JPH058929B2 - - Google Patents

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JPH058929B2
JPH058929B2 JP60224084A JP22408485A JPH058929B2 JP H058929 B2 JPH058929 B2 JP H058929B2 JP 60224084 A JP60224084 A JP 60224084A JP 22408485 A JP22408485 A JP 22408485A JP H058929 B2 JPH058929 B2 JP H058929B2
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carbon atoms
polyarylate
group
producing
polymerization
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JP60224084A
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Tetsuo Matsumoto
Mitsuharu Shinoki
Koji Kameyama
Eiji Ichihashi
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Nippon Ester Co Ltd
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Nippon Ester Co Ltd
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、耐熱性に優れたポリアリレートの製
造方法に関するものであり、さらに詳しくは、芳
香族ジオールと芳香族ジカルボン酸とから得られ
る耐熱性に優れたポリアリレートを経済的かつ操
業性よく製造する方法に関するものである。
(従来技術) 従来より、耐熱性高分子として全芳香族ポリア
リレートが知られている。たとえば、4−ヒドロ
キシ安息香酸ホモポリマーや同コポリマー(たと
えば住友化学の商品名エコノール)、あるいは2,
2−ビス(4′−ヒドロキシフエニル)プロパン
(ビスフエノールA:以下BAと略称する)とテ
レフタル酸(以下TPAと略称する)及びイソフ
タル酸(以下IPAと略称する)からなるポリマー
(たとえばユニチカの商品名Uポリマー)がかつ
て提案されて、現在では上市もされている。
特に、後者のポリアリレートについては文献に
も多くの製造方法が記載されており、それらは本
質的に三つの方法に大別される。すなわち、(1)芳
香族ジオールをアルカリ金属塩としたものと芳香
族ジカルボン酸ジハライドとをそれぞれ溶液とし
て液・液接触させ、溶液もしくは両相の界面で反
応させる酸ハライド法、(2)芳香族ジオール成分を
ジエステル誘導体とした後、芳香族ジカルボン酸
と反応させるジアセテート法、(3)芳香族ジオール
と芳香族ジカルボン酸のジアリールエステルとを
反応させる方法である。
本発明者らは、先にポリアリレートプレポリマ
ーを一旦適当な形状に成形したのち、プレポリマ
ーを減圧下に特定の温度条件で固相重合する方法
を提案した〔特願昭59−177650号(特開昭61−
55115号)、同60−51940号(特開昭61−211334
号)〕。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、前記(1)の方法においては必然的
に高価な溶媒を使用するため、経済的でないばか
りか生成物の分離、精製のための工程が必要にな
るなどの欠点がある。
一方、前記(2),(3)の方法(たとえば、米国特許
第4485230号明細書や特開昭60−53527号公報等)
を採用すると、ポリアリレートの重合度の増大に
つれて溶融粘度が急上昇するため、高重合度のポ
リアリレートを得ることが困難である。従つて、
まずプレポリマーを製造し、次いで、そのプレポ
リマーを粉砕微細化した後、固相重合するという
方法が採用されていた(例えば(2)の方法に対し
て、米国特許第3684766号明細書、米国特許第
3780148号明細書等)。
かかる方法においては、プレポリマーを結晶化
剤と接触させ、ポリマーを結晶化させる必要があ
り、工程が煩雑になるという欠点があつた。
また、特開昭57−2331号公報には、この結晶化
の工程を省略するため次のような提案がなされて
いる。すなわち、まず第一段階であるプレポリマ
ーの製造において、ジフエニルエーテルなどの溶
剤を共存させる製造方法が開示されているが、か
かる方法においては結晶化の工程を省略すること
はできても、ポリマー本来の良好な物理的特性を
損うおそれがある。
さらに、本発明者らが先に提案した方法(特願
昭59−177650号、同60−51940号)においても、
なお高重合度のポリアリレートを製造するには、
プレポリマーをさらに通常10時間程度以上重縮合
する必要があるという欠点がある。
一方、本発明者らは、減圧式二軸混練機を用い
て混練しながら溶融重合させ、高重合度のポリア
リレートを生成させる方法を別途提案した〔特願
昭59−257195号(特開昭61−136519号)〕。
しかし、かかる方法を用いた場合においても、
ポリアリレートは溶融粘度が異常に高いものが殆
どであり、その場合、十分な総括物質移動速度が
得られなかつたりして、高重合度のポリアリレー
トを製造すること自体が極めて困難となることが
わかつた。
このように、芳香族ジオールと芳香族ジカルボ
ン酸から得られるポリアリレートは優れた性質を
有しているにもかかわらず、ポリアリレートを経
済的にかつ操業性よく製造する方法は工業的に十
分完成されたものとはいえなかつたのである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の主たる目的はプラズマ溶射被覆や、高
温で使用する成形品に特に適する高重合度の耐熱
性ポリアリレートを経済的かつ操業性よく製造す
る方法を提供するものである。
本発明者らは、かかる目的を達成するため耐熱
性ポリアリレートの製造方法について鋭意研究を
重ねた結果、芳香族ジオール、芳香族ジカルボン
酸及び無水脂肪族カルボン酸(以下AAと略称す
る)を原料とし、特定の減圧条件で溶融重合する
ことが極めて操業性、経済性に優れた製造方法で
あることを知見し、本発明に到達した。
本発明は次の構成を有する。
すなわち、下記一般式()または()で示
される芳香族ジオールの少なくとも一種、芳香族
ジカルボン酸の少なくとも一種および炭素数2〜
8の脂肪族カルボン酸の酸無水物を原料とし、減
圧式二軸混練機を用いてポリアリレートを製造す
るに際し、P/V≧0.1〔ここで、Pは減圧式二軸
混練機の正味の攪拌所要動力(KW)を、Vはポ
リアリレートの重量(Kg)を示す。〕を満足する
条件で混練しながら最終的にν≦0.08、かつμ×
ν≦500〔ここで、μはポリアリレートの溶融粘度
(poise)、νは真空度(torr)を示す。〕となる条
件で高重合度となるまで溶融重合することを特徴
とするポリアリレートの製造方法。
(式中、Rは炭素原子1〜10個を有するアルキ
レン基、炭素原子2〜10個を有するアルキリデン
基、炭素原子6〜10個を有するアリーレン基、炭
素原子3〜10個を有するシクロアルキレン基、炭
素原子3〜10個を有するシクロアルキリデン基、
O,S,SO2及びCOから選ばれた基を表し、n
は0または1である。なお、フエニレン基の水素
原子はハロゲン原子、炭素原子1〜10個を有する
アルキル基、炭素原子6〜10個を有するアリール
基もしくは炭素原子1〜10個を有するアルコキシ
基で置換されていてもよい。) (式中、フエニレン基の水素原子はハロゲン原
子、炭素原子1〜10個を有するアルキル基、炭素
原子6〜10個を有するアリール基もしくは炭素原
子1〜10個を有するアルコキシ基で置換されてい
てもよい。) なお、減圧式二軸混練機の正味の攪拌所要動力
Pとは、減圧式二軸混練機に反応物が投入されて
いる反応中の状態での攪拌所要動力から、反応物
が投入されていない空運転状態での攪拌所要動力
を差し引いた、反応物のみの負荷による攪拌所要
動力をいう。
また、ポリアリレートの重量Vは、減圧式二軸
混練機中で反応により生成したポリアリレート全
体の重量をいう。
本発明において式()または()で表され
る香族ジオールのうち、特に好ましいものは、式
()で表されるBA、式()で表される4,
4′−ジヒドロキシフエニル−スルホン(ビスフエ
ノールS:以下BSと略称する)および式()
で表される9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−
(2′,5′−ジヒドロキシフエニル)−ホスフアフエ
ナントレン−10−オキシド(以下PHQと略称す
る)である。
本発明の方法により製造される耐熱性ポリアリ
レートの平均重合度(Pn)は、一般に40〜300、
好ましくは50〜200、最適には65−150とするのが
適当である。Pnがこの範囲より小さいト前記し
た耐熱性を始めとする各種の物理的、機械的、化
学的特性値が劣つたり、一方、Pnがこの範囲よ
り大きいと溶融粘度が高くなりすぎて流動性など
が損われたり、あるいは融点が高くなりすぎて成
形温度が高くなつたりして共に好ましくない。
耐熱性ポリアリレートの製造方法としては、ま
ず第一段階として芳香族ジオールと芳香族ジカル
ボン酸とAAとを原料としてプレポリマーを生成
させる。この時、予め芳香族ジオールと酸無水物
とを反応させてから芳香族ジカルボン酸と反応さ
せてもよいが、三者を共存させて直接反応させた
方が工程を短縮する上で好適である。
本発明における芳香族ジカルボン酸の具体例と
していは、TPA,IPA,4,4′−ジカルボキシビ
フエニル、ビス(4−カルボキシフエニル)メタ
ン、2,2−ビス(4′−カルボキシフエニル)プ
ロパン、ビス(4−カルボキシフエニル)スルホ
ン、ビス(2−カルボキシフエニル)エーテルお
よびナフタル酸などが挙げられる。なお、芳香族
ジカルボン酸の混合物を用いてもよく、とりわけ
TPAとIPAとの混合物が好適に用いられる。
一方、芳香族ジオールとしては、前述のように
BA,BSおよびPHQが好ましく用いられるが、
次のような化合物を用いることもできる。
ビス(2−ヒドロキシフエニル)メタン、ビス
(4−ヒドロキシフエニル)メタン、ビス(4−
ヒドロキシ−2,6−ジメチル−3−メトキシフ
エニル)メタン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシ
フエニル)メタン、1,1−ビス(4′−ヒドロキ
シ−2′−クロロフエニル)エタン、1,3−ビス
(3′−メチル−4′−ヒドロキシフエニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3′−イソプロピル−4′−ヒド
ロキシフエニル)プロパン、4,4′−ジヒドロキ
シフエニル−エーテル、2,2−ビス(4′−ヒド
ロキシフエニル)ペンタン、3,3−ビス(4′−
ヒドロキシフエニル)ペンタン、2,2−ビス
(4′−ヒドロキシフエニル)ヘプタン、4,4′−
ジヒドロキシフエニル−スルフイド、4,4′−ジ
ヒドロキシフエニル−スルホキシド、4,4′−ジ
ヒドロキシフエニル−スルホン、4,4′−ジヒド
ロキシ−ベンゾフエノン、レゾルシン、ハイドロ
キノン。
さらに、4−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロ
キシ−6−ナフトエ酸等の芳香族オキシカルボン
酸が30モル%を越えない範囲で共重合されてもよ
い。
本発明に用いられるPHQは下式()で示さ
れる9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスフ
アフエナントレン−10−オキシドとベンゾキノン
をエチルセロソルブ等の適当な溶媒中で反応させ
ることにより製造できる(特開昭60−126293号公
報参照)。
本発明にいう無水脂肪族カルボン酸(AA)
は、炭素原子2〜8個の低級脂肪酸の酸無水物、
たとえば無水酢酸、無水クロル酢酸、無水ジクロ
ル酢酸、無水トリクロル酢酸、無水プロム酢酸、
無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水コハク
酸、無水β−ブロムプロピオン酸、無水プロピオ
ン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸、無水プロピル酢
酸等であるが、特に無水酢酸が好ましい。炭素原
子数が8個を越えると、酸無水物の沸点が高くな
りすぎ、重縮合工程における反応速度が低下し好
ましくない。
先に述べたポリアリレートの製造の第一段階に
おいて、ポリアリレートプレポリマーを製造する
に際し、芳香族ジオールと芳香族ジカルボン酸と
酸無水物との仕込時のモル比は、通常1:0.8:
1〜1:1.2:10、好ましくは1:0.9:2〜1:
1.1:4、最適には1:1:2である。
また、本発明においては、エステル化反応、エ
ステル交換反応、重縮合反応が関与する。かかる
各反応を促進するためには通常触媒が用いられる
が、たとえば各種金属化合物、あるいは有機スル
ホン酸化合物の中から選ばれた1種以上の化合物
を用いるのが好適である。かかる金属化合物とし
てはアンチモン、チタン、ゲルマニウム、スズ、
亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、カルシウ
ム、マンガン及びコバルトなどの化合物が用いら
れ、一方、有機スルホン酸化合物としては、スル
ホサリチル酸、o−スルホ無水安息香酸(以下
OSBと略称する)などの化合物が用いられるが、
ジメチルスズマレート(以下CSと略称する)が
特に好適に用いられる。前記触媒の添加量として
は、ポリアリレートの構成単位1モルに対し通常
0.1×10-4〜100×10-4モル、好ましくは0.5×10-4
〜50×10-4モル、最適には1×10-4〜10×10-4
ル用いられる。
耐熱性ポリアリレートの製造の第二段階として
は、上記第1段階で得られたプレポリマーを本発
明に規定する条件で溶融重合するのであるが、前
記したような減圧条件、すなわち最終的にν≦
0.08、かつμ×ν≦500で反応させないと、経済
的、かつ操業性良く高重合度のポリアリレートを
製造することができない。
従来技術の常識によれば、「フル減圧」を称し
ていても、装置上の制約条件で現実にポリアリレ
ートの重合に適用される減圧条件は、高々
0.1torr程度であり、得られる高重合度のポリア
リレートの溶融粘度は通常数万poise以上である
ので、μ×νは通常5000程度、少なくとも500を
越える数値となつてしまうため、かかる条件で加
熱し溶融重合させたのでは重合度の上昇とともに
総括物質移動速度が著しく低下し、ある程度の重
合度で実質的に反応が停止してしまい、結果的に
は実用的な速度で高重合度のポリアリレートを製
造することはできないのである。
このように、本発明における溶融重合では、単
に高真空下に重縮合させるだけでなく、溶融粘度
に応じて減圧条件を特定化する必要がある。すな
わち本発明の方法においては、従来の技術的常識
では考えられない程の高真空とする必要がある。
また、反応装置として混練能力の大きい減圧式
二軸混練機を用いることが特に好適であり、減圧
式二軸混練機を用いない時には、反応種や揮発性
の生成物の拡散速度の低下により、いわゆる総括
物質移動速度の低下をきたし、好ましくない場合
がある。
一般に、ポリエチレンテレフタレートやポリブ
チレンテレフタレートのような汎用ポリエステル
では、通常の重合度レベルのポリマーは溶融粘度
が急上昇しないので、P/V値は0.1未満で十分
である。
ところが、ポリアリレートは、重合度の増大に
つれて溶融粘度が急上昇するため、生成ポリマー
量に対する正味の攪拌所要動力を大きくする必要
がある。
このため、混練条件はP/V≧0.1を満足させ
ることが必要である。P/V値が0.1に満たない
と攪拌所要動力が不足して、実用上必要な40以上
の重合度に上昇させるには、数十時間以上を要す
るため、経済的でない。
なお、本発明において好適に用いられる反応機
としては、たとえば実願昭60−56218号(実開昭
61−172136号)のような軸封部の漏洩機構を工夫
した高トルクの減圧式二軸混練形式の装置が適当
である。
次にポリアリレートの製造方法を工程順に更に
詳細に説明する。
ポリアリレート製造の第一段階においては、通
常、常圧下、前記したAAの沸点以下の温度、通
常100〜160℃で1〜8時間、好ましくは120〜160
℃で2〜6時間、最適には140〜160℃で2〜5時
間反応させ、次いで通常、減圧下(10〜500torr)
最終的に通常150〜300℃で1〜8時間、好ましく
は200〜280℃で2〜6時間、最適には260〜280℃
で2〜5時間反応させる。このようにして反応さ
せると、ポリアリレート製造の第一段階におい
て、平均重合度20程度のポリアリレートプレポリ
マーが得られる。
次いで、ポリアリレート製造の第二段階におい
ては、得たポリアリレートプレポリマーを溶融状
態のままさらに、本発明にいう特定の減圧条件、
すなわち、最終的にν≦0.08、かつμ×ν≦500
となる条件でプレポリマーを280〜400℃、好まし
くは280℃か350℃、最適には300〜340℃で、通常
0.1〜10時間、好ましくは1〜5時間、最適には
2〜4時間溶融重合することにより、高重合度の
ポリアリレートを製造できる。
(実施例) 以下、実施例をあげて本発明をさらに詳しく説
明する。なお、例中ポリマーの平均重合度は、ゲ
ルパーミエーシヨンクロマトグラフイー(東洋曹
達社製HLC801A型)を用い、ヘキサフルオロイ
ソプロパノールを2.5mol%含有するクロロホル
ムを溶媒として39℃の温度で測定した数平均分子
量を繰り返し単位の分子量で割ることにより求め
た。また、ガラス転移点温度および融点は、差動
熱量計(パーキンエルマー社製DSC−2型)を
用い、昇温速度20℃/分で測定した。一方、本発
明によるポリアリレートの溶融粘度はKOKA式
フローテスター(島津製作所製CFT−500型)を
用い、サンプリングしたポリアリレートを別途測
定することにより求めたものである。
実施例 1 反応装置(減圧式二軸混練機)にBAと無水酢
酸をモル比で1:2およびBAと等モルのIPAを
仕込み、触媒としてCSをポリアリレートの構成
単位1モルに対し4×10-4モル加え、窒素雰囲気
下常圧150℃で2時間混合しながら反応させた。
この反応物をさらに常圧下250℃で2時間、さら
に50torrとして、260℃で4時間反応させた。サ
ンプリングしたこの反応物は平均重合度17であつ
た。
この反応物をこのまま1時間かけて順次昇温、
減圧して反応を行い、最終的に325℃まで温度を
上げ、真空度が0.02torrとなるように調節して、
P/V=0.7(kw/Kg)で合計3時間溶融重合し
た。得られたポリアリレートは、325℃における
溶融粘度が11000poiseであり、最終的にμ×νは
220であつた。また、このポリアリレートは平均
重合度87、ガラス転移点185℃で色調、透明性に
優れた非晶質ポリマーであつた。
実施例 2 実施例1で用いた反応装置にBSと無水酢酸を
モル非で1:2及びBSと等モルのIPAを仕込み、
触媒としてジメチルスズマレート(CS)をポリ
アリレートの構成単位1モルに対し、3×10-4
ル加え、窒素雰囲気下、常圧150℃で2時間混合
しながら反応させた。この反応物をさらに常圧下
250℃で2時間、さらに50torrとして、260℃で4
時間反応させた。サンプリングしたこの反応物
は、平均重合度18であつた。
この反応物をこのまま1時間かけて順次昇温、
減圧して反応を行い、最終的に330℃まで温度を
上げ、真空度が0.03torrとなるように調節して、
P/V=0.6(kw/Kg)で合計5時間溶融重合し
た。得られたポリアリレートは、330℃における
溶融粘度が9900poiseであり、最終的にμ×νは
297であつた。また、このポリアリレートは、平
均重合度71、ガラス転移点191℃で色調、透明性
に優れた非晶質ポリマーであつた。
実施例 3 前記式()で示されるホスフイン酸を、エチ
ルセロソルブ溶媒中で90℃の温度でp−ベンゾキ
ノンと反応させることにより前記式()で示さ
れるPHQを製造した。実施例1で用いた反応装
置に得られたPHQと無水酢酸を1:4モル比で
仕込み、触媒としてOSBをポリアリレートの構
成単位1モルに対し、3×10-4モル加え窒素雰囲
気下常圧150℃で2時間混合しながら反応させ、
PHQのジアセテートを合成した。
この反応物とPHQに対し等モルのTPA/IPA
(1/1モル比)をさらに常圧下270℃で2時間反
応させ、さらに100torr,270℃で2.5時間反応さ
せた。この反応物は平均重合度19であつた。
この反応物をこのまま1時間かけて順次昇温、
減圧して反応を行い、最終的に340℃まで温度を
上げ、真空度が0.01torrとなるように調節して、
P/V=1.1(kw/Kg)で合計6時間溶融重合し
た。得られたポリアリレートは、340℃における
溶融粘度が38000poiseであり、最終的にμ×νは
380であつた。また、このポリアリレートは、平
均重合度69、ガラス転移点222℃で色調、透明性
に優れた非晶質ポリマーであつた。
実施例 4 実施例1で用いた反応装置に実施例3で得られ
たPHQとBA(3/1モル比)と無水酢酸1:3
モル比で仕込み、触媒としてOSBをポリアリレ
ートの構成単位1モルに対し、3×10-4モル加え
窒素雰囲気下常圧150℃で2時間混合しながら反
応させ、PHQ及びBAのジアセテートを合成し
た。
この反応物とPHQとBAの合計モル数に対し等
モルのTPA/IPA(3/1モル比)をさらに常圧
下270℃で2時間反応させ、さらに100toor、270
℃で2.5時間反応させた。この反応物は平均重合
度14であつた。
この反応物をこのまま1時間かけて順次昇温、
減圧して反応を行い、最終的に340℃まで温度を
上げ、真空同が0.02torrとなるように調節して、
P/V=1.0(kw/Kg)で合計5時間溶融重合し
た。得られたポリアリレートは、340℃における
溶融粘度が18000poiseであり、最終的にμ×νは
360であつた。また、このポリアリレートは平均
重合度69、ガラス転移点215℃で色調、透明性に
優れた非晶質ポリマーであつた。
実施例 5 実施例1で用いた反応装置にレゾルシン(RS)
と無水酢酸をモル比で1:2及びRSと等モルの
TPAを仕込み、触媒としてジメチルスズマレー
ト(CS)をポリアリレートの構成単位1モルに
対し、2×10-4モル加え、窒素雰囲気下常圧150
℃で2時間混合しながら反応させた。この反応物
をさらに常圧下250℃で2時間、さらに50torrと
して、260℃で4時間反応させた。サンプリング
したこの反応物は平均重合度21であつた。
この反応物をこのまま1時間かけて順次昇温、
減圧して反応を行い、最終的に320℃まで温度を
上げ、真空度が0.05torrとなるように調節して、
P/V=0.5(kw/Kg)で合計5時間溶融重合し
た。得られたポリアリレートは、320℃における
溶融粘度が8900poiseであり、最終的にμ×νは
495であつた。また、このポリアリレートは平均
重合度54、ガラス転移点156℃で、色調、透明性
に優れた非晶質ポリマーであつた。
比較例 1 実施例1と同様にして平均重合度17のポリアリ
レートプレポリマーを得た。
この反応物をこのまま1時間かけて順次昇温、
減圧して反応を行い、最終的に325℃まで温度を
上げ、真空度が0.10torrとなるように調節して、
P/V=0.05(kw/Kg)で合計10時間溶融重合し
た。得られたポリアリレートは、325℃における
溶融粘度が5500poiseであり、最終的にμ×νは
550であつた。また、このポリアリレートは平均
重合度37、ガラス転移点183℃で、色調、透明性
に優れた非晶質ポリマーであつた。
(発明の効果) 本発明によれば、(1)溶媒を用いないので、プレ
ポリマーやポリマーの分離、生成の必要がない、
(2)高価な溶媒を用いないので、経済的にポリアリ
レートを製造でき、(3)ポリアリレートプレポリマ
ーを溶融状態で払い出すので処理が簡単であり、
極めて操業性が良い、など耐熱性高分子として優
れた物性を有するポリアリレートを経済的かつ操
業性良く得ることができる。また、本発明によつ
て得られるポリアリレートは特に耐熱性を要求さ
れる用途に使用されるフイルム、繊維、成形品素
材として極めて有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式()または()で示される芳
    香族ジオールの少なくとも一種、芳香族ジカルボ
    ン酸の少なくとも一種および炭素数2〜8の脂肪
    族カルボン酸の酸無水物を原料とし、減圧式二軸
    混練機を用いてポリアリレートを製造するに際
    し、P/V≧0.1〔ここで、Pは減圧式二軸混練機
    の正味の攪拌所要動力(KW)を、Vはポリアリ
    レートの重量(Kg)を示す。〕を満足する条件で
    混練しながら最終的にν≦0.08、かつμ×ν≦
    500〔ここで、μはポリアリレートの溶融粘度
    (poise)、νは真空度(torr)を示す。〕となる条
    件で高重合度となるまで溶融重合することを特徴
    とするポリアリレートの製造方法。 (式中、Rは炭素原子1〜10個を有するアルキ
    レン基、炭素原子2〜10個を有するアルキリデン
    基、炭素原子6〜10個を有するアリーレン基、炭
    素原子3〜10個を有するシクロアルキレン基、炭
    素原子3〜10個を有するシクロアルキリデン基、
    O,S,SO2及びCOから選ばれた基を表し、n
    は0または1である。なお、フエニレン基の水素
    原子はハロゲン原子、炭素原子1〜10個を有する
    アルキル基、炭素原子6〜10個を有するアリール
    基もしくは炭素原子1〜10個を有するアルコキシ
    基で置換されていてもよい。) (式中、フエニレン基の水素原子はハロゲン原
    子、炭素原子1〜10個を有するアルキル基、炭素
    原子6〜10個を有するアリール基もしくは炭素原
    子1〜10個を有するアルコキシ基で置換されてい
    てもよい。) 2 式()で示される芳香族ジオールが2,2
    −ビス(4′−ヒドロキシフエニル)プロパンであ
    る特許請求の範囲第1項記載のポリアリレートの
    製造方法。 3 式()で示される芳香族ジオールが4,
    4′−ジヒドロキシフエニル−スルホンである特許
    請求の範囲第1項記載のポリアリレートの製造方
    法。 4 式()で示される芳香族ジオールが9,10
    −ジヒドロ−9−オキサ−10−(2′,5′−ジヒド
    ロキシフエニル)−ホスフアフエナントレン−10
    −オキシドである特許請求の範囲第1項記載のポ
    リアリレートの製造方法。 5 芳香族ジカルボン酸がイソフタル酸および/
    またはテレフタル酸である特許請求の範囲第1な
    いし4項のいずれか一つに記載されたポリアリレ
    ートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5787420A (en) * 1980-09-23 1982-05-31 Union Carbide Corp Improved manufacture of polyarylate
JPS59207924A (ja) * 1983-05-12 1984-11-26 Sumitomo Chem Co Ltd 芳香族ポリエステルの製法

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