JPH0561379B2 - - Google Patents

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JPH0561379B2
JPH0561379B2 JP1099636A JP9963689A JPH0561379B2 JP H0561379 B2 JPH0561379 B2 JP H0561379B2 JP 1099636 A JP1099636 A JP 1099636A JP 9963689 A JP9963689 A JP 9963689A JP H0561379 B2 JPH0561379 B2 JP H0561379B2
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JP
Japan
Prior art keywords
fabric
pigment
presetting
chinchilla
coating
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP1099636A
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English (en)
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JPH02277872A (ja
Inventor
Hiroshi Shibaoka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、チンチラ毛皮状の優美な外観と柔軟
な感触及び斑のある染面を有す布帛の製造方法に
関するものである。(ここで言うチンチラは南米
の高地等に野生しているねずみと同類の獣で、毛
皮は美しく毛は細く、短かく柔かい。) (従来の技術とその問題点) 熱可塑性合成繊維よりなる布帛に天然の毛皮が
備えているような複雑な斑模様の毛並を付与せし
める方法は既に多数提案され、又実際に製品も
種々市販されている。例えば、特開昭47−14462
号公報には溶解性の異なる二種以上の合成高分子
からなる海島構造紡糸繊維から構成されているパ
イルを植毛した後、パイルの海島相の海成分又は
島成分を溶剤で溶解除去し、その後に熱処理する
方法が提案されているが、植毛の耐久性が悪いと
いう問題があつた。また特公昭50−25077号公報
には経編地を起毛し合成樹脂の初期重合物を含浸
せしめた後、ブラシを平板に圧着回転せしめるこ
とにより渦巻模様を付与し、キユーアリングして
その模様をセツトすることにより模様を形成する
方法が提案されているが、機械加工による模様の
面一化と樹脂含浸による風合の損傷が避けられな
いという問題があつた。
すなわち、従来のものは天然物に比較して外観
及び風合の点で若干劣り、その点不十分なもので
あつた。
本考案は上述の問題点に鑑みてなされたもので
あつて、チンチラ毛皮状の優美な外観と柔軟な感
触を有ししかも斑のある染面の効果をも満足しう
るチンチラ調斑染布帛の製造方法の提供を目的と
するものである。
(問題点を解決するための手段) 上述の目的は、熱可塑性合成繊維からなる布帛
に起毛機による起毛を施し、次いでこれを直ち
に、又は通常のプレセツト温度未満の低温セツト
を付与した後、実質的に布帛が自由に収縮できる
状態で皺を付与し、しかる後顔料を含む溶液をコ
ーテイングすることを特徴とするチンチラ調斑染
布帛の製造方法により達成される。
更に本発明方法について詳細に述べる。本発明
方法でいう熱可塑性合成繊維からなる布帛とは、
ナイロン、ポリエステル、アクリル等単独、また
はそれ等繊維の混紡あるいは交織による織物及び
編物が挙げられ、これらの繊維構造物を構成する
経糸、緯糸の番手、密度は皺付け加工で組織乱れ
の発生しないものであれば特に限定されない。
かかる組織からなる布帛を本発明方法において
は、プレセツト工程を経由せしめないで起毛し、
次いでこれを直ちに、又は通常のプレセツト温度
未満の低温セツトを付与した後皺付工程へ送出す
る。
均一な表面を得るための通常の工程においては
生機起毛→プレセツトの工程か、又は生機プレセ
ツト→起毛の工程を経由せしめ、そのプレセツト
工程において織編目を固定させ、後工程での収縮
を押え、しわや経筋欠点を防ぐ乾熱処理をする
が、本発明の目的を達成するためには布帛をかか
る効果のあるプレセツトに通してはならない。
均一表面を得る乾熱プレセツトの最適条件はセ
ツターの性能、布帛の糸使い、組織・密度、厚
さ、その他多くの要因によつて左右されるもので
あるが、通常の場合、ポリエステルで160〜190
℃、ナイロンで150〜180℃で且つ処理時間は30〜
40秒である。本発明方法においては先に述べた通
りかかるプレセツトを実施せずに、又は前記の通
常のプレセツト温度未満の織編目が固定されず、
後工程の収縮を許す範囲の低温セツト後皺付工程
へ供給する。要するに織編目が不安定のまま皺付
に入るのである。尚、前記の起毛工程において使
用する機械は特に限定されないが、通常はサンダ
ー起毛機または針布起毛機が用いられる。
上述の如き前工程を経た起毛布帛は実質的に布
帛の自由な伸縮を阻害しない処理機、例えば液流
式染色機キヤー精練機等により皺加工する。この
際本発明にかかる起毛布帛は通常のプレセツト工
程を経由せしめないで起毛しているので、起毛時
の毛足が不特定区域に渡り多方向に傾斜する。
本発明方法を達成するための皺付工程において
重要なことは、伸縮可能な状態に保つことであ
り、かかる条件から先の如く液流染色機、キヤー
精練機が適切であり、特に低張力で揉み効果のあ
る液流染色機が好ましい。処理温度は伸縮効果が
発現するためには、90〜140℃が好ましく、90℃
以下では皺の発生が劣り、また140℃以上は高圧
のため通常の設備では実施が困難である。また処
理時間は通常20〜60分間でよい。
本発明方法において顔料を含む溶液をコーテイ
ングする方法としては、乾式コーテイング、湿式
コーテイングの何れでもよく、フローテイングナ
イフコーター、ナイフオーバーロールコーター、
リバースロールコーター、ロールドクターコータ
ー等の塗付方式が利用できる。但しドクターナイ
フを使用する場合は、ドクターナイフで布帛をし
ごくので皺が伸びるため、皺付け後の巾出しは不
要であるが、それ以外の場合は皺が伸びないので
皺付け後の巾出しが必要である。勿論コーテイン
グ後、140℃程度の緩やかな熱処理である程度顔
料を繊維に固着させる必要があることは言うまで
もない。更に、熱処理後、繊維に未固着な顔料を
除去するために、通常はオープンソーパー等で湯
洗処理がなされる。またコーテイング加工の他
に、撥水、柔軟等の諸処理を施してもよいことは
勿論である。
但し、撥水加工はコーテイング加工前あるいは
コーテイング加工後のどちらでも行えるが、コー
テイング加工前に行う場合には、接着強度に十分
な注意を払う必要がある。
そして、チンチラ調及び斑染を強調したい場合
には、コーテイング加工の後揉布処理を行う。揉
布処理を行なう装置としては、ウインス、ロータ
リーワツシヤー、液流染色機が用いられるが、通
常はロータリーワツシヤーが用いられる。
ロータリーワツシヤーの処理条件は、回転数3
〜40回転/分、浴比1:5〜1:40、設定温度40
〜130℃でかつ設定時間5〜120分の範囲が好まし
く、回転数10〜20回転/分、浴比1:20〜1:
30、設定温度50〜90℃でかつ設定時間20〜60分の
範囲が更に好ましい。上記の処理条件の範囲外で
あると皺が斑になつたり、布帛表面にピリング等
の欠点が発生する場合がある。
そして、この揉布処理は縫製前でも縫製後でも
よいが、縫目での自然な皺感を出すには縫製後の
ほうが好ましい。縫製後の場合には上記装置の中
ではロータリーワツシヤーしか使用できないこと
は言うまでもない。
(作用) 上記のように、布帛を通常のプレセツト工程を
経由せしめないで起毛し、次に実質的に布帛が自
由に収縮できる状態で皺を付与せしめるようにす
ると、起毛時の毛足が不特定区域に渡り多方向に
傾斜し、チンチラ毛皮状の優美な外観と柔軟な感
触が得られるのである。
さらに皺を付与した布帛に顔料を含む溶液をコ
ーテイングし、ある程度顔料を繊維に固着させる
緩やかな熱処理をするようにすると、顔料が部分
的に固着するため斑のある染面効果が得られるの
である。
(実施例) 次に実施例によつて本発明の方法を具体的に説
明する。
実施例 1 経糸、緯糸共に50デニール72フイラメント双糸
で、経糸密度121本/インチ、緯糸密度89本/イ
ンチであるポリエステルタフタに名南製作所(株)製
のサンダー起毛機を用いて起毛を施した。続い
て、北陸化工機(株)製のロコ型液流染色機で浴比
1:15で135℃×60分熱水処理した。続いてアク
リル酸エステル樹脂パークロルエチレン溶液(固
型分)100部に対して、顔料5部を混合した顔料
液を、上記布帛の片面に、ナイフオーバーロール
コーターを用いて塗布し、直ちに乾燥(120℃)、
熱処理(140℃)を行ない、その後湯洗乾燥して
本発明方法に係る実施例の製品を得た。
本発明方法による製品は、チンチラ毛皮状の優
美な外観と柔軟な感触を有ししかも斑のある染面
の効果をも満足しうるものである。
(発明の効果) 以上の如く本発明方法は、表面に立設する毛並
の方向性をランダムにし、これによつて光の反射
方向を変化せしめて斑模様を形成せしめるもので
あるから、布帛の表面に現出する模様は従来品の
如く画一的なものではなく、又布帛自体は良好な
風合を有し、更に斑のある染面の効果をも満足し
うるのでカジユアル用途としては頗る有用であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 熱可塑性合成繊維からなる布帛に起毛機によ
    る起毛を施し、次いでこれを直ちに、又は通常の
    プレセツト温度未満の低温セツトを付与した後、
    実質的に布帛が自由に収縮できる状態で皺を付与
    し、しかる後顔料を含む溶液をコーテイングする
    ことを特徴とするチンチラ調斑染布帛の製造方
    法。
JP1099636A 1989-04-19 1989-04-19 チンチラ調斑染布帛の製造方法 Granted JPH02277872A (ja)

Priority Applications (1)

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JP1099636A JPH02277872A (ja) 1989-04-19 1989-04-19 チンチラ調斑染布帛の製造方法

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JP1099636A JPH02277872A (ja) 1989-04-19 1989-04-19 チンチラ調斑染布帛の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02277872A JPH02277872A (ja) 1990-11-14
JPH0561379B2 true JPH0561379B2 (ja) 1993-09-06

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ID=14252554

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JP1099636A Granted JPH02277872A (ja) 1989-04-19 1989-04-19 チンチラ調斑染布帛の製造方法

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Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55137257A (en) * 1979-04-13 1980-10-25 Unitika Ltd Processing method
JPS5930935A (ja) * 1982-08-09 1984-02-18 東洋紡績株式会社 チンチラ調表面効果を呈する合成繊維を主体とする織物
JPS5947470A (ja) * 1982-09-10 1984-03-17 帝人株式会社 特殊光沢表面を有する織編物の製造方法
JPS5966561A (ja) * 1982-10-04 1984-04-16 三菱レイヨン株式会社 立毛織編物の加工法
JPS6045664A (ja) * 1983-08-22 1985-03-12 東洋紡績株式会社 光沢斑状模様効果を呈する織物の製造方法
JPS6110587A (ja) * 1985-01-23 1986-01-18 Takeda Chem Ind Ltd 1−アザキサントン−3−カルボン酸誘導体およびその製造法

Patent Citations (6)

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JPH02277872A (ja) 1990-11-14

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