JPH0569714A - トレーリングアーム式リヤサスペンシヨン - Google Patents

トレーリングアーム式リヤサスペンシヨン

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JPH0569714A
JPH0569714A JP26101491A JP26101491A JPH0569714A JP H0569714 A JPH0569714 A JP H0569714A JP 26101491 A JP26101491 A JP 26101491A JP 26101491 A JP26101491 A JP 26101491A JP H0569714 A JPH0569714 A JP H0569714A
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JP
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vehicle
trailing arm
center
axis
control
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Application number
JP26101491A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Shimatani
浩行 嶋谷
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH0569714A publication Critical patent/JPH0569714A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2202/00Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
    • B60G2202/10Type of spring
    • B60G2202/13Torsion spring
    • B60G2202/136Twist-beam type arrangement
    • B60G2202/1362Twist-beam type arrangement including a second torsional element, e.g. second beam, stabiliser bar or tube

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 過大なリンク干渉を生ずることなく操縦安定
性、乗り心地性を向上させる。 【構成】 左右方向に延在する回動軸線70の周りに回
動可能に車体20に支持されたコントロールバー52
と、一端にてツイストビーム28又はトレーリングアー
ム10に枢着され他端にてコントロールバーの先端に枢
着された一対のリンク46と有する。リンクの一端の枢
点O1 は逆相ロール軸72より後方且下方の位置にあ
り、リンクの他端の枢点O2 は回動軸線70より上下方
向にオフセットされており、リンクの一端及び他端を結
ぶ直線64は車輌の中心平面内にてリヤアクスル中心線
58上又はその後方に於て互いに交差している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車輌のリヤ
サスペンションに係り、更に詳細にはトレーリングアー
ム式のリヤサスペンションに係る。
【0002】
【従来の技術】トレーリングアーム式のリヤサスペンシ
ョンの一つとして、例えば実開昭63−40210号公
報に記載されている如くツイストビームを備えたリヤサ
スペンションが既に知られている。このリヤサスペンシ
ョンは、図13に示されている如く、車輌の左右方向に
互いに隔置され車輌の前後方向に延在する一対のトレー
リングアーム100R、100Lと、車輌の左右方向に
延在し一対のトレーリングアームを相互に連結するツイ
ストビーム102とを有し、各トレーリングアームの前
端は車輌の左右方向に延在する軸線104を有する円筒
状のゴムブッシュを含むジョイント106R、106L
により車体108に枢支され、各トレーリングアームの
後端は車輪110R、110Lを回転可能に支持してお
り、ツイストビームはその断面形状により定まる剪断中
心軸112の周りに捩られるようになっている。
【0003】かかるリヤサスペンションに於ては、左右
の車輪110R、110Lが同相にてストロークする
と、トレーリングアーム100R、100Lは軸線10
4を揺動軸として揺動する。また左右の車輪が逆相にて
ストロークすると、トレーリングアーム100R、10
0Lはそれぞれツイストビーム102の剪断中心軸11
2と車輌の中心平面114との交点116とジョイント
106R、106Lの中心とを結ぶ直線118R、11
8Lを揺動軸として揺動し、ツイストビーム102はそ
の剪断中心軸112の周りに捩られることによりスタビ
ライザとして作用する。
【0004】また上記公報に記載されたサスペンション
は、一端にてジョイント120R、120Lにより対応
するトレーリングアーム100R、100Lに枢着され
他端にてジョイント122R、122Lにより車体10
8に枢着された一対のコントロールリンク124R、1
24Lを有し、ジョイント122R、122Lの中心は
軸線104上に位置し、コントロールリンク124R、
124Lの両端のジョイントの中心を結ぶ直線126
R、126Lは車輌の上方より見てリヤアクスル中心線
128より後方の交点130に於て互いに交差してい
る。従って車輪に横力が作用すると横力に起因するステ
ア変化を相殺する方向へのステア変化が生じ、これによ
り車輌の操縦安定性が確保される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記公報に記載
されたサスペンションに於ては、車輪に前後力が作用す
ることによりサスペンションが前後方向に並進運動しよ
うとしても、実質的に剛体よりなる左右のコントロール
リンクが共に引張り力又は圧縮力を受けるのでサスペン
ションは前後方向に並進運動することができず、従って
サスペンションの前後コンプライアンスが低く、そのた
めハーシュネス等に対する車輌の乗り心地性を向上させ
ることができない。
【0006】また左右の車輪が逆相にてストロークする
と、トレーリングアーム100R、100Lはそれぞれ
直線118R、118Lの周りに揺動しようとするが、
コントロールリンク124R、124Lの一端のジョイ
ント120R、120L又は他端のジョイント122
R、122Lが直線118R、118L上には存在しな
いので、コントロールリンク124R、124Lはトレ
ーリングアーム100R、100Lの揺動を阻害し、所
謂リンク干渉が生じてコントロールリンクに過大な力が
作用する。
【0007】本発明は、上述の実開昭63−40210
号公報に記載されたトレーリングアーム式リヤサスペン
ションに於ける上述の如き不具合に鑑み、過大なリンク
干渉を生じることなく操縦安定性及び乗り心地性を共に
向上させることができるよう改良されたトレーリングア
ーム式リヤサスペンションを提供することを目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的は、本発
明によれば、車輌の左右方向に互いに隔置され前端にて
弾性部材を介して車体に枢支され後端にて車輪を実質的
に前記車輌の左右方向に延在する軸線の周りに回転可能
に支持する一対のトレーリングアームと、前記一対のト
レーリングアームを連結するツイストビームと、実質的
に前記車輌の左右方向に延在する回動軸線の周りに回動
可能に前記車体に支持されたコントロールバーと、一端
にて前記ツイストビーム又は前記トレーリングアームに
枢着され他端にて前記コントロールバーの先端に枢着さ
れた一対のコントロールリンクとを有し、前記コントロ
ールリンクの前記一端の枢点は前記車輌の中心平面と前
記ツイストビームの剪断中心軸との交点と前記トレーリ
ングアーム前端の枢点とを結ぶ直線より車輌後方且下方
の位置にあり、前記コントロールリンクの前記他端の枢
点は前記回動軸線より上下方向にオフセットされてお
り、前記コントロールリンクの前記一端及び前記他端の
枢点を結ぶ直線は前記車輌の上方より見て実質的に前記
車輌の中心平面内にて実質的に前記車輪の前記軸線上又
はその後方に於て互いに交差しているトレーリングアー
ム式リヤサスペンションによって達成される。
【0009】
【作用】上述の如き構成によれば、コントロールバーは
実質的に車輌の左右方向に延在する回動軸線の周りに回
動可能に車体に支持されており、コントロールリンクの
他端の枢点、従ってコントロールバーの両端の枢点は回
動軸線より上下方向にオフセットされているので、一対
のコントロールリンクに同相にて前後方向の力が作用す
ると、コントロールバーが回動軸線の周りに回動するこ
とによりその両端の枢点は回動軸線の周りに同相にて前
後方向に揺動することはできるが、一対のコントロール
リンクに逆相にて前後方向の力が作用すると、コントロ
ールバーは回動軸線の周りに回動できないため、その両
端の枢点は逆相にて前後方向に揺動することはできな
い。
【0010】車輪に前後力が作用すると、サスペンショ
ンは前後力と同一の前後方向に並進運動しようとするこ
とにより、コントロールリンクの一端の枢点も同相にて
前後方向に運動しようとし、これによりコントロールリ
ンクの他端の枢点はコントロールリンクにより同相の前
後方向及び逆相の左右方向に駆動されようとする。コン
トロールバーの両端の枢点、従ってコントロールリンク
の他端の枢点は回動軸線の周りに同相にて前後方向に運
動することがきるので、車輪に前後力が作用する場合に
もコントロールリンクはトレーリングアームの前後方向
の並進運動を阻害せず、トレーリングアームの前端の弾
性部材のばね定数を適宜に設定することにより、コント
ロールリンク及びコントロールバーに関係なくサスペン
ションの前後コンプライアンスが確保される。
【0011】また車輪に横力が作用すると、コントロー
ルリンクは逆相の前後方向及び同相の左右方向に移動し
ようとする。しかしコントロールリンクの他端の枢点、
従ってコントロールバーの両端の枢点は回動軸線の周り
に逆相にて前後方向に運動することはできないので、コ
ントロールバーは静止状態を維持する。従って車輪に横
力が作用する場合にはコントロールリンクの他端の枢点
は車体に枢支された状態と等価な状態になり、サスペン
ションはコントロールリンクの両端の枢点を結ぶ直線の
交点を瞬間中心として回転運動しようとする。この交点
は車輌の上方より見て実質的に車輌の中央平面内にて実
質的に車輪の軸線上又はその後方に位置しているので、
交点が車輪の軸線上に位置している場合にはサスペンシ
ョンはステア方向に全く回転せず、交点が車輪の軸線よ
り車輌後方に位置している場合には例えば旋回外輪がト
ーイン方向へ旋回内輪がトーアウト方向へステア変化す
ることにより、車輪は車輌の安定性が向上する方向へス
テア変化し、これによりトレーリングアームの前端の弾
性部材のばね定数に関係なく車輌の操縦安定性が確保さ
れる。
【0012】また左右の車輪が逆相にてバウンド、リバ
ウンドする場合には、周知の如くトレーリングアームは
所謂逆相ロール軸、即ち車輌の中心平面とツイストビー
ムの剪断中心軸との交点とトレーリングアーム前端の枢
点とを結ぶ直線の周りに揺動する。コントロールリンク
の一端の枢点は逆相ロール軸より車輌後方且下方の位置
にあるので、左右の車輪が逆相にてバウンド、リバウン
ドすると左右のコントロールリンクの一端の枢点が逆相
ロール軸の周りに互いに逆方向へ揺動することにより他
端の枢点はバウンド側に於ては車輌後方へ変位しようと
し、リバウンド側に於ては車輌前方へ変位しようとす
る。しかしコントロールリンクの他端の枢点は互いに逆
の前後方向へ変位することはできないので、コントロー
ルバーよりの反力によりバウンド側のコントロールリン
クの一端の枢点は車輌前方へ変位し、リバウンド側のコ
ントロールリンクの一端の枢点は車輌後方へ変位し、そ
の結果バウンド側の車輪はトーイン方向へステア変化
し、リバウンド側の車輪はトーアウト方向へステア変化
する。従って左右の車輪が逆相にてストロークする場合
は、車輪はアンダステア方向へステア変化し、これによ
り車輌の旋回時等に於ける操縦安定性が確保される。
【0013】更に左右の車輪が同相にてバウンド、リバ
ウンドする場合には、周知の如くトレーリングアームは
所謂同相ロール軸、即ち左右のトレーリングアームの前
端の枢点を結ぶ直線の周りに揺動し、左右のコントロー
ルリンクの一端の枢点も同相ロール軸の周りに互いに同
一方向へ同量揺動し、これにより左右のコントロールリ
ンクの他端の枢点は互いに同一の前後方向へ同量変位
し、この変位はコントロールバーの回動軸線の周りの回
動により吸収される。従って左右の車輪が同相にてスト
ロークする場合には、コントロールリンク等のリンク干
渉は発生せず、またコントロールリンク等は従来のトレ
ーリングアーム式リヤサスペンションのアライメント変
化に影響を及ぼさない。
【0014】以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実
施例について詳細に説明する。
【0015】
【実施例】図1は本発明によるトレーリングアーム式リ
ヤサスペンションの第一の実施例を示す部分平面図、図
2は図1の線II−IIに沿う断面図、図3は図1に示され
た第一の実施例をスケルトン図として示す平面図であ
る。
【0016】これらの図に於て、10R、10Lは車輌
の左右方向に互いに隔置され車輌の前後方向に延在する
一対のトレーリングアームを示している。これらのトレ
ーリングアーム10R、10Lの前端は互いに整合して
車輌の左右方向に延在する軸線12R、12Lを有する
円筒状のゴムブッシュを含むジョイント16R、16L
により車体20に枢支され、トレーリングアームの後端
はアクスル22R、22Lを介して車輪24R、24L
を車輌の左右方向に延在する軸線26R、26Lの周り
に回転可能に支持している。
【0017】トレーリングアーム10R、10Lは車輌
の左右方向に延在し両端にてトレーリングアームに剛固
に固定されたツイストビーム28により互いに連結され
ている。ツイストビーム28は図示の実施例に於ては車
輌の前方へ向けて開いた実質的にU形の断面形状を有し
ている。ツイストビームのU形の断面形状の内側にはス
タビライザ30がツイストビームに沿って配置され、ス
タビライザは両端にてトレーリングアームに剛固に固定
されている。ツイストビーム及びスタビライザは互いに
共働して剪断中心軸32を郭定しており、該剪断中心軸
の周りに捩られるようになっている。
【0018】図2に示されている如く、トレーリングア
ーム10R、10Lの後端と車体20との間にはショッ
クアブソーバ34が配設されており、ショックアブソー
バの本体に固定されたロアシート36と車体に担持され
たアッパシート38との間には、サスペンションスプリ
ングとしての圧縮コイルスプリング40が弾装されてい
る。
【0019】図4乃至図6に詳細に示されている如く、
ツイストビーム28の両端近傍にはそのU形断面形状の
内側の部位に一対のブラケット42が固定されており、
該ブラケットにはボールジョイント44R、44Lによ
りコントロールリンク46R、46Lの一端が枢着され
ている。これらのコントロールリンクの他端はそれぞれ
ボールジョイント48R、48Lによりコントロールバ
ー50の先端に枢着されている。コントロールバー50
は車輌の左右方向に延在する中空の本体52と、該本体
の両端に固定されたブラケット54R、54Lとよりな
っており、ボールジョイント48R、48Lは対応する
ブラケットの先端に取付けられている。
【0020】図示の実施例に於ては、コントロールリン
ク46R、46Lの一端の枢点、即ちボールジョイント
44R、44Lの中心O1R、O1Lはそれぞれ他端の枢
点、即ちボールジョイント48R、48Lの中心O2R
2Lよりも僅かに低い位置にてそれらよりも車輌後方側
且インボード側に位置している。また左右の車輪のホイ
ールセンタ56R、56Lを結ぶ直線、即ちリヤアクス
ル中心線58と車輌の中心平面60との交点を62とす
ると、中心O1R、O1Lと中心O2R、O2Lとを結ぶ直線6
4R、64Lは車輌の上方より見て交点62に於て互い
に交差している。更に図示の実施例に於ては、中心
2R、O2Lはそれぞれ実質的に軸線12R、12L上に
位置している。
【0021】ブラケット54R、54Lの根元側の端部
はそれぞれ車体に固定されたブラケット66に担持され
たピロボール68R、68Lにより車体に枢着されてい
る。ピロボール68R、68Lの中心O3R、O3Lは対応
する中心O2R、O2Lより上方にて車輌の左右方向に延在
する回動軸線70を郭定しており、これによりコントロ
ールバー50は左右方向に移動することなく回動軸線7
0の周りに回動可能に車体により支持されている。
【0022】周知の如く、ツイストビームを備えたトレ
ーリングアーム式リヤサスペンションに於ては、左右の
車輪が互いに逆相にてバウンド、リバウンドすると、ト
レーリングアーム10R、10Lはそれぞれ逆相ロール
軸、即ち車輌の中心平面60とツイストビーム28及び
スタビライザ30の剪断中心軸32との交点Oと対応す
るトレーリングアーム前端のジョイント16R、16L
の中心O4R、O4Lとを結ぶ直線72R、72Lの周りに
枢動する。
【0023】図示の実施例に於ては、図8及び図9に詳
細に示されている如く、左右の車輪が中立位置にある状
態で見てコントロールリンク46R、46Lの一端の枢
点、即ちボールジョイント44R、44Lの中心O1R
1Lはそれぞれ対応する逆相ロール軸72R、72Lよ
りも車輌後方且下方に位置している。尚図8に於て、4
4Rn 、44Rb はそれぞれ車輪が中立位置、バウンド
位置にある状態に於てボールジョイント44Rを逆相ロ
ール軸72Rに沿って見た場合の位置を示しており、図
9に於て、44Ln 、44Lr はそれぞれ車輪が中立位
置、リバウンド位置にある状態に於てボールジョイント
44Lを逆相ロール軸72Lに沿って見た場合の位置を
示している。
【0024】また上述の各部材は車輌の中心平面60に
対し左右対称に配設されており、トレーリングアーム、
コントロールリンク、コントロールバー等は実質的に剛
固な材料にて形成されている。
【0025】図7に示されている如く、この実施例に於
て車輪24R、24Lに前後力Fyが作用すると、その
前後力はトレーリングアーム10R、10L及びジョイ
ント16R、16Lを介して車体へ伝達され、左右のト
レーリングアーム等は同相にて前後方向に運動しようと
する。コントロールバー50はその回動軸線70の周り
に回動可能であるので、コントロールリンクの他端のボ
ールジョイント48R、48Lは回動軸線の周りに同相
にて前後方向に揺動し、コントロールリンクは実質的に
自由に同相にて前後方向に運動する。
【0026】従って車輪に前後力が作用した場合にはト
レーリングアーム等はそれらの前端のジョイント16
R、16Lのゴムブッシュのばね定数に応じて比較的自
由に例えば図7に於て仮想線にて示された位置より実線
にて示された位置へ前後方向に並進運動する。
【0027】また図3に示されている如く、車輪24
R、24Lに横力Fx が作用すると、ボールジョイント
48R、48Lには同相の左右方向の力及び逆相の前後
方向の力が作用するものと考えられる。図示の如くコン
トロールバー50はその両端にて同相の左右方向の力を
受けると共にその回動軸線70の周りに互いに逆方向の
回転モーメントを受けるため、コントロールバーは回動
軸線の周りに回動せず静止状態を維持し、横力はコント
ロールバーの捩り剛性及び車体により担持される。
【0028】従って車輪に横力が作用する場合にも、ト
レーリングアームの前端のジョイントのばね定数に関係
なくサスペンションの横剛性が確保され、また横力に起
因する車輪のステア変化が回避される。
【0029】またこの実施例に於て左右の車輪が互いに
逆相にてバウンド、リバウンドすると、図8及び図9に
詳細に示されている如く、左右のコントロールリンクの
一端のボールジョイント44R、44Lはそれぞれ逆相
ロール軸72R、72Lの周りに互いに逆方向へ揺動
し、これにより他端のボールジョイント48R、48L
はバウンド側に於ては車輌後方へ変位しようとし、リバ
ウンド側に於ては車輌前方へ変位しようとする。しかし
コントロールリンクの他端のボールジョイントは互いに
逆の前後方向へ変位することはできないので、コントロ
ールバー50よりの反力によりバウンド側のコントロー
ルリンクの一端のボールジョイント44Rは車輌前方へ
変位し、リバウンド側のコントロールリンクの一端のボ
ールジョイント44Lは車輌後方へ変位し、その結果図
10に示されている如くツイストビーム28及びトレー
リングアーム10R、10Lは車輌の上方より見て反時
計廻り方向へ回転し、バウンド側の車輪はトーイン方向
へステア変化し、リバウンド側の車輪はトーアウト方向
へステア変化する。従って左右の車輪が逆相にてストロ
ークする場合は、車輪はアンダステア方向へステア変化
し、これにより車輌の旋回時等に於ける操縦安定性が確
保される。
【0030】またこの実施例に於て左右の車輪が互いに
同相にてバウンド、リバウンドすると、左右のコントロ
ールリンクの一端のボールジョイント44R、44Lは
同相ロール軸12R、12Lの周りに互いに同一方向へ
同量揺動し、これにより左右のコントロールリンクの他
端のボールジョイント48R、48Lは互いに同一の前
後方向へ同量変位し、この変位はコントロールバー50
が回動軸線70の周りに回動することにより吸収され
る。従って左右の車輪が同相にてバウンド、リバウンド
する場合にも、コントロールリンク等のリンク干渉は発
生せず、またコントロールリンク等は従来のトレーリン
グアーム式リヤサスペンションのアライメント変化に影
響を及ぼさない。
【0031】図11及び図12はそれぞれ本発明による
トレーリングアーム式リヤサスペンションの第二及び第
三の実施例をスケルトン図として示す図3と同様の平面
図である。尚これらの図に於て、図3に示された部分と
実質的に同一の部分には図3に於て付された符号と同一
の符号が付されている。
【0032】図11に示された第二の実施例に於ては、
コントロールバー50の本体52は左右のトレーリング
アームの前端のジョイント16R、16Lよりも車輌前
方に配置されている。またコントロールリンク46R、
46Lの一端のボールジョイント44R、44Lはそれ
ぞれトレーリングアーム10R、10Lのアウトボード
側に固定されたブラケット74R、74Lを介して対応
するトレーリングアームに固定されており、他端のボー
ルジョイント48R、48Lはそれぞれ対応するジョイ
ント16R、16Lよりアウトボード側に配置されてい
る。この実施例に於てもボールジョイント48R、48
Lの中心O2R、O2Lは実質的にジョイント16R、16
Lの枢軸線12R、12L上に配置されており、これに
よりこれらの中心はコントロールバー50の回動軸線7
0に対し上下方向のみならず前後方向にもオフセットさ
れている。
【0033】図12に示された第三の実施例に於ては、
コントロールバー50はツイストビーム28より車輌後
方側に配置されている。またこの実施例に於ては、ボー
ルジョイント44Rと44Lとの間の距離はボールジョ
イント48Rと48Lとの間の距離よりも小さく、これ
によりコントロールリンク46R、46Lはそれらの一
端より他端の方向に見て車輌の後方且インボート方向に
延在している。
【0034】またこれらの実施例は上述の点以外の他の
点については図1乃至図10に示された第一の実施例と
同様に構成されており、従ってこれらの実施例に於ても
第一の実施例と同様の作用及び効果が得られる。
【0035】尚図示の各実施例に於ては、コントロール
リンク46R、46Lの両端の枢点を結ぶ直線64R、
64Lは、車輌の上方より見て車輌の中心平面60とリ
ヤアクスル中心線58との交点と同一の交点62に於て
互いに交差しているが、これらの直線は車輌の上方より
見て車輌の中心平面60内にてリヤアクスル中心線58
より車輌後方側に於て互いに交差していてもよい。この
場合には車輪が横力を受けるとサスペンションが直線6
4Rと64Lとの交点62の周りに回転し、例えば旋回
外輪がトーイン方向へ旋回内輪がトーアウト方向へステ
ア変化することにより、車輪は車輌の安定性が向上する
方向へステア変化し、これにより車輌の良好な操縦安定
性が確保される。
【0036】また図示の各実施例に於ては、コントロー
ルバー50は両端にてピロボール68R、68Lにより
支持されているが、コントロールバーは左右方向に移動
することなく回動軸線70の周りに回動可能に車体によ
り支持される限り任意の手段にて支持されていてよい。
【0037】また図示の各実施例に於ては、コントロー
ルリンク46R、46Lの他端のボールジョイント48
R、48Lの中心O2R、O2Lはコントロールバー50の
回動軸線70より下方へオフセットされているが、これ
らの中心は回動軸線より上方へオフセットされていても
よい。
【0038】またトレーリングアーム10R、10Lに
対するツイストビーム28の前後方向の位置は図示の各
実施例の位置に限定されるものではなく、例えばトレー
リングアームの実質的に前端に対応する位置の如き他の
位置に設けられていてもよい。但しツイストビームの位
置は逆相ロール軸72R、72Lを決定し、逆相ロール
軸の後傾角αは車輌旋回時の対地キャンバを決定するの
で、車輌の性能上必然的に制約を受ける。例えば後傾角
αを大きく設定すると対地キャンバの変化率が大きくな
って旋回性能が向上するが、駆動力のオン、オフ等によ
る前後力の発生により後輪が上下動し、そのためタック
インが発生し易くなる。従ってツイストビームは図示の
各実施例の場合の如く後傾角が13°程度になる位置に
設けられていることが好ましい。
【0039】更に第一及び第三の実施例に於ては、ボー
ルジョイント48R、48Lの中心O2R、O2Lはトレー
リングアームの前端のジョイント16R、16Lの軸線
12R、12L上に位置しているが、これらの中心は軸
線12R、12L上になくてもよく、その場合にもコン
トロールリンク等の過大なリンク干渉が生じることはな
い。
【0040】以上に於ては本発明を幾つかの実施例につ
いて詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実
施例が可能であることは当業者にとって明らかであろ
う。
【0041】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明によれば、コントロールバーの両端の枢点、従ってコ
ントロールリンクの他端の枢点は回動軸線の周りに同相
にて前後方向に運動することがきるので、車輪に前後力
が作用する場合にもコントロールリンクはトレーリング
アームの前後方向の並進運動を阻害せず、従ってトレー
リングアームの前端の弾性部材のばね定数を適宜に設定
することにより、コントロールリンク及びコントロール
バーに関係なくサスペンションの前後コンプライアンス
を確保し、これにより車輌の乗り心地性を向上させるこ
とができる。
【0042】またコントロールリンクの両端の枢点を結
ぶ直線の交点は車輌の上方より見て実質的に車輌の中心
平面内にて実質的に車輪の軸線上又はその後方に位置し
ているので、車輪に横力が作用しても交点が車輪の軸線
上に位置している場合にはサスペンションはステア方向
に全く回転せず、交点が車輪の軸線より車輌後方に位置
している場合には例えば旋回外輪がトーイン方向へ旋回
内輪がトーアウト方向へステア変化することにより、車
輪は車輌の安定性が向上する方向へステア変化し、これ
によりトレーリングアームの前端の弾性部材のばね定数
に関係なく車輌の操縦安定性を向上させることができ
る。
【0043】また左右の車輪が逆相にてストロークする
場合には、左右のコントロールリンクの一端の枢点が逆
相ロール軸の周りに互いに逆方向へ揺動することにより
他端の枢点はバウンド側に於ては車輌後方へ変位しよう
とし、リバウンド側に於ては車輌前方へ変位しようとす
るが、コントロールリンクの他端の枢点は互いに逆の前
後方向へ変位することはできないので、コントロールバ
ーよりの反力によりバウンド側のコントロールリンクの
一端の枢点は車輌前方へ変位し、リバウンド側のコント
ロールリンクの一端の枢点は車輌後方へ変位し、その結
果バウンド側の車輪はトーイン方向へステア変化し、リ
バウンド側の車輪はトーアウト方向へステア変化するこ
とにより、車輪はアンダステア方向へステア変化し、従
って車輌の旋回時等に於ける操縦安定性を確保すること
ができる。
【0044】更に左右の車輪が同相にてストロークする
場合場合には、コントロールリンク等のリンク干渉は発
生せず、またコントロールリンク等は従来のトレーリン
グアーム式リヤサスペンションのアライメント変化に影
響を及ぼさないので、リンク干渉に起因してコントロー
ルリンク等に過大な力が作用することを確実に回避する
ことができ、また従来の一般的なトレーリングアーム式
リヤサスペンションの場合と同一のアライメント変化を
確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるトレーリングアーム式リヤサスペ
ンションの第一の実施例を示す部分平面図である。
【図2】図1の線II−IIに沿う断面図である。
【図3】図1に示された第一の実施例をスケルトン図と
して示す平面図であり、特に車輪が横力を受ける場合の
作動を示している。
【図4】図1に示された第一の実施例の要部を示す拡大
部分平面図である。
【図5】図4の線V−Vに沿う断面図である。
【図6】図4の線VI−VIに沿う断面図であり、ピロボー
ルが省略されている。
【図7】第一の実施例の車輪が前後力を受ける場合の作
動をスケルトン図として示す平面図である。
【図8】第一の実施例の車輪がバウンドする場合の作動
をスケルトン図として示す説明図である。
【図9】第一の実施例の車輪がリバウンドする場合の作
動をスケルトン図として示す説明図である。
【図10】第一の実施例の左右の車輪が互いに逆相にて
バウンド、リバウンドする場合に於ける車輪のステア変
化をスケルトン図として示す説明図である。
【図11】本発明によるトレーリングアーム式リヤサス
ペンションの第二の実施例をスケルトン図として示す図
3と同様の平面図である。
【図12】本発明によるトレーリングアーム式リヤサス
ペンションの第三の実施例をスケルトン図として示す図
3と同様の平面図である。
【図13】実開昭63−40210号公報に記載された
トレーリングアーム式リヤサスペンションをスケルトン
図として示す平面図である。
【符号の説明】
10R、10L…トレーリングアーム 16R、16L…ジョイント 20…車体 24R、24L…車輪 28…ツイストビーム 32…剪断中心軸 44R、44L…ボールジョイント 46R、46L…コントロールリンク 48R、48L…ボールジョイント 52…コントロールバー 58…リヤアクスル中心線 68R、68L…ピロボール 100R、100L…トレーリングアーム 102…ツイストビーム 106R、106L…ジョイント 108…車体 110R、110L…車輪 120R、120L…ジョイント 122R、122L…ジョイント 128…リヤアクスル中心線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 車輌の左右方向に互いに隔置され前端にて弾性部材を介
    して車体に枢支され後端にて車輪を実質的に前記車輌の
    左右方向に延在する軸線の周りに回転可能に支持する一
    対のトレーリングアームと、前記一対のトレーリングア
    ームを連結するツイストビームと、実質的に前記車輌の
    左右方向に延在する回動軸線の周りに回動可能に前記車
    体に支持されたコントロールバーと、一端にて前記ツイ
    ストビーム又は前記トレーリングアームに枢着され他端
    にて前記コントロールバーの先端に枢着された一対のコ
    ントロールリンクとを有し、前記コントロールリンクの
    前記一端の枢点は前記車輌の中心平面と前記ツイストビ
    ームの剪断中心軸との交点と前記トレーリングアーム前
    端の枢点とを結ぶ直線より車輌後方且下方の位置にあ
    り、前記コントロールリンクの前記他端の枢点は前記回
    動軸線より上下方向にオフセットされており、前記コン
    トロールリンクの前記一端及び前記他端の枢点を結ぶ直
    線は前記車輌の上方より見て実質的に前記車輌の中心平
    面内にて実質的に前記車輪の前記軸線上又はその後方に
    於て互いに交差しているトレーリングアーム式リヤサス
    ペンション。
JP26101491A 1991-09-12 1991-09-12 トレーリングアーム式リヤサスペンシヨン Pending JPH0569714A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5597175A (en) * 1993-11-16 1997-01-28 Sollac Rear suspension system of a motor vehicle
FR2793736A1 (fr) * 1999-05-18 2000-11-24 Peugeot Citroen Automobiles Sa Essieu arriere a traverse deformable avec amortisseur et ressort separes
FR2793734A1 (fr) * 1999-05-18 2000-11-24 Peugeot Citroen Automobiles Sa Essieu arriere a traverse deformable avec tube de bras dans un plan
FR2793735A1 (fr) * 1999-05-18 2000-11-24 Peugeot Citroen Automobiles Sa Essieu arriere a traverse deformable et gousset incorpore

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FR2793734A1 (fr) * 1999-05-18 2000-11-24 Peugeot Citroen Automobiles Sa Essieu arriere a traverse deformable avec tube de bras dans un plan
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