JPH06107961A - 非対称ジオキサジン化合物およびそれを用いて繊維材料を染色または捺染する方法 - Google Patents

非対称ジオキサジン化合物およびそれを用いて繊維材料を染色または捺染する方法

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JPH06107961A
JPH06107961A JP4284057A JP28405792A JPH06107961A JP H06107961 A JPH06107961 A JP H06107961A JP 4284057 A JP4284057 A JP 4284057A JP 28405792 A JP28405792 A JP 28405792A JP H06107961 A JPH06107961 A JP H06107961A
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dioxazine
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JP4284057A
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Masahiko Tatsuma
正彦 辰馬
Kingo Akahori
金吾 赤堀
Takashi Omura
隆 尾村
Shigeru Kawabata
繁 河端
Naoki Harada
尚樹 原田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ヒドロキシル基及び/又はアミド基を含有す
る繊維材料を青色に染色又は捺染し、且つ堅牢度、特に
塩素堅牢度に優れた染色物を与える非対称ジオキサジン
化合物を提供する。 【構成】 〔式中、Rはスルホ基、ハロゲン又はアルコキシ基を、
1 ,R2 及びR3 は水素又は(置換)低級アルキル基
を、R4 は水素、(置換)低級アルキル基又はアシル基
を、X1 及びX2 は水素、ハロゲン、低級アルキル基、
低級アルコキシ基又はフェノキシ基を、Yは−CH=C
2 又は−CH2 CH2 Zを表し(Zはアルカリの作用
で脱離する基を表す。)、Qはハロゲン、(置換)アミ
ノ基、低級アルコキシ基、基−NH−B−SO
(式中Bは(置換)フェニレン、ナフチレンもしくは
アルキレン基等を、Y1 はYと同様の意義を表す。)等
を表す。)〕で示される化合物、及びそれを用いて繊維
材料を染色又は捺染する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒドロキシル基及び/又
はアミド基を含有する材料、特にセルロース繊維、天然
又は合成ポリアミド繊維、ポリウレタン繊維、あるいは
皮革等、更にはそれらの混紡繊維を染色及び捺染するに
適し、耐光堅牢、耐湿潤堅牢かつ耐塩素堅牢な染色を可
能にする改良された新規なジオキサジン化合物、並びに
その適用に関する。
【0002】
【従来の技術】染料の分子構造中にジオキサジン骨格を
有する反応染料は公知であるが、染色性能面、例えば均
染性、ビルドアップ性、染色速度において、あるいは堅
牢度、特に塩素堅牢度において不充分であり、更にレベ
ルアップが望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ヒドロキシル基及び/
又はアミド基を含有する材料の染色又は捺染物の堅牢
度、中でも塩素堅牢度は特に満足できるレベルになく、
本発明者らは鋭意このレベルアップに努め、上記の不充
分な点を解決し得るジオキサジン化合物を見いだした。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、遊離酸の形で
下記一般式(I)
【0005】
【化3】
【0006】〔式中、Rはスルホ基、ハロゲン又は低級
アルコキシ基を、R1 ,R2 およびR3 は互いに独立に
水素又は置換基を有していてもよい低級アルキル基を、
4 は水素、置換基を有していてもよい低級アルキル基
又はアシル基を、X1 およびX2 は水素、ハロゲン、低
級アルキル基、低級アルコキシ基又はフェノキシ基を、
Yは−CH=CH2 又は−CH2 CH2 Zを表し(Zは
アルカリの作用で脱離する基を表す。)、Qはハロゲ
ン、置換基を有していてもよいアミノ基、低級アルコキ
シ基、又は (式中、R5 は水素又は置換基を有していてもよい低級
アルキル基を、Bは置換基を有していてもよいフェニレ
ン、ナフチレンもしくはアルキレン基又は
【0007】
【化4】
【0008】 を、Y1 は−CH=CH2 又は−CH2 CH2 Z’
(Z’はアルカリの作用で脱離する基を表す。)を表わ
す。)〕で示される非対称ジオキサジン化合物及びそれ
を用いることを特徴とする繊維材料を染色又は捺染する
方法を提供するものである。
【0009】ここで、Rとしては、スルホ基、塩素、臭
素のようなハロゲン、メトキシ基、エトキシ基のような
低級アルコキシ基が例示されるが、中でもスルホ基が好
ましい。
【0010】Qで示されるハロゲンとしては、フッ素、
塩素、臭素が例示され、特にフッ素、塩素が好ましい。
【0011】Qで示される低級アルコキシ基としては、
メトキシ基、エトキシ基が例示される。
【0012】Qで示される置換基を有していてもよいア
ミノ基としては、アルキルアミノ、N,N−ジアルキル
アミノ、シクロアルキルアミノ、アラールキルアミノ、
アリールアミノ、混合置換されたアミノ基例えば、N−
アルキル−N−シクロヘキシルアミノ及びN−アルキル
−N−アリールアミノ、更に複素環式基を含有するアミ
ノ基(この環式基は更に付加縮合された炭素環式環を有
することができる。)、及びそのアミノ窒素原子がN−
複素環の式の環員であるようなアミノ基(このN−複素
環は場合によっては更に別のヘテロ原子を含有していて
もよい。)などが挙げられる。
【0013】上記のアルキル、シクロアルキル、アラー
ルキル、アリール、複素環式環及びN−複素環式環は更
に、ハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、
スルファモイル、カルバモイル、C1 〜C4 −アルキ
ル、C1 〜C4 −アルコキシ、アシルアミノ、ウレイ
ド、ヒドロキシ、カルボキシ、スルホメチル及びスルホ
で置換されていてもよい。
【0014】アルキル基は直鎖状でも分枝状でもよく、
又低分子のものでも高分子のものでもよいが、中でも好
ましいのはC1 〜C4 のアルキル基であり、メチルアミ
ノ、ヒドロキシメチルアミノ、エチルアミノ、プロピル
アミノ、ブチルアミノ、β−メトキシエチルアミノ、β
−エトキシエチルアミノ、γ−メトキシプロピルアミ
ノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジヒドロキシメ
チルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、β−クロロメチ
ルアミノ、β−シアノエチルアミノ、N,N−ジ−β−
ヒドロキシエチルアミノ、β−ヒドロキシエチルアミ
ノ、γ−ヒドロキシプロピルアミノ、N−β−スルホエ
チル−N−メチルアミノ、β−カルボキシエチルアミ
ノ、β−スルホエチルアミノ等が挙げられる。
【0015】上記のシクロアルキル、アラールキル及び
アリールとしては、シクロヘキシル、ベンジル、フェネ
チル、フェニル及びナフチルなどの基が好ましく、これ
らの基で置換されたアミノとしてはフェニルアミノ、ト
ルイジノ、キシリジノ、クロルアニリノ、アニシジノ、
フェネチジノ、2−,3−または4−スルホアニリノ、
2,4−または2,5−ジスルホアニリノ、スルホメチ
ルアニリノ、N−スルホメチルアニリノ、3−および4
−カルボキシフェニルアミノ、2−カルボキシ−5−ス
ルホフェニルアミノ、2−カルボキシ−4−スルホフェ
ニルアミノ、2−メトキシ−5−スルホフェニルアミ
ノ、2−メチル−5−スルホフェニルアミノ、4−スル
ホナフチル−(1)−アミノ、3,6−ジスルホナフチ
ル−(1)−アミノ、3,6,8−トリスルホナフチル
−(1)−アミノ、4,6,8−トリスルホナフチル−
(1)−アミノ、6−スルホナフチル−(2)−アミ
ノ、4,8−ジスルホナフチル−(2)−アミノ、3,
6,8−トリスルホナフチル−(2)−アミノ、4,
6,8−トリスルホナフチル−(2)−アミノ等が挙げ
れる。
【0016】混合置換されたアミノ基としては、N−メ
チル−N−フェニルアミノ、N−エチル−N−フェニル
アミノ、N−プロピル−N−フェニルアミノ、N−プロ
ピル−N−フェニルアミノ、N−ブチル−N−フェニル
アミノ、N−β−シアノエチル−N−フェニルアミノ、
N−エチル−2−メチルフェニルアミノ、N−エチル−
4−メチルフェニルアミノ、N−エチル−3−スルホフ
ェニルアミノ、N−エチル−4−スルホフェニルアミノ
等が好ましい。
【0017】複素環式基として好ましいのは、フラン、
チオフェン、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、キノ
リン、ベンズイミダゾール、ベンズチアゾールおよびベ
ンズオキサゾールなどが挙げられる。
【0018】アミノの窒素原子がN−複素環式環の環員
であるアミノ基として好ましいのは6員のN−複素環式
環化合物であり、これは更にヘテロ原子として窒素、酸
素及び硫黄を含有していてもよく、モルホリノ、ピペリ
ジノ、ピペラジノ等を挙げることができる。
【0019】本発明におけるQとして好ましくは、置換
基を有していてもよいアミノ基、低 の意味を有する。)であり、中でも置換基を有していて
もよいアミノ基が好ましい。
【0020】そしてQとしては例えば、−NH2 、メチ
ルアミノ、ヒドロキシメチルアミノ、エチルアミノ、β
−ヒドロキシエチルアミノ、N,N−ジ−β−ヒドロキ
シエチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、N−メチル−
N−フェニルアミノ、N−エチル−N−フェニルアミ
ノ、N−エチル−2−メチルフェニルアミノ、N−エチ
ル−4−メチルフェニルアミノ、N−エチル−3−スル
ホフェニルアミノ、N−エチル−4−スルホフェニルア
ミノ、フェニルアミノ、トルイジノ、キシリジノ、クロ
ルアニリノ、アニシジノ、フェネチジノ、2−,3−ま
たは4−スルホアニリノ、2,4−または2,5−ジス
ルホアニリノ、2−メトキシ−5−スルホフェニルアミ
ノ、2−メチル−5−スルホフェニルアミノ、3,6−
ジスルホナフチル−(1)−アミノ、3,6,8−トリ
スルホナフチル−(1)−アミノ、4,8−ジスルホナ
フチル−(2)−アミノ、3,6,8−トリスルホナフ
チル−(2)−アミノ、ピリジル−(2)−アミノ、モ
ルホリノ、ピペリジノ、ピペラジノ、N−β−スルホエ
チル−N−メチルアミノ、β−カルボキシエチルアミ
ノ、β−スルホエチルアミノである場合が特に好まし
い。
【0021】Z及びZ’で示されるアルカリの作用で脱
離する基としては、例えば、硫酸エステル、チオ硫酸エ
ステル、リン酸エステル、酢酸エステル、メチルスルホ
ニルオキシのような低級アルキルスルホン酸エステルお
よびハロゲン等がこれに該当し、特に硫酸エステルが好
ましい。
【0022】R1 、R2 、R3 、R4 及びR5 の置換基
を有していてもよい低級アルキルとしては、C1 〜C4
のアルキルが好ましく、置換されていてもよい基として
は、ヒドロキシ、シアノ、アルコキシ、ハロゲン、カル
バモイル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキ
ルカルボニルオキシ、スルホ及びスルファモイルが好ま
しい。
【0023】好ましいR1 、R2 、R3 、R4 及びR5
としては、例えば、水素、メチル、エチル、n−ブチ
ル、iso −ブチル、sec −ブチル、2−ヒドロキシエチ
ル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピ
ル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、
2,3−ジヒドロキシプロピル、3,4−ジヒドロキシ
ブチル、シアノメチル、2−シアノエチル、3−シアノ
プロピル、メトキシエチル、エトキシメチル、2−メト
キシエチル、2−エトキシエチル、3−メトキシプロピ
ル、3−エトキシプロピル、2−ヒドロキシ−3−メト
キシプロピル、クロロメチル、ブロモメチル、2−クロ
ロエチル、2−ブロモエチル、3−クロロプロピル、3
−ブロモプロピル、4−クロロブチル、4−ブロモブチ
ル、カルボキシメチル、2−カルボキシエチル、3−カ
ルボキシプロピル、4−カルボキシブチル、1,2−ジ
カルボキシエチル、カルバモイルエチル、2−カルバモ
イルエチル、3−カルバモイルプロピル、4−カルバモ
イルブチル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカル
ボニルメチル、2−メトキシカルボニルエチル、2−エ
トキシカルボニルエチル、3−メトキシカルボニルプロ
ピル、3−エトキシカルボニルプロピル、4−メトキシ
カルボニルブチル、4−エトキシカルボニルブチル、メ
チルカルボニルオキシメチル、エチルカルボニルオキシ
メチル、2−メチルカルボニルオキシエチル、2−エチ
ルカルボニルオキシエチル、3−エチルカルボニルオキ
シプロピル、4−メチルカルボニルオキシブチル、4−
エチルカルボニルオキシブチル、スルホメチル、2−ス
ルホエチル、3−スルホプロピル、4−スルホブチル、
スルファモイルメチル、2−スルファモイルエチル、3
−スルファモイルプロピル、4−スルファモイルブチル
を挙げることができ、この中でも水素、メチルまたはエ
チルが特に好ましい。
【0024】R4 で表されるアシル基としては、アセチ
ル基、プロピオニル基、−COCH=CHCOOH、ベ
ンゾイル基などのアルキル、アルケニル又はアリールカ
ルボニル基、メタンスルホニル基、p−トルエンスルホ
ニル基などのアルキル又はアリールスルホニル基が例示
されるが、中でもアセチル基が特に好ましい。
【0025】本発明においては、R2 及びR5 は、互い
に独立に水素、メチルまたはエチルであり、R1 、R3
及びR4 が水素である場合が染料特性上特に好ましい。
【0026】X1 及びX2 としては、ハロゲンが好まし
く、特に塩素または臭素が好ましい。
【0027】Bで表される置換基を有していてもよいア
ルキレン基としては、−(CH2 2 −,−(CH2
3 −,−(CH2 2 O(CH2 2 −,−(CH2
3 O(CH2 2 −などが例示される。また、置換基を
有していてもよいフェニレン又はナフチレン基として
は、好ましくはメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、
塩素、臭素及びスルホの群から選ばれる、1又は2個の
置換基により置換されていてもよいフェニレン基又はス
ルホ1個で置換されていてもよいナフチレン基であり、
たとえば
【0028】
【化5】
【0029】 等を挙げることができる。
【0030】本発明化合物は遊離酸の形でまたはその塩
の形で存在し、特にアルカリ金属塩およびアルカリ土類
金属塩、中でもソーダ塩、カリ塩、リチウム塩が好まし
い。
【0031】本発明化合物は例えば次のようにして製造
することができる。下記一般式(II)
【0032】
【化6】
【0033】(式中、R,R1 ,R3 ,R4 ,X1 およ
びX2 は前記の意味を有する。)で示されるジオキサジ
ン中間体と下記一般式(III)
【0034】
【化7】
【0035】(式中、R2 およびYは前記の意味を有す
る。)で示されるアミン、および下記一般式(IV) H−Q (IV) (式中、Qは前記の意味を有するが、ハロゲンである場
合を除く。)で示される化合物とを、2,4,6−トリ
ハロゲノ−s−トリアジンに任意の順序でそれぞれを縮
合させることによりQが置換基を有していてもよいアミ
ノ基、 を有する。)である本発明化合物を製造することができ
る。
【0036】またQがハロゲンである本発明化合物は例
えば、一般式(II)および(III)を2,4,6−トリハ
ロゲノ−s−トリアジンと任意の順序で縮合させること
により製造することができる。
【0037】2,4,6−トリハロゲノ−s−トリアジ
ンとの縮合反応においてはその順序は特に制限されるも
のではなく、また反応条件も特に制限されないが、一次
的には温度−10℃乃至40℃でpH2乃至9、二次的
には温度0乃至70℃でpH2乃至9、更に三次を行う
場合には温度10乃至100℃でpH2乃至7に調節し
ながら縮合させて一般式(I)で示される非対称ジオキ
サジン化合物またはその塩を得ることができる。
【0038】式(II)で表されるジオキサジン中間体
は、それ自体公知の方法によって合成されるが、例えば
以下のように合成することができる。下記一般式(V)
【0039】
【化8】
【0040】(式中、X1 およびX2 は前記の意味を有
し、X3 およびX4 はハロゲンを表す。)で示される
1,4−ベンゾキノンを下記一般式(VI)
【0041】
【化9】
【0042】(式中、R1 は前記の意味を有する。)で
示されるジアミノベンゼンおよび下記一般式(VII)
【0043】
【化10】
【0044】(式中、R,R3 およびR4 は前記の意味
を有する。但し、Rの置換位置は、NR3 4 のo−位
又はスルホ基のp−位である。)で示されるジアミノベ
ンゼンと縮合させ、下記一般式(VIII)
【0045】
【化11】
【0046】(式中、R,R1 ,R3 ,R4 ,X1 およ
びX2 は前記の意味を有する。但し、Rの置換位置は、
NR3 4 のo−位又はスルホ基のp−位である。)で
示されるジアニリド化合物を生成させ、場合によっては
酸化剤の存在下、環化させて、一般式(II)のジオキサ
ジン中間体が得られる。
【0047】又、Rがスルホ基である場合には、一般式
(II)において、Rが水素であるジオキサジン化合物を
スルホン化することによって、Rがスルホ基である一般
式(II)で表されるジオキサジン中間体を得ることが出
来る。
【0048】さらに、R3 および/又はR4 が置換基を
有していてもよい低級アルキル基である場合には、R3
および/又はR4 が水素である各々対応する一般式(VI
II)のジアニリド化合物、一般式(II)のジオキサジン
中間体または、一般式(I)の非対称ジオキサジン化合
物をアルキル化することによっても得られる。
【0049】又、R4 がアシル基である場合には、R4
が水素である各々対応する一般式(VIII) のジアニリド
化合物、一般式(II)のジオキサジン中間体または一般
式(I)の非対称ジオキサジン化合物をアシル化するこ
とによっても得られる。
【0050】本発明化合物は、繊維反応性を有し、ヒド
ロキシ基含有またはカルボンアミド基含有材料の染色又
は捺染に使用できる。材料は繊維材料の形で、あるいは
その混紡材料の形で使用されるのが好ましい。
【0051】ヒドロキシル基含有材料は天然又は合成ヒ
ドロキシ基含有材料、たとえばセルロース繊維材料又は
その再生生成物及びポリビニルアルコールである。セル
ロース繊維材料は木綿、しかもその他の植物繊維、たと
えばリネン、麻、ジュート及びラミー繊維が好ましい。
再生セルロース繊維はたとえばビスコース・ステーブル
及びフィラメントビスコースである。
【0052】カルボンアミド基含有材料はたとえば合成
及び天然のポリアミド及びポリウレタン、特に繊維の形
でたとえば羊毛及びその他の動物毛、絹、皮革、ポリア
ミド−6,6、ポリアミド−6、ポリアミド−11及び
ポリアミド−4である。
【0053】本発明化合物は、上述の材料上に、特に上
述の繊維材料上に、物理的化学的性状に応じた方法で、
染色又は捺染できる。
【0054】例えば、セルロース繊維上に吸尽染色する
場合、炭酸ソーダ、第三燐酸ソーダ、苛性ソーダ等の酸
結合剤の存在下、場合により中性塩、例えばぼう硝又は
食塩を加え、所望によっては、溶解助剤、浸透剤又は均
染剤を併用し、比較的低い温度で行われる。染料の吸尽
を促進する中性塩は、本来の染色温度に達した後に初め
て又はそれ以前に、場合によっては分割して添加でき
る。
【0055】パジング法に従ってセルロース繊維を染色
する場合、室温又は高められた温度でパッドし乾燥後、
スチーミング又は乾熱によって固着できる。
【0056】セルロース繊維に対して捺染を行う場合、
一相で、例えば重曹又はその他の酸結合剤を含有する捺
染ペーストで捺染し、次いで95〜160℃でスチーミ
ングすることによって、あるいは二相で、例えば中性又
は弱酸性捺染ペーストで捺染し、これを熱い電解質含有
アルカリ性浴に通過させ、又はアルカリ性電解質含有パ
ジング液でオーバパジングし、スチーミング又は乾熱処
理して実施できる。
【0057】捺染ペーストには、例えばアルギン酸ソー
ダ又は澱粉エーテルのような糊剤又は乳化剤が、所望に
よっては、例えば尿素のような通常の捺染助剤かつ(又
は)分散剤と併用して用いられる。
【0058】セルロース繊維上に本発明化合物を固着さ
せるに適した酸結合剤は、例えばアルカリ金属又はアル
カリ土類金属と無機又は有機酸あるいは加熱状態でアル
カリを遊離する化合物との水溶性塩基性塩である。特に
アルカリ金属の水酸化物及び弱ないし中程度の強さの無
機又は有機酸のアルカリ金属塩が挙げられ、その内、特
にソーダ塩及びカリ塩が好ましい。このような酸結合剤
として、例えば苛性ソーダ、苛性カリ、重曹、炭酸ソー
ダ、蟻酸ソーダ、炭酸カリ、第一、第二又は第三燐酸ソ
ーダ、ケイ酸ソーダ、トリクロロ酢酸ソーダ等が挙げら
れる。
【0059】合成及び天然のポリアミド及びポリウレタ
ン繊維の染色は、まず酸性ないし弱酸性の染浴からpH
値の制御下に吸尽させ、次ぎに固着させるため中性、場
合によりアルカリ性のpH値に変化させることによって
行える。染色は通常60〜120℃の温度で行えるが、
均染性を達成するために通常の均染剤、例えば塩化シア
ヌルと3倍モルのアミノベンゼンスルホン酸又はアミノ
ナフタレンスルホン酸との縮合化合物あるいは例えばス
テアリルアミンとエチレンオキサイドとの付加生成物を
用いることもできる。
【0060】本発明化合物は繊維材料に対する染色及び
捺染において優れた性能を発揮する点に特徴がある。特
にセルロース繊維材料の染色に好適であり、良好な耐光
性と耐汗日光性、優れた耐湿潤性、たとえば耐洗濯性、
耐過酸化洗濯性、耐汗性、耐酸加水分解性及び耐アルカ
リ性、更に良好な耐塩素性、耐摩擦性と耐アイロン性を
有するものである。
【0061】また優れたビルドアップ性、均染性及びウ
オッシュオフ性、さらに良好な溶解性と吸尽・固着性を
有する点、染色温度や浴比の変動による影響を受けにく
く安定した品質の染色物が得られる点において特徴を有
する。
【0062】また、得られた染色物のフィックス処理時
や樹脂加工時における変色が少なく、保存時の塩基性物
質との接触による変化が少ないことも特徴である。
【0063】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。例中、部および%は夫々重量部および重量%を表
す。
【0064】実施例1 1,4−フェニレンジアミン−2,6−ジスルホン酸2
6.8部と、1,4−フェニレンジアミン−2−スルホン
酸18.8部を水に溶解させた。次に、24.6部のクロラ
ニルを添加し、常温でpHを4〜8に調節し、反応が終
了するまで攪拌した。その後塩析を行い、結晶を単離し
て乾燥させた。得られたジアニリド化合物は、遊離酸と
して下記の構造で示される。
【0065】
【化12】
【0066】得られたジアニリド化合物62.9部を10
〜30%発煙硫酸1500部に0〜15℃で添加し、1
5〜40℃で反応が終了するまで攪拌した。この反応混
合液を氷水に注ぎ、析出した結晶を濾別し、得られたケ
ーキに水を加え、さらに苛性ソーダ溶液でpHを3〜6
に調節した。次に、食塩を用いて塩析を行い、析出した
結晶を濾別した。得られたジオキサジン中間体は、遊離
酸として下記の構造で示される。
【0067】
【化13】
【0068】得られたジオキサジン中間体62.5部を水
1500部に溶解させ、5〜30℃の温度で塩化シアヌ
ル18.5部を添加し、炭酸ソーダ溶液でpH2〜7に保
ちつつ、反応が終了するまで攪拌した。次に4−(β−
スルファートエチルスルホニル)−1−(β−アミノエ
チル)ベンゼン30.9部を加え、pH2〜6に保ちつ
つ、10〜50℃で反応させた。この化合物は遊離酸と
して下記の構造を有するジオキサジン中間化合物であ
る。
【0069】
【化14】
【0070】得られたジオキサジン中間化合物91.0部
を水に溶解させ、1−アミノベンゼン−3−β−スルフ
ァートエチルスルホン28.1部を加え、pH2〜5に保
ちつつ、50〜70℃まで昇温し、同じ条件で反応が終
了するまで攪拌した。常温まで下がった反応混合液に塩
化カリウムを添加し、析出した結晶を単離した。この化
合物は遊離酸として下記の構造で示される非対称ジオキ
サジン化合物である。
【0071】
【化15】
【0072】実施例2 実施例1のクロラニルの代わりに等モルのブロマニルを
用いて、実施例1と同様の方法により遊離酸として下記
構造で示されるジアニリド化合物が得られた。
【0073】
【化16】
【0074】このジアニリド化合物を実施例1と同様の
方法で反応させることにより、遊離酸として下記構造で
示されるジオキサジン中間体が得られた。
【0075】
【化17】
【0076】このジオキサジン中間体を用いて実施例1
と同様の方法で反応を行い、遊離酸として下記構造で示
されるジオキサジン中間化合物を得た。
【0077】
【化18】
【0078】このジオキサジン中間化合物を用いて、実
施例1と同様の方法で反応を行った。得られた化合物は
遊離酸として下記構造で示される非対称ジオキサジン化
合物である。
【0079】
【化19】
【0080】染色実施例1 実施例1および2で得られた非対称ジオキサジン化合物
0.1,0.3及び0.6部を各々水200部に溶解し、芒硝
10部と木綿10部を加え、60℃に昇温し炭酸ソーダ
4部を加えて、1時間染色した。水洗、ソーピング、水
洗そして乾燥を行い、諸堅牢度、特に塩素堅牢度に優
れ、良好なビルドアップ性を有する帯赤味青色の染色物
が得られた。
【0081】実施例3〜64 実施例の1,4−フェニレンジアミン−2,6−ジスル
ホン酸の代わりに等モルの下表に示す一般式(VII)の化
合物を用いて、実施例1と同様の方法により、それぞれ
に対応するジオキサジン中間体(II)を得た。この得ら
れたジオキサジン中間体を塩化シアヌル18.5部および
4−(β−スルファートエチルスルホニル)−1−(β
−アミノエチル)ベンゼン30.9部と順次反応させ、そ
れぞれに対応するジオキサジン中間化合物を得た後、実
施例1の1−アミノベンゼン−3−β−スルファートエ
チルスルホンの代わりに等モルの下表に示す一般式(I
V)のアミンを用いて実施例1と同様の方法により対応す
る非対称ジオキサジン化合物を得た。得られた非対称ジ
オキサジン化合物は木綿に適用して、下表最右欄に示す
色相の染色物を与える。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
【表3】
【0085】
【表4】
【0086】
【表5】
【0087】
【表6】
【0088】
【表7】
【0089】
【表8】
【0090】
【表9】
【0091】
【表10】
【0092】
【表11】
【0093】
【表12】
【0094】
【表13】
【0095】
【表14】
【0096】
【表15】
【0097】
【表16】
【0098】実施例65 実施例1の4−(β−スルファートエチルスルホニル)
−1−(β−アミノエチル)ベンゼンの代わりに、等モ
ルの下記アミンを用いることによって、対応するジオキ
サジン中間化合物を得た。 (1)4−(β−スルファートエチルスルホニル)−2
−スルホ−1−(β−アミノエチル)ベンゼン (2)4−(β−メチルスルホニルオキシエチルスルホ
ニル)−1−(β−アミノエチル)ベンゼン (3)4−(β−メチルスルホニルオキシエチルスルホ
ニル)−2−スルホ−1−(β−アミノエチル)ベンゼ
ン (4)4−(β−ホスファートエチルスルホニル)−1
−(β−アミノエチル)ベンゼン
【0099】得られたジオキサジン中間化合物のそれぞ
れに、1−アミノベンゼン−3−β−スルファートエチ
ルスルホンを実施例1と同様の方法で反応させ、対応す
る非対称ジオキサジン化合物を得た。
【0100】実施例66 実施例3〜64において用いた4−(β−スルファート
エチルスルホニル)−1−(β−アミノエチル)ベンゼ
ンの代わりに実施例65において用いた(1)〜(4)
のアミンそれぞれを用いて、各々対応する非対称ジオキ
サジン化合物が得られた。
【0101】染色実施例2 実施例3〜66で得られたそれぞれの非対称ジオキサジ
ン化合物0.1、0.3、及び0.6部を各々水200部に溶
解し、芒硝10部と木綿10部を加え、60℃に昇温し
炭酸ソーダ4部を加えて、1時間染色した。水洗、ソー
ピング、水洗、そして乾燥を行い、諸堅牢度特に塩素堅
牢度に優れ、良好なビルドアップ性を有する帯赤味青色
の染色物が得られた。
【0102】実施例67 実施例1において4−(β−スルファートエチルスルホ
ニル)−1−(β−アミノエチル)ベンゼンと、1−ア
ミノベンゼン−3−β−スルファートエチルスルホンの
塩化シアヌルへの縮合順序を入れかえることによって
も、実施例1と同じ化合物が得られた。
【0103】実施例68 アニリン−2,5−ジスルホン酸25.3部を水250部
に炭酸ソーダで中和しながら加え溶解させた。ここに5
〜30℃で塩化シアヌル18.5部を加え、反応が終了す
るまで攪拌した。反応液に実施例1に記載の方法で得ら
れたジオキサジン中間体62.5部を加えた。炭酸ソーダ
で遊離する塩酸を中和しつつ、反応を終了させた。得ら
れたジオキサジン中間化合物に、4−(β−スルファー
トエチルスルホニル)−1−(β−アミノエチル)ベン
ゼン30.9部を加え、pH2〜5に保ちつつ、50〜7
0℃まで昇温し、反応が終了するまで攪拌した。この混
合液に塩化カリウムを添加し、析出した結晶を単離し
た。この化合物は遊離酸として下記の構造を有する非対
称ジオキサジン化合物である。
【0104】
【化20】
【0105】実施例69〜124 実施例1の1,4−フェニレンジアミン−2,6−ジス
ルホン酸の代わりに、等モルの下表に示す一般式(VII)
の化合物を用いて、実施例1と同様の方法により、下表
に示すジオキサジン中間体(II)をそれぞれ得た。また
実施例68のアニリン−2,5−ジスルホン酸の代わり
に下表の一般式(IV) のアミンを用い、実施例68と同
様に塩化シアヌルと反応し、次いで先に合成したジオキ
サジン中間体(II)と反応し、さらに4−(β−スルフ
ァートエチルスルホニル)−1−(β−アミノエチル)
ベンゼン30.9部と反応して各々対応する非対称ジオキ
サジン化合物を得た。また得られた非対称ジオキサジン
化合物は木綿に適用して、下表最右欄に示す色相の染色
物を与える。
【0106】
【表17】
【0107】
【表18】
【0108】
【表19】
【0109】
【表20】
【0110】
【表21】
【0111】
【表22】
【0112】
【表23】
【0113】
【表24】
【0114】
【表25】
【0115】
【表26】
【0116】
【表27】
【0117】
【表28】
【0118】
【表29】
【0119】
【表30】
【0120】実施例125 実施例69〜124において4−(β−スルファートエ
チルスルホニル)−1−(β−アミノエチル)ベンゼン
の代わりに実施例65において用いた(1)〜(4)の
アミンをそれぞれ用いて、各々対応する非対称ジオキサ
ジン化合物が得られた。
【0121】染色実施例3 実施例68〜125で得られたそれぞれの非対称ジオキ
サジン化合物0.1、0.3、および0.6部をそれぞれ水2
00部に溶解し、芒硝10部と木綿10部を加え、60
℃に昇温し炭酸ソーダ4部を加えて、1時間染色した。
水洗、ソーピング、水洗そして乾燥を行い、諸堅牢度特
に塩素堅牢度に優れ、良好なビルドアップ性を有する帯
赤味青色の染色物が得られた。
【0122】実施例126 2−メトキシ−4,6−ジクロロ−s−トリアジン18
部と実施例1で得られたジオキサジン中間体62.5部を
用いて、pH2〜7、30〜50℃で反応させ、さらに
4−(β−スルファートエチルスルホニル)−1−(β
−アミノエチル)−ベンゼン30.9部と反応させた。塩
析して遊離酸として下記構造で示される非対称ジオキサ
ジン化合物を得た。
【0123】
【化21】
【0124】実施例127〜143 実施例126のジオキサジン中間体の代わりに、下表に
示すジオキサジン中間体(II)を、2−メトキシ−4,
6−ジクロロ−s−トリアジンの代わりに下表第3欄に
記載の化合物を、4−(β−スルファートエチルスルホ
ニル)−1−(β−アミノエチル)ベンゼンの代わりに
下表一般式(III)のアミンを用いて、実施例126と同
様の方法によりそれぞれ対応する非対称ジオキサジン化
合物を得た。また得られた非対称ジオキサジン化合物
は、木綿に適用して下表最右欄に示す色相の染色物を与
える。
【0125】
【表31】
【0126】
【表32】
【0127】
【表33】
【0128】
【表34】
【0129】
【表35】
【0130】染色実施例4 実施例126〜143で得られたそれぞれの非対称ジオ
キサジン化合物0.1、0.3および0.6部をそれぞれ水2
00部に溶解し、芒硝10部と木綿10部を加え、60
℃に昇温し炭酸ソーダ4部を加えて1時間染色した。水
洗、ソーピング、水洗そして乾燥を行い、諸堅牢度特に
塩素堅牢度に優れ、良好なビルドアップ性を有する帯赤
味青色の染色物が得られた。
【0131】実施例144 実施例1で得られたジオキサジン中間化合物を水に溶解
させ、過剰の硫酸ジエチルを加え、pH6〜9、50〜
90℃で反応を行い、遊離酸として下記の構造で示され
るジオキサジン中間化合物を得た。
【0132】
【化22】
【0133】上記のジオキサジン中間化合物と、等モル
の1−アミノベンゼン−3−β−スルファートエチルス
ルホンを水に加え、pH2〜5、50〜70℃で反応が
終了するまで攪拌した。この反応混合液に食塩を添加
し、析出した結晶を単離した。この化合物は遊離酸とし
て下記構造で示される非対称ジオキサジン化合物であ
る。
【0134】
【化23】
【0135】実施例145 実施例65で得られたそれぞれのジオキサジン中間化合
物を用いて、実施例144と同様の方法によりそれぞれ
対応する非対称ジオキサジン化合物を得た。
【0136】染色実施例5 実施例144及び145で得られたそれぞれのジオキサ
ジン化合物0.1、0.3及び0.6部をそれぞれ水200部
に溶解し、芒硝10部と木綿10部を加えて、60℃に
昇温し炭酸ソーダ4部を加えて1時間染色した。水洗、
ソーピング、水洗そして乾燥を行い、諸堅牢度特に塩素
堅牢度に優れ、良好なビルドアップ性を有する帯赤味青
色の染色物が得られた。
【0137】実施例146 実施例1で得られたジオキサジン中間化合物を水に溶解
させ、過剰の無水酢酸を加え、30〜70℃で反応を行
い、遊離酸として下記の構造で示されるジオキサジン中
間化合物を得た。
【0138】
【化24】
【0139】このジオキサジン中間化合物にそれと等モ
ルの1−アミノベンゼン−3−β−スルファートエチル
スルホンを水に加え、pH2〜5、50〜70℃で反応
が終了するまで攪拌した。この反応混合液に食塩を添加
し、析出した結晶を単離した。この化合物は遊離酸とし
て下記構造で示される非対称ジオキサジン化合物であ
る。
【0140】
【化25】
【0141】実施例147 実施例65で得られたそれぞれのジオキサジン中間化合
物を用いて、実施例146と同様の方法によりそれぞれ
対応する非対称ジオキサジン化合物を得た。
【0142】染色実施例6 実施例146及び147で得られたそれぞれの非対称ジ
オキサジン化合物0.1、0.3及び0.6部をそれぞれ水2
00部に溶解し、芒硝10部と木綿10部を加え、60
℃に昇温し、炭酸ソーダ4部を加えて1時間染色した。
水洗、ソーピング、水洗そして乾燥を行い、諸堅牢度特
に塩素堅牢度に優れ、良好なビルドアップ性を有する帯
赤味青色の染色物が得られた。
【0143】実施例148 実施例1で得られたジオキサジン中間体62.5部を水に
溶解させ、5〜30℃の温度で塩化シアヌル18.5部を
添加し、炭酸ソーダでpH2〜7に保ちつつ、反応が終
了するまで攪拌した。次に4−(β−スルファートエチ
ルスルホニル)−1−(β−アミノエチル)ベンゼン3
0.9部を加え、pH2〜6に保ちつつ、10〜50℃で
反応させ、遊離酸として下記の構造で示される非対称ジ
オキサジン化合物を得た。
【0144】
【化26】
【0145】実施例149〜159 実施例1の1,4−フェニレンジアミン−2,6−ジス
ルホン酸の代わりに等モルの下表に示す一般式(VII)の
化合物を用いて、実施例1と同様の方法により、それぞ
れに対応するジオキサジン中間体(II)を得た。この得
られたジオキサジン中間体を塩化シアヌル18.5部と反
応させ、それぞれに対応するジオキサジン中間体と塩化
シアヌルとの縮合物を得た後、実施例148で用いた4
−(β−スルファートエチルスルホニル)−1−(β−
アミノエチル)ベンゼンの代わりに等モルの下表一般式
(III)のアミンを用いて実施例148と同様の方法によ
り対応する非対称ジオキサジン化合物を得た。また、得
られた非対称ジオキサジン化合物は、木綿に適して下表
最右欄に記載の色相の染色物を与える。
【0146】
【表36】
【0147】
【表37】
【0148】
【表38】
【0149】染色実施例7 実施例148〜159で得られたそれぞれの非対称ジオ
キサジン化合物0.1、0.3及び0.6部をそれぞれ水20
0部に溶解し、芒硝10部と木綿10部を加え、60℃
に昇温し、炭酸ソーダ4部を加えて1時間染色した。水
洗、ソーピング、水洗そして乾燥を行い、諸堅牢度特に
塩素堅牢度に優れ、良好なビルドアップ性を有する帯赤
味青色の染色物が得られた。 実施例160
【0150】
【化27】
【0151】遊離酸として上記構造で示されるジオキサ
ジン中間体54.6部を、5〜28%発煙硫酸1000部
に添加し、80〜100℃で反応を行った。この反応混
合液を氷水に注ぎ、析出した結晶を濾別し、得られたケ
ーキに水を加え、さらに苛性ソーダでpH2〜7に調節
した。つぎに、5〜30℃の温度で塩化シアヌル18.5
部を添加し、炭酸ソーダ溶液でpH2〜7を保ちつつ、
反応が終了するまで攪拌した。その後、4−(β−スル
ファートエチルスルホニル)−1−(β−アミノエチ
ル)ベンゼン30.9部を加え、pH2〜7に保ちつつ、
30〜50℃まで昇温し、同じ条件で反応が終了するま
で攪拌した。この反応混合液に、1−アミノベンゼン−
3−β−スルファートエチルスルホン28.1部を加え、
pH2〜5に保ちつつ50〜70℃まで昇温し、同じ条
件で反応が終了するまで攪拌し、常温まで温度を下げた
反応混合液に塩化カリウムを添加し、析出した結晶を単
離した。得られたものは、実施例1および23で得られ
た非対称ジオキサジン化合物の混合物であった。
【0152】捺染実施例 染色実施例1〜7で使用した非対称ジオキサジン化合物
のそれぞれを用いて、以下の組成を持つ色糊を作った。
【0153】 非対称ジオキサジン化合物 5部 尿 素 5部 アルギン酸ソーダ(5%)元糊 50部 熱 湯 25部 重 曹 2部 水 13部
【0154】この色糊をシルケット加工綿ブロード上に
印捺し、中間乾燥後、100℃で5分間スチーミングを
行い、湯洗い、ソーピング、湯洗いそして乾燥した。得
られた捺染物は、諸堅牢度、特に塩素堅牢度に優れ、良
好なビルドアップ性を有していた。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正内容】
【0082】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河端 繁 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内 (72)発明者 原田 尚樹 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離酸の形で下記一般式(I) 【化1】 〔式中、Rはスルホ基、ハロゲン又は低級アルコキシ基
    を、R1 ,R2 及びR3は互いに独立に水素又は置換基
    を有していてもよい低級アルキル基を、R4 は水素、置
    換基を有していてもよい低級アルキル基又はアシル基
    を、X1 及びX2 は水素、ハロゲン、低級アルキル基、
    低級アルコキシ基又はフェノキシ基を、Yは−CH=C
    2 又は−CH2 CH2 Zを表し(Zはアルカリの作用
    で脱離する基を表す。)、Qはハロゲン、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基、低級アルコキシ基、又は (式中、R5 は水素又は置換基を有していてもよい低級
    アルキル基を、Bは置換基を有していてもよいフェニレ
    ン、ナフチレン、もしくはアルキレン基又は 【化2】 を、Y1 は−CH=CH2 又は−CH2 CH2 Z’
    (Z’はアルカリの作用で脱離する基を表す。)を表
    す。)〕で示される非対称ジオキサジン化合物。
  2. 【請求項2】X1 およびX2 が塩素又は臭素である請求
    項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】Rがスルホ基である請求項1または2に記
    載の化合物。
  4. 【請求項4】R1 が水素である請求項1〜3のいずれか
    に記載の化合物。
  5. 【請求項5】R2 が水素である請求項1〜4のいずれか
    に記載の化合物。
  6. 【請求項6】R3 が水素である請求項1〜5のいずれか
    に記載の化合物。
  7. 【請求項7】R4 が水素である請求項1〜6のいずれか
    に記載の化合物。
  8. 【請求項8】Qが置換基を有していてもよいアミノ基、
    低級アルコキシ基又は り)である請求項1〜7のいずれかに記載の化合物。
  9. 【請求項9】Qが置換基を有していてもよいアミノ基で
    ある請求項8に記載の化合物。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の非対称
    ジオキサジン化合物を用いることを特徴とする繊維材料
    を染色または捺染する方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999051681A1 (en) * 1998-04-03 1999-10-14 Clariant Finance (Bvi) Limited Triphendioxazine dyestuffs for dyeing organic substrates
JP2003104989A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Sumitomo Chem Co Ltd ジオキサジン化合物の製造方法
JP2003104952A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Sumitomo Chem Co Ltd 非対称ジアニリド化合物又はその塩の製造方法

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