JPH05125054A - フエノキシアルキルアミン化合物、その製法及び有害生物防除剤 - Google Patents

フエノキシアルキルアミン化合物、その製法及び有害生物防除剤

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JPH05125054A
JPH05125054A JP34756791A JP34756791A JPH05125054A JP H05125054 A JPH05125054 A JP H05125054A JP 34756791 A JP34756791 A JP 34756791A JP 34756791 A JP34756791 A JP 34756791A JP H05125054 A JPH05125054 A JP H05125054A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 有害生物防除剤としての顕著な防除活性を有
する新規なフェノキシアルキルアミン化合物を提供す
る。 【構成】 一般式(I)で示されるフェノキシアルキル
アミン化合物、式(II)で示されるシクロヘキサ[1,
2−c]ピラゾールカルボン酸化合物と式(III)で示
されるフェノキシアルキルアミン化合物とを反応させる
ことによる式(I)の化合物の製法、ならびに式(I)
の化合物を有効成分とする有害生物防除剤。 [式(I)、式(II)及び式(III)において、R
低級(ハロ)アルキルを表し;Rは水素原子、ハロゲ
ン原子、低級アルキル基を表し;Rは低級アルケニ
ル、低級アルコキシ−低級アルキル基等を表し、R
水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基を表す。] 【効果】 式(I)の化合物は昆虫類、ハダニ類、セン
チュウ類などの農園芸害虫の他にハエ、カ、ゴキブリ等
の衛生害虫に対して優れた防除効果を発揮し、又農園芸
病原菌に対しても防除効果を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺虫剤,殺ダニ剤,殺
菌剤などとして有用な有害生物防除剤である新規なフェ
ノキシアルキルアミン化合物に関するものである。
【0002】
【従来技術の説明】従来から、農薬としてのフェノキシ
アルキルアミン化合物は数多く知られている。例えば、
特開昭54−17123号公報,特開昭55−7680
3号公報及び特開昭55−76804号公報にキナゾリ
ン化合物が、特開昭55−108806号公報にピリド
ピリミジン化合物が、特開昭59−42387号公報に
チエノピリミジン化合物が、特開昭59−36666号
公報,特開昭59−366667号公報,特開昭61−
286373号公報及び特開昭62−67号公報にピリ
ミジン化合物が報告されている。しかしながら、本発明
化合物のような新規なシクロヘキサ[1,2−c]−3
−ピラゾールカルボキサミド化合物については全く報告
されていない。従って、その殺虫剤,殺ダニ剤,殺菌剤
などとして有用な有害生物防除剤活性を有することにつ
いても知られていない。
【0003】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、新規なフェ
ノキシアルキルアミン化合物、その製法及びそれを有効
成分とする殺虫剤,殺ダニ剤,殺菌剤などとして有用な
有害生物防除剤を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために鋭意研究した結果、新規なフェノキ
シアルキルアミン化合物が殺虫剤,殺ダニ剤,殺菌剤な
どとして有用な有害生物防除剤として顕著な防除活性を
有することを見出し、本発明を完成するに至った。即
ち、本発明は次の通りである。 第1の発明は、次式(I):
【0005】
【化4】
【0006】〔式中、Rは低級アルキル基又は低級ハ
ロアルキル基を表し;Rは水素原子、低級アルキル基
又はハロゲン原子を表し;Rは低級アルケニル基又は
−A−O−R(但し、Aは低級アルキレン基を表し;
は低級アルキル基,低級アルケニル基又は低級アル
キニル基を表す。)を表し;Rは水素原子,低級アル
キル基又はハロゲン原子を表す。〕で示されるフェノキ
シアルキルアミン化合物に関するものである。 第2の発明は、次式(II):
【0007】
【化5】
【0008】(式中、Rは前記の記載と同義であり;
Xはハロゲン原子を表す。)で示されるシクロヘキサ
[1,2−c]−3−ピラゾールカルボン酸化合物と 次式(III):
【0009】
【化6】
【0010】(式中、R,R及びRは前記の記載
と同義である。)で示されるフェノキシアルキルアミン
類とを反応させることを特徴とする前記式(I)で示さ
れるフェノキシアルキルアミン化合物の製法に関するも
のである。第3の発明は、前記の式(I)で示されるフ
ェノキシアルキルアミン化合物を有効成分とする殺虫剤
・殺ダニ剤及び殺菌剤に関するものである。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。前
記の目的化合物である新規なフェノキシアルキルアミン
化合物(I),その製造原料である(II),(II
I)におけるR,R,R,R,R及びXは次
の通りである。
【0012】Rとしては、炭素原子数1〜4の直鎖状
又は分岐状の低級アルキル基(例えば、メチル基,エチ
ル基,n−プロピル基,i−プロピル基,n−ブチル
基,i−ブチル基,t−ブチル基など)、炭素原子数1
〜4の直鎖状又は分岐状の低級ハロアルキル基(例え
ば、トリフルオロメチル基,ジフルオロメチル基,2−
フルオロエチル基,2−クロロエチル基,2,2,2−
トリフルオロエチル基,3,3,3−トリフルオロプロ
ピル基など)を挙げることができるが、メチル基が好ま
しい。
【0013】Rとしては、水素原子、炭素原子数1〜
4の直鎖状又は分岐状の低級アルキル基(例えば、R
として前記に記載した低級アルキル基)、ハロゲン原子
(例えば、塩素原子,ヨウ素原子,臭素原子,フッ素原
子など)などを挙げることができるが、メチル基が好ま
しい。
【0014】Rとしては、炭素原子数3〜5の直鎖状
又は分岐状の低級アルケニル基(例えば、アリル基,1
−ブテニル基,2−ブテニル基、1−メチルアリル基,
2−メチルアリル基,2−ペンテニル基,イソプレニル
基など)、−A−O−R〔なお、Aは炭素原子数1〜
4の直鎖状又は分岐状の低級アルキレン基(例えば、メ
チレン基,エチレン基,プロピレン基,ブチレン基な
ど)を表し;Rとしては、炭素原子数1〜4の直鎖状
又は分岐状の低級アルキル基(例えば、Rとしして前
記に記載した低級アルキル基)、炭素原子数3〜5の直
鎖状又は分岐状の低級アルケニル基(例えば、アリル
基,1−ブテニル基,2−ブテニル基、1−メチルアリ
ル基,2−メチルアリル基,2−ペンテニル基,イソプ
レニル基など)、炭素原子数3〜4の直鎖状又は分岐状
の低級アルキニル基(例えば、1−プロピニル基,2−
プロピニル基,2−ブチニル基など)などを挙げること
ができる〕などを挙げることができるが;アリル基,2
−エトキトエチル基などが好ましい。
【0015】Rとしては、水素原子、炭素原子数1〜
4の直鎖状又は分岐状の低級アルキル基(例えば、R
として前記に記載した低級アルキル基)及びハロゲン原
子(例えば、塩素原子,ヨウ素原子,臭素原子,フッ素
原子など)などを挙げることができるが、メチル基が好
ましい。さらに、Rが水素原子以外の場合の置換位置
としては、3−位又は6−位が好ましい。Xとしては、
ハロゲン原子(例えば、塩素原子,ヨウ素原子,臭素原
子,フッ素原子など)を挙げることができる。
【0016】本発明の化合物(I)の合成は、次に示す
方法によって行うことかできる。本発明の化合物(I)
の合成は、次に示すように、通常、原料の化合物(I
I)と化合物(III)とを、溶媒中もしくは無溶媒で
反応させることによって行うことができるが、反応を促
進させるために、塩基の存在下に反応させることが好ま
しい。
【0017】
【化7】
【0018】(式中、R、R,R及びRは前記
の記載と同義である。)溶媒としては、本反応に直接関
与しないものであれば特に限定されず、例えば、ベンゼ
ン,トルエン,キシレン,メチルナフタリン,石油エー
テル,リグロイン,ヘキサン,クロルベンゼン,ジクロ
ルベンゼン,塩化メチレン,クロロホルム,ジクロロメ
タン,ジクロルエタン,トリクロルエチレン,シクロヘ
キサンのような塩素化された又はされていない芳香族,
脂肪族,脂環式の炭化水素類;ジエチルエーテル,テト
ラヒドロフラン,ジオキサンなどのようなエーテル類;
アセトン,メチルエチルケトンなどのようなケトン類;
N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセ
トアミドなどのようなアミド類;トリエチルアミン,ピ
リジン,N,N−ジメチルアニリンなどのような有機塩
基;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン;ジメチ
ルスルホキシド;及び前記溶媒の混合物などを挙げるこ
とができる。
【0019】そして、その溶媒の使用量は、化合物(I
I)の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるようにし
て使用することができるが、好ましくは化合物(II)
の濃度が10〜70重量%になるようにして使用するの
がよい。
【0020】塩基としては、特に限定されず、例えば、
トリエチルアミン,ピリジン,N,N−ジメチルアニリ
ン、DBUなどのような有機塩基、ナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコ
キシド;水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウム、炭酸カリウムのような無機塩基を挙げる
ことができるが、トリエチルアミン,ピリジン,N,N
−ジメチルアニリン、DBUなどのような有機塩基が好
ましい。
【0021】そして、その使用量は、化合物(II)に
対して0.001〜5倍モルで使用することができる
が、好ましくは0.8〜1.5倍モルであるのがよい。
【0022】反応温度は、特に限定されないが、氷冷温
度から使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、0
℃〜10℃が好ましい。反応時間は、前記の濃度,温度
によって変化するが、通常0.3〜2時間で行うことが
できる。
【0023】原料化合物の使用量は、化合物(II)に
対して化合物(III)が0.5〜2倍モルであるが、
好ましくは0.8〜1.5倍モルであるのがよい。
【0024】本発明で用いる化合物(II)は、例え
ば、Ann.Chem.,536,97(1938)な
どに記載の方法に準じて、2−ケトシクロヘキシルグリ
オギザル酸エステル類とヒドラジン類とを用いて容易に
製造することができる。
【0025】本発明で用いる化合物(III)は、次式
に示すそれ自体公知の方法で容易に製造することができ
る。
【0026】
【化8】
【0027】(式中、R,R,R及びXは前記の
記載と同義であり、Yは脱離基を表す。)脱離基として
は、塩素,臭素のようなハロゲン原子、アルカンスルホ
ン酸残基、アリールスルホン酸残基などを挙げることが
できる。化合物(III)としては、例えば、表1〜4
中に示した化合物1〜30に対応した各置換基の種類か
らなる各化合物(III)〔化合物(III)〜(I
II)30と称する。〕を挙げることができる〔例え
ば、化合物1に対応した化合物(III)を化合物(I
II)と称す。そして、この化合物(III)とは
化合物(III)で示される式におけるRがメチル
基、Rがアリル基、Rが水素原子を意味する。〕。
【0028】以上のようにして製造された目的の化合物
(I)は、反応終了後、抽出,濃縮,濾過などの通常の
後処理を行い、必要に応じて再結晶,各種クロマトグラ
フィーなどの公知の手段で適宜精製することができる。
【0029】化合物(I)としては、例えば、表1〜4
中に示した化合物1〜30を挙げることができる〔例え
ば、化合物1とは化合物(I)で示される式におけるR
及びRがメチル基、Rがアリル基、Rが水素原
子を意味する。〕。
【0030】本発明の化合物(I)で防除効果が認めら
れる有害生物としては、農園芸害虫〔例えば、半翅目
(ウンカ類,ヨコバイ類,アブラムシ類,コナジラミ類
など)、鱗翅目(ヨトウムシ類,コナガ,ハマキムシ
類,メイガ類,シンクイムシ類,モンシロチョウな
ど)、鞘翅目(ゴミムシダマシ類,ゾウムシ類,ハムシ
類,コガネムシ類など)、ダニ目(ハダニ科のミカンハ
ダニ,ナミハダニなど、フシダニ科のミカンサビダニな
ど)〕、衛生害虫(例えば、ハエ,カ,ゴキブリな
ど)、貯穀害虫(コクストモドキ類,マメゾウムシ類な
ど)、土壌中のネコブセンチュウ、マツノザイセンチュ
ウ、ネダニなどを挙げることができ、また、農園芸病原
菌(例えば、コムギ赤さび病,大麦うどんこ病,キュウ
リベと病、イネいもち病、トマト疫病など)を挙げるこ
とができる。
【0031】本発明の有害生物防除剤であるフェノキシ
アルキルアミン化合物は、顕著な殺虫・殺ダニ・殺菌効
果を有しており、化合物(I)の1種以上を有効成分と
して含有するものである。化合物(I)は、単独で使用
することもできるが、通常は常法によって、担体,界面
活性剤,分散剤,補助剤などを配合(例えば、粉剤,乳
剤,微粒剤,粒剤,水和剤,油性の懸濁液,エアゾール
などの組成物として調製する)して使用することが好ま
しい。
【0032】担体としては、例えば、タルク,ベントナ
イト,クレー,カオリン,ケイソウ土,ホワイトカーボ
ン,バーミキュライト,消石灰,ケイ砂,硫安,尿素な
どの固体担体;炭化水素(ケロシン,鉱油など)、芳香
族炭化水素(ベンゼン,トルエン,キシレンなど)、塩
素化炭化水素(クロロホルム,四塩化炭素など)、エー
テル類(ジオキサン,テトラヒドロフランなど)、ケト
ン類(アセトン,シクロヘキサノン,イソホロンな
ど)、エステル類(酢酸エチル,エチレングリコールア
セテート,マレイン酸ジブチルなど)、アルコール類
(メタノール,n−ヘキサノール,エチレングリコール
など)、極性溶媒(ジメチルホルムアミド,ジメチルス
ルホキシドなど)、水などの液体担体;空気,窒素,炭
酸ガス,フレオンなどの気体担体(この場合には、混合
噴射することができる)などを挙げることがでる。
【0033】本剤の動植物への付着,吸収の向上,薬剤
の分散,乳化,展着などの性能を向上させるために使用
できる界面活性剤や分散剤としては、例えば、アルコー
ル硫酸エステル類,アルキルスルホン酸塩,リグニンス
ルホン酸塩,ポリオキシエチレングリコールエーテルな
どを挙げることができる。そして、その製剤の性状を改
善するためには、例えば、カルボキシメチルセルロー
ス,ポリエチレングリコール,アラビアゴムなどを補助
剤として用いることができる。
【0034】本剤の製造では、前記の担体,界面活性
剤,分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々
単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物(I)を製剤化した場合の有効成分濃度
は、乳剤では通常1〜50重量%,粉剤では通常0.3
〜25重量%,水和剤では通常1〜90重量%,粒剤で
は通常0.5〜5重量%,油剤では通常0.5〜5重量
%,エアゾールでは通常0.1〜5重量%である。
【0035】これらの製剤を適当な濃度に希釈して、そ
れぞれの目的に応じて、植物茎葉,土壌,水田の水面に
散布するか、又は直接施用することによって各種の用途
に供することができる。
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
なお、これらの実施例は、本発明の範囲を限定するもの
ではない。 実施例1〔化合物(I)の合成〕
【0036】(1)N−[2−(4−アリル−2−メチ
ルフェノキシ)エチル]−2−メチル−シクロヘキサ
[1,2−c]−3−ピラゾールカルボキサミド(化合
物1)の合成 2−メチル−シクロヘキサ[1,2−c]−3−ピラゾ
ールカルボン酸(1.45g)を塩化チオニル(2.5
ml)中で3時間加熱還流した。反応終了後、減圧下に
過剰の塩化チオニルを留去し、2−メチル−シクロヘキ
サ[1,2−c]−3−ピラゾールカルボン酸クロリド
を得た。これをトルエン(10ml)に溶解し、2−
(4−アリル−2−メチルフェノキシ)エチルアミン
(2.0g)とトリエチルアミン(1.2g)のトルエ
ン(10ml)溶液に氷冷攪拌下滴下した。滴下終了
後、室温で1時間攪拌し反応を完結させた。次いで水を
加え、トルエンで抽出した。抽出液を1N−水酸化ナト
リウムで洗浄、更に水洗した。無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧下に溶媒を留去した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−20
0,トルエン:酢酸エチル=9:1溶出)により精製
し、目的物を1.4g得た。
【0037】(2)N−{2−[4−(2−エトキシエ
チル)−2−メチルフェノキシ]エチル}−2−メチル
−シクロヘキサ[1,2−c]−3−ピラゾールカルボ
キサミド(化合物3)の合成 2−メチル−シクロヘキサ[1,2−c]−3−ピラゾ
ールカルボン酸(1.45g)を塩化チオニル(2.5
ml)中で3時間加熱還流した。反応終了後、減圧下に
過剰の塩化チオニルを留去し、2−メチル−シクロヘキ
サ[1,2−c]−3−ピラゾールカルボン酸クロリド
を得た。これをトルエン(20ml)に溶解し、2−
[4−(2−エトキシエチル)−2−メチルフェノキ
シ]エチルアミン(2.3g)とトリエチルアミン
(1.2g)のトルエン(20ml)溶液に氷冷攪拌下
滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌し反応を完結
させた。次いで水を加え、トルエンで抽出した。抽出液
を1N−水酸化ナトリウムで洗浄、更に水洗した。無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワ
コーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル=9:1溶
出)により精製し、目的物を2.3g得た。
【0038】実施例2〔製剤の調製〕 (1)粒剤の調製 化合物1を5重量部,ベントナイト35重量部,タルク
57重量部,ネオペレックスパウダー(商品名;花王株
式会社製)1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重
量部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練し
た後、造粒、乾燥して粒剤を得た。
【0039】(2)水和剤の調製 化合物1を10重量部,カオリン67.5重量部,ホワ
イトカーボン20重量部,ネオペレックスパウダー(商
品名;花王株式会社製)2重量部及びデモール(商品
名;花王株式会社製)0.5重量部とを均一に混合し、
次いで粉砕して水和剤を得た。
【0040】(3)乳剤の調製 化合物1を20重量部及びキシレン70重量部に、トキ
サノン(商品名;三洋化成工業製)10重量部を加えて
均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
【0041】(4)粉剤の調製 化合物1を5重量部,タルク50重量部及びカオリン4
5重量部を均一に混合して粉剤を得た。 実施例3〔効力試験〕
【0042】(1)ツマグロヨコバイに対する効力試験 実施例2に準じて調製した表1〜4に示す化合物(I)
の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で各々
100ppmに希釈し、これらの各薬液中にイネ稚苗を
15秒間づつ浸漬して風乾後、それぞれのガラス円筒に
挿入した。次に、各円筒にツマグロヨコバイ3齢幼虫を
10頭放って多孔質の栓をし、25℃の定温室に放置
し、4日後に生死虫を数えて死虫率を求めた。殺虫効果
の評価は、殺虫率の範囲によって、4段階(A:100
%,B:99〜80%,C:79〜60%,D:59%
以下)で示した。これらの結果を表5に示す。
【0043】
【表5】
【0044】(2)ナミハダニ雌成虫に対する効力試験 実施例2に準じて調製した表1〜4に示す化合物(I)
の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で30
0ppmに希釈し、これらの各薬液中に10頭のナミハ
ダニ雌成虫を寄生させた各インゲン葉片(直径20m
m)を15秒間づつ浸漬した。次に、これらの各葉片を
25℃の定温室に放置し、3日後に各葉片における生死
虫数を数えて殺ダニ率を求めた。殺ダニ効果の評価の結
果を、前記の(1)に記載した4段階の評価方法で表6
に示す。
【0045】
【表6】
【0046】(3)ナミハダニ卵に対する効力試験 実施例2に準じて調製した表1〜4に示す化合物(I)
の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で30
0ppmに希釈し、これらの各薬液中に10頭のナミハ
ダニ雌成虫を寄生させた各インゲン葉片(直径20m
m)を15秒間づつ浸漬した。次に、これらの各葉片を
25℃の定温室に放置し、7日後に各葉片における未孵
化卵数を数えて殺卵率を求めた。殺卵効果の評価は、殺
卵率の範囲によって、4段階(A:100%、B:99
〜80%,C:79〜60%,D:59%以下)で示し
た。これらの結果を表7に示す。
【0047】
【表7】
【0048】(4)コナガに対する効力試験 実施例2に準じて調製した表1〜4に示す化合物(I)
の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で30
0ppmに希釈し、これらの各薬液中にキャベツ葉片
(5×5cm)を15秒間浸漬し、各プラスチックカッ
プに一枚づつ入れて風乾した。次に、これらのカップ内
に各々10頭のコナガ(3齢幼虫)を放って蓋をし、2
5℃の定温室に放置し、2日後に各カップの生死虫数を
数えて殺虫率を求めた。殺虫効果の評価の結果を、前記
の(1)に記載した4段階の評価方法で表8に示す。
【0049】
【表8】
【0050】(5)トビイロウンカに対する効力試験 実施例2に準じて調製した表1〜4に示す化合物(I)
の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水で30
0ppmに希釈し、これらの各薬液中にイネ稚苗を30
秒間浸漬し、風乾後、それぞれのガラス円筒に挿入し
た。次に、これらのガラス円筒に各々10頭のトビイロ
ウンカ3齢幼虫を放ち、多孔質の蓋をし、25℃の定温
室に放置し、4日後に各ガラス円筒の生死虫数を数えて
殺虫率を求めた。殺虫効果の評価の結果を、前記の
(1)に記載した4段階の評価方法で表9に示す。
【0051】
【表9】
【0052】(6)コムギ赤さび病に対する防除効力試
験(予防効果) 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本づ
つコムギ(品種;コブシコムギ)を育成し、1.5葉期
の幼植物体に、実施例2に準じて調製した表1〜4で示
した化合物(I)の各水和剤を界面活性剤(0.01
%)を含む水で各々500ppmに希釈して、これらの
各薬液を1鉢あたり20mlづつ散布した。これらを2
日間ガラス温室で栽培し、次いで、コムギ赤さび病菌胞
子懸濁液(7×10胞子/ml)を均一に噴霧した。
次に、これらを1週間ガラス温室内で育成し、各第1葉
に現れたコムギ赤さび病病斑の程度を調査した。殺菌効
果の評価は、無処理区の病斑の程度と比較して、6段階
(0:全体が罹病、1:病斑面積が60%程度、2:病
斑面積が40%程度、3:病斑面積が20%程度、4:
病斑面積が10%以下、5:病斑無し)で示した。これ
らの結果を表10に示す。
【0053】
【表10】
【0054】
【発明の効果】本発明の新規なフェノキシアルキルアミ
ン化合物は、優れた殺虫・殺ダニ・殺菌などの有害生物
防除効果を有する。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水津 真 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式: 【化1】 〔式中、Rは低級アルキル基又は低級ハロアルキル基
    を表し;Rは水素原子、低級アルキル基又はハロゲン
    原子を表し;Rは低級アルケニル基又は−A−O−R
    (但し、Aは低級アルキレン基を表し;Rは低級ア
    ルキル基,低級アルケニル基又は低級アルキニル基を表
    す。)を表し;Rは水素原子,低級アルキル基又はハ
    ロゲン原子を表す。〕で示されるフェノキシアルキルア
    ミン化合物。
  2. 【請求項2】 次式: 【化2】 (式中、Rは請求項1の記載と同義であり;Xはハロ
    ゲン原子を表す。)で示されるシクロヘキサ[1,2−
    c]−3−ピラゾールカルボン酸化合物と 次式: 【化3】 (式中、R、R及びRは請求項1の記載と同義で
    ある。)で示されるフェノキシアルキルアミン類とを反
    応させることを特徴とする請求項1記載の式(I)で示
    されるフェノキシアルキルアミン化合物の製法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の式(I)で示されるフェ
    ノキシアルキルアミン化合物を有効成分とする有害生物
    防除剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0618195A1 (en) * 1993-04-02 1994-10-05 Ube Industries, Ltd. Insecticidal, acaricidal and fungicidal pyrazole phenoxyalkylamin derivatives and process for preparing the same

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