JPH0579115U - 押圧摺動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各部に若干の偏位や傾斜等があっても、シリ
ンダ内へ嵌合した従動体を、円滑に無理なく摺動させ
る。 【構成】 流体圧シリンダ４内のピストン８の前面中心
に、球面孔8aを設け、この球面孔8aへ、押圧式作動杆13
の先端における球状頭部13aを、全方向に滑動自在とし
て嵌合する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、シリンダ内へ収容したピストン等の従動体を、作動杆をもって押圧 することにより、円滑に摺動させるようにした装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

シリンダ内におけるピストン等の従動体の外側面に流体圧を作用させることに より、従動体を前進させ、かつ前記流体圧を除去することにより、前記シリンダ と対向して設けた圧縮ばね等の反力手段をもって、従動体を後退させるようにし た作動装置は周知である。

【０００３】 従来のこの種作動装置においては、通常、従動体の中心に、前方を向く作動杆 が一体的に突設され、反力手段による押圧力を、作動杆を介して、従動体に伝え るようになっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述のような作動装置においては、各部の製作上あるいは取付上のわずかの誤 差、もしくは使用に伴う偏摩耗等により、従動体と反力手段との整合性が損われ 、そのため、作動杆に加えられる押圧力が、従動体に正しくその軸線方向に伝え られなくなったり、従動体がシリンダの内面に片当りして、円滑に作動し得なく なることがある。

【０００５】 このようになると、作動効率および耐久性が低下する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決するべくなされたもので、シリンダ内へ嵌合した従 動体を、作動杆をもって押圧することにより摺動させるようにした押圧摺動装置 において、従動体の中心に、押圧式作動杆の先端に形成した球状頭部を当接した ものである。

【０００７】

【作用】

各部に若干の偏位や傾斜等があっても、従動体と作動杆は、無理なく円滑に作 動する。

【０００８】

【実施例】

図１は、本考案をバルブアクチュエータに適用して、例を示す。

【０００９】 左右両側が開口するハウジング(１)のやや下方寄りには、図示しない弁体回動 用のバルブステム(２)が貫挿され、バルブステム(２)には、ハウジング(１)内に 位置する欠円状ピニオン(３)が固嵌されている。

【００１０】 ハウジング(１)の右左の開口部には、それぞれ、流体圧シリンダ(４)と、反力 手段としてのばね圧シリンダ(５)が同軸上に位置するようにして装着されている 。

【００１１】 流体圧シリンダ(４)は、圧力流体給排口(６)を有する外端壁(７)を備え、かつ 内部には、シール状態を保って軸線方向に摺動しうる従動体、すなわちピストン (８)が嵌合されている。

【００１２】 ばね圧シリンダ(５)内には、圧縮ばね(９)と受圧板(10)が嵌入されている。 圧縮ばね(９)は、ばね圧シリンダ(５)の外端壁(11)と受圧板(10)との間に位置 し、受圧板(10)を、流体圧シリンダ(４)の方に向けて付勢している。

【００１３】 ピストン(８)と受圧板(10)の対向面の中心には、それぞれ球面孔(8a)(10a)が 形成されている。

【００１４】 球面孔(8a)には、ピニオン(３)と噛合するラック(12)を有する押圧式作動杆(1 3)の外端における球状頭部(13a)が、全方向に滑動自在として嵌合されている。

【００１５】 球面孔(10a)には、内端を作動杆(13)の内端に当接した押杆(14)の外端におけ る球状頭部(14a)が、全方向に滑動自在として嵌合されている。

【００１６】 給排口(６)より、圧力流体を流体圧シリンダ(４)内へ送入すると、ピストン( ８)は、作動杆(13)、押杆(14)および受圧板(10)を介して、圧縮ばね(９)に抗し て前進し、ピニオン(３)を正方向に回転させる。

【００１７】 流体圧シリンダ(４)内の圧力流体を逃がすと、圧縮ばね(９)の力により、受圧 板(10)および押杆(14)を介して、作動杆(13)は後退させられ、ピニオン(３)は逆 回転させられる。

【００１８】

【考案の効果】

従動体に対する作動杆の取付けは、前者の中心へ、後者の球状頭部を、全方向 へ滑動自在として、単に当接するのみであるから、両者間に若干の偏心や偏位や 傾斜があっても、正確に取付けられ、円滑に作動する。 従動体における押圧式作動杆の先端の当接部を球面孔としておけば、両者は自 動的に求心するので好都合である。 従動体における押圧式作動杆の先端の当接部を平面としておけば、両者が側方 へ若干偏位していても、無理なく作動する。

【００１９】 そのため、耐用寿命が長くなるとともに、高い効率が得られ、しかも、組立お よび分解が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を、バルブアクチュエータに適用した例
を示す縦断正面図である。

【符号の説明】

(１)ハウジング (２)バルブステ
ム (３)ピニオン (４)流体圧シリ
ンダ (５)ばね圧シリンダ (６)給排口 (７)外端壁 (８)ピストン (8a)球面孔 (９)圧縮ばね (10)受圧板 (10a)球面孔 (11)外端壁 (12)ラック (13)作動杆 (13a)球状頭部 (14)押杆 (14a)球状頭部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シリンダ内へ嵌合した従動体を、作動杆
   をもって押圧することにより摺動させるようにした押圧
   摺動装置において、従動体の中心に、押圧式作動杆の先
   端に形成した球状頭部を当接してなる押圧摺動装置。
2. 【請求項２】 従動体における押圧式作動杆の先端の当
   接部を球面孔としてなる請求項１記載の押圧摺動装置。
3. 【請求項３】 従動体における押圧式作動杆の先端の当
   接部を平面としてなる請求項１記載の押圧摺動装置。