JPH0543485A - 置換アリルベンゼンの合成法 - Google Patents
置換アリルベンゼンの合成法Info
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- JPH0543485A JPH0543485A JP3208782A JP20878291A JPH0543485A JP H0543485 A JPH0543485 A JP H0543485A JP 3208782 A JP3208782 A JP 3208782A JP 20878291 A JP20878291 A JP 20878291A JP H0543485 A JPH0543485 A JP H0543485A
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- JP
- Japan
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- formula
- nickel
- grignard reagent
- allylbenzene
- phosphine complex
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- Pending
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、医農薬及びモノマーの合成中間体
として有用な置換アリルベンゼンを高純度、高収率で得
る合成法を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の合成法は次のとおりである。 一般式 NiX2(L) (式中、Xはハロゲン原子を示し、Lは、式Ar2P−
A−PAr2を示す。ただし、Aは、C2〜5のアルキレ
ン基、フェロセニル基を示し、Arは、フェニル基を示
す) で表されるニッケルホスフィン錯体触媒の存在下に、一
般式 【化1】 (式中、Rは、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、
ハロゲン原子を示し、X´はハロゲン原子を示す) で表されるグリニヤール試薬と次式 CH2=CH−CH2Cl で表されるアリルクロライドを反応させることを特徴と
する一般式 【化2】 (式中、Rは、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、
ハロゲン原子を示す)で表される置換アリルベンゼンの
合成法。
として有用な置換アリルベンゼンを高純度、高収率で得
る合成法を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の合成法は次のとおりである。 一般式 NiX2(L) (式中、Xはハロゲン原子を示し、Lは、式Ar2P−
A−PAr2を示す。ただし、Aは、C2〜5のアルキレ
ン基、フェロセニル基を示し、Arは、フェニル基を示
す) で表されるニッケルホスフィン錯体触媒の存在下に、一
般式 【化1】 (式中、Rは、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、
ハロゲン原子を示し、X´はハロゲン原子を示す) で表されるグリニヤール試薬と次式 CH2=CH−CH2Cl で表されるアリルクロライドを反応させることを特徴と
する一般式 【化2】 (式中、Rは、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、
ハロゲン原子を示す)で表される置換アリルベンゼンの
合成法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬、農薬及びモノマ
ーの合成中間体として有用な置換アリルベンゼンの合成
法に関する。
ーの合成中間体として有用な置換アリルベンゼンの合成
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アリルベンゼンの製造方法として
はいくつか知られている。例えば、グリニヤール試薬に
よるクロスカップリング反応を用いる方法としては、ジ
エチルエーテルを溶媒とするフェニルマグネシウムブロ
マイドとアリルブロマイドの反応によるアリルベンゼン
(収率82%)の合成法(「ヘルベチカ ケミカ アフ
タ」第17巻、第351頁、1934年」がある。しか
し、アリルブロマイドが高価である。また、アリルブロ
マイドより安価なアリルクロライドを用いると、アリル
ベンゼンの収率は低下し(収率75%)、ホモカップリ
ング体であるジフェニル体が高い組成で生成する(収率
25%)(「テトラヘドロレター」第29巻、第129
3頁、1988年)。またグリニヤール試薬とアリルク
ロライドのクロスカップリング反応にニッケルアセチル
アセトネート触媒が高い活性を示すことが知られている
(収率80%)(富山工業高等専門学校紀要」第20
巻、第45頁、1986年)。これに関してはトレース
実験を試みたが、良好な結果を得ることができなかった
(収率60%)。
はいくつか知られている。例えば、グリニヤール試薬に
よるクロスカップリング反応を用いる方法としては、ジ
エチルエーテルを溶媒とするフェニルマグネシウムブロ
マイドとアリルブロマイドの反応によるアリルベンゼン
(収率82%)の合成法(「ヘルベチカ ケミカ アフ
タ」第17巻、第351頁、1934年」がある。しか
し、アリルブロマイドが高価である。また、アリルブロ
マイドより安価なアリルクロライドを用いると、アリル
ベンゼンの収率は低下し(収率75%)、ホモカップリ
ング体であるジフェニル体が高い組成で生成する(収率
25%)(「テトラヘドロレター」第29巻、第129
3頁、1988年)。またグリニヤール試薬とアリルク
ロライドのクロスカップリング反応にニッケルアセチル
アセトネート触媒が高い活性を示すことが知られている
(収率80%)(富山工業高等専門学校紀要」第20
巻、第45頁、1986年)。これに関してはトレース
実験を試みたが、良好な結果を得ることができなかった
(収率60%)。
【0003】他の有機金属試薬によりクロスカップリン
グ反応を用いる方法としては、リチウムジフェニル銅と
アリルトシレートとの反応によるアリルベンゼン(収率
89%)の合成法(「ジャーナル オブ アメリカン
ケミカル ソサイエテイ」第95巻、第7777頁、1
973年)、パラジウムを触媒とするフェニルトリメチ
ルスズとアリルクロライドの反応によるアリルベンゼン
(収率72%)の合成法(「ジャーナル オブ アメリ
カン ケミカル ソサイエテイ」第106巻、第483
3頁、1984年)等が知られている。しかし、これら
のいずれの方法においても工業的規模で実施するには、
高価な原料を用いる必要があることなど改良すべき点が
ある。
グ反応を用いる方法としては、リチウムジフェニル銅と
アリルトシレートとの反応によるアリルベンゼン(収率
89%)の合成法(「ジャーナル オブ アメリカン
ケミカル ソサイエテイ」第95巻、第7777頁、1
973年)、パラジウムを触媒とするフェニルトリメチ
ルスズとアリルクロライドの反応によるアリルベンゼン
(収率72%)の合成法(「ジャーナル オブ アメリ
カン ケミカル ソサイエテイ」第106巻、第483
3頁、1984年)等が知られている。しかし、これら
のいずれの方法においても工業的規模で実施するには、
高価な原料を用いる必要があることなど改良すべき点が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】置換アリルベンゼンの
製造方法は、前記したように種々の方法が提案されてい
るが、工業的規模で実施するには低収率であること、原
料が高価であることなど不都合な点を有する。
製造方法は、前記したように種々の方法が提案されてい
るが、工業的規模で実施するには低収率であること、原
料が高価であることなど不都合な点を有する。
【0005】したがって、これに代わる有効な合成法の
開発が切望されている。
開発が切望されている。
【0006】本発明は、目的とする置換アリルベンゼン
を高純度、高収率で得る合成法を提供することにある。
を高純度、高収率で得る合成法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
課題を解決するために鋭意検討した。その結果、ニッケ
ルホスフィン錯体触媒存在下に、アリルクロライドとア
リールグリニヤール試薬を反応させることにより、ホモ
カップリング体であるジアリール体の生成を抑え、置換
アリルベンゼンを高収率で得る合成法を見いだした。す
なわち、本発明の要旨とするところは、一般式(4) NiX2(L) (4)
課題を解決するために鋭意検討した。その結果、ニッケ
ルホスフィン錯体触媒存在下に、アリルクロライドとア
リールグリニヤール試薬を反応させることにより、ホモ
カップリング体であるジアリール体の生成を抑え、置換
アリルベンゼンを高収率で得る合成法を見いだした。す
なわち、本発明の要旨とするところは、一般式(4) NiX2(L) (4)
【0008】(式中、Xは、ハロゲン原子を示し、L
は、式Ar2P−A−PAr2を示す。ただし、Aは、C
2〜5のアルキレン基、フェロセニル基を示し、Arは、
フェニル基を示す) で表されるニッケルホスフィン錯体触媒の存在下に、一
般式(3)
は、式Ar2P−A−PAr2を示す。ただし、Aは、C
2〜5のアルキレン基、フェロセニル基を示し、Arは、
フェニル基を示す) で表されるニッケルホスフィン錯体触媒の存在下に、一
般式(3)
【0009】
【化3】
【0010】(式中、Rは、アルキル基、アルコキシ
基、アミノ基、ハロゲン原子を示し、X´はハロゲン原
子を示す) で表されるグリニヤール試薬と次式(2)
基、アミノ基、ハロゲン原子を示し、X´はハロゲン原
子を示す) で表されるグリニヤール試薬と次式(2)
【0011】CH2=CH−CH2Cl (2) で表されるアリルクロライドを反応させることを特徴と
する一般式(1)
する一般式(1)
【0012】
【化3】
【0013】(式中、Rは、アルキル基、アルコキシ
基、アミノ基、ハロゲン原子を示す)で表される置換ア
リルベンゼンの合成法にある。
基、アミノ基、ハロゲン原子を示す)で表される置換ア
リルベンゼンの合成法にある。
【0014】次に本発明の合成法について説明する。本
発明の置換アリルベンゼンの合成経路を下記に示す。
発明の置換アリルベンゼンの合成経路を下記に示す。
【0015】
【化5】
【0016】(式中、R、X、X´、Lは、前記に同じ
である) 式(1)化合物は、テトラヒドロフランやジエチルエー
テルなどのエーテル系溶媒の他、ベンゼンやトルエンな
どの芳香族溶媒との混合溶媒で合成したグリニヤール試
薬(3)にニッケルホスフィン錯体触媒(4)の存在下
でアリルクロライド(2)を反応させることにより得ら
れる。
である) 式(1)化合物は、テトラヒドロフランやジエチルエー
テルなどのエーテル系溶媒の他、ベンゼンやトルエンな
どの芳香族溶媒との混合溶媒で合成したグリニヤール試
薬(3)にニッケルホスフィン錯体触媒(4)の存在下
でアリルクロライド(2)を反応させることにより得ら
れる。
【0017】この反応に用いられるニッケルホスフィン
錯体(4)はニッケルニ座配位ホスフィン錯体、例えば
ジクロロ〔1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタ
ン〕ニッケル、ジクロロ〔1,3−ビス(ジフェニルホ
スフィノ)プロパン〕ニッケル、ジクロロ〔1,4−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)ブタン〕ニッケル、ジクロ
ロ〔1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン〕
ニッケル、ジクロロ〔1,1−ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)フェロセン〕ニッケル等が有効であるが、特にジ
クロロ〔1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタ
ン〕ニッケルを用いたとき、良好な結果を得ることがで
きる。
錯体(4)はニッケルニ座配位ホスフィン錯体、例えば
ジクロロ〔1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタ
ン〕ニッケル、ジクロロ〔1,3−ビス(ジフェニルホ
スフィノ)プロパン〕ニッケル、ジクロロ〔1,4−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)ブタン〕ニッケル、ジクロ
ロ〔1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン〕
ニッケル、ジクロロ〔1,1−ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)フェロセン〕ニッケル等が有効であるが、特にジ
クロロ〔1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタ
ン〕ニッケルを用いたとき、良好な結果を得ることがで
きる。
【0018】触媒の使用量は、グリニヤール試薬(3)
に対して10-4〜10-2倍モル、望ましくは0.5×1
0-2〜10-2倍モルである。
に対して10-4〜10-2倍モル、望ましくは0.5×1
0-2〜10-2倍モルである。
【0019】アリルクロライド(2)の使用量は、グリ
ニヤール試薬(3)に対して1.0倍モルが望ましい。
ニヤール試薬(3)に対して1.0倍モルが望ましい。
【0020】本反応を行うには、グリニヤール試薬
(3)にニッケルホスフィン錯体触媒(4)とアリルク
ロライド(2)を加え、加熱還流を1時間続ける。
(3)にニッケルホスフィン錯体触媒(4)とアリルク
ロライド(2)を加え、加熱還流を1時間続ける。
【0021】反応温度は、高い方が反応が速やかに進行
するため還流温度が望ましい。反応溶媒としては、例え
ばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどの他、こ
れらの溶媒とベンゼン、トルエンなどの芳香族溶媒の混
合溶媒が用いられる。
するため還流温度が望ましい。反応溶媒としては、例え
ばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどの他、こ
れらの溶媒とベンゼン、トルエンなどの芳香族溶媒の混
合溶媒が用いられる。
【0022】反応終了後は、反応液に塩化アンモニウム
水溶液を加えて生成した塩を溶解し、有機層を分離して
水洗後、芒硝で脱水する。次に溶媒を留去した後、減圧
蒸留することにより、目的とする置換アリルベンゼン
(1)を得る。
水溶液を加えて生成した塩を溶解し、有機層を分離して
水洗後、芒硝で脱水する。次に溶媒を留去した後、減圧
蒸留することにより、目的とする置換アリルベンゼン
(1)を得る。
【0023】次に実施例を示して、本発明をさらに具体
的に説明する。
的に説明する。
【0024】
実施例1 アリルベンゼンの合成 300mlの4径フラスコに撹拌機および還流コンデン
サーを取り付け、フラスコ内を乾燥して窒素置換し、フ
ェニルマグネシウムクロライドのテトラヒドロフラン溶
液 100ml(132mmol)を入れ、これにジク
ロロ〔1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン〕
ニッケル 367mg(0.66mmol)を加えて、
還流温度になるまで加温する。
サーを取り付け、フラスコ内を乾燥して窒素置換し、フ
ェニルマグネシウムクロライドのテトラヒドロフラン溶
液 100ml(132mmol)を入れ、これにジク
ロロ〔1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン〕
ニッケル 367mg(0.66mmol)を加えて、
還流温度になるまで加温する。
【0025】次に還流温度になって時点で加温をやめ、
この溶液にアリルクロライド 10.1g(132mm
ol)を還流温度に保ちながら、約15分間を要して滴
下し、さらに同温度で1時間撹拌を続ける。
この溶液にアリルクロライド 10.1g(132mm
ol)を還流温度に保ちながら、約15分間を要して滴
下し、さらに同温度で1時間撹拌を続ける。
【0026】反応終了後は、反応液に塩化アンモニウム
水溶液を加えて生成した塩を溶解し、有機層を分離して
水洗後、無水芒硝で脱水する。
水溶液を加えて生成した塩を溶解し、有機層を分離して
水洗後、無水芒硝で脱水する。
【0027】さらに、溶媒を留去した後、減圧蒸留し、
58〜60℃/20mmHgの留分としてアリルベンゼ
ン 13.4g(収率86%)を得た。ガスクロマトグ
ラフィーによる分析純度は100%であった。
58〜60℃/20mmHgの留分としてアリルベンゼ
ン 13.4g(収率86%)を得た。ガスクロマトグ
ラフィーによる分析純度は100%であった。
【0028】このものの元素分析値、NMRスペクト
ル、赤外吸収スペクトルは標品の値にそれぞれ一致し
た。
ル、赤外吸収スペクトルは標品の値にそれぞれ一致し
た。
【0029】実施例2 p−アリルアニソールの合成 300mlの4径フラスコに撹拌機および還流コンデン
サーを取り付け、フラスコ内を乾燥して窒素置換し、p
−メトキシフェニルマグネシウムクロライドのテトラヒ
ドロフラン溶液100ml(128mmol)を入れ、
これにジクロロ〔1,4−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)ブタン〕ニッケル 356mg(0.64mmo
l)を加えて、還流温度になるまで加温する。
サーを取り付け、フラスコ内を乾燥して窒素置換し、p
−メトキシフェニルマグネシウムクロライドのテトラヒ
ドロフラン溶液100ml(128mmol)を入れ、
これにジクロロ〔1,4−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)ブタン〕ニッケル 356mg(0.64mmo
l)を加えて、還流温度になるまで加温する。
【0030】次に還流温度になった時点で加温をやめ、
この溶液にアリルクロライド 9.8g(128mmo
l)を還流温度に保ちながら、約15分間を要して滴下
し、さらに同温度で1時間撹拌を続ける。
この溶液にアリルクロライド 9.8g(128mmo
l)を還流温度に保ちながら、約15分間を要して滴下
し、さらに同温度で1時間撹拌を続ける。
【0031】反応終了後は、反応液に塩化アンモニウム
水溶液を加えて生成した塩を溶解し、有機層を分離して
水洗後、無水芒硝で脱水する。
水溶液を加えて生成した塩を溶解し、有機層を分離して
水洗後、無水芒硝で脱水する。
【0032】さらに、溶媒を留去した後、減圧蒸留し、
80〜82℃/20mmHgの留分としてp−アリルア
ニソール 17.3g(収率91%)を得た。ガスクロ
マトグラフィーによる分析純度は、99.9%であっ
た。
80〜82℃/20mmHgの留分としてp−アリルア
ニソール 17.3g(収率91%)を得た。ガスクロ
マトグラフィーによる分析純度は、99.9%であっ
た。
【0033】このものの元素分析値、NMRスペクトラ
ム、赤外吸収スペクトルは標品の値に一致した。
ム、赤外吸収スペクトルは標品の値に一致した。
【0034】実施例3〜8 実施例2と同様な操作によりジクロロ〔1,4−ビス
(ジフェニルホスフィノ)ブタンニッケル〕を触媒とし
た置換アリルベンの合成を行った。その結果を表1に示
す。
(ジフェニルホスフィノ)ブタンニッケル〕を触媒とし
た置換アリルベンの合成を行った。その結果を表1に示
す。
【0035】
【表1】
【0036】比較製造例1 アリルベンゼンの合成 300mlの4径フラスコに撹拌機および還流コンデン
サーを取り付け、フラスコ内を乾燥して窒素置換し、フ
ェニルマグネシウムクロライドのテトラヒドロフラン溶
液 100ml(132mmol)を還流温度になるま
で加温する。
サーを取り付け、フラスコ内を乾燥して窒素置換し、フ
ェニルマグネシウムクロライドのテトラヒドロフラン溶
液 100ml(132mmol)を還流温度になるま
で加温する。
【0037】次に還流温度になった時点で加温をやめ、
この溶液にアリルクロライド10.1g(132mmo
l)を還流温度に保ちながら、約15分間を要して滴下
し、さらに同温度で1時間撹拌を続ける。
この溶液にアリルクロライド10.1g(132mmo
l)を還流温度に保ちながら、約15分間を要して滴下
し、さらに同温度で1時間撹拌を続ける。
【0038】反応終了後は、反応液に塩化アンモニウム
水溶液を加えて生成した塩を溶解し、有機層を分離して
水洗後、無水芒硝で脱水する。
水溶液を加えて生成した塩を溶解し、有機層を分離して
水洗後、無水芒硝で脱水する。
【0039】さらに、溶媒を留去した後、減圧蒸留し、
58〜60℃/20mmHgの留分としてアリルベンゼ
ン 8.6g(収率55%)を得た。ガスクロマトグラ
フィーによる分析純度は100%であった。
58〜60℃/20mmHgの留分としてアリルベンゼ
ン 8.6g(収率55%)を得た。ガスクロマトグラ
フィーによる分析純度は100%であった。
【0040】
【発明の効果】本発明の合成法によれば、従来の合成法
に比べ、安価なアリルクロライドを原料とし、高収率で
医薬、農薬及びモノマーの合成中間体を得ることができ
る。したがって、本発明は置換アリルベンゼンの工業的
な合成法として有用である。
に比べ、安価なアリルクロライドを原料とし、高収率で
医薬、農薬及びモノマーの合成中間体を得ることができ
る。したがって、本発明は置換アリルベンゼンの工業的
な合成法として有用である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】この反応に用いられるニッケルホスフィン
錯体(4)はニッケル二座配位ホスフィン錯体、例えば
ジクロロ〔1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタ
ン〕ニッケル、ジクロロ〔1,3−ビス(ジフェニルホ
スフィノ)プロパン〕ニッケル、ジクロロ〔1,4−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)ブタン〕ニッケル、ジクロ
ロ〔1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン〕
ニッケル、ジクロロ〔1,1−ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)フェロセン〕ニッケル等が有効であるが、特にジ
クロロ〔1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタ
ン〕ニッケルを用いたとき、良好な結果を得ることがで
きる。
錯体(4)はニッケル二座配位ホスフィン錯体、例えば
ジクロロ〔1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタ
ン〕ニッケル、ジクロロ〔1,3−ビス(ジフェニルホ
スフィノ)プロパン〕ニッケル、ジクロロ〔1,4−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)ブタン〕ニッケル、ジクロ
ロ〔1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン〕
ニッケル、ジクロロ〔1,1−ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)フェロセン〕ニッケル等が有効であるが、特にジ
クロロ〔1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタ
ン〕ニッケルを用いたとき、良好な結果を得ることがで
きる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】このものの元素分析値、NMRスペクト
ル、赤外吸収スペクトルは標品の値に一致した。
ル、赤外吸収スペクトルは標品の値に一致した。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 43/215 8619−4H // C07B 61/00 300
Claims (1)
- 【請求項】 一般式 NiX2(L) (式中、Xは、ハロゲン原子を示し、Lは、式Ar2P
−A−PAr2を示す。ただし、Aは、C2〜5のアルキ
レン基、フェロセニル基を示し、Arは、フェニル基を
示す) で表されるニッケルホスフィン錯体触媒の存在下に、一
般式 【化1】 (式中、Rは、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、
ハロゲン原子を示し、X´は、ハロゲン原子を示す) で表されるグリニヤール試薬と次式 CH2=CH−CH2Cl で表されるアリルクロライドを反応させることを特徴と
する一般式 【化2】 (式中、Rは、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、
ハロゲン原子を示す)で表される置換アリルベンゼンの
合成法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3208782A JPH0543485A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 置換アリルベンゼンの合成法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3208782A JPH0543485A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 置換アリルベンゼンの合成法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0543485A true JPH0543485A (ja) | 1993-02-23 |
Family
ID=16562018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3208782A Pending JPH0543485A (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | 置換アリルベンゼンの合成法 |
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JP (1) | JPH0543485A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6063940A (en) * | 1993-08-06 | 2000-05-16 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Process for preparing 1-bromoalkylbenzene derivatives and intermediates thereof |
JP2001170490A (ja) * | 1999-12-17 | 2001-06-26 | Tosoh Corp | クロスカップリング反応用触媒及びそれを用いた芳香族アリル誘導体の製造方法 |
JP2004352724A (ja) * | 2003-05-28 | 2004-12-16 | Dainippon Ink & Chem Inc | フェニルアルキレンカルボン酸誘導体の製造方法 |
JP2009034672A (ja) * | 2007-07-11 | 2009-02-19 | Kyoto Univ | 触媒組成物及びそれを用いたクロスカップリング化合物の製造方法 |
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1991
- 1991-07-26 JP JP3208782A patent/JPH0543485A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6063940A (en) * | 1993-08-06 | 2000-05-16 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Process for preparing 1-bromoalkylbenzene derivatives and intermediates thereof |
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JP4524506B2 (ja) * | 1999-12-17 | 2010-08-18 | 東ソー株式会社 | クロスカップリング反応用触媒及びそれを用いた芳香族アリル誘導体の製造方法 |
JP2004352724A (ja) * | 2003-05-28 | 2004-12-16 | Dainippon Ink & Chem Inc | フェニルアルキレンカルボン酸誘導体の製造方法 |
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