JPH0613284B2

JPH0613284B2 - ワイパ装置

Info

Publication number: JPH0613284B2
Application number: JP60006170A
Authority: JP
Inventors: 利昭渡辺
Original assignee: Aisin Seiki Co Ltd
Current assignee: Aisin Corp
Priority date: 1985-01-16
Filing date: 1985-01-16
Publication date: 1994-02-23
Anticipated expiration: 2009-02-23
Also published as: US4698872A; JPS61166754A; DE3600454C2; DE3600454A1

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の目的〕（産業上の利用分野）本発明は、ワイパ装置に関し、殊に、窓ガラス払拭用ブ
レードを窓ガラスに押圧せしめる力を変えられるワイパ
装置に係る。

（従来の技術）所謂ワイパ装置は、第２図に図示したように、窓ガラス
（図示せず）を払拭するブレード６と、該ブレード６を
保持するワイパアーム３と、該ワイパアーム３に枢着軸
５を介して枢着されると共に該ワイパアーム３を駆動す
る駆動アーム２と、該駆動アーム２と前記ワイパアーム
３との間に配設されて該ワイパアーム３を前記窓ガラス
側に付勢させるスプリング４とを具備している。

この様に、ブレード６は、ワイパアーム３がスプリング
４の付勢力により枢着軸５まわり時計方向に付勢させら
れることにより、窓ガラスに押圧されていた。従つて、
駆動アーム２がモータ１により駆動されると、ワイパア
ーム３を介してブレード６が窓ガラス表面上に沿つて揺
動し、雨滴を払拭することとなる。

しかしながら、窓ガラス上の雨滴は、降雨量によつて変
わる。また、特に、自動車用ワイパ装置では、高速走行
時、窓ガラス面に沿つて生じる気流により、ブレード６
に揚力が作用する。この場力のため、ブレード６が窓ガ
ラス面から浮上してしまい、雨滴を充分に除去出来なく
なくことがあつた。

ところが、ワイパアーム３付勢用スプリング４の付勢力
を強くして、ブレード６を強く窓ガラス面に押圧させる
と、揚力の小さい低速時には、ブレード６が窓ガラスに
過度に圧着されることとなる。従つて、払拭時、ブレー
ド６にびびり作動を生じたり、ブレード６の寿命を短く
させると言う弊害がある。

このため、特開昭５７−９２８号公報のものでは、ワイ
パアーム３に沿つてフインを付設している。このフイン
により、車両高速時作用する気流でワイパアーム３を窓
ガラス側に押しつけるようにしていた。これにより、車
速に応じてブレード６を窓ガラスへ押圧させていた。

（発明が解決しようとする問題点）しかしながら、この従来の技術では、付設したフインに
より、ワイパアームの作動時窓ガラスの視野が妨げられ
ると言う問題がある。また、一本のワイパアーム３で払
拭させるワイパ装置では、ワイパアーム３が９０度以上
回転することがある。この９０度を越えた領域では、フ
インは背面側から気流を受けることとなるので、充分な
押しつけ力が得られなくなると言う問題があつた。

そこで、本発明は、上記問題点を解決することを技術的
課題とする。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段）上記課題解決のために、本発明では次の手段を講じた。
即ち、駆動軸内に移動自在に配設された駆動部材と、該
駆動部材に連係されスプリングの他端を前記スプリング
に対して直角方向に位置調整自在に支持する可動ブラケ
ツトとを有したことにある。

（作用）本発明で講じた手段によれば、一端をワイパアームに係
止されたスプリングの他端を可動ブラケツトに係止させ
ている。そして、この可動ブラケツトをスプリングに対
して直角方向に位置調節自在に駆動アーム側に支持して
いる。従つて、可動ブラケツトの位置を調節すると、ス
プリングのワイパアームに対する付勢方向が変化する。
よつて、スプリングによつてワイパアームに作用するモ
ーメントが変えられるので、高速走行時にはスプリング
を高モーメント位置に、低速走行時には低モーメント位
置に位置するよう、可動ブラケツトを変位させることに
より、ワイパアームに保持されたブレードの窓ガラスに
対する押圧力が適宜最適値に設定されることとなる。こ
の結果、ブレードが円滑に窓ガラス上を摺動するように
なる。

（実施例）以下図面に従つて本発明の好ましい一実施例について説
明する。

第１図は本発明による自動車用ワイパ装置２０を示す。
該装置２０は、窓ガラスを払拭するブレード（図示せ
ず）を保持するワイパアーム３と、該ワイパアーム３が
ピン５により枢支された駆動アーム２とを有する。更
に、駆動アーム２に対して直交するようにして駆動シヤ
フト２ａが配されている。この駆動シヤフト２ａは、セ
レーシヨン機構（図示せず）を介して、駆動アーム２に
係止されている。駆動シヤフト２ａの先端に螺合された
ナツト１６により駆動アーム２に固定されて、駆動シヤ
フト２ａと駆動アーム２とは一体的とされている。

駆動シヤフト２ａは、軸受８，８を介して、支持ブラケ
ツト７に回転自在に保持されている。そして、支持ブラ
ケツト７は車体（図示せず）に保持されている。また、
駆動シヤフト２ａが支持ブラケツト７から脱落しないよ
うに、支持ブラケツト７の先端は、ワツシヤを介してク
リツプ１７で駆動シヤフト２ａに係止されている。

更に、駆動シヤフト２ａの下端には、セレーシヨン機構
（図示せず）を介してリンク１５が係止されている。こ
のリンク１５はナツト１９により駆動シヤフト２ａに挟
持固定されている。リンク１５は、該リンク１５に設け
られたピン１５ａを介して、図示しないモータと作用的
に連結されている。従つて、モータの回転に応じて、リ
ンク１５が駆動シヤフト２ａまわりに揺動すると、該駆
動シヤフト２ａも自身の軸まわりに揺動する。よつて、
駆動アーム２及びワイパアーム３が駆動シヤフト２ａま
わりに揺動され、ワイパアーム３に保持されたブレード
により窓ガラスが払拭される。

次に本発明に基づく構成の要部について説明する。

駆動アーム２に固定された駆動シヤフト２ａは中空状
で、その中空部内には、シヤフト２９が上下方向に変位
自在に配されている。シヤフト２９の上端は軸受３３
に、下端はナツト１９に嵌合支持されている。シヤフト
２９の上端の大径部分とナツト１９の間には、リターン
スプリング３６が配されシヤフト２９を上方に付勢して
いる。

シヤフト２９の大径部分には、ピン１２を介して、可動
ブラケツトたるリンク１０の二股状とされた一端が枢支
されている。リンク１０の他端とワイパアーム３との間
には、引つ張りコイルスプリング４が張設されている。
この引つ張りコイルスプリング４により、ワイパアーム
３がピン５まわりに時計方向に付勢されている。この結
果、ワイパアーム３に保持されたブレードが窓ガラスに
圧接される。尚、シヤフト２９とリンク１０とを連係さ
せるピン１２は、その中央部分でシヤフト２９の大径部
分に嵌挿されると共に駆動シヤフト２ａに形成された軸
方向に延在する長穴（図示せず）を介して駆動シヤフト
２ａ外に突出する両端でリンク１０の一端に嵌挿され
る。

シヤフト２９の下端には、軸受３４を介してプレート２
３が遊嵌係止されている。プレート２３は、クランク２
４の一端に固定されている。クランク２４は、ピン２４
ａにより、ブラケツト７に枢支されると共に、その他端
にはロツド２５が連結されている。ロツド２５は、図示
しないモータ等に連結されており、その位置が左右方向
に変位される。

ワイパ装置２０の作用について説明する。

リンク１５を駆動させて、駆動シヤフト２ａをその軸ま
わりに揺動させる。これにより、駆動シヤフト２ａに固
定された駆動アーム２を介して、ワイパアーム３が駆動
シヤフト２ａまわりに揺動される。よつて、ワイパアー
ム３に保持されたブレードにより、窓ガラスに払拭され
る。

更に、ロツド２５を図示左側に変位させると、クランク
２４がピン２４ａまわり時計方向に回動する。これによ
り、軸受３４を介してシヤフト２９が下方に押しさげら
れる。従つて、リンク１０が、二点鎖線で図示した位置
に移動する。よつて、リンク１０に他端を係止されたス
プリング４も二点鎖線で図示したように位置することと
なる。即ち、スプリング４はワイパアーム３との係止端
部を中心として回動されるので、スプリング４のワイパ
アーム３に対する付勢方向が変えられる。この結果、ワ
イパアーム３に作用するモーメントが大きくなつて、ワ
イパアーム３に保持されたブレードが窓ガラスに強く押
圧されるように調節される。

反対に、ロツド２５を図示右側に変位させると、クラン
ク２４がピン２４ａまわり反時計方向に回動する。これ
により、クランク２４が軸受３４から離間し、リターン
スプリング３６に付勢されてシヤフト２９が上方に移動
する。リンク１０を介して、スプリング４が逆方向に回
動され、スプリング４によりアーム３に作用するモーメ
ントが小さくなり、ブレードの押圧力が軽減される。こ
の様にして、スプリング４が適宜回動させられるので、
アーム３に作用するモーメントが調節され、ブレードの
窓ガラスへの押圧を最適状態と為せることとなる。

スプリング４のワイパアーム３に対する係止位置と、リ
ンク１０のシヤフト２９に対する枢着位置とは、充分離
間されている。更に、スプリング４に対して、リンク１
０を略直角方向に移動させている。従つて、リンク１０
の位置調節時スプリング４の長さが余り変化しない。よ
つて、リンク１０の位置調節にスプリング４の付勢力が
影響せず、リンク１０の駆動源たるモータ等を小出力即
ち小型として利用できる。

尚、プレート２３に軸受３４は、遊嵌されているから、
駆動シヤフト２ａの揺動に伴う、シヤフト２９の揺動
は、プレート２３側に影響しない。

次に、第３図に示した本発明によるワイパ装置の変形実
施例を説明する。

本ワイパ装置３０では、スプリング４の回動機構が上述
のワイパ装置２０と異なる。駆動シヤフト２ａの中空部
内には、スクリユウーシヤフト９が配置されている。ス
クリユウーシヤフト９の一端は駆動シヤフト２ａに軸支
され、その他端はナツト１９に軸支される。スクリユウ
ーシヤフト９の下端側には大径部９ａがあり、該大径部
９ａによりスクリユウーシヤフト９の抜け止めが図られ
る。

スクリユウーシヤフト９の上端には捻子部が設けられ、
該捻子部にはナツト１１が螺合されている。ナツト１１
には、ピン１２を介して、可動ブラケツトたるリンク１
０の二股状とされた一端が枢支されている。リンク１０
の他端とワイパアーム３との間には、引つ張りコイルス
プリング４が張設されている。この引つ張りコイルスプ
リング４により、ワイパアーム３がピン５まわり時計方
向に付勢されている。この結果、ワイパアーム３に保持
されたブレードが窓ガラスに圧接される。

尚、ナツト１１とリンク１０とを連係させるピン１２
は、ナツト１１に一体に設けられると共に駆動シヤフト
２ａに形成された軸方向に延在する長穴（図示せず）を
介して駆動シヤフト２ａ外に突出する両端でリンク１０
の一端に嵌挿される。

スクリユウーシヤフト９の下端は、ナツト１９から外方
に延在させられ、先端に第１傘歯車１３が固定される。
この第１傘歯車１３には第２傘歯車１４が噛み合いさ
れ、該第２傘歯車１４は、駆動シヤフト２ａに固定され
たモータ用ブラケツト１８に取り付けられたモータＭに
より回転される。よつて、モータＭが回転すると、両傘
歯車１４，１３を介して、スクリユウーシヤフト９が回
転される。スクリユウーシヤフト９の回転により、ナツ
ト１１の螺合位置が調節される。

尚、モータ用ブラケツト１８が駆動シヤフト２ａ上に配
置されているから、駆動シヤフト２ａと共に、スクリユ
ウーシヤフト９，モータＭ、両傘歯車１３，１４，ナツ
ト１１及びリンク１０も駆動シヤフト２ａの軸まわりに
揺動する。よつて、ワイパアーム３の揺動に対して、何
等支障とはならない。

この変形実施例は、以下のように作用する。

高速走行時には、モータＭを回転して、傘歯車１３，１
４を介して、スクリユウーシヤフト９を回転させる。こ
れにより、スクリユウーシヤフト９に対するナツト１１
の螺合位置を図示下方に変位させる。例えば、二点鎖線
で示した位置にピン１２が位置するようナツト１１を変
位させる。ピン１２の移動により、該ピン１２を介して
ナツト１１に枢支されたリンク１０も移動する。よつ
て、リンク１０に端部を係止されたスプリング４も二点
鎖線で図示した軸線Ａに沿つて位置するようになる。即
ち、スプリング４はワイパアーム３との係止端部を中心
として回動されるので、スプリング４のワイパアーム３
に対する付勢方向が変えられる。この結果、ワイパアー
ム３に作用するモーメントが大きくなつて、ワイパアー
ム３に保持されたブレードが窓ガラスに強く押圧される
ように調節される。反対に、スプリング４を逆方向に回
動させると、スプリングによるモーメントが小さくな
り、ブレードの押圧力が軽減される。

スプリング４のワイパアーム３に対する係止位置と、リ
ンク１０のナツト１１に対する枢着位置は、充分離間さ
れている。更に、スプリング４に対して、ナツト１１を
略直角方向に移動させている。従つて、ナツト１１の位
置調節時スプリング４の長さが余り変化しない。よつ
て、ナツト１１の位置調節にスプリング４の付勢力が影
響せず、ナツト１１の駆動源たるモータＭを小型として
利用できる。

尚、モータＭの制御スイツチを車室内に設けておけば、
室内からブレードの押圧力調整ができる。また、車速の
応じてモータＭを駆動させて、ブレードの押圧力を自動
的に変えるようにしてもよい。更に、モータＭに換え
て、リンク機構によりスプリング４を回動させるように
してもよい。また、スプリング４の回動位置を連続的に
限らず、段階的に調節できるようにしてもよい。これら
の点は、前述の実施例（第１図）でも同様である。

〔発明の効果〕ブレードの押圧力を調節する手段としては、ワイパアー
ム付勢用スプリングの取りつけ荷重を変えることが考え
るられる。しかしながら、スプリングの取りつけ荷重を
大きくするには、大きな操作力を要するので、操作性の
低下及び操作機構の大型化が避けられない。

これに対して、本発明の手段によれば、ワイパアーム付
勢用スプリングを回動させることにより、ワイパアーム
に使用するモーメントを変えて、ブレードの押圧力を調
節している。従つて、スプリングの取りつけ荷重を大き
くさせないので、小さな操作力で済み、よつて、操作機
構を小型とできるという利点がある。又、可動ブラケッ
トを操作する駆動部材は駆動アームを支持する駆動軸内
に配設されるために、構成部品が少なく、ワイパ装置全
体として省スペース化を計ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるワイパ装置の一実施例を示す断面
図、第２図は従来装置の概略を示す正面図、及び第３図
は本発明による変形実施例を示す断面図である。２・２ａ……駆動アーム、３……ワイパアーム、４……
スプリング、１０……リンク（可動ブラケツト）、２ａ
……駆動シヤフト（駆動軸）、１１……ナツト（駆動部
材）、２９……シヤフト（駆動部材）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】窓ガラスを払拭するブレードと、該ブレー
ドを保持するワイパアームと、該ワイパアームを枢着支
持すると共に前記ワイパアームを駆動する駆動アーム
と、該駆動アームを支持する駆動軸と、一端が前記ワイ
パアーム側に係止され且つ他端が前記駆動アーム側に支
持され前記ワイパアームを前記窓ガラス側に付勢させる
スプリングとを具備してなるワイパ装置において、前記
駆動軸内に移動自在に配設された駆動部材と、該駆動部
材に連係され前記スプリングの他端を前記スプリングに
対して直角方向に位置調整自在に支持する可動ブラケツ
トとを有するワイパ装置。