JPH10249685A - 円柱状材料の外面研磨方法及びその装置 - Google Patents
円柱状材料の外面研磨方法及びその装置Info
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- JPH10249685A JPH10249685A JP5311497A JP5311497A JPH10249685A JP H10249685 A JPH10249685 A JP H10249685A JP 5311497 A JP5311497 A JP 5311497A JP 5311497 A JP5311497 A JP 5311497A JP H10249685 A JPH10249685 A JP H10249685A
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- Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 被研磨材である円柱状材料の径変動に対する
柔軟性が高く、研磨砥石を使用して円柱状材料の外周面
を均一に研磨仕上げする。 【解決手段】 被研磨材である円柱状材料Ｐを円筒状又
はリング状研磨工具４の内部空間に送り込み、又は円柱
状材料Ｐの軸方向に沿って研磨工具４を移動させ、円柱
状材料Ｐの表面に押圧しながら研磨工具４を偏心回転さ
せる。研磨工具４は、研磨リング５の内周面に装着さ
れ、研磨リングホルダ３に設けた偏心ネジ７で偏心量が
調節される。送給ロール１及び排出ロール２としては、
研磨加工時に円柱状材料Ｐの振動や回転を抑制するた
め、それぞれ２本のロールを対向配置させることが好ま
しい。 【効果】 偏心回転する研磨工具４で外面研磨されるた
め、円柱状材料Ｐが比較的少ないパス数で均一な研磨面
に仕上げられる。
柔軟性が高く、研磨砥石を使用して円柱状材料の外周面
を均一に研磨仕上げする。 【解決手段】 被研磨材である円柱状材料Ｐを円筒状又
はリング状研磨工具４の内部空間に送り込み、又は円柱
状材料Ｐの軸方向に沿って研磨工具４を移動させ、円柱
状材料Ｐの表面に押圧しながら研磨工具４を偏心回転さ
せる。研磨工具４は、研磨リング５の内周面に装着さ
れ、研磨リングホルダ３に設けた偏心ネジ７で偏心量が
調節される。送給ロール１及び排出ロール２としては、
研磨加工時に円柱状材料Ｐの振動や回転を抑制するた
め、それぞれ２本のロールを対向配置させることが好ま
しい。 【効果】 偏心回転する研磨工具４で外面研磨されるた
め、円柱状材料Ｐが比較的少ないパス数で均一な研磨面
に仕上げられる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、パイプ，中実材等の円
柱状材料の外面を研磨する方法及び装置に関する。
柱状材料の外面を研磨する方法及び装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】丸パイプ等の円柱状材料の外周面に疵取
り研磨や粗研磨を施す場合、円柱状材料を回転させなが
らフラップホイール，ブラシ等の研磨工具で疵取り又は
粗研磨する方法が採用されている。この方法では、被研
磨材に曲り等の軸方向変形があると円柱状材料の回転時
に回転ブレが発生し、研磨ムラや未研磨領域が発生し易
くなる。回転ブレに起因する欠陥の発生を防止するた
め、特開平５−３１８３０６号公報では、内周部に研磨
工具をもつ保持具を円柱状材料を取り囲むように配置
し、保持具を円周方向に回転させながら保持具又は円柱
状材料を軸方向に移動させている。保持具を回転させる
方式であるため、円柱状材料が回転する際のブレがなく
なり、またエルボ等の湾曲した被研磨材でも加工でき
る。
り研磨や粗研磨を施す場合、円柱状材料を回転させなが
らフラップホイール，ブラシ等の研磨工具で疵取り又は
粗研磨する方法が採用されている。この方法では、被研
磨材に曲り等の軸方向変形があると円柱状材料の回転時
に回転ブレが発生し、研磨ムラや未研磨領域が発生し易
くなる。回転ブレに起因する欠陥の発生を防止するた
め、特開平５−３１８３０６号公報では、内周部に研磨
工具をもつ保持具を円柱状材料を取り囲むように配置
し、保持具を円周方向に回転させながら保持具又は円柱
状材料を軸方向に移動させている。保持具を回転させる
方式であるため、円柱状材料が回転する際のブレがなく
なり、またエルボ等の湾曲した被研磨材でも加工でき
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】特開平５−３１８３０
６号公報で提案されている方法では、研磨工具の摩耗に
対応できないため、研磨品質が安定化しない。また、被
研磨材である円柱状材料の径が異なるたびに研磨工具を
取り替える必要があり、作業性が劣る。本発明は、この
ような問題を解消すべく案出されたものであり、円柱状
材料の外周面に追従して研磨工具を偏心回転させること
により、被研磨材である円柱状材料の径変動に対する柔
軟性が高く、円柱状材料の外周面を均一に研磨仕上げす
ることを目的とする。
６号公報で提案されている方法では、研磨工具の摩耗に
対応できないため、研磨品質が安定化しない。また、被
研磨材である円柱状材料の径が異なるたびに研磨工具を
取り替える必要があり、作業性が劣る。本発明は、この
ような問題を解消すべく案出されたものであり、円柱状
材料の外周面に追従して研磨工具を偏心回転させること
により、被研磨材である円柱状材料の径変動に対する柔
軟性が高く、円柱状材料の外周面を均一に研磨仕上げす
ることを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明の外面研磨方法
は、その目的を達成するため、被研磨材である円柱状材
料を円筒状又はリング状研磨工具の内部空間に送り込
み、又は円柱状材料の軸方向に沿って研磨工具を移動さ
せ、円柱状材料の表面に押圧しながら研磨工具を偏心回
転させることを特徴とする。円柱状材料を移動させなが
ら外面研磨する装置は、円柱状材料を搬送する送給ロー
ル及び排出ロールと、送給ロールと排出ロールとの間に
配置され、円柱状材料の中心軸を中心として回転駆動さ
れる研磨リングホルダと、中空円柱状内部空間を形成す
る研磨工具を装着した研磨リングと、研磨リングホルダ
に設けられ、円柱状材料の中心軸に対して研磨リングを
偏心させる偏心ネジとを備えている。送給ロール及び排
出ロールとしては、研磨加工時に円柱状材料の振動や回
転を抑制するため、それぞれ２本のロールを対向配置さ
せることが好ましい。
は、その目的を達成するため、被研磨材である円柱状材
料を円筒状又はリング状研磨工具の内部空間に送り込
み、又は円柱状材料の軸方向に沿って研磨工具を移動さ
せ、円柱状材料の表面に押圧しながら研磨工具を偏心回
転させることを特徴とする。円柱状材料を移動させなが
ら外面研磨する装置は、円柱状材料を搬送する送給ロー
ル及び排出ロールと、送給ロールと排出ロールとの間に
配置され、円柱状材料の中心軸を中心として回転駆動さ
れる研磨リングホルダと、中空円柱状内部空間を形成す
る研磨工具を装着した研磨リングと、研磨リングホルダ
に設けられ、円柱状材料の中心軸に対して研磨リングを
偏心させる偏心ネジとを備えている。送給ロール及び排
出ロールとしては、研磨加工時に円柱状材料の振動や回
転を抑制するため、それぞれ２本のロールを対向配置さ
せることが好ましい。
【０００５】研磨工具を移動させながら円柱状材料を外
面研磨する装置は、円柱状材料を固定する固定台と、円
柱状材料の中心軸を中心として回転駆動される研磨リン
グホルダと、中空円柱状内部空間を形成する研磨工具を
装着した研磨リングと、研磨リングホルダの入側及び出
側に配置され、円柱状材料を支持する支持ロールと、研
磨リングホルダに設けられ、円柱状材料の中心軸に対し
て研磨リングを偏心させる偏心ネジと、円柱状材料の軸
方向に沿って研磨リングホルダ，研磨リング及び研磨リ
ングを移動させる移動機構とを備えている。入側及び出
側の支持ロールとしては、研磨加工時に円柱状材料の振
動や回転を抑制するため、それぞれ２本のロールを対向
配置させることが好ましい。
面研磨する装置は、円柱状材料を固定する固定台と、円
柱状材料の中心軸を中心として回転駆動される研磨リン
グホルダと、中空円柱状内部空間を形成する研磨工具を
装着した研磨リングと、研磨リングホルダの入側及び出
側に配置され、円柱状材料を支持する支持ロールと、研
磨リングホルダに設けられ、円柱状材料の中心軸に対し
て研磨リングを偏心させる偏心ネジと、円柱状材料の軸
方向に沿って研磨リングホルダ，研磨リング及び研磨リ
ングを移動させる移動機構とを備えている。入側及び出
側の支持ロールとしては、研磨加工時に円柱状材料の振
動や回転を抑制するため、それぞれ２本のロールを対向
配置させることが好ましい。
【０００６】
【実施の形態】本発明に従った研磨装置は、たとえば図
１に示すように、被研磨材である円柱状材料Ｐを搬送で
きるロール間隔で送給ロール１及び排出ロール２を配置
している。送給ロール１及び排出ロール２としては、研
磨加工されている円柱状材料Ｐの振動や回転を抑制する
ため、それぞれ２本のロールを対向配置することが好ま
しい。送給ロール１及び搬出ロール２のロール間隔は、
任意の直径をもつ円柱状材料Ｐに対応できるように調節
可能になっている。送給ロール１と排出ロール２との間
に配置されている研磨リングホルダ３は、中空円柱状の
内壁に研磨工具４を装着した研磨リング５を備えてい
る。研磨リング５には、過負荷状態での研磨により発生
する深い研磨疵等を防止するため、円柱状材料Ｐの凹凸
面に接触して過負荷な状態になるとスリップするベアリ
ング６が組み込まれている。また、研磨リングホルダ５
には、研磨工具４の摩耗や円柱状材料Ｐの径の変更に対
応するため、偏心量を調節できる偏心ネジ７が設けられ
ている。研磨リングホルダ３は、モータ等の駆動装置に
接続された駆動ロール１３からベルト１４を介して伝達
される動力により回転駆動される（図２）。
１に示すように、被研磨材である円柱状材料Ｐを搬送で
きるロール間隔で送給ロール１及び排出ロール２を配置
している。送給ロール１及び排出ロール２としては、研
磨加工されている円柱状材料Ｐの振動や回転を抑制する
ため、それぞれ２本のロールを対向配置することが好ま
しい。送給ロール１及び搬出ロール２のロール間隔は、
任意の直径をもつ円柱状材料Ｐに対応できるように調節
可能になっている。送給ロール１と排出ロール２との間
に配置されている研磨リングホルダ３は、中空円柱状の
内壁に研磨工具４を装着した研磨リング５を備えてい
る。研磨リング５には、過負荷状態での研磨により発生
する深い研磨疵等を防止するため、円柱状材料Ｐの凹凸
面に接触して過負荷な状態になるとスリップするベアリ
ング６が組み込まれている。また、研磨リングホルダ５
には、研磨工具４の摩耗や円柱状材料Ｐの径の変更に対
応するため、偏心量を調節できる偏心ネジ７が設けられ
ている。研磨リングホルダ３は、モータ等の駆動装置に
接続された駆動ロール１３からベルト１４を介して伝達
される動力により回転駆動される（図２）。
【０００７】円柱状材料Ｐが送給ロール１で送られ、研
磨工具４が研磨開始位置に移動すると、偏心ネジ７によ
り研磨リング５を研磨位置まで移動させる。次いで、円
柱状材料Ｐの中心軸回りに研磨リングホルダ３を回転さ
せると、研磨リング５内に配置された研磨工具４は、円
柱状材料Ｐの外周面に沿って偏心回転する。研磨工具４
の偏心回転により、一定した研磨圧力で円柱状材料Ｐの
外周面が均一に研磨される。このとき、円柱状材料Ｐの
外面にある凹凸に起因する過負荷が加わっても、研磨リ
ング５の周縁部にあるベアリング６が滑る。そのため、
円柱状材料Ｐの外周面に局部的な深い研磨疵が発生しな
い。外周面が均一に研磨された円柱状材料Ｐは、排出ロ
ール２から送り出される。この方式によるとき、研磨工
具４が偏心回転するため、柔軟性に乏しい研磨砥石を用
いた疵取り研磨や粗研磨工程であるにも拘らず、円柱状
材料Ｐの外周面を均一な研磨面に仕上げることが可能に
なる。また、研磨リング５の偏心回転のため、研磨工具
４の内周部を円柱状材料Ｐより大きく設定できる。その
ため、円柱状材料Ｐの径が研磨工具４の内径よりも小さ
い限り、偏心量及び送給ロール１と排出ロール２とのロ
ール間隔を調整することにより種々の直径をもつ円柱状
材料Ｐを研磨することができる。なお、図１，図２では
研磨砥石を使用した設備構成を使用したが、同様に偏心
回転を伴った研磨機能をもつ限り、フラップホイール等
の他の研磨工具を使用することも可能である。
磨工具４が研磨開始位置に移動すると、偏心ネジ７によ
り研磨リング５を研磨位置まで移動させる。次いで、円
柱状材料Ｐの中心軸回りに研磨リングホルダ３を回転さ
せると、研磨リング５内に配置された研磨工具４は、円
柱状材料Ｐの外周面に沿って偏心回転する。研磨工具４
の偏心回転により、一定した研磨圧力で円柱状材料Ｐの
外周面が均一に研磨される。このとき、円柱状材料Ｐの
外面にある凹凸に起因する過負荷が加わっても、研磨リ
ング５の周縁部にあるベアリング６が滑る。そのため、
円柱状材料Ｐの外周面に局部的な深い研磨疵が発生しな
い。外周面が均一に研磨された円柱状材料Ｐは、排出ロ
ール２から送り出される。この方式によるとき、研磨工
具４が偏心回転するため、柔軟性に乏しい研磨砥石を用
いた疵取り研磨や粗研磨工程であるにも拘らず、円柱状
材料Ｐの外周面を均一な研磨面に仕上げることが可能に
なる。また、研磨リング５の偏心回転のため、研磨工具
４の内周部を円柱状材料Ｐより大きく設定できる。その
ため、円柱状材料Ｐの径が研磨工具４の内径よりも小さ
い限り、偏心量及び送給ロール１と排出ロール２とのロ
ール間隔を調整することにより種々の直径をもつ円柱状
材料Ｐを研磨することができる。なお、図１，図２では
研磨砥石を使用した設備構成を使用したが、同様に偏心
回転を伴った研磨機能をもつ限り、フラップホイール等
の他の研磨工具を使用することも可能である。
【０００８】研磨工具４は、円柱状材料Ｐの軸方向に移
動させることも可能である。この場合、たとえば図３に
示すように、円柱状材料Ｐを固定するスクロールチャッ
ク等のチャック８を備えた固定台９を使用する。固定台
９には、円柱状材料Ｐの軸方向に沿って研磨リング５を
移動させる移動軸１０が設けられている。また、円柱状
材料Ｐの振動を抑制するため、適正なロール間隔でそれ
ぞれ２本の入側支持ロール１１及び出側支持ロール１２
を対向配置することが好ましい。この場合にも、偏心ネ
ジ７で偏心量を調整することにより、研磨工具４を偏心
回転させる。その結果、円柱状材料Ｐの外周面が均一に
研磨仕上げされる。また、研磨リング５を移動させると
き、固定した円柱状材料Ｐが外面研磨されるため、円柱
状材料Ｐが軸方向変形したものであっても、回転ブレが
発生する虞れがなく均一な研磨面に仕上げることができ
る。
動させることも可能である。この場合、たとえば図３に
示すように、円柱状材料Ｐを固定するスクロールチャッ
ク等のチャック８を備えた固定台９を使用する。固定台
９には、円柱状材料Ｐの軸方向に沿って研磨リング５を
移動させる移動軸１０が設けられている。また、円柱状
材料Ｐの振動を抑制するため、適正なロール間隔でそれ
ぞれ２本の入側支持ロール１１及び出側支持ロール１２
を対向配置することが好ましい。この場合にも、偏心ネ
ジ７で偏心量を調整することにより、研磨工具４を偏心
回転させる。その結果、円柱状材料Ｐの外周面が均一に
研磨仕上げされる。また、研磨リング５を移動させると
き、固定した円柱状材料Ｐが外面研磨されるため、円柱
状材料Ｐが軸方向変形したものであっても、回転ブレが
発生する虞れがなく均一な研磨面に仕上げることができ
る。
【０００９】
【実施例】 実施例１：外径２５．４ｍｍ，肉厚１．０ｍｍ，長さ
２，０００ｍｍのＳＵＳ３０４ステンレス鋼丸パイプを
被研磨材（円柱状材料Ｐ）とし、図１に示した外面研磨
装置で粗研磨した。この円柱状材料Ｐは、全長で０．５
ｍｍの曲がりがあり、外周面の表面粗さは最も大きい箇
所でＲmax ２０μｍであった。研磨工具４に内径１００
ｍｍのレジンボンド砥石＃８０を使用し、パイプ送り速
度５ｍ／分，砥石回転数２，０００ｒｐｍ，１パス当り
の砥石切込み量０．３５ｍｍの条件下で円柱状材料Ｐを
外面研磨した。比較のため、図４に示すように円柱状材
料Ｐを回転させながら研磨工具４を円柱状材料Ｐの外周
面に押し当て、円柱状材料Ｐを外面研磨した（比較例
１）。この場合、研磨工具４には直径１００ｍｍのレジ
ンボンド砥石を使用した。研磨条件は、円柱状材料Ｐの
回転数を１００ｒｐｍとし、その他は本発明例と同じ条
件を採用した。研磨後の円柱状材料Ｐの表面を観察した
ところ、本発明に従って研磨したものでは、２パスで円
柱状材料Ｐの全域にわたって均一な研磨面を得ることが
でき、表面粗さはＲmax １０μｍであった。これに対
し、比較例１では、研磨工具４が円柱状材料Ｐに接触し
ないことがあり、２パスの研磨で未研磨部分が全表面積
の４０％に達した。そして、円柱状材料Ｐの全体を均一
な研磨面にするためには１０パスの研磨が必要であっ
た。
２，０００ｍｍのＳＵＳ３０４ステンレス鋼丸パイプを
被研磨材（円柱状材料Ｐ）とし、図１に示した外面研磨
装置で粗研磨した。この円柱状材料Ｐは、全長で０．５
ｍｍの曲がりがあり、外周面の表面粗さは最も大きい箇
所でＲmax ２０μｍであった。研磨工具４に内径１００
ｍｍのレジンボンド砥石＃８０を使用し、パイプ送り速
度５ｍ／分，砥石回転数２，０００ｒｐｍ，１パス当り
の砥石切込み量０．３５ｍｍの条件下で円柱状材料Ｐを
外面研磨した。比較のため、図４に示すように円柱状材
料Ｐを回転させながら研磨工具４を円柱状材料Ｐの外周
面に押し当て、円柱状材料Ｐを外面研磨した（比較例
１）。この場合、研磨工具４には直径１００ｍｍのレジ
ンボンド砥石を使用した。研磨条件は、円柱状材料Ｐの
回転数を１００ｒｐｍとし、その他は本発明例と同じ条
件を採用した。研磨後の円柱状材料Ｐの表面を観察した
ところ、本発明に従って研磨したものでは、２パスで円
柱状材料Ｐの全域にわたって均一な研磨面を得ることが
でき、表面粗さはＲmax １０μｍであった。これに対
し、比較例１では、研磨工具４が円柱状材料Ｐに接触し
ないことがあり、２パスの研磨で未研磨部分が全表面積
の４０％に達した。そして、円柱状材料Ｐの全体を均一
な研磨面にするためには１０パスの研磨が必要であっ
た。
【００１０】実施例２：研磨工具４としてレジンボンド
砥石＃８０に替えて内径１００ｍｍのフラップホイール
＃８０を使用する以外は、実施例１と同じ条件下で円柱
状材料Ｐを外面研磨した。比較のため、研磨工具４とし
てレジンボンド砥石＃８０に替えて内径１００ｍｍのフ
ラップホイール＃８０を使用する以外は、比較例１と同
じ条件下で円柱状材料Ｐを外面研磨した（比較例２）。
研磨後の円柱状材料Ｐの表面を観察したところ、本発明
に従って研磨したものでは、５パスで円柱状材料Ｐの全
域にわたって均一な研磨面を得ることができ、表面粗さ
はＲmax ９μｍであった。これに対し、比較例２では、
５パスで円柱状材料Ｐの全域にわたって研磨痕が残り、
表面疵が完全には除去されておらず、しかも円柱状材料
Ｐの表面に研磨疵が発生していた。また、比較例２では
研磨後の表面粗さがＲmax １８μｍと粗く、円柱状材料
Ｐの全体を均一な研磨面にするために９パスの研磨が必
要であった。
砥石＃８０に替えて内径１００ｍｍのフラップホイール
＃８０を使用する以外は、実施例１と同じ条件下で円柱
状材料Ｐを外面研磨した。比較のため、研磨工具４とし
てレジンボンド砥石＃８０に替えて内径１００ｍｍのフ
ラップホイール＃８０を使用する以外は、比較例１と同
じ条件下で円柱状材料Ｐを外面研磨した（比較例２）。
研磨後の円柱状材料Ｐの表面を観察したところ、本発明
に従って研磨したものでは、５パスで円柱状材料Ｐの全
域にわたって均一な研磨面を得ることができ、表面粗さ
はＲmax ９μｍであった。これに対し、比較例２では、
５パスで円柱状材料Ｐの全域にわたって研磨痕が残り、
表面疵が完全には除去されておらず、しかも円柱状材料
Ｐの表面に研磨疵が発生していた。また、比較例２では
研磨後の表面粗さがＲmax １８μｍと粗く、円柱状材料
Ｐの全体を均一な研磨面にするために９パスの研磨が必
要であった。
【００１１】実施例３：図３の研磨装置を使用して研磨
工具４を移動させながら、実施例１と同じ条件下で円柱
状材料Ｐを外面研磨した。この場合、円柱状材料Ｐを固
定し、円柱状材料Ｐの軸方向に沿って研磨工具４を５ｍ
／分の速度で移動させた。研磨された円柱状材料Ｐの表
面を観察したところ、実施例１と同様に２パスで表面全
域にわたり均一な研磨面となっており、表面粗さがＲ
max １０μｍであった。
工具４を移動させながら、実施例１と同じ条件下で円柱
状材料Ｐを外面研磨した。この場合、円柱状材料Ｐを固
定し、円柱状材料Ｐの軸方向に沿って研磨工具４を５ｍ
／分の速度で移動させた。研磨された円柱状材料Ｐの表
面を観察したところ、実施例１と同様に２パスで表面全
域にわたり均一な研磨面となっており、表面粗さがＲ
max １０μｍであった。
【００１２】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、円筒状又はリング状の研磨工具を円柱状材料の表面
に押圧した状態で偏心回転させているので、円柱状材料
の外面を均一に研磨仕上げすることができる。また、円
柱状材料の外径に比較して研磨工具の内径を大きくし、
偏心量を調整して研磨工具を円柱状材料の外面に押し当
てているため、円柱状材料の外径が多少異なっても同じ
研磨工具を用いた研磨作業が可能となり、工具の取替え
にかかる作業負担が大幅に緩和される。
は、円筒状又はリング状の研磨工具を円柱状材料の表面
に押圧した状態で偏心回転させているので、円柱状材料
の外面を均一に研磨仕上げすることができる。また、円
柱状材料の外径に比較して研磨工具の内径を大きくし、
偏心量を調整して研磨工具を円柱状材料の外面に押し当
てているため、円柱状材料の外径が多少異なっても同じ
研磨工具を用いた研磨作業が可能となり、工具の取替え
にかかる作業負担が大幅に緩和される。
【図１】 円柱状材料を移動しながら外面研磨する装置
の正断面図
の正断面図
【図２】 円柱状材料を移動しながら外面研磨する装置
の側断面図
の側断面図
【図３】 研磨工具を移動しながら円柱状材料を外面研
磨する装置
磨する装置
【図４】 円柱状材料を回転させながら外面研磨する研
磨工具
磨工具
１：送給ロール ２：排出ロール ３：研磨リング
ホルダ ４：研磨工具 ５：研磨リング ６：ベアリング ７：偏心ネジ
８：チャック ９：固定台 １０：移動軸（移動機構） １１：入
側支持ロール １２：出側支持ロール １３：駆動
ロール １４：駆動ベルト
ホルダ ４：研磨工具 ５：研磨リング ６：ベアリング ７：偏心ネジ
８：チャック ９：固定台 １０：移動軸（移動機構） １１：入
側支持ロール １２：出側支持ロール １３：駆動
ロール １４：駆動ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中本 一成 兵庫県尼崎市鶴町１番地 日新製鋼株式会 社技術研究所内
Claims (3)
- 【請求項１】 被研磨材である円柱状材料を円筒状又は
リング状研磨工具の内部空間に送り込み、又は円柱状材
料の軸方向に沿って研磨工具を移動させ、円柱状材料の
表面に押圧しながら研磨工具を偏心回転させる円柱状材
料の外面研磨方法。 - 【請求項２】 被研磨材である円柱状材料を搬送する送
給ロール及び排出ロールと、送給ロールと排出ロールと
の間に配置され、円柱状材料の中心軸を中心として回転
駆動される研磨リングホルダと、中空円柱状内部空間を
形成する研磨工具を装着した研磨リングと、研磨リング
ホルダに設けられ、円柱状材料の中心軸に対して研磨リ
ングを偏心させる偏心ネジとを備え、円柱状材料の表面
に押圧された状態で研磨工具が偏心回転する円柱状材料
の研磨装置。 - 【請求項３】 被研磨材である円柱状材料を固定する固
定台と、円柱状材料の中心軸を中心として回転駆動され
る研磨リングホルダと、中空円柱状内部空間を形成する
研磨工具を装着した研磨リングと、研磨リングホルダの
入側及び出側に配置され、円柱状材料を支持する支持ロ
ールと、研磨リングホルダに設けられ、円柱状材料の中
心軸に対して研磨リングを偏心させる偏心ネジと、円柱
状材料の軸方向に沿って研磨リングホルダ，研磨リング
及び研磨リングを移動させる移動機構とを備え、円柱状
材料の表面に押圧された状態で研磨工具が偏心回転する
円柱状材料の研磨装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5311497A JPH10249685A (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 円柱状材料の外面研磨方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5311497A JPH10249685A (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 円柱状材料の外面研磨方法及びその装置 |
Publications (1)
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| JPH10249685A true JPH10249685A (ja) | 1998-09-22 |
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ID=12933782
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP5311497A Withdrawn JPH10249685A (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 円柱状材料の外面研磨方法及びその装置 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JPH10249685A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110216566A (zh) * | 2019-06-11 | 2019-09-10 | 杭州崎枳环保科技有限公司 | 一种管件节能环保加工设备 |
| CN110883665A (zh) * | 2019-12-05 | 2020-03-17 | 江西清科九扬智能装备有限公司 | 一种钢管打磨机器人 |
| CN111098221A (zh) * | 2020-01-13 | 2020-05-05 | 张贵阳 | 一种金属管道抛光装置 |
| CN111390731A (zh) * | 2020-03-26 | 2020-07-10 | 李书艳 | 一种建筑领域用可调节的钢筋表面除锈装置 |
| WO2022077656A1 (zh) * | 2020-10-15 | 2022-04-21 | 苏州赛硕拉不锈钢制品有限公司 | 一种用于不锈钢管的表面打磨装置 |
| DE102020007251A1 (de) | 2020-11-20 | 2022-05-25 | Icm - Institut Chemnitzer Maschinen- Und Anlagenbau E.V. | Verfahren zur Bearbeitung einer Oberfläche eines langgestreckten Werkstücks und eine Bearbeitungsvorrichtung zur Durchführung des Verfahrens |
-
1997
- 1997-03-07 JP JP5311497A patent/JPH10249685A/ja not_active Withdrawn
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| DE102020007251B4 (de) | 2020-11-20 | 2024-06-06 | Icm - Institut Chemnitzer Maschinen- Und Anlagenbau E.V. | Verfahren zur Bearbeitung einer Oberfläche eines als Draht ausgeführten langgestreckten Werkstücks und eine Bearbeitungsvorrichtung zur Durchführung des Verfahrens |
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