JPH06181705A - 食用花を原料とするジャム及びその製造方法 - Google Patents

食用花を原料とするジャム及びその製造方法

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JPH06181705A
JPH06181705A JP4354938A JP35493892A JPH06181705A JP H06181705 A JPH06181705 A JP H06181705A JP 4354938 A JP4354938 A JP 4354938A JP 35493892 A JP35493892 A JP 35493892A JP H06181705 A JPH06181705 A JP H06181705A
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JP
Japan
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edible
jam
edible flower
flower
pressure
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Application number
JP4354938A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikio Konagai
幹生 小長井
Atsushi Takeshita
篤 竹下
Junko Wakayama
順子 若山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YUI KANZUMESHIYO KK
Original Assignee
YUI KANZUMESHIYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食用花の有する有効成分を消失せることな
く、且つその美しい色彩と香りを保有し、長期保存が可
能な食用花を原料とするジャムを得る。 【構成】 食用花の花弁を細粉砕したものと適量の水、
ペクチン等のゲル化剤、砂糖、有機酸を順次混合して均
質化して調製した後、必要により原形のままの花弁を添
加して気密性容器に密封する。次いで5℃〜35℃の温
度範囲で圧力2000気圧〜5000気圧程度で、10
分〜40分程度高圧処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食用菊等食用花を原料
とするジャム及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、食生活の豊さと多様化に伴い、豊
な色彩及び香りを呈し且つ人間に作用する多くの有効成
分も含む種々の食用花が、食卓に多く採用されてきてい
る。これらの食用花は、多くは生の状態かあるいは乾燥
したものを戻して食されているが、保存ができいつでも
手軽に食することができるような加工食品に加工された
ものはあまりなく、この発明が対象とするジャムに加工
したものは知られていない。一方、従来果実等をジャム
に加工する場合、原料となる果実に砂糖、水、ペクチン
等を加えて煮沸して濃縮することにより製造している。
しかしながら、この場合、加熱により果実が有する有効
成分の多くが失われると共に、色彩や香りも失われ、好
ましくない。そのため、香りをなるべく残すために、果
実を凍結濃縮法により濃縮し、これに糖類、ペクチン等
を混合した後、約2千気圧以上の高圧状態に保持して果
実ジャムを製造する方法が提供されている。しかしなが
ら、この方法は凍結濃縮という複雑な工程を必要としコ
スト高になる欠点がある。従って、従来のジャム製造方
法は、低コストで簡単にでき、且つ原材料の色彩や香り
及び有効成分を消失させることなく、しかも長期保存が
できるという要求を十分に満たすものでなく、食用花の
ジャム製造方法に適用するのに満足のいくものはなかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑み食用花の加工食品への展開として食用花のジャムを
得ようとするものであって、食用花の有する有効成分を
消失せることなく、且つ食用花が有する美しい色彩と香
りを保有し、しかも長期保存が可能であり、低コストで
簡単に製造することができる食用花を原料とするジャム
及びその製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために種々実験した結果、加熱しないで長期保
存ができ、上記要求を満たすことができる食用花のジャ
ムを製造する方法を見出し本発明に到達したものであ
る。即ち、本発明の食用ジャムの製造方法は、食用花の
花弁を細粉砕したものと適量の水、ペクチン等のゲル化
剤、砂糖、有機酸を混合して均質化して調製した後、気
密性容器に密封し、次いで5℃〜35℃の温度範囲で圧
力2000気圧〜5000気圧程度で、10分〜40分
程度高圧処理することを特徴とする。また、上記製造方
法で得られる食用花のジャムは、食用花の花弁を細粉砕
されたものと適量の水、ペクチン等のゲル化剤、砂糖、
有機酸が均質に混合されて気密性容器に充填され、高圧
処理されてなることを特徴とする。そして、前記気密性
容器に食用花の原形のままの花弁が一定量づつ密封容器
内に充填されていることによって、より好ましい食用花
のジャムが得られる。上記食用花としては、例えば、
菊、カーネーション、バラ等種々の食用花が採用でき、
また、必要に応じてこれらの食用花を複数種一緒に採用
することによって、複数の花の色や香りが混ざった食用
花のジャムが得られる。有機酸としては、クエン酸やビ
タミンC等が採用できる。
【0005】
【作用】本発明の食用花のジャム製造方法によれば、加
熱による前処理工程を必要としないので、従来の果実ジ
ャムのように熱変性や熱分解が起こることがなく、食用
花本来の色と香りが消失することがなく、新鮮なときと
ほぼ同様な色と香りを維持することができ、有効成分も
失われない。そして、高圧処理することにより、ジャム
に圧力が一様にして、バラツキのない均一な殺菌効果が
得られ、加熱しなくても長期保存が可能である。また、
高圧処理は、加熱のように熱ムラを生じることもないの
で、均一の品質が得られる。さらに、高圧を利用するこ
とによって、食用花の苦み成分が取り除かれて、従来得
られなかった美味な食用花ジャムが得られ、食用花の新
しい加工食品を提供することができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。食
用花を原料とするジャムの製造工程は、菊、カーネーシ
ョン、バラ等の食用花の花弁を1枚づつ剥がし、軽く水
洗いしてから水分を除去する。このようにして準備され
た花弁を、水、ペクチン、砂糖、ビタミンCやクエン酸
等の有機酸、あるいは必要に応じて香料と一緒にそれぞ
れ適宜分量づつミキサーに入れて撹拌混合することによ
って、花弁は粉破砕されて他の添加原料と均質に混合さ
れる。ミキサーでの原料の混合は、同時に一緒に撹拌混
合しても良く、複数段階に分けて行っても良い。均質に
撹拌混合されたものを可撓性を有する気密容器に充填し
て密封する。この場合、包装形態としては真空包装が好
ましい。また、前記撹拌混合されたものを充填するに際
して、原形を保っている花弁をそのまま適量一緒に封入
することによって、見栄が良くなると共に花弁を原形の
状態で食すことができる。原形のまま添加される花弁の
量は、任意で良いが、粉破砕された花弁の量より少ない
方が望ましい。次いで、密封充填された容器を5℃〜3
5℃、例えば18℃〜20℃の常温で圧力2000気圧
〜5000気圧の高圧で10分〜40分程度処理する。
圧力及び処理時間は、材料の種類等によって適宜選択す
る。
【0007】実施例 次のような工程により食用菊ジャムを製造した。 (1)花弁を1枚づつ剥がしてバラバラにする。 (2)軽く水洗いし、その後十分に水切りを行う。 (3)水50部に対して粉末ペクチン2部の割合となる
ように水と粉末ペクチンをミキサーに入れて十分に撹拌
して均質化する。 (4)それに花弁2部を加え十分に混砕し均質化する。 (5)次いで、砂糖50部、クエン酸0.25部、ビタ
ミンC0.2部を順次加えて混合して均質にする。 (6)プラスチックフイルム製の密封容器に予め原形の
ままの花弁を前記(4)と略同部入れて置き、その前記
(5)までに得られたものを充填して密封する。 (7)封入されたものを常温にて4000気圧の静水圧
で、25分間加圧処理する。
【0008】以上のようにして得られた食用菊のジャム
を、400日間冷蔵庫で保管した後、開封して調べたと
ころ、腐敗及び異臭の発生は全くなく、通常のジャムと
同様にそのまま食することができた。そして、食感も良
く、色は生花時に近い黄色を維持して美しい色彩を有
し、また香りも新鮮時の香りに近い菊の香りが残ってい
た。なお、上記実施例では、(6)の工程で原形のまま
の花弁を一緒に充填することによって、原形の花弁が混
じったジャムが得られ、消費者に本物の高級感と新鮮さ
を与えると共に、本物の食感を与えるようにしたが、も
ちろん原形の花弁を添加することなしに、(5)工程ま
でに得られたもののみを充填密封しても良い。さらに、
ジャムの味覚は必要に応じて添加物により調整すること
ができ、例えば香りをより強くする為に、若干の香料を
添加するようにしても良い。
【0009】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来得
られなかった食用花のジャム、特に食用花本来の色と香
りが消失することがなく、長期保存が可能な新規な食用
花のジャムを簡単に且つ低コストで得ることができる。
そして、高圧処理しているので殺菌ムラのない均一の殺
菌効果が得られ、且つ加熱のように熱ムラも生じること
もなく、均一の品質が得られる。また、高圧を利用する
ことによって、苦み成分が取り除かれて、従来得られな
かった美味な食用花ジャムが得られ、食用花の新しい加
工食品を提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食用花の花弁を細粉砕したものと適量の
    水、ペクチン等のゲル化剤、砂糖、有機酸を順次混合し
    て均質化して調製した後、気密性容器に密封し、次いで
    5℃〜35℃の温度範囲で圧力2000気圧〜5000
    気圧で、10分〜40分高圧処理することを特徴とする
    食用ジャムの製造方法。
  2. 【請求項2】 食用花の花弁を細粉砕されたものと適量
    の水、ペクチン等のゲル化剤、砂糖、有機酸が均質に混
    合されて気密性容器に充填され、高圧処理されてなるこ
    とを特徴とする食用花を原料とする食用ジャム。
  3. 【請求項3】 前記気密性容器にさらに食用花の花弁が
    原形のまま混入して充填されていることを特徴とする請
    求項2記載の食用花を原料とする食用ジャム。
JP4354938A 1992-12-18 1992-12-18 食用花を原料とするジャム及びその製造方法 Pending JPH06181705A (ja)

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Effective date: 19970527