JPH0589388U - 腹起し取り付け用補助ピースのつり上げ用クランプ - Google Patents

腹起し取り付け用補助ピースのつり上げ用クランプ

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JPH0589388U
JPH0589388U JP3179492U JP3179492U JPH0589388U JP H0589388 U JPH0589388 U JP H0589388U JP 3179492 U JP3179492 U JP 3179492U JP 3179492 U JP3179492 U JP 3179492U JP H0589388 U JPH0589388 U JP H0589388U
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祐次 伊東
義直 葛西
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レンフロージャパン株式会社
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(57)【要約】 【目的】 腹起し取り付け用補助ピースのつり上げ用ク
ランプを得ること。 【構成】 補助ピース50にあけられたボルト穴Bの内
径に相当する外径を有している円筒状のハウジング1
に、円筒状の偏心穴11を軸方向に貫通して設け、偏心
穴11の中に円柱状の回転軸2を旋回自在に配置し、そ
の下端部にカム部材6を偏心的に固着すると共に上端部
にハンドル5を固着し、ハウジング1には回転軸2をそ
のハウジング1に対する180°の旋回位置に解放自在
に鎖錠するための鎖錠ピン8を設け、各旋回位置におい
て、カム部材6の一部分がハウジング1の外周面から突
出するか、カム部材6の全体がハウジング1の外周面内
に収まるかするようにする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、腹起し用補助ピースのつり上げのためのクランプに関するものであ る。
【0002】
【従来の技術】
一般に、土木工事の土止めなどの工事において、腹起し(矢板を支持するため に横に取り付ける鋼材)を水平方向に間隔を置いて配置し、これらの腹起しの各 端部部分を、その水平方向の間隔にほぼ相当する間隔を置いて垂直に配置された 多数のH型鋼の隣接するものに連結することが行われいるが、この場合に、水平 方向に配置された腹起しと、垂直方向に配置されたH型鋼との突き合わせ箇所を 相互に連結するために、例えば、添付図面の図10や図11に示すような、ある 厚さを有している鋼板を組み合わせることにより構成された補助金具(補助ピー ス)50や60などが使用される。
【0003】 この種の補助ピース50や60は、重量物であるので、この補助ピースを工事 現場などにおいて所要の箇所へ運搬するためには、これをクレーンなどにより、 つり上げて行うことが必要とされる。 本考案は、このような腹起しとH型鋼との連結のために使用される補助金具( 補助ピース)をクレーンなどによりつり上げるために使用するクランプを、考案 の対象とするものである。
【0004】 この補助ピース50や60には、図10及び11に示すように、規定の内径を 有する多数のボルト穴Bが規則正しくあけられており、従来は、補助ピース50 や60をクレーンによりつり上げる場合には、ボルト穴Bに、図12に示すよう なつり工具70の先端部701を差し込み、他端部に形成されたアイ702にワイ ヤなどを通し、このワイヤを利用してクレーンなどによりつり上げていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなつり工具70による補助ピース50や60のつり上 げは、補助ピース50や60が、そのつり上げ中にバランスを失い易いので、つ り上げの間に補助ピース50や60が、つり工具70から外れるなどの事故が生 じ、作業を非常に危険なものとしていた。 そこで、本考案は、腹起し用補助ピースを容易に且つ確実に捕捉し、従って、 安全なつり上げ作業を可能とするクランプを得ることを、その解決すべき課題と するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案においては、この課題を解決するために、添付図面の図1及び2に示す ように、腹起し取り付け用補助ピースにあけられたボルト穴の内径に対応する外 径を有している円筒状のハウジング(1)に、その中心軸(X−X)に対して平 行な且つ偏心している中心軸(Y−Y)を中心とする円筒状の偏心穴(11)を 中心軸(X−X)の方向に貫通して設け、偏心穴(11)の中には円柱状の回転 軸(2)をその上下端部がハウジング(1)の上下端部から突出するように旋回 自在に配置し、回転軸(2)の下端部には、その中心軸(Y−Y)に対して直角 にカム部材(6)を固着すると共に上端部にはハンドル(5)を固着し、また、 ハウジング(1)及び回転軸(2)には、回転軸(2)をそのハウジング(1) に対する180°の旋回位置に解放自在に鎖錠するための鎖錠手段(3)を設け 、鎖錠手段(3)が、回転軸(2)のハウジング(1)に対する旋回位置を、カ ム部材(6)の一部分がハウジング(1)の外周面から突出するか、又は、カム 部材(6)の全体がハウジング(1)の外周面内に収まるかするように規制する ようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
【実施例】
以下、本考案をその1実施例を示す添付図面の図1〜図9に基づいて、詳細に 説明をする。 まず、図1及び2に示すように、本考案によるクランプ30は、ほぼ中空円筒 状のハウジング1と、その内円筒部分11の中に回転自在に差し込まれた円柱状 の回転軸2と、ハウジング1に、その中心軸X−Xに対して直角に設置された鎖 錠部材3とから構成されている。
【0008】 これらの内、ハウジング1は、図3及び4に示すように、中心軸X−Xを有す る円筒状の本体10から成り立っており、この本体10には、その中心軸X−Xに 対して、寸法eだけ偏心している中心軸Y−Yを有している、横断面が円形であ る円筒状の偏心穴11が貫通して形成されている。その他、本体10の上方部分に は、偏心軸Y−Yから最も離れている箇所において、本体10の中心軸X−Xに 対して直角に、鎖錠ピン挿入穴12が,偏心穴11の内周面を貫通するように、本 体10の外部から放射方向にあけられている。
【0009】 次に、回転軸2は、図4に示すように、ハウジング1の本体10の偏心穴11の 中心軸Y−Yと同一の中心軸Y−Y及びその円形横断面に対応する横断面を有し ている円柱状の本体20から成り立っており、その長さは、ハウジング1の本体 10の長さよりも長く、その上下端部が、ハウジング1の本体10の上下端部から 突出するようなものとされている(図1参照)。また、回転軸2の本体20の上 方部分には、本体20の中心軸Y−Yに対して直角に、直径方向に対向して各1 個の浅い深さの、円形横断面を有している鎖錠ピン係合穴21が、ハウジング1 の本体10に形成された鎖錠ピン挿入穴12に対応する箇所に形成されている。
【0010】 更に、回転軸2の本体20のハウジング1の本体10から突出している上端部に は、図6に示すように、ほぼ円弧状の一つの角部51を有している、ほぼ三角形 の板状のハンドル5が、その板面が、回転軸2の本体20の中心軸Y−Yを含み 且つ円弧状角部51が、本体20に形成された鎖錠ピン係合穴21の中心軸の方向 に延びるように、その水平な下辺52において固着されているが、このハンドル 5には、その円弧状の角部51により包囲される板面に、ワイヤなどを差し込む ための穴53が貫通して形成されている。
【0011】 また、回転軸2の本体20の下端部には、図7に示すような、ハウジング1の 本体10とほぼ同一の外径を有しているほぼ円板状のカム部材6が、その中心軸 y−yから、距離eを偏心していると共にそれに対して平行な偏心軸Y’−Y’ を、本体20の回転軸Y−Yと一致するようにして、それと直交して固着されて いる(図1参照)。 このようにして、このカム部材6は、図1及び2に示す状態においては、その 偏心軸Y’−Y’に対する突出部分61が、ハウジング1の本体10の外周面から 突出するが、それに直径的に対向する引き込み部分62は、ハウジング1の本体 10の外周面の内部にあり、また、この状態からカム部材6を、ハウジング1の 本体10に対して偏心軸Y’−Y’の回りに180°旋回する時には、両部分61 及び62が共にハウジング1の本体10の外周面の内部にあるような寸法とされて いる。
【0012】 更に、図1及び2に示すように、ハウジング1の本体10の外面には、その鎖 錠ピン挿入穴12(図3参照)の箇所において、本体10の中心軸X−Xに対して 直角方向に延びる中心軸と一致する中心軸を有する中空円筒状の鎖錠ピン保持部 材7が配置されているが、この鎖錠ピン保持部材7は、図8に示すように、その 一つの端部は、頂部板71により閉塞されており、その他端部、すなわち、底端 部72は、ハウジング1の本体10の外周面に固着されており、また、頂部板171 には貫通穴173があけられており、これを貫通して、図9に示すような円柱状 の鎖錠ピン8が、しゅう動自在に挿入されている。
【0013】 この鎖錠ピン8は、ハウジング1の本体10に形成された鎖錠ピン挿入穴12の 内径に対応する外径を有しており、その一端部分81は、この鎖錠ピン挿入穴12 に差し込まれると共に他端部分82は、鎖錠ピン保持部材7の頂部板71に形成さ れた貫通穴72を貫通して延長しており、その外端部には、その中心軸に対して 直角に円板状のつまみ9(図1及び2参照)が固着されている。更に、鎖錠ピン 8の一端部分81の近くの外周面には、鎖錠ピン保持部材7の内径に対応する外 径を有しているカラー83が円環状に突出して形成されており、このカラー83と 、鎖錠ピン保持部材7の頂部板71の内面との間には、鎖錠ピン8を緩く包囲す るようにコイルばね10(第1及び2図参照)が配置されており、このコイルば ね10の張力により、鎖錠ピン8が、その一端部分81の端部分により、回転軸 2の本体20に形成された鎖錠ピン係合穴21の一つに、常時係合するようにして ある。
【0014】 本考案によるクランプ30は、上記のような構成を有しているが、次に、その 作動を説明をする。 まず、このクランプ30が、図1及び2に示す状態にあるものとした場合に、 これを、つり上げるべき補助ピース50や60(図10及び11参照)に取り付 けるためには、最初に、つまみ9をハウジング1の本体10に対して、コイルば ね10の張力に抗して引っ張ることにより、鎖錠ピン8と、回転軸2の本体20 に形成された鎖錠ピン係合穴21との係合を外した後、回転軸2の本体20を、そ の上端部に固着されたハンドル5を介して180°旋回させる。これにより、回 転軸2の本体20の下端部に固着されたカム部材6が、ハウジング1の本体10の 外周面から突出すること無く、その下端面内に来るようにする。それと同時に、 この状態は、回転軸2の本体20に形成されている他の鎖錠ピン係合穴21に、鎖 錠ピン8の先端部がコイルばねの10の張力により、再び差し込まれることによ り、保持されるようになる。
【0015】 次いで、この状態においてクランプ30のハウジング1の本体10の下方部分 を、その下端部から、つり上げるべき補助ピース50や60に形成されているボ ルト穴Bの中に貫通させる。この場合、鎖錠ピン保持部材7は、つるべき補助ピ ースの上面の上方にある。 その後、つまみ9をコイルばね10の張力に抗してハウジング1に対して引っ 張ることにより、鎖錠ピン8の先端部分81を回転軸2の本体20に形成された鎖 錠ピン係合穴21から引き出し、回転軸2の本体20を、その上端部に固着された ハンドル5により、ハウジング1の本体10に対して180°旋回させると、回 転軸2の本体20の下端部に固着されているカム部材6が180°旋回すると同 時に、鎖錠ピン8はコイルばね10の張力により押圧され、その先端部は、回転 軸2の本体20に形成されている他の鎖錠ピン係合穴21の中に突出し、回転軸2 の本体20をこの状態に固持する。また、この操作により、カム部材6の突出部 61が、ハウジング1の本体10の下端部外周面から突出し、補助ピース50や6 0を、その下面において、そのボルト穴Bの周面において支持するようになる。
【0016】 このようにして、クランプ30が補助ピース50や60を強固に支持するので 、回転軸2の本体20の上端部に固着されたハンドル5に貫通してあけられてい る穴51にワイヤなどを通すことにより、このワイヤなど及びクランプ30を介 して、補助ピース50や60をクレーンなどにより、つり上げることが出来る。 なお、このクランプ30による補助ピース50や60の支持は、その回転軸2 の本体20のハウジング1の本体10に対する相対回転が、鎖錠ピン8と鎖錠ピン 係合穴21との協同作用により確実に阻止されるので、補助ピース50や60の つり上げ作業は、安全に遂行されることが可能となる。
【0017】 逆に、補助ピース50や60が支持されているクランプ30を補助ピースから 取り外すには、つまみ9をコイルばね10の張力に抗して引っ張り、回転軸2の 本体20を、ハウジング1の本体10に対して180°旋回するなど、前に説明を した取り付けの場合の逆の操作により行われることは、容易に分かるところであ る。
【0018】 なお、以上には、本考案の1実施例を、その構成並びに作動について説明をし たが、この実施例には、本考案の要旨内において、種々の変更を加えることが出 来ることは、当然なところである。例えば、この実施例においては、カム部材6 は、ハウジング1の本体10の外径にほぼ等しい外径を有している円板から成り 立っているものとしてあるが、カム部材6としては、このような構造に限定され るものでは無く、他の任意の形状のものも考えられるところである。
【0019】
【考案の効果】 本考案は、上記のような構成及び作用を有しているので、腹起し取り付け用補 助ピースを確実につり上げることが出来、従って、安全なつり上げ作業を可能と する、構造が簡単であり、取り扱いも容易である、そのつり上げのためのクラン プを提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の1実施例を示す正面図である。
【図2】その平面図である。
【図3】ハウジングの縦断面図である。
【図4】その平面図である。
【図5】回転軸の正面図である。
【図6】ハンドルの正面図である。
【図7】カム部材の正面図である。
【図8】鎖錠ピンの正面図である。
【図9】鎖錠ピン保持部材を示す正面図である。
【図10】腹起し取り付け用補助ピースの1例を示す斜
視図である。
【図11】同じく他の例を示す斜視図である。
【図12】従来使用されている補助ピースつり上げ用工
具の1例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 回転軸 3 鎖錠部材 5 ハンドル 6 カム部材 7 鎖錠ピン保持部材 8 鎖錠ピン 9 つまみ 10 コイルばね 30 クランプ

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 腹起し取り付け用補助ピース(50,6
    0)にあけられたボルト穴(B)の内径に対応する外径
    を有している円筒状のハウジング(1)に、その中心軸
    (X−X)に対して平行な且つ偏心している中心軸(Y
    −Y)を中心とする円筒状の偏心穴(11)をハウジン
    グ(1)の中心軸(X−X)の方向に貫通して設け、偏
    心穴(11)の中には円柱状の回転軸(2)をその上下
    端部がハウジング(1)の上下端部から突出するように
    旋回自在に配置し、回転軸(2)の下端部には、その中
    心軸(Y−Y)と同軸に且つそれに対して直角にカム部
    材(6)を固着すると共に上端部にはハンドル(5)を
    固着し、また、ハウジング(1)及び回転軸(2)に
    は、回転軸(2)をそのハウジング(1)に対する18
    0°の旋回位置に解放自在に鎖錠するための鎖錠手段
    (3)を設け、鎖錠手段(3)が、回転軸(2)のハウ
    ジング(1)に対する旋回位置を、カム部材(6)の一
    部分がハウジング(1)の外周面から突出するか、又
    は、カム部材(6)の全体がハウジング(1)の外周面
    内に収まるかするように規制するようにした腹起し取り
    付け用補助ピースのつり上げ用クランプ。
  2. 【請求項2】 カム部材(6)が、ハウジング(1)の
    外径にほぼ等しい外径を有しているカム円板(6)から
    成り立っており、このカム円板(6)が、回転軸(2)
    の下端部に、その中心軸(Y−Y)に対して偏心して固
    着されている請求項1の腹起し取り付け用補助ピースの
    つり上げ用クランプ。
  3. 【請求項3】 鎖錠手段(3)が、ハウジング(1)に
    その中心軸(X−X)に対して直角に固着された中空円
    筒状の鎖錠ピン保持部材(7)と、その中にその中心軸
    方向に移動自在に配置された鎖錠ピン(8)と、鎖錠ピ
    ン(8)を回転軸(2)に向かって押圧するためのコイ
    ルばね(10)と、回転軸(2)の外周面に鎖錠ピン
    (8)の先端部を受け入れるように直径方向に対向して
    形成された1対の鎖錠ピン係合穴(21)とから成り立って
    いる請求項1又は2の腹起こし取り付け用補助ピースの
    つり上げ用クランプ。
  4. 【請求項4】 鎖錠ピン(8)が鎖錠ピン保持部材
    (7)の外端部を閉塞する頂部板(71)にあけられた
    貫通穴(72)を貫通して延長されており、鎖錠ピン
    (8)の外端部に円板状のつまみ(9)を固着した請求
    項3の腹起こし取り付け用補助ピースのつり上げ用クラ
    ンプ。
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