JPH07256541A - 断面円形工作物の研摩方法 - Google Patents
断面円形工作物の研摩方法Info
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- JPH07256541A JPH07256541A JP6049247A JP4924794A JPH07256541A JP H07256541 A JPH07256541 A JP H07256541A JP 6049247 A JP6049247 A JP 6049247A JP 4924794 A JP4924794 A JP 4924794A JP H07256541 A JPH07256541 A JP H07256541A
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- polishing
- roll
- circular cross
- section
- grindstone
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- Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 断面円形工作物の研摩を高精度かつ短時間で
行う。 【構成】 研摩すべき断面円形工作物の軸線方向に外径
Diを測定し、メモリにストアし、最低値D0との偏差
ΔDiを求める(1)。切削量は、DiとΔDiとの積
Aに比例する(2)。砥石の摩耗量は、切削深さと切削
長さとの積を軸線方向に積分した値Bに比例する
(3)。砥石の切込み量Cは、Aに一定の係数Kaを掛
け、Bに一定の係数Kbを掛けた値の和として求められ
る(4)。このような切込み量Cを実現するための制御
は、メモリにストアされている測定データに基づき、予
め設定される複数の研摩パターンから選択する。
行う。 【構成】 研摩すべき断面円形工作物の軸線方向に外径
Diを測定し、メモリにストアし、最低値D0との偏差
ΔDiを求める(1)。切削量は、DiとΔDiとの積
Aに比例する(2)。砥石の摩耗量は、切削深さと切削
長さとの積を軸線方向に積分した値Bに比例する
(3)。砥石の切込み量Cは、Aに一定の係数Kaを掛
け、Bに一定の係数Kbを掛けた値の和として求められ
る(4)。このような切込み量Cを実現するための制御
は、メモリにストアされている測定データに基づき、予
め設定される複数の研摩パターンから選択する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧延用ロールなど、外
形の軸直角断面が円形である断面円形工作物、特に細長
い断面円形工作物を精度よく自動的に研摩するための方
法に関する。
形の軸直角断面が円形である断面円形工作物、特に細長
い断面円形工作物を精度よく自動的に研摩するための方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、たとえば特公昭62−575
1号公報や、特開平3−92267号公報に開示されて
いる円筒研削盤を用いて、断面円形工作物、特に細長い
各種圧延ロールやコンベア用ロール、あるいは各種軸や
シリンダロッドなどの研摩が行われている。断面円形工
作物の中でも、圧延用ロールは研摩の頻度が大きく、特
にクラスターミルのタイプであるゼンジミア型圧延機や
超薄ミルなどのワークロールやファーストロールは、高
板厚精度、良好な板表面および形状の圧延製品を安定に
圧延していくために、高精度の研摩加工が必要である。
1号公報や、特開平3−92267号公報に開示されて
いる円筒研削盤を用いて、断面円形工作物、特に細長い
各種圧延ロールやコンベア用ロール、あるいは各種軸や
シリンダロッドなどの研摩が行われている。断面円形工
作物の中でも、圧延用ロールは研摩の頻度が大きく、特
にクラスターミルのタイプであるゼンジミア型圧延機や
超薄ミルなどのワークロールやファーストロールは、高
板厚精度、良好な板表面および形状の圧延製品を安定に
圧延していくために、高精度の研摩加工が必要である。
【0003】特公昭62−5751号公報の先行技術で
は、研摩用の砥石と相対向する側から、断面円形工作物
を振止め用のレスト装置で支え、その押込み量を調整し
て研摩を行う。特開平3−92267号公報の先行技術
では、断面円形工作物の直径を自動測定しながら、直径
の誤差が許容値以内となるように砥石の送り量や振止め
装置の当接力を調整する。
は、研摩用の砥石と相対向する側から、断面円形工作物
を振止め用のレスト装置で支え、その押込み量を調整し
て研摩を行う。特開平3−92267号公報の先行技術
では、断面円形工作物の直径を自動測定しながら、直径
の誤差が許容値以内となるように砥石の送り量や振止め
装置の当接力を調整する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】断面円形工作物の中で
も、特に圧延用ロールは、その表面仕上げや形状に種々
の仕様がある。前述の各先行技術では、直円筒状の加工
を高精度に行うことを前提としているけれども、種々の
形状および表面仕上げに応じて加工を短時間に行うこと
については、充分には検討されていない。
も、特に圧延用ロールは、その表面仕上げや形状に種々
の仕様がある。前述の各先行技術では、直円筒状の加工
を高精度に行うことを前提としているけれども、種々の
形状および表面仕上げに応じて加工を短時間に行うこと
については、充分には検討されていない。
【0005】本発明の目的は、種々の形状および表面仕
上げに応じて断面円形工作物を高精度かつ短時間に効率
的に研摩することができる断面円形工作物の研摩方法を
提供することである。
上げに応じて断面円形工作物を高精度かつ短時間に効率
的に研摩することができる断面円形工作物の研摩方法を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、断面円形工作
物を軸線方向の両端で芯出しして回転可能に支持し、断
面円形工作物を回転駆動しながらその外周面を回転砥石
で研摩する方法において、予め複数の研摩パターンを設
定しておき、軸線方向に沿って研摩すべき断面円形工作
物の形状を測定して測定値をメモリにストアし、メモリ
にストアされた測定値に基づいて前記研摩パターンのう
ちの1つを選択し、選択された研摩パターンに従って、
回転砥石の断面円形工作物に対する切込み量を調整して
研摩を行うことを特徴とする断面円形工作物の研摩方法
である。
物を軸線方向の両端で芯出しして回転可能に支持し、断
面円形工作物を回転駆動しながらその外周面を回転砥石
で研摩する方法において、予め複数の研摩パターンを設
定しておき、軸線方向に沿って研摩すべき断面円形工作
物の形状を測定して測定値をメモリにストアし、メモリ
にストアされた測定値に基づいて前記研摩パターンのう
ちの1つを選択し、選択された研摩パターンに従って、
回転砥石の断面円形工作物に対する切込み量を調整して
研摩を行うことを特徴とする断面円形工作物の研摩方法
である。
【0007】また本発明は、前記形状の測定は、予め定
める一定の切込み量で断面円形工作物を軸線方向に研摩
し、砥石を回転駆動するモータの負荷電流変化を検出し
て行うことを特徴とする。
める一定の切込み量で断面円形工作物を軸線方向に研摩
し、砥石を回転駆動するモータの負荷電流変化を検出し
て行うことを特徴とする。
【0008】また本発明は、前記切込み量の調整は、回
転砥石の摩耗量を補正して行うことを特徴とする。
転砥石の摩耗量を補正して行うことを特徴とする。
【0009】また本発明は、前記断面円形工作物は、軸
線方向に間隔をあけた複数の箇所で鉛直下方および回転
砥石に相対向する側方から当接する振止め手段によって
支持され、前記切込み量の調整に合わせて、振止め手段
による当接力を調整して研摩を行うことを特徴とする。
線方向に間隔をあけた複数の箇所で鉛直下方および回転
砥石に相対向する側方から当接する振止め手段によって
支持され、前記切込み量の調整に合わせて、振止め手段
による当接力を調整して研摩を行うことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明に従えば、研摩すべき断面円形工作物の
軸線方向に沿って形状を測定し、測定値に基づいて予め
設定される複数の研摩パターンを選択する。予め実験等
で所望の仕様に応じた効率的な研摩パターンを設定して
おくことによって、高精度の研摩を短時間で効率よく行
うことができる。
軸線方向に沿って形状を測定し、測定値に基づいて予め
設定される複数の研摩パターンを選択する。予め実験等
で所望の仕様に応じた効率的な研摩パターンを設定して
おくことによって、高精度の研摩を短時間で効率よく行
うことができる。
【0011】また本発明に従えば、断面円形工作物の形
状測定を、予め定める一定の切込み量で断面円形工作物
を軸線方向に研摩する砥石の回転駆動用モータの負荷電
流変化を検出して行う。砥石駆動用モータの負荷電流
は、砥石の径が大きいときに増大し、砥石の径が小さい
ときには減少するので、負荷電流の変化は断面円形工作
物の形状に対応する。一定の切込み量での研摩を、粗研
摩として行うことによって、研摩時間を短縮し、効率的
な研摩を行うことができる。
状測定を、予め定める一定の切込み量で断面円形工作物
を軸線方向に研摩する砥石の回転駆動用モータの負荷電
流変化を検出して行う。砥石駆動用モータの負荷電流
は、砥石の径が大きいときに増大し、砥石の径が小さい
ときには減少するので、負荷電流の変化は断面円形工作
物の形状に対応する。一定の切込み量での研摩を、粗研
摩として行うことによって、研摩時間を短縮し、効率的
な研摩を行うことができる。
【0012】また本発明に従えば、切込み量の調整は、
回転砥石の摩耗量を補正して行う。断面円形工作物を研
摩する回転砥石も研摩とともに摩耗し、切込み量の補正
を行わなければ、実質的な研摩量が減少する。切込み量
を補正することによって、研摩精度を向上させ、しかも
研摩に要する時間の短縮も行うことができる。
回転砥石の摩耗量を補正して行う。断面円形工作物を研
摩する回転砥石も研摩とともに摩耗し、切込み量の補正
を行わなければ、実質的な研摩量が減少する。切込み量
を補正することによって、研摩精度を向上させ、しかも
研摩に要する時間の短縮も行うことができる。
【0013】また本発明に従えば、断面円形工作物を振
止め手段によって支持し、振止め手段の当接力を切込み
量の調整にあわせて調整して研摩を行う。振止め手段を
用いれば、断面円形工作物が偏芯しているような場合の
ような調整が可能となるので、より高精度の研摩を行う
ことができる。
止め手段によって支持し、振止め手段の当接力を切込み
量の調整にあわせて調整して研摩を行う。振止め手段を
用いれば、断面円形工作物が偏芯しているような場合の
ような調整が可能となるので、より高精度の研摩を行う
ことができる。
【0014】
【実施例】図1および図2は、本発明の一実施例に関連
する断面円形工作物の研摩装置の平面構成を示す。図3
は、図1および図2の研摩装置を用いて圧延ロールを研
摩するときの動作を示す。図4は図1および図2の研摩
装置によってロールを研摩する状態を示す。図5は、本
実施例による切込み量調整の基本的な考え方を示す。図
6は、本実施例の電気的構成を示す。図7および図8
は、本実施例における制御の考え方を示す。図9は、切
込み量と切削量との関係を示す。図10は、基本的な基
本的な研摩パターンを示す。図11は、研摩液を除去す
るワイパの構成を示す。
する断面円形工作物の研摩装置の平面構成を示す。図3
は、図1および図2の研摩装置を用いて圧延ロールを研
摩するときの動作を示す。図4は図1および図2の研摩
装置によってロールを研摩する状態を示す。図5は、本
実施例による切込み量調整の基本的な考え方を示す。図
6は、本実施例の電気的構成を示す。図7および図8
は、本実施例における制御の考え方を示す。図9は、切
込み量と切削量との関係を示す。図10は、基本的な基
本的な研摩パターンを示す。図11は、研摩液を除去す
るワイパの構成を示す。
【0015】なお、本実施例では、断面円形工作物の一
例として圧延用ロール、特にゼンジミア型圧延機や、極
薄ミルなどのワークロールやファーストロールとして使
用される小口径の圧延用ロールを研摩する場合について
説明する。圧延ロールは、一般に、中央に大径の胴部を
有し、その両端に小径の軸部を有する。このような胴部
および軸部は、ともに研摩の対象となる。胴部や軸部の
区別がなく、全体的に一様な円筒形状の場合も含むこと
は勿論である。「研摩」は、断面円形工作物の径をある
程度変化させる「研削」と、断面円形工作物の表面のみ
を磨く「研磨」をともに含む概念であるものとする。断
面円形工作物の他の例としては、コンベアなどに使用さ
れる搬送用ロールや、船舶のプロペラシャフトなどの各
種回転軸、あるいはラジアル軸受によって軸支される軸
の一部、さらにはシリンダ内に挿入されるロッドなどが
ある。
例として圧延用ロール、特にゼンジミア型圧延機や、極
薄ミルなどのワークロールやファーストロールとして使
用される小口径の圧延用ロールを研摩する場合について
説明する。圧延ロールは、一般に、中央に大径の胴部を
有し、その両端に小径の軸部を有する。このような胴部
および軸部は、ともに研摩の対象となる。胴部や軸部の
区別がなく、全体的に一様な円筒形状の場合も含むこと
は勿論である。「研摩」は、断面円形工作物の径をある
程度変化させる「研削」と、断面円形工作物の表面のみ
を磨く「研磨」をともに含む概念であるものとする。断
面円形工作物の他の例としては、コンベアなどに使用さ
れる搬送用ロールや、船舶のプロペラシャフトなどの各
種回転軸、あるいはラジアル軸受によって軸支される軸
の一部、さらにはシリンダ内に挿入されるロッドなどが
ある。
【0016】図1および図2において、断面円形工作物
であるロール1は、研摩装置であるロール研削盤2に装
着されて研摩される。図1は、ロール1が、ロール着脱
装置3からロール研削盤2にロール搬送装置4によって
搬入された状態を示す。制御装置5は、各部の動作を制
御する。ロール1の一端には、ケレー6が装着され、ロ
ール1に回転駆動力を伝達するために使用される。ケレ
ー6はロール着脱装置3に隣接して設けられるケレー脱
着装置7によってロール1の一端側に着脱される。ロー
ル着脱装置3には、焼付防止剤塗布装置8も設けられ、
ロール1の両端の芯押部に焼付防止剤を塗布する。
であるロール1は、研摩装置であるロール研削盤2に装
着されて研摩される。図1は、ロール1が、ロール着脱
装置3からロール研削盤2にロール搬送装置4によって
搬入された状態を示す。制御装置5は、各部の動作を制
御する。ロール1の一端には、ケレー6が装着され、ロ
ール1に回転駆動力を伝達するために使用される。ケレ
ー6はロール着脱装置3に隣接して設けられるケレー脱
着装置7によってロール1の一端側に着脱される。ロー
ル着脱装置3には、焼付防止剤塗布装置8も設けられ、
ロール1の両端の芯押部に焼付防止剤を塗布する。
【0017】搬入されたロール1は、加工テーブル11
上に設けられる主軸台12の主軸12aと、芯押台13
の芯押軸13aとの間で、芯押しされて回転可能に支持
される。主軸12aと芯押軸13aとは、ロール1と金
属接触するので、二硫化モリブデンや光明丹などの焼付
防止剤を塗布しておく必要がある。加工テーブル11
は、図1に示す基準位置から主軸12aおよび芯押軸1
3aを結ぶ軸線方向にワークベッド14上で摺動変位可
能である。加工テーブル11の摺動変位は、ボールねじ
15を加工テーブルモータ16によって回転駆動するこ
とによって行われる。ボールねじ15は、加工テーブル
11に固定されるナット部材17と螺合し、回転運動が
直線運動に変換される。この摺動変位は1μm単位で微
調整も可能である。
上に設けられる主軸台12の主軸12aと、芯押台13
の芯押軸13aとの間で、芯押しされて回転可能に支持
される。主軸12aと芯押軸13aとは、ロール1と金
属接触するので、二硫化モリブデンや光明丹などの焼付
防止剤を塗布しておく必要がある。加工テーブル11
は、図1に示す基準位置から主軸12aおよび芯押軸1
3aを結ぶ軸線方向にワークベッド14上で摺動変位可
能である。加工テーブル11の摺動変位は、ボールねじ
15を加工テーブルモータ16によって回転駆動するこ
とによって行われる。ボールねじ15は、加工テーブル
11に固定されるナット部材17と螺合し、回転運動が
直線運動に変換される。この摺動変位は1μm単位で微
調整も可能である。
【0018】ロール1の研削は、砥石台18上に設けら
れる砥石19を回転駆動して行う。図2は、加工テーブ
ル11を移動させながら、砥石19を砥石モータ20で
回転駆動してロール1の外周面を研摩している状態を示
す。砥石台18は、砥石ベッド21上を主軸12aおよ
び芯押軸13aを結ぶ軸線と垂直な方向に摺動変位可能
である。この摺動変位は、ボールねじ22を砥石台モー
タ23によって回転駆動して行う。ボールねじ22は、
砥石台18に固定されるナット部材24に螺合し、回転
運動が直線運動に変換される。砥石台18の送りは、
0.01μm単位で微調整も可能である。
れる砥石19を回転駆動して行う。図2は、加工テーブ
ル11を移動させながら、砥石19を砥石モータ20で
回転駆動してロール1の外周面を研摩している状態を示
す。砥石台18は、砥石ベッド21上を主軸12aおよ
び芯押軸13aを結ぶ軸線と垂直な方向に摺動変位可能
である。この摺動変位は、ボールねじ22を砥石台モー
タ23によって回転駆動して行う。ボールねじ22は、
砥石台18に固定されるナット部材24に螺合し、回転
運動が直線運動に変換される。砥石台18の送りは、
0.01μm単位で微調整も可能である。
【0019】加工テーブル11の位置はエンコーダ25
によって検出される。ロール1は比較的小口径で細長
く、自重や砥石19の押圧力で撓みやすい。ロール1が
撓むと、主軸12aおよび芯押軸13aによる芯出し精
度がよくても、ロール1の中間部分が偏芯し、精度のよ
い研摩を行うことができない。このため振止め装置26
がロール1の軸線方向に間隔をあけて複数設けられる。
振止め装置26は、レスト装置などとも呼ばれ、砥石1
9に相対向する側および下側からロール1の外周面に当
接して支持する。主軸12aは、主軸台12に設けられ
るスピンドルモータ27によって回転駆動される。砥石
台18には直径測定装置30も設けられ、加工テーブル
11の軸線方向の移動に従って、ロール1の軸線方向の
直径を測定することもできる。直径測定装置30につい
ての詳細は、たとえば特開平3−92267号公報の第
3頁目左下欄第18行目〜右下欄第15行目に示されて
いる。
によって検出される。ロール1は比較的小口径で細長
く、自重や砥石19の押圧力で撓みやすい。ロール1が
撓むと、主軸12aおよび芯押軸13aによる芯出し精
度がよくても、ロール1の中間部分が偏芯し、精度のよ
い研摩を行うことができない。このため振止め装置26
がロール1の軸線方向に間隔をあけて複数設けられる。
振止め装置26は、レスト装置などとも呼ばれ、砥石1
9に相対向する側および下側からロール1の外周面に当
接して支持する。主軸12aは、主軸台12に設けられ
るスピンドルモータ27によって回転駆動される。砥石
台18には直径測定装置30も設けられ、加工テーブル
11の軸線方向の移動に従って、ロール1の軸線方向の
直径を測定することもできる。直径測定装置30につい
ての詳細は、たとえば特開平3−92267号公報の第
3頁目左下欄第18行目〜右下欄第15行目に示されて
いる。
【0020】図3には図1および図2のロール研削盤2
によってロール1の研摩を行う際のフローチャートを示
す。ステップa1から研摩作業は開始され、ステップa
2ではロール着脱装置3に素材ロールが搬入される。素
材ロールは、たとえば天井走行クレーンなどによって、
圧延機から取外されたロールがロール着脱装置3上に設
けられる所定位置に搬入される。ステップa3では、ロ
ール1の両端に焼付防止剤が塗布される。ステップa4
では、ロール1の一端にケレー6が装着される。
によってロール1の研摩を行う際のフローチャートを示
す。ステップa1から研摩作業は開始され、ステップa
2ではロール着脱装置3に素材ロールが搬入される。素
材ロールは、たとえば天井走行クレーンなどによって、
圧延機から取外されたロールがロール着脱装置3上に設
けられる所定位置に搬入される。ステップa3では、ロ
ール1の両端に焼付防止剤が塗布される。ステップa4
では、ロール1の一端にケレー6が装着される。
【0021】ステップa5では、ロール搬送装置4によ
ってロール着脱装置3からロール1が基準位置にある加
工テーブル11上の振止め装置26によるレスト上に搬
送さ載置される。ステップa6では、レスト上を軸線方
向に移動して、主軸12aのセンタに挿入される。ステ
ップa7では、芯押台13が主軸台12側に移動して、
芯押軸13aのセンタは主軸台12側に前進し、ロール
1の芯押部に挿入される。ステップa8では、振止め装
置26の振止め爪の位置設定が行われる。ステップa9
では、砥石19の直径の測定が行われる。砥石19の直
径は、たとえば直径測定装置30でロール1の直径を測
定し、砥石19がロール1に接触する位置を検出して行
う。専用の測定装置を設けるようにしてもよい。
ってロール着脱装置3からロール1が基準位置にある加
工テーブル11上の振止め装置26によるレスト上に搬
送さ載置される。ステップa6では、レスト上を軸線方
向に移動して、主軸12aのセンタに挿入される。ステ
ップa7では、芯押台13が主軸台12側に移動して、
芯押軸13aのセンタは主軸台12側に前進し、ロール
1の芯押部に挿入される。ステップa8では、振止め装
置26の振止め爪の位置設定が行われる。ステップa9
では、砥石19の直径の測定が行われる。砥石19の直
径は、たとえば直径測定装置30でロール1の直径を測
定し、砥石19がロール1に接触する位置を検出して行
う。専用の測定装置を設けるようにしてもよい。
【0022】ステップa10では、加工テーブル11を
基準位置から移動させる。加工テーブル11の移動とと
もに、ステップa11では、直径測定装置30を用いて
ロール直径測定を行う。ロール直径測定は、たとえばロ
ール1の両端付近と中央部とで行う。ステップa12で
は、ロール1の軸線方向への移動が終了したか否かを判
断する。軸線方向への移動が終了していないときには、
ステップa10に戻る。
基準位置から移動させる。加工テーブル11の移動とと
もに、ステップa11では、直径測定装置30を用いて
ロール直径測定を行う。ロール直径測定は、たとえばロ
ール1の両端付近と中央部とで行う。ステップa12で
は、ロール1の軸線方向への移動が終了したか否かを判
断する。軸線方向への移動が終了していないときには、
ステップa10に戻る。
【0023】ステップa12で軸線方向への加工テーブ
ル11の移動が終了したときには、ステップa14に移
る。ステップa14では、砥石台18を早送りし、砥石
急速接近を行う。接近させる位置は、ステップa11で
測定したロール直径とステップa9で測定した砥石直径
とに基づき、砥石19がロール1の表面には直接接触し
ない範囲でできるだけ接近する位置を設定する。ステッ
プa11では、砥石モータ20を駆動し、砥石19を回
転させる。ステップa16では、スピンドルモータ27
を回転させてロール1回転させる。この回転方向は砥石
19とロール1とで反対方向とする。ステップa17で
は、砥石台18を低い速度で前進させ、砥石微速接近を
行う。ステップa18では、砥石19がロール1の外周
面に接触したか否かを判断する。砥石19の接触は、た
とえば砥石モータ20の負荷電流を感知して行う。接触
しないときにはステップa17に戻り、接触した後では
ステップa19に移る。
ル11の移動が終了したときには、ステップa14に移
る。ステップa14では、砥石台18を早送りし、砥石
急速接近を行う。接近させる位置は、ステップa11で
測定したロール直径とステップa9で測定した砥石直径
とに基づき、砥石19がロール1の表面には直接接触し
ない範囲でできるだけ接近する位置を設定する。ステッ
プa11では、砥石モータ20を駆動し、砥石19を回
転させる。ステップa16では、スピンドルモータ27
を回転させてロール1回転させる。この回転方向は砥石
19とロール1とで反対方向とする。ステップa17で
は、砥石台18を低い速度で前進させ、砥石微速接近を
行う。ステップa18では、砥石19がロール1の外周
面に接触したか否かを判断する。砥石19の接触は、た
とえば砥石モータ20の負荷電流を感知して行う。接触
しないときにはステップa17に戻り、接触した後では
ステップa19に移る。
【0024】ステップa19では、研摩剤を吐出する。
研摩剤は砥石19のロール1の外周面への噛込み部に供
給する。次にステップa23に移り、予め設定してある
複数の研摩パターンから、ロール1の研摩すべき仕様と
ステップa11におけるロール直径測定値とから、1つ
の研摩パターンを選択する。ステップa24では粗研摩
を行い、ステップa25では中研摩を行い、ステップa
26では仕上研摩を行う。これらのステップa24〜ス
テップa26の研摩は、ステップa23で選択された研
摩パターンに従って、砥石19の切込み量を変化させな
がら行う。仕上研摩が終了すると、ステップa27で砥
石台18を逆方向に送り、砥石19を後退させる。ステ
ップa28では研摩剤の吐出を停止し、ステップa29
ではスピンドルモータ27を停止させたロール1の回転
を停止する。スピンドルモータa30では、砥石モータ
20を停止し、砥石19の回転を停止させる。
研摩剤は砥石19のロール1の外周面への噛込み部に供
給する。次にステップa23に移り、予め設定してある
複数の研摩パターンから、ロール1の研摩すべき仕様と
ステップa11におけるロール直径測定値とから、1つ
の研摩パターンを選択する。ステップa24では粗研摩
を行い、ステップa25では中研摩を行い、ステップa
26では仕上研摩を行う。これらのステップa24〜ス
テップa26の研摩は、ステップa23で選択された研
摩パターンに従って、砥石19の切込み量を変化させな
がら行う。仕上研摩が終了すると、ステップa27で砥
石台18を逆方向に送り、砥石19を後退させる。ステ
ップa28では研摩剤の吐出を停止し、ステップa29
ではスピンドルモータ27を停止させたロール1の回転
を停止する。スピンドルモータa30では、砥石モータ
20を停止し、砥石19の回転を停止させる。
【0025】ステップa31では、ロール1の直径を測
定する。直径の測定は軸線方向の複数箇所で行う。ステ
ップa32ではステップa31の直径測定のために加工
テーブル11を移動させる際に、ロール1の外周面に傷
があるか否かを渦流探傷法などによって探傷する。直径
が規格内であり、疵もない場合には、ステップa33で
芯押軸13aを後退させ、ステップa34でロール1を
主軸12aのセンタから引抜き、ステップa35で仕上
研摩が終了したロール1をロール研削盤2からロール搬
送装置4によって取外す。取外されたロール1は、ロー
ル着脱装置3に搬送され、ステップa36でケレー6が
抜脱され、ステップa37で塗油され、ステップa38
で研摩を終了する。
定する。直径の測定は軸線方向の複数箇所で行う。ステ
ップa32ではステップa31の直径測定のために加工
テーブル11を移動させる際に、ロール1の外周面に傷
があるか否かを渦流探傷法などによって探傷する。直径
が規格内であり、疵もない場合には、ステップa33で
芯押軸13aを後退させ、ステップa34でロール1を
主軸12aのセンタから引抜き、ステップa35で仕上
研摩が終了したロール1をロール研削盤2からロール搬
送装置4によって取外す。取外されたロール1は、ロー
ル着脱装置3に搬送され、ステップa36でケレー6が
抜脱され、ステップa37で塗油され、ステップa38
で研摩を終了する。
【0026】図4は、図1および図2のロール研削盤2
を用いるロール1の研摩の状態を示す。砥石モータ20
の出力軸にはプーリ35が固定され、ベルト36を介し
て砥石19の軸に固定されているプーリ37に回転力を
伝達する。砥石19がロール1の外周面に当接する部分
と相対向する側から、振止め装置26の水平爪部40が
ロール1の外周面に当接する。ロール1のが外周面の下
方からは、振止め装置26の垂直爪部41が当接する。
水平爪部40および垂直爪部41は、木製であり、砥石
19の当接部とともにロール1の外周面を支持する。こ
のような振止め装置の基本的構成は、特開平3−922
67号公報の第3頁右下欄第16行目〜第4頁右上欄第
9行目および第3図などに開示されている。水平爪部4
0は、摺動ブロック42の先端に取付けられており、支
持ブラケット43上で水平方向に摺動可能に支持されて
いる。摺動ブラケット42の内部にはねじ穴44が形成
され、ねじ軸45が螺合している。ねじ軸45が回転駆
動されると、ねじ穴44によって摺動ブロック42の摺
動変位に変換される。垂直爪部41は支持ブラケット4
3に対して鉛直面内で揺動可能に取付けられた揺動レバ
ー46の基端部に取付けられている。揺動レバー46の
他端部には、ねじ軸47の先端部が垂直に当接し、ねじ
軸47の上下運動によって揺動レバー46の一端部も上
下方向に揺動しうるようになっている。ねじ軸47の上
端部が螺合するねじ穴48は、回転ブロック49の内部
に形成されている。回転ブロック49は、支持ブロック
43によって回転可能に支持されている。
を用いるロール1の研摩の状態を示す。砥石モータ20
の出力軸にはプーリ35が固定され、ベルト36を介し
て砥石19の軸に固定されているプーリ37に回転力を
伝達する。砥石19がロール1の外周面に当接する部分
と相対向する側から、振止め装置26の水平爪部40が
ロール1の外周面に当接する。ロール1のが外周面の下
方からは、振止め装置26の垂直爪部41が当接する。
水平爪部40および垂直爪部41は、木製であり、砥石
19の当接部とともにロール1の外周面を支持する。こ
のような振止め装置の基本的構成は、特開平3−922
67号公報の第3頁右下欄第16行目〜第4頁右上欄第
9行目および第3図などに開示されている。水平爪部4
0は、摺動ブロック42の先端に取付けられており、支
持ブラケット43上で水平方向に摺動可能に支持されて
いる。摺動ブラケット42の内部にはねじ穴44が形成
され、ねじ軸45が螺合している。ねじ軸45が回転駆
動されると、ねじ穴44によって摺動ブロック42の摺
動変位に変換される。垂直爪部41は支持ブラケット4
3に対して鉛直面内で揺動可能に取付けられた揺動レバ
ー46の基端部に取付けられている。揺動レバー46の
他端部には、ねじ軸47の先端部が垂直に当接し、ねじ
軸47の上下運動によって揺動レバー46の一端部も上
下方向に揺動しうるようになっている。ねじ軸47の上
端部が螺合するねじ穴48は、回転ブロック49の内部
に形成されている。回転ブロック49は、支持ブロック
43によって回転可能に支持されている。
【0027】水平爪部40を水平方向に変位させるため
のねじ軸45は、水平パルスモータ50の回転軸に連結
されている。垂直爪部41を鉛直方向に変位させるため
のねじ軸47は、垂直パルスモータ51の回転軸に連結
されている。水平パルスモータ50および垂直パルスモ
ータ51の回転制御を、砥石19の切込み制御に併せて
行えば、より高精度に研削を行うことができる。
のねじ軸45は、水平パルスモータ50の回転軸に連結
されている。垂直爪部41を鉛直方向に変位させるため
のねじ軸47は、垂直パルスモータ51の回転軸に連結
されている。水平パルスモータ50および垂直パルスモ
ータ51の回転制御を、砥石19の切込み制御に併せて
行えば、より高精度に研削を行うことができる。
【0028】図5はロール1の研摩についての基本的な
考え方を示す。図5(1)はロール1の外径Diの測定
結果を示す。外径の最低値D0に対し、ΔDiを最低限
切削する必要がある。図5(2)は、切削量を斜線を施
して示す。切削量Aは、外径Diと外径の差ΔDiとの
積に対応する。図5(3)は、図2の切削を行うことに
よる砥石19の摩耗量を示す。摩耗量Bは、切削深さと
切削長さとの積を軸線方向に積分することによって求め
られる。図5(4)は、図5(1)の外径D0にまで切
削するために必要な切込み量を示す。切込み量Cは図5
(2)のAに係数Kaを掛けた値と、図5(3)のBに
係数Kbを掛けた値との和である。
考え方を示す。図5(1)はロール1の外径Diの測定
結果を示す。外径の最低値D0に対し、ΔDiを最低限
切削する必要がある。図5(2)は、切削量を斜線を施
して示す。切削量Aは、外径Diと外径の差ΔDiとの
積に対応する。図5(3)は、図2の切削を行うことに
よる砥石19の摩耗量を示す。摩耗量Bは、切削深さと
切削長さとの積を軸線方向に積分することによって求め
られる。図5(4)は、図5(1)の外径D0にまで切
削するために必要な切込み量を示す。切込み量Cは図5
(2)のAに係数Kaを掛けた値と、図5(3)のBに
係数Kbを掛けた値との和である。
【0029】図6は、図1および図2のロール研削盤2
の制御のための電気的構成を示す。制御装置5内には、
CPU55およびメモリ56が含まれる。加工テーブル
11の変位は、エンコーダ25によって検出され、CP
U55に入力される。ロール径の測定値は、直径測定装
置30によって測定され、CPU55に入力される。メ
モリ56には、予め設定された複数の研摩パターンがス
トアされており、さらに研摩すべきロールの形状データ
がストアされる。CPU55は、ロール1の形状データ
に従って研摩パターンを選択する。砥石モータ20は、
駆動回路60を介してCPU55によって制御される。
砥石モータ20の負荷電流は、電流検出回路61によっ
て検出され、CPU55に入力される。砥石台モータ2
3は駆動回路62を介してCPU55によって制御さ
れ、その負荷電流は電流検出回路63を介してCPU5
5に入力される。加工テーブルモータ16は駆動回路6
4を介してCPU55によって制御される。スピンドル
モータ27は駆動回路65を介してCPU55によって
制御される。
の制御のための電気的構成を示す。制御装置5内には、
CPU55およびメモリ56が含まれる。加工テーブル
11の変位は、エンコーダ25によって検出され、CP
U55に入力される。ロール径の測定値は、直径測定装
置30によって測定され、CPU55に入力される。メ
モリ56には、予め設定された複数の研摩パターンがス
トアされており、さらに研摩すべきロールの形状データ
がストアされる。CPU55は、ロール1の形状データ
に従って研摩パターンを選択する。砥石モータ20は、
駆動回路60を介してCPU55によって制御される。
砥石モータ20の負荷電流は、電流検出回路61によっ
て検出され、CPU55に入力される。砥石台モータ2
3は駆動回路62を介してCPU55によって制御さ
れ、その負荷電流は電流検出回路63を介してCPU5
5に入力される。加工テーブルモータ16は駆動回路6
4を介してCPU55によって制御される。スピンドル
モータ27は駆動回路65を介してCPU55によって
制御される。
【0030】図7は、砥石モータ20の制御についての
考え方を示す。砥石モータ20は、たとえば直流サーボ
モータによって実現され、負荷電流検出値と負荷電流目
標値との偏差に従って電圧制御される。砥石モータ負荷
電流目標値は、メモリ56に設定される研摩パターンに
基づいて設定される。
考え方を示す。砥石モータ20は、たとえば直流サーボ
モータによって実現され、負荷電流検出値と負荷電流目
標値との偏差に従って電圧制御される。砥石モータ負荷
電流目標値は、メモリ56に設定される研摩パターンに
基づいて設定される。
【0031】図8は、砥石台モータ23の駆動のための
制御の考え方を示す。研摩すべき素材ロールの軸線方向
の位置がエンコーダ25によって検出されると、CPU
55は、電流目標値を読出すため、メモリ56をアクセ
スする。読出された電流目標値は、砥石台モータ23か
らの負荷電流検出値と比較され、交流サーボモータで駆
動される砥石台モータ23を周波数制御する。
制御の考え方を示す。研摩すべき素材ロールの軸線方向
の位置がエンコーダ25によって検出されると、CPU
55は、電流目標値を読出すため、メモリ56をアクセ
スする。読出された電流目標値は、砥石台モータ23か
らの負荷電流検出値と比較され、交流サーボモータで駆
動される砥石台モータ23を周波数制御する。
【0032】図9は、砥石台モータ23の制御による切
込み量とロールの切削量との関係を示す。切込み量は実
線で示し、切削量は2点鎖線で示す。図9(1)は、粗
い制御を行った状態、細かい制御を行った状態をそれぞ
れ示す。砥石19とロール1は当接部で弾性変形し、ま
た研摩の継続とともに砥石19は摩耗する。このため砥
石台18は階段状に送る必要がある。
込み量とロールの切削量との関係を示す。切込み量は実
線で示し、切削量は2点鎖線で示す。図9(1)は、粗
い制御を行った状態、細かい制御を行った状態をそれぞ
れ示す。砥石19とロール1は当接部で弾性変形し、ま
た研摩の継続とともに砥石19は摩耗する。このため砥
石台18は階段状に送る必要がある。
【0033】図10は、切込み量の代表的な変化パター
ンを示す。図10(1)は軸線方向の両端でのみ切込み
を行う場合を示す。図10(2)は、軸線方向の両端か
ら一定の距離だけ内側で切込みを行う場合を示す。図1
0(3)は、軸線方向の両端で軸線方向に移動しながら
切込みを行う場合を示す。図10(4)は、軸線方向の
中間で軸線方向に移動しながら切込みを行う場合を示
す。図10(5)は、軸線方向の全体で移動しながら切
込みを行う場合を示す。ただし図10(3)〜図10
(5)の傾斜した研摩は、実際には図9(1)および図
9(2)に示すような階段状の切込みとなる。図10に
示すような軸線方向への繰返し研摩は、トラバースと称
されている。
ンを示す。図10(1)は軸線方向の両端でのみ切込み
を行う場合を示す。図10(2)は、軸線方向の両端か
ら一定の距離だけ内側で切込みを行う場合を示す。図1
0(3)は、軸線方向の両端で軸線方向に移動しながら
切込みを行う場合を示す。図10(4)は、軸線方向の
中間で軸線方向に移動しながら切込みを行う場合を示
す。図10(5)は、軸線方向の全体で移動しながら切
込みを行う場合を示す。ただし図10(3)〜図10
(5)の傾斜した研摩は、実際には図9(1)および図
9(2)に示すような階段状の切込みとなる。図10に
示すような軸線方向への繰返し研摩は、トラバースと称
されている。
【0034】メモリ56に予め設定される研摩パターン
としては、表1に示されるような項目が設定される。
としては、表1に示されるような項目が設定される。
【0035】
【表1】
【0036】予め研摩すべきロールの種類を分類し、記
号化しておき、さらに研摩に必要な粗さとロール材質と
を否定すると、砥石寸法、中間研削条件および仕上研削
条件が与えられる。中間研削条件および仕上研削条件の
パターンとしては、図10に示すようなものの他に、ロ
ール1の端部のみを研摩したり、ロール1の中央部のみ
を研摩するパターンも含まれる。
号化しておき、さらに研摩に必要な粗さとロール材質と
を否定すると、砥石寸法、中間研削条件および仕上研削
条件が与えられる。中間研削条件および仕上研削条件の
パターンとしては、図10に示すようなものの他に、ロ
ール1の端部のみを研摩したり、ロール1の中央部のみ
を研摩するパターンも含まれる。
【0037】図11は、研削液除去のためのワイパの構
成を示す。図11(1)は、側面図、図11(2)は平
面図をそれぞれ示す。シリンダ70のロッドの先端には
摺動台71が設けられ、フレーム72が装着される。フ
レーム72の先端には、ゴムブレード73が設けられロ
ッド1の外周面に当接して研摩液を除去する。研摩液の
除去に使用しないときには、シリンダ70を作動させて
ゴムブレード73をロール1の外周面から離反させてお
く。
成を示す。図11(1)は、側面図、図11(2)は平
面図をそれぞれ示す。シリンダ70のロッドの先端には
摺動台71が設けられ、フレーム72が装着される。フ
レーム72の先端には、ゴムブレード73が設けられロ
ッド1の外周面に当接して研摩液を除去する。研摩液の
除去に使用しないときには、シリンダ70を作動させて
ゴムブレード73をロール1の外周面から離反させてお
く。
【0038】図12は、本発明の他の実施例の動作を示
す。本実施例は図3の動作に類似し、対応するステップ
には同一の番号を付す。すなわちステップb1〜b9
は、図3のステップa1〜ステップa9に対応する。同
様にステップb14〜ステップb23はステップa14
〜ステップa23に対応する。ステップb25〜ステッ
プb38は、ステップa25〜ステップa38に対応す
る。注目すべきは、ステップb20からステップb22
において、加工テーブルを移動しながらステップb21
で砥石モータ20の負荷電流を検出し、負荷電流の変化
からロール1の形状を測定していることである。このと
き砥石台18は一定量の送りだけ行われ、粗研摩に相当
する研摩を行う。ステップb23では、負荷電流の変化
からロール1の形状を検出し、形状に併せて研摩パター
ンを選択する。
す。本実施例は図3の動作に類似し、対応するステップ
には同一の番号を付す。すなわちステップb1〜b9
は、図3のステップa1〜ステップa9に対応する。同
様にステップb14〜ステップb23はステップa14
〜ステップa23に対応する。ステップb25〜ステッ
プb38は、ステップa25〜ステップa38に対応す
る。注目すべきは、ステップb20からステップb22
において、加工テーブルを移動しながらステップb21
で砥石モータ20の負荷電流を検出し、負荷電流の変化
からロール1の形状を測定していることである。このと
き砥石台18は一定量の送りだけ行われ、粗研摩に相当
する研摩を行う。ステップb23では、負荷電流の変化
からロール1の形状を検出し、形状に併せて研摩パター
ンを選択する。
【0039】以上の各実施例では、研摩すべきロール1
に、ロール着脱装置3においてケレー6の脱着と焼付防
止剤の塗布を行い、自動的にロール研削盤2に装着して
研摩するようにしているけれども、ケレーの脱着や焼付
防止剤の塗布はロール研削盤2にロールを装着してから
人手で行うようにしてもよい。
に、ロール着脱装置3においてケレー6の脱着と焼付防
止剤の塗布を行い、自動的にロール研削盤2に装着して
研摩するようにしているけれども、ケレーの脱着や焼付
防止剤の塗布はロール研削盤2にロールを装着してから
人手で行うようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、断面円形
工作物の形状の測定値に基づいて予め設定されている複
数の研摩パターンの1つを選択し、選択された研摩パタ
ーンに従って、切込み量を調整しながら回転砥石によっ
て断面円形工作物を研摩する。研摩パターンを予め実験
に基づき、断面円形工作物の種々の研摩仕様に従い、高
精度で短時間の研摩が可能な条件に従って設定しておく
ことによって、その1つの研摩パターンを選択すれば、
高精度の研摩を短時間で行うことができる。
工作物の形状の測定値に基づいて予め設定されている複
数の研摩パターンの1つを選択し、選択された研摩パタ
ーンに従って、切込み量を調整しながら回転砥石によっ
て断面円形工作物を研摩する。研摩パターンを予め実験
に基づき、断面円形工作物の種々の研摩仕様に従い、高
精度で短時間の研摩が可能な条件に従って設定しておく
ことによって、その1つの研摩パターンを選択すれば、
高精度の研摩を短時間で行うことができる。
【0041】また本発明によれば、予め定める一定の切
込み量で断面円形工作物を軸線方向に研摩しながら定常
測定を行うことができるので、たとえば粗仕上げの段階
で形状測定を行うことができ、高精度の研摩を短時間で
効率よく行うことができる。
込み量で断面円形工作物を軸線方向に研摩しながら定常
測定を行うことができるので、たとえば粗仕上げの段階
で形状測定を行うことができ、高精度の研摩を短時間で
効率よく行うことができる。
【0042】また本発明によれば、切込み量の調整は、
回転砥石の摩耗量を補正して行うので、回転砥石が研摩
とともに摩耗しても、誤差や研摩に要する時間の増大を
防ぐことができ、高精度の加工を短時間で行うことがで
きる。
回転砥石の摩耗量を補正して行うので、回転砥石が研摩
とともに摩耗しても、誤差や研摩に要する時間の増大を
防ぐことができ、高精度の加工を短時間で行うことがで
きる。
【0043】また本発明によれば、振止め手段を設けて
断面円形工作物の偏芯量を切込み量に合わせて調整する
ことができるので、研摩の精度が向上し、偏芯量なども
短時間で調整することができる。
断面円形工作物の偏芯量を切込み量に合わせて調整する
ことができるので、研摩の精度が向上し、偏芯量なども
短時間で調整することができる。
【図1】本発明の一実施例による研摩を行うための構成
を示す平面図である。
を示す平面図である。
【図2】図1の構成による研摩状態を示す平面図であ
る。
る。
【図3】本発明の一実施例の研摩の動作を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図4】本発明の一実施例の研摩の状態を示す簡略化し
た側断面図である。
た側断面図である。
【図5】本発明の一実施例の研摩の考え方を示すグラフ
である。
である。
【図6】図3に示す動作のための電気的構成を示すブロ
ック図である。
ック図である。
【図7】図3の動作における砥石モータの制御について
の考え方を示すブロック図である。
の考え方を示すブロック図である。
【図8】図3の動作における砥石台モータの制御につい
ての考え方を示すブロック図である。
ての考え方を示すブロック図である。
【図9】図3の動作における切込み量と切削量との関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図10】図3の動作における切込み量の変化パターン
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図11】図3の動作における研摩剤の除去のためのワ
イパの構成を示す簡略化した側断面図および平面図であ
る。
イパの構成を示す簡略化した側断面図および平面図であ
る。
【図12】本発明の他の実施例による研摩動作を示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
1 ロール 2 ロール研削盤 3 ロール着脱装置 4 ロール搬送装置 5 制御装置 6 ケレー 7 ケレー脱着装置 8 焼付防止剤塗布装置 11 加工テーブル 12 主軸台 12a 主軸 13 芯押台 13a 芯押軸 16 加工テーブルモータ 18 砥石台 19 砥石 20 砥石モータ 23 砥石台モータ 25 エンコーダ 26 振止め装置 27 スピンドルモータ 30 直径測定装置 40 水平爪部 41 垂直爪部 50 水平パルスモータ 51 垂直パルスモータ 55 CPU 56 メモリ 61,63 電流検出回路 73 ゴムブレード
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B24B 49/16
Claims (4)
- 【請求項1】 断面円形工作物を軸線方向の両端で芯出
しして回転可能に支持し、断面円形工作物を回転駆動し
ながらその外周面を回転砥石で研摩する方法において、 予め複数の研摩パターンを設定しておき、 軸線方向に沿って研摩すべき断面円形工作物の形状を測
定して測定値をメモリにストアし、 メモリにストアされた測定値に基づいて前記研摩パター
ンのうちの1つを選択し、 選択された研摩パターンに従って、回転砥石の断面円形
工作物に対する切込み量を調整して研摩を行うことを特
徴とする断面円形工作物の研摩方法。 - 【請求項2】 前記形状の測定は、予め定める一定の切
込み量で断面円形工作物を軸線方向に研摩し、砥石を回
転駆動するモータの負荷電流変化を検出して行うことを
特徴とする請求項1記載の断面円形工作物の研摩方法。 - 【請求項3】 前記切込み量の調整は、回転砥石の摩耗
量を補正して行うことを特徴とする請求項1または2記
載の断面円形工作物の研摩方法。 - 【請求項4】 前記断面円形工作物は、軸線方向に間隔
をあけた複数の箇所で鉛直下方および回転砥石に相対向
する側方から当接する振止め手段によって支持され、 前記切込み量の調整に合わせて、振止め手段による当接
力を調整して研摩を行うことを特徴とする請求項1〜3
のいずれかに記載の断面円形工作物の研摩方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6049247A JPH07256541A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 断面円形工作物の研摩方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6049247A JPH07256541A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 断面円形工作物の研摩方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07256541A true JPH07256541A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=12825532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6049247A Withdrawn JPH07256541A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 断面円形工作物の研摩方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07256541A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003516865A (ja) * | 1998-12-11 | 2003-05-20 | エルヴィン ユンカー マシーネンファブリーク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 工作物の粗研削におけるプロセスガイドのための方法及び研削盤 |
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