JP5417842B2 - イミダゾール化合物およびそれを用いたクロスカップリング反応用触媒組成物 - Google Patents
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Description
式(1)で表されるイミダゾール化合物において、R1〜R4における置換基を有していてもよい直線状、分岐状もしくは環状のアルキル基としては特に限定されないが、例えば、直線状、分岐状もしくは環状の炭素数1〜20のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、1−メチルブチル基、1−メチルヘプチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基、シクロトリデシル基、シクロテトラデシル基、シクロペンタデシル基、シクロヘキサデシル基、シクロヘプタデシル基、シクロオクタデシル基、シクロノナデシル基、シクロエイコシル基等が挙げられ、さらにノルボルナル基、アダマンチル基等の多環式化合物もこの範疇に含まれる。また、任意の数の水素原子が、それぞれハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のアルケニル基、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシ基、エステル基等で置換されていてもよい。
なお、R1〜R4は、式(1)で示したものと同様である。
YeNiZf (5)
(式中、Yは、同一または異なっていてもよく、ホスフィン配位子、アミン配位子またはカルボニル配位子を表し、それぞれの配位子は架橋されていてもよい。eは、0〜6の整数を表す。Niは、0〜2価である。Zは、同一または異なっていてもよく、ハロゲン原子、水素原子、または炭素数1〜20の炭化水素基である。fは、Niの価数に相当する数を表す。)
で表される化合物が挙げられ、特に限定されるものではないが、例えば、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)、ビス(アリル)ニッケル(0)、テトラカルボニルニッケル(0)、トリカルボニル(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、ジカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、二窒化ビス[ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ニッケル(0)]、(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、(シクロドデカトリエン)ニッケル(0)、塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(I)、臭化トリス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(I)、沃化トリス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(I)、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)、二臭化ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)、二沃化ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)、二塩化[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)、二臭化[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)、二沃化[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)、二塩化[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)、二臭化[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)、二沃化[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)、二塩化ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)ニッケル(II)、二臭化ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)ニッケル(II)、二沃化ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)ニッケル(II)、二塩化[1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)、二臭化[1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)、二沃化[1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)、二塩化[1,3−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)、二臭化[1,3−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)、二沃化[1,3−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)、二塩化[1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)、二臭化[1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)、二沃化[1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)、二塩化[1,3−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)、二臭化[1,3−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)、二沃化[1,3−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)、二塩化ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ニッケル(II)、二臭化ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ニッケル(II)、二沃化ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ニッケル(II)、二塩化ビス(トリメチルホスフィン)ニッケル(II)、二臭化ビス(トリメチルホスフィン)ニッケル(II)、二沃化ビス(トリメチルホスフィン)ニッケル(II)、二塩化ビス(トリエチルホスフィン)ニッケル(II)、二臭化ビス(トリエチルホスフィン)ニッケル(II)、二沃化ビス(トリエチルホスフィン)ニッケル(II)、二塩化ビス(トリ−i−プロピルホスフィン)ニッケル(II)、二臭化ビス(トリ−i−プロピルホスフィン)ニッケル(II)、二沃化ビス(トリ−i−プロピルホスフィン)ニッケル(II)、二塩化ビス(トリ−n−ブチルホスフィン)ニッケル(II)、二臭化ビス(トリ−n−ブチルホスフィン)ニッケル(II)、二沃化ビス(トリ−n−ブチルホスフィン)ニッケル(II)、二塩化ビス(メチルジフェニルホスフィン)ニッケル(II)、二臭化ビス(メチルジフェニルホスフィン)ニッケル(II)、二沃化ビス(メチルジフェニルホスフィン)ニッケル(II)、二塩化ビス(ジメチルフェニルホスフィン)ニッケル(II)、二臭化ビス(ジメチルフェニルホスフィン)ニッケル(II)、二沃化ビス(ジメチルフェニルホスフィン)ニッケル(II)、塩化(フェニル)ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)、臭化(フェニル)ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)、沃化(フェニル)ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)、ジメチルビス(トリメチルホスフィン)ニッケル(II)、テトラメチレンビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)、塩化(シクロペンタジエニル)(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)、メチル(シクロペンタジエニル)(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)、塩化(ヒドリド)ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ニッケル(II)、二塩化(2,2’−ビピリジル)ニッケル(II)、二臭化(2,2’−ビピリジル)ニッケル(II)、二沃化(2,2’−ビピリジル)ニッケル(II)、ジエチル(2,2’−ビピリジル)ニッケル(II)、二塩化ビス(トリエチルアミン)ニッケル、二臭化ビス(トリエチルアミン)ニッケル、二沃化ビス(トリエチルアミン)ニッケル、二塩化ビス(ピリジン)ニッケル、二臭化ビス(ピリジン)ニッケル、二沃化ビス(ピリジン)ニッケル、二塩化(N,N,N’N’−テトラメチルエチレンジアミン)ニッケル、二臭化(N,N,N’N’−テトラメチルエチレンジアミン)ニッケル、二沃化(N,N,N’N’−テトラメチルエチレンジアミン)ニッケル等が挙げられる。上記したニッケル化合物は単独に或いは混合して使用してもよい。なお、経済性および化合物入手の容易さの観点から、ハロゲン化ニッケルもしくはそれらの化合物から誘導された錯体、二塩化(N,N,N’N’−テトラメチルエチレンジアミン)ニッケル化合物を用いることが好ましい。
ガスクロマトグラフィー分析装置:島津製作所製 GC−2014
[NMR測定]
NMR測定装置:VARIAN Gemini−200
[質量分析]
質量分析装置:日立製作所製 M−80B
実施例1(化合物1の合成)
1H−NMR(200MHz,CDCl3)δ(ppm):1.90(quintet,2H,J=8.0Hz), 2.16(t,2H,J=6.8Hz), 2.78(t,2H,J=7.4Hz), 3.47(s,3H), 6.75(s,1H), 6.90(s,1H), 7.30−7.47(m,10H)
(ジフェニルホスフィノリチウムの調製法)
窒素ガスで置換された100mLシュレンク管に、10wt%ジフェニルホスフィン−ヘキサン溶液 28.3g、脱水テトラヒドロフラン20mLを室温で仕込んだ。その後、0℃まで冷却し、1.6M n−ブチルリチウム−ヘキサン溶液 9.4mLをゆっくり滴下し、1時間熟成させてジフェニルホスフィノリチウムを調製した。
実施例1で得られた化合物1を配位子として46.3mg(5.0mol%)、塩化ニッケル(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン)錯体 36.9mg(5.0mol%)、4−クロロトルエン 0.38g(3.0mmol)、フェニルボロン酸0.44g(3.6mmol)、無水リン酸3カリウム 1.91g(9.0mmol)、テトラヒドロフラン10mLを30mL反応管に仕込み、窒素雰囲気下、還流温度で12時間攪拌した。反応終了後、10%HCl水溶液を加えて後処理し、分液操作にて得られた有機層をさらに飽和NaCl水溶液で洗浄した。得られた有機層をn−ドデカンを内部標準物質とするガスクロマトグラフィー定量分析にて分析した結果、目的物である4−メチルビフェニルが、収率92%(4−クロロトルエン基準)の割合で生成していた。
実施例2において、塩化ニッケル(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン)錯体をニッケル(1,5−シクロオクタジエン)に変更した以外は、実施例2の方法に準じて反応を行ったところ、目的物である4−メチルビフェニルが、収率90%(4−クロロトルエン基準)の割合で生成していた。
窒素ガスで置換された200mLシュレンク管に、1−メチルイミダゾール 1.23g、脱水テトラヒドロフラン20mLを仕込み、室温で溶解させた。その後、−78℃まで冷却し、1.6M n−ブチルリチウム−ヘキサン溶液 9.4mLをゆっくり滴下し、1時間熟成させた後、脱水テトラヒドロフラン30mLに溶解させた1,3−プロパンジオールサイクリックスルフェート 2.07gをゆっくり滴下した。その後、ゆっくりと室温まで昇温した。再び−78℃まで冷却し、別途調整したジフェニルホスフィノリチウム−THF溶液全量を同温度でゆっくりと滴下した後、室温まで昇温し、さらに60℃で2時間反応させた。反応液を放冷し、溶媒を留去した後、ジエチルエーテルに溶解させ、水で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過、濃縮したが、有機層に目的物は確認されなかった。
窒素ガスで置換された100mLシュレンク管に、10wt%ジフェニルホスフィン−ヘキサン溶液 28.3g、脱水テトラヒドロフラン20mLを室温で仕込んだ。その後、0℃まで冷却し、1.6M n−ブチルリチウム−ヘキサン溶液 9.4mLをゆっくり滴下し、1時間熟成させてジフェニルホスフィノリチウムを調製した。
実施例2において、配位子に1−メチルイミダゾールを使用した以外は、実施例2の方法に準じて反応を行ったところ、目的物である4−メチルビフェニルが、収率79%(4−クロロトルエン基準)の割合で生成していた。
実施例2において、配位子に1−メチル−2−(ジフェニルホスフィノエチル)イミダゾールを使用した以外は、実施例2の方法に準じて反応を行ったところ、目的物である4−メチルビフェニルが、収率23%(4−クロロトルエン基準)の割合で生成していた。
Claims (7)
- 下記式(1)で表されるイミダゾール化合物。
- R4が、それぞれ独立して、シクロヘキシル基、t−ブチル基、1−アダマンチル基、フェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、および2,4,6−トリメチルフェニル基のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のイミダゾール化合物。
- R1が、炭素数1〜12のアルキル基であることを特徴とする請求項1乃至2に記載のイミダゾール化合物。
- R1が、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、およびシクロヘキシル基のいずれかであることを特徴とする請求項3に記載のイミダゾール化合物。
- R2およびR3が、水素原子であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のイミダゾール化合物。
- 下記式(2)で表される化合物と下記式(3)で表される化合物との反応を行い、その反応で得られた化合物と下記式(4)で表される化合物とを−100〜150℃の温度範囲で反応させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のイミダゾール化合物の製造方法。
- パラジウム化合物、ニッケル化合物、および鉄化合物から選ばれる少なくとも一種と、請求項1乃至5のいずれかに記載のイミダゾール化合物とからなることを特徴とするクロスカップリング反応用触媒組成物。
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JP2008331181A JP5417842B2 (ja) | 2008-12-25 | 2008-12-25 | イミダゾール化合物およびそれを用いたクロスカップリング反応用触媒組成物 |
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