JPH0573597B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 この発明は、プリンタの印字ヘツド保持装置に
関するものである。

発明の技術的背景及びその問題点 キヤリアに印字ヘツドを搭載したプリンタにお
いては、印字ヘツドを確実に固定する条件を満足
しつつ他方では印字ヘツドの着脱作業をきわめて
簡単に行なう要求があるが、この二つの条件を満
たすものは見当らない。単に印字ヘツドの着脱を
容易にするというだけのものであれば、例えば、
特開昭54−94921号公報や特開昭58−18270号公報
に記載されたように印字ヘツドを弾性体によりキ
ヤリアに取り付けるようにしたものがある。しか
しながら、この形式のものは、印字ヘツドの位置
決めが正確でなく、また、印字ヘツドが印字方向
に動く可能性があるものであり、取付精度と安定
性との点で問題がある。

発明の目的 この発明はこのような点に鑑みなされたもの
で、印字ヘツドの固定を確実にし、しかも、印字
ヘツドの着脱作業をワンタツチで行ないうるプリ
ンタの印字ヘツド保持装置をうることを目的とす
るものである。

発明の概要 この発明は、印字ヘツドとキヤリアとの対向面
に設けた位置決め突起と位置決め孔とを互いに係
合して両者を位置決めし、また鋼線によるクラン
プの両端をキヤリアに回動自在に取付け、このク
ランプを回動して印字ヘツドをキヤリアに押し付
け、したがつて、工具を用いずにクランプを回わ
すワンタツチ動作で印字ヘツドの着脱を行なうこ
とができ、また、クランプは両端が保持されてい
るため印字ヘツドの抵抗を受けてもキヤリアから
外れることがなく、したがつて、印字ヘツドを強
固に固定しうるように構成したものである。

発明の実施例 この発明の一実施例を図面に基いて説明する。
１はダイヤストによるキヤリアで、このキヤリア
１の前部にはキヤリアシヤフト２に嵌合されるブ
ツシユ３が固着され、後部にはキヤリアシヤフト
４に嵌合されるブツシユ５がリブ６により軸方向
の動きを規制されるとともに板ばね７により圧接
されている。また、キヤリア１の前部上面には左
右一対の支柱８とこれらの支柱８の両外側に位置
する上向きのストツパ９とが一体的に形成されて
いる。

ついで、印字ヘツド１０のガイドフレーム１１
には支柱８の上面に載置される突片１２とニード
ル１３を束ねて保持するノーズ部１４とが一体的
に形成されている。そして、支柱８の上面には円
形の位置決め突起１５が形成され、突片１２の両
側には位置決め孔１６が形成されている。

しかして鋼線によるクランプ１７が設けられて
いる。このクランプ１７には支柱８の両外側に形
成した孔１８に挿入される脚１９と押圧部２０と
つまみ部２１が形成され、押圧部２０にはローラ
２２が回転自在に嵌合されている。そして、印字
ヘツド１０の突片１２には孔１８を中心とする二
本の弧状のリブ２３が形成され、これらのリブ２
３の中間部に係止部である凹部２４が形成されて
いる。

さらに、キヤリア１の前部下方にはラツク状の
支持片２５が一体的に形成されている。支持片２
５はタイミングベルト２６の歯に噛合するように
タイミングベルト２６と同一の形状に形成されて
いる。このタイミングベルト２６を押える押え板
２７がネジ２８によりキヤリア１の取付けられて
いる。タイミングベルト２６はエンドレスで、図
示しないがプラテンの両側に配置したプーリに保
持されている。プーリのうちのひとつはキヤリア
モータに連結されているものである。

このような構成において、印字ヘツド１０の位
置決め孔１６とキヤリア１の位置決め突起１５と
を係合し、つまみ部２１を保持してクランプ１７
を回わす。これによりローラ２３はクランプ１７
の両側を引張りつつリブ２３の上面を強い力で押
圧しながら転動して凹部２４に弾発的に係合す
る。この係合状態では、クランプ１７は弾性限界
内において撓んでおり、弾性を有するローラ２３
も自ら変形し、したがつて、印字ヘツド１０は弾
性的にキヤリア１に押え付けられる。とくに、ク
ランプ１７は両端の脚１９が孔１８に保持されて
いるのでローラ２２が強い力を受けても片側が受
くような外れ方はしない。したがつて、印字ヘツ
ド１０を強固に固定することができる。

また、つまみ部２１をもつてクランプ１７を下
向きに回わすと印字ヘツド１０をキヤリア１から
外すことができる。クランプ１７の下向のストロ
ークはストツパ９により定められる。

このように、クランプ１７を回すだけで印字ヘ
ツド１０の着脱をワンタツチで行なうことができ
る。なお、ローラ２２を用いずに押圧部２２によ
り凹部２４を直接押圧してもよいものである。ま
た、キヤリア１に位置決め孔１６を形成し、印字
ヘツド１０に位置決め突起１５を形成してもよ
い。

発明の効果 この発明は上述のように構成したので、クラン
プの回動操作によつて印字ヘツドの着脱作業をワ
ンタツチで行なうことができ、しかも、鋼線によ
るクランプは両端がキヤリアに保持されているこ
とにより印字ヘツドを強固に押えつけることがで
き、印字ヘツドの位置も位置決め孔と位置決め突
起とにより正確に定められ、また、クランプの押
圧力も印字ヘツドをキヤリアに押圧する方向に作
用するため、取付安定性が高い等の効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示すもので、第１
図は一部を切欠した側面図、第２図は分解斜視図
である。 １……キヤリア、９……ストツパ、１０……印
字ヘツド、１５……位置決め突起、１６……位置
決め孔、１７……クランプ、２０……押圧部、２
２……ローラ、２４……凹部（係止部）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プラテンに沿つて往復動するキヤリアと印字
   ヘツドとの対向面にこの対向面と直交する方向で
   互いに係合する位置決め孔と位置決め突起とを設
   け、前記印字ヘツドに係合部を設け、この係合部
   に弾発的に係合して前記キヤリアに前記印字ヘツ
   ドを押圧する押圧部を有する鋼線によるクランプ
   を設け、このクランプの両端を前記キヤリアの両
   側に回動自在に取付けたことを特徴とするプリン
   タの印字ヘツド保持装置。 ２ 押圧部にローラを嵌合したことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載のプリンタの印字ヘツ
   ド保持装置。 ３ キヤリアにクランプに当接するストツパを設
   けたことを特徴とする特許請求の範囲第１項又は
   第２項記載のプリンタの印字ヘツド保持装置。