JPH0583435U - ナス環 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 支持体にナス環本体を回転自在に組み付ける
際に、簡単な操作で処理することができると共に、組立
て後にはナス環本体がガタ付くことなく、円滑に回転す
る機能を保持することにある。 【構成】 支持体１の係合孔７に嵌装するナス環本体２
の連結部１０を、複数のガイド片１３を間隔を明けて立
設し、その間隔中に爪部１６を有する係止片１４を起立
し、各ガイド片１３を係止片１４の各爪部１６が押圧さ
れて縮まる範囲を許容してブリッジ１５で一体に連結し
て構成することを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、支持体にナス環本体を回転自在に設けているナス環に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ナス環の本体を支持体に回転自在に結合する従来の技術は、例えば特公昭６３ −２９１２４号公報、実公昭６２−２７７０１号公報によっても知られてい る通り、ナス環本体に爪付きの二つ割りまたは四つ割りされた係止部を突設し、 支持体の係合孔に係止部をその直径を圧縮して縮めつつ挿入し、爪部が係合孔を 貫通すると同時に反発力によって元の状態に広がり、ナス環本体が支持体に脱落 不能でしかも回転自在に取付けるものである。特に公報では、係止部を係合孔 に嵌め込んだ後に、Ｖ字板に突出片を設けた栓を係止部の割り溝内に差し込んで 係合状態を強化している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

以上のように、係止部を割りスナップを利用して取付けるのが一般的技術であ り、二つ割りのものは弾発力が強くなり、圧縮して径を縮めるのに強い力が必要 であり、しかし一旦係合すればその係止力は強い。一方四つ割りにすると、弾発 力が弱くなり係合し易くなるが、係合力が弱くなるため、前記公報の如く補強 を施す必要が生じる。

【０００４】 更に、従来の技術によるものに今一つの問題があった。係止部は恰も松茸形状 の如く頭部すなわち爪を設けた部分が首部より太く形成したものであり、支持体 の係合孔に嵌めた際、係止部の首部と係合孔の内周面間に隙間があり、仮にその 隙間が生じないように首部を太くすると、その分爪部も太くなり、係合孔への差 し通しが困難になる。従って隙間ができるように形成されることになるが、その 隙間があるためナス環本体が支持体に対してガタ付き、使用中に係止部に捩じり 力が加わり破損の原因を惹起する欠点があった。

【０００５】 本考案は以上の問題を解決することにあり、従来のものと同様に係止部を割っ てスナップを利用して取付けるが、その取付け操作が容易になり、しかも捩じり 力が加えらることなく取付け強度が向上されることを目的とするナス環を提供す ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案による解決手段は、支持体の係合孔にナス環本体より突設した連結部を 回転自在に取付けているナス環において、ナス環本体の連結部を複数のガイド片 と複数の係止片及び各ガイド片を一体に連結するブリッジとで形成し、各ガイド 片は、互いに間隔をもって立設して支持体に設けた係合孔の内周面に沿って突入 するように形成し、各係止片は、前記各ガイド片間の各間隔中に外方へ向かって 爪部を突設して起立し、ブリッジは、各係止片が互いに弾力的に拡縮できる範囲 内に設けていることを特徴とする。

【０００７】

【作用】

ナス環本体を支持体に取付けるには、ナス環の連結部を係合孔に挿入するが、 その際、各係止片の爪部が互いに中心部に向かって圧縮されつつ挿入し、爪部が 係合孔を貫通した時に、圧縮に対する反発力によって元の状態に拡がり、係合孔 の周縁に係合して取付けられると共に、各ガイド片は係合孔の内周面に沿って挿 入しその状態を保持するものである。

【０００８】

【実施例】

本考案を具体的に説明すると、図１に示しているように、支持体１とナス環本 体２よりなり、共に合成樹脂で成形してあり、支持体１は対向する一対の柱３， ３の上部に支承部４を架設し、下部に保持部５を横軸６，６で回転自在に設け、 該保持部５の中心部に断面円形の係合孔７を備えるもので、係合孔７内には段部 ８を介し、その上側を直径の広い上孔７ａとなし、下側を直径の狭い下孔７ｂに 形成してある。

【０００９】 ナス環本体２は図１に示すように、基板９の上側に支持体１への連結部１０を 備え、下側にフック１１を設けたもので、フック１１には従来のものと同様に口 側に抜止め片１２を有する。

【００１０】 上記連結部１０は、図１と図３に示しているように、複数のガイド片１３と複 数の係止片１４とで形成するもので、各ガイド片１３は図３に示す如く、前記係 合孔７の下孔７ｂの円内に納まる円弧をもって間隔を明けて立設してある。しか も、各ガイド片１３がその下部においてブリッジ１５で一体に結合してある。 一方係止片１４は図３に示しているように、各ガイド片１３間の間隔中に同じ くガイド片１３と同様の円弧をもって立設してあると共に、各係止片１４の上部 に爪部１６を前記下孔７ｂを直径とする円内より外側へ向かって突出し、且つ断 面直角三角形状に先細に形成してあり、しかも各爪部１６の最も突出する部分が 描く外縁線が、係合孔７の上孔７ａの円内に納まる円弧をもって形成したもので ある。 また前記ブリッジ１５は、図１と図２に示しているように、各係止片１４を互 いに寄り合うように押圧して、各爪部１６が係合孔７の下孔７ｂ内を通過する許 容範囲内で設けている。

【００１１】 更に、ガイド片１３と係止片１４は、図４から図６に示している配列によって 設けても良い。

【００１２】 従って支持体１にナス環本体２を組み合わせるには、ナス環本体２の連結部１ ０を支持体１の係合孔７の下孔７ｂより差し込む。その際、連結部１０のガイド 片１３は下孔７ｂの内周面に接しながら挿入し、係止片１４の爪部１６は下孔７ ｂの内周面によって押圧されその直径が縮められながら挿入し、その爪部１６が 上孔７ａに至と同時に、スナップ的に押圧に対する反発力によって元の状態に拡 がり段部８に係合するものである。

【００１３】

【考案の効果】

本考案によるナス環であれば、ナス環本体の連結部が、複数のガイド片を間隔 を置いて立設し、その各間隔中に爪部付きの係止片を起立し、更に各ガイド片を ブリッジで連結したものであるから、支持体の係合孔に嵌め込む際、ガイド片で 係合孔内への案内が円滑になり、それに伴い係止片の爪部を無理なく縮めて挿入 することができ、組立て操作が容易になるものである。

【００１４】 更に、連結部を支持体の係合孔に嵌め込んだ際、各ガイド片によってガタ付き が阻止され、しかも係合孔内での回転を円滑に案内し、且つ係合している爪部を その係合状態を保護するものであり、このことからナス環本体と支持体との結合 を確実に維持するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるナス環を分解して示す斜視図であ
る。

【図２】同じく支持体とナス環本体を結合した状態を要
部切欠して示す正面図である。

【図３】同じく要部切欠して示す平面図である。

【図４】ガイド片と係止片及びブリッジの配列の他の例
を要部切欠して示す平面図である。

【図５】同じく他の例を要部切欠して示す平面図であ
る。

【図６】更に他の例を要部切欠して示す平面図である。

【符号の説明】

１ 支持体 ２ ナス環本体 ７ 係合孔 ８ 段部 １０ 連結部 １３ ガイド片 １４ 係止片 １５ ブリッジ １６ 爪部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 支持体（１）の係合孔（７）にナス環本
   体（２）より突設した連結部（１０）を回転自在に取付
   けているナス環において、ナス環本体（２）の連結部
   （１０）を複数のガイド片（１３）と複数の係止片（１
   ４）及び各ガイド片を一体に連結するブリッジ（１５）
   とで形成し、各ガイド片（１３）は、互いに間隔をもっ
   て立設して支持体（１）に設けた係合孔（７）の内周面
   に沿って突入するように形成し、各係止片（１４）は、
   前記各ガイド片（１３）間の各間隔中に外方へ向かって
   爪部（１６）を突設して起立し、ブリッジ（１５）は、
   各係止片（１４）が互いに弾力的に拡縮できる範囲内に
   設けていることを特徴とするナス環。