JPH057932A

JPH057932A - 断面円形材の表面加工装置

Info

Publication number: JPH057932A
Application number: JP3185136A
Authority: JP
Inventors: Mitsuo Hebinuma; 光男蛇沼
Original assignee: Aichi Steel Corp
Current assignee: Aichi Steel Corp
Priority date: 1991-06-28
Filing date: 1991-06-28
Publication date: 1993-01-19

Abstract

(57)【要約】【構成】遊星歯車３の軸に加工具４を取付け、この加
工具４の先端が、太陽歯車２の軸芯の貫通孔内を貫通す
る被加工材Ｗの外周面に触れるようにし、公転と自転と
をする前記加工具４によって、被加工材Ｗの外周面を加
工する断面円形材の表面加工装置。【効果】被加工材Ｗの全長に亘って、均一にかつ迅速
に表面加工が行え、スピ−ド調整等も可能で、生産性も
向上する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、断面円形長尺材の表面
加工装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、断面円形長尺材の表面の皮膜を除
去したり、表面に油膜を形成するためには、例えば、図
５に示す通り、引抜き加工を行う際、サプライスタンド
１０から予直機１１を通って、引抜き材Ｗの表面に乾式
潤滑剤Ｐを塗布する。そして、引抜きダイスＤで引抜き
（サイジング１２）を行った後、皮むき１３を行うが、
そのとき、水溶性切削水ＷＡが掛けられて、切屑ＰＷ
は、切削水ＷＡと分離されて、ダライバッグに運ばれ
る。そして、切屑ＰＷに付着していた乾式潤滑剤Ｐの大
半は、切削水ＷＡと一緒に切削水タンク１５へ持ち込ま
れる。皮むき１３が済んだ線材Ｗは、巻取りドラム１６
に巻き取られる。

【０００３】

【発明が解決しようとする問題点】上記例において、乾
式潤滑剤Ｐが、ヘドロ状になり、切削水タンク１５に堆
積する。そのため、切削水ＷＡをポンプで汲み上げれな
くなる。又、切削水ＷＡの性能も低下し、製品の加工品
質も悪くなる。又、切削時に発生するオイルミストを吸
引機１４によって処理したいが、乾式潤滑剤Ｐの粉末が
混入し、フィルタ−が目詰まりを起こしてしまって、使
用出来なくなる問題点があった。本発明は、上記諸問題
点を解消するためになされたものである。

【０００４】

【問題点を解決するための手段】本発明の要旨とすると
ころは、次の通りである。即ち、被加工材が貫通する貫
通孔を軸芯に有する内側の太陽歯車に噛合し、かつ外枠
歯車に内接噛合する遊星歯車を設け、前記遊星歯車の軸
に、加工具端が前記被加工材表面に接する円筒式加工具
の軸を取付けてなることを特徴とするものである。

【０００５】どの歯車を駆動するのかで、次の３タイプ
があり、それぞれ構成及び作用が、少し異なる。図２
は、内側の太陽歯車２の外周と噛合する、これより大径
の駆動歯車５を設けた場合で、その動きは、駆動歯車５
を図２において、反時計方向に回転すると、これに噛合
する太陽歯車２は、時計方向に回転する。従って、この
太陽歯車２に噛合する遊星歯車３，３は、いずれも、反
時計方向に回転する。この場合、遊星歯車３の回転数
は、駆動歯車５の回転数より大きくなる。次に、図３
は、外側の太陽歯車１’の外周と噛合する、これより小
径の駆動歯車５を設けた場合で、その動きは、駆動歯車
５を図３において、反時計方向に回転させると、これに
内接噛合する遊星歯車３、３も、反時計方向に回転す
る。この場合、遊星歯車３の回転数は、駆動歯車５の回
転数より小さくなる。又、図４は、遊星歯車３、３の軸
を１個の股になった腕ａにより直接駆動する場合で、そ
の駆動方向に回転し、回転数も、これによる。なお、表
面加工具も、ブラシ、砥石、又は塗布具等であっても良
い。又、駆動は、モ−タの他に、被加工材搬送用ピンチ
ロ−ルの回転力を利用しても良い。

【０００６】次に、図１に基づいて、本発明の構成を説
明する。基台上に、内周面の円周方向に歯形を有する、
円筒状の固定式太陽歯車を固定し、その中心部に、外周
面の円周方向に歯形を有し、かつ軸方向に中空になった
回転式太陽歯車を挿入し、前記両太陽歯車に同時に噛合
する遊星歯車を複数個挿入してなる遊星式歯車機構は、
前記回転式太陽歯車に噛合する駆動歯車を設け、この駆
動軸端にベベルギアを介して駆動モ−タが連結されてい
る。他方、前記各遊星歯車の軸には、円柱式の加工具
（例えば、円筒ブラシ）が、その先端が、回転式太陽歯
車の軸の中空部内を貫通する被加工材の外周面に当接す
るように設けられている。

【０００７】

【実施例】図１は、本発明の１実施例にして、その説明
用図である。１は、図示しない基台に固定された固定式
太陽歯車で、内周面の円周方向に歯形を有するものであ
る。２は、外周面の円周方向に歯形を有し、かつ軸芯方
向に中空となった、回転式太陽歯車であって、前記固定
式太陽歯車１の軸芯に軸芯を合わせて挿入されている。
３は、外周面の円周方向に歯形を有し、かつ前記両太陽
歯車１、２間に挿入され、これらに同時に噛合する遊星
歯車である。４は、前記遊星歯車３の軸に取付られた円
筒ブラシであって、前記回転式太陽歯車２の中空部を貫
通する被加工材Ｗ表面に、ブラシ先端が当接するように
調整されている。又、５は、前記回転式太陽歯車２に噛
合する駆動歯車であって、ベベルギア６、７を介して、
駆動モ−タ８に連結されている。

【０００８】次に、上記実施例の作用及び効果を説明す
る。サプライスタンド１０のコイル状に巻かれた、断面
円形の鋼製の線材Ｗが、千鳥状に設けられた複数本のロ
−ルからなる予直機１１の間を通った後、乾式潤滑剤Ｐ
が前室に満たされ、後室に引抜きダイスＤを有するサイ
ジング装置１２を貫通してサイジングが行われる。この
サイジング装置１２の直後で、前記潤滑剤Ｐが飛散す
る。しかし、潤滑剤Ｐが付着したままの前記被加工材Ｗ
が、上記駆動モ−タ８により駆動されている２個のブラ
シ４、４によって、残存潤滑剤Ｐが十分除去された後、
更に進行して、前記回転式太陽歯車２の中空部を通っ
て、次工程である皮むきダイス１３に入る。ここで、線
材Ｗの皮むき１３が行われる。切削時に発生するオイル
ミストは、オイルミスト吸引機１４により、吸引され
る。切粉ＰＷは、切削水ＷＡと共に、切粉搬送コンベア
に送られ、そこで、切粉ＰＷと切削水ＷＡが分離され
る。切粉ＰＷは、ダライバッグへ、切削水ＷＡは切削水
タンク１５に貯水される。このようにして、皮むきされ
た線材Ｗは、巻取りドラム１６に巻き取られる。引抜き
ダイスＤで、引抜きが行われた線材Ｗには、前記のよう
に乾式潤滑剤Ｐが、付着残存している。これを上記実施
例の装置で、次工程の皮むき前に完全に除去し、もっ
て、皮むきダイス１３の寿命を長くすると共に、切削水
タンク１５内への潤滑剤Ｐの混入を防止し、切削水ＷＡ
の循環を円滑にし、ヘドロの除去を容易にすることが出
来るので、切削水ＷＡの更油周期が長くなる。その上、
被加工材Ｗの品質も安定するし、オイルミスト吸引機１
４が支障なく使えるので、作業環境が改善される。

【０００９】

【発明の効果】本発明によれば、被加工材の全長にわた
って、均一にかつ迅速に、表面加工が行われる。又、歯
数の変更、遊星歯車の個数、強いては、これに取り付け
られた表面加工具の個数を４、５個に増加することによ
って、被加工材の進行スピ−ドに見合う表面加工（円筒
ブラシの場合、表面の清浄化）、又は調整が可能であ
り、生産性を向上させることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例にして、その説明用図であ
る。

【図２】内側の太陽歯車の外周と噛合する、これより大
径の駆動歯車を設けた場合の説明用図である。

【図３】外側の太陽歯車の外周と噛合する、これより小
径の駆動歯車を設けた場合の説明用図である。

【図４】遊星歯車の軸を直接駆動する場合の説明用図で
ある。

【図５】従来の皮むき工程を示す説明図である。

【符号の説明】

１固定式太陽歯車２回転式太陽歯車３遊星歯車４円筒ブラシ５駆動歯車６、７ベベルギア８駆動モ−タ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所 // Ｂ０８Ｂ 1/04 6704−3Ｂ

Claims

【特許請求の範囲】【請求項１】被加工材が貫通する貫通孔を軸芯に有す
る内側の太陽歯車に噛合し、かつ外枠歯車に内接噛合す
る遊星歯車を設け、前記遊星歯車の軸に、加工具端が前記被加工材表面に接
する円筒式加工具の軸を取付けてなることを特徴とする
断面円形材の表面加工装置。