JPH0577552A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH0577552A
JPH0577552A JP3237664A JP23766491A JPH0577552A JP H0577552 A JPH0577552 A JP H0577552A JP 3237664 A JP3237664 A JP 3237664A JP 23766491 A JP23766491 A JP 23766491A JP H0577552 A JPH0577552 A JP H0577552A
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JP
Japan
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compound
electron
methyl
heat
anilinofluorane
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Application number
JP3237664A
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English (en)
Inventor
Masakatsu Nakatsuka
正勝 中塚
Atsuo Otsuji
淳夫 大辻
Yoshimitsu Tanabe
良満 田辺
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発色感度が良好でかつ発色画像の保存安定性
(耐湿熱性、耐水性、耐油性)を向上させた感熱記録材
料を提供する。 【構成】 電子供与性化合物および電子受容性化合物を
含有する感熱記録材料において、さらに一般式(1)で
表される化合物を含有せしめる。 (式中、R1 およびR2 はアルキル基、R3 はアリール
基を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱記録材料に関し、
さらに詳しくは、発色感度が良好でかつ発色画像の保存
安定性を向上させた感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子供与性発色性化合物と電
子受容性化合物(顕色剤)との呈色反応を利用した感熱
記録材料はよく知られている(たとえば、特公昭43−
4160号公報、特公昭45−14039号公報)。感
熱記録材料は、比較的安価であり、また、記録機器がコ
ンパクトで、且つメンテナンスフリーであるという利点
があるため、ファクシミリ、記録計、プリンター等の分
野において幅広く利用されている。電子受容性化合物と
しては、フェノール性化合物が広く利用されており、中
でも、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロ
パン〔別名、ビスフェノールA〕は、低価格で入手し易
いという点で広く利用されている。しかし、ビスフェノ
ールAを電子受容性化合物として使用した感熱記録材料
は発色感度が低いという問題がある。
【0003】また、電子供与性発色性化合物と電子受容
性化合物の他に、さらに熱可融性化合物(増感剤)を含
有させ、発色感度を向上させた感熱記録材料も広く利用
されている。熱可融性化合物として、ターフェニル類
(特公昭63−7958号公報)、4−ベンジルオキシ
安息香酸ベンジル(特公昭63−30878号公報)、
ナフトール誘導体(特公昭63−42590号公報)、
アミノフェノール誘導体(特開昭58−211494号
公報)、ベンジルビフェニル類(特公平2−11437
号公報)、ジアリールオキシアルカン誘導体(特開昭6
0−56588号公報、特開昭61−16888号公
報)あるいはシュウ酸エステル誘導体(特開平1−15
83号公報)などが提案されている。しかし、これらの
熱可融性化合物を含有する感熱記録材料は、発色画像の
保存安定性が著しく悪く、通常は熱可融性化合物を添加
しない場合に比べ、発色画像の保存安定性は一層劣ると
いう問題があるのが現状である。現在、上述したような
問題を克服した、発色画像の保存安定性にすぐれた感熱
記録材料が強く求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、発色
感度が良好で、かつ発色画像の保存安定性を著しく改善
した感熱記録材料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の要
望に応えるべく、感熱記録材料に関し鋭意検討した。そ
の結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、電子
供与性発色性化合物および電子受容性化合物を含有する
感熱記録材料において、さらに、一般式(1)(化2)
で表される化合物を少なくとも1種
【0006】
【化2】 (式中、R1 およびR2 はアルキル基、R3 はアリール
基を示す)含有することを特徴とする感熱記録材料に関
するものである。
【0007】本発明に係る一般式(1)で表される化合
物において、R1 およびR2 はアルキル基を表し、好ま
しくは炭素数1〜8のアルキル基、より好ましくは炭素
数1〜5のアルキル基、特に好ましくは炭素数1〜2の
アルキル基である。R2 O−基の置換位置はSO2 基に
対してオルト位あるいはメタ位である。R3 はアリール
基を表し、好ましくはフェニル基、ナフチル基、複素芳
香環基であり、特に好ましくは、フェニル基、ナフチル
基である。なお、R3 のアリール基は置換基を有してい
ても良く、置換基としては、炭素数1〜8アルキル基、
炭素数1〜8のアルコキシ基あるいはハロゲン原子が好
ましく、特に好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基、
炭素数1〜4のアルコキシ基、フッソ原子あるいは塩素
原子である。
【0008】本発明に係わる一般式(1)で表される化
合物の具体例としては、たとえば、以下の化合物を例示
することができるが、勿論本発明はこれらに限定される
ものではない。 例示化合物 番号 1.2,4−ジメトキシフェニルフェニルスルフォン 2.(2,4−ジメトキシフェニル)−(4−メチルフ
ェニル)スルフォン 3.(2,4−ジメトキシフェニル)−(4−エチルフ
ェニル)スルフォン 4.(2,4−ジメトキシフェニル)−(4−n−ブチ
ルフェニル)スルフォン 5.(2,4−ジメトキシフェニル)−(4−メトキシ
フェニル)スルフォン 6.(2,4−ジメトキシフェニル)−(4−エトキシ
フェニル)スルフォン 7.(2,4−ジメトキシフェニル)−(4−クロロフ
ェニル)スルフォン 8.(2,4−ジメトキシフェニル)−(4−フルオロ
フェニル)スルフォン 9.(2,4−ジメトキシフェニル)−(1−ナフチ
ル)スルフォン 10.(2,4−ジメトキシフェニル)−(2−ナフチ
ル)スルフォン
【0009】11.(2−メトキシ−4−エトキシフェ
ニル)フェニルスルフォン 12.3,4−ジメトキシフェニルフェニルスルフォン 13.(3,4−ジメトキシフェニル)−(4−メチル
フェニル)スルフォン 14.(3,4−ジメトキシフェニル)−(4−エチル
フェニル)スルフォン 15.(3,4−ジメトキシフェニル)−(4−n−ブ
チルフェニル)スルフォン 16.(3,4−ジメトキシフェニル)−(4−メトキ
シフェニル)スルフォン 17.(3,4−ジメトキシフェニル)−(4−エトキ
シフェニル)スルフォン 18.(3,4−ジメトキシフェニル)−(4−クロロ
フェニル)スルフォン 19.(3,4−ジメトキシフェニル)−(4−フルオ
ロフェニル)スルフォン 20.(3,4−ジメトキシフェニル)−(1−ナフチ
ル)スルフォン 21.(3,4−ジメトキシフェニル)−(2−ナフチ
ル)スルフォン 22.(3−メトキシ−4−エトキシフェニル)フェニ
ルスルフォン 本発明に係る一般式(1)で表される化合物は、公知の
方法、例えば、J.Chem.Soc.,4481(1952)、J.
Indian.Chem.Soc., 32,773(1955)等に記載
の方法で製造することができる。例えば、塩化亜鉛の存
在下、一般式(2)(化3)で表される化合物
【0010】
【化3】 (式中、R1 およびR2 はアルキル基を示す)に下記式
(3)で表される化合物を作用させることにより製造で
きる。
【0011】Cl−SO2 −R3 (3) (式中、R3 はアリール基を示す)
【0012】本発明に使用する電子供与性発色性化合物
は、無色ないし淡色の化合物で、トリアリールメタン系
化合物、ジアリールメタン系化合物、ローダミン−ラク
タム系化合物、フルオラン系化合物、インドリルフタリ
ド系化合物、ピリジン系化合物、スピロ系化合物、フル
オレン系化合物などが挙げられる。これらの化合物のい
くつかの具体例を挙げると、例えば、トリアリールメタ
ン系化合物としては、3,3−ビス(4−ジメチルアミ
ノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド〔クリスタ
ルバイオレットラクトン〕、3,3−ビス(4−ジメチ
ルアミノフェニル)フタリド、3−(4−ジメチルアミ
ノフェニル)−3−(1,3−ジメチルインドール−3
−イル)フタリド、3−(4−ジメチルアミノフェニ
ル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリ
ド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(1−メチルピロール−3−
イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス
〔2,2−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)エテニ
ル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリドなどがあ
る。
【0013】ジアリールメタン系化合物としては、4,
4−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリンベンジルエー
テル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,
4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミンなどがあ
る。ローダミン−ラクタム系化合物としては、ローダミ
ン−B−アニリノラクタム、ローダミン−(4−ニトロ
アニリノ)ラクタム、ローダミン−B−(4−クロロア
ニリノ)ラクタムなどがある。
【0014】フルオラン系化合物としては、3,6−ジ
メトキシフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−メトキ
シフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3
−N−シクロヘキシル−N−n−ブチルアミノ−7−メ
チルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジ−n−
ヘキシルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−
クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(3−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−(2,3−ジクロロアニリノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(3−トリフルオロメチルア
ニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−
(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n
−ブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラ
ン、
【0015】3−ジエチルアミノ−6−メトキシ−7−
アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−
エトキシ−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−モルホリノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジメチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−オクチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エ
チル−N−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−N−n−プロピル−N−メチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−n−プ
ロピル−N−エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−N−イソプロピル−N−メチルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−n−
ブチル−N−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−N−n−ブチル−N−エチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−n−ブ
チル−N−n−プロピルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−N−イソブチル−N−メチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
【0016】3−N−イソブチル−N−エチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−イソペ
ンチル−N−エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−n−
オクチル−N−エチルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−N−シクロヘキシル−N−メチルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−
シクロヘキシル−N−n−プロピルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−N−シクロヘキシル−
N−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−N−シクロヘキシル−N−n−ペンチルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−
シクロヘキシル−N−n−ヘキシルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−N−シクロヘキシル−
N−n−ヘプチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−N−シクロヘキシル−N−n−オクチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N
−シクロヘキシル−N−n−デシルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−N−2’−メトキシエ
チル−N−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−N−2’−メトキシエチル−N−エチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
【0017】3−N−2’−エトキシエチル−N−メチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
N−2’−エトキシエチル−N−エチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−N−3’−メトキ
シプロピル−N−メチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−N−3’−エトキシプロピル−N
−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−N−2’−メトキシエチル−N−イソブチルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−
2’−テトラヒドロフルフリル−N−エチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−(4’−
メチルフェニル)−N−エチルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−エチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−エチルアミノ−
6−メチル−7−(2’,5’−ジメチルフェニルアミ
ノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチ
ル−7−(2’,5’−ジメチルフェニルアミノ)フル
オラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(2’,5’
−ジメチルフェニルアミノ)フルオラン、2,2−ビス
〔4’−(3−N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ
−6−メチルフルオラン)−7−イルアミノフェニル〕
プロパンなどがある。
【0018】インドリルフタリド系化合物としては、
3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3
−イル)フタリド、3,3−ビス(1−オクチル−2−
メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(2−エ
トキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エ
チル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3
−(2−エトキシ−4−ジブチルアミノフェニル)−3
−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フ
タリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェ
ニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−
3−イル)フタリドなどがある。
【0019】ピリジン系化合物としては、3−(2−エ
トキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−オ
クチル−2−メチルインドール−3−イル)−4または
7−アザフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチル
アミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルイン
ドール−3−イル)−4または7−アザフタリド、3−
(2−ヘキシルオキシ−4−ジエチルアミノフェニル)
−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イ
ル)−4または7−アザフタリド、3−(2−エトキシ
−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−
2−フェニルインドール−3−イル)−4または7−ア
ザフタリド、3−(2−ブトキシ−4−ジエチルアミノ
フェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドー
ル−3−イル)−4または7−アザフタリドなどがあ
る。
【0020】スピロ系化合物としては、3−メチル−ス
ピロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフト
ピラン、3−フェニル−スピロ−ジナフトピラン、3−
ベンジル−スピロ−ジナフトピラン、3−メチル−ナフ
ト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピ
ル−スピロ−ジベンゾピランなどがある。フルオレン系
化合物としては、3’,6’−ビスジエチルアミノ−5
−ジエチルアミノスピロ(イソベンゾフラン−1,9’
−フルオレン)−3−オン、3’,6’−ビスジエチル
アミノ−7−ジエチルアミノ−2−メチルスピロ(1,
3−ベンゾオキサジン−4,9’−フルオレン)などが
ある。これらの電子供与性発色性化合物は単独、あるい
は発色画像の色調の調整や多色感熱記録材料を得るなど
の目的で2種以上混合して用いても良い。本発明に使用
する電子受容性化合物としてはフェノール誘導体、有機
酸あるいはその金属塩、錯体、尿素誘導体などの有機電
子受容性化合物、あるいは酸性白土などの無機電子受容
性化合物が挙げられる。
【0021】これらの化合物のいくつかの具体例を挙げ
ると、4−tert−ブチルフェノール、4−tert
−オクチルフェノール、4−フェニルフェノール、1−
ナフトール、2−ナフトール、ハイドロキノン、レゾル
シノール、4−tert−オクチルカテコール、2,
2’−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス(4’−
ヒドロキシフェニル)プロパン〔別名、ビスフェノール
A〕、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン、2,2’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’
−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−ヒ
ドロキシフェニル)酢酸エチルエステル、4,4−
(4’−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸−n−ブチル
エステル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、
4−ヒドロキシ安息香酸フェネチルエステル、2,4−
ジヒドロキシ安息香酸フェノキシエチルエステル、4−
ヒドロキシフタル酸ジメチル、ハイドロキノンモノベン
ジルエ−テル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)スルフィド、ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)スルフィド、ビス(2−フェニル−4−ヒド
ロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシ
ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−ブト
キシジフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシ−4’
−メチルジフェニルスルフォン、ビス(2−ヒドロキシ
−4−tert−ブチルフェニル)スルフォン、ビス(2−
ヒドロキシ−4−クロロフェニル)スルフォン、4−ヒ
ドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノン、1,7−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)
−3,5ジオキサヘプタン、1,5−ジ(4−ヒドロキ
シフェニルチオ)−3オキサペンタンなどのフェノール
誘導体、
【0022】サリチル酸、3−イソプロピルサリチル
酸、3−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−ジ−te
rt−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベン
ジルサリチル酸、3−メチル−5−α−メチルベンジル
サリチル酸、5−〔2’−(4−メトキシフェニルオキ
シ)エチルオキシ〕サリチル酸、2−ヒドロキシ−3ナ
フトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、フタル酸
モノベンジルエステル、フタル酸モノフェニルエステル
などの有機酸、あるいはこれらの金属塩(たとえば、ニ
ッケル、亜鉛、アルミニウム、カルシウム等の金属
塩)、チオシアン酸亜鉛アンチピリン錯体、モリブデン
酸アセチルアセトン錯体などの錯体、フェニルチオ尿
素、ジ(3−トリフルオロメチルフェニル)チオ尿素、
1,4−ジ(3’−クロロフェニル)−3−チオセミカ
ルバジドなどの尿素誘導体などの有機電子受容性化合
物、酸性白土、アタパルガイト、活性白土、塩化アルミ
ニウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化アルミニウムなどの
無機電子受容性化合物を好ましい化合物として挙げるこ
とができる。特にフェノール誘導体は好ましい電子受容
性化合物として使用される。これらの電子受容性化合物
は、単独あるいは2種以上混合して用いても良い。
【0023】本発明の感熱記録材料においては、通常、
電子供与性発色性化合物100重量部に対し、電子受容
性化合物を50〜700重量部、好ましくは100〜5
00重量部、一般式(1)で表される化合物を10〜5
00重量部、好ましくは20〜400重量部使用する。
すでに述べたように、本発明の感熱記録材料は、電子供
与性発色性化合物および電子受容性化合物を含有する感
熱記録材料において、さらに、一般式(1)で表される
化合物を1種あるいは複数含有する感熱記録材料である
が、所望に応じて、さらに増感剤として熱可融性化合物
(融点約60〜150℃の化合物)を本発明の感熱記録
材料に添加しても良い。この場合、通常、電子供与性発
色性化合物100重量部に対し、電子受容性化合物を5
0〜700重量部、好ましくは100〜500重量部、
一般式(1)で表される化合物を10〜500重量部、
好ましくは20〜400重量部、熱可融性化合物を10
〜500重量部、好ましくは20〜400重量部使用す
る。
【0024】本発明で用いる熱可融性化合物としては、
例えば、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ス
テアリル尿素、N−エチルカルバゾール、4−メトキシ
ジフェニルアミンなどの含窒素化合物、4−ベンジルオ
キシ安息香酸ベンジルエステル、2−ナフトエ酸フェニ
ルエステル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル
エステル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジ
(4−メチルベンジル)エステル、シュウ酸ジ(4−ク
ロロベンジル)エステル、グルタル酸ジフェナシルエス
テル、ジ(4−メチルフェニル)カーボネート、テレフ
タル酸ジベンジルエステルなどのエステル化合物、4−
ベンジルビフェニル、m−ターフェニル、フルオレン、
フルオランテンなどの炭化水素化合物、2−ベンジルオ
キシナフタレン、2−(4’−メチルベンジルオキシ)
ナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,2−
ビス(3’−メチルフェノキシ)エタン、
【0025】1−フェノキシ−2−(4−エチルフェノ
キシ)エタン、4−(4’−メチルフェノキシ)ビフェ
ニル、1,4−ビス(2’−クロロベンジルオキシ)ベ
ンゼン、4,4’−ジ−n−ブトキシジフェニルスルフ
ォン、1,4−ビス(3’−メチルフェニルオキシメチ
ル)ベンゼンなどのエーテル化合物などを挙げることが
できる。特に、エステル化合物、炭化水素化合物あるい
はエーテル化合物は好ましい熱可融性化合物であり、中
でも、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)エステル、4
−ベンジルビフェニル、m−ターフェニル、2−ベンジ
ルオキシナフタレン、1,2−ビス(3’−メチルフェ
ノキシ)エタン、4−(4’−メチルフェノキシ)ビフ
ェニルは好ましい熱可融性化合物である。これらの熱可
融性化合物は、単独で、あるいは2種以上混合して用い
ても良い。
【0026】本発明の感熱記録材料を製造するには、特
殊な方法によらなくとも公知の方法により製造すること
ができる。一般的には、電子供与性発色性化合物、電子
受容性化合物および一般式(1)で表される化合物など
を、各々水溶性バインダー中で、ボールミル、サンドミ
ルなどの手段により、通常、3μ以下、好ましくは1.
5μ以下の粒径にまで粉砕分散し、混合して塗液を調製
する。水溶性バインダーとしては、例えば、ポリビニー
ルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、エピクロルヒドリン変成ポリア
ミド、エチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−
無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン
酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、メ
チロ−ル変成ポリアクリルアミド、デンプン誘導体、カ
ゼイン、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、アラビアゴム、カルボキシル基変成ポリ
ビニールアルコールなどを例示することができる。
【0027】本発明の感熱記録材料において、記録層の
形成方法に関しても、特に限定されるものではなく、従
来より公知の技術に従って形成することができる。例え
ば、感熱記録層用の塗液を、支持体上にエアーナイフコ
ーター、ブレーダーコーター、バーコーター、グラビア
コーター、カーテンコーター、ワイヤーバーなどの適当
な塗布装置で塗布、乾燥して記録層を形成することがで
きる。また、塗液の塗布量に関しても特に限定されるも
のではなく、一般に乾燥重量で1.5〜12g/m2
好ましくは2.5〜10g/m2 の範囲で調整される。
支持体としては紙、プラスチックシ−ト、合成紙などが
用いられる。
【0028】更に、本発明の感熱記録材料の記録層中に
は、必要に応じて、顔料、水不溶性バインダー、金属石
鹸、ワックス、界面活性剤、紫外線吸収剤、消泡剤など
を添加してもよい。顔料としては、酸化亜鉛、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウ
ム、酸化チタン、タルク、ロウ石、カオリン、ケイソウ
土、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、アルミ
ナ、シリカ、非晶質シリカ、尿素−ホルマリン充填剤、
ポリエチレン粒子、セルロース充填剤などが用いられ
る。水不溶性バインダーとしては、合成ゴムラテックス
あるいは、合成樹脂エマルジョンが一般的であり、スチ
レン−ブタジエンゴムラテックス、アクリロニトリル−
ブタジエンラテックス、アクリル酸メチル−ブタジエン
ゴムラテックス、酢酸ビニルエマルジョンなどが用いら
れる。金属石鹸としては、高級脂肪酸金属塩が用いら
れ、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステ
アリン酸アルミニウムなどが用いられる。
【0029】ワックスとしては、パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、カルボキシ変成パラフ
ィンワックス、カルナウバワックス、ポリエチレンワッ
クス、ポリスチレンワックス、高級脂肪酸エステルなど
が挙げられる。界面活性剤としては、スルホコハク酸系
のアルカリ金属塩、フッソ含有の界面活性剤などが挙げ
られる。紫外線吸収剤としては、桂皮酸誘導体、ベンゾ
フェノン誘導体、ベンゾトリアゾリルフェノール誘導体
などが挙げられる。なお、必要に応じて、感熱記録層の
表面及び/あるいは裏面に保護層を設けたり、支持体と
感熱記録層の間に下塗り層を設けることも勿論可能であ
り、さらには粘着加工を施すなど感熱記録材料の製造方
法における各種の公知技術も付与しえる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。尚、実施例において%は重量%を表す。 〔感熱記録層用の分散液の調製法〕 (A液組成) 電子供与性発色性化合物 10g 10%ポリビニ−ルアルコ−ル(クラレ−117)水溶液 10g 水 80g 計 100g (B液組成) 電子受容性化合物〔ビスフェノールA〕 20g 軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業、TP−123) 40g 10%ポリビニ−ルアルコ−ル(クラレ−117)水溶液 60g 水 130g 計 250g (C液組成) 一般式(1)の化合物 20g 10%ポリビニ−ルアルコ−ル(クラレ−117)水溶液 10g 水 220g 計 250g 上記A液、B液およびC液を、それぞれサンドグライン
ディングミルで平均粒子径が1.5μ以下になるように
分散して分散液を調製する。
【0031】実施例 1〜10 上記の方法により調製したA液100g、B液250
g、C液250gの各分散液と30%パラフィンワック
ス23gを混合して、これを上質紙に乾燥塗布量が5.
0±0.5g/m2 となるように塗布、乾燥し、感熱記
録紙を作製した。尚、各実施例に使用した電子供与性発
色性化合物および一般式(1)で表される化合物を第1
表(表1、表2)に示した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】比較例1 C液を使用せずに、上記の方法により調製したA液10
0g、B液250gの各分散液と30%パラフィンワッ
クス23gを混合して、これを、上質紙に乾燥塗布量
が、5.0±0.5gm2 となるように塗布、乾燥し、
感熱記録紙を作製した。尚、使用した電子供与性発色性
化合物は、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオランである。 比較例2〜3 A液中の電子供与性発色性化合物として、3−ジ−n−
ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを
使用し、C液中の一般式(1)の化合物の代わりに、第
2表(表3)に示した化合物を使用した以外は、実施例
と同様にして感熱記録紙を作製した。
【0035】
【表3】
【0036】実施例1〜10および比較例2、3で作製
した各感熱記録紙について、感熱紙発色装置(大倉電気
製TH−PMD)を用いて、マクベス濃度計(TR−5
24型)を用いて測定した発色濃度が0.9である発色
画像を形成した後、下記の方法で、耐湿熱性試験、耐水
性試験および耐油性試験を行い、各感熱記録紙の発色画
像の保存安定性を調べた。その結果を第3表(表4)に
示した。
【0037】実施例1、3および7で作製した感熱記録
紙と比較例1で作製した感熱記録紙について、下記の方
法で、温度に対する発色性能試験を行い、発色特性を比
較した。その結果を第4表(表5)に示した。
【0038】〔感熱記録紙の評価法〕 (発色画像の保存安定性試験) 耐湿熱性試験:各感熱記録紙を、60℃、90%相対湿
度中に24時間保存した後の発色画像濃度を、マクベス
濃度計(TR−524型)を用いて測定し、発色画像の
残存率を求める。
【0039】耐水性試験:各感熱記録紙を、25℃、水
中で24時間保存した後の発色画像濃度を、マクベス濃
度計を用いて測定し、発色画像の残存率を求める。
【0040】耐油性試験:各感熱記録紙に、ジオクチル
フタレ−トを含有したカプセル塗工紙を重ね、加圧ロ−
ルを通過させた後、1週間25℃で保存した後の発色画
像濃度を、マクベス濃度計をもちいて測定し、発色画像
の残存率を求める。尚、各試験後の発色画像の残存率
は、次の式より求める。 数値が大きいほど、発色画像の保存安定性が優れている
ことを示している。 (温度に対する発色性能試験)各感熱記録紙を、各表面
温度に加温したメタルブロックに5秒間接触させ、その
発色画像濃度をマクベス濃度計(TR−524型)を用
いて測定する。数値が大きい程、色濃く発色しているこ
とを示している。
【0041】
【表4】 第3表より明らかなように、本発明の感熱記録材料は、
従来の熱可融性化合物を含有する感熱記録材料に比較し
て、発色画像の保存安定性(耐湿熱性、耐水性および耐
油性)は非常に優れている。
【0042】
【表5】 第4表より明らかなように、本発明の感熱記録材料は、
従来の電子供与性発色性化合物と電子受容性化合物とよ
り成る感熱記録材料に比較して、より低温で速やかに発
色し、高速記録に適した、高感度の感熱記録材料である
といえる。
【0043】
【発明の効果】本発明は、従来の感熱記録材料に比較し
て、発色画像の耐湿熱性、耐水性および耐油性等の保存
安定性優れ、また、より低温で速やかに発色する高速記
録に適した、高感度の感熱記録材料を提供するものであ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子供与性発色性化合物および電子受容
    性化合物を含有する感熱記録材料において、さらに、一
    般式(1)(化1) 【化1】 (式中、R1 およびR2 はアルキル基、R3 はアリール
    基を示す)で表される化合物を少なくとも1種含有する
    ことを特徴とする感熱記録材料。
JP3237664A 1991-09-18 1991-09-18 感熱記録材料 Pending JPH0577552A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6725116B2 (en) 2000-01-20 2004-04-20 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Production management system

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