JPH06184065A - アニリン化合物 - Google Patents

アニリン化合物

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JPH06184065A
JPH06184065A JP14495293A JP14495293A JPH06184065A JP H06184065 A JPH06184065 A JP H06184065A JP 14495293 A JP14495293 A JP 14495293A JP 14495293 A JP14495293 A JP 14495293A JP H06184065 A JPH06184065 A JP H06184065A
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Akira Tanabe
陽 田辺
Tadashi Osumi
忠司 大住
Toshihiko Yano
俊彦 矢野
Yasushi Takada
容司 高田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】一般式 化1 【化1】 〔式中、R2 はトリフルオロメチル基、ペンタフルオロ
エチル基またはヘプタフルオロプロピル基を表わし、R
3 は水素原子、フッ素原子または塩素原子を表わす。但
し、R2 がトリフルオロメチル基を表わすとき、R3
フッ素原子または塩素原子を表わす。〕で示されるアニ
リン化合物。 【効果】 一般式 化1で示される化合物は、殺虫剤の
製造中間体として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】本発明は殺虫剤の製造中間体として有用
なアニリン化合物に関するものである。
【0002】
【発明の構成】これまでジフルベンズロン、ペンフルロ
ン、テフルベンズロンなどの殺虫活性を有するいくつか
のベンゾイル尿素化合物が知られている(特公昭 52-18
255 号公報、特開昭 57-126460号公報)。しかしなが
ら、これらの化合物は効力的に不充分であるなど、必ず
しも満足すべきものとは言い難い。
【0003】本発明者らは、このような状況に鑑み、よ
り優れた殺虫効力を有するベンゾイル尿素化合物を開発
すべく鋭意検討を行なった結果、一般式 化2
【化2】 〔式中、R1 は水素原子またはフッ素原子を表わし、R
2 はトリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基ま
たはヘプタフルオロプロピル基を表わし、R4 は水素原
子、フッ素原子または塩素原子を表わす。〕で示される
新規なベンゾイル尿素誘導体が公知の類縁化合物に比し
きわめて優れた殺虫効力を示すことを認め、しかも比較
的簡便に製造できるなどの優れた性質を有することを見
い出すと共に、一般式 化3
【化3】 〔式中、R2 はトリフルオロメチル基、ペンタフルオロ
エチル基またはヘプタフルオロプロピル基を表わし、R
3 は水素原子、フッ素原子または塩素原子を表わす。但
し、R2 がトリフルオロメチル基を表わすとき、R3
フッ素原子または塩素原子を表わす。〕で示される新規
なアニリン化合物(以下、本発明化合物と称す。)が、
該ベンゾイル尿素誘導体を製造する上で有用な中間体と
なることを見い出し、本発明に至った。即ち、本発明は
前記一般式 化3で示されるアニリン化合物を提供する
ものである。
【0004】前記一般式 化2で示されるベンゾイル尿
素誘導体は、たとえば一般式 化4
【化4】 〔式中、R1 は前述と同じ意味を表わす。〕で示される
ベンゾイルイソシアネート化合物と一般式 化5
【化5】 〔式中、R2 およびR4 は前述と同じ意味を表わす。〕
で示されるアニリン化合物とを反応させる方法(以下、
製造法Aと称す。)または一般式 化6
【化6】 〔式中、R1 は前述と同じ意味を表わす。〕で示される
ベンツアミド化合物と一般式 化7
【化7】 〔式中、R2 およびR4 は前述と同じ意味を表わす。〕
で示されるイソシアネート化合物とを反応させる方法
(以下、製造法Bと称す。)により製造することができ
る。上記の製造法において通常、反応を円滑に進行させ
るために不活性溶媒が用いられ、そのような溶媒として
は、炭化水素類、たとえばベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ニトロメタンなど、ハロゲン化炭化水素類、たとえ
ばクロロベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メ
チレン、1,2−ジクロロエタンなど、エーテル類、た
とえばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サンなど、ケトン類、たとえばアセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、極性有機溶媒、たと
えばジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ス
ルホラン等およびこれらの2種以上の混合溶媒等があげ
られる。また、反応試剤の使用量は一般的に等モル比で
使用されるが一方の成分を過剰量用いてもよい。反応温
度は特に制限されるものではないが、一般に製造法Aで
は0〜80℃の範囲、通常室温〜60℃の範囲であり、
また製造法Bでは室温〜180℃の範囲、通常80〜1
60℃の範囲である。反応時間は反応温度、反応試剤の
使用量、反応溶媒の種類にもよるが、通常1〜50時間
で充分その目的を達することができる。得られた一般式
化2で示される化合物は、必要に応じてカラムクロマ
トグラフィー、再結晶等の手段により精製することがで
きる。
【0005】次に本発明化合物の製造法について詳しく
述べる。本発明化合物の中で一般式 化8
【化8】 〔式中、R’3 はフッ素原子または塩素原子を表わ
す。〕で示されるジハロゲノ置換トリフルオロメチルア
ニリンと一般式 化9
【化9】 〔式中、R’2 はペンタフルオロエチル基またはヘプタ
フルオロプロピル基を表わし、R3 は水素原子、フッ素
原子または塩素原子を表わす。〕で示される含フッ素ア
ニリン化合物に分けて述べる。すなわち一般式 化8で
示される本発明化合物に関しては、まず2,5−ジフル
オロアセトアニリドまたは2−フルオロ−5−クロロア
セトアニリドをキセノンジフロリド存在下、トリフルオ
ロ酢酸を作用させ、その4位にトリフルオロメチル基を
導入することにより、それぞれ対応する2,5−ジフル
オロ−4−トリフルオロメチルアセトアニリドまたは2
−フルオロ−5−クロロ−4−トリフルオロメチルアセ
トアニリドを得る。ついで、これを脱アセチル化するこ
とによりそれぞれ対応する2,5−ジフルオロ−4−ト
リフルオロメチルアニリンまたは2−フルオロ−5−ク
ロロ−4−トリフルオロメチルアニリンに導くことがで
きる。また一般式 化9で示される本発明化合物に関し
ては、まず2−フルオロアセトアニリド、2,5−ジフ
ルオロアセトアニリドまたは2−フルオロ−5−クロロ
アセトアニリドをキセノンジフロリド存在下、ペンタフ
ルオロプロピオン酸と反応させ、その4位にペンタフル
オロエチル基を導入することにより、それぞれ対応する
2−フルオロ−4−ペンタフルオロエチルアセトアニリ
ド、2,5−ジフルオロ−4−ペンタフルオロエチルア
セトアニリドまたは2−フルオロ−5−クロロ−4−ペ
ンタフルオロエチルアセトアニリドを得る。ついで、こ
れを脱アセチル化することによりそれぞれ対応する2−
フルオロペンタフルオロエチルアニリン、2,5−ジフ
ルオロ−4−ペンタフルオロエチルアニリンまたは2−
フルオロ−5−クロロ−4−ペンタフルオロエチルアニ
リンに導くことができる。同様な方法により、2−フル
オロアセトアニリド、2,5−ジフルオロアセトアニリ
ドまたは2−フルオロ−5−クロロアセトアニリドとヘ
プタフルオロ酪酸との反応、引き続く脱アセチル化によ
りそれぞれ対応する2−フルオロ−4−ヘプタフルオロ
プロピルアニリン、2,5−ジフルオロ−4−ヘプタフ
ルオロプロピルアニリンまたは2−フルオロ−5−クロ
ロ−4−ヘプタフルオロプロピルアニリンに導くことが
できる。トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル
基またはヘプタフルオロプロピル基を導入する反応にお
いて用いられるキセノンジフロリドおよびトリフルオロ
酢酸、ペンタフルオロプロピオン酸またはヘプタフルオ
ロ酪酸の使用量は、アセトアニリドに対し通常1〜5倍
であり、またこのとき、標準的には溶媒としてジクロロ
メタン、その他のハロゲン化炭化水素等が使用される。
反応温度は−10℃〜50℃で十分その目的が達成され
る。なお、このようにして得られた反応生成物は、必要
に応じシリカゲルカラムクロマトグラフィー等により容
易に精製することもできる。また、脱アセチル化反応は
通常酸性条件下で行なわれ、酸としては5〜35%塩酸
水溶液、5〜80%硫酸水溶液、その他の鉱酸水溶液が
使用でき、必要に応じメタノール、エタノール等のアル
コール溶媒またはテトラヒドロフラン、アセトニトリル
等の有機溶媒を併用することもできる。このとき、反応
温度は室温から溶媒の沸点の範囲であり、生成物は必要
に応じ蒸留等により容易に精製することもできる。
【0006】さらに一般式 化7で示されるイソシアネ
ート化合物は、通常の方法、たとえば本発明化合物とホ
スゲンとを反応させることにより容易に製造することが
できる。この反応で用いるホスゲンの使用量は本発明化
合物に対し通常1〜5倍であり、またこのとき、通常、
不活性溶媒が用いられ、そのような溶媒として、標準的
にはたとえばヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン
等の炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2
−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化
水素およびこれらの2種以上の混合溶媒などが使用され
る。該反応において反応は室温から溶媒の沸点で充分進
行する。このようにして得られる反応生成物は必要に応
じ蒸留等により容易に精製することができる。
【0007】一般式 化2で示される化合物はたとえば
コナガ、ハスモンヨトウ、ニカメイチュウ等の鱗翅目幼
虫やアカイエカ等の双翅目幼虫等種々の害虫に卓効を発
揮する。一般式 化2で示される化合物を殺虫剤の有効
成分として用いる場合は、他の何らの成分も加えず、そ
のまま使用してもよいが、通常は、固体担体、液体担
体、ガス状担体、界面活性剤、その他の製剤用補助剤、
餌等と混合し、乳剤、水和剤、粉剤、粒剤、油剤、エア
ゾール、毒餌等に製剤して用いる。これらの製剤中、有
効成分としての一般式 化2で示される化合物の含量
は、重量比で0.01%〜95%である。固体担体として
は、たとえばカオリンクレー、アッタパルジャイトクレ
ー、ベントナイト、酸性白土、ピロフィライト、タル
ク、珪藻土、方解石、トウモロコシ穂軸粉、クルミ殻
粉、尿素、硫酸アンモニウム、合成含水酸化珪素等の微
粉末あるいは粒状物があげられ、液体担体としては、た
とえばケロシン、灯油等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、
トルエン、キシレン、メチルナフタレン等の芳香族炭化
水素、ジクロロエタン、トリクロロエチレン、四塩化炭
素等のハロゲン化炭化水素、エチレングリコール、セロ
ソルブ等のアルコール、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン、ジエチ
ルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエー
テル、酢酸エチル等のエステル、アセトニトリル、イソ
ブチロニトリル等のニトリル、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド等の酸アミド、ジメチルスルホキ
シド、大豆油、綿実油等の植物油等があげられる。ガス
状担体としては、たとえばフロンガス、LPG(液化石
油ガス)、ジメチルエーテル等があげられる。乳化、分
散、湿展等のために用いられる界面活性剤としては、た
とえばアルキル硫酸エステル塩、アルキル(アリール)
スルホン酸塩、ジアルキルスルホこはく酸塩、ポリオキ
シエチレンアルキルアリールエーテルりん酸エステル
塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等の陰イオ
ン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポ
リマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ンソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤が
あげられる。固着剤や分散剤等の製剤用補助剤として
は、たとえばリグニンスルホン酸塩、アルギン酸塩、ポ
リビニルアルコール、アラビアガム、糖蜜、カゼイン、
ゼラチン、CMC(カルボキシメチルセルロース)、松
根油、寒天等があげられ、安定剤としては、たとえばP
AP(酸性りん酸イソプロピル)、TCP(りん酸トリ
クレジル)等のりん酸アルキル、植物油、エポキシ化
油、前記の界面活性剤、BHT、BHA等の酸化防止
剤、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム等
の脂肪酸塩、オレイン酸メチル、ステアリン酸メチル等
の脂肪酸エステル等があげられる。得られた製剤は、そ
のままであるいは水で希釈して用いる。また、他の殺虫
剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、除草剤、植物生長調
節剤、肥料、土壌改良剤等と混合して用いることもでき
る。一般式 化2で示される化合物を殺虫剤として用い
る場合、その施用量は、通常10アールあたり 0.5gか
ら500gであり、乳剤、水和剤等を水で希釈して施用
する場合は、その施用濃度は1ppm 〜1000ppm であり、
粉剤、粒剤、油剤、エアゾール等は、何ら希釈すること
なく、製剤のままで施用する。
【0008】以下、製造例等をあげ、本発明をさらに詳
しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるもの
ではない。まず、一般式 化2で示される化合物の参考
製造例をあげる。 参考製造例1(化合物(1) の製造) 2−フルオロ−4−トリフルオロメチルアニリン0.50g
をトルエン10mlに溶かし、これに氷冷下攪拌しなが
ら、2,6−ジフルオロベンゾイルイソシアネート0.51
gをトルエン5mlに溶かした液を滴下した。滴下終了
後、室温で一晩攪拌を続け、ついでこれにヘキサン10
mlを加え、生じた結晶を濾取し、乾燥することにより、
N−2,6−ジフルオロベンゾイル−N’−2−フルオ
ロ−4−トリフルオロメチル尿素0.83gを白色結晶とし
て得た。 m.p. 186.1 ℃ 収率 83% 参考製造例2(化合物(2) の製造) 2,6−ジフルオロベンツアミド0.16gおよび2,5−
ジフルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルイソシア
ネート0.22gをキシレン10mlに加え、その混合物を2
0時間還流下反応させた。ついで該反応液を冷却し、析
出した結晶を濾取し、アセトンを用い再結晶することに
より、N−2,6−ジフルオロベンゾイル−N’−2,
5−ジフルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル尿素
0.23gを白色結晶として得た。 m.p. 204.0 ℃ 収率 61% 参考製造例3(化合物(3) の製造) 2,5−ジフルオロ−4−トリフルオロメチルアニリン
0.20gをトルエン4mlに溶かし、これに氷冷下攪拌しな
がら、2,4,6−トリフルオロベンゾイルイソシアネ
ート0.20gをトルエン2mlに溶かした液を滴下した。滴
下終了後、室温で一晩攪拌を続け、ついでこれにヘキサ
ン5mlを加え、生じた結晶を濾取し、乾燥することによ
り、N−2,4,6−トリフルオロベンゾイル−N’−
2,5−ジフルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル
尿素0.31gを白色結晶として得た。 m.p. 171.6 ℃ 収率 78% 参考製造例4(化合物(6) の製造) 2,5−ジフルオロ−4−ペンタフルオロエチルアニリ
ン150mgをトルエン5mlに溶かし、これに氷冷下攪拌
しながら、2,6−ジフルオロベンゾイルイソシアネー
ト110mgをトルエン5mlに溶かした液を滴下した。滴
下終了後、室温で一晩攪拌を続け、ついでこれにヘキサ
ン10mlを加え、生じた結晶を濾取し、乾燥することに
より、N−2,6−ジフルオロベンゾイル−N’−2,
5−ジフルオロ−4−ペンタフルオロエチルフェニル尿
素153mgを白色結晶として得た。 m.p. 162.7 ℃ 収率 59% 参考製造例5(化合物(7) の製造) 2,6−ジフルオロベンツアミド49mgおよび2,5−
ジフルオロ−4−ヘプタフルオロプロピルフェニルイソ
シアネート100mgをキシレン2mlに加え、その混合物
を20時間還流下反応させた。ついで該反応液を冷却
し、析出した結晶を濾取し、アセトンを用い再結晶する
ことにより、N−2,6−ジフルオロベンゾイル−N’
−2,5−ジフルオロ−4−ヘプタフルオロプロピルフ
ェニル尿素87mgを白色結晶として得た。 m.p. 183.5 ℃ 収率 58% 参考製造例6(化合物(8) の製造) 2,5−ジフルオロ−4−ヘプタフルオロプロピルアニ
リン150mgをトルエン5mlに溶かし、これに氷冷下攪
拌しながら、2,4,6−トリフルオロベンゾイルイソ
シアネート102mgをトルエン2mlに溶かした液を滴下
した。滴下終了後、室温で一晩攪拌を続け、ついでこれ
にヘキサン5mlを加え、生じた結晶を濾取し、乾燥する
ことにより、N−2,4,6−トリフルオロベンゾイル
−N’−2,5−ジフルオロ−4−ヘプタフルオロプロ
ピルフェニル尿素165mgを白色結晶として得た。 m.p. 194.4 ℃ 収率 65% 参考製造例7(化合物(9) の製造) 2−フルオロ−4−ペンタフルオロエチルアニリン95
mgをトルエン5mlに溶かし、これに氷冷下攪拌しなが
ら、2,6−ジフルオロベンゾイルイソシアネート83
mgをトルエン2mlに溶かした液を滴下した。滴下終了
後、室温で一晩攪拌を続け、ついでこれにヘキサン10
mlを加え、生じた結晶を濾取し、乾燥することにより、
N−2,6−ジフルオロベンゾイル−N’−2−フルオ
ロ−4−ペンタフルオロエチルフェニル尿素132mg
を白色結晶として得た。 m.p. 154.6 ℃ 収率 74% このようにして得られる一般式 化2で示される化合物
のいくつかをまとめて下記表1に示す。
【表1】 ※ 上記一般式で示されるベンゾイル尿素誘導体におけ
る置換基R1 ,R2 およびR4 の内容。
【0009】次に、本発明化合物の製造例を示す。 製造例1 2,5−ジフルオロアセトアニリド3.50gをジクロロメ
タン40mlに溶解させ、これに室温で、トリフルオロ酢
酸5.10gを攪拌下滴下した。次に氷冷下、キセノンジフ
ロリド 7.5gを少量ずつ添加した。添加後、室温で一晩
攪拌し、ついでこれに水を加え、ジクロロメタン100
mlで抽出操作を行なった。ジクロロメタン層を水洗し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ジクロロメタンを減圧留
去し、生成物5.15gを得た。該生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:酢酸
エチル=20:1)に付し、2,5−ジフルオロ−4−
トリフルオロメチルアセトアニリド1.35gを白色結晶と
して得た。 収率 25%1 H−NMRデータ(重クロロホルム溶媒、TMS内部
標準) δ値(ppm) 2.23(s,3H)、7.18(dd,1H,J=6.0, 10.0Hz) 、7.70〜8.20
(br.,1H)、8.21(dd,1H,J=5.8, 12.0Hz)19 F−NMRデータ(重クロロホルム溶媒、CF3 CO
2 H外部標準) δ値(ppm) 18.0(s,3F)、37.0(s,1F)、54.0(s,1F) このようにして得た2,5−ジフルオロ−4−トリフル
オロメチルアセトアニリド1.35gを20%硫酸10mlお
よびメタノール10mlの混合溶媒に加え、80℃で2時
間還流下に攪拌した。反応液を冷却後、ジクロロメタン
50mlで抽出操作を行ない、水洗後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。ジクロロメタンを減圧下に留去した後、
蒸留し、2,5−ジフルオロ−4−トリフルオロメチル
アニリン1.10gを得た。 収率 99% b.p. 170〜172℃/15mmHg1 H−NMRデータ(重クロロホルム溶媒、TMS内部
標準) δ値(ppm) 3.80〜4.70(br.,2H)、6.52(dd,1H,J=8.0Hz, 11.0Hz) 、
7.16(dd,1H,J=7.5Hz, 12.0Hz) 製造例2 5−クロロ−2−フルオロアセトアニリド1.00gをジク
ロロメタン20mlに溶解させ、これに室温で、トリフル
オロ酢酸1.22gを攪拌下滴下した。次に氷冷下、キセノ
ンジフロリド1.80gを少量ずつ添加した。添加後、室温
で一晩攪拌し、ついでこれに水を加え、ジクロロメタン
50mlで抽出操作を行なった。ジクロロメタン層を水洗
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ジクロロメタンを減
圧留去し、生成物1.38gを得た。該生成物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:
酢酸エチル=10:1)に付し、5−クロロ−2−フル
オロ−4−トリフルオロメチルアセトアニリド0.27gを
白色の結晶として得た。 収率 20%1 H−NMRデータ(重クロロホルム溶媒、TMS内部
標準) δ値(ppm) 2.25(s,3H)、7.42(d,1H,J=11.0Hz) 、8.65(d,1H,J=6.5H
z)19 F−NMRデータ(重クロロホルム溶媒、CF3 CO
2 H外部標準) δ値(ppm) −15.0(s,3F)、50.0(s,1F) このようにして得た5−クロロ−2−フルオロ−4−ト
リフルオロメチルアセトアニリド0.27gを20%硫酸2
mlおよびメタノール2mlの混合溶媒に加え、80℃で2
時間還流下に攪拌し、反応液を冷却後、ジクロロメタン
5mlで抽出操作を行ない、水洗後、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。ジクロロメタンを減圧下に留去した後、蒸
留し、5−クロロ−2−フルオロ−4−トリフルオロメ
チルアニリン0.18gを得た。 収率 75% b.p. 180〜185℃/13mmHg 製造例3 製造例1と同様の方法で、2,5−ジフルオロアセトア
ニリド2.00g、ペンタフルオロプロピオン酸4.18gおよ
びキセノンジフロリド4.30gを用い、2,5−ジフルオ
ロ−4−ペンタフルオロエチルアセトアニリド0.57gを
白色結晶として得た。 収率 16%1 H−NMRデータ(重クロロホルム溶媒、TMS内部
標準) δ値(ppm) 2.30(s,3H)、7.32(dd,1H,J=6.5, 10.0Hz) 、8.00〜8.30
(m,1H)、8.45(dd,1H,J=6.5, 12.0Hz)19 F−NMRデータ(重クロロホルム溶媒、CF3 CO
2 H外部標準) δ値(ppm) 6.0(m,3F) 、33.0(m,1F)、33.5(s,2F)、54.0(m,1F) 製造例2と同様の方法で、2,5−ジフルオロ−4−ペ
ンタフルオロエチルアセトアニリド0.30gを用い、2,
5−ジフルオロ−4−ペンタフルオロエチルアニリン0.
25gを得た。1 H−NMRデータ(重クロロホルム溶媒、TMS内部
標準) δ値(ppm) 3.50〜4.50(br,2H) 、6.17(dd,1H,J=6Hz, 10Hz) 、6.55
(dd,1H,J=7Hz, 12Hz) 製造例4 製造例1と同様の方法で、2−フルオロアセトアニリド
2.00g、ペンタフルオロプロピオン酸4.71gおよびキセ
ノンジフロリド4.86gを用い、2−フルオロ−4−ペン
タフルオロエチルアセトアニリド0.45gを白色結晶とし
て得た。 収率 12%1 H−NMRデータ(重クロロホルム溶媒、TMS内部
標準) δ値(ppm) 2.25(s,3H)、7.10〜7.50(m,2H)、7.50〜7.80(m,1H)、8.
35〜8.70(m,1H)19 F−NMRデータ(重クロロホルム溶媒、CF3 CO
2 H外部標準) δ値(ppm) 6.0(br,3F)、35.1(br,2F) 、49.5(br,1F) これを、参考製造例1と同様にして、2−フルオロ−4
−ペンタフルオロエチルアニリンに導く。 製造例5 製造例1と同様の方法で、2,5−ジフルオロアセトア
ニリド2.00g、ヘプタフルオロ酪酸5.83gおよびキセノ
ンジフロリド4.27gを用い、2,5−ジフルオロ−4−
ヘプタフルオロプロピルアセトアニリド0.65gを白色結
晶として得た。 収率 15%1 H−NMRデータ(重クロロホルム溶媒、TMS内部
標準) δ値(ppm) 2.25(s,3H)、7.05(dd,1H,J=6.0Hz, 12.0Hz) 、7.55〜7.
90(br,1H) 、8.20(dd,1H,J=6.5Hz, 14.0Hz) 製造例2と同様の方法で、2,5−ジフルオロ−4−ヘ
プタフルオロプロピルアセトアニリド0.50gを用い、
2,5−ジフルオロ−4−ヘプタフルオロプロピルアニ
リン0.41gを得た。1 H−NMRデータ(重クロロホルム溶媒、TMS内部
標準) δ値(ppm) 4.20〜4.80(br,2H) 、6.60(dd,1H,J=7Hz, 11Hz) 、7.15
(dd,1H,J=6Hz, 10Hz)19 F−NMRデータ(重クロロホルム溶媒、CF3 CO
2 H外部標準) δ値(ppm) 3.0(t,3F,J=10Hz)、30.0(m,2F)、38.1(m,1F)、47.4(d,2
F,J=20Hz) 、61.5(m,1F)
【0010】次に参考製剤例を示す。なお、一般式 化
2で示される化合物は、表1に記載の化合物番号で示
し、部は重量部を表わす。 参考製剤例1 化合物 (1)〜(10)の各々10部、ポリオキシエチレンス
チリルフェニルエーテル14部、ドデシルベンゼンスル
ホン酸カルシウム6部、キシレン35部およびジメチル
ホルムアミド35部をよく混合して乳剤を得る。 参考製剤例2 化合物 (1)〜(10)の各々20部、フェニトロチオン10
部、リグニンスルホン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸
ナトリウム2部および合成含水酸化珪素65部をよく粉
砕混合して水和剤を得る。 参考製剤例3 化合物 (1)〜(10)の各々1部、カルバリール2部、カオ
リンクレー87部およびタルク10部をよく粉砕混合し
て粉剤を得る。 参考製剤例4 化合物 (1)〜(10)の各々5部、合成含水酸化珪素1部、
リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベントナイト30
部およびカオリンクレー62部をよく粉砕混合し、水を
加えてよく練り合せた後、造粒乾燥して粒剤を得る。
【0011】次に参考試験例を示す。なお、一般式 化
2で示される化合物は、表1の化合物番号で示し、比較
対照に用いた化合物は、表2の化合物記号で示す。
【表2】 参考試験例1 参考製剤例1に準じて得られた下記化合物の乳剤を水で
3.5ppmになるように希釈した。希釈液100mlを180
mlポリカップに入れ、アカイエカ終令幼虫20頭を放飼
した。餌を与え羽化まで飼育し、羽化阻害率を求めた
(2反復)。結果を表3に示す。
【表3】 参考試験例2 参考製剤例1に準じて得られた下記化合物および対照化
合物の乳剤の水による所定濃度希釈液2mlを13gのハ
スモンヨトウ用人工餌料にしみこませ、直径11cmのポ
リエチレンカップに入れた。その中にハスモンヨトウ4
令幼虫を10頭放ち、6日後に生死を調査し、死虫率を
求めた(2反復)。結果を表4に示す。
【表4】 参考試験例3 参考製剤例1に準じて調整した、下記化合物および対照
化合物の乳剤の水による67,000倍希釈液(1.5ppm相当)
1mlを直径 5.5cmのポリエチレンカップ内に調整したニ
カメイチュウ用人工飼料5g中にしみこませた。その中
にニカメイガ10日令幼虫10頭を放ち、8日後に生死
を調査し、死虫率を求めた(2反復)。結果を表5に示
す。
【表5】 参考試験例4 参考製剤例1に準じて得られた下記化合物および対照化
合物の乳剤の水による20万倍希釈液(0.5ppm相当) の
中に、直径 9.0cmの円形に切り取ったカンラン葉を1分
間浸漬した。風乾後、底面に濾紙を敷いた直径11cmの
ポリカップ内にカンラン葉を入れ、野外系コナガ3令幼
虫10頭を放飼した。9日後に羽化数を調査し、羽化阻
害度を求めた(2反復)。結果を表6に示す。
【表6】
【数1】
【0012】
【発明の効果】本発明化合物は、優れた殺虫活性を有す
る前記一般式 化2で示されるベンゾイル尿素誘導体を
製造する際の有用な中間体である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 容司 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 化1 【化1】 〔式中、R2 はトリフルオロメチル基、ペンタフルオロ
    エチル基またはヘプタフルオロプロピル基を表わし、R
    3 は水素原子、フッ素原子または塩素原子を表わす。但
    し、R2 がトリフルオロメチル基を表わすとき、R3
    フッ素原子または塩素原子を表わす。〕で示されるアニ
    リン化合物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0936212A1 (en) * 1998-02-17 1999-08-18 Nihon Nohyaku Co., Ltd. Fluorine-containing aniline compounds
CN115108974A (zh) * 2022-07-15 2022-09-27 重庆医药高等专科学校 一种类2,6-二氟苯甲酰脲类衍生物及其制备方法和应用

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EP0936212A1 (en) * 1998-02-17 1999-08-18 Nihon Nohyaku Co., Ltd. Fluorine-containing aniline compounds
CN115108974A (zh) * 2022-07-15 2022-09-27 重庆医药高等专科学校 一种类2,6-二氟苯甲酰脲类衍生物及其制备方法和应用

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