Vが直進していたときは、選択さ
れたセグメントS、DRPc、及びこれらとCEPとの
間の距離を用いてDRPcuが直接に計算される。車両
Vが方向を変えているなら、最近の車両の方位のシーケ
ンスとセグメントS(必要なら、接続されたセグメント
S)とを比較して得られた相関関数を計算して、DRP
cuが決定される。相関関数の計算の最良点は選択され
たDRPcuとなる。もっとも、これには、そのDRP
cuがある特性のテスト(quality test)
をパスする必要がある。CEPはDRPcを更新する二
つの方法で異なった形でCEPuに更新される。また、
更新がセンサー18と28の校正についての付加された
情報を与えると判断されたときは、校正係数が更新され
る。 B.更新 − 他の実施例 DRPcからDRPcuへの更新方法については他の形
でも実施可能である。たとえば、過去のDRP位置、選
択されたセグメントSに沿った最も確率の高い位置、ス
コアが計算されるならセグメントSのスコア、さらに他
のパラメータ情報といった数種類の情報を、異なった入
力の値のなんらかの割合て(assignment)に
基づいて最適あるいは最少の二乗平均位置を計算する線
形フィルターに入力することが可能である。この最適あ
るいは最も確率の高い位置はセグメントS上にあっても
なくてもよい。
【0029】VII.総括 車両Vを追跡するときの精度を上げるために、コンピュ
ータ12に入力され、それにより記憶され、そして処理
される多種の情報について説明した。この情報には、コ
ンピュータ12に入力される距離及び方位データ、記憶
媒体14に記憶されるマップデータベース、推測位置D
RPの精度の予測がある。コンピュータ12はこの情報
を利用して一つ以上のパラメータを発生する。単一の若
しくはすべてのパラメータは、最も確率の高いセグメン
トSが存在するかどうか、さらにかかるセグメントSが
現在の推測位置DRPc以上に確率の高いDRPcuを
含むか否かを決定するのに有用である。もし、かかるセ
グメントSが存在すると判断されると、コンピュータ1
2はより確率の高い位置を計算し、DRPcをDRPc
uに更新し、さらにDRPの精度の評価、校正係数を計
算する。コンピュータ12はすでに述べた情報とこれか
ら述べる情報とを選択的に処理し、本発明の車両航行ア
ルゴリズムにしたがって更新を行う。その実施例の一つ
を以下に述べる。
【0030】VIII.コンピュータプログラムの全体
構造(structure) 図7Aないし図7Cは三つのブロック図を図示し、これ
らは自動車両ナビゲーション装置10が利用するコンピ
ュータプログラムの全体構造を示す。図7Aは主プログ
ラムであり、図7Bから図7Cはインタラプトプログラ
ムを示す。図7Bのインタラブトプログラムはモニター
38をリフレッシュし、コンソール手段46を介してオ
ペレータインターフェースを与える。図7Cのインター
フェースプログラムは本発明の航行アルゴリズムの実施
用プログラムである。一般的には、コンピュータプログ
ラムの全体構造の動作においては、コンピュータ12に
よって処理される上述し且つこれからさらに述べるよう
なすべての情報に応答して、主プログラムは、モニター
38に表示される選択されたマップM及び車両記号Sv
を選択して表示するのに必要なデータを計算してフオー
マット化し、さらに航行近接部のセグメントSを航行ア
ルゴリズムに与える。この主プログラムの実行は、図7
Bと図7Cの二つのプログラムによりインタラプトされ
る。図7Bのリフレッシュ表示プログラムは、モニター
38に表示される可視像を維持するに必要なコマンドを
リセットし、また主プログラムが表示体(displa
y Presentation)を選択し、フオーマッ
ト化するに必要なオペレータコマンドデータをコンソー
ル手段44を介して読み込む。図7Bのインタラプトプ
ログラムは図7Aの主プログラム若しくは図7Cの航行
プログラムをインタラプトできる。後者は主プログラム
のみをインタラプトでき、これは、後述するように、1
秒ごとに行われる。
【0031】IX.車両航行プログラム及びアルゴリズ
ム 図8は、コンピュータ12により実行される本発明の航
行アルゴリズムの全体の実施例を示すフローチャートを
示している。既に述べたように、1秒ごとに航行アルゴ
リズムは主プログラムをインタラプトする。まず、コン
ピュータ12は、推測航法(図1Bも参照)により、図
9と関連して以下に詳述するように、古い推測位置DR
Poを現在の推測位置DRPcに進め、DRPcの精度
の評価を拡大する(図1B及びブロック8Aを参照)。
ついで、図12との関連で以下に述べるように、DRP
c、評価、及び他の情報(ブロック8B)を更新する時
であるかどうかが決定される。もし、そうでないとき
は、残りのプログラムがバイパスされ、制御が主プログ
ラムにもどる。もし、更新のテストを行う時であるな
ら、マルチパラメータの評価がコンピュータ12により
行われ、航行近接部のセグメントSが現在の推測位置D
RPc(ブロック8C)より可能性のある点を含むか否
かを決定する。これについては、図13との関連で説明
する。マルチパラメータの評価がかかるセグメントSの
決定とはならないときは(ブロック8D)、残りのプロ
グラムが主プログラムにバイパスされる。もし、マルチ
パラメータの評価がより確率の高いセグメントSの存在
を示すときは、このセグメントSに沿った位置が結合さ
れ、更新が実行される(ブロック8E)。これについて
は、図28との関連で述べる。ついで、制御は主プログ
ラムに戻る。この更新は、現在の推測位置DRPcのD
RPcuに対する更新(図1C)と評価の更新(図5C
−2)のみならず、もし、適切なら、距離センサー手段
16及び方位センサー手段26と関連した校正データの
更新も含む(図2)。図9には、DRPoをDRPcに
前進させ、DRPcの精度の評価を拡大するサブルーチ
ンのフローチャートが示されている(ブロック8A)。
まず、DRPoが推測航法によりDRPcに進められる
(ブロック9A)。これについては図10との関連で説
明する。つぎに、DRPcの精度の評価が広げられ、あ
るいは拡大される(ブロック9B)。図11との関連で
これを説明する。図10は所与のDRPoをDRPcに
進めるサブルーチンのフローチャートを示す(ブロック
9A)。図10の式を参照されたい。まず、車両の方位
Hは手段26から方位データを受けるコンピュータ12
により計算される(ブロック10A)。すなわち、図3
5−1との関連で述べるように、コンピュータ12は方
位センサー偏差対センサー読み取りを記憶するセンサー
偏差テーブルを保持する。この方位偏差は手段26の出
力に加えられ、より正確な磁気方向を得る。さらに、マ
ップデータベースからの局部的な磁気変動(第III.
A.2e)が方位センサー手段26に加えられ、車両V
のより正確な方位Hに到達する。ついで、DRPoの計
算以降の距離Δdがコンピュータ12により、センサー
手段18からの距離データを使用して測定される(ブロ
ック10C)。次に、コンピュータ12が距離ΔDを計
算する(図1B、ブロック10D)。校正係数Cについ
ては図35−2との関連で詳細に説明する。さらに、D
RPcが式1’と式2’(ブロック10E)を用いて計
算され、そしてこのサブルーチンが完了する。図11は
輪郭CEPを拡大するサブルーチンのフローチャートを
示す(ブロック9B)。また、図11Aも参照する。こ
の図は図5C−1を単純化したものであり、車両Vがあ
る位置から他の位置に移動し、距離ΔDが計算された後
の領域A’を持つ拡大したCEPを示している。まず、
計算された距離ΔDのX、Y距離成分がコンピュータ1
2により次式で決定される(ブロック11A)。
【数8】
【数9】 つぎに、コンピュータ12は以下に詳述するように可変
方位及び距離誤差EH、EDをそれぞれ計算する。これ
らの誤差EH、EDは精度と装置全体の性能に関連す
る。新しいXY座標がコンピュータ12により、CEP
の各角R’S’T’U’について下記のように計算され
る(ブロック11C)。
【数10】
【数11】
【数12】
【数13】
【数14】
【数15】
【数16】
【数17】 上述したように、ΔDxとΔDyがそうであるように、
EHとEDは変数である。なぜなら、これらのデータ
は、DRPcを進め、CEPを拡大する時にある位置か
ら他の位置にブロックが移動したその距離に依存するか
らである。したがって、CEPが拡大する速度は変動す
る。たとえば、EH若しくはEDに対する値が高くなれ
ばなるほど、CEPは早く成長する。このことはDRP
cの精度が下がり、車両Vの実際の位置を知る確度が減
少したことを意味する。DRPoがDRPcに進み、C
EPが拡大している状態での、図12は、更新をテスト
する時であるかどうかについて決定するためのサブルー
チンのフローチャートを示している(ブロック8B)。
まず、コンピュータ12は、前の更新が考慮された後に
2秒が経過しているかどうか決定する(ブロック12
A)。もし、経過していなければ、更新のテストをする
時でないこととなり(ブロック12P)、残りのプログ
ラムがバイパスされ、制御は主プログラムに戻る。も
し、2秒が経過しておれば、車両Vが、前の更新が考慮
されて以来しきい値の距離だけ移動したかどうかがコン
ピュータ12により決定される。もし、そうでなけれ
ば、更新をテストする時ではない(ブロック12B)。
もし、そうであるなら、更新がなされるべきか否かを決
定する時である(ブロック12D)。図13はコンピュ
ータ12によるマルチパラメータの評価を実行するため
のサブルーチンのフローチャートである(ブロック8C
と8D)。コンピュータ12は、前にリストしたパラメ
ータ(1)ないし(4)に基づいた最も確率の高いライ
ンセグメントSを、もし、あるなら、決定する(ブロッ
ク13A)。これについては図14との関連でさらに説
明する。もし、最も確率の高いラインセグメントSを見
付けたなら(ブロック13B)、この最も確率の高いセ
グメントSが相関パラメータの相関テストをパスするか
どうかの決定が行われる(ブロック13C)。これにつ
いては図23で説明する。もし、ないなら、フラグが立
てられ、更新サブルーチンをバイパスする(ブロック1
3D)。もし、あるなら、フラグが立てられ(ブロック
13E)、制御が更新サブルーチンに進む。図14は最
も確率の高いラインセグメントSを決定し、このライン
セグメントSが更新サブルーチンを進めるための十分な
確率をもっているか否かを決定するサブルーチンのフロ
ーチャートを示す。まず、ラインセグメントSのXY座
標データがコンピュータ12により記憶媒体14に記憶
されたマップデータベースの航行近接部より取り込まれ
る(ブロック14A)。ついで、このラインセグメント
Sがしきい値内で車両の方位Hに平行であるかどうか
が、コンピュータ12により決定される。(第IV章
B1の方位パラメータ、及びブロック14B)。これは
図15との関連で説明される。もし、平行でなければ、
このラインセグメントSが取り込むための航行近接部の
最後のセグメントSであるか否かを決定する(ブロック
14C)。もし、そうでなければ、サブルーチンはブロ
ック14Aに戻り、コンピュータ12が他のセグメント
Sを取り込む。もし、取り込まれたラインセグメントS
がしきい値内で車両Vの方位Hに平行であれば(ブロッ
ク14B)、コンピュータ12はこのラインセグメント
SがCEPと交差するか否かを決定する(ブロック14
D)(DRPcの精度評価に対する近接性パラメータを
参照、第IV章B2)。ラインセグメントSがCEPに
交差するか否かを決定する手順の1例は、「図形と映像
処理のためのアルゴリズム」というタイトルの本の第1
5.2章、「凸型多角形によるラインセグメントのクリ
ッピング」及び第15.3章の「正規の矩形によるライ
ンセグメントのクリッピング」に開示されている。この
本の著者はTheodosios Pavlidisで
Computer Science Press,In
c.により1982年出版されている。もし、このライ
ンセグメントSがCEPと交差しなく(ブロック14
D)、また航行近接部で最後に取込まれたセグメントS
でなければ(ブロック14C)、サブルーチンはブロッ
ク14Aに戻り、これにより、コンピュータ12は別の
ラインセグメントSを取込む。もし、このラインセグメ
ントSがCEPと交差すると(ブロック14D)、この
ラインセグメントSは、コンピュータ12によりライン
オブポジション、すなわちL−O−Pの記憶に入れられ
たリストに加えられる(ブロック14E)。このリスト
では、以後の考慮のため可能性のあるセグメントとして
扱う。つぎに、コンピュータ12はリストに加えられた
このラインセグメントSを2つのラインセグメントSの
接続性(第IV章B3を参照)及び近接性(第IV章B
4を参照)のパラメータについてテストする(ブロック
14F)。これについては、図16に関連して更に詳述
する。もし、ラインセグメントSが特別な組み合わせの
これらの2つのテストを通らなければ、L−O−Pリス
トから取除かれる。サブルーチンはこれによりブロック
14Cに進む。もし、ブロック14Cのセグメントテス
トにパスすると、最も確率の高いセグメントSは、もし
あれば、コンピュータ12によりL−O−Pリストの内
に残っている入力項目から選択される(ブロック14
G)。これについては、図20に関連して更に詳述す
る。この選択された最も確率の高いセグメントSがもし
相関パラメータのテストにパスすれば、このセグメント
に対してDRPcからDRPcuへの更新がなされる。
図15は、前記ブロック14Bに示したセグメントSが
車両Vの方位H、つまり方位パラメータに平行か否かを
決定するプロセスのサブルーチンのフローチャートであ
る。最初に、次の方程式によりラインセグメントSの角
度θが計算される(ブロック15A)。
【数18】 ここで、X1、X2、Y1及びY2はコンピュータ12
により今処理されているラインセグメントSの端点EP
のXY座標データである。ついで、車両Vの現在の方位
Hが計算される。すなわち、センサー手段26から受け
取られた方位データより角度αが計算される(ブロック
15B)。つぎに、コンピュータ12は|θ−α|もし
くは|θ−α+180°|がしきい値角度以下か否かを
決定する(ブロック15C)。もし、この差がしきい値
以下でなければ(ブロック15D)、コンピュータ12
はこのラインセグメントSは車両の方位Hに平行でな
い、と決定する(ブロック15E)。もし、この差がし
きい値以下ならば(ブロック15D)、コンピュータ1
2はこのセグメントSは車両Vの方位Hに平行である、
と決定する(ブロック15F)。図16は、2つのライ
ンセグメントSの接続性及び近接性のパラメータのテス
トのためのサブルーチンを示す(ブロック14Fを参
照)。まず、コンピュータ12は現在の推測位置DRP
cと今処理されているラインセグメントS(今はブロッ
ク14Eを経てラインオブポジションL−O−P)との
間の距離を計算する(ブロック16A)。これについて
は、図17に関連して更に詳述する。ついで、コンピュ
ータ12はマップデータベースの航行近接部をアクセス
し、このラインセグメントSは“古い街路”に接続して
いる否かを判定する(ブロック16B)。この街路は、
以前に述べたように、その1つ前のDRPcuが位置し
ていると計算されたラインセグメントSに対応してい
る。処理中のラインセグメントS及び古い街路セグメン
トSは、図6Cに関して述べたように、接続されている
場合もあり、されていない場合もある。これにより、も
しこれが処理されている最初のラインセグメントSであ
れば(ブロック16C)、セグメントSのXY座標デー
タが「側部1」として記憶される(ブロック16D)。
この「側部1」とは、図6Dに関連して述べたように、
ラインセグメントSがDRPcの1側にある、というこ
とを意味する。また、距離計算の結果が(ブロック16
A)、セグメント接続計算の結果(ブロック16B)と
ともに記憶される(ブロック16E)(ブロック16
F)。もし、この現在処理されているラインセグメント
Sが最初のセグメントSでないと(ブロック16C)、
コンピュータ12はこのセグメントSが側部1セグメン
トSとDRPcの同じ側にあるか否かを決定する(ブロ
ック16G)。もし、セグメントが側部1セグメントS
と同じ側にあると、コンピュータ12は側部1の最も確
率の高いセグメントSを選択する(ブロック16H)。
これについては、図18のサブルーチンに関連して述べ
る。この処理されているラインセグメントSが側部1に
ないとすると(ブロック16G)、「側部2」、つまり
DRPcの他方の側部にあるということである。従っ
て、側部2の最も確率の高いセグメントSが選択される
ことになる(ブロック16I)。これについては、図1
9のサブルーチンで述べる。このように、図16のサブ
ルーチンの終わりでは、最も確率の高いセグメントS
が、もしDRPcの側部1にあれば側部1の最も確率の
高いセグメントSが、また、もし側部2にあれば側部2
の最も確率の高いセグメントSが選択されている。これ
らは、近接性もしくはあいまい性についてさらにテスト
されるが、これについては図20に関連して述べる。リ
ストの他のすべてのL−O−P(ブロック14E)は、
これ以上の考慮から除外されることになる。図17は、
DRPcからラインセグメントSまでの距離を計算する
サブルーチンのフローチャートである(ブロック16A
を参照)。まず、セグメントSを特定する座標データX
2Y2及びX1Y1並びにDRPcの座標データXYを
使用して、セグメントSに垂直なラインlとセグメント
Sとの交差Iがコンピュータ12により計算される(ブ
ロック17A)。ラインlが垂直である理由は、これに
より、DRPcに対し最も近接した交差Iが得られる、
ということにある。交差Iが座標データX3Y3により
特定される。これにより、DRPc及びX3Y3のXY
座標データを使用して、DRPc及び交差I間の距離d
が計算される(ブロック17B)。図18は、現在の推
測位置DRPcの側部1の最も確率の高いセグメントS
を選択するサブルーチンのフローチャートである(ブロ
ック16Hを参照)。まず、コンピュータ12は処理中
のラインセグメントS及び側部1ラインセグメントSが
両方とも古い街路セグメントSに接続されているかどう
か、を決定する(ブロック18A)。もし接続されてい
ると、距離計算の結果(ブロック16E)を記憶してい
るコンピュータ12は、このラインセグメントSは側部
1ラインセグメントSよりも現在の推測位置DRPcに
近接しているかどうか、を判定する(ブロック18
B)。もし、近接していなければ、この側部1セグメン
トSは側部1セグメントSとして保持される(ブロック
18C)。もし近接していると、このラインセグメント
Sは新しい側部1セグメントSとして、その距離及び接
続性のデータとともに記憶される(ブロック18D)。
もし、このラインセグメントS及び側部1セグメントS
が両方とも古い街路セグメントSに接続されていないと
(ブロック18A)、コンピュータ12はこのラインセ
グメントS及び側部1セグメントSは両方とも古い街路
セグメントSに接続されていないかどうか、を判定する
(ブロック18E)。もし、判定の答えが両方ともに接
続されていないと、サブルーチンはブロック18Bを経
由して上述したように進む。もし答えが否定であれば、
コンピュータ12はこのラインセグメントSは古い街路
セグメントSに接続されているかどうか、さらに側部1
セグメントSはそのように接続されていないかを判定す
る(ブロック18F)。もし、答えが否定であるなら、
側部1セグメントSが側部1セグメントSとして保持さ
れる(ブロック18C)。そうでなければ、このライン
セグメントSが側部1セグメントSになる(ブロック1
8D)。このように、このサブルーチンの終わりでは、
現在の推測位置DRPcの1つの側部のラインセグメン
トSのみが側部1セグメントSとして記憶されることに
なる。図19は、側部2、つまり現在の推測位置DRP
cの側部1のもう一方の側部の最も確率の高いラインセ
グメントSを選択するサブルーチンのフローチャートで
ある(ブロック16Iを参照)。もし、これがコンピュ
ータ12により考慮されている側部2の最初のラインセ
グメントSであれば、(ブロック19A)、このライン
セグメントSは「側部2」のセグメントSとしてその距
離及び接続性データとともに記憶される(ブロック19
B)。もしそうでなければ、街路接続性テストの結果を
記憶しているコンピュータ12は、このラインセグメン
トS及び側部2セグメントSがともに古い街路セグメン
トSに接続しているかどうか、を決定する(ブロック1
9C)。もし接続されていれば、距離計算の結果を記憶
しているコンピュータ12は(ブロック16E)、この
ラインセグメントSは側部2のセグメントSよりも現在
の推測位置DRPcに近接しているかどうか、を決定す
る(ブロック19D)。もしより近接していなければ、
側部2セグメントSが側部2セグメントSとして保持さ
れる(ブロック19E)。もしより近接していれば、こ
のラインセグメントSが側部2セグメントSとして、こ
の距離及び接続性とともに記憶される(ブロック19
F)。もし、このラインセグメントS及び側部2セグメ
ントSが両方とも古い街路セグメントSに接続していな
いと(ブロック19C)、コンピュータ12はこのライ
ンセグメントS及び側部2セグメントSが両方ともに古
い街路セグメントSに接続していないかどうか、を決定
する(ブロック19G)。もし答えが肯定であれば、サ
ブルーチンはブロック19Dを経て先に進む。答えが否
定のときは、このラインセグメントSは古い街路セグメ
ントSに接続されているか、さらに側部2セグメントS
は古い街路セグメントSに接続されていないか、がコン
ピュータ12により判定される(ブロック19H)。も
し答えが否定であれば、側部2セグメントSが側部2セ
グメントSとして保持される(ブロック19E)。もし
肯定であれば、このラインセグメントSは新しい側部2
セグメントSとしてその距離及び接続性データとともに
保持される(ブロック19F)。図20は残りのセグメ
ントSのなかで最も確率の高いセグメントSを選択する
ためのサブルーチンのフローチャートである(ブロック
14Gを参照)。コンピュータ12は、ラインオブポジ
ション、つまりL−O−Pとして扱われるセグメントS
のリストを作成しており(ブロック14E)、また2つ
だけを除いて他は全て除外しているので、ただ1つのセ
グメントSだけがこのようなラインオブポジション、L
−O−Pとして扱われているのかどうか、を判定する
(ブロック20A)。ただ1つだけであれば、このライ
ンセグメントSがこの時の航行近接部における最も確率
の高いセグメントSとして選択される(ブロック20
B)。コンピュータ12は、これによりこの最も確率の
高いセグメントSが相関パラメータのテストをパスする
かどうか、を判定する(ブロック20C)。このテスト
については、図23のサブルーチンに関連して述べる。
このセグメントSがこれらのテストにパスしないと、更
新は行われない。もし、このセグメントSが相関テスト
をパスすれば、サブルーチンは先に進んでDRPcuが
あるべきこのラインセグメントS上の点を決定しようと
する、つまりDRPcからDRPcuへの更新を行おう
とする。もし、残りのラインセグメントSで1つ以上が
ラインオブポジション、L−O−Pとして扱われると
(ブロック20A)、側部1セグメントS及び側部2セ
グメントSが存在することになり、コンピュータ12は
側部1セグメントSは古い街路セグメントSに接続して
いるか、さらに側部2セグメントSは古い街路セグメン
トSに接続していないか、を判定する(ブロック20
D)。この答えが肯定であれば、側部1セグメントSが
航行近接部における最も確率の高いセグメントSとして
選択され(ブロック20E)、サブルーチンはブロック
20Cに直接進む。もし、この答えが否定であれば(ブ
ロック20D)、コンピュータ12は側部2セグメント
Sが古い街路セグメントSに接続しているか、さらに側
部1セグメントSが古い街路セグメントSに接続してい
ないか、を判定する(ブロック2OF)。答えがイエス
であれば、側部2セグメントSが航行近接部における最
も確率の高いセグメントSとして選択され(ブロック2
0G)、サブルーチンは直接ブロック20Cに進む。も
し、答えが否定であれば、コンピュータ12は側部1セ
グメントS及び側部2セグメントSが互いに近接し過ぎ
ているかどうか、を判定する(ブロック20H)(第I
V章B4、あいまい性パラメータを参照)。これについ
ては、図21のフローチャートに関連して更に詳述す
る。もし、側部1セグメントS及び側部2セグメントS
が互いに近接し過ぎていると、コンピュータ12はこの
時点では最も確率の高いセグメントSは存在しない、と
判断し(ブロック20I)、この時点での更新は行われ
ない。もし、これらの2つのラインセグメントSが互い
に近接し過ぎていないと(ブロック20H)、コンピュ
ータ12は一方のセグメントSはしきい値内で他方のセ
グメントSよりもDRPcに近接しているかどうか、を
判定する(ブロック20J)。これについては、図22
のサブルーチンに関連して更に詳述する。判定の答えが
否定であれば、コンピュータ12はこの時点では最も確
率の高いセグメントSは存在しない、と判定する(ブロ
ック20I)。これにより、この時点での更新は行われ
ない。もし答えがイエスであれば、1つのセグメントS
が最も確率の高いセグメントSとして選択され(ブロッ
ク20K)、サブルーチンはブロック20Cに進む。上
述のように、このサブルーチンの終わりでは、この時点
では最も確率の高いセグメントSは存在しないか、また
は最も確率の高いセグメントSが存在し、それが相関パ
ラメータのテストにパスするかどうか、のどちらかであ
る(第IV章B5を参照)。図21は側部1と側部2の
セグメントSが近過ぎているか否かを決定する(ブロッ
ク20Hを参照)サブルーチンのフローチャートであ
る。最初に、2つのセグメントS間の距離がコンピュー
タ12(ブロック21A)により計算される。その後、
コンピュータ12はこの距離がしきい値距離(ブロック
21B)以下か否かを決定する。もしそれ以下ならば2
つのセグメントSは近過ぎていることになり不明瞭な状
態ということにより、この時は更新は行われない。も
し、コンピュータにより決められた距離がしきい値距離
以上である場合は、セグメントSは近過ぎてはいないと
いうことで(ブロック21D)、更新が行われる可能性
がある。図22に図示されているフローチャートのサブ
ルーチンは側部1セグメントS若しくは側部2セグメン
トSが他のセグメントよりDRPcに十分に近いか否か
を決定する。まずコンピュータにより、DRPcより側
部1セグメントSの距離とDRPCより側部2セグメン
トSの距離の比が計算される(ブロック22A)。その
後、その比がしきい値より大きいか、又は1/しきい値
より小さいかがコンピュータ12により決められる(ブ
ロック22A)。もし、そのどちらでもない場合は、D
RPcは他方のセグメントSよりも一方のセグメントS
に近くはないということになり(ブロック22C)、こ
の時は更新が行われない。もし、そのどちらかにあては
まる場合は、他方のセグメントより一方のセグメントS
により近いと判断し(ブロック22D)、更新が行われ
る可能性がある。図23により示されているのは最も確
率の高いセグメントSに関して相関テストを行うサブル
ーチンである(ブロック20Cを参照)。図13のサブ
ルーチンに関して述べたように、最も確率の高いセグメ
ントSが存在すると判断されると、車両が方向を変えて
いるのか否かをコンピュータが決める。これについては
図25との関連で更に詳述する。コンピュータが現在車
両は方向を変えていないと判断すると(ブロック23
A)、簡単な道合わせ(path match)の計算
により相関テストが行われる(ブロック23B−23
F)。これについては図24Aないし図24Dに関連し
て後に詳述する(上記の第IV章B、5bも参照)。車
両が方向を変えていると判断したとき、コンピュータは
相関関数を計算し、テストして相関テストを行う(ブロ
ック23G−23J)(上記の第IV章B、5c項も参
照)。図24Aないし図24D迄は、簡単な道合わせが
存在するか否かを決定するときにコンピュータ12によ
って使用される各種データの図表である。図24Aは車
両Vが実際に移動していると思われる街路Stの複数の
セグメントSのXY位置の図表である。ここで、この街
路Stには6つのラインセグメントS1ないしS6があ
り、これらは図示のように、端点aからgにより定めら
れている。S1からS6のうちの一つは最も確率の高い
セグメントSに相当する。図24Bはこの発明並びに計
算式(1)若しくは(1’)及び(2)若しくは
(2’)に従って以前に計算された複数の推測位置DR
PについてのXY位置の図表である。これらの推測位置
はAからK点で示されている。K点には現在の推測位置
DRPcが含まれている。図24Bでは、これらの推測
位置DRPは車両Vが移動した全計算距離Dに渡って示
されている。全距離DはΔD1よりΔD10の和にな
る。図24Cは図24Aの街路Stの距離の関数(位置
Xとは異なっている)としてそれぞれラインセグメント
S1ないしS6に相当する方位h1ないしh6を示した
ものである。前述したように、マップデータベースには
端点データがあり、この端点は図24Aに示す街路St
のラインセグメントS1ないしS6を特定している。し
かし、下記の説明で必要とされるように、図24Cの方
位データはコンピュータ12により計算される。図24
Dは図24Bの中のΔD1よりΔD10にそれぞれ対応
する車両Vの測定された方位H1よりH10を示してい
る。図24Bの距離ΔDデータと図24Dに示される方
位データH1ないしH10はコンピュータ12により計
算され、入力項目の方位表としてコンピュータに一時的
に記憶される。図24Dはこの表をプロットしたもので
ある。さらに詳しくは、車両Vが移動するとき移動した
距離と車両Vの方位が秒毎に測定される。方位表の前回
の入力後、車両Vがしきい値距離以上に移動したかどう
か、が方位表に入力される。再び図23を参照すると、
コンピュータ12は車両Vが移動した過去のしきい値距
離についての方位表の各入力に対して街路Stの方位h
を計算する(ブロック23B)。つまり、この街路St
の方位hは、図24B図の現在の推測位置DRPcより
以前に車両Vが移動したしきい値距離毎に計算される。
このしきい値距離は、例えば、約9150m(300フ
ィート)になると思われる。その後、コンピュータはこ
のしきい値距離のRMS(root meansqua
re)方位誤差を計算する(ブロック23C)。このR
MS誤差の計算は次の計算式によって行われる。
【数19】 ここで、 n=方位表の入力項目数 方位(i)=方位表のi番目の入力項目による車両Vの
方位 街路方位(i、p)=車両Vが位置Pにいると仮定した
場合の方位表のi番目の入力項目に対する街路の方位 コンピュータ12は、次に、このRMS方位誤差(1つ
の位置P、つまりDRPcに対して計算される)はしき
い値(ブロック23D)以下か否かを決定する。もし、
それ以下ならば、コンピュータ12は車両Vの測定され
た推測通路がこの最も確率の高いセグメントSと一致す
ると判断し、このセグメントSを記憶する(ブロック2
3E)。もし、以下でないと決定すると、コンピュータ
12は車両Vの測定された推測通路はこの最も確率の高
いセグメントとは一致しないと判断し、最も確率の高い
セグメントSは存在しないということになる(ブロック
23F)。このように、一致する場合は、最も確率の高
いセグメントSがあり、これに応じて現在の推測位置D
RPcは更新される。もし一致しなければ、この時更新
は行われない。もし、コンピュータ12が、車両Vは方
向を変えていると判断すると(ブロック23A)、相関
関数を計算することにより相関テストを行う(ブロック
23Gないし23J)。まず、コンピュータ12は、車
両Vの測定された通路とあるラインセグメントSの方位
との間の相関関数を計算する(ブロック23G)。この
ラインセグメントSには最も確率の高いセグメントSと
これに接続したラインセグメントSが含まれる。このこ
とは図26との関連で更に詳述する。コンピュータ12
はさらに相関関数の計算結果が、あるしきい値テストを
パスするか否かを決定する(ブロック23H)。これは
図27に関連して更に詳述される。もし、テストにパス
しない場合は、最も確率の高いセグメントは存在しない
(ブロック23F)。もし相関関数がしきい値テストを
パスすると(ブロック23H)、「最も確率の高い点」
のXYデータ、すなわち上述した相関関数上の最良点B
Pが記憶される(ブロック23I)。この記憶はセグメ
ントS上の位置に対応した最良の相関と共に行われる。
その後、このセグメントSは最も確率の高いセグメント
として記憶される。図25は車両Vは方向を変えている
か否かを決定するためのサブルーチンである(ブロック
23Aを参照)。コンピュータ12はまず現在の推測位
置DRPcに関連する方位Hを特定するデータと古い推
測位置DRPoに関連する先行の方位Hを特定するデー
タを比較することから始める(ブロック25A)。も
し、現在の方位データが現在の方位Hはしきい値角度で
示される程度よりも大きく変わっていることを示すと
(ブロック25B)、コンピュータ12は車両Vが方向
を変えていると判断する(ブロック25C)。もし、現
在の方位Hがしきい値角度の程度よりも大きく変わって
いないと(ブロック25B)、コンピュータ12は、車
両Vがしきい値距離の間、現在の方位H上であり続けた
か否かを決定する(ブロック25D)。もし、現在の方
位Hであり続けないときは、車両Vは方向を変えている
と判断される(ブロック25C)。しかし、車両Vがし
きい値距離の間、現在の方位Hであり続けたと決定され
ると(ブロック25D)、車両Vは方向を変更していな
いとコンピュータ12により判断される(ブロック25
E)。図26は、車両Vの通路及び上述の選択されたラ
インセグメントS間の相関関数を計算するためのサブル
ーチンのフローチャートである(ブロック23Gを参
照)。一方、図26−1は計算された相関関数を図示し
たものである。相関関数はまずDRPcと関連したCE
Pの最大寸法Lを計算することによって算出される(ブ
ロック26A)。ついで、この相関テストを説明するた
めにも使用された図24A及び図24Cを再び参照し
て、間隔Lの2つの端点EP1及びEP2がコンピュー
タ12により計算される(ブロック26B)。これらの
2つの端点はDRPcuを得るための最良の推測(B
G)位置からそれぞれL/2プラス、もしくはL/2マ
イナスにある。次に、コンピュータ12は、この間隔L
を、例えば、1、220m(40フィート)互いに離れ
ている複数の位置に分割する。次にこのような位置のそ
れぞれについて、街路Stの方位hが上述された方位表
のそれぞれの距離ΔDの入力項目に対して計算される
(ブロック26D)。その後、間隔Lの各位置(P)に
ついてのRMS方位誤差が、式(14)を使用してコン
ピュータ12により計算される(ブロック26E)。図
27は相関関数があるしきい値をパスするか否かを決定
するためのサブルーチンのフローチャートである(ブロ
ック23Hを参照)。まず、コンピュータは、最小RM
S誤差(ブロック27A)の位置を探し出す。この位置
は図26−1中に示されている。その後コンピュータは
このRMS誤差がしきい値以下か否かを決定する(ブロ
ック27B)。もし以下でなければ残りのサブルーチン
はバイパスされて、最も確率の高いセグメントSはない
ということになる(ブロック23Fに戻る)。もし、R
MS誤差がしきい値以下であれば、最小位置での相関関
数の曲率が位置に対するRMS誤差の2階差分として計
算される(ブロック27C)。もし、この曲率がしきい
値以上でない場合は(ブロック27D)、相関テストに
失敗したということで残りのサブルーチンはバイパスさ
れる(ブロック27F)。もし、この曲率がしきい値以
上ならば(ブロック27D)、コンピュータ12は相関
計算が全てのしきい値のテストにパスしたと判定し(ブ
ロック27E)、RMS最小誤差の位置がDRPcuに
なる最良のBP点となる(ブロック23Iを参照)。曲
率がしきい値以上ということは、相関パラメータが十分
ピークしたということを保証する。例えば、方位表でカ
バーされた距離のラインセグメントSが真直ならば、2
階差分はゼロになり、相関パラメータはDRPcuに関
して何の位置情報も持っていないということになる。こ
のことから、図8を再度参照して、マルチパラメータ評
価の結果として(ブロック8C)DRPcのもっと確か
な位置を決めることができる(ブロック8D)。つま
り、DRPcが更新可能なラインセグメントSがあると
仮定する。このため、図28に更新のための一般的なサ
ブルーチンのフローチャートを示す(ブロック8Eを参
照)。ここに示されているように、コンピュータ12は
まず、現在の推測位置DRPcを、更新された現在の推
測位置DRPcuに更新する(ブロック28A)。これ
は図29に関連して更に詳述する。次にコンピュータ1
2は、DRPcの精度の評価を更新する(ブロック28
B)。これは図32に関連して詳述する。次にセンサー
手段16とセンサー手段26が再び校正されるが(ブロ
ック28C)、これについては図35との関連で詳述す
る。図29はDRPcをDRPcuに更新するためのサ
ブルーチンのフローチャートである。もし、車両が方向
を変更しているとすると(ブロック29A)、DRPc
のXY座標データは以前に計算された最良の相関点BP
のXY座標データにセットされ(ブロック23Iを参
照)、これにより、DRPcはDRPcuに更新される
(ブロック29B)。この後、推測動作比(dead
reckoning performance rat
io)PRが計算されるが(ブロック29C)、これ
は、たとえばDRPc及びDRPcu間の距離を、DR
PcからDRPcuへの前回の更新後車両Vが移動した
計算距離ΔDで割ったものに等しい。この動作比PR
は、システム10のなかのある誤差を計算するときに使
用される。この誤差は前に述べ、さらに以後に述べるよ
うに、CEPの変動速度もしくは成長速度を決定すると
きに使用される。もし、車両Vが方向を変えていないと
(ブロック29A)、DRPcは最も確率の高い一定の
コース位置にセットされる(ブロック29D)。このこ
とは推測動作比PRの計算に続いて、図30に関連して
更に述べる。図30のフローチャートは、車両Vが一定
の方位H上にある時の所与のDRPcから所与のDRP
cuへの更新のサブルーチンである(ブロック29Dを
参照)。図30−1もまたDRPcよりDRPcuへの
更新の説明に使用される。この図には、DRPc、DR
Pcuに関連した所与のCEP及び最も確率の高いライ
ンセグメントSが図示されている。このように、コンピ
ュータ12はCEPのアスペクト比ARを計算するが、
これは|RS|÷|ST|に等しい(ブロック30)。
ついで、コンピュータ12はこのアスペクト比ARはし
きい値の中で1に近いか否かを決定する(ブロック30
B)。もし近いということになると、DRPcは最も確
率の高いセグメントS上の最も近い点に更新される(ブ
ロック30C)。図30−1に示されるように、最も近
い点はP3点で、これはDRPcを通り、セグメントS
に垂直に引かれたラインlがセグメントSに交わる点で
ある。もしアスペクト比ARがしきい値の内で1に近く
ないと(ブロック30B)、コンピュータ12は図30
−1に示されるセグメントSの角度αを計算する(ブロ
ック30D)。この後、コンピュータ12は、図30−
1に示すように、CEPの主軸の角度βを計算する(ブ
ロック30E)。次に、コンピュータ12は、角度(α
−β)がしきい値以下かどうかを決定する(ブロック3
0F)。もし以下ならば、サブルーチンはブロック30
Cに進む。以下でないと、DRPcはセグメントS上の
極めて確率の高い点(最も確率の高い点とほぼ同じ)に
更新される(ブロック30G)。これについては図31
に関連して後で詳述する。図31はDRPcを最も確率
の高いセグメントS上の極めて確率の高い点に更新する
サブルーチンのフローチャートである(ブロック30G
を参照)。図30−1も再び参照する。まず、コンピュ
ータ12はCEPの主軸に平行な側部、すなわち図30
−1で示される例のなかの側部S1及び側部S2を決定
する(ブロック31A)。次にコンピュータ12は側部
S1及び側部S2が最も確率の高いセグメントSと交わ
るP1及びP2点を計算する(ブロック31B)。この
後コンピュータ12は、P1とP2間の中間点P4を計
算する(ブロック31C)。ここで、コンピュータ12
は以前に記載された方法でDRPcに最も近い点P3
(ブロック31D)を計算する。続いて、P3点及びP
4点間の距離dがコンピュータ12により計算される
(ブロック31E)。最後にコンピュータ12は、次の
計算式によりDRPcuのXY座標データを計算する
(ブロック31F)
【数20】
【数21】 DRPcをDRPcuに更新したので、コンピュータ1
2は図32に示されたサブルーチンを実行する。これ
は、DRPcに関連したCEPをDRPcuに関連して
更新されたCEPuに更新するサブルーチンである(ブ
ロック28Bを参照)。もし、車両が方向を変えていな
ければ(ブロック32A)、CEPは、一定の方位の最
も確率の高い点に基づいて更新される(ブロック32
B)。これは図33で述べる。もし、車両が、方向を変
更していると、CEPは相関関数の計算に基づいて更新
される(ブロック32C)。これについては図34で詳
述する。図33は、一定の方位の最も確率の高い位置に
基づいてCEPをCEPuに更新するサブルーチンのフ
ローチャートである(ブロック32Bを参照)。ここ
で、図33のフローチャートを説明するための図33−
1も参照する。図33−1は所与のCEP、関連するD
RPc、DRPcu及びその結果得られるCEPuを図
示する。まず、コンピュータ12が以前に図30に関連
して記載したように、DRPcuを計算したとする。つ
いで、最も確率の高いセグメントSの角度αが計算され
る(ブロック33A)。さらに、コンピュータ12はラ
イン11を計算する。ライン11は最も確率の高いセグ
メントSと平行であり、DRPcを通過する(ブロック
33B)。すなわち、ライン11も角度αを持つ。次
に、CEPと交差するライン11に沿ったP1点とP2
点を計算する(ブロック33C)。コンピュータ12は
P1点及びP2点間の距離d1を計算する(ブロック3
3D)。つぎに、CEPuの主なもしくは縦軸につい
て、距離d2=d1/2が計算される(ブロック33
E)。この後コンピュータ12は、最も確率の高いセグ
メントSに垂直なCEPuの半軸もしくは距離d3を判
定する。このd3は、マップデータベースの航行近接部
から取り込まれた街路Stの幅Wの半分の幅に等しい
(ブロック33F)。計算された距離d2とd3は、マ
ップデータベースから取り込まれたマップ精度データに
従い、しきい値最小距離と比較されて(ブロック33
G)、CEPuの最小のサイズをセットするのに使用さ
れる(第III章A、2f項を参照)。最後に、CEP
uの角R”S”T”U”のXY座標データが次のように
計算される(ブロック33H)。
【数22】
【数23】
【数24】
【数25】
【数26】
【数27】
【数28】
【数29】 図34は相関関数の計算結果に基づいてCEPからCE
Puに更新するサブルーチンのフローチャートである
(ブロック32Cを参照)。最も確率の高いセグメント
S、DRPcu及び結果として得られるCEPuを図示
した図34−1も参照して、図34のフローチャートに
ついて述べる。ここでまず、コンピュータ12は角度α
を計算する(ブロック34A)。そして、相関関数の曲
率に依存したDRPcuの位置の予測された不正確さ
が、つまり距離d2が、計算される(ブロック34
B)。次に、コンピュータ12は幅Wに基づいて街路S
tの半分の幅d1を判定する(ブロック34C)。ここ
で、街路Stはマップデータベースの航行近接部から取
り込まれる。上述したと同じように、計算された距離d
1とd2はCEPuの最小のサイズを決めるためにマッ
プデータベースから取り込まれた精度データに従ったし
きい値最小距離と比較される(第III章。A。2f項
を参照)。次に、更新されたCEPuは、R”を計算す
るための方程式と同じような式を使用して次のように計
算される(ブロック34D)。
【数30】
【数31】 かくして、DRPcuが決定され(ブロック28Aを参
照)、CEPuが決定される(ブロック28Bを参
照)。図35は、センサー手段16と26を再校正する
サブルーチンのフローチャートを示す(ブロック28C
を参照)。もし、車両Vが方向を変えていると(ブロッ
ク35A)、以前に記載された方法で決定されると、残
りのサブルーチンはバイパスされ、センサー手段16と
26はこのときは再校正されない。もし、車両Vが方向
を変更していないと、方位センサー手段26は再校正さ
れる(ブロック35B)。このことに関しては、図35
−1に関連して以下に詳述する。次に、もし車両Vが丁
度方向を変えたばかりでなければ、残りのサブルーチン
はバイパスされる(ブロック35C)。もし、車両Vが
方向を変えたところであれば、距離センサー手段16は
再校正される(ブロック35D)。このことに関して
は、図35−2に関連して更に詳述する。図35−1
は、方位センサー手段26の出力の関数としての方位セ
ンサー手段26の偏差の図表である。この図表は、前に
述べた方位偏差表として媒体14に記憶される。DRP
cからDRPcuへの更新に基づいて、車両Vの測定さ
れた方位HとDRPcuに対応する街路Stの実際の方
位hが、前に述べたように得られる。このようにして、
この方位データが得られれば、測定された方位H及び街
路Stの実際の方位hの誤差もしくは偏差が得られるこ
とが知られている。これにより、コンピュータ12は方
位センサー手段26のある特定の出力に応じた方位偏差
表を適切に補正することができ、媒体14に記憶されて
いる対応した校正係数を補正する。これにより、所与の
DRPoから所与のDRPcへの前進が正確に行われ
る。図35−2に関連して、車両Vが街路St1を移動
していて街路St2に右折すると仮定する。また、街路
St2へ右折後、DRPcを算出すると、車両VはA位
置から、街路St2の手前のB位置もしくは街路St2
を越えたB’位置のどちらかになるとする。車両航行ア
ルゴリズムの結果、B位置もしくはB’位置のDRPc
は車両Vの実際の位置とたまたま一致する位置Cに更新
されるとも仮定する。距離センサー手段16の校正は車
両Vが街路St2へ右折してからチェックされる。その
方向変換後、C位置に対して最初に車両航行アルゴリズ
ムによりDRPcよりDRPcuに更新されると、距離
センサー手段16の校正係数(図10を参照)は、次の
ように増えるかもしくは減る。もし、DRPcにより車
両VはB点で示されるように、しきい値内の街路St2
に届かない位置にあるとすると、校正係数CDは低く過
ぎ、故に増える。しかし、もし、DRPcにより車両V
がB’で示されるように、しきい値内で、街路St”を
越えた位置にあるとすると、校正係数CDは高過ぎ、従
って減る。他の校正データに関しては、距離校正係数C
Dは媒体14に記憶され、コンピュータ12により処理
され、もっとも正確なDRPが得られるようになる。図
5C−1に関連して述べたように、また方程式(5)な
いし(12)に関して記載したように、DRPoからD
RPcに進むとき、CEPは、EH及びEDを変化させ
る誤差の関数として変動する速度で拡大する。図36は
EH及びEDを決定するサブルーチンのフローチャート
である。まず、コンピュータ12はDRPoがDRPc
へ進められるとき、図2(ブロック36A)に示したフ
ラックスゲートコンパス28から受け取られた情報から
方位の変化を計算する。この後、コンピュータ12は、
DRPoがDRPcへ進められるとき、図2の差動ホイ
ールセンサー18(ブロック36B)から受け取られる
情報より方位の変化を計算する。次に、コンピュータ1
2は上述の計算に基づいて誤差e1を計算する(ブロッ
ク36C)。これについては、以下に詳述する。既に示
したように、方位測定は2つのソース(source)
で行われる。その1つはフラックスゲートコンパス28
で、もう1つは差動ホイールセンサー18である。フラ
ックスゲートコンパス28は地球の磁場の水平方向の成
分を測定し、磁石の北に相対した車両Vの方位を示す。
差動ホイールセンサー18は、車両Vの同じ軸上の反対
の車輪の回転を測定し、これにより、方向変化の角度A
が、次のように計算できる。
【数32】 ここで、DRは右の車輪で移動された距離であり、DL
は左の車輪の移動距離である。また、Tはトラックもし
くは右と左の車輪間の距離である。方程式27は後輪に
関しては正しいが、前輪については修正されなければな
らない。センサー28と18の両者は測定誤差を持つ。
コンパス28は、地球磁場が歪むと(たとえば、近くに
大きな鉄の構造物があると)、車両Vの方向を誤って示
す。さらに、車両Vが水平面上になく(たとえば、丘の
上を航行している)、コンパス28がジンブル(gim
ble)していないと、コンパス28は磁気窪み誤差
(magnetic dip error)により不正
確に読みとる。もし、コンパス28がジンブルしていて
も、車両Vが加速若しくは減速するとき、やはり同じ理
由で不正確に読みとる。このような理由から、コンパス
28は完全には正確ではない。差動ホイールセンサー1
8は車輪のスリップのため誤差を持つ。もし、車両Vが
急激に加速若しくは減速されると、車輪の一方若しくは
両方がスリップし、測定された距離が不正確になる。こ
れにより、角度Aは不正確に計算される。さらに、も
し、車両Vが鋭く若しくは十分に早く方向を変えると、
車輪は横方向の加速により滑り、各車輪が移動する距離
は不正確に示されることとなる。最後に、各車輪の街路
との接触点が変わり、トラックTが変わって誤差をもた
らす。結果として、コンピュータ12はコンパス28か
らの方位情報と差動ホイールセンサー18からの方位情
報とを比較し、全体の方位測定値がどの程度に正確かを
決定する、つまりe1を決定する。もし、両者が一致す
ると、すなわち、e1=0、CEPの成長速度はこのフ
ァクターにより影響を受けない。だが、これらが一致し
ないと、すなわち、e1>0、CEPは増大する速度で
成長する。このことは方位測定の、したがって車両Vの
実際の位置の知識の精度が悪くなっていることを意味す
る。図36を再び参照する。e1が計算されているので
(ブロック36C)、コンピュータ12は次のようにし
て更新動作誤差(update performanc
e error)e2を計算する(ブロック36D)。
【数33】 ここで、K=定数、DR動作比(PR)は上述したもの
と同じ(ブロック29C)。次に、コンピュータ12は
Eを次のように計算する(ブロック36E)。
【数34】 ここで、e1とe2は上述のように定義される。e3は
フラックスゲートコンパス28の基本的なセンサー精度
であり、たとえば、sin4°、0.07である。つい
で、コンピュータ12はEDを次のように計算する(ブ
ロック36)。
【数35】 ここで、e2は上述したようなものであり、e4は距離
センサー手段16の基本的な精度、たとえば、0.01
である。このように、CEPの成長速度は一つ以上のフ
ァクターに依存する。このファクターには、1)たとえ
ば、e1と言ったセンサーデータの特性を示す方位セン
サーデータの特性、2)前の推測航法を適用したときの
特性、すなわちe2、3)しきい値(5)ないし(1
2)にしたがった基本的なセンサーの精度、すなわちe
3とe4、4)車両Vの移動した距離ΔDとが含まれ
る。
【0032】X.車両ナビゲーションアルゴリズムの要
約 車両Vが地図で特定される街路St移動すると、所与の
DRPが進められ、更新され、DRPの精度の所与の予
測がそれと共に変化する。この更新が行われると、モニ
ター38の記号Svが表示されたマップMに相対的に動
かされる。その結果、ドライバーは街路Stの若しくは
それに近接した車両Vの現在位置を知ることができる。
従って、ドライバーは街路St上の車両Vを所望の目的
地に向けて運転することが可能である。たとえば、車両
Vがパトカー若しくはタクシーである場合は、車両Vよ
り中央局に車両Vの位置データを送り、車両Vの現在位
置及びかかる通信網と結合した他の類似の車両Vとをモ
ニターするために、通信網(図示せず)を用いることが
可能である。本発明は車両Vが信頼性良く、正確に航行
出来る技術を提供する。このことは多量の情報を保持、
使用、発生して実現される。たとえば、このような情報
には車両Vの現在位置、マップデータベース、車両Vの
位置の精度の予測、校正データの更新がある。この結
果、本発明は所与のDRPcを更新するかどうかについ
て妥当な判断を行う。例えば、本発明では、車両Vがマ
ップデータベースの航行近接部のすべての街路にないと
いうより街路Stにあるという可能性が多くない程にD
RPcから離れているその街路Stに更新することはな
い。反対に、車両Vがその街路にある可能性が多いと計
算されると、遠い街路Stに更新が起こる。更に、車両
Vは、地図Mに示される街路St、例えば、ドライブウ
エイ、駐車場、地図Mに含まれていない新しい街路St
(舗装されたものもしくは舗装されないもの)に出た
り、入ったりすることが出来る。また、車両航行アルゴ
リズムは、より可能性のある位置にのみ更新するのを一
因として車両Vを正確に追跡する。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来より精度の高い車両ナビゲーションを行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 推測航法の原理を説明するための図であ
る。
【図1B】 推測航法の原理を説明するための図であ
る。
【図1C】 推測航法の原理を説明するための図であ
る。
【図2】 本発明の自動車両ナビゲーション装置のブロ
ック図である。
【図3】 車両が移動可能な、ある与えられた領域の地
図を示す図である。
【図4A】 マップデータベースのある情報を説明する
ための図である。
【図4B】 マップデータベースのある情報を説明する
ための図である。
【図5A】 車両の位置の精度の予測についての種々の
実施例を示す図である。
【図5B】 車両の位置の精度の予測についての種々の
実施例を示す図である。
【図5C】 車両の位置の精度の予測についての種々の
実施例を示す図である。
【図5C−1】 車両の位置の精度の予測についての種
々の実施例を示す図である。
【図5C−2】 車両の位置の精度の予測についての種
々の実施例を示す図である。
【図6A】 本発明のある発生されたパラメータを説明
するための図である。
【図6B】 本発明のある発生されたパラメータを説明
するための図である。
【図6C】 本発明のある発生されたパラメータを説明
するための図である。
【図6D】 本発明のある発生されたパラメータを説明
するための図である。
【図6E】 本発明のある発生されたパラメータを説明
するための図である。
【図7A】 本発明のコンピュータプログラムの全体の
校正を示す図である。
【図7B】 本発明のコンピュータプログラムの全体の
校正を示す図である。
【図7C】 本発明のコンピュータプログラムの全体の
校正を示す図である。
【図8】 本発明の車両航行アルゴリズムの全体のフロ
ーチャートである。
【図9】 推測位置及び予測精度の拡大を示すサブルー
チンのフローチャートである。
【図10】 所与のDRPoをDRPcに進めるサブル
ーチンのフローチャートである。
【図11】 輪郭CEPを拡大するサブルーチンのフロ
ーチャートである。
【図11A】 図5C−1を単純化したものであり、領
域A’を持つ拡大したCEPを示す図である。
【図12】 更新についてのテストを行う時期か否かを
判断するサブルーチンのフローチャートである。
【図13】 コンピュータ12によりマルチパラメータ
の評価を行うためのサブルーチンのフローチャートであ
る。
【図14】 最も確率の高いラインセグメントSの判断
並びにラインセグメントSが更新サブルーチンを進める
に十分な確率を持っているか否かを判断するサブルーチ
ンのフローチャートである。
【図15】 セグメントSが車両の方位、すなわち方位
パラメータに平行であるか否かを判断するサブルーチン
のフローチャートである。
【図16】 二つのラインセグメントSの接続性及び近
接性のパラメータをテストするサブルーチンのフローチ
ャートである。
【図17】 DRPcからラインセグメントSまでの距
離dを計算するサブルーチンのフローチャートである。
【図18】 現在の推測位置DRPcの側部1の最も確
率の高いラインセグメントSを選択するためのサブルー
チンのフローチャートである。
【図19】 現在の推測位置DRPcの側部1から側部
2、すなわち他側の最も確率の高いラインセグメントS
を選択するためのサブルーチンのフローチャートであ
る。
【図20】 残りのセグメントSの最も確率の高いセグ
メントSを選択するためのサブルーチンのフローチャー
トである。
【図21】 側部1と2が近接しすぎているか否かを判
断するサブルーチンのフローチャートである。
【図22】 側部1セグメントSあるいは側部2セグメ
ントSがその他のものよりもDRPcに非常に近接して
いるか否か判断するサブルーチンのフローチャートであ
る。
【図23】 最も確率の高いセグメントSに関して相関
テストを行うためのサブルーチンのフローチャートであ
る。
【図24A】 コンピュータ12により使用される種々
のデータの図表である。
【図24B】 コンピュータ12により使用される種々
のデータの図表である。
【図24C】 コンピュータ12により使用される種々
のデータの図表である。
【図24D】 コンピュータ12により使用される種々
のデータの図表である。
【図25】 車両が方向を変えるか否かを決定するため
のサブルーチンのフローチャートである。
【図26】 車両Vの通路と選択されたラインセグメン
トSの間の相関関数を計算するためのサブルーチンのフ
ローチャートである。
【図26−1】 相関関数の計算結果を示す図である。
【図27】 相関関数があるしきい値を通過したか否か
判断するサブルーチンのフローチャートである。
【図28】 更新のサブルーチンを一般に示すフローチ
ャートである。
【図29】 DRPcをDRPcuに更新するためのフ
ローチャートである。
【図30】 車両Vが一定の方位H上にあるとき所与D
RPcを所与のDRPcuに更新するためのサブルーチ
ンのフローチャートである。
【図30−1】 DRPcからDRPcuへの更新を図
示し、DRPc、そのDRPcと関連した所与のCE
P、及び最も確率の高いラインセグメントSを示してい
る図である。
【図31】 DRPcを最も確率の高いセグメントS上
の最も確率の高い点に更新するサブルーチンのフローチ
ャートである。
【図32】 DRP精度の予測の更新のサブルーチンの
フローチャートである。
【図33】 一定の方位の最も確率の高い位置に基づい
たCEPからCEPuへの更新のサブルーチンのフロー
チャートである。
【図33−1】 所与のCEP、DRPc、DRPcu
およびその結果得られるCEPuの説明図である。
【図34】 相関関数の計算結果に基づいたCEPから
CEPuへの更新のサブルーチンのフローチャートであ
る。
【図34−1】 最も確率の高いセグメントS、DRP
cu、DRPuの説明図である。
【図35】 センサー手段16及び26を校正するため
のサブルーチンのフローチャートである。
【図35−1】 方位センサー手段26の出力の関数と
して方位センサー出力26の偏差の図である。
【図35−2】 車両が方向を変えたときいかにしてよ
り精度の高いDRPを得るかを示した図である。
【図36】 EHとEDを判断するためのサブルーチン
のフローチャートである。
【符号の説明】 10:自動車両ナビゲーション装置 12:コンピュータ 14:記憶媒体 16:距離ΔDを検出する手段 18:ホイールセンサー 26:方位Hを検出する手段 28:フラックスゲートコンパス 36:デスプレイ手段
フロントページの続き (72)発明者 ウォルター ビー. ザボリ アメリカ合衆国 94301 カリフォルニア 州 パロ アルト テナスン アベニュー 401 (72)発明者 ケネス エイ. ミルネス アメリカ合衆国 94536 カリフォルニア 州 フレモント ネリッサ サークル 4201 (72)発明者 アラン シー. フィリップス アメリカ合衆国 94022 カリフォルニア 州 ロス アルトス ボーダー ロード 1015 (72)発明者 マーヴィン エス. ホワイト, ジュニ ア. アメリカ合衆国 94303 カリフォルニア 州 パロ アルト バン オーケン サー クル 966 (72)発明者 ジョージ イー. ラクミラー, ジュニ ア アメリカ合衆国 95014 カリフォルニア 州 クパーチノ セイラム ドライヴ ナ ンバー 2 22448

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の領域を移動する車両の現在位置を含
    む位置に関する情報を発生する手段と、 該位置に関する情報の精度を推定する手段と、 を備えたことを特徴とする車両ナビゲーション装置。
  2. 【請求項2】所定の領域を移動する車両の現在位置を含
    む位置に関する情報を発生する手段と、 該位置に関する情報の精度を推定する手段と、 該推定に基づいて前記現在位置を修正する手段と、 を備えたことを特徴とする車両ナビゲーション装置。
  3. 【請求項3】所定の領域を移動する車両の現在位置を含
    む位置に関する情報を発生する手段と、 前記所定の領域の地図情報を与える手段と、 該位置に関する情報の精度を推定する手段と、 該推定と前記地図情報に基づいて前記現在位置を修正す
    る手段と、 を備えたことを特徴とする車両ナビゲーション装置。
  4. 【請求項4】前記推定が車両の移動に伴い変化する請求
    項1又は2又は3に記載の車両ナビゲーション装置。
  5. 【請求項5】前記推定が前記現在位置の修正に伴い更新
    される、 請求項2又は3に記載の車両ナビゲーション装置。
  6. 【請求項6】前記推定が前記現在位置を含む所定の範囲
    で表される、 請求項1又は2又は3に記載の車両ナビゲーション装
    置。
  7. 【請求項7】前記推定が前記現在位置を中に含む輪郭で
    表される、 請求項1又は2又は3に記載の車両ナビゲーション装
    置。
  8. 【請求項8】前記輪郭が車両の移動距離に比例して拡大
    する、 請求項7に記載の車両ナビゲーション装置。
  9. 【請求項9】車両の位置に関する情報を発生する手段
    が、車両の移動方向を示す方位センサと車両の移動距離
    を示す移動センサとを含み、 前記輪郭がこれらセンサの精度に比例して拡大する、 請求項7に記載の車両ナビゲーション装置。
  10. 【請求項10】前記輪郭が矩形である、 請求項7に記載の車両ナビゲーション装置。
  11. 【請求項11】前記輪郭が、前記現在位置の修正に伴い
    縮小する、 請求項7に記載の車両ナビゲーション装置。
  12. 【請求項12】前記推定が確率分布で表される、 請求項1又は2又は3に記載の車両ナビゲーション装
    置。
  13. 【請求項13】前記推定が確率密度関数で表される、 請求項1又は2又は3に記載の車両ナビゲーション装
    置。
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