JPH0565652U - シートスライド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】シートスライド装置のロアレールに、上方向に
作用する力が加わったとき、ロアレールがフットから剥
離するのを防止すると共に、リベットに加わる力を分散
させて耐久性を増す。 【構成】ロアレール１の端部に取り付けられるフット４
は、固定部６と当接部７とから成り、当接部７には起立
部８ａと水平部８ｂとから成る略正方形の立ち上げ片８
が一体に設けられ、前記立ち上げ片８はロアレール１の
板厚分だけ起立され、水平部８ｂが当接部７と平行に成
るよう折り曲げられている。この立ち上げ片８には、リ
ベット９が挿通される穴８ａが設けられ、ロアレール１
の端部がフット３の起立部８ａに当接され、立ち上げ片
８とロアレール１がリベット９で挟持されている。

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は、自動車座席を前後に調整移動させるシートスライド装置に関するも ので、特にロアレールに取り付けられるフットの取り付け構造に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来のシートスライド装置のフットの取付け構造は、図４に示すようにロアレ ール２１の端部の下面に２本のリベット２３、２４でフット２２をカシメ固定し たものや、さらにレールの強度を確保するためにロアレール２１の端部とフット ２２を溶接により固着させるものが一般的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、自動車が急停止又は、衝突した場合、自動車座席には非常に大きな 衝撃力が作用し、又、シートスライド装置の前端部には下方向に作用する力が発 生すると共に、後端部には、上方向に作用する力が発生する。従って、例えば図 ４に示す従来のシートスライド装置においては、矢印Ｆで示す上方向への力が作 用し、その力はロアレール２１にフット２２を取り付けるためのリベット２３、 ２４の付近に集中し、その中でも特にリベット２４に力が集中する。このために ロアレール２１がフット２２から剥離してリベット２４が頭から抜けてしまう。 即ち、上方向に作用する力をリベット２３、２４に分散させることができなかっ た。

【０００４】 又、上述した構成の剥離対策として、ロアレール２１の端部とフット２２を溶 接して強度を確保する方法においては、コスト高、或いは、作業工程が増す問題 や、溶接時の熱によりロアレール２１が変形する問題があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上述した問題を一掃し上下方向の力に対して２本のリベットがそれぞ れ力を受け強度を確実に確保すると共に、ロアレールがフットから剥離しないよ うロアレールの両端に固着されるフットの少なくとも一方は、ロアレールと当接 する当接部に起立部と水平部から成る立ち上げ片を一体に設け、前記立ち上げ片 と前記当接部の間にロアレールの端部を挟持させたことを特徴とするシートレー ルを提供するものである。

【０００６】

【作用】

ロアレール１に上方向の力が作用すると、ロアレール１は上方向に引っ張られ るが、ロアレール１の端部をフット４の立ち上げ片８とロアレール１をリベット ９により挟持することで、ロアレール１が押え付けられるためロアレール１の剥 離を防止することが出来る。

【０００７】 又、同様に下方向の力が作用しロアレールが下方向に押し付けられる場合は、 フット４の当接部７とリベット１０により下方向に作用する力を受止めている。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。 図１は、本考案のシートスライド装置で１は、フット３、４により車体の床に 固定されるロアレールで、このロアレール１にアッパーレール２が摺動可能に組 み付けられている。また、前記ロアレール１とアッパーレール２の間にはアッパ ーレール２の摺動を助けるローラー５が配設されている。 図２において１は、断面が略Ｃ字形のロアレールで、底片１ａの両端から上方 向に伸びる起立片１ｂを有し、前記起立片１ｂの端部から内側に向かって伸びる 水平部１Ｃとこの水平部から下方向に対向して伸びる下片１ｄから成っている。 ２はアッパーレールで一対のＬ字状片を背中合わせに固着させ略逆Ｔ字状を呈 しておりシートクッション側のブラケットを一体に設けている。

【０００９】 前記のロアレール１の底面部１ａとアッパーレール２の下部の間にはアッパー レール２の摺動を助けるローラ５が配設されている。

【００１０】 前記ロアレール１の一端にはフット３が図示されないリベットに固定され、前 記ロアレール１の一端が車体の床に固定されている。又、ロアレール１の他端に は、フット４がリベット９、１０により固定され、前記ロアレールの他端が車体 の床に取り付けられている。

【００１１】 前記ロアレール１の他端に取り付けられるフット４は、固定部６と当接部７か ら成り、固定部６には、車体の床に固定するための取付穴６を有している。

【００１２】 当接部７には、起立部８ａと水平部８ｂから成る略正方形の立ち上げ片８が一 体に設けられ、前記立ち上げ片８をロアレール１の板厚分だけ起立させ水平部８ ｂが当接部７と平行に成るよう折り曲げられている。この立ち上げ片８には、リ ベット９が挿通される穴８ａが設けられ、ロアレール１の端部をフット４の起立 部８ａに当接させ、立ち上げ片８とロアレール１をリベット９で挟持している。

【００１３】 又、当接部７の穴７ａとロアレール１をリベット１０で固定することにより下 方向に作用する力を当接部７で受け止めている。

【００１４】

【考案の効果】

以上のことから明らかなように本考案はロアレールの両端に固定されるフット の少なくとも一方は、ロアレールと当接する当接部に起立部と水平部から成る立 ち上げ片を一体に設け、前記立ち上げ片と前記当接部の間にロアレールの端部を 挟持させたことを特徴とするもので、上方向、又は、下方向に作用する力に対し て各々のリベットが力を受け止める構成としたためにリベットの耐久性を増す効 果を得ることが出来た。

【００１５】 更に、自動車座席において非常に危険である上方向に作用する力に対しては、 ロアレールを立ち上げ片を介してリベットカシメしているため、立ち上げ片によ りロアレールの剥離を防止する効果を得ることができた。

【００１６】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の斜視図

【図２】本考案の実施例の斜視図

【図３】本考案の全体図

【図４】従来例

【００１７】

【符号の説明】

１．ロアレール ２．アッパーレール ３．フット ４．フット ６．固定部 ７．当接部 ８．立ち上げ片 ８ａ．起立部 ８ｂ．水平部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】自動車座席を前後に調整移動させるシート
   スライド装置のロアレールの両端にはフットが取り付け
   られ、前記フットにより自動車座席が車体の床に固定さ
   れるシートスライド装置において、前記ロアレールの両
   端に固定されるフットの少なくとも一方は、ロアレール
   と当接する当接部に、起立部と水平部から成る立ち上げ
   片を一体に設け、前記立ち上げ片と前記当接部の間にロ
   アレールの端部を挟持させたことを特徴とするシートス
   ライド装置。 【０００１】