JPH0616002Y2

JPH0616002Y2 - 自動車用ドアロック装置

Info

Publication number: JPH0616002Y2
Application number: JP1986055144U
Authority: JP
Inventors: 祥一鈴木; 博吉森; 良夫湯山; 悟後工田; 勝利芥川; 健児佐々木
Original assignee: 株式会社ユ−シン
Priority date: 1986-04-11
Filing date: 1986-04-11
Publication date: 1994-04-27
Anticipated expiration: 2001-04-11
Also published as: JPS62166965U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は自動車用ドアロック装置に関するものである。

（従来の技術）この種のドアロック装置は、第５図に示すように、車体
側に固定して設けたストライカ１と、ドア側に固定して
設けた基台２と、該基台２にそれぞれ支軸３，４を中心
に回動可能に設けたラッチ５及びクローレバー６とから
なっている。

基台２には、ドアを閉めた際にストライカ１が進入する
進入口７が設けられている。

ラッチ５は、ストライカ１と係合する係合部８と、クロ
ーレバー６の後述する爪部１０が係止する係止溝９とを
有し、ストライカ１との係合を解除する方向、すなわち
図において時計回り方向に付勢されている。クローレバ
ー６は、一端にラッチ５の係止溝９に係止する爪部１０
を有し、他端は図示しないドアハンドルと連結したオー
プンレバーに係合している。

そして、ドアを閉じると、ストライカ１が基台２の進入
口７に進入してラッチ５の起動部１１を押圧するため、
ラッチ５は付勢力に抗して図において反時計回りに回動
する。この結果、第６図に示すように、ラッチ５の係合
部８がストライカ１を抱き込むと同時に、クローレバー
６の爪部１０が、その付勢力によってラッチ５の係止溝
９に嵌入し、係止部１２に係止するため、ラッチ５の逆
転が阻止されて、ドアは半ドア状態に閉じられる。スト
ライカ１が更に進入すると、具体的には図示しながい、
クローレバー６の爪部１０が起動部１１に係止し、ドア
は完全に閉じられる。

また、ドアハンドルを引くと、クローレバー６が第６図
において時計回り回動して、爪部１０がラッチ５の係止
溝９から離脱するため、ラッチ５はその付勢力によって
図中時計回り回動し、第５図に示すように、ストライカ
１と係合部８との係合が外れて、ドアは開放されるよう
になっている。

（考案が解決しようとする問題点）しかしながら、このようなドアロック装置においては、
強度確保のため、ストライカ１及びラッチ５には金属製
材料が用いられる。このため、ストライカ１とラッチ５
の係合部８とが係合する時に、金属性の異音が発生す
る。

そこで、実開昭５７−４９１６６号公報等に示すよう
に、ストライカの外周部に弾性材料をモールドすること
が提案されているが、これではストライカを基板に熱カ
シメする際にそのモールド部分が、熱変形してラッチと
係合しにくくなり、またそのチューブが破損した場合に
はそれのみを交換することはできないという問題点を有
している。

本考案は斯かる問題点に鑑みてなされたもので、ストラ
イカに樹脂材料を着脱可能に設けることにより、異音の
発生を防止し得る自動車用ドアロック装置を提供するこ
とを目的とする。

（問題点を解決するための手段）前記問題点を解決するため、本考案は、コ字形であって
その両脚部がベースに熱カシメによって固定され、この
ベースを介して車体側に固定して設けたストライカと、
外周に係合部を有し、ストライカと係合して回動可能
に、かつ、ストライカとの係合を解除する方向に付勢し
てドア側に設けたラッチと、該ラッチの外周に設けた係
止溝に係止してラッチの逆転を阻止する爪部を有し、係
止溝に係止する方向に付勢してドア側に設けたクローレ
バーとからなる自動車用ドアロック装置において、スリットを設けてＣ字形断面に形成した樹脂製のチュー
ブを、前記ラッチと係合するストライカの一方の脚部に
形成した凹所に嵌入するとともに、スリットの縁が、当
該脚部の他の脚部と対向する側に設けた突部に当接可能
に装着し、このストライカの突部にラッチの係合部が当
接した状態でラッチがストライカに係合されるようにし
たものである。

（実施例）次に、本考案の一実施例を図面に従って説明する。

第１図から第３図において、ストライカ１はコ字形であ
って、その両脚部はベース１４に熱カシメにより固定さ
れ、ベース１４に設けた取付孔１５を利用して、図示し
ないボルトにより車体１６に固定される。

そして、ドアロック装置のラッチ(第５図，第６図参照)
と係合するストライカ１の一方の脚部１ａには、外周に
凹所１７と、この凹所１７の他の脚部１ｂに対向する側
に突部１８が形成されている。そして、前記凹所１７に
は、スリット１９を設けてＣ字形断面に形成した樹脂製
のチューブ１３が、そのスリット１９を凹所１７に当て
がい、第１図の位置において左側から右側に向かって押
し込むことにより、スリット１９が押し広げられて嵌入
し、スリット１９の縁が前記突部１８に当接して回り止
めされている。すなわち、一方の手にチューブ１３を持
ち、他方の手で脚部１ｂを支えて、チューブ１３を脚部
１ａに嵌め込むことにより組付けることができるので、
人の手による組付けも非常に簡単である。また、チュー
ブ１３は、そのスリット１９を広げることにより容易に
取り外すことができるので、新しいものと交換すること
ができる。

以上のように、ストライカ１は樹脂製のチューブ１３に
よって被覆されているため、ドアを閉じる際に、ストラ
イカ１が進入口７に進入して起動部１１を押圧してから
(第５図)、クローレバー６の爪部１０がラッチ５の係止
溝９に嵌入して係止部１２に係止するまで(第６図)の
間、ストライカ１とラッチ５の係合部８との係合部分
は、金属と樹脂の接触となり、金属性の異音は発生しな
い。

ここで、ラッチ５がストライカ１に係合するときにスト
ライカ１がラッチ５の係合部８から受ける押圧力は、第
５図において左方向、すなわちチューブ１３をストライ
カ１に嵌め込む方向に作用するので、チューブ１３は外
れることはない。また、ストライカ１がラッチ５の係合
部８に係合して保持されているときには、図６から明ら
かなように、ラッチ５の係合部８はストライカ１の一方
の脚部１ａの他方の脚部１ｂと対向する側、すなわち突
部１８に当接しているので、チューブ１３は外れること
はない。

また、ドアを開く際に、クローレバー６の爪部１０とラ
ッチ５の起動部１１又は係止部１２との係止が外れてか
ら(第６図)、ストライカ１とラッチ５の係合部８との係
合が外れるまで(第５図)の間についても、同様に異音の
発生が押さえられる。

なお、本考案に係るストライカ１は、前記のようにスト
ライカ１をベース１４に熱カシメによって固定し、メッ
キ等の表面処理を行った後、チューブ１３を装着するも
のである。このため、例えば他の筒状のカバーを予めス
トライカ１に装着しておくもののように、熱カシメ時に
当該カバーが熱で破損したり、当該カバーで被覆された
部分にメッキ等の表面処理を行うことができない等の問
題は生じない。

（考案の効果）以上の説明から明らかなように、本考案によれば、スリ
ットを設けてＣ字形断面に形成した樹脂製のチューブ
を、ラッチと係合するストライカの一方の脚部に嵌入し
たものであるから、簡単な構造で、ラッチとストライカ
との係合部からの金属性の異音の発生が押さえられる。
そして、そのチューブは装着や取外しが極めて容易であ
り、新しいものと交換することができるのでメンテナン
スが簡単である。

また、チューブは、そのスリットの縁が、当該脚部の他
の脚部と対向する側に設けた突部に当接可能に装着した
ものであるから、チューブは確実にストライカに回り止
めされて固定され、スリットがラッチの起動部に当接す
ることがないのでめくれたり外れたりすることがなく、
耐久性が良い。

さらに、ストライカをベースに熱カシメして固定した後
に樹脂製のチューブを嵌め込むようにしたので、チュー
ブが熱によって変形することはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るドアロック装置のストライカの部
分破断正面図、第２図は第１図のＩ−Ｉ線断面図、第３
図は第１図のII−II線断面図、第４図はチューブの斜視
図、第５図，第６図は従来のドアロック装置のそれぞれ
ドア開放時、ドア閉鎖時を示す正面図である。１……ストライカ、１ａ，１ｂ……脚部、５……ラッ
チ、６……クローレバー、８……係合部、９……係止
溝、１３……チューブ、１４……基板、１６……車体、
１７……凹所、１８……突部、１９……スリット。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者後工田悟広島県安芸郡海田町畝２丁目15番14号株式会社ユーシン内 (72)考案者芥川勝利広島県安芸郡海田町畝２丁目15番14号株式会社ユーシン内 (72)考案者佐々木健児広島県安芸郡海田町畝２丁目15番14号株式会社ユーシン内

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】コ字形であってその両脚部がベースに熱カ
シメによって固定され、このベースを介して車体側に固
定して設けたストライカと、外周に係合部を有し、スト
ライカと係合して回動可能に、かつ、ストライカとの係
合を解除する方向に付勢してドア側に設けたラッチと、
該ラッチの外周に設けた係止溝に係止してラッチの逆転
を阻止する爪部を有し、係止溝に係止する方向に付勢し
てドア側に設けたクローレバーとからなる自動車用ドア
ロック装置において、スリットを設けてＣ字形断面に形成した樹脂製のチュー
ブを、前記ラッチと係合するストライカの一方の脚部に
形成した凹所に嵌入するとともに、スリットの縁が、当
該脚部の他の脚部と対向する側に設けた突部に当接可能
に装着し、このストライカの突部にラッチの係合部が当
接した状態でラッチがストライカに係合されるようにし
たことを特徴とする自動車用ドアロック装置。