JPH0544818A - 自動変速機の強制潤滑装置 - Google Patents

自動変速機の強制潤滑装置

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JPH0544818A
JPH0544818A JP3219247A JP21924791A JPH0544818A JP H0544818 A JPH0544818 A JP H0544818A JP 3219247 A JP3219247 A JP 3219247A JP 21924791 A JP21924791 A JP 21924791A JP H0544818 A JPH0544818 A JP H0544818A
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lubricating oil
carrier
pinion
supply hole
automatic transmission
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昭彦 喜多
Kozo Yamaguchi
幸蔵 山口
Yoshinori Shibayama
芳則 柴山
Yoshikazu Sakaguchi
吉一 坂口
Yasuo Hojo
康夫 北條
Yutaka Taga
豊 多賀
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Toyota Motor Corp
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Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】1個の潤滑油供給孔から、複数個の半径方向に
延びる潤滑油孔に、潤滑油を略々均等に分配・供給す
る。 【構成】キャリヤプレート21′のボス内周面に、底面
が傾斜面42aからなる環状の凹溝42を形成する。出
力軸5に形成した潤滑油供給孔30aからの潤滑油は、
凹溝42に供給され、該潤滑油は、出力軸5と一体に回
転するキャリヤプレート21′の回転に基づく遠心力に
より、傾斜面42aの深部にて構成される油溜りAに溜
められる。そして、該油溜りから溢流した潤滑油が、複
数の各潤滑油孔31に略々均等に供給され、複数のピニ
オン22のニードルベアリング36のすべてを充分な量
の潤滑油にて潤滑する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸部材に相対回転不能
に連結されているキャリヤを有するプラネタリギヤを備
えてなる自動変速機において、軸部材から供給される潤
滑油を、キャリヤに形成した潤滑油孔から各ピニオンの
支持面に供給する強制潤滑装置に係り、詳しくは潤滑油
を、軸部材に形成した潤滑油供給孔からキャリヤプレー
トに形成した複数の潤滑油孔へ供給・分配する潤滑油分
配装置に関する。
【0002】
【関連する技術】従来、プラネタリピニオン支持面への
潤滑装置は、例えば特開昭61−48643号公報にて
提案したように、キャリヤプレートの側面にオイルリザ
ーバプレートを固定し、出力軸に形成した潤滑油供給孔
からの潤滑油を、遠心力に基づき前記オイルリザーバプ
レートにて受け、該オイルリザーバの潤滑油をピニオン
支持面に導いている。
【0003】しかし、近時、エンジンの高回転化及び高
出力化に伴い、ピニオン支持面に更に多くの潤滑油を供
給する必要があるが、上述したオイルリザーバを介して
潤滑油の供給では、充分に潤滑油を供給するのが困難で
あり、強制的に各ピニオン支持面に潤滑油を供給する強
制潤滑装置の出現が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、一般に、各
ピニオン支持面に潤滑油を供給するキャリヤの強制潤滑
装置は、図4(a) ,(b) に示すように、軸5に形成した
軸方向潤滑供給孔30に連通する1個の半径方向供給孔
30aに対面して、キャリヤプレート21に形成された
複数個の潤滑油孔31…が設けられている。例えば、図
4(a) に示すように、キャリヤが4個のピニオンを支持
する場合、4本の潤滑油孔31a,31b,31c,3
1dが形成され、図4(b) に示すようにキャリヤが5個
のピニオンを支持する場合、5本の潤滑油孔31e,3
1f,31g,31h,31iが形成される。
【0005】このため、1個の供給孔30aから、各潤
滑油孔5…に分配・供給される潤滑油の量が相違し、具
体的には、供給孔30aに近い潤滑油孔31a又は31
eに多量の潤滑油が供給され、中間の潤滑油孔31b,
31c又は31f,31gに中間量の潤滑油が供給さ
れ、そして供給孔31aから遠い潤滑油孔31d又は3
1h,31iには小量の潤滑油しか供給されない。特
に、キャリヤ21が軸5と常に一体に回転するフロント
プラネタリギヤユニットにあっては、上述した各潤滑油
孔31…への供給量が固定化され、潤滑油供給量の不均
一が顕著に表われる。
【0006】これにより、供給孔31aから送られる全
体の潤滑油量は充分であっても、特定部分の潤滑油孔3
1d,31h,31iへの潤滑油供給量に不足を生じ、
該潤滑油孔に連通しているプラネタリピニオンのニード
ル部分に不具合を発生する虞れがある。
【0007】そこで、本発明は、潤滑油供給孔からの潤
滑油を油溜りに溜め、そこから溢流した潤滑油を潤滑油
孔に導くことにより、複数の潤滑油孔に均等に潤滑油を
分配・供給し、もって上述課題を解決した自動変速機の
強制潤滑装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、軸部材に相対回転不能に連結
されているキャリヤを有するプラネタリギヤユニットを
備えてなる自動変速機において、前記軸部材に形成した
強制潤滑用の潤滑油供給孔と、前記キャリヤに形成さ
れ、該キャリヤに回転自在に支持されている各ピニオン
の支持面にそれぞれ連通している複数の潤滑油孔と、前
記キャリヤのボス部内周面に、前記軸部材の外周面に開
口している前記潤滑油供給孔に対面して形成されている
環状の凹溝と、該凹溝に形成された前記複数の潤滑油孔
の開口部より径方向外側に位置する該凹溝の底部にて形
成され、遠心力に基づき潤滑油を溜めると共に溢流した
潤滑油を前記潤滑油孔の開口部に導く油溜りと、を備え
てなることを特徴とする。
【0009】
【作用】以上構成に基づき、軸部材の潤滑油供給孔から
の潤滑油が、キャリヤのボス部内周面の凹溝に供給さ
れ、該潤滑油はキャリヤの回転に基づく遠心力により油
溜りに溜められる。そして、該油溜りから溢流した潤滑
油が各潤滑油孔に導かれ、各潤滑油孔からそれぞれのピ
ニオン支持面に潤滑油が均等に供給される。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
潤滑油供給孔から供給された潤滑油は、一旦油溜りに溜
められ、そこから溢流した潤滑油が各潤滑油孔に導かれ
るので、供給孔に対する潤滑油孔の位置に拘りなく、複
数の潤滑油孔に略々均等に潤滑油を供給できる。これに
より、極めて簡単な構成でありながら、複数のピニオン
支持面のすべてを確実に潤滑することができ、自動変速
機の信頼性を向上することができる。
【0011】
【実施例】以下、図面に沿って、本発明の実施例につい
て説明する。
【0012】まず、本発明を適用したフロントプラネタ
リギヤユニット11を装着した自動変速機1について、
図2に沿ってその概要を説明するに、自動変速機1は、
同心状に配置したOD(オーバドライブ)入力軸2、入
力軸3及び出力軸5を有しており、OD入力軸2上に
は、ロックアップクラッチ6を備えたトルクコンバータ
7と、ODプラネタリギヤユニット9からなる副変速ユ
ニット10とが配設され、一方、出力軸5上には、フロ
ントプラネタリギヤユニット11とリヤプラネタリギヤ
ユニット12とからなる主変速ユニット13が配設され
ている。なお、これら3組のプラネタリギヤユニット
9,11,12は、いずれもトランスミッションケース
15の内部に収容されている。
【0013】ODプラネタリギヤユニット9は、OD入
力軸2に被嵌するサンギヤ16及びOD入力軸2に直結
するキャリヤ17を有し、キャリヤ17にはサンギヤ1
6に噛合するピニオン19が軸着され、ピニオン19に
は主変速ユニット13の入力軸3に直結するリングギヤ
20が噛合している。そして、サンギヤ16とキャリヤ
17との間には、ODダイレクトクラッチC0とワンウ
ェイクラッチF0とが介装され、また、サンギヤ16と
トランスミッションケース15との間にはODブレーキ
B0が介装されている。
【0014】フロントプラネタリギヤユニット11は、
出力軸5に直結するキャリヤ21、キャリヤ21に軸着
するピニオン22、ピニオン22に噛合するリングギヤ
23、ピニオン22に噛合するフロントサンギヤ25a
を前端部に形成すると共に、後端部にはリヤプラネタリ
ギヤユニット12のピニオン26に噛合するリヤサンギ
ヤ25bを形成するサンギヤ25を備えている。このサ
ンギヤ25は、トランスミッションケース15との間に
第1コーストブレーキB1が介装され、また、入力軸3
との間にはダイレクトクラッチC2が介装されている。
更に、リングギヤ23と入力軸3との間にはフォワード
クラッチC1が介在している。
【0015】リヤプラネタリギヤユニット12は、出力
軸5に直結するリングギヤ27、リングギヤ27に噛合
するピニオン26及びピニオン26を軸支するキャリヤ
29を有し、ピニオン26に噛合するリヤサンギヤ25
bは、フロントプラネタリギヤユニット11のフロント
サンギヤ25aと共に、サンギヤ25の前端と後端とに
形成されている。そして、サンギヤ25は、出力軸5に
回動自在に被嵌すると共に、ワンウェイクラッチF1を
介してブレーキB2がトランスミッションケース15と
の間に介装されている。また、キャリヤ29とトランス
ミッションケース15との間には、ブレーキB3及びワ
ンウェイクラッチF2が並列に介装されている。
【0016】ついで、上述の自動変速機1の作動を、図
2及び図3に沿って説明する。自動変速機1の各クラッ
チC0,C1,C2、各ブレーキB0,B1,B2,B
3及び各ワンウェイクラッチF0,F1,F2は、各ポ
ジションP,R,N,D,3,Lにおける各変速段に
て、それぞれ図3に示す作動表のように制御されてい
る。なお、同図中において、各クラッチC0,C1,C
2、各ブレーキB0,B1,B2,B3の係合状態と、
各ワンウェイクラッチF0,F1,F2のロック状態と
は○印で図示し、一方、前者の解放状態と後者とのフリ
ー状態は、×印で図示している。ただし、ワンウェイク
ラッチF1,F2の◎印は、エンジンブレーキ時には、
各ワンウェイクラッチF1,F2がフリー状態であるこ
とを示す。
【0017】まず、Dレンジ又は3レンジにおける1速
時は、ODダイレクトクラッチC0、ワンウェイクラッ
チF0,F2及びフォワードクラッチC1が係合し、他
は解放状態になっている。従って、副変速ユニット10
は、ODダイレクトクラッチC0及びワンウェイクラッ
チF0を介してODプラネタリギヤユニット9が一体と
なって直結状態となっており、OD入力軸2の右回転は
そのまま主変速ユニット13の入力軸3に伝達される。
また主変速ユニット13では、入力軸3の回転がフォワ
ードクラッチC1を介してフロントプラネタリギヤユニ
ット11のリングギヤ23に伝達され、更にピニオン2
2、及びピニオン22と一体の出力軸5に伝達されると
共に、サンギヤ25を介してリヤプラネタリギヤユニッ
ト12のピニオン26に左方向の公転力を付与するが、
ワンウェイクラッチF2にてこの公転が阻止され、ピニ
オン26は自転して出力軸5と一体のリングギヤ27に
動力伝達する。即ち、主変速ユニット13は、1速状態
であって、副変速ユニット10の直結状態と相俟って、
自動変速機1全体として1速状態になる。なお、このと
き、主変速ユニット13は、出力軸5に回転トルクを伝
達するに際し、フロントプラネタリギヤユニット11を
介して伝達するものとリヤプラネタリギヤユニット12
を介して伝達するものとの2系統に分岐し、その分各ギ
ヤの受ける荷重を分散している。
【0018】また、Dレンジにおける2速時は、ODブ
レーキB0、ワンウェイクラッチF2及びフォワードク
ラッチC1が係合し、他は解放状態になっている。従っ
て、副変速ユニット10は、サンギヤ16がODブレー
キB0にてロックされ、ピニオン19が公転しながら自
転してリングギヤ20に動力を伝達し、主変速ユニット
13の入力軸3に増速(OD)回転を伝達する。また、
主変速ユニット13は先の1速状態と同じであり、従っ
て主変速ユニット13の1速と副変速ユニット10の増
速とが相俟って自動変速機1全体として2速状態にな
る。
【0019】また、Dレンジにおける3速時は、ODダ
イレクトクラッチC0、ワンウェイクラッチF0、フォ
ワードクラッチC1、ワンウェイクラッチF1及びブレ
ーキB2が係合し、他は解放状態にある。従って、副変
速ユニット10は先に述べた直結状態にあり、OD入力
軸2の回転がそのまま主変速ユニット13の入力軸3に
伝達される。また、主変速ユニット13は、入力軸3の
回転がクラッチC1を介してフロントプラネタリギヤユ
ニット11のリングギヤ23に伝わり、ピニオン22を
介してサンギヤ25に左方向の回転力を付与するが、該
サンギヤ25はブレーキB2の係合に伴うワンウェイク
ラッチF1にて該方向の回転が阻止され、従ってピニオ
ン22は自転しながら公転し、フロントプラネタリギヤ
ユニット11のみを経由して2速回転が出力軸5に伝達
される。これにより、副変速ユニット10の直結状態と
主変速ユニット13の2速状態とが相俟って、自動変速
機1全体として3速が得られる。
【0020】また、Dレンジにおける4速時は、ODダ
イレクトクラッチC0、ワンウェイクラッチF0、フォ
ワードクラッチC1、ダイレクトクラッチC2及びブレ
ーキB2が係合し、他は解放状態にある。従って、副変
速ユニット10は先に述べた直結状態にあり、また主変
速ユニット13は、クラッチC1,C2の係合によりフ
ロントプラネタリギヤユニット11が一体になって、入
力軸3の回転はそのまま出力軸5に伝達される。これに
より、副変速ユニット10の直結及び主変速ユニット1
3の3速が相俟って、自動変速機1全体としてOD入力
軸2、入力軸3、出力軸5が一体に回転する4速が得ら
れる。
【0021】また、Dレンジにおける5速時は、ODブ
レーキB0、フォワードクラッチC1、ダイレクトクラ
ッチC2及びブレーキB2が係合し、他は解放状態にあ
る。従って、副変速ユニット10は先に述べた増速(O
D)状態にあり、また主変速ユニット13も先に述べた
3速状態にあり、これら両変速ユニット10,13が相
俟って自動変速機1全体として5速が得られる。
【0022】また、Rレンジ時は、ODダイレクトクラ
ッチC0、ワンウェイクラッチF0、ダイレクトクラッ
チC2及びブレーキB3が係合し、他は解放状態にあ
る。従って、副変速ユニット10は直結状態にあり、ま
た主変速ユニット13は、入力軸3の回転がクラッチC
2により直接サンギヤ25に伝達され、かつブレーキB
3によりリヤプラネタリギヤユニット12のピニオン2
6の公転がロックされているので、サンギヤ25の回転
はピニオン26の自転を介してリングギヤ27に左回転
として伝達され、出力軸5を逆転する。
【0023】また、3レンジ又はLレンジにおける3速
時は、先に述べたDレンジの3速において、第1コース
トブレーキB1が係合しており、従ってサンギヤ25の
回転が両方向とも阻止され、エンジンブレーキが可能と
なる。
【0024】また、Lレンジにおける1速時は、Dレン
ジにおける1速において、ブレーキB3が係合してお
り、従ってリヤのピニオン26の公転が両方向とも阻止
され、エンジンブレーキが可能となる。
【0025】このように、ピニオン22は、主変速ユニ
ット13の1速又は2速のときに、キャリヤ21による
公転運動の外にリングギヤ23による自転が加わり、キ
ャリヤ21に対して相対回転することになる。そして、
特にこれに、副変速ユニット10による増速が加わり、
自動変速機1全体として2速のときに、ピニオン22の
相対回転は増速されることになり、ピニオン22に供給
する潤滑油量を増やすことが必要になる。更に、フロン
トプラネタリギヤユニット11にあっては、スプライン
(5e;後述)によりキャリヤ21が出力軸5に固定さ
れており、従って潤滑油供給孔(30a;後述)と潤滑
油孔(31…;後述)との関係が固定され、供給孔から
遠い潤滑油孔への潤滑油量が不足しやすい。
【0026】ついで、本発明の主要部分であるフロント
プラネタリギヤユニット11について、図1に沿って詳
述する。
【0027】フロントプラネタリギヤユニット11は、
全体として出力軸5の回りに配設されており、出力軸5
には、軸方向に形成した潤滑油供給孔30と、該供給孔
30から径方向に穿設した供給孔30a,30b,30
cとによって潤滑油の供給経路が形成されている。な
お、半径方向供給孔30a,30b,30cは軸方向に
異なる平面にてそれぞれ1個宛に形成されており、それ
ぞれ異なる潤滑部位に潤滑油を供給する。
【0028】出力軸5の外周の後側(図1の右側)に
は、サンギヤ25が回動自在に被嵌されており、サンギ
ヤ25には、その内周側と、外周側の歯部25aとを連
通する油路25eが形成されている。また、歯部25a
の後端にはドラム部材32が係合されていて、該ドラム
部材はその前側にてダイレクトクラッチC2に連結して
おり、該クラッチC2の係脱によって、入力軸3の回転
がドラム部材32を介してサンギヤ25に接断するよう
になっている。更に、第1コーストブレーキB1にてド
ラム部材32を固定するときは、これによってサンギヤ
25はロックされる。
【0029】出力軸5の潤滑油供給孔30b,30c間
の外周面には、その間の供給孔30aの前側と後側とに
スプライン5e,5eが形成されており、スプライン5
eには、キャリヤ21の一方のプレート21′のボス部
21aが係合されている。ボス部21aは前後に長く形
成してあり、軸方向の中途にて出力軸5の供給孔30a
に向けて開口する潤滑油孔31がキャリヤプレート2
1′の径方向に形成されている。潤滑油孔31は更にキ
ャリヤプレート21′に固定されているピン33を軸方
向に貫通した上、更に径方向に貫通してピニオン22の
内周に向けて開口している。なお、ピニオン22は、キ
ャリヤ21の周方向に等間隔にて5個(又は4個)配設
されており、従ってこれらピニオン22に連通する上記
潤滑油孔31も、周方向に等間隔にて5本(又は4本)
形成されている(図4(a) ,(b) 参照)。また、潤滑油
孔31は、所定箇所がプラグ35によって閉栓され、ま
た、出力軸5の供給孔30aとの接合部分がその前後の
スプライン結合によって油密状に保たれており、供給孔
30,30aを介して供給される潤滑油が、ピニオン2
2の支持面に有効に供給されるようになっている。この
ピニオン22は、ニードルベアリング36を介してピン
33の外周に回動自在に支持されており、内径側にてサ
ンギヤ25の歯部25aに噛合し、外径側にてリングギ
ヤ23の内周面の歯部23bに噛合している。なお、ピ
ニオン22の前端面及び後端面にはワシャ37が配置さ
れている。
【0030】リングギヤ23は、内径側にハブ部39を
形成し、このハブ部39の内周が、キャリヤプレート2
1′の前方に延長したボス部21aの外周面21hにベ
アリングを介して支持され、これによりリングギヤ23
はその全体が回動自在に支持される。また、リングギヤ
23の前面と入力軸3との間及び、後面とキャリヤプレ
ート21′との間には、それぞれスラストベアリング4
0が介装されている。更に、リングギヤ23には、入力
軸3と一体のフランジ部材3aとの間にフォワードクラ
ッチC1が介装されており、これをアクチュエータ41
にて係脱することにより、入力軸3の回転がリングギヤ
23に接断するようになっている。ただし、自動車の前
進時は常時、フォワードクラッチC1は係合し、これに
より、リングギヤ23は常に回転している。
【0031】そして、前記キャリヤプレート21′のボ
ス部21a内周面には、潤滑油供給孔30aに対面する
ように環状の凹溝42が形成されている。該凹溝42は
その底面が傾斜面42aからなり、かつ該傾斜面42a
の中間位置にて前記複数の潤滑油孔31…が開口して、
そこからこれら油孔が半径方向に延びている。従って、
該凹溝の潤滑油孔31の開口部31′より傾斜深部分
は、キャリヤプレート21′の回転に基づき、供給孔3
0aから供給される潤滑油を溜める油溜りAを構成し、
該油溜りAから溢流する潤滑油が、各潤滑油孔31…に
略々均等に導かれる。
【0032】ついで、上述した実施例の作動について、
図1及び図2に沿って説明する。
【0033】フロントプラネタリギヤユニット11のキ
ャリヤ21は、出力軸5と常に一体に回転し、従って潤
滑油供給孔30aと各潤滑油孔31…との位置関係は一
定に維持される。このため、本発明に係る自動変速機の
強制潤滑装置がないと、前述したように、供給孔30a
から各潤滑油孔31…への潤滑油の供給量が不均一とな
り、例えば4速又は5速状態から、キックダウンして、
3速又は2速になると、ピニオン22が急激に自転する
が、上述した供給量の少ない潤滑油孔31…(31d,
31h,31i;図4参照)に連通するピニオンに潤滑
不良による不具合を生じることがある。特に、副変速ユ
ニット10を増速(OD)状態、また、主変速ユニット
13を1速状態にし、自動変速機1全体として2速にキ
ックダウンすると、入力軸3が増速回転し、フォワード
クラッチC1を介してリングギヤ23も増速回転し、一
方、サンギヤ25は、ダイレクトクラッチC2の解放に
基づき、リングギヤ23とは逆方向に回転し、これによ
りピニオン22は高速にて自転、即ちキャリヤ21に対
して大きな相対回転を生ずる。
【0034】このような場合においても、本発明にあっ
ては、潤滑油供給孔30aから供給される潤滑油は、環
状の凹溝42に導かれ、そしてキャリヤ21の回転に基
づき傾斜面42aの深部からなる油溜りAに溜められ、
そこから溢流した分が略々均等に各潤滑油孔31…に供
給される。これにより、供給孔30aと潤滑油孔31と
が常に一定位置関係にあっても、各ピニオン22には略
々均等の潤滑油が分配され、すべてのピニオンが確実に
潤滑されているため、急激にピニオン22が自転して
も、不具合を生ずることはない。そして、図示しない油
圧装置によって出力軸5の供給孔30に強制的に供給さ
れた潤滑油は、漏洩することなく、供給孔30aから、
キャリヤプレート21′の各潤滑油孔31…に供給さ
れ、更に、各ピニオン22の支持面、即ちニードルベア
リング36に強制的に供給される。これにより、各ピニ
オン22を支持するベアリング36に、充分な潤滑油を
略々均等に供給することができる。
【0035】なお、上述実施例は、フロントプラネタリ
ギヤユニット11に適用した例について説明したが、こ
れに限らず、他のプラネタリギヤユニットにも同様に適
用できる。
【0036】更に、油溜りAは、凹溝42の底面に形成
した傾斜面にて構成することに限らず、円弧面等の他の
形状から構成してもよいことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すフロントプラネタリギヤ
ユニット部分の断面図。
【図2】本発明を適用し得る自動変速機の概要図。
【図3】その自動変速機の作動を示す図。
【図4】(a) 及び(b) は、本出願人が既に提案した装置
による潤滑油の分配を示す断面図。
【符号の説明】
1 自動変速機 5 軸部材(出力軸) 11 フロントプラネタリギヤユニット 21 キャリヤ 21′ キャリヤプレート 21 ピニオン 30,30a 潤滑油供給孔 31 潤滑油孔 31′ 開口 42 環状の凹溝 42a 傾斜面 A 油溜り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴山 芳則 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エイ・ダブリユ株式会社内 (72)発明者 坂口 吉一 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エイ・ダブリユ株式会社内 (72)発明者 北條 康夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 多賀 豊 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸部材に相対回転不能に連結されている
    キャリヤを有するプラネタリギヤユニットを備えてなる
    自動変速機において、 前記軸部材に形成した強制潤滑用の潤滑油供給孔と、 前記キャリヤに形成され、該キャリヤに回転自在に支持
    されている各ピニオンの支持面にそれぞれ連通している
    複数の潤滑油孔と、 前記キャリヤのボス部内周面に、前記軸部材の外周面に
    開口している前記潤滑油供給孔に対面して形成されてい
    る環状の凹溝と、 該凹溝に形成された前記複数の潤滑油孔の開口部より径
    方向外側に位置する該凹溝の底部にて形成され、遠心力
    に基づき潤滑油を溜めると共に溢流した潤滑油を前記潤
    滑油孔の開口部に導く油溜りと、 を備えてなることを特徴とする自動変速機の強制潤滑装
    置。
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