JP6933434B1 - 仮設工事用サポート及び仮設工事用サポートの使用方法 - Google Patents

仮設工事用サポート及び仮設工事用サポートの使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】作業者が安全に運搬することができる仮設工事用サポート及び仮設工事用サポートの使用方法を提供する。【解決手段】下管部11、下ベース板13、及び下管係止部12を備える下柱10と、下管係止部に回動可能に係止される調整ナット20と、第1ピン穴33a,33b、及び雄ねじ部31を備え、調整ナットに螺合されるとともにその下部が下管部に挿入されるねじ管30と、ねじ管が前記下柱に対して回動することを防止する回り止め部40と、上管部51、上ベース板52、及び第2ピン穴55a,55bを備え、その下部がねじ管に挿入される上柱50と、第1ピン穴及び第2ピン穴を連続して貫通してねじ管と上柱とを固定するサポートピン60a,60bと、下ベース板の側面に設けられる下底辺15と、上ベース板の側面に設けらる上底辺54と、下ベース板の上面に設けられる下掴持部70と、上ベース板の下面に設けられる上掴持部と80と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、建物の建築や解体のとき等に、天井や仮設の梁等の被支持材を支持するための仮設工事用サポート及び仮設工事用サポートの使用方法に関する。
従来、下柱、ねじ管、調整ナット、及び上柱を備える、強力サポートやパイプサポートとも呼ばれる仮設工事用サポートの設置工事において、重量物である仮設工事用サポートを2人で運搬するのに、下柱の下端の下抜き穴(図5符号f参照。)及び上柱の上端にある上抜き穴を持って運搬することが多かった。しかし、このような持ち方は力が入りにくいばかりでなく、運搬時に上柱がねじ管と下柱に挿入された状態で伸び縮みすることで、下柱の下端を持つ人の指に上柱の下端が衝突し、指を詰める事故の原因となっていた。
このような仮設工事用サポートとして、例えば、特開2001−49876号公報に、ナットに取っ手を設けたサポート装置が開示されている。
特開2001−49876号公報
しかし、特許文献1に開示されているサポート装置の取っ手は、ナットを回転させるためのものであり、運搬時に使用できるものではない。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、運搬時に作業者が下掴持部及び上掴持部を掴んで安全に運搬することができる仮設工事用サポート及び仮設工事用サポートの使用方法を提供することを目的とする。
本発明の仮設工事用サポートは、
下管部、前記下管部の下端に設けられる下ベース板、及び前記下管部の上端に設けられる下管係止部を備える下柱と、
前記下管係止部に回動可能に係止される調整ナットと、
軸と直交する方向に一方の外周から他方の外周へ貫通する第1ピン穴、及び外周面に設けられる雄ねじ部を備え、前記調整ナットに螺合されるとともにその下部が前記下管部に挿入されるねじ管と、
前記ねじ管が前記下柱に対して回動することを防止する回り止め部と、
上管部、前記上管部の上端に設けられる上ベース板、前記上管部の軸方向に所定の距離を置いて複数設けられるとともに軸と直交する方向に一方の外周から他方の外周へ貫通する第2ピン穴を備え、その下部が前記ねじ管に挿入される上柱と、
前記第1ピン穴及び前記第2ピン穴を連続して貫通して前記ねじ管と前記上柱とを固定するサポートピンと、
前記下ベース板の側面に設けられて前記下柱を横置きにしたときに床面に当接される下底辺と、
前記上ベース板の側面に設けられて前記上柱を横置きにしたときに床面に当接される上底辺と、
前記下ベース板の上面かつ前記下底辺から前記下柱を挟んだ反対側に設けられる下掴持部と、
前記上ベース板の下面かつ前記上底辺から前記上柱を挟んだ反対側に設けられる上掴持部と、
を備えることを特徴とする。
本発明の仮設工事用サポートによれば、下ベース板の上面に設けられる下掴持部と、上ベース板の下面に設けられる上掴持部とを備えるため、仮設工事用サポートの運搬時にこれらの下掴持部及び上掴持部を持って運搬することができる。これにより、安定して運搬することができるとともに、指を詰めることがなく、作業時の安全性を高めることができる。また、下掴持部が下ベース板の上面に、上掴持部が上ベース板の下面に設けられているため、仮設工事用サポートの使用時に、床面と下掴持部、及び被支持材と上掴持部が干渉することがない。なお、ここで用いる「床面」には、地面や支保工の一部等を含めて、仮設工事用サポートが設置又は載置される場所の全てが含まれることを意図する。
本発明の仮設工事用サポートの好ましい例は、
前記下掴持部が、
外側に開いた状態で前記下ベース板の縁より外側にはみ出る下取っ手部と、
前記取っ手部を外側に開いた状態から前記下管部又は前記上面に接触する状態まで内側方向に回動可能に軸支する下取っ手取付部と、を備え、
前記上掴持部が、
外側に開いた状態で前記上ベース板の縁より外側にはみ出る上取っ手部と、
前記上取っ手部を外側に開いた状態から前記上管部又は前記下面に接触する状態まで内側方向に回動可能に軸支する上取っ手取付部と、を備える。
本発明の仮設工事用サポートの好ましい例は、
前記下掴持部が、
外側に開いた状態で前記下ベース板の縁より外側にはみ出る下取っ手部と、
前記取っ手部を外側に開いた状態から少なくとも前記下管部の軸に沿った方向から内側に傾斜する状態まで回動可能に軸支する下取っ手取付部と、を備え、
前記上掴持部が、
外側に開いた状態で前記上ベース板の縁より外側にはみ出る上取っ手部と、
前記上取っ手部を外側に開いた状態から少なくとも前記上管部の軸に沿った方向まで回動可能に軸支する上取っ手取付部と、を備える。
これらの本発明の仮設工事用サポートの好ましい例によれば、下掴持部が回動可能な下取っ手部を備える。このため、運搬時には下取っ手部を外側に回動させることで、下ベース板の縁よりはみ出させて容易に掴むことができる。また、仮設工事用サポートの設置後は、下取っ手部を内側に回動させることで周囲の邪魔になることがない。上掴持部においても運搬時は同様の作用効果を奏し、設置後は自重で自然に垂下させることでやはり同様の作用効果を奏することができる。
本発明の仮設工事用サポートの好ましい例は、
前記第1ピン穴、前記第2ピン穴、及び前記サポートピンを2組備えるとともに、2本の前記サポートピンが互いに交差して差込まれ、かつ前記下柱及び前記上柱を横置きしたときに前記サポートピンが上から下方向に差込まれるように前記第1ピン穴及び前記第2ピン穴が配置されている。
本発明の仮設工事用サポートの好ましい例によれば、サポートピンが互いに交差した状態で2本備えられており、上から下方向に差し込めるように構成される。このため、仮設工事用サポートを横置きにしたとき、運搬するとき、及び立設させるときに、サポートピンを2本とも上から下方向に差込んである状態にすることができる。これにより、サポートピンの第1ピン穴及び第2ピン穴からの抜けを防止することができる。なお、サポートピンが上から下方向に差込まれるとは、必ずしも垂直方向に限られず、斜め方向に差し込まれている状態も含む。
本発明の仮設工事用サポートの好ましい例は、
前記サポートピンのピン側面に、通常時は前記ピン側面から突出して前記第1ピン穴及び前記第2ピン穴からの抜けを防止して、抜き差し時には外力によって前記ピン側面と同じ位置まで引っ込んで前記第1ピン穴及び前記第2ピン穴への抜き差しが可能となる抜け防止突起部を備える。
本発明の仮設工事用サポートによれば、サポートピンの側面に抜け防止突起部を備えるため、運搬時におけるサポートピンの脱落をより効果的に防止することができる。また、抜け防止突起部は外力によってサポートピンの側面まで引っ込むため、作業者がサポートピンを抜き差しするときには自由に抜き差しすることができる。
本発明の仮設工事用サポートの好ましい例は、
前記サポートピン及び前記抜け防止突起部がボールロックピンである。
本発明の仮設工事用サポートの好ましい例によれば、サポートピン及び抜け防止突起部がボールロックピンであるため、サポートピンの抜き差しをより容易に行なうことができる。
本発明の仮設工事用サポートの使用方法は、
上記の仮設工事用サポートを用いる仮設工事用サポートの使用方法であって、
横置きにされた前記仮設工事用サポートの前記サポートピンを一旦抜いて前記上柱の引き出し長さを決めた後に、前記第1ピン穴と前記第2ピン穴とを合わせて前記サポートピンを貫通させる長さ決め工程と、
前記仮設工事用サポートを前記下掴持部及び前記上掴持部を持って設置場所まで運搬する運搬工程と、
設置場所まで運搬した前記仮設工事用サポートを立設させる立設工程と、
立設させた前記仮設工事用サポートの前記調整ナットを回転させて前記ねじ管及び前記上柱を上昇させ、前記上ベース板を被支持材に当接させる扛重工程と、
を含むことを特徴とする。
本発明の仮設工事用サポートの使用方法は、
上記の仮設工事用サポートを用いる仮設工事用サポートの使用方法であって、
横置きにされた前記仮設工事用サポートの前記サポートピンを一旦抜いて前記上柱の引き出し長さを決めた後に、前記第1ピン穴と前記第2ピン穴とを合わせて前記サポートピンを貫通させる長さ決め工程と、
前記仮設工事用サポートを前記下取っ手部及び前記上取っ手部を持って設置場所まで運搬する運搬工程と、
設置場所まで運搬した前記仮設工事用サポートを立設させる立設工程と、
立設させた前記仮設工事用サポートの前記調整ナットを回転させて前記ねじ管及び前記上柱を上昇させ、前記上ベース板を被支持材に当接させる扛重工程と、
前記下取っ手部を内側方向に回動させて前記下ベース板の縁より内側に配置させるとともに、前記上取っ手部は自重により垂下させる仕舞い工程と、
を含むことを特徴とする。
本発明の仮設工事用サポートの使用方法は、
上記の仮設工事用サポートを用いる仮設工事用サポートの使用方法であって、
横置きにされた前記仮設工事用サポートの前記サポートピンを一旦抜いて前記上柱の引き出し長さを決めた後に、前記第1ピン穴と前記第2ピン穴とを合わせて前記サポートピンを上から下方向に貫通させる長さ決め工程と、
前記仮設工事用サポートを前記下掴持部及び前記上掴持部を持って、前記サポートピンが上から下方向に貫通した状態で設置場所まで運搬する運搬工程と、
設置場所まで運搬した前記仮設工事用サポートを、前記サポートピンが上から下方向に貫通した状態で立設させる立設工程と、
立設させた前記仮設工事用サポートの前記調整ナットを回転させて前記ねじ管及び前記上柱を上昇させ、前記上ベース板を被支持材に当接させる扛重工程と、
を含むことを特徴とする。
これらの本発明の仮設工事用サポートの使用方法によれば、上述の仮設工事用サポートと同様の作用効果を奏することができる。なお、長さ決め工程と運搬工程は、その順序が前後しても構わない。
上述したように本発明の仮設工事用サポート及び仮設工事用サポートの使用方法によれば、運搬時に作業者が下掴持部及び上掴持部を掴んで安全に運搬することができる。
本発明の一実施形態に係る仮設工事用サポートの正面図及び側面図である。 図1(A)に示す仮設工事用サポートの分解組立図である。 図1(B)に示す仮設工事用サポートの分解組立図である。 サポートピンの拡大正面図と拡大側面図である。 下柱を横置きにしたときの下ベース板の拡大側面図である。 下柱を横置きにしたときの下ベース板の拡大正面図である。 図5のA−A線断面図である。 下ベース板の他の実施形態を説明する図である。 上柱を横置きにしたときの上ベース板の拡大側面図である。 上柱を横置きにしたときの上ベース板の拡大正面図である。 図9のA−A線断面図である。 図1(A)のA−A線断面図拡大図で調整ナットを省略し下掴持部を上側にした図である。 図12と同様の断面拡大図においてサポートピンが2本とも上から下方向に差込まれるようにした実施形態の図である。
以下、本発明に係る仮設工事用サポート1及び仮設工事用サポートの使用方法の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の仮設工事用サポートの使用方法は、本発明の仮設工事用サポート1を用いて実施される。
先ずは、仮設工事用サポート1の実施形態を説明する。本実施形態の仮設工事用サポート1は、図1ないし図3に示すように、下柱10と、調整ナット20と、ねじ管30と、回り止め部40と、上柱50と、サポートピン60a,60bと、滑り止め部16と、下掴持部70と、上掴持部80と、を備える。
下柱10は、仮設工事用サポート1の下側を構成する筒状のものであり、下管部11、下管係止部12、及び下ベース板13を備える。下管部11は、円筒形の部材からなり、その中は中空となっている。下管係止部12は、下管部11の上端に設けられるもので、下管部11の径より大きな鍔状ないしフランジ状をなしている。なお、下管係止部12が設けられる位置は、調整ナット20が係止できる位置であればよく、ここでの上端とは上端近傍を含めることを意図する。
下ベース板13は、下管部11の下端に設けられるもので、図5ないし図7にも示すように、平面視で矩形をなすとともに、その広い面の中央に下抜き穴14を備える。また、下ベース板13の側面には、下柱10を横置きにしたときに床面に当接される下底辺15を備える。本実施形態の下ベース板13では、平面視で矩形をなすため、下ベース板13のどの辺であっても下底辺15になり得るが、ここでは図7における下側の辺を下底辺15とする。
なお、下ベース板の形状は上記のものに限られず、図8に示すような、平面視矩形の角を円弧で欠いた、実質的に平面視矩形の下ベース板113も採用することができる。この場合、下底辺114及び滑り止め部116も、下ベース板113に合った位置形状になる。さらには、図示しないが下ベース板の角を面取りしたもの、平面視で矩形以外の多角形や円形等様々な形状を採用することができる(上ベース板52においても同様)。
図1ないし図3に戻り、調整ナット20は、下柱10の上端に設けられる下管係止部12に、回動可能に係止されるものであり、雌ねじ管21、ナット係止部23、及びハンドル25を備える。雌ねじ管21は、その内周面に雌ねじ部22(図2参照)が設けられている円筒形の部材である。ナット係止部23は、雌ねじ管21の外周に設けられ、正面視及び背面視で横向きの凹部24を備えるものである。そして、前記凹部24が上記の下管係止部12に係止されることで、調整ナット20が回動可能とされる。ハンドル25は、ナット係止部23によって上下方向に回動可能に軸支されるものである(図1(A)矢印a参照。)。そして、このハンドル25を水平方向に持ち上げて回すことで調整ナット20が回動される。
ねじ管30は、その外周面に雄ねじ部31を備える円筒形の部材であり、鍔部32、鍔上部34、及び第1ピン穴33a,33bを備える。雄ねじ部31はねじ管30の外周面に設けられるもので、この雄ねじ部31が調整ナット20の雌ねじ部22に螺合され、さらにねじ管30の下部が下柱10の下管部11に挿入される。そして、調整ナット20が回動されることで、ねじ管30が上下方向に移動する。また、ねじ管30の上部には、鍔部32が設けられる。この鍔部32によって、調整ナット20がそれ以上ねじ管30の上部に行かないようになっている。またさらに、鍔部32の上側にある鍔上部34には、ねじ管30の軸と直交する方向に一方の外周から他方の外周へ貫通する第1ピン穴33a,33bが設けられる。この第1ピン穴33a,33bは2組備えられており、それぞれ直交する方向かつ上下にずらして配置される。このため、上側の第1ピン穴33aは鍔上部34の上端に設けられ、側面視で半円形状をなしている。
回り止め部40は、ねじ管30が下柱10に対して回動することを防止するものである。本実施形態では、この回り止め部40として、下管部11に設けられてその外周を貫通するボルト用穴41、前記ボルト用穴41と同軸かつ下管部11の外周に溶接等の方法で接合された固定用ナット42、前記固定用ナット42に螺合される固定用ボルト43、及びねじ管30の外周に軸方向に添って設けられる長穴44を備える。ここで、ねじ管30の下部を下柱10に挿入して、ボルト用穴41と長穴44とを合わせた状態で、固定用ボルト43を固定用ナット42に螺合させると、固定用ボルト43の軸部分がねじ管30の長穴44に差込まれる。これにより、ねじ管30は上下方向には移動可能になるが、下管に対して回動することがなくなる。なお、回り止め部として図示はしないが上記の他に、下管部11の内周面から突出したキーを設け、前記キーに対応するキー溝をねじ管30に設ける等、公知の構成を採用することができる。
上柱50は、仮設工事用サポート1の上側を構成する筒状のものであり、上管部51、上ベース板52、及び第2ピン穴55a,55bを備える。上管部51は、略円筒形の部材からなってその中は中空となっており、上管部51の下部がねじ管30及び下管部11に挿入される。なお、上管部51は、その長さや仮設工事用サポート1を使用するときの引き出し長さによっては、殆どの部分がねじ管30及び下管部11に挿入されることがある。
上ベース板52は、上管部51の上端に設けられるもので、図9ないし図11にも示すように、実質的に平面視で矩形をなすとともに、その広い面の中央に上抜き穴53を備える。また、上ベース板52の側面には、上柱50を横置きにしたときに床面に当接する上底辺54を備える。本実施形態の上ベース板52では、平面視で矩形をなすため、上ベース板52のどの辺であっても下底辺15になり得るが、ここでは図11における下側の辺を下底辺15とする。
第2ピン穴55a,55bは、上管部51の軸方向に所定の距離を置いて複数設けられるとともに、上管部51の軸と直交する方向に一方の外周から他方の外周へ貫通する穴である。この第2ピン穴55a,55bは2組備えられており、それぞれ直交する方向かつ上下にずらして配置される。また、第2ピン穴55a,55bは、ねじ管30に設けられる第1ピン穴33a,33bに対応するように設けられ、下柱10を所定の長さほどねじ管30及び下柱10から引き出したとき、第2ピン穴55a,55bと第1ピン穴33a,33bとが重なるように構成される。
サポートピン60a,60bは、ねじ管30に設けられた第1ピン穴33a,33bと、上管部51に設けられた第2ピン穴55a,55bとを重ねた状態で連続して貫通して、ねじ管30と上柱50とを固定するものである。このサポートピン60a,60bは、図4(A)(B)にも示すように、先端側のピン側面に一対の抜け防止突起部61を備える。この抜け防止突起部61は、ピン側面から突出した部分が半円球をなしている。そして、サポートピン60a,60bを第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bに差込んでいる通常時は、サポートピン60a,60b内部の図示しないバネ等により、ピン側面から抜け防止突起部61が突出して第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bからの抜けを防止する。
一方、サポートピン60a,60bの抜き差し時には、外力によってピン側面と同じ位置まで抜け防止突起部61が引っ込んで、サポートピン60a,60bの第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bからの抜き差しを可能とする。この外力には、抜け防止突起部61が第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bの内周面に当接することによって押込まれることも含める。本実施形態では、このサポートピン60a,60b及び抜け防止突起部61に、ボールロックピンと呼ばれるピンを採用している。また、サポートピン60a,60bの根元側には、三角環又は丸環等の環状部材63を留めるためのサポートピン穴62が設けられる。この環状部材63は、サポートピン60a,60bをこの位置より深く第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bに差し込めないようにするストッパーとしての役割も有する。
また、図12にも示すように、サポートピン60a,60bは2組備えられており、2本のサポートピン60a,60bが交差して差込まれるように第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bが配置される。この実施形態では、下ベース板13の下底辺15及び上ベース板52の上底辺54を床面に当接させて、仮設工事用サポート1を横置きにしたときに、一方のサポートピン60bは垂直方向(図中矢印a参照。)に差込まれ、他方のサポートピン60aは水平方向に差込まれる。
さらに、図13に示す実施形態では、2本のサポートピン60a,60bが下ベース板13及び上ベース板52の対角線方向に差込まれるように、第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bが配置される。このように、サポートピン60a,60bを仮設工事用サポート1の軸と直交する方向にしつつ、下底辺15及び上底辺54から見た垂直方向(図中矢印a参照。)から傾斜させることで、2本のサポートピン60a,60bの両方を上から下方向に差込むことができるようになる。
滑り止め部16は、図7にも示すように、下ベース板13の下底辺15から、下ベース板13の広い面に添った方向に突出する1以上の突起である。この滑り止め部16は、仮設工事用サポート1を横置きにしたときに床面に当接される。そして、その状態で上柱50の側を持ち上げると、滑り止め部16が床面に食い込んだ状態で仮設工事用サポート1を立設させることができる。なお、本実施形態の滑り止め部16は、平面視で三角形をなしているが、その形状は円弧状、矩形、台形等様々なものを採用することができる。また、滑り止め部16の数も本実施形態の2つに限られず、1つ以上であれば特に限定されない。
下掴持部70は、図5ないし図7にも示すように、下ベース板13の広い面のうち下管部11が設けられている側である上面17の、下底辺15から下柱10を挟んだ反対側に設けられるものである。この下掴持部70は、下取っ手部71及び下取っ手取付部72を備える。下取っ手部71は、平面視で略C形をなす棒状部材であり、外側に開かれた状態で下ベース板13の縁より外側にはみ出るように構成される。作業者が下掴持部70を持つときは、この下取っ手部71を握って持てば良い。
下取っ手取付部72は、下取っ手部71を外側に開いた状態から、下管部11に接触する状態まで回動可能に軸支するものである(図5の下取っ手部71の破線参照。)。この下取っ手取付部72の位置であるが、下取っ手部71を外側に開いて作業者が掴んだ状態で、下ベース板13の縁18との間に作業者の指が入る空間があり、かつ下柱10を立設させた状態で下取っ手部71を下柱10側に接触させたとき、下取っ手部71が下管部11に立てかけられる状態になる位置にすることが好ましい。本実施形態では、下取っ手取付部72として、2つの軸受部材を下ベース板13の縁近傍に溶接等の方法で接合して用いている。なお、下ベース板13の縁18と下管部11との距離が離れていて、下取っ手部71を内側に閉じたときに下管部11に接触しない場合、下取っ手部71が下ベース板11の上面17に接触するまで回動可能に構成されることが好ましい。
また、下取っ手部71が回動可能とされるべき最低限の範囲は、仮設工事用サポート1の運搬時に作業者が下取っ手部71を掴むことができ、かつ仮設工事用サポート1の立設時に下取っ手部71を下ベース板13の縁18より内側に配置させることができる範囲である。すなわち、下取っ手部71を外側に開いた状態から、下管部11の軸に沿った方向から内側方向に傾斜する位置まで回動可能であればよい。
上掴持部80は、図9ないし図11にも示すように、上ベース板52の広い面のうち上管部51が設けられている側の下面56の、上底辺54から上柱50を挟んだ反対側に設けられるものである。この上掴持部80は、上取っ手部81及び上取っ手取付部82を備える。上取っ手部81は、平面視で略C形をなす棒状部材であり、外側に開かれた状態で上ベース板52の縁より外側にはみ出るように構成される。作業者が上掴持部80を持つときは、この上取っ手部81を握って持てば良い。
上取っ手取付部82は、上取っ手部81を外側に開いた状態から、上管部51に接触する状態まで回動可能に軸支するものである(図9の上取っ手部81の破線参照。)。この上取っ手取付部82の位置であるが、上取っ手部81を外側に開いて作業者が掴んだ状態で、上ベース板52の縁57との間に作業者の指が入る空間があり、かつ上柱50を横置きにした状態で上取っ手部81を上柱50側に接触させたとき、上取っ手部81が上管部51に接触しつつ水平方向より下向きの状態になる位置にすることが好ましい。本実施形態では、上取っ手取付部82として、2つの軸受部材を上ベース板52の縁近傍に溶接等の方法で接合して用いている。なお、上ベース板52の縁57と上管部51との距離が離れていて、上取っ手部81を内側に閉じたときに上管部51に接触しない場合、上取っ手部81が上ベース板52の下面56に接触するまで回動可能に構成されることが好ましい。
また、上取っ手部81が回動可能とされるべき最低限の範囲は、仮設工事用サポート1の運搬時に作業者が上取っ手部81を掴むことができ、かつ仮設工事用サポート1の立設時に上取っ手部81を垂下させることができる範囲である。すなわち、上取っ手部81を外側に開いた状態から、上管部51の軸に沿った方向まで回動可能であればよい。
次に、上述した仮設工事用サポート1の各構成要素を踏まえて、仮設工事用サポートの使用方法の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
本実施形態の仮設工事用サポートの使用方法は、長さ決め工程と、運搬工程と、立設工程と、扛重工程とを含む。
前提として仮設工事用サポート1は、設置場所近くの仮置き場等に横置きにされている。この横置きにされた状態では、下底辺15及び上底辺54が床面に当接されている又は下向きにされている。また、サポートピン60a,60bは第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bに差込まれて、上柱50はねじ管30に対して固定してある状態である。また、長さ決め工程と運搬工程は、その順序が作業現場の環境による等の理由で逆になることもある。
先ず、長さ決め工程として、横置きにされた仮設工事用サポート1のサポートピン60a,60bを一旦抜いて、上柱50の引き出し長さを決める。そして、第1ピン穴33a,33bと第2ピン穴55a,55bとを合わせてサポートピン60a,60bを貫通させる。このとき、サポートピン60a,60bの配置が図12に示すものである場合、一方のサポートピン60bを上から下方向に垂直に差し込み、他方のサポートピン60aを水平方向に差し込む。また、サポートピン60a,60bの配置が図13に示すものである場合、サポートピン60a,60bは2本ともに、上から下方向に斜めに差し込む。
次に、運搬工程として、仮設工事用サポート1を設置場所まで運搬する。このとき、サポートピン60a,60bの配置が図12に示すものである場合、少なくとも一方のサポートピン60bを上から下方向に差し込んだ状態で運搬する。また、サポートピン60a,60bの配置が図13に示すものである場合、下底辺15及び上底辺54を下にして、サポートピン60a,60bが2本とも上から下方向に差し込まれて、ねじ管30及び上管部51を貫通している状態で運搬する。なお、運搬工程の終わりでは、仮設工事用サポート1を横置きにして下底辺15及び上底辺54を床面に当接させても良いし、下底辺15のみを当接させてそのまま立設工程に移っても良い。
次に、立設工程として、設置場所まで運搬された仮設工事用サポート1を、下ベース板13の下底辺15を床面に当接させながら立設させる。本実施形態で用いる仮設工事用サポート1は、下底辺15に滑り止め部16が設けられているため、滑り止め部16を床面に当接させながら立設させることになる。このときも、サポートピン60a,60bの配置が図12に示すものである場合、少なくとも一方のサポートピン60bを上から下方向に差し込んだ状態で立設させる。また、サポートピン60a,60bの配置が図13に示すものである場合、サポートピン60a,60bが2本とも上から下方向に差し込まれて、ねじ管30と上管部51を貫通した状態で仮設工事用サポート1を立設させる。なお、仮設工事用サポート1を立設するに従いサポートピン60a,60bは水平に近づき、完全に立設してしまえば、サポートピン60a,60bは水平方向にねじ管30と上管部51を貫通した状態になる。
次に、扛重工程として、立設させた仮設工事用サポート1の調整ナット20を回転させてねじ管30及び上柱50を上昇させる。このとき、ハンドル25を水平方向に持ち上げて(図1(A)矢印参照。)、このハンドル25を持って調整ナット20を回す。そして、上ベース板52を天井や梁等の被支持材に当接させて支持する。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態を説明する。本実施形態の仮設工事用サポートの使用方法は、長さ決め工程と、運搬工程と、立設工程と、扛重工程と、仕舞い工程とを含む。
前提として仮設工事用サポート1は、仮置き場等に横置きにされている。この横置きにされたときは、下底辺15及び上底辺54が床面に当接される又は下向きにされており、上側に下掴持部70及び上掴持部80がある。また、サポートピン60a,60bは第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bに差込まれて、上柱50はねじ管30に対して固定されている状態である。また、長さ決め工程と運搬工程は、その順序が作業現場の環境による等の理由で逆になることもある。さらに、仕舞い工程は必須ではなく、場合によっては省略することもある。
長さ決め工程は、上述の第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
運搬工程では、仮設工事用サポート1を、下掴持部70及び上掴持部80を持って設置場所まで運搬する。このとき、下掴持部70及び上掴持部80が、下取っ手部71及び上取っ手部81を備える構成のときは、下取っ手部71及び上取っ手部81を外側に回動させた状態(図5及び図9の実線で示した状態。)で、作業者が掴んで運搬する。また、図12及び図13に示す、サポートピン60a,60bの垂直方向、水平方向、及び上から下方向に斜めに差し込む等の配置は、第1実施形態と同じである。なお、運搬工程の終わりで、仮設工事用サポート1を横置きにして下底辺15及び上底辺54を床面に当接させても良いし、下底辺15のみを当接させてそのまま立設工程に移っても良い。
立設工程及び扛重工程は、上述した第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。なお、立設工程では、上掴持部80を持って作業することもできる。
次に、仕舞い工程として、図5の破線で表わす下取っ手部71のように、下取っ手部71を内側方向に回動させて下ベース板13の縁18より内側に配置させる。ここでは、下取っ手部71を下管部11に立てかけている。このとき、縁18と下管部11との距離が長く、下取っ手部71が下管部11に接触しない場合は、下取っ手部71をそのまま内側に回動させて下ベース板13の上面17に載置させる。また、上取っ手部81は、図9の破線で表わす上取っ手部81のうち、上管部51と平行になっている上取っ手部81のように、自重により垂下させる。
以上、説明したように、本実施形態の仮設工事用サポート1及び仮設工事用サポートの使用方法によれば、下ベース板13及び上ベース板52に、下底辺15及び上底辺54を備えるため、仮設工事用サポート1を横置きにしたときに安定しておくことができる。また、下底辺15に滑り止め部16を備えるため、仮設工事用サポート1を立設させるときに、当該滑り止め部16を床面に食い込ませた状態にすることができる。これにより、仮設工事用サポート1を立設させるときに、不意に下ベース板13が滑ってしまうことを防止でき、重量物である仮設工事用サポート1を安全に立設させることができる。また、下ベース板13が滑らないため、仮設工事用サポート1を立設させるときに、作業者によって仮設工事用サポート1に加えられる力の方向多少がずれていても、仮設工事用サポート1を立設させる方向に効率よく作用する。
また、2本のサポートピン60a,60bが交差しつつ2本とも上から下方向に差し込まれる実施形態では、サポートピン60a,60bが2本とも下方向を向いているため、抜けることがない。これにより、サポートピン60a,60bが抜けてしまって、仮設工事用サポート1の運搬時や立設時に上柱50が不意に動いてしまうことを防止することができる。
さらに、サポートピン60a,60bに抜け防止突起部61を備える構成では、サポートピン60a,60bの抜けをより効果的に防止することができ、上柱50の不意の動きによる事故の防止に効果を発揮する。この抜け防止突起部61は、作業者が人為的にサポートピン60a,60bを抜くときにはピン側面まで引っ込み同じ高さになる。これにより、サポートピン60a,60bの抜け防止と抜き差しのときの作業性の両立を図ることができる。
ここでサポートピン60a,60bが抜けて、上柱50が不意に動いてしまうことが大変危険なことであることを説明する。一般的に仮設工事用サポート1はかなりの重量があり、さらに仮設工事用サポート1を用いる作業現場は足下の状態が悪い場合が多い。この様な状況で仮設工事用サポート1を運搬しているとき、上柱50に対する力のかかり具合でサポートピン60a,60bが抜けてしまうことがあった。そして、サポートピン60a,60bが抜けて上柱50が動いてしまうと、作業者がバランスを崩して転倒する又は仮設工事用サポート1を落としてしまう恐れがある。また、2人作業で仮設工事用サポート1を運搬していても、下掴持部70がない場合、下柱10を持つ人は往々にして下ベース板13の下抜き穴14から指を入れて下管部11の内周に指をかける(図5符号f参照)。このようなときに上柱50が動くと、上柱50の下端で指を挟んでしまうことになる。さらに、仮設工事用サポート1を立設させるときも、サポートピン60a,60bが抜けてしまうと、引き出された上柱50が一気に下降してしまい、指を挟んだりバランスを崩して転倒する危険がある。一方、本実施形態では、仮設工事用サポート1の運搬工程及び立設工程におけるサポートピン60a,60bの抜けを防止して、上柱50が不意に動いてしまうことがなく、安全性に優れた仮設工事用サポート1とすることができる。
また、下ベース板13に下掴持部70を備え、上ベース板52に上掴持部80を備える構成では、仮設工事用サポート1の運搬時に、下掴持部70及び上掴持部80を持って作業することができる。これにより、運搬を安定して行なうことができる。また、下取っ手部71及び上取っ手部81を、下ベース板13及び上ベース板52の縁18,57との間に空間を設けて、はみ出るようにすることができる。これにより、仮設工事用サポート1の運搬時には作業者が下取っ手部71及び上取っ手部81を容易に掴むことができる。
また、下取っ手部71及び上取っ手部81を内側方向に回動させるとき、下管部11及び上管部51に接触するまで、あるいは上面17及び下面56に接触するまで回動させることができる。これにより、仮設工事用サポート1の設置後には、下ベース板13及び上ベース板52から下取っ手部71及び上取っ手部81がはみ出ることがなく、他の作業の邪魔にならない。また、同様に仮設工事用サポート1を横置きにしたときにも、下取っ手部71及び上取っ手部81が邪魔にならない。さらに、仮設工事用サポート1を横置きにしたとき、下取っ手部71及び上取っ手部81が、下管部11及び上管部51あるいは上面17及び下面56に接触する状態まで回動しているため、その上から他の仮設工事用サポート1等を積みかねても、下取っ手部71及び上取っ手部81が破損しづらい。
なお、上述した仮設工事用サポート及び仮設工事用サポートの使用方法は、本発明の例示であり発明の趣旨を逸脱しない範囲において、その構成を適宜変更することができる。
1・・仮設工事用サポート、
10・・下柱、11・・下管部、12・・下管係止部、13,113・・下ベース板、14・・下抜き穴、15,115・・下底辺、16,116・・滑り止め部、17・・上面、18・・縁、
20・・調整ナット、21・・雌ねじ管、22・・雌ねじ部、23・・ナット係止部、24・・凹部、25・・ハンドル、
30・・ねじ管、31・・雄ねじ部、32・・鍔部、33a,33b・・第1ピン穴、34・・鍔上部、
40・・回り止め部、41・・ボルト用穴、42・・固定用ナット、43・・固定用ボルト、44・・長穴、
50・・上柱、51・・上管部、52・・上ベース板、53・・上抜き穴、54・・上底辺、55a,55b・・第2ピン穴、56・・下面、57・・縁、
60a,60b・・サポートピン、61・・抜け防止突起部、62・・サポートピン穴、63・・環状部材、
70・・下掴持部、71・・下取っ手部、72・・下取っ手取付部、
80・・上掴持部、81・・上取っ手部、82・・上取っ手取付部、

Claims (9)

  1. 下管部、前記下管部の下端に設けられる下ベース板、及び前記下管部の上端に設けられる下管係止部を備える下柱と、
    前記下管係止部に回動可能に係止される調整ナットと、
    軸と直交する方向に一方の外周から他方の外周へ貫通する第1ピン穴、及び外周面に設けられる雄ねじ部を備え、前記調整ナットに螺合されるとともにその下部が前記下管部に挿入されるねじ管と、
    前記ねじ管が前記下柱に対して回動することを防止する回り止め部と、
    上管部、前記上管部の上端に設けられる上ベース板、前記上管部の軸方向に所定の距離を置いて複数設けられるとともに軸と直交する方向に一方の外周から他方の外周へ貫通する第2ピン穴を備え、その下部が前記ねじ管に挿入される上柱と、
    前記第1ピン穴及び前記第2ピン穴を連続して貫通して前記ねじ管と前記上柱とを固定するサポートピンと、
    前記下ベース板の側面に設けられて前記下柱を横置きにしたときに床面に当接される下底辺と、
    前記上ベース板の側面に設けられて前記上柱を横置きにしたときに床面に当接される上底辺と、
    前記下ベース板の上面かつ前記下底辺から前記下柱を挟んだ反対側に設けられる下掴持部と、
    前記上ベース板の下面かつ前記上底辺から前記上柱を挟んだ反対側に設けられる上掴持部と、
    を備えることを特徴とする仮設工事用サポート。
  2. 前記下掴持部が、
    外側に開いた状態で前記下ベース板の縁より外側にはみ出る下取っ手部と、
    前記取っ手部を外側に開いた状態から前記下管部又は前記上面に接触する状態まで内側方向に回動可能に軸支する下取っ手取付部と、を備え、
    前記上掴持部が、
    外側に開いた状態で前記上ベース板の縁より外側にはみ出る上取っ手部と、
    前記上取っ手部を外側に開いた状態から前記上管部又は前記下面に接触する状態まで内側方向に回動可能に軸支する上取っ手取付部と、を備える請求項1に記載の仮設工事用サポート。
  3. 前記下掴持部が、
    外側に開いた状態で前記下ベース板の縁より外側にはみ出る下取っ手部と、
    前記取っ手部を外側に開いた状態から少なくとも前記下管部の軸に沿った方向から内側に傾斜する状態まで回動可能に軸支する下取っ手取付部と、を備え、
    前記上掴持部が、
    外側に開いた状態で前記上ベース板の縁より外側にはみ出る上取っ手部と、
    前記上取っ手部を外側に開いた状態から少なくとも前記上管部の軸に沿った方向まで回動可能に軸支する上取っ手取付部と、を備える請求項1に記載の仮設工事用サポート。
  4. 前記第1ピン穴、前記第2ピン穴、及び前記サポートピンを2組備えるとともに、2本の前記サポートピンが互いに交差して差込まれ、かつ前記下柱及び前記上柱を横置きしたときに前記サポートピンが上から下方向に差込まれるように前記第1ピン穴及び前記第2ピン穴が配置されている請求項ないし3のいずれか1項に記載の仮設工事用サポート。
  5. 前記サポートピンのピン側面に、通常時は前記ピン側面から突出して前記第1ピン穴及び前記第2ピン穴からの抜けを防止して、抜き差し時には外力によって前記ピン側面と同じ位置まで引っ込んで前記第1ピン穴及び前記第2ピン穴への抜き差しが可能となる抜け防止突起部を備える請求項1ないし4のいずれか1項に記載仮設工事用サポート。
  6. 前記サポートピン及び前記抜け防止突起部がボールロックピンである請求項5に記載の仮設工事用サポート。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の仮設工事用サポートを用いる仮設工事用サポートの使用方法であって、
    横置きにされた前記仮設工事用サポートの前記サポートピンを一旦抜いて前記上柱の引き出し長さを決めた後に、前記第1ピン穴と前記第2ピン穴とを合わせて前記サポートピンを貫通させる長さ決め工程と、
    前記仮設工事用サポートを前記下掴持部及び前記上掴持部を持って設置場所まで運搬する運搬工程と、
    設置場所まで運搬した前記仮設工事用サポートを立設させる立設工程と、
    立設させた前記仮設工事用サポートの前記調整ナットを回転させて前記ねじ管及び前記上柱を上昇させ、前記上ベース板を被支持材に当接させる扛重工程と、
    を含むことを特徴とする仮設工事用サポートの使用方法。
  8. 請求項2又は3に記載の仮設工事用サポートを用いる仮設工事用サポートの使用方法であって、
    横置きにされた前記仮設工事用サポートの前記サポートピンを一旦抜いて前記上柱の引き出し長さを決めた後に、前記第1ピン穴と前記第2ピン穴とを合わせて前記サポートピンを貫通させる長さ決め工程と、
    前記仮設工事用サポートを前記下取っ手部及び前記上取っ手部を持って設置場所まで運搬する運搬工程と、
    設置場所まで運搬した前記仮設工事用サポートを立設させる立設工程と、
    立設させた前記仮設工事用サポートの前記調整ナットを回転させて前記ねじ管及び前記上柱を上昇させ、前記上ベース板を被支持材に当接させる扛重工程と、
    前記下取っ手部を内側方向に回動させて前記下ベース板の縁より内側に配置させるとともに、前記上取っ手部は自重により垂下させる仕舞い工程と、
    を含むことを特徴とする仮設工事用サポートの使用方法。
  9. 請求項4に記載の仮設工事用サポートを用いる仮設工事用サポートの使用方法であって、
    横置きにされた前記仮設工事用サポートの前記サポートピンを一旦抜いて前記上柱の引き出し長さを決めた後に、前記第1ピン穴と前記第2ピン穴とを合わせて前記サポートピンを上から下方向に貫通させる長さ決め工程と、
    前記仮設工事用サポートを前記下掴持部及び前記上掴持部を持って、前記サポートピンが上から下方向に貫通した状態で設置場所まで運搬する運搬工程と、
    設置場所まで運搬した前記仮設工事用サポートを、前記サポートピンが上から下方向に貫通した状態で立設させる立設工程と、
    立設させた前記仮設工事用サポートの前記調整ナットを回転させて前記ねじ管及び前記上柱を上昇させ、前記上ベース板を被支持材に当接させる扛重工程と、
    を含むことを特徴とする仮設工事用サポートの使用方法。
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