JPH06125153A - 窒化アルミニウム回路基板及びその製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム回路基板及びその製造方法

Info

Publication number
JPH06125153A
JPH06125153A JP4299192A JP29919292A JPH06125153A JP H06125153 A JPH06125153 A JP H06125153A JP 4299192 A JP4299192 A JP 4299192A JP 29919292 A JP29919292 A JP 29919292A JP H06125153 A JPH06125153 A JP H06125153A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum nitride
copper
titanium
circuit board
green sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4299192A
Other languages
English (en)
Inventor
Michio Horiuchi
道夫 堀内
Yoichi Harayama
洋一 原山
Koichiro Hayashi
浩一郎 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinko Electric Industries Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shinko Electric Industries Co Ltd filed Critical Shinko Electric Industries Co Ltd
Priority to JP4299192A priority Critical patent/JPH06125153A/ja
Priority to KR1019930014823A priority patent/KR0125101B1/ko
Priority to CA002105448A priority patent/CA2105448A1/en
Priority to US08/115,767 priority patent/US5464950A/en
Priority to EP93306988A priority patent/EP0587382B1/en
Priority to DE69317342T priority patent/DE69317342T2/de
Publication of JPH06125153A publication Critical patent/JPH06125153A/ja
Priority to HK98106557A priority patent/HK1007386A1/xx
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0306Inorganic insulating substrates, e.g. ceramic, glass
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/48Manufacture or treatment of parts, e.g. containers, prior to assembly of the devices, using processes not provided for in a single one of the subgroups H01L21/06 - H01L21/326
    • H01L21/4814Conductive parts
    • H01L21/4846Leads on or in insulating or insulated substrates, e.g. metallisation
    • H01L21/4857Multilayer substrates
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/48Manufacture or treatment of parts, e.g. containers, prior to assembly of the devices, using processes not provided for in a single one of the subgroups H01L21/06 - H01L21/326
    • H01L21/4814Conductive parts
    • H01L21/4846Leads on or in insulating or insulated substrates, e.g. metallisation
    • H01L21/4867Applying pastes or inks, e.g. screen printing
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/11Printed elements for providing electric connections to or between printed circuits
    • H05K1/115Via connections; Lands around holes or via connections
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/40Forming printed elements for providing electric connections to or between printed circuits
    • H05K3/4038Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections
    • H05K3/4053Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections by thick-film techniques
    • H05K3/4061Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections by thick-film techniques for via connections in inorganic insulating substrates
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K2201/00Indexing scheme relating to printed circuits covered by H05K1/00
    • H05K2201/03Conductive materials
    • H05K2201/0302Properties and characteristics in general
    • H05K2201/0317Thin film conductor layer; Thin film passive component

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 窒化アルミニウムセラミックと導体部の界面
での接合性を良好にし、内部導体配線の断線をなくすと
ともに、回路基板の機械的強度を向上させる。 【構成】 窒化アルミニウムのグリーンシートに、銅を
主成分とし周期律表第IVa族の金属あるいは金属化合物
を添加した銅ぺーストを用いて平面配線、ビア等の導体
配線部を設け、該導体配線部を設けたグリーンシートの
外表面に別のグリーンシートを積層して前記グリーンシ
ートの外表面に露出する前記導体配線部を保護グリーン
シートで覆って一体化し、所定処理および焼成条件によ
り焼結させた後、焼結体の前記外表面を覆う外層部を研
削・研磨して除去することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低抵抗の内部導体部を有
する窒化アルミニウム回路基板及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子の高速化、大出力化お
よび高集積化等に伴い、高放熱性及び導体部の低抵抗
化、基体部の低誘電率化が半導体素子を実装するうえで
重要な技術になっている。このような技術課題を満足す
る実装用材料として最近窒化アルミニウムセラミックが
用いられるようになってきた。窒化アルミニウムセラミ
ックは従来多用されているアルミナセラミックに比べて
高い熱伝導率を有し、誘電率も低く、また熱膨張係数が
低いことから大型で高出力のシリコン素子の実装に適し
ている。
【0003】セラミック製の回路基板で配線パターンを
形成する場合、基板の外面に露出する部分については薄
膜法や後焼成のメタライズによって配線パターンを形成
することが可能であるが、回路基板の内部に形成する導
体部については焼成前に内部に導体配線を施し、同時焼
成によってメタライズを施す。同時焼成によるメタラズ
材料としては従来タングステンが用いられているが、タ
ングステンは銅あるいは金等とくらべて比抵抗が大きく
信号電送時のパワー損失や電送遅延につながることから
配線材料として適さないという問題点があった。
【0004】これらの問題点を解消する方法として、本
出願人はメタライズ材料としてタングステンのかわりに
銅、金、銀等の低抵抗材料を用い、回路基板に窒化アル
ミニウムセラミックを用いた窒化アルミニウム回路基板
の製造方法を提案した(特開平2-197189号) 。この方法
は銅、金、銀等の導体ぺーストを用いて所定の配線パタ
ーンおよびビアを形成したグリーンシートを積層すると
ともに、積層体の外表面にさらに保護用のグリーンシー
トを重ねることにより、配線パターンを保護用のグリー
ンシートで覆って焼成するものである。そして、焼成後
は積層体の表面を覆っている層を研削し配線パターンを
露出させて回路基板とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の製造方法では配
線パターンに使用する銅、金等の導体金属の融点が窒化
アルミニウムセラミックを焼成する温度よりも低いこと
から、回路基板を焼成する際に液体化し、これによって
液体化した金属が窒化アルミニウムセラミック中へ拡散
したり、焼結助剤を含む窒化アルミニウムセラミック成
分との相互作用が問題になる。上記の回路基板の製造方
法(特開平2-197189号) では導体金属として銅を用いる
場合がもっとも好適である。導体金属として銅を用いる
場合は1800℃以上で好適に同時焼成でき、焼結助剤が導
体部に混入することが殆ど生じない。これに対して、導
体金属として銀を用いる場合は1700℃を超える焼成温度
での同時焼成が困難であり、金の場合には焼結助剤成分
が導体部に混入することが認められた。
【0006】銅は同時焼成用の導体材料として好適に使
用できるが、導体中への焼結助剤成分等の混入がないこ
と、導体部とセラミックの界面を通しての物質移動がほ
とんどないことから導体部とセラミックとの間に働く接
着力が主としてインターロック機構等の機械的な作用に
よるものとなり、導体部とセラミック間相互の入り組み
は一般に小さく、したがって導体部とセラミックとの接
着力が弱いという問題点があった。この結果、導体材料
として銅を用いた場合は焼結体表面を研磨して露出させ
た内部導体部の接着強度が弱いこと、多数のビアを形成
した回路基板ではビアとセラミックとの界面部分で割れ
やすいといった問題が生じた。また、焼成中に銅が溶融
した際に、溶融銅と窒化アルミニウムセラミックとの濡
れ性が悪いことから配線の中途で溶融銅が数カ所に分か
れて分離し、断線の原因になるという問題点があった。
【0007】本発明は上記問題点を解消すべくなされた
ものであり、その目的とするところは、銅を配線材料と
して使用した窒化アルミニウム回路基板であって、銅と
窒化アルミニウムセラミックとの間の接着強度を高める
ことができ、これによって、銅と窒化アルミニウムセラ
ミックとの界面部分で破断しやすいという問題を解消す
ることができ、内部配線の断線を防止することができる
窒化アルミニウムセラミック回路基板及びその製造方法
を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、窒化アルミニウ
ムの焼成温度よりも融点の低い金属を配線材料として内
部導体部を形成した窒化アルミニウム回路基板におい
て、前記内部導体部が銅を主成分とし、窒化アルミニウ
ムと銅との界面に周期律表第IVa族を主成分とする層が
形成されたことを特徴とする。また、前記窒化アルミニ
ウムと銅との界面にチタンを主成分とする層が形成され
たことを特徴とする。また、窒化アルミニウムのグリー
ンシートに、銅を主成分とし周期律表第IVa族の金属あ
るいは金属化合物を添加した銅ぺーストを用いて平面配
線、ビア等の導体配線部を設け、該導体配線部を設けた
グリーンシートの外表面に別のグリーンシートを積層し
て前記グリーンシートの外表面に露出する前記導体配線
部を保護グリーンシートで覆って一体化し、所定処理お
よび焼成条件により焼結させた後、焼結体の前記外表面
を覆う外層部を研削・研磨して除去することを特徴とす
る。また、前記銅ぺーストとして、銅を主成分とし、金
属チタンまたはチタン化合物を金属チタン換算で0.2 重
量パーセント以上20重量パーセント以下の割合で含有す
るぺーストを使用することを特徴とする。また、前記チ
タン成分が金属チタン、二ホウ化チタン、二酸化チタン
のうちの一種であることを特徴とする。
【0009】
【発明の概要】導体配線材料として銅を用いた窒化アル
ミニウム回路基板の製造においては前述したように同時
焼成での焼成温度は一般に1800℃以上であり、銅の融点
(1083℃) より700 ℃以上も高温である。したがって、
銅の溶融にともなう蒸発、緻密過程にある窒化アルミニ
ウムセラミック中への銅の拡散、焼結助剤をはじめとす
るセラミック側の成分との相互作用が問題になる。1083
℃以上の温度における緻密化過程では、窒化アルミニウ
ムの溶融銅に対する濡れ性の悪さがセラミック側への銅
の拡散を抑えるうえで重要である。ただし、セラミック
と液体化した金属との濡れ性は一般に不純物の影響を受
けて大きく変わることが知られており、濡れ性を抑える
ため不純物を混入させることは好ましくない。
【0010】また、窒化アルミニウムセラミックの緻密
化はおよそ1500℃以上ではじまるので1083℃付近から15
00℃までは窒化アルミニウムの粉末充填体と溶融銅が接
しており、この領域で窒化アルミニウムと溶融銅との濡
れ性が高かったり、反応性が高かったりすると窒化アル
ミニウム側への銅の拡散が著しく促進されることが懸念
される。また、不純物の混入は金属の融点を降下させ銅
の拡散を促す可能性がある。このように、種々の理由か
ら従来の窒化アルミニウム回路基板の製造方法では、で
きるだけ高純度の金属を使用することが望ましいとされ
ていた。
【0011】本発明は銅と窒化アルミニウムセラミック
との間に介在物を設けることによって内部導体部とセラ
ミックとの接着強度を高めることを目的とし、そのため
に不純物を混入させるが、この不純物は銅がセラミック
側へ拡散することを促進させず、かつセラミック側から
溶融銅中へ焼結助剤成分やアルミニウム等が拡散しない
ようにする必要がある。また、不純物はそれ自体セラミ
ック側へ拡散して焼結を阻害させたり特性を劣化させた
りしないものでなければならない。
【0012】本発明者は上記諸点について検討した結
果、チタンまたはチタン化合物が諸条件を好適に満たす
添加物として使用し得ることを見いだした。すなわち、
チタンまたはチタン化合物を銅中に0.2 重量パーセント
以上20重量パーセント以下の範囲で加えた系では、同時
焼成の結果、窒化アルミニウムセラミック側へ銅が拡散
していることも、セラミック側の成分が銅中へ拡散して
いることも認められなかった。なお、同時焼成前には銅
とチタンまたはチタン化合物を均一に混合してあったに
もかかわらず、同時焼成後にはチタンまたはチタン化合
物は銅と窒化アルミニウムセラミックの界面に偏在し、
導体部の中心部では銅が高純度に形成され、接着性の向
上と導体配線部の電気的特性の点においても好ましい結
果が得られる。
【0013】窒化アルミニウム回路基板を製造するにあ
たっては、まず内部導体形成用の銅ぺーストとして、銅
粉末に金属チタン換算で0.2 重量パーセント以上20重量
パーセント以下、望ましくは0.5 重量パーセント以上10
重量パーセント以下となる量の金属チタンあるいはチタ
ン化合物を加え、さらにビークルを添加し、十分混練し
たぺーストを得る。ビークルの成分としてはアクリルバ
インダーあるいはエチルセルロースといったバインダー
成分とブチルカルビトールアセテート、テレピネオー
ル、ジオクテルフタレートなどの溶剤成分をあげること
ができる。
【0014】次に、周期律表第IIa族および第III a族
元素化合物の一種以上を全無機成分中0.1 重量パーセン
ト以上10重量パーセント以下含む窒化アルミニウムグリ
ーンシート上あるいはグリーンシートに設けたスルーホ
ールに前記銅ぺーストを印刷あるいは充填する。なお、
前記周期律表第IIa族および第III a族元素化合物とし
てはCaCO3 、CaF2、Y2O3、YF3 、La2O3 、LaF3などが好
適である。
【0015】次に、銅ぺーストを使用して内部導体部を
設けたグリーンシートを積層し、積層体の外表面に導体
部が露出しないよう保護用のグリーンシートを最上層お
よびビア部がある場合には最下層に重ねて加熱、加圧し
て一体化する。加熱、加圧の条件は概ね50℃〜80℃にお
いて、100 〜250kgf/cm2の加圧力を数分間加えればよ
い。
【0016】一体化した積層体を窒素気流中で500 ℃前
後の温度で処理することにより、有機成分を除く。焼成
は大気圧以上の窒素ガス雰囲気中で、望ましくは10℃/m
in以上の速度で昇温し、1600℃以上1900℃以下、望まし
くは1750℃以上1850℃以下の範囲の最高温度にて1 時間
以上20時間以下、望ましくは3 時間以上10時間以下の間
保持することにより緻密な焼結体を得る。この際、焼成
治具としてはセル構造をもつものが望ましく、材質とし
ては窒化アルミニウム、タングステン、窒化ホウ素ある
いはモリブデン製のものを使うことができるが、窒化ホ
ウ素製のものが好適に用いられる。
【0017】上記方法によって得られた焼結体の表面を
研削あるいは研磨することによって、保護用の最上層お
よび最下層を除去し、内部導体を焼結体の表面に露出さ
せ回路基板を得る。内部導体を露出させた後、必要に応
じてさらに表面に薄膜形成したり、めっき処理を行った
りする。
【0018】内部導体形成用の銅ぺーストとして、ぺー
スト中のチタン成分の添加量を金属チタン換算で0.2 重
量パーセント以上20重量パーセント以下としたのは、チ
タン成分の添加量が0.2 重量パーセント未満では銅と窒
化アルミニウムセラミックとの界面に形成される介在物
の量が非常に少なく、また20重量パーセントを超えると
逆に介在物の量が多過ぎて導体部の電気的特性が劣化
し、本来の目的を満足することができないからである。
チタンあるいはチタン化合物の添加量の最適値は内部導
体の配線幅や導体部の厚さ、ビア径などによって異な
り、たとえば添加量が少ない場合でも配線幅が狭い場合
には断線に至らなくても、同一ぺーストで配線幅が広い
場合には断線する場合がある。また、逆に添加量が多い
場合は配線幅が狭いと界面での介在物の形成量のばらつ
きが大きくなり電気的特性が劣化する原因になる。
【0019】導体部とセラミックの界面部分での介在物
は界面全体に均一に形成されることが望ましいが配線形
状によって厚く形成されたり、ほとんど形成されない部
分が生じる。したがって、添加量を0.5 重量パーセント
から10重量パーセントの間に調節することが望ましい。
添加するチタン成分は、金属チタン、二ホウ化チタンあ
るいは二酸化チタンのいずれか一つとする。二ホウ化チ
タンの場合には焼結体にチタンの分布とは別のホウ素の
分布がみられ、窒素の分布状態から窒化ホウ素が形成さ
れているものと考えられる。この場合の、導体および基
板特性への影響は明らかではない。二酸化チタンの場合
も最終的には窒素分布と重なるチタン分布が認められ
る。この場合のチタンの最終的な酸化物としての存在に
ついては明らかではない。
【0020】なお、銅ぺーストに混入する不純物として
はチタンの他、周期律表第IVa族元素金属あるいは元素
化合物が使用可能である。たとえば、金属ジルコニウ
ム、二ホウ化ジルコニウム、二酸化ジルコニウムにより
類似の効果が得られる。ただし、このうち二ホウ化ジル
コニウムを添加した場合はビア部に緻密化不十分な部分
ができ、特に10重量パーセント以上の添加では品質上問
題となる。これは焼成中に生成するホウ素窒化物のため
と推定されるが、いずれにしろ、二ホウ化ジルコニウム
の添加量と配線サイズおよび導体抵抗の関係を調節する
のが難しい。また、金属ジルコニウムを用いる場合はド
ライミルが適さず、粉末をアルコールで保存する必要が
ある等の取扱い上の問題がある。
【0021】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について説明す
る。 〔実施例1〕平均粒径約1μmの還元窒化法による窒化
アルミニウム粉末に、焼結助剤として3重量パーセント
となる量の酸化イットリウムとアクリルバインダー、可
塑剤、有機溶剤を加え、ボールミルによりスラリーと
し、ドクターブレード法により厚さ約0.4mm のグリーン
シートを形成した。また、同様にして焼結助剤としてCa
O 換算で0.2 重量パーセントとなる量の炭酸カルシウム
を加えたグリーンシートを用意した。
【0022】一方、平均粒径約 2μm の銅粉末に 0.2 、 0.5 、 1.0 、 2.5 、 5.0、 10.0 、 20 の各重量パーセントになるよう平均粒径約 0.5μm の金
属チタン粉末を加えた混合物の各々に、アクリルバイン
ダー、ブチルカルビトールアセテートおよびテレピネオ
ールから成るビークルを加え、これをらいかい機により
混練し、チタン入り銅ぺーストとした。なお、ぺースト
の塗布部によってビークルの添加量を変え、平面配線用
ぺーストは低粘度、ビア充填用ぺーストは高粘度に調製
した。
【0023】前記各グリーンシートに平面配線用ぺース
トをスクリーン印刷し、線幅300 μm 、200 μm の配線
を形成した。これを十分に乾燥した後、グリーンシート
の印刷面に上記グリーンシートと同一組成で銅ぺースト
を塗布していないグリーンシートを重ね、60℃、圧力20
0kgf/cm2で5 分間熱圧着して一体化した。次に、グリー
ンシートを積層体を窒素気流中550 ℃で脱バインダーを
行った後、雰囲気圧3kgf/cm2の窒素ガス中で昇温速度20
℃/min、最高温度1800℃、保持時間 3時間の条件で焼成
した。
【0024】得られた各焼結体を内部配線に平行に切断
した後、研磨により内部導体の縦断面を露出させ、内部
導体の形成状態を観察した。その結果、いずれのグリー
ンシートとぺーストの組み合わせのものでも断線は見ら
れなかった。図1は、これら実施例の一例として3重量
パーセントの酸化イットリウムを含む窒化アルミニウム
グリーンシートと5重量パーセントの金属チタンを含む
銅ぺーストとを組み合わせた場合の焼結体の研磨断面像
を示す。10は窒化アルミニウムセラミック、12は内
部導体配線部である。内部導体配線部12が断線なく形
成されている様子がわかる。
【0025】〔比較例〕実施例1と同じ各窒化アルミニ
ウムグリーンシート上に、0.05重量パーセントの金属チ
タンを含む銅ぺーストを用いてスクリーン印刷により線
幅300 μm 、200 μm の配線を形成し、これを乾燥した
後、印刷面上に窒化アルミニウムグリーンシートを積層
して一体化し、実施例1と同一の条件で焼成した。得ら
れた焼結体を切断、研磨して内部導体の縦断面を露出さ
せ、内部導体の形成状態を観察した。その結果、チタン
成分無添加の銅ぺーストを用いた場合とほぼ同様な内部
導体の状態が観察された。
【0026】すなわち、内部導体の導体厚が均一でな
く、配線の端部に近い側が金属溜まりのように厚くなる
傾向があり、部分的に溶融金属がはじかれたようになっ
て断線をおこしているのが観察された。図2は比較例の
一例として3重量パーセントの酸化イットリウムを含む
窒化アルミニウムグリーンシートを用いて得られた焼結
体の場合を示す。10が窒化アルミニウムセラミック、
12が内部導体配線部である。内部導体配線部12の中
途で黒い部分が断線部である。溶融金属が左右にはじか
れて断線している。
【0027】〔実施例2〕実施例1と同じ各窒化アルミ
ニウムグリーンシートに、直径240 μm のスルーホール
をピッチ1300μm でパンチングにより多数形成した後、
実施例1で用意した各濃度のチタン成分を含む銅ぺース
トを前記スルーホール内に充填した。グリーンシートを
乾燥した後、同様に形成したグリーンシートを3枚重
ね、さらに最上層と最下層に別の保護用のグリーンシー
ト(スルーホールを形成していない)を積層し、加熱、
加圧して一体化した。実施例1と同様の条件で脱バイン
ダー、焼成し、得られた焼結体を平面研削・研磨機を使
用して研削し、ビアの両端面を露出させた。
【0028】ビアの両端にテスターをあてて導通を確認
する一方、電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)に
より銅ビア導体と窒化アルミニウムセラミックの界面近
傍の成分分布状態を確認した。この結果、上記のいずれ
のグリーンシートと銅ぺーストの組み合わせにおいて
も、チタンの分布は銅ビア部と窒化アルミニウムセラミ
ックの界面部に偏在して認められ、窒化アルミニウムセ
ラミック側への拡散は見られなかった。
【0029】界面に対する円周上のチタンの分布状態は
チタンの添加量によって異なり、0.5 重量パーセント以
下の添加量のものでは全円周中の約30パーセント以下に
分布していたが、5 重量パーセント以上の添加量のもの
では全円周中のおよそ60〜100 パーセントを占めて分布
していた。チタン成分の添加量の増大にともない界面の
円周上で占める分布割合が増加する他、分布厚さも増加
するが、分布厚さの増加は界面からビアの中心方向への
増加であり、界面から窒化アルミニウムセラミック方向
への分布増加は見られなかった。
【0030】チタン分布のほとんどは窒素の分布と重な
ることから、チタンのほとんどは窒化チタンとして存在
しているものと推定される。酸素の分布は二次相に含ま
れる分と、研磨工程で混入すると考えられる分が含まれ
るのでチタンの酸化物としての存在は明確でないが、銅
ビア部分にはほとんど酸素は分布していなかった。
【0031】図3はCaO 換算で0.2 重量パーセントとな
る量のCaCO3 を添加した窒化アルミニウムグリーンシー
トに、5.0 重量パーセントの金属チタンを含む銅ぺース
トを用いてビア導体を形成した焼結体に対し、ビア部の
端面を横断して測定したEPMAの測定結果を示す。図3
(a) は銅、図3(b) はアルミニウム、図3(c) はチタン
のそれぞれ線分析結果を示す。この分析結果から、銅は
ビア部のみに存在しアルミニウムは銅以外の部分に存在
すること、チタンはこれらの界面に偏在する傾向がわか
る。
【0032】銅を配線材料として用いた従来の窒化アル
ミニウム回路基板では、溶融した銅が窒化アルミニウム
に濡れ難いことから、はじかれて断線につながる場合が
あったのに対し、上述した実施例で示すように、本発明
方法によって得られる窒化アルミニウム回路基板では銅
とセラミックとの界面に介在物が存在することによって
界面での濡れ性が向上し、内部導体配線の断線を効果的
に防止することが可能になる。また、従来の窒化アルミ
ニウム回路基板では基板が破断する際に、ビアとセラミ
ックとの界面を選択的にクラックが進み、基板の強度が
低くなるのに対して、本願発明の場合にはビアとセラミ
ックの界面での接合強度が向上しビアとセラミックの界
面で選択的にクラックがはいることがなくなり機械的強
度を向上させることができた。
【0033】
【発明の効果】本発明に係る窒化アルミニウム回路基板
及びその製造方法によれば、上述したように、窒化アル
ミニウムセラミックと導体部の界面での接合性が良好に
なり、内部導体配線の断線をなくすことが可能になると
ともに、電気的特性を改善することができ、さらに、銅
と窒化アルミニウムセラミックの界面にクラックがはい
たりすることを防止して回路基板の機械的強度を向上さ
せることができる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】窒化アルミニウム回路基板の一実施例の内部導
体部の断面における粒子構造を示す写真である。
【図2】窒化アルミニウム回路基板の他の実施例の内部
導体部の断面における粒子構造を示す写真である。
【図3】窒化アルミニウム回路基板のビアを横断面での
銅、アルミニウム、チタンの線分析結果を示すグラフで
ある。
【符号の説明】 10 窒化アルミニウムセラミック 12 内部導体配線部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/14 H05K 3/38 A 7011−4E 3/46 H 6921−4E S 6921−4E

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化アルミニウムの焼成温度よりも融点
    の低い金属を配線材料として内部導体部を形成した窒化
    アルミニウム回路基板において、 前記内部導体部が銅を主成分とし、窒化アルミニウムと
    銅との界面に周期律表第IVa族を主成分とする層が形成
    されたことを特徴とする窒化アルミニウム回路基板。
  2. 【請求項2】 窒化アルミニウムと銅との界面にチタン
    を主成分とする層が形成されたことを特徴とする請求項
    1記載の窒化アルミニウム回路基板。
  3. 【請求項3】 窒化アルミニウムのグリーンシートに、
    銅を主成分とし周期律表第IVa族の金属あるいは金属化
    合物を添加した銅ぺーストを用いて平面配線、ビア等の
    導体配線部を設け、 該導体配線部を設けたグリーンシートの外表面に別のグ
    リーンシートを積層して前記グリーンシートの外表面に
    露出する前記導体配線部を保護グリーンシートで覆って
    一体化し、 所定処理および焼成条件により焼結させた後、 焼結体の前記外表面を覆う外層部を研削・研磨して除去
    することを特徴とする窒化アルミニウム回路基板の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 銅ぺーストとして、銅を主成分とし、金
    属チタンまたはチタン化合物を金属チタン換算で0.2 重
    量パーセント以上20重量パーセント以下の割合で含有す
    るぺーストを使用することを特徴とする請求項3記載の
    窒化アルミニウム回路基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 チタン成分が金属チタン、二ホウ化チタ
    ン、二酸化チタンのうちの一種であることを特徴とする
    請求項4記載の窒化アルミニウム回路基板の製造方法。
JP4299192A 1992-09-05 1992-10-12 窒化アルミニウム回路基板及びその製造方法 Pending JPH06125153A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4299192A JPH06125153A (ja) 1992-10-12 1992-10-12 窒化アルミニウム回路基板及びその製造方法
KR1019930014823A KR0125101B1 (ko) 1992-10-12 1993-07-31 질화알루미늄 회로기판 및 그 제조방법
CA002105448A CA2105448A1 (en) 1992-09-05 1993-09-02 Aluminum nitride circuit board and method of producing same
US08/115,767 US5464950A (en) 1992-09-05 1993-09-03 Aluminum nitride circuit board and method of producing same
EP93306988A EP0587382B1 (en) 1992-09-05 1993-09-03 Aluminum nitride circuit board and method of producing it
DE69317342T DE69317342T2 (de) 1992-09-05 1993-09-03 Leiterplatte aus Aluminiumnitrid und Verfahren zu ihrer Herstellung
HK98106557A HK1007386A1 (en) 1992-09-05 1998-06-25 Aluminum nitride circuit board and method of producing it

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4299192A JPH06125153A (ja) 1992-10-12 1992-10-12 窒化アルミニウム回路基板及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06125153A true JPH06125153A (ja) 1994-05-06

Family

ID=17869334

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4299192A Pending JPH06125153A (ja) 1992-09-05 1992-10-12 窒化アルミニウム回路基板及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPH06125153A (ja)
KR (1) KR0125101B1 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11135900A (ja) * 1997-10-28 1999-05-21 Kyocera Corp 窒化アルミニウム質配線基板及びその製造方法
JP2000077805A (ja) * 1998-08-31 2000-03-14 Kyocera Corp 配線基板およびその製造方法
US7488994B2 (en) * 2003-06-06 2009-02-10 Northrop Grumman Corporation Coiled circuit device and method of making the same
US7868358B2 (en) * 2003-06-06 2011-01-11 Northrop Grumman Systems Corporation Coiled circuit device with active circuitry and methods for making the same
JP2020020006A (ja) * 2018-08-01 2020-02-06 Jx金属株式会社 セラミックス層と銅粉ペースト焼結体の積層体
CN111556655A (zh) * 2020-04-28 2020-08-18 重庆市澳欧硕铭科技有限公司 基于氮化铝板的pcb板制作方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100261793B1 (ko) * 1995-09-29 2000-07-15 니시무로 타이죠 고강도 고신뢰성 회로기판 및 그 제조방법

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11135900A (ja) * 1997-10-28 1999-05-21 Kyocera Corp 窒化アルミニウム質配線基板及びその製造方法
JP2000077805A (ja) * 1998-08-31 2000-03-14 Kyocera Corp 配線基板およびその製造方法
US7488994B2 (en) * 2003-06-06 2009-02-10 Northrop Grumman Corporation Coiled circuit device and method of making the same
US7868358B2 (en) * 2003-06-06 2011-01-11 Northrop Grumman Systems Corporation Coiled circuit device with active circuitry and methods for making the same
JP2020020006A (ja) * 2018-08-01 2020-02-06 Jx金属株式会社 セラミックス層と銅粉ペースト焼結体の積層体
CN111556655A (zh) * 2020-04-28 2020-08-18 重庆市澳欧硕铭科技有限公司 基于氮化铝板的pcb板制作方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR940010869A (ko) 1994-05-26
KR0125101B1 (ko) 1997-12-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5604018A (en) Ceramic oxide circuit board
US5464950A (en) Aluminum nitride circuit board and method of producing same
JPH02197189A (ja) 窒化アルミニウム回路基板及びその製造方法
JPH06125153A (ja) 窒化アルミニウム回路基板及びその製造方法
JP2001015869A (ja) 配線基板
US5702807A (en) Ceramic circuit board and manufacturing method thereof
US6013356A (en) Circuit board with high strength and high reliability and process for preparing the same
JP3493310B2 (ja) 多層配線基板
JP3618422B2 (ja) 高強度回路基板およびその製造方法
JP3537698B2 (ja) 配線基板およびその製造方法
JP3366479B2 (ja) メタライズ組成物及び配線基板の製造方法
JP4575614B2 (ja) 複合セラミック基板
JP3171695B2 (ja) 窒化アルミニウム回路基板の製造方法
JPH0738491B2 (ja) 回路基板の製造方法及び回路基板
JPH11274725A (ja) 多層配線基板およびその製造方法
JP3420424B2 (ja) 配線基板
JP2001233677A (ja) ガラスセラミック基板の製造方法
JP3688919B2 (ja) セラミック多層配線基板
JP3850245B2 (ja) ガラスセラミック基板の製造方法
JP3678485B2 (ja) 高強度高信頼性回路基板およびその製造方法
JP3709062B2 (ja) 窒化アルミニウム質配線基板およびその製造方法
JPH0723273B2 (ja) 窒化アルミニウム基板のメタライズ方法
JP2892220B2 (ja) セラミック配線基板の製造方法
JPH1065336A (ja) 低温焼成ガラスセラミックス多層配線基板とその製造方法
JP2003174115A (ja) 複合セラミック部品及びその製造方法