JPH0565394A - 難燃ポリエステル組成物 - Google Patents

難燃ポリエステル組成物

Info

Publication number
JPH0565394A
JPH0565394A JP25602791A JP25602791A JPH0565394A JP H0565394 A JPH0565394 A JP H0565394A JP 25602791 A JP25602791 A JP 25602791A JP 25602791 A JP25602791 A JP 25602791A JP H0565394 A JPH0565394 A JP H0565394A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
acid
flame
polyester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25602791A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunei Inoue
俊英 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP25602791A priority Critical patent/JPH0565394A/ja
Publication of JPH0565394A publication Critical patent/JPH0565394A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】難燃性に優れ、かつ良好な機械的性質および成
形品外観を備えた難燃ポリエステル組成物を得ること。 【構成】溶融異方性ポリエステル100重量部に対し
て、有機臭素化合物0.5〜30重量部と、無機スズ化
合物および/または平均粒子径が1.0μm以下の微粒
子炭酸カルシウム0.005〜10重量部と、充填剤0
〜200重量部とを含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、難燃性、特に燃焼時の
顆粒落下抵抗性が優れ、かつ良好な機械的性質および成
型品外観を備えた耐熱性の優れた難燃液晶ポリエステル
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年プラスチックの高性能化に対する要
求がますます高まり、種々の新規性能を有するポリマが
数多く開発され、市場に供されているが、中でも分子鎖
の平行な配列を特徴とする光学異方性の液晶ポリマが優
れた流動性と機械的性質を有する点で注目され、機械部
品、電気・電子部品などに用途が拡大されつつある。
【0003】一方、これらの工業材料には、一般の化学
的、物理的諸特性のバランス以外に、火炎に対する安全
性、すなわち難燃性が強く要求されている。一般に液晶
ポリマは、耐燃焼性を持っており、直接火炎にさらされ
ると自己発泡的に炭化層を形成する性質があることが知
られている。しかしながら、液晶ポリマとして代表的な
アルキレングリコールとジカルボン酸から得られるポリ
エステルにアシルオキシ芳香族カルボン酸を共重合した
液晶ポリエステル(例えば特公昭56ー18016号公
報記載のポリマ)は、薄肉成形品(1/32”)での難
燃性が不十分であり、この液晶ポリエステルに有機臭素
化合物とアンチモン化合物を併用して難燃化することが
知られている(特開平1ー118567号公報)。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】ところが特開平1ー1
18657号公報に記載の方法はアンチモン化合物を多
量に添加することが必要であるため、成形時の滞留安定
性が著しく不良であることがわかった。これに対して本
発明者は特定構造からなる液晶ポリエステルがアンチモ
ン化合物を併用することなく少量の有機臭素化合物のみ
で難燃化でき成形時の滞留安定性が大きく向上できるこ
とを見い出した。しかしながら、このポリエステルとて
300℃以上の高温で長時間滞留させると有機臭素化合
物が分解し、液晶ポリエステルをも分解せしめることが
わかった。 本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討
した結果、本発明に到達した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、 1.(A)溶融異方性ポリエステル100重量部に対し
て(B)有機臭素化合物0.5〜30重量部(C)無機
スズ化合物および/または平均粒子径が1.0μm以下
の微粒子炭酸カルシゥム0.005〜10重量部(D)
充填剤0〜200重量部を含有せしめてなることを特徴
とする難燃ポリエステル組成物。 2.前記(A)溶融異方性ポリエステルがエチレンジオ
キシ単位を必須成分として含有する上記1記載の難燃ポ
リエステル組成物。 を提供するものである。
【0006】本発明でいう溶融異方性ポリエステルと
は、芳香族オキシカルボキシレート単位、芳香族ジオキ
シ単位、芳香族ジカルボニル単位、エチレンジオキシ単
位などから選ばれた単位からなるポリエステルのうち溶
融異方性を示すポリエステルであり、好ましくは下記構
造単位(I)〜(V)から選ばれたポリエステルであ
り、特に好ましくは構造単位(IV)を含むポリエステ
ルである。
【0007】
【化1】 (ただし式中のXは
【化2】 から選ばれた1種以上の基を示し、Yは
【化3】 から選ばれた一種以上の基を示す。また構造単位(V)
は構造単位(II)+(III)+(IV)と実質的に
等モルである。)
【0008】上記構造単位(I)、(II)、(II
I)および(IV)の共重合量は次の共重合量であるこ
とが好ましい。すなわち、構造単位(IV)を含む場合
は、耐熱性、難燃性および機械的性質の点から上記構造
単位〔(I)+(II)+(III)〕は、〔(I)+
(II)+(III)+(IV)〕の77〜95モル%
が好ましく、82〜93モル%がさらに好ましい。ま
た、構造単位(IV)は〔(I)+(II)+(II
I)+(IV)〕の23〜5モル%が好ましく、18〜
7モル%がさらに好ましい。また、構造単位(I)/
〔(II)+(III)〕のモル比は耐熱性と流動性の
点から好ましくは75/25〜95/5であり、より好
ましくは78/22〜93/7である。また(II)/
(III)のモル比は100/0〜67/33が好まし
く、100/0〜90/10がさらに好ましい。構造単
位(V)はテレフタル酸から生成したものが好ましく、
構造単位〔(II)+(III)+(IV)〕と実質的
に等モルである。
【0009】一方、上記構造単位(IV)を含まない場
合は流動性の点から上記構造端(I)は〔(I)+(I
I)+(III)〕の40〜90モル%であることが好
ましく、60〜85モル%であることが特に好ましい。
また、上記構造単位(II)/(III)のモル比は9
0/10〜10/90が好ましく、耐熱性と流動性の点
から75/25〜40/60がより好ましい。さらにこ
の場合、構造単位(III)としては2,6−ジヒドロ
キシナフタレンから生成したしたものが、構造単位
(V)としてはテレフタル酸から生成したものが最も好
ましい。またこの場合、構造単位(V)は構造単位
〔(II)+(III)〕と実質的に等モルである。
【0010】本発明において(B)成分として用いられ
る有機臭素化合物は、分子中に臭素原子を有するもので
あり、通常難燃剤として使用されている公知の有機臭素
化合物を意味し、特に臭素含有量20重量%以上のもの
が好ましい。
【0011】具体的にはヘキサブロモベンゼン、ペンタ
ブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモ
ビフェニル、ヘキサブロモシクロデカン、デカブロモジ
フェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、
ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモ
フェノキシ)エタン、エチレンビス−(テトラブロモフ
タルイミド)、テトラブロモビスフェノールA等の低分
子量有機臭素化合物、臭素化ポリカーボネート(例えば
臭素化ビスフェノールAを原料として製造されたポリカ
ーボネートオリゴマーあるいはそのビスフェノールAと
の共重合物)、臭素化エポキシ化合物(例えば臭素化ビ
スフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によって
製造されるジエポキシ化合物や臭素化フェノール類とエ
ピクロルヒドリンとの反応によって得られるモノエポキ
シ化合物)、ポリ(臭素化ベンジルアクリレート)、臭
素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ビスフェノール
A、塩化シアヌルおよび臭素化フェノールの縮合物、臭
素化ポリスチレン、架橋臭素化ポリスチレン、架橋臭素
化ポリα−メチルスチレン等のハロゲン化されたポリマ
ーやオリゴマーあるいは、これらの混合物があげられ、
なかでもエチレンビス−(テトラブロモフタルイミ
ド)、臭素化エポキシオリゴマーまたはポリマー、臭素
化ポリスチレン、架橋臭素化ポリスチレン、臭素化ポリ
フェニレンエーテルおよび臭素化ポリカーボネートが好
ましく、特にエチレンビス−(テトラブロモフタルイミ
ド)、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリカーボネートが
特に好ましく使用できる。
【0012】上記の好ましい有機臭素化合物についてさ
らに詳しく述べると、臭素化エポキシポリマーとしては
下記一般式(a)で表わされるものが好ましい。
【化4】
【0013】上記一般式(a)の重合度ηは好ましくは
15以上、さらに好ましくは50〜80である。また、
臭素化ポリスチレンとしてはラジカル重合またはアニオ
ン重合によって得られたポリスチレンを臭素化すること
によって製造された重量平均分子量1×103〜30×
104の下記(b)式で表わされるもの、あるいは臭素
化スチレンモノマをラジカル重合またはアニオン重合、
好ましくはラジカル重合によって製造された(c)式で
表わされる臭素化スチレン単位を有するポリ臭素化スチ
レンなどが挙げられるが、とりわけ臭素化スチレンモノ
マから製造した下記(c)式で示される構造単位を主要
構成成分とするポリ臭素化スチレンが好ましい。
【化5】
【0014】上記(c)式で示され、本発明で用いられ
るポリ臭化スチレンは二臭素化スチレン単位を60重量
%以上含有しているものが好ましく、70重量%以上含
有しているものがより好ましい。二臭素化スチレンモノ
マ以外に一臭素化スチレンおよび/または三臭素化スチ
レンを40重量%以下、好ましくは30重量%以下共重
合したポリ臭素化スチレンであってもよい。
【0015】この臭素化スチレンのMnは1×104
30×104、Mwは、2×104〜120×104が好
ましく、Mnは1×104〜15×104、Mwは2×1
4〜60×104がさらに好ましい。また、Mw/Mn
の比は1.5〜5.0が好ましく、2.0〜4.0がさ
らに好ましい。Mnが1×103未満であったり、Mw
が2×103未満では、成形滞留時の機械的特性やハン
ダ耐熱性の低下が大きく好ましくない。一方、Mnが3
0×104より大きかったり、Mwが120×104より
大きいときには、本発明の組成物の流動性が不良となり
好ましくない。
【0016】また、ポリ臭素化ポリスチレンは見かけ密
度1.0g/cm3以上、かため密度1.1g/cm3
上が好ましく、見かけ密度1.1g/cm3以上、かた
め密度1.2g/cm3以上がさらに好ましい。そして
このポリ臭素化スチレンは溶融異方性ポリエステル中に
平均径2.5μ以下、好ましくは2.0μ以下で分散し
ていることが好ましい。なお、この数平均分子量はゲル
浸透クロマトグラフを用いて測定した値であり、ポリス
チレン分子量基準の相対値である。このポリ臭素化スチ
レンの添加量は、溶融異方性ポリエステル100重量部
に対して0.5〜30重量部であり、好ましくは1〜2
0重量部、より好ましくは2〜15重量部である。0.
5重量部未満では難燃効果が不十分であり、60重量部
より多いときには機械的、熱的特性が低下するため好ま
しくない。
【0017】本発明において、(c)成分として用いる
無機スズ化合物とはスズ酸、メタスズ酸およびそれらの
金属塩から選択された少なくとも一種である。スズ酸と
は4価の酸化スズの水和物であり、αスズ酸とβスズ酸
の両者とも使用することができる。また、メタスズ酸も
4価の酸化スズの水和物である。これらの製法として
は、例えばαスズ酸はスズ酸アルカリ水溶液に希酸を作
用させる方法、βスズ酸およびメタスズ酸は酸化スズに
濃硝酸を作用させる方法が挙げられる。さらにスズ酸お
よびメタスズ酸の金属塩としてはカリウム、ナトリウム
などのアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム、ス
トロンチウムなどのアルカリ土類金属塩、亜鉛塩、コバ
ルト塩、鉛塩などが挙げられる。これらのうち、スズ酸
およびメタスズ酸が好ましく、なかでもメタスズ酸が特
に好ましく使用できる。
【0018】また、本発明にて(c)成分として用いる
平均粒子径1.0μm以下の微粒子炭酸カルシウムとし
ては種々の結晶形態のものが使用可能である。一般には
カルサイト結晶のものが使用されるが、アラゴナイト結
晶やパテライト結晶のものおよびそれらの混合物からな
るものも使用可能である。製造方法は特に限定されない
が、石灰石を乾式または湿式法で粉砕後、分級する粉砕
法、石灰石を焼成後、水酸化カルシウムとし、炭酸ガス
と反応させる炭酸ガス化合法および塩化カルシウムと炭
酸ナトリウムと反応させる可溶性塩化合法(塩化カルシ
ウム−ソーダ法)などが挙げられる。特に合成法の場合
には生成時の反応条件をコントロールすることによって
種々の粒子径のものが得られるため有利である。
【0019】微粒子炭酸カルシウムの平均粒子径は1.
0μm以下であることが必要であり、好ましくは0.5
μm以下、より好ましくは0.3μm以下である。ま
た、炭酸カルシウムはBET法で測定した比表面積が5
2/g以上、好ましくは10m2/g以上、より好まし
くは20m2/g以上、特に好ましくは30m2/g以上
であることがガス発生量低減効果が大きくなるため望ま
しい。さらに、炭酸カルシウムは酸化鉄の含有量が0.
2%以下、好ましくは0.1%以下であることがガス発
生量の低減および電気特性改良面から望ましい。
【0020】無機スズ化合物および微粒子炭酸カルシウ
ム(c)の添加量は芳香族ポリエステル100重量部に
対して0.005〜10重量部、好ましくは0.05〜
5重量部、より好ましくは0.1〜3重量部である。添
加量が0.005重量部未満の場合には低ガス化および
電気特性向上の効果が小さく、一方10重量部を越えた
場合には機械的物性が低下する傾向があり何れも好まし
くない。
【0021】本発明において添加する充填剤の量は、溶
融異方性ポリエステル100重量部に対して0〜200
重量部であり、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、石
膏繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、セ
ラミックス繊維、ボロンウイスカ繊維、マイカ、タル
ク、シリカ、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフ
レーク、ガラスマイクロバルーン、クレー、ワラステナ
イト、酸化チタンなどの繊維状、粉状、粒状あるいは板
状の無機フィラーおよび炭素繊維、芳香族ポリアミド繊
維などが挙げられる。
【0022】上記充填剤中、ガラス繊維が好ましく使用
される。ガラス繊維には長繊維タイプ、短繊維タイプの
チヨップトストランド、ミルドファイバーなどから選択
して用いることができるが、ガラス繊維の平均繊維径
は、成形品の異方性改良と表面外観、成形性向上の点の
みならず、難燃性の点で3〜15μmが好ましく、3〜
11μmがさらに好ましく、最も好ましくは3〜8μm
である。また、ガラス繊維の長さは30〜104μmが
好ましく、さらに好ましくは1000〜4000μmで
ある。平均繊維径が15μmより大きいと成形性が低下
し、表面外観が不良となり、難燃性の点でも好ましくな
い。3μm未満では異方性改良効果が少なく好ましくな
い。
【0023】充填剤の添加量は溶融異方性ポリエステル
100重量部に対して0〜200重量部、好ましくは1
5〜150重量部である。また、ガラス繊維はエチレン
/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹
脂などの熱硬化性樹脂で被覆あるいは集束されていても
よく、またシラン系、チタネート系などのカップリング
剤、その他の表面処理剤で処理されていてもよい。
【0024】構造単位(IV)が、〔(I)+(II)
+(III)+(IV)〕の0〜23モル%では、アン
チモン化合物を添加することなく本発明の難燃剤のみで
難燃化可能である。本発明で用いる溶融異方性ポリエス
テルの製造法としては如何なる方法でもよいが、構造単
位(IV)を含む際の代表的な製造法としては次の方法
が挙げられ、とりわけ(2)が好ましい。 (1)p−アセトキシ安息香酸などの、ヒドロキシ安息
香酸のアシル化物、4,4′−ジアセトキシビフェノル
などの芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物、テレ
フタル酸などの芳香族ジカルボン酸およびポリエチレン
テレフタレートなどのエチレングリコールと芳香族ジカ
ルボン酸からのポリエステルとを脱酢酸重合する方法。
【0025】(2)p−ヒドロキシ安息香酸、4,4′
−ジヒドロキシビフェニルなどの芳香族ジヒドロキシ化
合物、無水酢酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン
酸およびポリエチレンテレフタレートなどのエチレング
リコールと芳香族ジカルボン酸からのポリエステルとを
脱酢酸重合する方法。
【0026】また、本発明で用いる溶融異方性ポリエス
テルの溶融粘度は50〜10,000ポイズ、特に10
0〜5,000ポイズの範囲が好ましい。なお、この溶
融粘度は(液晶開始温度+30℃でずり速度1,000
(1/秒))の条件下にフローテスターによって測定し
た値である。一方、この液晶ポリエステルの対数粘度は
0.1g/dl濃度、60℃のペンタフルオロフェノー
ル中で測定した値が0.5〜15dl/g、特に1.0
〜10.0dl/gが好ましく、構造単位(IV)を含
む際には1.0〜3.0dl/gが好ましい。
【0027】なお、本発明で用いる溶融異方性ポリエス
テルを重縮合する際には上記構造単位(I)〜(V)を
構成する成分以外に、2,2′−ジフェニルジカルボン
酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4′−ジ
カルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフェノキシ)エ
タン−4,4′−ジカルボン酸などの芳香族ジカルボン
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
ジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレ
フタル酸などの脂環式ジカルボン酸、クロルハイドロキ
ノン、メチルハイドロキノン、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルプロパン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノンなどの芳香族ジ
オールやこれらのエチレンオキシド付加物、1,4−ブ
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,
4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族、脂環式
ジオールおよびm−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒド
ロキシナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸、
p−アミノフェノールなどを本発明の目的を損なわない
程度の小割合の範囲でさらに共重合せしめることができ
る。
【0028】本発明の組性物には、本発明の目的を損な
わない程度の範囲で、酸化防止剤および熱安定剤(例え
ばヒンダードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイト
類およびこれらの置換体など)、紫外線吸収剤(例えば
レゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール、
ベンゾフェノンなど)滑剤および離型剤(モンタン酸お
よびその塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステ
アリルアルコール、ステアラミドおよびポリエチレンワ
ックスなど)、染料(例えばニグロシンなど)および顔
料(例えば硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボン
ブラックなど)を含む着色剤、可塑剤、帯電防止剤など
の通常の添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加して、所定の
特性を付与することができる。
【0029】また、本発明の難燃剤以外の臭素化ポリカ
ーボネート、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化エ
ポキシポリマ、臭素化ポリスチレンまたはオリゴマーや
リン化合物などを併用してもよい。本発明のポリエステ
ル組成物は溶融混練することが好ましく、溶融混練には
公知の方法を用いることができる。例えば、バンバリー
ミキサー、ゴムロール類、ニーダー、単軸もしくは2軸
押出機などを用い、200〜400℃の温度で溶融混練
して組成物とすることができる。
【0030】以下、実施例により本発明を詳述する。 〔参考例1〕p−ヒドロキシ安息香酸1,105重量
部、4,4′−ジヒドロキシビフェニル140重量部、
無水酢酸1,067重量部、テレフタル酸125重量部
および固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテレ
フタレート240重量部を撹拌翼、留出管を備えた反応
容器に仕込み、次の条件で脱酢酸重縮合を行なった。ま
ず、窒素ガス雰囲気下に100〜250℃で5時間、2
50〜315℃で1.5時間反応させた後、315℃、
1.5時間で0.5mmHgに減圧し、さらに1.0時
間反応させ、重縮合を完結させたところ、ほぼ理論量の
酢酸が留出し、下記の理論構造式を有する樹脂(a)を
得た。
【化6】 k/l/n/m=80/7.5/12.5/20
【0031】また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試
料台にのせ昇温し、光学異方性の確認を行なった結果、
液晶開始温度は292℃であり、良好な光学異方性を示
した。このポリエステルの対数粘度(0.1g/dlの
濃度でペンタフルオロフェノール中、60℃で測定)は
1.96dl/gであり、322℃、ずり速度1,00
0/秒での溶融粘度は910ポイズであった。
【0032】
【実施例1】参考例1の溶融異方性ポリエステル(a)
100重量部に対して、二臭素化スチレンを80重量
%、一臭素化スチレンを15重量%、三臭素化スチレン
を5重量%含有したモノマを重合して得られた数平均分
子量3×104、重量平均分子量8×104のポリ臭素化
スチレン(臭素含量59%)8.0重量部、平均粒径
0.04μmの炭酸カルシウム0.5重量部、平均径6
μm、平均長3,000μmのガラス繊維45重量部を
リボンブレンダーで混合後、40mmφベント付押出機
を使用し、310℃で溶融混練−ペレット化した。次に
えられたペレットを住友ネスタール射出成形機プロマッ
ト40/25(住友重機工業(株)製)に供し、シリン
ダー温度325℃、金型温度90℃の条件で燃焼試験片
(1/32″×1/2″×5″)、曲げ試験および荷重
たわみ温度(HDT)測定用試験片(1/8″×1/
2″×5″)を成形した。これらの試験片について外観
観測を行なうとともに、UL94規格に従い垂直型燃焼
テストをASTM D648に従いHDT(18.56
kgf/cm2)の測定をおこなった。
【0033】その結果、本発明の有機臭素化合物を配合
したポリエステルは、燃焼性が1/64″V−0、ノン
ドリップ、曲げ強度は1790kgf/cm2、HDT
257℃であり、機械的、熱的性質が優れるとともに、
良好な成形品外観を有することがわかった。そして成形
機内で30分滞留させた後に成形を行ない滞留安定性を
調べたところ、曲げ強度は1,720kgf/cm
2(保持率96%)とほとんど物性低下のないことがわ
かった。また成形品の色調(淡黄色)もほとんど変化し
なかった。
【0034】〔比較例1〕実施例1の炭酸カルシウムを
添加することなく実施例1と同じく溶融混練ーペレット
化した後、成形機内で30分滞留させたところ曲げ強度
は1610kgf/cm2(保持率90%)に低下し
た。また、成形品の色調(淡黄色)も一部茶色に変化し
た。
【0035】
【実施例2、3】実施例1の炭酸カルシウムの代わりに
メタスズ酸(実施例2)またはスズ酸(実施例3)をそ
れぞれ0.5重量部加えて実施例1と同じく溶融混練−
ペレット化した後、成形機内で30分滞留させたところ
曲げ強度はそれぞれ1,680kgf/cm2(保持率
94%)、1,660kgf/cm2(保持率93%)
と物性低下の小さいことがわかった。また、成形品の色
調(淡黄色)もほとんど変化しなかった。
【0036】
【実施例4】実施例1〜3および比較例1で得られた曲
げ試験片を用いてハンダ付け性試験機(田葉井製作所)
を用いて10秒間浸漬し、外観観察を行ない変形、フク
レを生じない温度をハンダ耐熱温度として測定した。そ
の結果、実施例1〜3ではハンダ耐熱性は300℃であ
り、30分滞留後も290℃であったが比較例1では3
0分滞留後に270℃まで低下した。
【0037】
【発明の効果】上述の如く本発明は、難燃性、特に燃焼
時の顆粒落下抵抗性が優れ、良好な機械的性質および成
形品外観を備えた耐熱性の優れた難燃ポリエステル組成
物を得ることができる工業的に優れた効果を挙げるもの
である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/10 KJQ 7167−4J 3/26 KJR 7167−4J 5/02 KJT 7167−4J 7/02 KKF 7167−4J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)溶融異方性ポリエステル100重量
    部に対して(B)有機臭素化合物0.5〜30重量部
    (C)無機スズ化合物および/または平均粒子径が1.
    0μm以下の微粒子炭酸カルシゥム0.005〜10重
    量部(D)充填剤0〜200重量部を含有せしめてなる
    ことを特徴とする難燃ポリエステル組成物。
  2. 【請求項2】前記(A)溶融異方性ポリエステルがエチ
    レンジオキシ単位を必須成分として含有する請求項1記
    載の難燃ポリエステル組成物。 【0001】
JP25602791A 1991-09-09 1991-09-09 難燃ポリエステル組成物 Pending JPH0565394A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25602791A JPH0565394A (ja) 1991-09-09 1991-09-09 難燃ポリエステル組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25602791A JPH0565394A (ja) 1991-09-09 1991-09-09 難燃ポリエステル組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0565394A true JPH0565394A (ja) 1993-03-19

Family

ID=17286902

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25602791A Pending JPH0565394A (ja) 1991-09-09 1991-09-09 難燃ポリエステル組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0565394A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006328141A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Ueno Technology:Kk 液晶ポリエステル樹脂組成物
KR20200117870A (ko) * 2019-04-05 2020-10-14 효성티앤씨 주식회사 폴리에스터 중합 촉매 및 이를 이용한 폴리에스터의 제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006328141A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Ueno Technology:Kk 液晶ポリエステル樹脂組成物
KR20200117870A (ko) * 2019-04-05 2020-10-14 효성티앤씨 주식회사 폴리에스터 중합 촉매 및 이를 이용한 폴리에스터의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0171195B1 (ko) 난연성 액정 폴리에스테르 조성물, 이의 제조방법 및 이로 이루어진 사출 성형품
JP3111471B2 (ja) 液晶性ポリマ樹脂組成物
JP3353478B2 (ja) 樹脂組成物およびその製造方法
JP3139007B2 (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物
JPH0565394A (ja) 難燃ポリエステル組成物
JP3082223B2 (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物
JP2629265B2 (ja) 液晶ポリエステル系樹脂組成物
JP2982212B2 (ja) 難燃性組成物
JP3036450B2 (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物
JP2979646B2 (ja) 難燃性樹脂組成物
JPH0395261A (ja) 樹脂組成物
JP3269218B2 (ja) 難燃化液晶ポリエステル組成物
JP3033226B2 (ja) 難燃性耐熱樹脂組成物
JP3048234B2 (ja) 難燃性樹脂組成物
JP2684801B2 (ja) 難燃化樹脂組成物の製造方法
JP2550800B2 (ja) 難燃ポリエステル組成物
JP2550797B2 (ja) 液晶ポリマ樹脂組成物
JP3269219B2 (ja) 難燃性樹脂組成物
JP3128909B2 (ja) 難燃ポリエステル組成物
JP2551175B2 (ja) 難燃化ポリエステル組成物
JP2867486B2 (ja) 難燃性ポリエステル組成物
JP3118842B2 (ja) 液晶ポリマ樹脂組成物
JP2845444B2 (ja) ウエルド部を有する成形品
JP3079621B2 (ja) 難燃液晶ポリエステル組成物
JP2505590B2 (ja) 難燃性液晶ポリエステル組成物