JPH0552455U - 電磁弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁弁に関し、特に弁体の弁座に対する粘着
を防止できるようにした電磁弁に関する。 【構成】 電磁コイル１aの中心穴部に移動可能に配設
されたプランジャ２と、プランジャ２に取付けられた弁
体12と、弁体12に対向配置された弁座９bと、弁体12を
弁座９bにむかって押圧するスプリング４とをそなえた
電磁弁10において、弁座９bにテフロン（商品名）フィ
ルム16を粘着して、弁体12が弁座９bに粘着するのを防
止した点に特徴を有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電磁弁に関し、特に弁体の弁座に対する粘着を防止できるようにし た電磁弁に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、電磁弁では、電磁コイルの中心穴部に移動可能にプランジャが配設さ れるとともに、このプランジャの先端部に弁体が取付けられる一方、この弁体に 対向して弁座が設けられ、さらに弁体を弁座に押圧するためのスプリングが設け られている。

【０００３】 通常は、スプリングで弁体を弁座に押圧けて電磁弁を「閉」状態に保持してい る。そして電磁弁を「開」状態にする時にのみ電磁コイルに通電しプランジャと 共に弁体を移動させて、弁体を弁座から離脱させるようになっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上述のように、従来の電磁弁では、通常は、弁体がスプリングで弁 座に押し付けられているため、この状態が長時間にわたると、例えば弁体がゴム 製の場合、弁体が弁座に貼着するという現象が発生する。その結果、弁体を弁座 から離脱させるのに多大の力が必要となり、そのために電磁コイルを大型化しな ければならない、という問題点がある。

【０００５】 本考案はこのような問題点の解決をはかろうとするもので、弁座に例えばテフ ロン（商品名）をコーティングされたシールを貼着するという粘着防止手段を施 して、弁体の弁座に対する粘着を防止した、電磁弁を提供することを目的とする 。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上述の目的を達成するため、本考案の電磁弁は、電磁コイルと、同電磁コイル の中心穴部に移動可能に配設されたプランジャと、同プランジャに取付けられた 弁体と、同弁体に対向配置された弁座と、上記弁体を上記弁座にむかって押圧す るためのスプリングとをそなえ、上記弁座に、上記弁体の上記弁座に対する粘着 を防止する手段が施されていることを特徴としている。

【０００７】

【作用】

上述の本考案の電磁弁では、弁座に施された粘着防止手段が弁体の弁座に対す る粘着を防止する作用を行なう。

【０００８】

【実施例】

以下、図面により本考案の一実施例としての電磁弁について説明すると、図１ は側断面図である。

【０００９】 この実施例は、電磁切換弁を例にしており、電磁切換弁10は基板１上に取付け られた電磁コイル１aをそなえ、電磁コイル１aの中心穴部にプランジャ２が上下 方向へ移動可能に嵌挿されている。

【００１０】 プランジャ２の下端部に止め輪３が取付けられ、この止め輪３と基板１との間 にプランジャ２を下方へ付勢するスプリング４が介装されている。

【００１１】 プランジャ２の上端部は、中央部が突出した傾斜部２aに形成されている。符 号５は傾斜部２aに嵌合可能な凹状傾斜面５aをそなえ、電磁コイル１aの中心穴 部の上端部に取付けられるアジャスタを示していて、アジャスタ５はその上端部 に突設された雄ネジ部５bに螺合するナット６を介して、電磁コイル１aのケーシ ング７に取付け位置を調節可能に取付けられる。そしてアジャスタ５は、プラン ジャ２のセンタリング機能とストッパ機能とをそなえている。

【００１２】 基板１の下側に、トップボディ８がボトムボディ９と共にネジ19により取付け られている。

【００１３】 トップボディ８は、その中央部にプランジャ２が出没可能な空所８aを有し、 側壁部に空所８aに連通する第１接続部11が突設される一方、底部にボトムボデ ィ９に連通する開口８bが形成され、さらに外底面が後述の弁体12の弁座８cを形 成している。

【００１４】 ボトムボディ９は、その中央部にプランジャ２の下端部に連設され、開口８b を経て下方に延在するシャフト13に取付けられた弁体12を収容可能な空所９aを 有し、側壁部に空所９aに連通する第２接続部14が突設され、また底部に空所９a に連通する第３接続部15が突設され、さらに内底部が弁体12の弁座９bを形成し ている。

【００１５】 弁座９b上に、テフロン（商品名）をコーティングされたシール16が貼着され ている。

【００１６】 上述の構成において、通常電磁コイル１aには通電されておらず、したがって 弁体12はスプリング４の力で弁座９bに押圧されていて、電磁切換弁10は、第３ 接続部15を第１接続部11および第２接続部14から遮断すると共に、第２接続部14 を第１接続部11へ連通する「閉」状態にある。

【００１７】 この「閉」状態が長時間にわたって継続されると、弁体12の弁座に対する当接 面がゴム製の場合、従来のものでは弁体12が弁座９bに粘着する現象が発生する のであるが、この実施例の場合、弁座９b上に、テフロン（商品名）をコーティ ングされたシール16が貼着されているため、弁体12が弁座９bに粘着することは ない。したがって、弁体12を弁座９bから離脱させる開弁操作に過大な力を必要 としない。

【００１８】 また、シール16の貼着により、弁体12の弁体12の弁座９bに対する接触性（気 密性）が向上する効果も奏される。

【００１９】

【考案の効果】

以上詳述したように、本考案の電磁弁によれば、次のような効果ないし利点が 得られる。 (1) スプリングの力で弁体を弁座に押し付けた閉弁状態において、弁体が弁座に 粘着するおそれがない。 (2) 上記(1)の理由により、弁体を弁座から離脱させる開弁操作に過大な力を必 要とせず、したがって電磁コイルの小型化が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例としての電磁弁の側断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 基板 １a 電磁コイル ２ プランジャ ４ スプリング ５ アジャスタ ７ ケーシング ８ トップボディ ９ ボトムボディ ９b 弁座 10 電磁切換弁 11 第１接続部 12 弁体 14 第２接続部 15 第３接続部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電磁弁において、電磁コイルと、同電磁
   コイルの中心穴部に移動可能に配設されたプランジャ
   と、同プランジャに取付けられた弁体と、同弁体に対向
   配置された弁座と、上記弁体を上記弁座にむかって押圧
   するためのスプリングとをそなえ、上記弁座に、上記弁
   体の上記弁座に対する粘着を防止する手段が施されてい
   ることを特徴とする、電磁弁。