JPH0566150B2 - - Google Patents

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JPH0566150B2
JPH0566150B2 JP60085530A JP8553085A JPH0566150B2 JP H0566150 B2 JPH0566150 B2 JP H0566150B2 JP 60085530 A JP60085530 A JP 60085530A JP 8553085 A JP8553085 A JP 8553085A JP H0566150 B2 JPH0566150 B2 JP H0566150B2
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water
ether
diglycidyl ether
glycol diglycidyl
epoxy compound
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Nobuo Masuda
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Lion Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、粘膜用貼付剤、ゲル軟膏剤、パツプ
剤等の基剤として用いられる吸水性粘着組成物に
関し、更に詳述すると、粘膜に対する接着性に優
れ、特に粘膜適用製剤の基剤として好適に使用さ
れる吸水性粘着組成物に関する。 従来の技術及びその問題点 従来、粘膜用貼付剤、ゲル軟膏剤、パツプ剤等
の製造においては、カルボキシメチルセルロース
ナトリウム等のセルロース誘導体、アルギン酸ナ
トリウム、ゼラチン等の天然由来高分子類、ポリ
アクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマ
ー等の水溶性高分子物質などを単独使用するか又
は併用し、これと多価アルコール及び水とを練合
して粘性半液状のいわゆる含水ゲルを得、これを
種々製剤の基本基剤とし、更に所望により賦形
剤、薬効成分等を加えた後、必要な加工を施して
製品とすることが行なわれている。例えば、製剤
剤型がゲル状のままであるゲル軟膏剤の場合、更
に増粘乃至ゲル補強のため、カルボキシビニルポ
リマーを用いた含水ゲルに対してアミン類等のア
ルカリ中和剤を添加することが行なわれている。
また、パツプ剤においては、基剤がだれたり基剤
を展延した布に裏じみが生じるのを防止するた
め、例えばポリアクリル酸ナトリウムやゼラチン
などのアニオン性ポリマーを配合した含水ゲルに
対してアルミニウムイオン等の多価金属塩、ジア
ルデヒドでんぷん等のアルデヒド類といつた架橋
化剤を添加し、これによつて分子架橋を生じさせ
たり、或いは含水ゲルにカオリン等の増量賦形剤
を配合することが行なわれている。更に、粘膜貼
付剤の場合は、上記含水ゲルやこれに薬効成分を
添加したものを板上に展延し乾燥した後、剥離し
てシート状に形成したり、可溶性或いは不溶性の
支持体上に展延して乾燥することにより、口腔内
等の粘膜に粘膜から分泌される体液の作用で粘着
する粘膜貼付剤を製造することが行なわれてい
る。 しかしながら、このように種々製剤の基本基剤
として用いられている従来の含水ゲルは、粘弾
性、チキソトロピー性、凝集性、保水性、保形性
等の点で問題を有し、また製剤化した場合に液分
離、ゾル化、液状化、だれ、裏じみ等の現象を生
じ易いものであつた。従つて、これらの点を改良
するために種々の提案がなされているが、これら
の提案もそれぞれ欠点を有している。例えば、含
水系の貼付剤、いわゆるパツプ剤には基材の基本
物質としてゼラチンを用いたゼラチン系とゼラチ
ンを用いない非ゼラチン系のものがある。しか
し、ゼラチンは熱可塑性を有し、ゾル・ゲル変換
を起こすため、ゼラチン系パツプ剤においては
気温の高い夏期などにはパツプ剤が軟化してだれ
を生じ、だれが著しい場合にはべとべとになつた
り、貼付後皮膚から剥す場合、皮膚表面に膏体が
残つて貼付部位を不潔にしたり、また使用するに
あたつてパツプ剤表面のカバーフイルムを剥すこ
とが困難となる、気温の低い冬季などは逆にパ
ツプ剤が硬化して粘着力が減少するため、皮膚面
への密着性が大幅に低下するといつた品質上の欠
点が生じ易い。また、その製造工程中に発酵等に
よつてゼラチンが変性し易く、工程管理が煩雑に
なるという問題がある。これに対し、上記問題点
を解消する目的でゼラチンを金属塩やアルデヒド
類等で部分架橋したり、ポリアクリル酸ナトリウ
ム等の親水性高分子物質を添加することも提案さ
れており、例えば金属塩による架橋としてはゼラ
チンにミヨウバンを加える方法(特開昭49−
35523号公報)やポリアクリル酸アルカリ金属塩
を加える方法(特開昭50−140624、同51−26217、
同52−38016号公報)などが知られている。しか
しながら、前者のゼラチンにミヨウバンを加える
方法はパップ剤が硬調に仕上り、従つて得られた
パツプ剤の皮膚に対する粘着性が乏しく、また高
温時のだれを解消できない等、不満足な点が多
い。一方、後者のゼラチンにポリアクリル酸ナト
リウムを加える方法もやはり高温時のだれを解消
できず、更に得られたパツプ剤がべとついて皮膚
表面を汚すことがある等、満足すべきものではな
かつた。 また、非ゼラチン系パツプ剤としては、ポリア
クリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム等の親水性高分子物質、カオリン等
の粉体、水及び多価アルコールなどを機械的にブ
レンドした後、布等に展延して製造したものが知
られている。しかし、これらはやはり膏体からの
液分のしみ出し、布側への裏じみ、使用時の皮膚
へのべとつき、膏体の硬化、膏体を被覆するカバ
ーフイルム側への膏体移行、、皮膚への膏体残留、
粘着力不足等が生じ易いという問題を有する。こ
れに対し、上記問題点を解消する目的で例えばポ
リアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸又は
その塩をエポキシ基を有する化合物で架橋するこ
とにより耐熱性を向上させる方法が知られている
(特開昭56−154421号公報)が、上記欠点を充分
解消するには至つていない。また、ここで使用さ
れるポリアクリル酸ナトリウムは、架橋化して不
溶化し、紙おむつ等の尿吸水剤として汎用されて
おり、パツプ剤においてもその保水能力の優れて
いるところから汎用される成分であるが、高粘性
で曳糸性があり、製品がべとつくという欠点があ
る。 更に、上述した含水ゲルを基本基剤としたゲル
軟膏は、ゲルの硬さ、保形性、皮膚に塗布する際
の展延性に問題があると共に、べとついたり、液
化或いはゾル化して手に乗りにくくなることがあ
り、また粘膜用貼付剤は保形性、吸水性、接着性
等が劣り、貼付直後は良好な接着性、保形性を有
するものの、徐々に溶けだして剤型のくずれ、消
失をきたすという問題がある。このため、従来よ
り、保形性、保水性、吸水性等に優れ、粘膜用貼
付剤、ゲル軟膏剤、パツプ剤等の基材として好適
に用いられる材料が要望されていた。 発明の概要 本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、多
糖類をエポキシ化合物で架橋した架橋構造を有す
ることにより、保形性、保水性、吸水性、とりわ
け粘膜に対する接着性等に優れ、粘膜用貼付剤、
ゲル軟膏剤、パツプ剤等の基剤として好適に使用
し得る吸水性粘着組成物を提供することを目的と
する。 即ち、従来上述したようにポリアクリル酸塩等
の水溶性高分子物質を金属塩やアルデヒド類で架
橋することは知られていたが、この場合は製品が
べとつく等といつた欠点を生じさせるものであつ
た。これに対し、本発明者は、水溶性高分子物質
として粘着感、べとつき感が少なく、充分な保水
力を有するカルボキシメチルセルロース等の多糖
類を使用し、これら多糖類の有する離水、しみ出
し等の欠点を解消し、かつその特性を十分保持し
た吸水性粘着組成物につき鋭意検討を行なつた結
果、カルボキシメチルセルロース等の多糖類を単
に組成物中にブレンドするのではなく、凝集性、
保形性、保水性等を向上するため架橋剤で架橋
し、多糖類を三次元網状化すること、しかもこの
場合架橋剤として金属塩やアルデヒド類を用いる
のではなく、エポキシ化合物を用いることによ
り、カルボキシメチルセルロース等の多糖類が本
来有する親水性の性質が損なわれず或いはより親
水化し、上述したような保形性、保水性、吸水
性、粘膜に対する接着性等に優れ、かつべとつき
の生じ難い吸水性粘着組成物が得られることを知
見し、本発明をなすに至つたものである。 従つて、本発明によれば、このように親水性物
質である多糖類をエポキシ化合物で架橋化するこ
とによつて得られる架橋物を主体としていること
により、優れた親水性乃至は吸水性を有し、かつ
保形性の良好な含水ゲルとすることができ、とり
わけ唾液、体液等を良く吸水、保持し得、局所適
合部位に良く接着するので、パツプ剤のほかに口
腔内、鼻腔内、直腸内等の体液分泌の多い粘膜適
用に適し、このような吸水性、保水性の機能が必
要な粘膜用貼付剤の基剤として有効に使用され
る。 なお、エポキシ化合物をゼラチン、ポリアクリ
ル酸塩の架橋化剤として用いることは従来知られ
ている(特開昭53−6421号公報)。しかしながら、
多糖類をエポキシ化合物で架橋して三次元網目状
構造とすること、これにより保形性、保水性、吸
水性、とりわけ粘膜接着性に優れた吸水性粘着組
成物が得られるということは本発明者の新知見で
ある。 以下、本発明につき更に詳しく説明する。 発明の構成 本発明に係る吸水性粘着組成物は、多糖類をエ
ポキシ化合物で架橋した架橋構造を有するもので
ある。 この場合、多糖類の種類に制限はないが、特に
メチルセルロース、エチルセルロース、メチルエ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カ
ルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメ
チルスターチ、でんぷん及びそれらの塩類等のセ
ルロース誘導体、アルギン酸及びその塩類並びに
イスパグーラハスク(別名サイリウム)種のプラ
ンタゴ種皮類から選ばれる1種又は2種以上を好
適に使用し得る。 また、エポキシ化合物の種類も制限されない
が、モノ、ジ、トリ又はポリエポキシ化合物を好
適に用いることができ、例えばエチレンオキサイ
ド、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキ
シルグリシジルエーテル、メチルグリシジルエー
テル、フエニルグリシジルエーテル等のモノエポ
キシ化合物、エチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、プロピレングリコールジグリシジルエー
テル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエ
ーテル、グリセリンジグリシジルエーテル等のジ
エポキシ化合物、グリセリントリグリシジルエー
テル、トリグリシジルイソシアヌレート等のトリ
エポキシ化合物、グリセロールポリグリシジルエ
ーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジル
エーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジル
エーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル
等のポリエポキシ化合物から選ばれる1種又は2
種以上を使用し得る。 本発明の吸水性粘着組成物は、上述した多糖類
をエポキシ化合物で架橋した架橋構造を有するも
のであるが、この場合多糖類全体が架橋構造をな
している必要はなく、上述の軟膏、パツプ剤、粘
膜貼付剤等、個別の剤型について吸水性、保水
性、保形性等で所望される物性、機能を発揮する
に必要な部分的架橋化であつてもよい。従つて、
これらエポキシ化合物は、エポキシ化合物及び多
糖類の相互の種類(官能基数と分子量)にもよる
が、多糖類の使用量に対して概略0.1〜150重量
%、通常10〜100重量%の範囲で加えられる。 なお、本発明吸水性粘着組成物には、必要に応
じ種々の他の成分を配合することができる。例え
ばエタノール等の1価低級アルコール、プロピレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、グリセ
リン、ソルビトール等の多価アルコール、それら
の脂肪酸エステル、カオリン、ベントナイト、モ
ンモリロナイト、酸化亜鉛、酸化チタン、無水ケ
イ酸等の無機粉体、サリチル酸メチル、サリチル
酸グリコール、インドメタシン、l−メントー
ル、ハツカ油、ユーカリ油、dl−カンフル、ノニ
ル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベータブトキシ
エチル、ビタミンE、ジフエンヒドラミン、マレ
イン酸クロルフエニラミン、クロタミトン、レゾ
ルシン、チモール、フルフエナム酸とその誘導
体、メフエナム酸とその誘導体、ジクロフエナツ
ク塩、グリチルリチン、、グリチルレチン酸、イ
ブプロフエン、ピロキシカム、塩酸チアラミド、
フエンブフエン、唐辛子エキス、カプサイシン、
大黄エキス、プレドニゾロン、メチルプレドニゾ
ロン、ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、リド
カイン、スルフイソキサゾール、アラントイン、
硫酸ブレオマイシン、トルナフタート、クロラム
フエニコール等、用途目的に合つた薬効成分や、
柔軟性、粘着性、保型性等の調整剤としてグアガ
ム、キサンタンガム、アラビアガム、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリブテ
ン、ラテツクス、酢酸ビニルエマルシヨン、アク
リル樹脂エマルシヨン等の高分子物質や、有効成
分の安定配合剤、経皮吸収促進剤としてラノリ
ン、流動パラフイン、植物油、高級アルコール、
高級脂肪酸及びその誘導体、活性剤等が必要に応
じ適宜配合される。 本発明吸水性粘着組成物を製造する方法に特に
制限はないが、パツプ剤等の製造工程の一部とし
て多糖類及びエポキシ化合物を配合し、その製造
工程中でこれを反応させて多糖類を架橋するよう
な方法を採用することが好ましい。例えば、多糖
類を多価アルコール中に分散又は溶解し、この中
に直接エポキシ化合物を加えるか、又は予めエポ
キシ化合物を水等の溶解した溶液を加え、撹拌し
て架橋反応させ、ゲル状物を得る。この場合、架
橋反応は40〜70℃、通常50〜60℃において行なう
ことが好ましい。なお、この時多糖類側かエポキ
シ化合物側に脂肪族アミン又は芳香族アミン又は
アンモニウム塩等の触媒を分散又は溶解しておく
ことができる。その後、40℃乃至室温に冷却し、
薬効成分或いは診断試薬等の目的に応じた必要生
理活性薬剤等を加えて練合する。 更に、上記ゲル状物に対し、ゲル軟膏、パツプ
剤等その剤形に応じて要求される形状を保つため
それぞれ汎用される結合剤、不活性粉体、増量
剤、乳化剤、油性剤、水溶性高分子物質等の所望
の成分を加え、種々の剤形に応じた本発明吸水性
粘着組成物を得ることができる。その後、更にパ
ツプ剤においては布への展延加工、粘膜貼付剤や
粘膜挿入剤において展延加工、加熱加工、真空乾
燥加工等を施すものである。 発明の効果 以上説明したように、本発明の吸水性粘着組成
物は、保形性、保水性、吸水性に優れ、特に粘液
をよく吸収して保持するため、粘膜に対する接着
性に優れたものである。従つて、本発明組成物
は、粘膜貼付剤、粘膜挿入剤、ゲル軟膏剤、パツ
プ剤等の基剤として好適に用いられ、特に粘膜適
用製剤の基剤として良好に使用することができ
る。 以下、実験例、実施例及び比較例を示し、本発
明を具体的に説明する。 〔実験例〕 下記第1表に示す組成のNo.1〜No.3の含水ゲル
を下記方法によりそれぞれ調製し、その物性を調
べた。結果を第1表に示す。
【表】 カルボキシメチルセルロースナトリウム5部を
グリセリン15部に分散溶解し、撹拌しつつ、別に
グリセリンジグリシジルエーテル1部を温精製水
10部に溶解した水溶液を添加混合する。約60〜80
℃に加温して撹拌を続けながら、これに約70℃に
加温した残余の精製水を加え、本発明の含水ゲル
(No.1)を得る。 一方、エポキシ化合物を含まないNo.2をNo.1と
同様の方法でゲル状物として得る。 No.2は、吸水膨潤物であるが、板上に厚さ約3
cmで展延したものは保形力が弱く、経時的に流動
しダレを生じた。また加圧によつて容易に形くず
れすると共、に水のしみ出しが多いものであつ
た。これに対し、本発明のNo.1は保形力もあり、
形くずれ、ダレを生じず、また水のしみ出しもご
く少量でしかなく、保水力も優れた性質が付与さ
れていた。皮膚上にのばしても均一にスムースに
塗布でき、べとつきの少ないものであつた。更
に、得られたNo.1及びNo.2のゲルそれぞれ100g
に対して水100mlを追加し、撹拌混合後その流動
性を観察したところ、明らかにNo.1は放置しても
離水がなく、またた非流動性のままで保形性をも
ちつつ吸水保持力は充分具わつていることが認め
られた。これに対し、No.2はかなり流動性があ
り、放置で自然離水が認められた。 更に、従来公知の代表例としてポリアクリル酸
ナトリウムとエポキシ化合物とを用いたNo.3の含
水ゲルを常法により試作したところ、保水性、保
形性は本発明No.1と同様すぐれているが、皮膚上
展延時のべとつきが認められた。 実施例1、比較例1 下記成分を用いて実施例1のゲル軟膏を調製し
た。 カルボキシメチルセルロースナトリウム(1%
水溶液の粘度1500cps,エーテル化度14、平均
重合度約800) 2% カルボキシメチルセルロースナトリウム(1%
水溶液の粘度2300cps、エーテル化度0.8、平均
重合度約1000) 3 グリセリンジグリシジルエーテル 3 塩化ベンゼトニウム 0.05 濃グリセリン 10 プロピレングリコール 15 ポリソルベート80 1 精製水 残 合 計 100% 濃グリセリン及びプロピレングリコールの混合
液に両カルボキシメチルセルロースを分散し、60
〜70℃に加温する。次にこの分散液に、別にグリ
セリンジグリシジルエーテル及び塩化ベンゼトニ
ウムを60〜70℃に加温した精製水10%に溶解して
おいた溶液を加え、撹拌して架橋反応させる。次
いで、室温に冷却した後、ポリソルベート80を加
えて撹拌を続け、更に残余の精製水を加えて実施
例1のゲル軟膏を得た。 また、対照品として汎用されている比較例1の
ゲル軟膏を常法により調製した。 カルボキシビニルポリマー 1.75% ジイソプロパノールアミン 0.2 エタノール 15 プロピレングリコール 35 EDTA 0.1精製水 残 合 計 100% 多糖類(カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム)をエポキシ化合物で架橋した架橋構造を有す
る実施例1のゲル軟膏は、比較例1のゲル軟膏と
比較してゲルの硬さの具合、保形性、皮膚に塗布
する際の展延性、手への乗り易さ(軟膏が液化乃
至ゾル化し、塗りにくかつたり、手から落ち易く
なることがない度合)、べとつき性等の点におい
て優れたものであつた。 実施例2〜6、比較例2〜4 下記第2表に示す成分を用い、下記方法により
実施例2〜6、比較例2〜4のパツプ剤をそれぞ
れ調製した。
【表】 製造方法 をに分散して60〜70℃に加温し、これに予
め10%分のにを溶解して70℃に調整した溶液
を加えて撹拌し、架橋反応させる。これに、,
を加えて撹拌しながら冷却した後、残りの全
量を加えて30〜40℃に冷却し、更にを加えて練
合し、膏体を得る。次いで、この膏体を布織布に
展延すると共に、膏体表面をポリエチレンフイル
ムで被覆し、一定の大きさに裁断してパツプ剤と
した。 次に、上記実施例及び比較例のパツプ剤の製造
時及びアルミ箔製の袋に封入して50℃で1ケ月間
保存した後における第3表に示す性質につきそれ
ぞれ評価した。結果を第3表に示す。なお、評価
基準は下記の通りである。 評価基準 練合性、布への展延性、初期のタツク、フイル
ム剥離性について 〇:良好 △:やや難がある ×:難がある フイルムへの残留性、皮膚への粘着性、皮膚へ
の残留性、膏体のだれ、しみ出し・裏じみ、膏体
の硬化について 〇:無し △:やや有り ×:有り
【表】 第3表の結果より、多糖類をエポキシ化合物で
架橋した場合は、架橋しない場合に比べて高温保
存後においても保形性、保水性に著しく優れた膏
体を得られることが認められた。 なお、上記実施例と同様の成分を用い、更に架
橋反応の触媒として塩化ベンゼトニウム又はジフ
エンヒドラミン0.1%を又はに添加して同様
にパツプ剤を製造したところ、架橋化が更に円滑
に進み、練合時間を短縮することができた。しか
も、このようにして得られたパップ剤は、実施例
2〜6のパツプ剤と同様の優れた性質を有するも
のであつた。 実施例 7 ポリイソブチレン45gを70〜80℃に加熱する。
次に、これをカルボキシメチルセルロースナトリ
ウム30g及びイスパグーラハスク5gをグリセリ
ン5gで湿したものを練り加えた後、更に70℃に
加温した精製水9gにエチレングリコールジグリ
シジルエーテル6gを溶解した溶液を加えて練合
する。これを徐々に冷しながら40〜50℃でポリプ
ロピレンフイルム上に展延し、次いで50℃で30分
間熱風下においてエージングした後、放冷する。
これを適宜大きさに切断し、実施例7の粘膜貼付
剤を得た。 実施例 8 アラビアゴム35g、ゼラチン5g及びカルボキ
シメチルセルロース15gを70〜80℃に加温したポ
リイソブチレン40gに加えて練合した後、グリセ
ロールポリグリシジルエーテル3gを加えて更に
練合する。これを40〜50℃に冷却後、局所麻酔薬
塩酸ジブカイン1gを加えて更に練合し、次いで
ポリエチレンフイルム上に薄く展延してエージン
グした後、適宜大きさに切断して実施例8の粘膜
貼付剤を得た。 上記実施例7、8の粘膜貼付剤は、口腔内等の
体腔内の粘膜に適用する場合、体腔内の粘液の作
用によつて粘膜に直ちに付着し、しかもなめらか
で異物感がなく、柔軟で屈曲に沿つてうまく適合
するものであつた。また、自然に剥れたり、反り
落ちたり、離反することがなく、かつ長期間貼付
後もその原形を保つていた。更に、封入された薬
物は徐々に放出されて薬効を発揮するものであつ
た。 これに対し、比較のためエポキシ化合物で架橋
しない以外は前記と同様にして粘膜貼付剤を製造
したところ、この貼付剤は例えば口腔内では1時
間以内に唾液で膨潤し、形くずれを生じたり、部
分的に欠落したり、自然に剥落したり、べとつい
て唾液で流れ落ちるものであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 多糖類をエポキシ化合物で架橋した架橋構造
    を有することを特徴とする吸水性粘着組成物。 2 多糖類が、メチルセルロース、エチルセルロ
    ース、メチルエチルセルロース、ヒドロキエチル
    セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カ
    ルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセ
    ルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、
    カルボキシメチルスターチ、でんぷん及びそれら
    の塩類、アルギン酸及びその塩類並びにプランタ
    ゴ種皮類から選ばれる1種又は2種以上である特
    許請求の範囲第1項記載の吸水性粘着組成物。 3 エポキシ化合物が、モノ、ジ、トリ又はポリ
    エポキシ化合物である特許請求の範囲第1項又は
    第2項記載の吸水性粘着組成物。 4 エポキシ化合物が、エチレンオキサイド、ア
    リグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリ
    シジルエーテル、メチルグリシジルエーテル、フ
    エニルグリシジルエーテル、エチレングリコール
    ジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール
    ジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジ
    グリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール
    ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコール
    ジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジル
    エーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、
    トリグリシジルイソシアヌレート、グリセロール
    ポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパ
    ンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトー
    ルポリグリシジルエーテル及びソルビトールポリ
    グリシジルエーテルから選ばれる1種又は2種以
    上である特許請求の範囲第3項記載の吸水性粘着
    組成物。
JP60085530A 1985-04-23 1985-04-23 吸水性粘着組成物 Granted JPS61244369A (ja)

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JP60085530A JPS61244369A (ja) 1985-04-23 1985-04-23 吸水性粘着組成物

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